JPH10193395A - 回り止めを有する回転体成形用射出成形金型 - Google Patents
回り止めを有する回転体成形用射出成形金型Info
- Publication number
- JPH10193395A JPH10193395A JP608997A JP608997A JPH10193395A JP H10193395 A JPH10193395 A JP H10193395A JP 608997 A JP608997 A JP 608997A JP 608997 A JP608997 A JP 608997A JP H10193395 A JPH10193395 A JP H10193395A
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- Japan
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- rotating body
- molding
- detent
- rotary body
- mold
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回り止めを有する回転体をウェルド部を生じ
ることなく、良好な形状に成形することができる、簡単
な構造の回転体成形用射出成形金型を提供する。 【解決手段】 可動側入子２に回転体成形用キャビティ
７を設け、固定側入子１にスプルー５およびスプルー５
から回転体成形用キャビティ７に向けて拡がるディスク
ゲート６を設けている。回転体の回り止め部８に対応す
る固定側入子１に、当該部位のディスクゲート６の厚み
を調整するピン部材９を設けている。
ることなく、良好な形状に成形することができる、簡単
な構造の回転体成形用射出成形金型を提供する。 【解決手段】 可動側入子２に回転体成形用キャビティ
７を設け、固定側入子１にスプルー５およびスプルー５
から回転体成形用キャビティ７に向けて拡がるディスク
ゲート６を設けている。回転体の回り止め部８に対応す
る固定側入子１に、当該部位のディスクゲート６の厚み
を調整するピン部材９を設けている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、回り止めを有する
回転体成形用射出成形金型に関する。特に、複写機の定
着部等の断続して熱が加わる部位に用いられる耐熱ギヤ
の成形に好適であり、さらに詳しくは、回り止めを有す
る耐熱ギヤの成形に好適である、射出成形金型に関す
る。
回転体成形用射出成形金型に関する。特に、複写機の定
着部等の断続して熱が加わる部位に用いられる耐熱ギヤ
の成形に好適であり、さらに詳しくは、回り止めを有す
る耐熱ギヤの成形に好適である、射出成形金型に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】樹脂の射出成形品に生じるウェルド部
（成形時に樹脂の流れが合わされるところに生じる細い
線）は、樹脂の流れの末端であるために、樹脂温度が低
く、圧力も低下しているので、樹脂は完全には溶け合わ
ない。従って、ウェルド部の強度は他の部分と比べて低
くなるので、特に、熱が断続的に加わる環境下で使用さ
れる場合、ヒートショックによってウェルド部が破損す
ることがある。このウェルド部の生成を避ける成形法の
一つが、固定側型板のスプルーからディスクゲート（薄
い円板状のゲート）を経て、移動側型板の成形用キャビ
ティに向けて射出する方式である。
（成形時に樹脂の流れが合わされるところに生じる細い
線）は、樹脂の流れの末端であるために、樹脂温度が低
く、圧力も低下しているので、樹脂は完全には溶け合わ
ない。従って、ウェルド部の強度は他の部分と比べて低
くなるので、特に、熱が断続的に加わる環境下で使用さ
れる場合、ヒートショックによってウェルド部が破損す
ることがある。このウェルド部の生成を避ける成形法の
一つが、固定側型板のスプルーからディスクゲート（薄
い円板状のゲート）を経て、移動側型板の成形用キャビ
ティに向けて射出する方式である。
【０００３】例えば、図４に示すように、固定側入子
１、移動側入子２、コアピン３およびエジェクターピン
４からなる射出成形金型のスプルー５からディスクゲー
ト６を経てキャビティ７内に所定配合の樹脂を射出し、
図５に示すようなギヤ製品を得ることができる金型が知
られている（以下「従来の射出成形金型１」という）。
この従来の射出成形金型１は、キー溝部（回り止め部）
８がディスクゲート６に包含されるような構造である
が、同じギヤ製品を得る方法として、図６に示すよう
に、回り止め部８の構造に合わせてディスクゲート６に
突起８ａを設けた構造の金型が知られている（以下「従
