JPH10196470A - 磁気を用いたエンジン用燃焼改善装置及び燃焼改善方法 - Google Patents

磁気を用いたエンジン用燃焼改善装置及び燃焼改善方法

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JPH10196470A
JPH10196470A JP9000283A JP28397A JPH10196470A JP H10196470 A JPH10196470 A JP H10196470A JP 9000283 A JP9000283 A JP 9000283A JP 28397 A JP28397 A JP 28397A JP H10196470 A JPH10196470 A JP H10196470A
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    • F02M27/045Apparatus for treating combustion-air, fuel, or fuel-air mixture, by catalysts, electric means, magnetism, rays, sound waves, or the like by electric means, ionisation, polarisation or magnetism by permanent magnets
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼルエンジン等の内燃機関の燃焼を
改善し、特に、黒煙、窒素酸化物等の有害排出物の排出
量を低減することのできるエンジン用燃焼改善装置及び
改善方法を提供する。 【解決手段】二つの磁石2の磁極を、互いに磁極が向き
合うようにして近接して配置し、この磁極間の間隙3
に、燃料タンクからエンジンへと供給される燃料を通過
させる。この際、前記対向磁極間に作用する面積当たり
の磁力(吸引力又は反発力)を0.15kgf/cm
以上とし、燃料が前記対向磁極間を通過する時間を1.
7秒以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン及びガソリンエンジンの燃焼を改善する目的でこれら
の燃料供給経路に設置される、磁気を用いた燃焼改善装
置及び燃焼改善方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特公平3−30718及び実公平4−2
1810においては、複数の永久磁石が互いに反発する
ように組み合わされて円筒状のケーシング内に固定さ
れ、円筒の両底面略中央にそれぞれ流入口及び流出口が
設けられて、燃料がこれら磁石中の孔又はの磁石の間を
通過するように構成されている。
【0003】また、実登3012313号(実願平6−
16287)においては、永久磁石の磁極の間の燃料通
路に粒状のセラミックが充填されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術を用いた場合、燃焼改善の効果は十分でなく、
エンジンの形式や排気量、燃焼改善装置の使用態様によ
っては全く効果が見られない場合が多かった。特に、デ
ィーゼルエンジンを用いた場合には以下の様な問題があ
った。(1)装着の効果が見られず、(2)かえって黒
煙の量が増える、(3)アイドリングの際のエンジンの
回転が不安定である、(4)かえってエンジンの出力が
低下する、(5)エンジンの回転が不安定で停止する場
合がある、(6)エンジンが始動しないことがある、と
いったものである。
【0005】上記従来の技術の装置では、構造上、空気
が燃焼改善装置1中に滞留し、比較的粗い空気の泡が形
成されるおそれがある。その場合には、エンジン燃焼室
における空気/燃料比を狂わせ異常燃焼を引き起こす。
【0006】したがって、本発明は、多種のエンジンに
おいて燃焼改善効果を発揮することができ気泡の形成と
いった悪影響のない燃焼改善装置及び燃焼改善方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載エンジン用
