JPH10194260A - 複合容器およびその製造装置 - Google Patents

複合容器およびその製造装置

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JPH10194260A
JPH10194260A JP317597A JP317597A JPH10194260A JP H10194260 A JPH10194260 A JP H10194260A JP 317597 A JP317597 A JP 317597A JP 317597 A JP317597 A JP 317597A JP H10194260 A JPH10194260 A JP H10194260A
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JP
Japan
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cup
composite container
end surface
bottom edge
sticking
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Application number
JP317597A
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English (en)
Inventor
Kyosuke Suzuki
木 恭 介 鈴
Yoko Nakajima
島 洋 子 中
Hisashi Aizawa
澤 恒 相
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フランジ部成形用の合成樹脂がカップ胴貼部
内に入り込むことがなく、内側胴貼端面を完全に被覆し
た密閉性の高い複合容器を提供する。 【解決手段】 複合容器は胴部11を有するカップ10
と、カップ10の上端開口周縁に合成樹脂を射出して成
形されたフランジ部21とを備えている。カップ10の
胴部11は積層材料を胴貼部25で貼合せてなってい
る。合成樹脂を射出する射出ゲート35はカップ10の
上端内面のうち、胴貼部25の内側胴貼端縁25aと外
側胴貼端縁25bとの間に配置されている。この射出ゲ
ート35によってフランジ部21の内面にゲート跡21
aが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は胴部と、蓋材をシー
ルするためのフランジ部とを有し、食料、デザート、惣
菜等を充てんするための複合容器およびその製造装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複合容器として、図5に示すよう
なものが知られている(特開昭54−140680号公
報)。図5(a)において、複合容器は上端が開口した
胴部11と底部12とを有し、紙層を含む積層ブランク
材料からなるカップ10を備え、胴部11の上端開口周
縁は外方に折曲げられてカールフランジ部13を形成し
ている。
【0003】図5(b)に示すようにこのカールフラン
ジ部13に、蓋材20がヒートシールされる。
【0004】また従来、図6に示す複合容器が知られて
いる(実公昭62−39758号公報)。図6(a)に
おいて、複合容器は胴部11と底部12とを有し、紙層
を含むブランク材料からなるカップ10を備え、胴部1
1の上端開口周縁はカールされることなく外方に拡げら
れてフランジ部14を形成している。
【0005】図6(b)に示すように、このフランジ部
14に、蓋材20がヒートシールされる。
【0006】さらにまた、図7に示す複合容器が知られ
ている(実公昭58−54350号公報)。図7におい
て、複合容器は胴部11と底部12とを有し、紙層を含
むブランク材料からなるカップ10を備え、胴部11の
上端開口周縁は外方に拡げられてフランジ部14を形成
している。このフランジ部14には、プラスチック製の
断面L字状の成形品15が装着され、この成形品15に
蓋材20がヒートシールされる。このようにフランジ部
14に成形品15を装着することにより、フランジ部1
4の強度を補強することができ、また成形品15から密
着している蓋材を容易に剥すこと(イージーピール)が
可能となっている。
【0007】また、図8に示すような複合容器も知られ
