JPH10194264A

JPH10194264A - 紙製トレー状容器

Info

Publication number: JPH10194264A
Application number: JP153897A
Authority: JP
Inventors: Kayoko Matsumoto; 佳代子松本; Makoto Igarashi; 誠五十嵐; Norio Mori; 憲夫毛利; Nobumasa Yamazaki; 紳正山崎
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1997-01-08
Filing date: 1997-01-08
Publication date: 1998-07-28

Abstract

(57)【要約】【課題】シート成形時のフィルムとトレーとのコーナー
部の密着性と保形性の両方を兼ね備えたトレーブランク
を設計することにある。【解決手段】ブランクから組み立てる紙トレーと合成樹
脂フィルムとを一体化してなる紙製トレー状容器におい
て、底板１の上下両端に側板２、２を備えた底板１、ま
た左右に連続する両側板３、３並びに側板２と重ね合わ
せる重合板６を備え、かつ各々側板２の外側にフランジ
板７、各々側板３の外側にフランジ板８を備え、少なく
とも四隅には三角コーナー板４による角取りコーナー部
を要し、かつ各々コーナー板４の外側に折目を介して連
設するフラップ５とフランジ板７の両端部７ａを重ね合
わせた構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、紙トレーと合成樹
脂フィルムとを一体化した紙製トレー状容器の改良に関
する。

【０００２】

【従来の技術】冷凍食品等の容器として、板紙と合成樹
脂フィルムとの複合容器がよく用いられている。これは
一般に、図８（ブランク平面図）に示すようなブランク
を用いて製函された図９（全体斜視図）に示すような紙
製トレーである。

【０００３】上下両端に端面内側部分１２を備えた底板
部分１１、その左右に連続する両側板部分１３並びにそ
の延長上にあって突き合わせにより両端面を形成する端
面外側部分１４Ａ及び１４Ｂを板紙から一体に打ち抜い
たブランクを金型内に押し入れて、上記の端面外側部分
１４Ａ及び１４Ｂを端面内部分１２の外側で突き合わせ
て、図５に示すようなトレープレフォーミングを行い、
その上から加熱されて可塑状態にある合成樹脂フィルム
をのせ、これを真空又は圧空の力よりトレー内面に押し
つけて成形体とし、続いて縁の部分をトリミングするこ
とにより製造する。

【０００４】ところが、シート成形時のフィルムとトレ
ーとのコーナー部の密着性のみを考慮しトレーのコーナ
ー部を湾曲状としているために、この形態のトレーブラ
ンクを製函すると、トレーブランク自体は接着等一切さ
れていないので、製函金型から取り出して次工程のシー
ト成形用金型に移した場合に、トレーブランクのコーナ
ー部分の位置がずれ、シート成形後のトレーの形状が変
形したりして形状安定性が出ない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、コー
ナー部とフランジ板の間に位置するフィルムのピンホー
ル防止と、シート成形時のフィルムとトレーとのコーナ
ー部の密着性と保形性の両方を兼ね備えたトレーブラン
クを設計することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
ブランクから組み立てる紙トレーと合成樹脂フィルムと
を一体化してなる紙製トレー状容器において、上下両端
に側板２、２を備えた底板１、その左右に連続する両側
板３、３、並びに、側板２と重ね合わせる重合板６、各
々側板２の外側にフランジ板７、各々側板３の外側にフ
ランジ板８を備え、少なくとも四隅には三角コーナー板
４による角取りコーナー部を要し、その各々コーナー板
４の外側に折目を介して連設するフラップ５ａとフラン
ジ板７のコーナー部７ａを重ね合わせたことを特徴とす
る紙製トレー状容器である。

【０００７】次に本発明の第二の発明は、ブランクから
組み立てる紙トレーと合成樹脂フィルムとを一体化して
なる紙製トレー状容器において、上下両端に側板２、２
を備えた底板１、その左右に連続する両側板３、３並び
に側板２と重ね合わせる重合板６、各々側板２の外側に
フランジ板７、各々側板３の外側にフランジ板８を備
え、少なくとも四隅には三角コーナー板４による角取り
コーナー部を要し、フランジ板７のコーナー内辺に短辺
部フラップ５ｂを設け、そのフラップ５ｂを各々三角コ
ーナー板４部分に位置させたことを特徴とする紙製トレ
ー状容器である。