燃焼改善装置においては、対向配置される磁極間に燃料
通路を備え、燃料タンクからエンジンへの燃料供給経路
に設置されるエンジン用燃焼改善装置において、前記対
向磁極間に作用する面積当たりの磁力が0.15kgf
/cm以上であり、前記対向磁極間の距離は、この距
離の減少に略比例してこれら対向磁極間の磁力が増加す
る範囲内であり、燃料が前記対向磁極間を通過するのに
要する時間が1.7秒以上であることを特徴とする。
【0008】このような構成により、ディーゼルエンジ
ン等の内燃機関の燃焼を改善することができ、特に、黒
煙、窒素酸化物等の有害排出物の排出量を低減すること
ができる。
【0009】請求項2記載のエンジン用燃焼改善装置に
おいては、対向配置される磁極間に燃料通路を備え、燃
料タンクからエンジンへの燃料供給経路に設置されるエ
ンジン用燃焼改善装置において、前記対向磁極間の面積
当たりの磁力を、これら対向磁極間の距離で割った量
が、0.20kgf/cm以上であり、前記対向磁極
間の距離は、この距離の減少に略比例してこれら対向磁
極間の磁力が増加する範囲内であり、燃料が前記対向磁
極間を通過するのに要する時間が1.7秒以上であるこ
とを特徴とする。
【0010】請求項3記載のエンジン用燃焼改善装置に
おいては、対向配置される磁極間に燃料通路を備え、燃
料タンクからエンジンへの燃料供給経路に設置されるエ
ンジン用燃焼改善装置において、前記対向磁極間の面積
当たりの磁力と、燃料が前記対向磁極間を通過する時間
との積が、(0.15kgf/cm)×(1.7秒)
以上であり、前記対向磁極間の距離は、この距離の減少
に略比例してこれら対向磁極間の磁力が増加する範囲内
であることを特徴とする。
【0011】請求項4記載のエンジン用燃焼改善装置に
おいては、請求項1又は2に記載のエンジン用燃焼改善
装置において、燃料流出口が前記燃料通路に対して略平
行の壁に設けられ、この流出口が最上部になるように配
置されることを特徴とする。
【0012】このような構成により、燃焼改善装置内の
燃料液に気泡が滞留することがない。したがって、微細
な気泡が集積されて粗い気泡に成長することがなく、粗
い気泡が燃料と共にエンジン燃焼室に供給されることに
よる燃焼トラブルが防止される。
【0013】請求項5記載のエンジン用燃焼改善方法に
おいては、燃料タンクからエンジンへと燃料を供給する
際に、近接して対向配置される磁極間の間隙を通過さ
せ、前記対向磁極間に作用する面積当たりの磁力を0.
15kgf/cm以上とし、燃料が前記対向磁極間を
通過する時間を1.7秒以上とすることを特徴とする。
【0014】このような構成により、内燃機関の燃焼を
改善することができ、有害排出物の排出量を低減するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】実施例の燃焼改善装置1を図1〜
4に基づき説明する。
【0016】それぞれ長さ方向及び幅方向の縦断面図で
ある図1及び2に示すように、直方体(幅40mm×厚
さ20mm×長さ(40+40+25)mm)の永久磁
石2が、燃料通路3を成す狭い間隔(7mm)を挟んで
配置される。永久磁石2の上下面がS極及びN極であり
これら磁極が互いに反発するように配される。これら永
久磁石2を保持するケーシング4は、鋼等の磁性体から
なり、断面略正方形の長い筒部41(内法40mm×4
7mm×130mm)に、短い筒状の、流入口筒部42
及び流出口筒部44が接続したような形状をなしてい
る。
【0017】長い筒部41の両端における、流入口筒部
42及び流出口筒部44と接続する段部には、磁石を固
定するための固定金具61が配されている。この磁石固
定金具61は、図3(a)に示すように、長い略正方形
の板材に対して、一つの大きな円形開口63を中央に開
け、対向する2辺(図1では上下)の縁を90°折り曲
げて脚部を作ったような形状を成している。
【0018】また、燃焼改善装置1の長さ方向へと互い
に隣接する永久磁石2の間には、スペーサー板62が配
されるが、これは燃料通路3におけるじゃま板を兼ねる
ものである。図3(b)にその斜視図を示すが、長い筒
