JPH10193166A - 半田付け装置及び半田付け方法 - Google Patents

半田付け装置及び半田付け方法

Info

Publication number
JPH10193166A
JPH10193166A JP309297A JP309297A JPH10193166A JP H10193166 A JPH10193166 A JP H10193166A JP 309297 A JP309297 A JP 309297A JP 309297 A JP309297 A JP 309297A JP H10193166 A JPH10193166 A JP H10193166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solder
soldering
base materials
atmosphere
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP309297A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Iwata
泰宏 岩田
Hideaki Sasaki
秀昭 佐々木
Mitsugi Shirai
貢 白井
Mitsunori Tamura
光範 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP309297A priority Critical patent/JPH10193166A/ja
Publication of JPH10193166A publication Critical patent/JPH10193166A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】より信頼性の高い半田接合部を効率的に形成す
る。 【解決手段】大気よりも酸素濃度が低く、且つ、大気よ
りも熱伝導率の高い気体を充満させたチャンバ10中
で、2つの部品A,Bとの間に介在させた半田Cを加熱
溶融させる。その後、その半田付け温度を維持したまま
で、真空ポンプ13の排気によってチャンバ10の圧力
を減少させ、加熱溶融された半田Cを脱泡する。その
後、チャンバ10の内部を冷却する。そして、加熱溶融
された半田Cが凝固する寸前に、チャンバ10の内部の
圧力を急激に上昇させ、加熱溶融された半田Cに僅かに
含まれている気泡を圧縮し、その体積を縮小させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の製造に
不可欠とされるソルダリング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】基板と電子部品(LSI等)との接合、パ
ッケージの気密封止等に使用されるソルダリングは、エ
レクトロニクス分野における最も重要な接合技術として
位置付けられている。従って、当然に、ソルダリングの
信頼性の確立は、エレクトロニクス分野における非常に
重要な課題とされている。
【0003】さて、ソルダリングの信頼性を低下させ、
ひいては電子機器自体の性能をも低下させる要因として
特に問題視されるのは、図5に示したような、半田接合
部6と母材A1,B1(ここでは、基板A上の部品搭載用パ
ターンA1と、電子部品Bの端子パターンB1)との界面
や、半田接合部6の内部に形成されたボイドである。
【0004】そこで、ソルダリングによって電子部品等
を接合する際には、一般に、こうしたボイドの形成を抑
制するための種々の工夫が為されている。例えば、こう
した工夫の内の一つとして、一般に、迎え半田と呼ばれ
る前処理が実行されることが多い。この迎え半田とは、
図6(a)に示すように、基板1上の部品搭載用パタ−ン
1上に半田Cを載置させた状態で、一旦、半田Cを加
熱溶融させることによって、事前に半田Cを十分に脱泡
しておく処理のことである。即ち、この処理の時点にお
いて、図6(b)に示すように、加熱溶融された半田C
(以下、加熱溶融された半田を溶融半田と呼ぶ)に含まれ
ている気体3aを外部に速やかに抜け出させてしまうの
である。従って、その後は、図6(c)に示すように、基
板1上の部品搭載用パタ−ンA1と電子部品Bの端子パ
ターン5aとの間で半田Cを挟み込んだ後、通常の半田
付けと同様に半田Cを加熱溶融させるだけで、基板1上
の部品搭載用パタ−ンA1と電子部品Bの端子パターン
5aとの間に、図6(d)に示すようなボイドのない半田
接合部6を形成することができる。尚、迎え半田に関す