来の射出成形金型２」という）。
１、移動側入子２、コアピン３およびエジェクターピン
４からなる射出成形金型のスプルー５からディスクゲー
ト６を経てキャビティ７内に所定配合の樹脂を射出し、
図５に示すようなギヤ製品を得ることができる金型が知
られている（以下「従来の射出成形金型１」という）。
この従来の射出成形金型１は、キー溝部（回り止め部）
８がディスクゲート６に包含されるような構造である
が、同じギヤ製品を得る方法として、図６に示すよう
に、回り止め部８の構造に合わせてディスクゲート６に
突起８ａを設けた構造の金型が知られている（以下「従
来の射出成形金型２」という）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の射出成
形金型１は、樹脂が回り止め部８からキャビティ７内に
多量流れ込み、１点ゲートで射出したような楕円状に充
填され、製品の真円度を低下させるので、全ピッチ噛み
合い誤差等の問題が生じることがある。
形金型１は、樹脂が回り止め部８からキャビティ７内に
多量流れ込み、１点ゲートで射出したような楕円状に充
填され、製品の真円度を低下させるので、全ピッチ噛み
合い誤差等の問題が生じることがある。
【０００５】また、従来の射出成形金型２は、固定側の
金型の加工が複雑になるという問題と、回り止め部８の
ゲート長さが他の部分より長くなるため、この部分のゲ
ート厚さの調整が必要となり、さらに複雑な型修正が必
要になるという問題がある。本発明は従来の技術の有す
るこのような問題点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は、回り止めを有する回転体をウェルド部を生じ
ることなく、良好な形状に成形することができる、簡単
な構造の回転体成形用射出成形金型を提供することにあ
る。
金型の加工が複雑になるという問題と、回り止め部８の
ゲート長さが他の部分より長くなるため、この部分のゲ
ート厚さの調整が必要となり、さらに複雑な型修正が必
要になるという問題がある。本発明は従来の技術の有す
るこのような問題点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は、回り止めを有する回転体をウェルド部を生じ
ることなく、良好な形状に成形することができる、簡単
な構造の回転体成形用射出成形金型を提供することにあ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ディスクゲート方式で成形する金型におい
て、製品である回転体の回り止め部に対応する固定側型
板に、当該部位のディスクゲートの厚みを調整するピン
部材を設けることとしている。そして、このピン部材の
長さを調整することにより、回り止め部に流入する樹脂
量を適正範囲に調節し、全体として良好な形状の回転体
を成形することができる。
に本発明は、ディスクゲート方式で成形する金型におい
て、製品である回転体の回り止め部に対応する固定側型
板に、当該部位のディスクゲートの厚みを調整するピン
部材を設けることとしている。そして、このピン部材の
長さを調整することにより、回り止め部に流入する樹脂
量を適正範囲に調節し、全体として良好な形状の回転体
を成形することができる。
【０００７】また、ピン部材を回転可能とすることによ
り、回り止め部に流入する樹脂量を調節することもでき
る。
り、回り止め部に流入する樹脂量を調節することもでき
る。
【０００８】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の要旨は、回転
軸に挿通する円形開口部に内側に向けて突出する回り止
めを有する樹脂製回転体を成形するための金型であっ
て、移動側型板に上記回転体成形用キャビティを設け、
固定側型板にスプルーおよび該スプルーから回転体成形
用キャビティに向けて拡がるディスクゲートを設けた射
出成形金型において、上記回転体の回り止め部に対応す
る固定側型板に、当該部位のディスクゲートの厚みを調
整するピン部材を設けたことを特徴とする回り止めを有
する回転体成形用射出成形金型にある。このピン部材を
回転可能とすることにより、回り止め部に流入する樹脂
量を調節することもできる。
軸に挿通する円形開口部に内側に向けて突出する回り止
めを有する樹脂製回転体を成形するための金型であっ
て、移動側型板に上記回転体成形用キャビティを設け、
固定側型板にスプルーおよび該スプルーから回転体成形
用キャビティに向けて拡がるディスクゲートを設けた射
出成形金型において、上記回転体の回り止め部に対応す
る固定側型板に、当該部位のディスクゲートの厚みを調
整するピン部材を設けたことを特徴とする回り止めを有