部41の幅方向断面の内法と略同一の板材に対して、中
央を外したところに比較的小さい円形開口64が一つ開
けられた形状を成している。燃焼改善装置1における2
枚のじゃま板兼用スペーサー板62の開口63は、図2
に示すように断面が左右に細長い燃料通路3において左
右に互い違いになるように配置される。すなわち、流入
口側筒部42の側から流入した燃料が、1枚目のじゃま
板兼用スペーサー板62を通過する際に図2における左
側に設けられた開口63を通るとすれば、2枚目のじゃ
ま板兼用スペーサー板62を通過する際に図2における
右側に設けられた開口63を通ることとなる。このよう
なじゃま板の配置により、磁極間燃料通路3を燃料が永
久磁石2からの作用をより確実に受けることができる。
【0019】対向配置される永久磁石2が互いに吸引力
を及ぼすよう構成する場合には、上記の固定金具61及
びスペーサー板62について、永久磁石2の燃料通路3
に面する面に係合する係合部を設けておく。
【0020】流入口筒部42は、図1の縦断面図及び図
4(a)の流入口側外観図に示すように、長い筒部41
と略同心をなすように接続しており、鉄分除去用磁石2
1を備えている。流入口筒部42の端面略中央には、略
水平に配された流入管46に接続する流入口43が設け
られる。
【0021】流出口筒部44は、図1の縦断面図及び図
4(b)の流出口側外観図に示すように、長い筒部41
の上部に接続しており、上壁が互いに連続している。流
出口筒部44の上壁に流出口45が設けられ、略垂直に
配された流出管47に接続している。
【0022】流出口45が燃焼改善装置1の最上部に備
えらているため、燃焼改善装置1中へと供給される燃料
中に混入する空気が燃焼改善装置1中に残留することが
なく、したがって、大きな空気の泡が形成されることが
ない。空気の燃料への混入は、(1)燃料タンク内の燃
料が少なくなった場合にタンクの振動により燃料吸引口
から、また、(2)エンジンの燃料タンクからエンジン
の燃焼室への燃料供給経路が負圧になることにより供給
経路の接続部などから混入するおそれがある。
【0023】図5に模式的に示すように、上記のような
燃焼改善装置1が、燃料ポンプ52の直前の燃料供給管
50に設置される。燃料ポンプ52は、燃料タンク51
から燃料を吸引しエンジン55に付属した燃料噴射装置
54に供給するものである。図示の例では、燃料ポンプ
52と燃料噴射ポンプ54との間には燃料フィルター5
3が備えられている。
【0024】次に、対向する永久磁石2の間に作用する
磁力(吸引力又は反発力)について図6〜7を用いて説
明する。
【0025】図6は、実施例の燃焼改善装置1に用いた
のと同一の永久磁石(40mm×40mm×20mm)
及びその半分の厚さの永久磁石(40mm×40mm×
10mm)について、2枚の磁石の間に働く反発力と磁
石間の距離の関係を示したグラフ図である。一方の磁石
を上皿天秤の上に置き、他方の磁石を一方の磁石の真上
にある間隔を離して配置した場合の上皿天秤指示値の増
加分を反発力とし、1平方センチあたりのkgf値とし
て示した。距離が大きい場合には、反発力が距離の2乗
にほぼ反比例する。しかし、距離が小さい領域では、反
発力の増加が距離の減少にほぼ比例することになる。図
6における10mm未満の領域であり、図7に詳細に示
す。図7に示されるように、本実施例で用いたような寸
法の永久磁石を用いる場合、磁石間距離が7mm以下で
は、磁石間距離と互いに作用する磁力の大きさとがほぼ
正確に直線関係、すなわち1次関数の関係にあって、磁
石間距離の減少分に比例して磁石間に作用する力が増大
する。
【0026】対向する磁石の磁極間の距離が上記のよう
な範囲である場合に、磁力が均一に作用することにな
る。上記実施例のような装置において、磁極間燃料通路
3の上下壁をなす対向磁極間の距離がこのような範囲内
であることが、燃焼改善を確実に達成するために必要で
ある。
【0027】上記実施例の燃焼装置1の場合、磁石間の
距離が7mmであるので図5のプロットに示すように、
40mm×40mm当たり3.4kgfの磁力即ち平方