ている(特公昭63−24464号公報、特公平1−1
7929号公報、および特公平1−17930号公
報)。図8(a)に示す複合容器は、胴部11と底部1
2とを有し、紙層を含むブランク材料からなるカップ1
0を備え、胴部11の上端開口周縁は外方に折曲げられ
てカールフランジ部13を形成している。図8(b)に
示すように、カールフランジ部13にプラスチック製の
断面コ字状の成形品16が装着され、この成形品16に
蓋材20がヒートシールされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来か
ら各種の複合容器が用いられているが、例えば図5
(a)(b)および図6(a)(b)に示す複合容器
は、フランジ部にブランク材料の胴貼り重ね合せによる
段差が生じ、蓋材20のヒートシールにおいて完全なシ
ールが難しいという問題があり、またフランジ部13,
14の剛性および強度が弱く、このため蓋材20のイー
ジーピールがむずかしいという問題がある。また図7お
よび図8(a)(b)に示す複合容器は、フランジ部1
4,13の剛性および強度を強化することができるが、
複合容器の製造に際してプラスチック製の成形品15,
16を成形する工程が必要になるとともに、プラスチッ
ク製の成形品15,16をフランジ部14,13に装着
する工程が必要になるので、製品のコストアップにな
る。また成形品15,16をフランジ部14,13に装
着する際、成形品15,16をフランジ部14,13に
接着する必要があり、この接着作業は技術的にむずかし
く難易度が高いという問題がある。
【0009】他方、カップの上端に合成樹脂を射出して
フランジ部を成形する複合容器が開発されているが、カ
ップの胴部は胴貼部で貼合せて構成されるため射出ゲー
トの位置によっては合成樹脂が胴貼部内側に入り込んで
しまい、内側胴貼端面を完全に被覆できない場合もあ
る。
【0010】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、フランジ部の平滑性、剛性および強度を強
化することができ、かつ積層ブランク材料の端面を完全
に被覆した密閉性の高い複合容器およびその製造装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上端が開口し
た胴部と、底部とを有し、紙層を含む積層ブランク材料
からなるカップと、このカップの上端開口周縁に合成樹
脂を射出して成形されたフランジ部とを備え、カップ胴
部は積層ブランク材料を胴貼部で貼合せてなり、フラン
ジ部の内面に射出ゲート跡が形成されるとともに、この
射出ゲート跡はカップ胴部の胴貼部に対応する位置であ
って、胴貼部の内側胴貼端面と外側胴貼端面の間に設け
られていることを特徴とする複合容器、および雌型と雄
型とからなり、上端が開口した胴部と底部とを有し、紙
層を含む積層ブランク材からなるカップが装填されるキ
ャビティを形成する射出金型を備え、前記キャビティ
は、少なくともカップ上端開口周縁に対応する位置にフ
ランジ部用の樹脂成形部を有し、カップの胴部は積層ブ
ランク材料を胴貼部で貼合せてなり、前記雄型のうちカ
ップ上端内面であって、胴貼部の内側胴貼端面と外側胴
貼端面の間に射出ゲートを設けたことを特徴とする複合
容器の製造装置、である。
【0012】本発明によれば、射出ゲートがカップ胴部
の胴貼部に対応する位置であって、胴貼部の内側胴貼端
面と外側胴貼端面の間に設けられているので、射出ゲー
トから射出される合成樹脂が胴貼部内側に入り込むこと
はない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本発明
の一実施の形態を示す図である。
【0014】図1乃至図3において、複合容器は上端が
開口した胴部11と底部12とを有するカップ10と、
胴部11の上端開口周縁にポリエチレン等の合成樹脂を
射出して成形されたフランジ部21とを備えている。そ
してこのフランジ部21には、蓋材20(図5参照)が
ヒートシールされるようになっている。
【0015】このうちカップ10の胴部11は、紙層を
含む積層ブランク材料を胴貼部25において貼合せて形
成され、また底部12は同じく紙層を含む積層ブランク
材料から形成されている。また胴部11と底部12とは
別体に構成され、底縁部26において互いに連結されて