する回転体成形用射出成形金型にある。このピン部材を
回転可能とすることにより、回り止め部に流入する樹脂
量を調節することもできる。
【０００９】成形品の形状の良否は回り止め部に流入す
る樹脂量により決定される。すなわち、回り止め部に流
入する樹脂量が少な過ぎると、この部分がウェルドとな
って強度を低下させるという不都合が生じる。一方、回
り止め部に流入する樹脂量が多過ぎると、この部分の圧
力が高くなり、楕円形状に近い回転体が成形されるとい
う不都合が生じる。そこで、本発明のピン部材の長さを
調整することにより、回り止め部に流入する樹脂量を適
正範囲に調節し、良好な形状の回転体を成形することが
できる。さらに、このピン部材を回転可能とし、ピン部
材をピン部材収容孔内で適正角度だけ回転させてディス
クゲートの樹脂通過容積を調整することにより、回り止
め部に流入する樹脂量を調節することもできる。
る樹脂量により決定される。すなわち、回り止め部に流
入する樹脂量が少な過ぎると、この部分がウェルドとな
って強度を低下させるという不都合が生じる。一方、回
り止め部に流入する樹脂量が多過ぎると、この部分の圧
力が高くなり、楕円形状に近い回転体が成形されるとい
う不都合が生じる。そこで、本発明のピン部材の長さを
調整することにより、回り止め部に流入する樹脂量を適
正範囲に調節し、良好な形状の回転体を成形することが
できる。さらに、このピン部材を回転可能とし、ピン部
材をピン部材収容孔内で適正角度だけ回転させてディス
クゲートの樹脂通過容積を調整することにより、回り止
め部に流入する樹脂量を調節することもできる。
【００１０】本発明の適用可能な樹脂製回転体として
は、例えば、ギヤ、プーリ、ローラ等の外径寸法精度、
外径の振れ、真円度、外径歯部の噛合精度等の要求が厳
しいものを挙げることができる。
は、例えば、ギヤ、プーリ、ローラ等の外径寸法精度、
外径の振れ、真円度、外径歯部の噛合精度等の要求が厳
しいものを挙げることができる。
【００１１】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図１（ａ）に示すように、回り止め部８に対
応する固定側入子１には、図１（ｃ）に示すような形状
のピン部材９が設置されており、このピン部材９の中の
長さＬを調整することにより回り止め部８に流入する樹
脂量を調節することができる。また、ピン部材９の頭部
に六角レンチ等の締め付け治具に嵌合する孔を設け、こ
の締め付け治具をピン部材９に嵌合させて必要量締め付
け、ピン部材９をピン部材収容孔内で適正角度回転させ
ることによりディスクゲート６の樹脂通過容積を調整す
れば、回り止め部８に流入する樹脂量を適正量に調節す
ることができる。
説明する。図１（ａ）に示すように、回り止め部８に対
応する固定側入子１には、図１（ｃ）に示すような形状
のピン部材９が設置されており、このピン部材９の中の
長さＬを調整することにより回り止め部８に流入する樹
脂量を調節することができる。また、ピン部材９の頭部
に六角レンチ等の締め付け治具に嵌合する孔を設け、こ
の締め付け治具をピン部材９に嵌合させて必要量締め付
け、ピン部材９をピン部材収容孔内で適正角度回転させ
ることによりディスクゲート６の樹脂通過容積を調整す
れば、回り止め部８に流入する樹脂量を適正量に調節す
ることができる。
【００１２】次に、図１に示す構造の本発明の金型と、
図４に示す構造の従来の射出成形金型１を用いて、図２
に示すような形状の回転体を射出成形した。使用した樹
脂は、ガラスファイバー３０重量％を含有するポリフェ
ニレンサルファイドである。図３は、その射出成形品か
ら得たギヤの正面図と側面図である。それらのギヤの噛
み合い誤差は、以下の表１に示す通りである。
図４に示す構造の従来の射出成形金型１を用いて、図２
に示すような形状の回転体を射出成形した。使用した樹
脂は、ガラスファイバー３０重量％を含有するポリフェ
ニレンサルファイドである。図３は、その射出成形品か
ら得たギヤの正面図と側面図である。それらのギヤの噛
み合い誤差は、以下の表１に示す通りである。
【００１３】
【表１】
【００１４】表１に示すように、本発明の金型で成形し
たギヤの噛み合い誤差は、従来の金型で成形したギヤの
噛み合い誤差に比べて優れている。
たギヤの噛み合い誤差は、従来の金型で成形したギヤの
噛み合い誤差に比べて優れている。
【００１５】また、金型の加工工数で比較すると、図６
の従来の金型は図１の本発明の金型に比して、１．４倍
の加工工数を要した。
の従来の金型は図１の本発明の金型に比して、１．４倍
の加工工数を要した。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、回り止めを有する回転