センチ当たり約0.21kgfの磁力が、磁石間の燃料
通路全体において均一に作用する。このように均一に作
用する磁力(吸引力又は反発力)の面積当たりの強さ
を、本明細書においては、以降、面積当たり磁圧力と呼
ぶことにする。また、この面積当たりの磁圧力を磁極間
距離すなわち磁極間燃料通路3の厚さで割った量を体積
当たり磁圧力と呼ぶことにする。但し、磁極間燃料通路
3にセラミックのボールといった磁気に影響を与えない
ものが充填されている場合には、磁極間燃料通路3の体
積から充填物の体積を除いた正味の体積に基づいて補正
した量を指すものとする。
【0028】燃焼改善効果を達成するために必要な、磁
圧力の大きさと、対向磁極間の磁極間燃料通路3におけ
る燃料の滞留時間とについては、以下の試験例を用いて
説明する。
【0029】上記のような燃焼改善装置をディーゼルエ
ンジンの燃料供給経路に装着した試験例(実施例及び比
較例)について表1〜3及び図8〜13を用いて説明す
る。
【0030】表1には、本実施例の燃焼改善装置1につ
いての、(財)日本自動車輸送技術協会による「ディー
ゼル自動車排出ガス試験結果記録表(6モード)」を転
記する。
【0031】
【表1】 表2は、表1の平均排出濃度と、試験に用いた車種につ
いての新車時届け出排出濃度とを比較した表である。
【0032】
【表2】 表2に示すように、本実施例の装置を装着した場合、一
酸化炭素、炭化水素及び窒素酸化物の排出濃度が届け出
数値に比べて著しく低い。
【0033】図8(a)及び図8(b)には、上記試験
例と同一の自動車において、それぞれ実施例の燃焼改善
装置1(面積当たり磁圧力0.213kgf/cm
体積当たり磁圧力0.304kgf/cm)を用いた
場合と用いなかった場合について、排気ガスの黒煙の量
を定性的に示す。図8(a)及び図8(b)は、排気ガ
スの黒煙粒子をペーパーフィルターにて捕集して得られ
たフィルター面をそのままコピー機にてコピーしたもの
である。試験の際、磁極間の磁極間燃料通路3における
燃料の滞留時間が約2秒となるような燃料流量に設定し
た。すなわち、そのような滞留時間が得られる回転数及
び原動機負荷率を設定した。
【0034】実施例の装置を用いた場合(図8(a))
には、黒煙量が非常に少ない。これに対して、用いなか
った場合(図8(b))に多量の黒煙が捕集されてい
る。
【0035】図9には、上記試験例と同一の自動車にお
いて、実施例のものより少し磁力の小さい永久磁石を用
いた場合の燃焼改善装置(面積当たり磁圧力0.175
kgf/cm、体積当たり磁圧力0.250kgf/
cm)を装着した場合について図8と同様に示す。こ
の場合、燃焼改善装置を用いなかった場合(図8
(b))に比べて黒煙量が顕著に少ないが、図8(a)
に示す実施例の場合よりはかなり多い。
【0036】これらの結果から、燃焼改善効果を得るた
めには、ある程度の強さの磁力が必要であることが知ら
れる。必要な磁力は、面積当たり磁圧力において、0.
15kgf/cm以上、好ましくは0.175kgf
/cm以上、より好ましくは0.20kgf/cm
以上である。また、体積当たり磁圧力において、0.2
0kgf/cm以上、好ましくは0.25kgf/c
以上、より好ましくは0.29kgf/cm以上
である。
【0037】図10〜12には、三菱自動車のK−FE
211C型車(エンジン形式4D30、総排気量329
8cc、副室式燃焼室)を用い、対向磁極間における燃
料の滞留時間をそれぞれ1秒、1.5秒及び2秒とした
場合の黒煙量について、黒煙捕集後のフィルター面を示
す。図10(a)、図11(a)及び図12(a)は本
実施例の燃焼改善装置を用いた場合の結果であり、図1
0(b)、図11(b)及び図12(b)は用いなかっ
た場合の結果である。図10〜12の結果から知られる
ように、対向磁極間における燃料の滞留時間が1秒では
ほとんど効果が見られず、1.5秒であっても顕著な効
果は見られず、約2秒で初めて際だった効果が見られ
る。したがって、必要な滞留時間は、1.5秒以上、好
ましくは1.7秒以上、より好ましくは1.9秒以上と
考えられる。