る技術としては、特開平3−202787号公報記載の
技術が知られている。
【0005】また、これ以外にも、ボイドの形成を抑制
する工夫が為されている半田付け方法として、真空熱処
理炉を利用して半田付けを行う特開平5−291314
号公報記載の半田付け方法(以下、真空加熱式の半田付
け方法と呼ぶ)が知られている。この半田付け方法は、
真空中で半田付けを行うことによって、半田付けの最中
に、溶融半田に含まれている気泡を強制的に除去してし
まう方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、事前に上記
迎え半田を実行すると、半田接合部の信頼性が向上する
一方で、この処理に要する時間の分だけ全体の効率が低
下するという新たな問題が発生する。また、真空加熱式
の半田付け方法にも、真空状態にある真空熱処理炉の内
部温度を常温から半田付け温度まで昇温させるために相
当な時間(通常、約20分間から30分間程度)を要する
という効率面における問題がある。このような効率面に
おける問題は、複数の半田付け装置を同時に稼働させる
ことによって容易に解決されるものではあるが、複数の
半田付け装置の導入に関連して新たに相当な設備投資の
発生が見込まれることを考慮すると、製造コストの抑制
の要求が一層強まりつつある現状においては、より実情
に適った他の妥当な解決策が望まれるであろうことは明
らかである。
【0007】また、(1)セラミックス等の多孔質材料で
基板が形成されていること、(2)半田付けに先立つ処理
(例えば、めっき処理)で液体に浸漬された基板が乾燥し
きっていないこと等の理由から、半田の加熱溶融中、気
体は、基板内部から常に発生し続けてくる。従って、上
記迎え半田、上記真空加熱式の半田付け方法の内の何れ
を採用したとしても、溶融半田の気体の巻き込みを完全
には抑制することができず、最終的に形成される半田接
合部には僅かにボイドが形成されていることが多かっ
た。
【0008】そこで、本発明は、より信頼性の高い半田
接合部を効率的に形成することが出来る半田付け方法及
び半田付け装置を提供することを目的とする。併せて、
従来の半田付け方法により形成された不良な半田接合部
の信頼性を簡単に修正することができる半田付け方法及
び半田付け装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、雰囲気中で、2つの母材の間に介在する
半田を加熱溶融し、当該加熱溶融により前記2つの母材
の表面に濡れ広がった半田を凝固させて、前記2つの母
材の間に当該2つの母材の間を接合する半田接合部を形
成する半田付け方法であって、前記雰囲気として、大気
よりも熱伝導率の高い気体で形成された雰囲気を準備
し、前記加熱溶融された半田の凝固に先立ち前記雰囲気
の圧力を減少させ、前記加熱溶融された半田の凝固と共
に前記雰囲気の圧力を急激に増加させることを特徴とす
る半田付け方法を提供する。
【0010】大気よりも熱伝導率の高い気体で形成され
た雰囲気は、外部から与えられる熱で速やかに常温から
半田付け温度まで昇温する。従って、非常に短い余熱時
間で、半田を加熱溶融させることができる。例えば、こ
の気体として、熱伝導率1.4×10−1w/mkのH
eガスを使用すれば、従来技術の欄で説明した真空加熱
式の半田付け方法に使用されているヒータと同等な性能
のヒータを使用しても、この従来の方法の約1/10以
下の予熱時間で半田を加熱溶融させることができる。
【0011】また、加熱溶融された半田が凝固し始める
前に、雰囲気の圧力を減少させることによって、加熱溶
融された半田から強制的に気泡を除去することができ
る。更に、その後、加熱溶融された半田の凝固と共に
(好ましくは、加熱溶融された半田が完全に凝固する直
前のタイミングで)、雰囲気の圧力を急激に増加させる
ことによって、減圧の段階で除去しきれなかった気泡
が、その形跡を殆ど残さない程度に圧縮される。従っ
て、最終的に形成される半田接合部にはボイドが殆ど残
存しない。
【0012】また、上記半田付け方法による半田付けを
実行する装置として、2つの母材の間に介在する半田を
加熱溶融し、当該加熱溶融により前記2つの母材の表面
に濡れ広がった半田を凝固させて、前記2つの母材の間
に当該2つの母材の間を接合する半田接合部を形成する
半田付け装置であって、前記2つの母材を収容するため
のチャンバと、前記チャンバの内部に、大気よりも熱伝
導率の高い気体を充填する気体供給手段と、前記チャン
バの内部の温度と圧力とを制御する制御手段とを備える