体をウェルド部を生じることなく、良好な形状に成形す
ることができる、簡単な構造の回転体成形用射出成形金
型を提供することができる。
体をウェルド部を生じることなく、良好な形状に成形す
ることができる、簡単な構造の回転体成形用射出成形金
型を提供することができる。
【図１】図１（ａ）は本発明の金型の側断面図、図１
（ｂ）は図１（ａ）のＩ−Ｉ矢視図、図１（ｃ）はピン
部材の側面図である。
（ｂ）は図１（ａ）のＩ−Ｉ矢視図、図１（ｃ）はピン
部材の側面図である。
【図２】図２（ａ）は射出成形で得た回り止めを有する
回転体の一例の側面図、図２（（ｂ）はその正面図であ
る。
回転体の一例の側面図、図２（（ｂ）はその正面図であ
る。
【図３】図３（ａ）は図２の射出成形品から得たギヤの
正面図、図３（ｂ）はその側面図である。
正面図、図３（ｂ）はその側面図である。
【図４】図４（ａ）は従来の射出成形金型１の側断面
図、図４（ｂ）は図４（ａ）のＩＶ−ＩＶ矢視図であ
る。
図、図４（ｂ）は図４（ａ）のＩＶ−ＩＶ矢視図であ
る。
【図５】図５（ａ）は従来の射出成形金型で成形したギ
ヤの一例の側面図、図５（ｂ）はその正面図である。
ヤの一例の側面図、図５（ｂ）はその正面図である。
【図６】図６（ａ）は従来の射出成形金型２の側断面
図、図６（ｂ）は図６（ａ）のＶＩ−ＶＩ矢視図であ
る。
図、図６（ｂ）は図６（ａ）のＶＩ−ＶＩ矢視図であ
る。
１…固定側入子 ２…可動側入子 ３…コアピン ４…エジェクターピン ５…スプルー ６…ディスクゲート ７…キャビティ ８…キー溝部（回り止め部） ８ａ…突起 ９…ピン部材
Claims (2)
- 【請求項１】 回転軸に挿通する円形開口部に内側に向
けて突出する回り止めを有する樹脂製回転体を成形する
ための金型であって、移動側型板に上記回転体成形用キ
ャビティを設け、固定側型板にスプルーおよび該スプル
ーから回転体成形用キャビティに向けて拡がるディスク
ゲートを設けた射出成形金型において、上記回転体の回
り止め部に対応する固定側型板に、当該部位のディスク
ゲートの厚みを調整するピン部材を設けたことを特徴と
する回り止めを有する回転体成形用射出成形金型。 - 【請求項２】 ピン部材を回転可能とすることにより、
回り止め部に流入する樹脂量を調節しうるようにした請
求項１記載の回り止めを有する回転体成形用射出成形金
型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP608997A JPH10193395A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 回り止めを有する回転体成形用射出成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP608997A JPH10193395A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 回り止めを有する回転体成形用射出成形金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10193395A true JPH10193395A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11628812
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP608997A Pending JPH10193395A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 回り止めを有する回転体成形用射出成形金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10193395A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024018782A (ja) * | 2022-07-29 | 2024-02-08 | 株式会社 ダイサン | 射出成形用金型並びに樹脂成形品及び樹脂成形方法 |
-
1997
- 1997-01-17 JP JP608997A patent/JPH10193395A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024018782A (ja) * | 2022-07-29 | 2024-02-08 | 株式会社 ダイサン | 射出成形用金型並びに樹脂成形品及び樹脂成形方法 |
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