JP3815135B2 - 紙製トレー状容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙トレーと合成樹脂フィルムとを一体化した紙製トレー状容器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷凍食品等を収納する紙製容器として、板紙と合成樹脂フィルムとの複合容器がよく用いられている。例えば、特開平10−101055号公報で表されるような紙製ブランクを用いて製函された紙製トレーの内面に合成樹脂フィルムを密着させた紙製トレー状容器が知られている。
【0003】
上記に示された紙製トレー状容器は、蓋材で封緘できる密封性紙製トレー状容器であって、トレー状容器の上部開口部の全周にフランジ部が形成されている。このフランジ部は各フランジ板の端部同士を互いに重ね合わせて形成することにより外力に対する上部開口部の変形の防止と、蓋材との密着強度を向上させている。
【0004】
ところが、図7に示すように、蓋材を接着し密封する際にフランジ部は各フランジ板の重なりの段差があるために、完全密封するのが困難だった。また、各フランジ板の端部同士を重ね合わせて強度を持たせてはいたが、フランジ板が一重ということもあり、十分な強度は出せていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、紙製トレーのフランジ部と蓋材との密封性の向上と、しっかりした強度を持った保形性の向上を兼ね備えた紙製トレー状容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ブランクから組み立てるフランジ部を有する紙トレーと、この紙トレー内面に合成樹脂フィルムを一体化してなる紙製トレー状容器において、前記紙トレーは底板1の上下、及び左右に折り目を介してそれぞれ側板2、2、3、3と該側板3、3の両端にそれぞれ三角コーナー板4とを備え、前記上下の側板2、2の上辺の左右に張り出した部分にフランジ板7を設けており、一方、左右の側板3、3の外辺にフランジ板8を備えたブランクを折り曲げ成形し、前記フランジ板7と8の端部を重ね合わせたフランジ部を形成した開口部を有する構造で、前記紙トレーの開口部のフランジ部と同形状の枠体9を有し、この枠体9の内辺に紙トレーの前記全側板、又は全側板と全三角コーナー板とに対して相似形で略同じ大きさの補助板を連設した被覆体Aを、前記紙トレーの内面側からフランジ部と側板に、前記被覆体Aのそれぞれ枠体と補助板を重ね合わせて固定した容器本体の内面に合成樹脂フィルムを密着したことを特徴とする紙製トレー状容器である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の紙製トレー状容器を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明の紙製トレー状容器に用いる紙製トレーのブランクの一実施形態を示す平面図である。
【0009】
底板1の上下に各々折目aを介して側板2が連設され、また、左右に各々折目bを介して側板3が連設されている。
【0010】
また、前記側板3の両端部には、それぞれ折目cを介して三角コーナー板4が連設され、かつこの三角コーナー板4の長辺側に、折目eを介して重合板6が連設されている。
【0011】
一方、前記側板2の外側に折目fを介して左右に張り出した部分が内側に湾曲した帯状のコーナー部7aを備えたフランジ板7が連設され、また、各々側板3の外側に折目gを介してフランジ板8が連設されている。
【0012】
ここで、フランジ板7、8は、どちらか一方にコーナー部を備えていればよく、言い換えると、フランジ部を形成した際、強度を出すためにフランジ板7、8の端部同士が重なる構造であればよい。
【0013】
上記三角コーナー板4は、折目c、eを二等辺とする二等辺三角形である。尚、この三角コーナー板4の頂角θは、0°≦θ<90°の範囲であればよく、好ましくは15°≦θ≦30°の範囲である。
【0014】
また、図2は本発明の紙製トレー状容器に用いる被覆体の一実施形態を示す平面図である。
【0015】
前記フランジ板7、8により形成されるフランジ部と略同形の枠体9と、その内側から中心に向かって折目h、i、jを介して延びる補助板10、10、11、11が連設されている。
【0016】
また、図3は本発明の紙製トレー状容器に用いる被覆体の他の実施形態を示す平面図である。
【0017】
前記フランジ板7、8により形成されるフランジ部と略同形の枠体9と、その内側から中心に向かって折目h、i、jを介して延びる補助板10、10、11、11、12、12、12、12が連設されている。
【0018】
上記枠体9の幅は、フランジ板7、8で形成されるフランジ部の幅より小さくても、等しくてもあるいは広くてもよく、フランジ部の上面に重なる構造であればよい。