ことを特徴とする半田付け装置を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明に係る実施の一形態について説明する。
【0014】最初に、図1により、本実施の形態に係る
半田付け装置の基本構成について説明する。
【0015】本半田付け装置は、互いに接合すべき部品
A,Bを収容するためのチャンバ10を備える。
【0016】このチャンバ10の内部には、部品A,B
を載置するための載置台11が配置されている。そし
て、この載置台11の内部には、部品A,Bの間に挟み
込まれた半田Cを加熱溶融させるためのヒータと、この
ヒータ等を冷却するための水冷装置とが内蔵されてい
る。そして、これらヒータと水冷装置は、それぞれ、温
度コントローラ16によって制御されている。尚、この
ヒータは、必ずしも載置台11の内部に内蔵されている
必要はない。例えば、遠赤外線ヒータを使用するのであ
れば、チャンバ10の内壁等に取り付けても構わない。
【0017】また、載置台11の上面には、部品Aの背
面aとの間に形成される僅かな隙間から気体が抜け出る
ための貫通穴11aが1つ以上開けられている。従っ
て、部品Aの裏面aと載置台11との間に形成される隙
間に気体が封じ込まれることがないため、半田の加熱溶
融中に、部品A,Bが載置台11上で突発的に移動する
ということはない。
【0018】また、このチャンバ10の内部は、圧力コ
ントローラ15の弁開度制御によってバルブ13aが開
放されると、真空ポンプ13によって真空引きされるよ
うになっている。尚、圧力コントローラ15の弁開度制
御によって、チャンバ10と外部とをつなぐ排気管(不
図示)に取り付けられているバルブ(不図示)が開放され
ると、真空ポンプ13によって形成されたチャンバ10
の内部の真空状態が開放されるようになっている。
【0019】一方、タンク14の内部には、チャンバ1
0の内部に供給すべき雰囲気ガスとして、大気よりも酸
素濃度が低く、且つ、大気よりも熱伝導率が高いガス
(即ち、1atm、20℃において熱伝導率1.6×1
-2w/m・K以上のガス、好ましくは、1atm、2
0℃において熱伝導率10-1w/m・Kレベルのガス)
が貯蔵してある。尚、本実施の形態では、この雰囲気ガ
スとして、1atm、20℃において熱伝導率1.4×
10-1w/m・KのHeガスを使用することとしてい
る。仮にHeガス以外の混合ガス等を使用する場合に
は、少なくとも、加熱による爆発の危険性がないか否か
を十分検討しておく必要がある。例えば、作業上の安全
性の観点から、H2ガス、H2を4%以上の含む混合ガス
等の使用は避けるべきといえる。
【0020】そして、ガスコントローラ(不図示)の弁開
度制御によって、タンク14の内部とチャンバ10の内
部とをつなぐ配管14aに取り付けられているバルブ1
4bが開放されると、このタンク14の内部のガスは、
チャンバ10の内部の圧力状態に応じてチャンバ10の
内部に吸引される。
【0021】尚、制御部17は、温度センサ18が検出
するチャンバ10の内部温度と、圧力センサ(不図示)が
検出するチャンバ10の内部圧力と、タイマ(不図示)が
測定する時間を監視しながら、予め定めたスケジュール
に従って、ガスコントローラ19と温度コントローラ1
6と圧力コントローラ15とを制御している。
【0022】ところで、急激に半田Cを加熱溶融させる
と、その中の揮発分が急激に気化して溶融半田Cが破裂
し、周囲に半田ボールが飛び散ることがある。そこで、
本実施の形態では、この半田ボールの飛散を遮るための
遮蔽装置8が別途準備してある。この遮蔽装置8は、図
2に示すように、適当な高さの遮蔽板8aを台座8bで
支えたものである。そして、この遮蔽装置8は、長時間
に渡って厳しい熱環境に曝されるため、全体として耐熱
性に優れた材料で形成されている必要がある。尚、その
使用方法については後述する。
【0023】次に、図3及び図4により、この半田付け
装置による半田付け方法について説明する。但し、ここ
では、基板A上の部品搭載用パターンA1(表面積1.5
cm2程度)と、電子部品Bの端子パターンB1(表面積
1.5cm2程度)との間を半田接合する場合を一例に挙
げることとする。尚、当然のことではあるが、基板Aに
スル−ホ−ルが形成されているか否かは問わない。ま
た、載置台11には、これに載置される基板Aの大きさ
に応じた間隔(通常、約250mm程度の間隔)で、直径
数mm程度の貫通穴11aが複数開けてある。
【0024】本半田付け方法による半田接合は、図3に