いる。なお、胴部11は底部12より更に下方に向って
延び、底部12周縁に位置する糸じり27を形成してい
る。
【0016】フランジ部21を成形する合成樹脂は、胴
部11の胴貼部25内面にも射出され、この胴貼部25
の内面側の重ね合せ部分を被覆する胴貼端面被覆部22
を成形している。胴貼端面被覆部22はフランジ部21
から下方に延び底縁部26に達している。
【0017】さらにフランジ部21および胴貼端面被覆
部22を成形する合成樹脂は、胴部11と底部12とを
連結する底縁部26の内面にも射出され、底縁部26の
内面を被覆する底縁被覆部23を成形する。この底縁被
覆部23は底縁部26内面を被覆するとともに、胴貼端
面被覆部22に連結され、このためフランジ部21、胴
貼端面被覆部22および底縁被覆部23は互いに連結さ
れることになる。また底縁被覆部23は内側低面部23
aと、内側低面部23aより高くなっている外側高面部
23bと、内側底面部23aと外側高面部23bとの間
の段部23cとを有している。そしてこの段部23cに
より、後述する射出金型を構成する雌型31と雄型32
との間のキャビティ内エアをスムーズに外方へ排出する
ことができる。さらに底縁被覆部23の円周方向所望位
置に(1〜5箇所)、上方に延びるとともに、複合容器
を積重ねた場合、上方に位置する複合容器の糸じり27
の底面に当接するスタックリブ45が設けられている。
【0018】なお、フランジ部21、胴貼端面被覆部2
2および底縁被覆部23のうち、フランジ部21のみ合
成樹脂により成形してもよく、またフランジ部21およ
び胴貼端面被覆部22のみ合成樹脂により成形してもよ
い。
【0019】次に図4により本発明による複合容器の製
造装置について説明する。この製造装置は、可動側雌型
31と固定側雄型32とからなり、これらの間にカップ
10が装填されるキャビティが形成されている。この場
合、雌型31と雄型32とによって射出金型が構成され
る。
【0020】射出金型31,32内のキャビティは、カ
ップ10の上端開口周縁に対応する位置に設けられたフ
ランジ部21成形用の樹脂成形部41と、カップ10の
胴貼部25内面に対応する位置に設けられた胴貼端面被
覆部22成形用の樹脂成形部42と、底縁部26内面に
対応する位置に設けられた底縁被覆部23成形用の樹脂
成形部43とを有している。また射出金型31,32内
のキャビティは、スタックリブ45成形用の樹脂成形部
45aと、カップ10を装填するカップ装填空間とを有
している。
【0021】また図3および図4に示すように、射出金
型31,32のうち雄型32には、カップ10上端近傍
内面に対応する部分であって、胴貼部25の内側胴貼端
面25aと外側胴貼端面25bの略中央部に、フランジ
部成形用樹脂成形部41内に対して合成樹脂を射出する
射出ゲート35が設けられている。さらに、キャビティ
のうちフランジ部成形用樹脂成形部41、胴貼端面被覆
部成形用樹脂成形部42、底縁被覆部成形用樹脂成形部
43およびスタックリブ成形用樹脂成形部45aは、い
ずれもカップ10の内側に設けられている。このため射
出ゲート35からフランジ部成形用樹脂成形部41内に
合成樹脂を射出した場合、カップ10を雌型31内面に
対して押し付けることができ、キャビティ内においてカ
ップ10の位置精度を高めることができる。上述のよう
に、カップ10は、キャビティのカップ装填空間内に配
置されているが、カップ装填空間内のカップ10は合成
樹脂の樹脂成形部41,42,43、および45a以外
の全面において、雌型31と雄型32との間で密着挾持
されている。このため、射出ゲート35から射出された
合成樹脂が、キャビティ内の樹脂成形部41,42,4
3、および45a以外の部分に漏洩することはない。
【0022】また図4において、雄型32内にはキャビ
ティ内のエアを外方へ排出するバキューム回路38が設
けられている。
【0023】図4に示すように、雌型31底部にはカッ
プ10の糸じり27の内側に嵌込まれ糸じり27の外周
面を雌型31に対して押付ける円柱又は円筒状の軟質部
材47と、この軟質部材47の中央部に設けられ軟質部
材47を半径方向外方へ押し拡げる駆動部材48とが設
けられている。このうち軟質部材47はウレタン、シリ
コン、テフロン、エラストマー、ゴム等からなってお
り、半径方向に変形自在となっている。また軟質部材4