【０００８】次に本発明の第三の発明は、ブランクから
組み立てる紙トレーと合成樹脂フィルムとを一体化して
なる紙製トレー状容器において、上下両端に側板２、２
を備えた底板１、その左右に連続する両側板３、３並び
に側板２と重ね合わせる重合板６、各々側板２の外側に
フランジ板７、各々側板３の外側にフランジ板８を備
え、少なくとも四隅に左右の側板３、３の上下辺に上下
辺より長い長辺部に重合板６を備えた三角コーナー板４
を設け、このブランクの４つの重合板６をそれぞれ側板
２に、フランジ板のコーナー部７ａの先端をフランジ板
８の端部に重ね合わせたことを特徴とする紙製トレー状
容器である。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の第一の発明の紙製トレー
状容器を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。

【００１０】図１は、本発明の一実施の形態を示す紙製
トレーのブランクの平面図であり、底板１の上下に各々
折目ａを介して側板２が連設されている。

【００１１】底板１の左右に各々折目ｂを介して側板３
が連設されている。

【００１２】各々側板３の両端部にそれぞれ折目ｃを介
して三角コーナー板４が連設されている。

【００１３】各々三角コーナー板４の短辺外側に折目ｄ
を介してフラップ５ａが連設されている。

【００１４】各々三角コーナー板４の長辺側に折目ｅを
介して重合板６が連設されている。

【００１５】各々側板２の外側に折目ｆを介して左右に
張り出した部分が内側に湾曲した帯状のコーナー部７ａ
を備えたフランジ板７が連設され、また、各々側板３の
外側に折目ｇを介してフランジ板８が連設されている。

【００１６】上記三角コーナー板４は、折目ｃ、ｅを二
等辺、折目ｄを底辺とする二等辺三角形とする。尚、こ
の三角コーナー板４の頂角θは、０°≦θ＜９０°であ
って、好ましくは１５°≦θ≦３０°である。

【００１７】次に、図１に示すブランクを用いた組立方
を説明する。まず、側板２、２、３、３を折目ａ、ｂを
介して折り曲げる。次に、側板３を折目ｃ、ｅを介して
三角コーナー板４、重合板６を折目ａと同一方向に折り
曲げる。また、三角コーナー板４を折目ｄを介してフラ
ップ５ａを折目ａと反対方向に折り曲げる。側板２、３
を折目ｆ、ｇを介してフランジ板７、８を折目ａと反対
方向に折り曲げる。

【００１８】続いて、底板１に対して折目ａ、ｂに沿っ
て側板２、３を立ち上げ、三角コーナー板４の折目ｅと
側板２の端縁が一致するように重合板６と側板２を重ね
合わせ、フラップ５ａとフランジ板７の端部７ａを重ね
合わせ、フランジ板７のコーナー部７ａの先端部７ｂと
フランジ板８を重ね合わせて図２に示すようなトレーを
形成する。

【００１９】その後、製函用の金型内に装填し、図３
（ａ）に示すように上側から加熱して可塑状態にした合
成樹脂フィルムＦを載せ、これを真空又は圧空の力によ
り、図３（ｂ）に示すようにトレー内面に押しつけて密
着してシート成形し、本発明の紙製トレー状容器を製造
する。尚、必要に応じて余分なフィルム端部などは裁断
除去する。

【００２０】この時、重合板６を側板２の内側になるよ
うに重ねると、外側からの見た目がすっきりして印刷の
制約がないし、重合板６を側板２の外側になるように重
ねると、シート成形時のフィルムＦとトレーの内面との
密着性がより向上する。

【００２１】また、フラップ５ａがコーナー部７ａの下
になるように重ねると、コーナー部７ａが平面状に保持
され、ピンホールの発生を防止する。更に、フラップ５
ａとコーナー部７ａとの重ね合わせによる段差は上面に
は生じないため、コーナー部７ａとフィルムＦとの密着
性が向上し、本発明の紙製トレー状容器の上部開口部の
フランジ板７、８と蓋材との密着性も向上する。

【００２２】また、フラップ５ａを図４のようにコーナ
ー部７ａのカーブに丁度沿うような形にすると、段差が
減ってより密着性が向上する。

【００２３】次に、第二の発明について説明する。

【００２４】第一の発明において、フラップ５ａを三角
コーナー板４につけるかわりに、図５のようにフランジ
コーナー部７ａの内辺にフラップ５ｂを設けたのが、こ
の第二の発明の特徴である。また、フラップ５ｂの形を
図６のようにより短くしても良い。