示した手順に従って実行される。即ち、まず、ステップ
300において、作業者は、図4(A)に示すように、基
板Aの部品搭載用パターンA1上に成形半田Cを載置す
る。或るいは、基板Aの部品搭載用パターンA1上に半
田ペーストを塗布してもよい。その後、その上に重ねて
電子部品Bを載置することによって、基板1の部品搭載
用パターンA1と電子部品Bの端子パターンB1との間に
半田Cを挟み込む。その後、図4(B)に示すように、電
子部品Bと他の電子部品D等の間が仕切られるように、
基板A上に遮蔽装置8を配置する。そして、この状態
で、チャンバ10内部の載置台11上に基板Aを配置す
る。尚、この際、載置台11の貫通穴11aが基板Aで
覆われるように留意することが必要である。基板Aの熱
変形によって基板Aと載置台11との間に僅かな空隙が
形成されても、この空隙に気体が封じ込まれないように
するためである。
【0025】以上のセッティングが終了したら、制御部
17は、温度センサ18が検出するチャンバ10の内部
温度と、圧力センサ(不図示)が検出するチャンバ10の
内部圧力と、タイマ(不図示)が測定する時間を監視しな
がら、予め定めたスケジュールに従って、ガスコントロ
ーラ19と温度コントローラ16と圧力コントローラ1
5とを制御して、ステップ301以下に続く処理を実行
させる。即ち、まず、ステップ301において、圧力コ
ントローラ15が、真空ポンプ13のバルブ13aを開
放し、やや遅れてガスコントローラが、タンク14のバ
ルブ14bを開放する。そして、タンク14に貯蔵され
ていた雰囲気ガスでチャンバ10の内部が充満したら、
圧力コントローラ15は真空ポンプ13のバルブ13a
を閉め、ガスコントローラもタンク14のバルブ14b
を閉める。
【0026】その後、ステップ302において、温度コ
ントローラ16は、ヒータを作動あせてチャンバ10の
内部を一気に加熱する。尚、チャンバ10の内部が、大
気よりも熱伝導率の高い雰囲気ガスで充満されているた
め、従来技術の欄で説明した真空加熱式の半田付け方法
に使用されているヒータと同等な性能のヒータを使用し
ていても、この方法の約1/10以下の予熱時間で、チ
ャンバ10の内部温度を常温から半田付け温度まで速や
かに昇温させることできる。尚、ここでいう半田付け温
度とは、使用している半田Cの種類に応じて設定される
温度のことであり、例えば、半田CとしてSn37Pb
(融点183℃)を使用する場合には、融点よりもやや高
めの約200℃〜210℃程度の温度に設定すのが通常
である。
【0027】そして、チャンバ10の内部温度が半田付
け温度となったら、ステップ303において、予め定め
た半田付け時間が経過する迄の間、チャンバ10の内部
温度が維持される程度にヒータを作動させ続ける。この
間に、基板1の部品搭載用パターンA1と電子部品Bの
端子パターンB1との間に挟み込まれた半田Cは、加熱
溶融して、図4(C)に示すように、基板A上の部品搭載
用パターンA1と電子部品Bの端子パターンB1とに十分
に濡れ広がる。尚、大気よりも酸素濃度の低い雰囲気ガ
ス中では、溶融半田Cの表面に、溶融半田Cの濡れ広が
りを妨げる酸化皮膜が形成されることは殆ど無いため、
予め半田Cの表面にフラックスを塗布しておく必要はな
い。
【0028】その後、ステップ304において、圧力コ
ントローラ15は、真空ポンプ13のバルブ13aを開
放することによって、チャンバ10の内部圧力を適当な
圧力(通常、約0.2Torr程度)にまで減少させる。
そして、チャンバ10の内部の圧力状態を維持したま
ま、適当な時間(通常、約5分程度)だけ放置しておくこ
とによって、溶融半田Cに含まれている気泡7を強制的
に抜け出させてしまう。尚、このときのチャンバ10の
内部圧力と放置時間は、一意に定まるものではないた
め、使用する半田Cの体積等に応じて適宜調節すること
が望ましい。
【0029】尚、この間に、溶融半田Cが破裂して半田
ボールC1が周囲に飛び散ることがあるが、この半田ボ
ールC1の殆どが、他の電子部品D等に到達する前に、
遮蔽装置8の遮蔽板8aの表面に付着する。従って、他
の電子部品D等が半田ボールC1を浴びることは殆どな
い。
【0030】その後、温度コントローラ16は、ヒータ
の駆動を停止し、今度は水冷装置を駆動する。これによ
り、チャンバ10の内部が冷却され、溶融半田Cは、徐
々に凝固し始める。
【0031】そして、その後のステップ305において
は、溶融半田Cが完全に凝固する直前のタイミング(チ