7と駆動部材48とによって押付装置が構成される。
【0024】このように駆動部材48によって軟質部材
47を押し拡げ、カップ10の糸じり27の外周面を軟
質部材47と雌型31との間で挾持することにより、カ
ップ10の底縁部26および糸じり27近傍に合成樹脂
が回り込むことはない。カップ10の底縁部26に合成
樹脂が回り込むと、複合容器の廃棄時に潰しにくくなる
が、本願発明によればこのような問題が生じることはな
い。
【0025】次に複合容器の製造方法について説明す
る。まず紙層を含む積層ブランク材料を次のように作製
する。すなわち紙層を構成する紙原反に印刷を施し、そ
の後紙原反にポリエチレン等の熱可塑性樹脂、各種バリ
ア材を積層して積層ブランク材料を作製する。
【0026】積層ブランク材料としては、外側から順に
例えば次のような層構成のものが考えられる。 熱可塑性樹脂/紙/接着層/バリア層/耐ピンホール層
/熱可塑性樹脂 バリア層としては、バリア層がガスバリア層である場
合、例えば、(a) アルミ箔、(b) 金属又は金属酸化物を
蒸着等でプラスチックフィルム等に積層したもの、例え
ば、酸化硅素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミ蒸
着プラスチックフィルム、アルミ蒸着プラスチックフィ
ルム、(c) その他、ポリアクリロニトリル系樹脂層、E
VOH(エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物)層、
PVDC(ポリ塩化ビニルデン)層等の層を備えたプラ
スチックフィルム等が挙げられる。
【0027】上記層構成のうち、外側の熱可塑性樹脂、
および接着層/バリア層/耐ピンホール層は省略しても
よい。
【0028】次に、このような積層ブランク材料を打抜
いて胴部用ブランクおよび底部用ブランクを形成し、胴
部用ブランクを胴貼部25において貼合せて胴部11を
作製するとともに、底部用ブランクから底部12を作製
する。この場合、胴貼部25は内側胴貼端面25aと、
外側胴貼端面25bとを有している。次に胴部11と底
部12とを底縁部26で連結してカップ10を形成す
る。その後カップ10を、雌型31内装填する。
【0029】次に雄型32に対して雌型31が接近し、
雌型31と雄型32との間にキャビティが形成される。
この場合、カップ10はキャビティのカップ装填空間内
に配置される。同時にカップ装填空間内のカップ10
は、樹脂成形部41,42,43および45a以外の全
面において、雌型31と雄型32との間で密着挾持され
る。またカップ10の糸じり27が軟質部材47によっ
て雌型31内面に押付けられる(図4)。
【0030】次に雄型の射出ゲート35からフランジ部
成形用樹脂成形部41に向って合成樹脂が射出され、フ
ランジ部成形用樹脂成形部41内に射出された合成樹脂
は、その後胴貼端面被覆部成形用樹脂成形部42を経
て、底縁被覆部成形用樹脂成形部43およびスタックリ
ブ成形用樹脂成形部45aに達する。このようにしてカ
ップ10の上端開口周縁にフランジ部21が成形される
とともに、胴貼部25内面に胴貼端面被覆部22が成形
される。同時に底縁部26内面に底縁被覆部23および
スタックリブ45が成形される。
【0031】この場合、合成樹脂の樹脂成形部41,4
2,43および45aはいずれもカップ10の内側に設
けられているので、射出成形時にカップ10を雌型31
内面に押し付けて、キャビティ内においてカップ10の
位置精度を向上させることができる。またカップ10が
雌型31と雄型32との間で密着挾持されているので、
合成樹脂が樹脂成形部41,42,43および45a以
外の部分に漏洩することはない。さらに射出ゲート35
は胴貼部25に対応する位置にあるので、射出ゲート3
5からの合成樹脂をフランジ部成形用樹脂成形部41か
ら胴貼端面被覆部成形用樹脂成形部42を経て、底縁被
覆部成形用樹脂成形部43およびスタックリブ成形用樹
脂成形部45aにスムーズに移行させることができる。
【0032】このようにしてカップ10に対してフラン
ジ部21、胴貼端面被覆部22、底縁被覆部23および
スタックリブ45を成形してなる複合容器が得られる。
なお、複合容器を複数積み重ねた場合、複合容器のスタ
ックリブ45は上方に位置する複合容器の糸じり27の
底面に当接する。このため複合容器を積み重ねる際、複