【0019】
ここで、上記枠体9をフランジ板7、8で形成されるフランジ部の幅より広くなるようにして、被覆体Aのフランジ部の外周に張り出した部分と蓋材Bとを接着するようにすると、フランジ部の段差の影響が完全になくなり、接着時の蓋材Bと被覆体Aの枠体9との密着性が良好となり、その結果、更に紙製トレー状容器の密封性が向上する。
【0020】
また、上記補助板10、11、または補助板10、11、12は、側板2、3、または側板2、3、三角コーナー板4の内面に固定できれば、形状、大きさは限定されない。
【0021】
本発明においては、補助板10、11の両方ではなく、補助板10または補助板11のいずれか一方を設けた構成でもよいが、補助板10、11の両方を設けることにより、被覆体を紙製トレーの開口部に位置決め、固定しやすくなる。
【0022】
また、補助板10、11の形状は、それぞれ紙製トレーの側板の形状の相似形で、側板と略同じ大きさであることが好ましい。
【0023】
また、補助板12を設けることにより、紙製トレーの三角コーナー板4とコーナー部7aの隙間が埋まり、容器本体の密封性が向上する。
【0024】
また、補助板10、11、12の形状は、それぞれ紙製トレーの側板、三角コーナー板の形状の相似形で、側板、三角コーナー板と略同じ大きさであることが好ましい。
【0025】
次に、図1に示すブランクを用いた紙製トレーの製造方法を説明する。
まず、側板2、2、3、3を折目a、bを介して折り曲げる。次に、側板3を折目c、eを介して三角コーナー板4、重合板6を折目aと同一方向に折り曲げる。側板2、3を折目f、gを介してフランジ板7、8を折目aと反対方向に折り曲げる。
【0026】
続いて、底板1に対して折目a、bに沿って側板2、3を立ち上げ、三角コーナー板4の折目eと側板2の端縁が一致するように重合板6と側板2を重ね合わせ、フランジ板7のコーナー部7aの先端部7bとフランジ板8を重ね合わせてフランジ部を形成し、図4に示すような紙製トレーを形成する。
【0027】
次に、図2に示す被覆体Aの製造方法について説明する。
まず、補助板10、10を折目hを介して折り曲げる。次に、補助板11、11を折目iを介して、折目hと同一方向に折り曲げる。
【0028】
そして、図4に示した紙製トレーに、図2に示した被覆体Aを被せて嵌め込み、固定し、図5に示す容器本体を製造する。この時、被覆体Aを紙製トレーに接着固定し、枠体および補助板が、密着した状態とすることが好ましい。
【0029】
次に、図3に示す被覆体Aの製造方法について説明する。
まず、補助板10、10を折目hを介して折り曲げる。次に、補助板11、11を折目iを介して、折目hと同一方向に折り曲げる。更に、補助板12、12、12、12を折目jを介して、折目h、iと同一方向に折り曲げる。
【0030】
そして、図4に示した紙製トレーに、図3に示した被覆体Aを被せて嵌め込み、固定し、図6に示す容器本体を製造する。この時、被覆体Aを紙製トレーに接着固定し、枠体および補助板が、密着した状態とすることが好ましい。
【0031】
製函用の金型内に前記容器本体を装填し、図8(a)に示すように上側から加熱して軟化状態にした合成樹脂フィルムFを載せ、これを真空、及び圧空の力により、図8(b)に示すように紙製トレー及び被覆体からなる容器本体の内面に密着してシート成形し、本発明の紙製トレー状容器を製造する。尚、必要に応じて余分なフィルム端部などは裁断除去する。
【0032】
ここで、図8(c)は、図8(b)に示す紙製トレー状容器に蓋材Bを接着させた状態を示す側面図である。
【0033】
使用する合成樹脂フィルムFの厚さ、樹脂材質は、加熱真空成形に適した厚さの樹脂、及び包装する内容物に良好に適応する樹脂であれば、本発明においては特に限定されず、例えば、厚さ30μm〜100μm、あるいは100μm〜300μm程度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂が適当である。
【0034】
この時、紙製トレーの重合板6は、側板2の内側になるように重ねると、外側からの見た目がすっきりして印刷の制約がないし、一方、重合板6を側板2の外側になるように重ねると、シート成形時のフィルムFと紙製トレーの内面との密着性がより向上する。
【0035】
【発明の効果】
本発明の紙製トレー状容器は、被覆体を部材として追加することでフランジ部の表面にフランジ部の重なりによる段差がなくなって接着時の蓋材と被覆体の枠体との密着性が良好となり、その結果、更に紙製トレー状容器の密封性が向上する。また、フランジ部の上部に被覆体の枠体が重なり二重構成となるので十分な強度が出て、開口部の変形を防ぎ、保形性の効果も得られる。更に、補助板を設けることによって、フランジ部と枠体を重ね合わせる際の位置決めの効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製トレー状容器に用いる紙製トレーのブランクの一実施形態を示す平面図。