ャンバ10の内部温度が、約185℃から190℃程度
となったタイミング)で、圧力コントローラ15は、真
空ポンプ13のバルブ13aを閉め、今度は、排気管の
バルブを開放する。これにより、急激に、チャンバ10
の内部圧力は大気圧まで増加する。その結果、溶融半田
Cが、基板Aから発生し続けてくる気体を巻き込み気泡
を含んでいても、この気泡は、急激な圧力上昇によって
圧縮され、その形跡を殆ど残さない程度に縮小されるた
め、図4(D)に示すように、最終的に形成される半田接
合部にはボイドが殆ど残存しない。即ち、従来、除去し
きれなかったボイドをほぼ完全に除去することができ
る。
【0032】その後、ステップ306において、冷却装
置でチャンバ10の内部を常温まで冷却して、溶融半田
Cが完全に凝固するまで放置する。そして、最終的に、
基板A自体の温度が常温まで冷却されたら、ステップ3
07において、チャンバ10の内部から基板Aを取り出
し、更に、基板A上から遮蔽装置8を取り外す。
【0033】このように、本実施の形態に係る半田付け
方法によれば、迎え半田等の前処理を全く実行せずに、
且つ、予熱時間を全く延長させずに、より良好な半田接
合部を効率的に形成することが出来る。
【0034】以上、基板A上の部品搭載用パターンA1
と、電子部品Bの端子パターンB1とを半田接合する場
合を一例に挙げて説明したが、これ以外の他の部品同士
を半田接合する場合、例えば、基板上に放熱板を半田接
合する場合、パッケージを半田封止する場合であって
も、操作上に何ら特別な変更を要しないことは言うまで
もない。また、本実施の形態では、チャンバ10の内部
温度等をセンサでインプロセス計測し、この計測結果に
基づいて、制御部17が圧力コントローラ等を制御する
ようにしているが、必ずしも、このようにする必要はな
い。例えば、過去の経験に基づいて半田付け処理の時間
管理スケジュールを予め作成しておき、タイマで測定し
た半田付け処理開始時間からの経過時間だけに基づい
て、制御部17が圧力コントローラ等を制御するように
しても構わない。
【0035】ところで、本半田付け装置を使用すれば、
従来の半田付け方法により形成された不良な半田接合部
を修正することもできる。この場合には、チャンバ10
内部の載置台11上に不良な半田接合部で接合されてい
る部品等をそのまま載置して、図3のステップ301以
下に続く処理を実行すれるだけでよい。その結果、半田
接合部が加熱溶融され、その後に前述の場合と同様な効
果、即ち、チャンバ10の内部の減圧力による脱泡効果
(ステップ304)と、チャンバ10の内部の急激な圧力
上昇による気泡潰し効果(ステップ305)とが達成され
るため、不良な半田接合部の信頼性を簡単に回復させる
ことができる。尚、それが、半田ボールの飛散を防止す
る必要のあるような精密部品である場合には、前述の場
合と同様に遮蔽装置8を使用する必要がある。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る半田付け方法及び半田付け
装置によれば、より信頼性の高い半田接合部を効率的に
形成することが出来る。併せて、従来の半田付け方法に
よって形成された不良な半田接合部の信頼性をも容易に
回復させることができる。
【0037】尚、フラックスを使用していないため、環
境に悪影響を与えることがないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半田付け装置の基本
構成を説明するための図である。
【図2】図1の半田付け装置に使用される遮蔽装置の斜
視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る半田付け方法の手順
を示したフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る半田付け方法を説明
するための図である。
【図5】従来の半田付け方法により形成されがちな不良
な半田接合部の断面図である。
【図6】前処理として迎え半田を実行する半田付け方法
を説明するための図である。
【符号の説明】
8…遮蔽装置 10…チャンバ 11…載置台 13…真空ポンプ 13a…バルブ 14…タンク 14a…配管 14b…バルブ 15…圧力コントローラ 16…温度コントローラ 17…制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
フロントページの続き (72)発明者 田村 光範 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雰囲気中で、2つの母材の間に介在する半