【0038】図10〜12の結果を得た試験において、
上記滞留時間の設定は、以下のような計算に基づき燃焼
改善装置1における磁極間燃料通路3の長さの変更によ
り行った。
【0039】図2に示すように、本実施例の燃焼改善装
置1における磁極間の磁極間燃料通路3の断面積は40
mm×0.7mm=2.8cmとみなすことができ
る。上記エンジンの最高回転数3000rpにおける燃
料ポンプ52の送油量は30cc/秒であるので、滞留
時間を2秒に設定するために、磁極間燃料通路3の長さ
を2秒×30cm/秒÷2.8cm=約22cmと
した。
【0040】図13(a)及び図13(b)は、それぞ
れ、前述の燃焼改善装置1を用いた実施例と用いなかっ
た比較例とについての、負荷率30%にて得られた指圧
線図(燃焼圧力線図)である。
【0041】試験に用いたエンジンは、D65水冷横型
ディーゼル機関(機関番号8822、総排気量353c
c)であり、2400rpmにおける常用出力が4.0
4KW(5.5PS)であって、ボア×ストロークが7
6×78、圧縮比が25のものである。
【0042】試験に用いた動力計は、空冷過電流制動形
であって腕の長さが0.2389m、動力計係数が40
N・rpm/PSのものである。
【0043】図13(a)の指圧波形(燃焼圧波形)が
図13(b)の指圧波形よりも、幾分ピークがなだらか
であることから、実施例の燃焼改善装置1を用いた場合
に燃焼状態がより良好であることが知られる。
【0044】図13の指圧波形図について、図14の模
式的な指圧波形図を用いてさらに説明する。ここでは、
実施例(図13(a)のもの)について実線で、比較例
(図13(b)のもの)について破線で示している。図
に示すように、実施例の指圧波形では、着火遅れ期間A
〜Bが比較例のA〜B’に比べて短縮されているととも
に、着火後の急激な圧力上昇が抑えられていることが知
られる。
【0045】ディーゼルエンジンの燃焼は、着火遅れ期
間が短ければ短いほど熱効率が良いとされる。また、着
火後の圧力上昇が適度に緩和されるならば、ディーゼル
ノックや、過度に高温で燃焼することによる窒素酸化物
の生成が抑制されることも知られている。
【0046】したがって、本発明の燃焼改善装置は、前
述の排気ガス改善の効果のみならず、燃焼効率の向上
や、ディーゼルノック抑制による騒音低減の効果をも持
つものである。
【0047】本発明の燃焼改善装置がどのような機構で
図13〜14に示すような燃焼の改善をもたらすかにつ
いては明らかでない。しかし、磁気そのものが燃料に作
用して燃料を活性化することにより、または、対向配置
された磁石が共鳴振動を起こし高周波振動により、燃焼
室に噴射された燃料がより微粒子化しやすく気化しやす
くなるといったことが考えられる。
【0048】
【発明の効果】ガソリンエンジン及びディーゼルエンジ
ンの燃焼が改善され、特に、黒煙、窒素酸化物等の有害
排出物の排出量が低減される。
【0049】ディーゼルエンジンにおいては、燃焼効率
が向上するとともに、ディーゼルノックの低減により騒
音の発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の燃焼改善装置の長さ方向の縦断面図で
ある。
【図2】実施例の燃焼改善装置の幅方向の縦断面図であ
る。
【図3】(a)実施例の装置の磁石固定金具を示す斜視
図である。(b)実施例の装置のじゃま板スペーサーを
示す斜視図である。
【図4】(a)実施例の燃焼改善装置を流入口側から見
た外観図である。(b)実施例の燃焼改善装置を流出口
側から見た外観図である。
【図5】実施例における燃焼改善装置の配置個所を説明
するための模式的なブロック図である。
【図6】実施例の燃焼改善装置1に用いたのと同一の永
久磁石及びその半分の厚さの永久磁石について、2枚の
磁石の間に働く反発力と磁石間の距離の関係を示したグ
ラフである。
【図7】図6における10mm未満の領域を詳細に示し
たグラフである。
【図8】(a)実施例の燃焼改善装置を装着し、面積当
たり磁力の強さを0.213kgf/cmとした場合
の排気ガス中の黒煙を捕集したフィルター面である。