数の複合容器をきつく嵌込むことはなく、その後個々の
複合容器を容易に取出すことができる。
【0033】次に雄型32の射出ゲート35からキャビ
ティの樹脂成形部41,42,43,45aに射出され
る合成樹脂について詳述する。合成樹脂としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等の汎用的な熱可塑性樹脂を
用いることができ、好ましくは、例えば高密度ポリエチ
レンを用いることができる。
【0034】ここでメルトインデックス(流動性を示す
指標)は、20以上であれば良く、30以上であればよ
り好ましい。
【0035】また密度は複合容器の剛性に影響するもの
であり、0.93以上であることが好ましい。
【0036】ところで、上述のように射出ゲート35は
雄型32のうちカップ10の上端近傍内面であって、胴
貼部25の内側胴貼端面25aと外側胴貼部端縁25b
の略中央部に設けられている(図3参照)。このため射
出ゲート35から射出される合成樹脂が胴貼部25内側
に入り込むことはない。
【0037】すなわち、図3において、射出ゲート35
が内側胴貼部端縁25aより左側に位置している場合、
射出ゲート35からの合成樹脂が胴貼部25内側に入り
込むことも考えられる。しかしながら本発明によれば、
射出ゲート35が内側胴貼端面25aと外側胴貼端面2
5bの略中央部に設けられているため、合成樹脂が胴貼
部25内に入り込むことはない。
【0038】また図2および図3に示すように、射出ゲ
ート35によってフランジ部21の内面に射出ゲート跡
21aが形成されるが、この射出ゲート跡21aは射出
ゲート35の位置に対応して内側胴貼端面25aと外側
胴貼端面25bの略中央部に位置されている。
【0039】複合容器には、その後内容物が充てんさ
れ、フランジ部21に蓋材20(図7参照)がヒートシ
ールされる。
【0040】本実施例によれば、フランジ部21が熱可
塑性樹脂を射出して成形されるので全周に渡って平滑に
成形され、フランジ部21の剛性および強度を高めるこ
とができるとともに、蓋材20の密封シール性が良好で
ありイージピールを容易に行うことができる。またフラ
ンジ部21は射出成形により一体成形されるため容易か
つ確実に形成される。また射出樹脂が胴貼部25内側に
入り込むことがなく、内側胴貼端面25aを完全に被覆
し、密閉性を向上させることができる。
【0041】したがって、胴貼部25の紙層端面から内
容物が浸透することを防止できる。通常、この端面処理
はスカイブ・ヘミング、テープ貼り等の方法で行われる
が、本発明では、予めカップに端面処理を行う必要がな
くフランジ部等の成形と同時に端面処理を行うことがで
きる。
【0042】さらに底縁被覆部23が底縁部26内面に
成形されているので、底縁部26のシール効果を向上さ
せることができるとともに、底縁部26に生じる隙間を
埋めることができ、このためカップ10を殺菌する場
合、隙間に残存し易い菌を確実に死滅することができ
る。
【0043】なお、上述のように、カップ10の積層ブ
ランク材は紙層を有しているが、カップ10の胴部のう
ち所望部分において積層ブランク材から紙層を取除くこ
とにより、透明部分60を形成してもよい(図1)。こ
の場合積層ブランク材のうち紙層以外の層は透明材から
なり、透明部分60を透して内部を確認することができ
る。
【0044】また積層ブランク材の層構成を、外側から
順に第1のポリエチレン/紙/第2のポリエチレンと
し、第1のポリエチレンとして軟化点の低い低密度ポリ
エチレンを選ぶとともに、第2のポリエチレンとして軟
化点の高い高密度ポリエチレンを選んでもよい。
【0045】このように紙層の外側に低密度ポリエチレ
ンを設けた積層ブランク材を用いてカップ10を形成
し、このカップ10に対して合成樹脂を射出することに
より、フランジ部21、胴貼端面被覆部22、底縁被覆
部23およびスタックリブ45が成形され、複合容器が
得られる。複合容器は、その後120℃程度で加熱処理
され紙の中の水分を水蒸気化させることにより、カップ
10の外側に位置する低密度ポリエチレンのみが発泡し
て発泡体を形成する。このようにカップ10の外側に発
泡体が形成されることにより断熱性が向上し、高温の内
容物を複合容器内に充填しても、容易にカップ10を把
持することができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば射出ゲート
から射出されるフランジ部成形用の合成樹脂がカップの
胴貼部内側に入り込むことはない。このため内側胴貼端
面を完全に被要し、密閉性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合容器の一実施の形態を示す斜
視図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図1のIII −III 線断面図。
【図4】複合容器の製造装置を示す側断面図。
【図5】従来の複合容器を示す概略図。
【図6】従来の複合容器を示す概略図。
【図7】従来の複合容器を示す概略図。
【図8】従来の複合容器を示す概略図。
【符号の説明】
10 カップ 11 胴部 12 底部 21 フランジ部 21a ゲートの跡 22 胴貼端面被覆部 23 底縁被覆部 25 胴貼部 25a 内側胴貼端面 25b 外側胴貼端面 26 底縁部 31 雌型 32 雄型 41 フランジ部成形用樹脂成形部 42 胴貼端面被覆部成形用樹脂成形部 43 底縁被覆部成形用樹脂成形部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上端が開口した胴部と、底部とを有し、紙
    層を含む積層ブランク材料からなるカップと、 このカップの上端開口周縁に合成樹脂を射出して成形さ
    れたフランジ部とを備え、 カップ胴部は積層ブランク材料を胴貼部で貼合せてな
    り、 フランジ部の内面に射出ゲート跡が形成されるととも
    に、この射出ゲート跡はカップ胴部の胴貼部に対応する
    位置であって、胴貼部の内側胴貼端面と外側胴貼端面の
    間に設けられていることを特徴とする複合容器。
  2. 【請求項2】射出ゲート跡は内側胴貼端面と外側胴貼端
    面の略中央部に位置していることを特徴とする請求項1
    記載の複合容器。
  3. 【請求項3】カップ胴部の胴貼部内面に合成樹脂を射出
    して胴貼端面被覆部を成形したことを特徴とする請求項
    1記載の複合容器。
  4. 【請求項4】カップの胴部と底部は別体に構成されると
    ともに、底縁部において互いに連結され、この底縁部内
    面に合成樹脂を射出して底縁被覆部を成形したことを特
    徴とする請求項1記載の複合容器。
  5. 【請求項5】雌型と雄型とからなり、上端が開口した胴
    部と底部とを有し紙層を含む積層ブランク材からなるカ
    ップが装填されるキャビティを形成する射出金型を備
    え、 前記キャビティは、少なくともカップ上端開口周縁に対
    応する位置にフランジ部用の樹脂成形部を有し、 カップの胴部は積層ブランク材料を胴貼部で貼合せてな
    り、前記雄型のうちカップ上端内面であって、胴貼部の
    内側胴貼端面と外側胴貼端面の間に射出ゲートを設けた
    ことを特徴とする複合容器の製造装置。
  6. 【請求項6】射出ゲートは内側胴貼端面と外側胴貼端面
    の略中央部に位置していることを特徴とする請求項5記
    載の複合容器の製造装置。
  7. 【請求項7】キャビティは胴貼部内面に対応する位置に
    胴貼端面被覆部用の樹脂成形部有していることを特徴と
    する請求項5記載の複合容器の製造装置。
  8. 【請求項8】カップの胴部と底部は別体に構成されると
    ともに、底縁部において互いに連結され、キャビティは
    この底縁部内面に対応する位置に底縁被覆部用の樹脂成
    形部を有することを特徴とする請求項5記載の複合容器
    の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014030047A1 (en) * 2012-08-22 2014-02-27 Stora Enso Oyj Method for forming the rim of a package, package and moulding tool
CN114504939A (zh) * 2022-02-11 2022-05-17 金广恒环保技术(南京)股份有限公司 一种用于化工材料的高强度复合桶槽及其使用方法

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