    田を加熱溶融し、当該加熱溶融により前記2つの母材の
    表面に濡れ広がった半田を凝固させて、前記2つの母材
    の間に当該2つの母材の間を接合する半田接合部を形成
    する半田付け方法であって、 前記雰囲気として、大気よりも熱伝導率の高い気体で形
    成された雰囲気を準備し、 前記加熱溶融された半田の凝固に先立ち前記雰囲気の圧
    力を減少させ、前記加熱溶融された半田の凝固と共に前
    記雰囲気の圧力を急激に増加させることを特徴とする半
    田付け方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半田付け方法であって、 前記気体は、大気よりも酸素濃度の低い気体であること
    を特徴とする半田付け方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の半田付け方法であって、 前記半田の近傍に当該半田の加熱溶融中に当該半田から
    発生する半田ボールの飛散を遮るための部材を配置させ
    た状態で、前記2つの母材の間を接合する半田接合部を
    形成することを特徴とする半田付け方法。
  4. 【請求項4】載置台上で加熱処理される物体の位置ずれ
    を防止するズレ防止方法であって、 前記載置台と前記物体との間に通気性を保持した状態
    で、前記物体を加熱処理することを特徴とするズレ防止
    方法。
  5. 【請求項5】2つの母材の間に介在する半田を加熱溶融
    し、当該加熱溶融により前記2つの母材の表面に濡れ広
    がった半田を凝固させて、前記2つの母材の間に当該2
    つの母材の間を接合する半田接合部を形成する半田付け
    装置であって、 前記2つの母材を収容するためのチャンバと、 前記チャンバの内部に、大気よりも熱伝導率の高い気体
    を充填する気体供給手段と、 前記チャンバの内部の温度と圧力とを制御する制御手段
    とを備えることを特徴とする半田付け装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の半田付け装置であって、 前記気体は、大気よりも酸素濃度の低い気体であること
    を特徴とする半田付け装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の半田付け装置であ
    って、 前記2つの母材を載置させるための載置台が前記チャン
    バの内部に配置され、 前記載置台には、前記2つの母材の内の一の母材と接触
    すべき接触面から、当該接触面を除く他の面につながる
    流体路が形成されていることを特徴とする半田付け装
    置。
  8. 【請求項8】請求項5、6、7記載の半田付け装置であ
    って、 更に、前記半田の近傍の位置に配置するための部材を備
    え、 前記半田の加熱溶融中に、前記半田の近傍の位置に配置
    された部材は、当該部材が配置された位置で前記半田か
    ら発生する半田ボールの飛散を遮ること特徴とする半田
    付け装置。
JP309297A 1997-01-10 1997-01-10 半田付け装置及び半田付け方法 Pending JPH10193166A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP309297A JPH10193166A (ja) 1997-01-10 1997-01-10 半田付け装置及び半田付け方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP309297A JPH10193166A (ja) 1997-01-10 1997-01-10 半田付け装置及び半田付け方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10193166A true JPH10193166A (ja) 1998-07-28

Family

ID=11547712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP309297A Pending JPH10193166A (ja) 1997-01-10 1997-01-10 半田付け装置及び半田付け方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10193166A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008068311A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Fujitsu Ltd ボイド除去装置、ボイド除去方法および電子機器の製造方法