(b)燃焼改善装置を装着しない場合の排気ガス中の黒
煙を捕集したフィルター面である。
【図9】面積当たりの磁力の強さを0.175kgf/
cmとした場合の排気ガス中の黒煙を捕集したフィル
ター面である。
【図10】(a)実施例の燃焼改善装置を装着し、装置
中における燃料の滞留時間を1秒とした場合の排気ガス
中の黒煙を捕集したフィルター面である。(b)同様の
条件で、燃焼改善装置を装着しない場合の排気ガス中の
黒煙を捕集したフィルター面である。
【図11】(a)実施例の燃焼改善装置を装着し、装置
中における燃料の滞留時間を1.5秒とした場合の排気
ガス中の黒煙を捕集したフィルター面である。(b)同
様の条件で、燃焼改善装置を装着しない場合の排気ガス
中の黒煙を捕集したフィルター面である。
【図12】(a)実施例の燃焼改善装置を装着し、装置
中における燃料の滞留時間を2秒とした場合の排気ガス
中の黒煙を捕集したフィルター面である。(b)同様の
条件で、燃焼改善装置を装着しない場合の排気ガス中の
黒煙を捕集したフィルター面である。
【図13】(a)実施例の燃焼改善装置を装着した場合
の指圧波形(燃焼圧波形)図である。(b)燃焼改善装
置を装着しない場合の指圧波形(燃焼圧波形)図であ
る。
【図14】図13について説明するための、模式的な指
圧波形図である
【符号の説明】
1 燃焼改善装置 2 永久磁石 21 鉄分除去用磁石 3 磁極間燃料通路 4 ケーシング 43 流入口 45 流出口 61 磁石固定金具 62 じゃま板兼用スペーサー板
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向配置される磁極間に燃料通路を備え、
    燃料タンクからエンジンへの燃料供給経路に設置される
    エンジン用燃焼改善装置において、 前記対向磁極間に作用する面積当たりの磁力が0.15
    kgf/cm以上であり、 前記対向磁極間の距離は、この距離の減少に略比例して
    これら対向磁極間の磁力が増加する範囲内であり、 燃料が前記対向磁極間を通過するのに要する時間が1.
    7秒以上であることを特徴とするエンジン用燃焼改善装
    置。
  2. 【請求項2】対向配置される磁極間に燃料通路を備え、
    燃料タンクからエンジンへの燃料供給経路に設置される
    エンジン用燃焼改善装置において、 前記対向磁極間の面積当たりの磁力を、これら対向磁極
    間の距離で割った量が、0.20kgf/cm以上で
    あり、 前記対向磁極間の距離は、この距離の減少に略比例して
    これら対向磁極間の磁力が増加する範囲内であり、 燃料が前記対向磁極間を通過するのに要する時間が1.
    7秒以上であることを特徴とするエンジン用燃焼改善装
    置。
  3. 【請求項3】対向配置される磁極間に燃料通路を備え、
    燃料タンクからエンジンへの燃料供給経路に設置される
    エンジン用燃焼改善装置において、 前記対向磁極間の面積当たりの磁力と、燃料が前記対向
    磁極間を通過する時間との積が、(0.15kgf/c
    )×(1.7秒)以上であり、 前記対向磁極間の距離は、この距離の減少に略比例して
    これら対向磁極間の磁力が増加する範囲内であることを
    特徴とするエンジン用燃焼改善装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載のエンジン用燃焼改
    善装置において、 燃料流出口が前記燃料通路に対して略平行の壁に設けら
    れ、この流出口が最上部になるように配置されることを
    特徴とするエンジン用燃焼改善装置。
  5. 【請求項5】燃料タンクからエンジンへと燃料を供給す
    る際に、近接して対向配置される磁極間の間隙を通過さ
    せ、 前記対向磁極間に作用する面積当たりの磁力を0.15
    kgf/cm以上とし、 燃料が前記対向磁極間を通過する時間を1.7秒以上と
    することを特徴とするエンジン用燃焼改善方法。
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