【図2】本発明の紙製トレー状容器に用いる被覆体Aのブランクの一実施形態を示す平面図。
【図3】本発明の紙製トレー状容器に用いる被覆体Aのブランクの他の実施形態を示す平面図。
【図4】図1に示したブランクの組み立て状態を示す説明図。
【図5】図4に示した紙製トレーに、図2に示した被覆体Aを固定した容器本体を示す説明図。
【図6】図4に示した紙製トレーに、図3に示した被覆体Aを固定した容器本体を示す説明図。
【図7】(a)〜(c)は、従来の容器本体に、合成樹脂フィルムF、及び蓋材Bを被覆する状態を示す側面図。
【図8】(a)〜(c)は、本発明における容器本体に、合成樹脂フィルムF、及び蓋材Bを被覆する状態を示す側面図。
【符号の説明】
1…底板 2、3…側板 4…三角コーナー板 6…重合板
7、8…フランジ板 9…枠体 10、11、12…補助板
A…被覆体 B…蓋材 F…合成樹脂フィルム a〜i…折目
Claims (1)
- ブランクから組み立てるフランジ部を有する紙トレーと、この紙トレー内面に合成樹脂フィルムを一体化してなる紙製トレー状容器において、前記紙トレーは底板1の上下、及び左右に折り目を介してそれぞれ側板2、2、3、3と該側板3、3の両端にそれぞれ三角コーナー板4とを備え、前記上下の側板2、2の上辺の左右に張り出した部分にフランジ板7を設けており、一方、左右の側板3、3の外辺にフランジ板8を備えたブランクを折り曲げ成形し、前記フランジ板7と8の端部を重ね合わせたフランジ部を形成した開口部を有する構造で、前記紙トレーの開口部のフランジ部と同形状の枠体9を有し、この枠体9の内辺に紙トレーの前記全側板、又は全側板と全三角コーナー板とに対して相似形で略同じ大きさの補助板を連設した被覆体Aを、前記紙トレーの内面側からフランジ部と側板に、前記被覆体Aのそれぞれ枠体と補助板を重ね合わせて固定した容器本体の内面に合成樹脂フィルムを密着したことを特徴とする紙製トレー状容器。
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JP23747299A JP3815135B2 (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 紙製トレー状容器 |
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JP23747299A JP3815135B2 (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 紙製トレー状容器 |
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JP2001058631A JP2001058631A (ja) | 2001-03-06 |
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Family Applications (1)
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JP23747299A Expired - Fee Related JP3815135B2 (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 紙製トレー状容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104890300A (zh) * | 2015-05-08 | 2015-09-09 | 宁波市镇海恒佳纸制品有限公司 | 一体成型淋膜餐盒及其制备方法 |
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1999
- 1999-08-24 JP JP23747299A patent/JP3815135B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104890300A (zh) * | 2015-05-08 | 2015-09-09 | 宁波市镇海恒佳纸制品有限公司 | 一体成型淋膜餐盒及其制备方法 |
CN104890300B (zh) * | 2015-05-08 | 2017-10-13 | 宁波弘康环保科技有限公司 | 一体成型淋膜餐盒及其制备方法 |
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JP2001058631A (ja) | 2001-03-06 |
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