【００２５】更に、第三の発明について説明する。

【００２６】第一の発明においてフラップ５ａを三角コ
ーナー板４につけるかわりに、図７のように三角コーナ
ー板４の両長辺を重合板６との罫線より若干長くして延
ばしたものが、この第三の発明である。この延ばす長さ
は、カートンの紙の厚さ程度の０．５〜１ｍｍ位が好ま
しい。

【００２７】上記のように、三角コーナー板４を若干延
ばすことで、隙間が埋まるだけでなく、三角コーナー板
４で支えるのでコーナーが補強される。

【００２８】

【発明の効果】本発明の紙製トレーは、三角コーナー板
４による角取りコーナー部を設けることでフィルムとト
レーとのコーナー部の密着性が良好となり、フラップ５
ａ、５ｂを設けるか、または三角コーナー板４の長辺を
若干長くすることで隙間を埋めるのでシート成形時にピ
ンホールができず補強され、形崩れを防ぎ、保形性の効
果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一の発明の紙製トレー状容器のブランクの平
面図。

【図２】本発明におけるプレフォーミング状態を示す説
明図。

【図３】（ａ）〜（ｂ）は、本発明におけるフィルムと
プレフォーミングトレーとの重ね合わせによるシート成
形を示す側面図。

【図４】第一の発明の紙製トレー状容器の応用形のブラ
ンク平面図。

【図５】第二の発明の紙製トレー状容器のブランクの平
面図。

【図６】第二の発明の紙製トレー状容器の応用形のブラ
ンクの平面図。

【図７】第三の発明の紙製トレー状容器のブランク図。

【図８】従来の紙製トレー状容器のブランク図。

【図９】従来の紙製トレー状容器のプレフォーミング状
態を示す説明図。

【符号の説明】

１…底板２…側板３…側板４…三角コーナー板
５ａ、５ｂ…フラップ６…重合板７…フランジ板８…フランジ板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山崎紳正東京都台東区台東１丁目５番１号凸版印刷株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ブランクから組み立てる紙トレーと合成樹
脂フィルムとを一体化してなる紙製トレー状容器におい
て、ブランクは底板１の上下、及び左右に折り目を介し
てそれぞれ側板２、２、３、３を備え、前記上下の側板
２、２の上辺の左右に張り出した部分が内側に湾曲した
帯状のコーナー部７ａを備えたフランジ板を設けてお
り、一方、左右の側板３、３の上下辺に長辺部に重合板
６、短辺部フラップ５ａを備えた三角コーナー板４を設
け、並びに左右の外辺にフランジ板８を備えており、こ
のブランクの４つの重合板６をそれぞれ側板２に、また
フランジ板のコーナー部７ａの先端をフランジ板８の端
部に重ね合わせ、並びにフラップ５ａを前記重ね合わせ
部分に位置させたことを特徴とする紙製トレー状容器。
【請求項２】ブランクから組み立てる紙トレーと合成樹
脂フィルムとを一体化してなる紙製トレー状容器におい
て、ブランクは底板１の上下、及び左右に折り目を介し
てそれぞれ側板２、２、３、３を備え、前記上下の側板
２、２の上辺の左右に張り出した部分が内側に湾曲し、
かつ、内辺に短辺部フラップ５ｂを設けた帯状のコーナ
ー部７ａを備えたフランジ板を設けており、一方、左右
の側板３、３の上下辺に長辺部に重合板６を備えた三角
コーナー板４を設け、並びに左右の外辺にフランジ板８
を備えており、このブランクの４つの重合板６をそれぞ
れ側板２に、また、フランジ板のコーナー部７ａの先端
をフランジ板８の端部に重ね合わせ、並びにフラップ５
ｂを三角コーナー板４部分に位置させたことを特徴とす
る紙製トレー状容器。
【請求項３】ブランクから組み立てる紙トレーと合成樹
脂フィルムとを一体化してなる紙製トレー状容器におい
て、ブランクは底板１の上下、及び左右に折り目を介し
てそれぞれ側板２、２、３、３を備え、前記上下の側板
２、２の上辺の左右に張り出した部分が内側に湾曲した
帯状のコーナー部７ａを備えたフランジ板８を設けてお
り、かつ左右の側板３、３の上下辺に上下辺より長い長
辺部に重合板６を備えた三角コーナー板４を設け、並び
に、左右の外辺にフランジ板８を備えており、このブラ
ンクの４つの重合板６をそれぞれ側板２に、フランジ板
のコーナー部７ａの先端をフランジ板８の端部に重ね合
わせたことを特徴とする紙製トレー状容器。