JP2010161206A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Fujitsu Ltd 接合方法及びリフロー装置
JP2012245552A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Yokota Technica:Kk 半田付け方法
KR20140025489A (ko) * 2011-04-27 2014-03-04 아이엠아이 유에스에이, 인코포레이션 진공 팰렛 리플로우
JP2015123503A (ja) * 2014-08-21 2015-07-06 千住金属工業株式会社 真空はんだ処理装置及びその制御方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008068311A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Fujitsu Ltd ボイド除去装置、ボイド除去方法および電子機器の製造方法
JP2010161206A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Fujitsu Ltd 接合方法及びリフロー装置
KR20140025489A (ko) * 2011-04-27 2014-03-04 아이엠아이 유에스에이, 인코포레이션 진공 팰렛 리플로우
JP2014515887A (ja) * 2011-04-27 2014-07-03 アイエムアイ ユーエスエー,インコーポレイテッド 真空パレットリフロー
JP2012245552A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Yokota Technica:Kk 半田付け方法
JP2015123503A (ja) * 2014-08-21 2015-07-06 千住金属工業株式会社 真空はんだ処理装置及びその制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3809806B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6427898B2 (en) Solder bump forming method and apparatus
JP3054056B2 (ja) はんだ付け方法
JP4818181B2 (ja) 半田ペースト、部品搭載方法及び部品搭載装置
JPH10193166A (ja) 半田付け装置及び半田付け方法
CN110248495A (zh) 锡膏回流焊和胶水固定工艺
JP2008068311A (ja) ボイド除去装置、ボイド除去方法および電子機器の製造方法
US4747533A (en) Bonding method and apparatus
JP3455838B2 (ja) 不活性ガス供給機構付ボンディングヘッド
JPH05243411A (ja) 封止方法および封止用部材ならびに封止装置
JP3753524B2 (ja) 電子部品の製造方法
JP3240876B2 (ja) バンプ付きチップの実装方法
JP3266414B2 (ja) はんだ供給法
JP2502778B2 (ja) 気密封止体
US5647529A (en) Method of controlling the temperature of a portion of an electronic part during solder reflow
JP2007053268A (ja) 接合構造体の製造方法、ハンダ接合方法及びハンダ接合装置
JP3037303B1 (ja) 半導体パッケージの実装方法
US4805831A (en) Bonding method
JPH05343448A (ja) 半導体装置用の半田付け治具
JP2740430B2 (ja) 封止方法
JP2007115924A (ja) 接合構造体の製造方法
JP2001257459A (ja) 電子部品、プリント基板及び半田付け方法
JP3925363B2 (ja) Bga電子部品の基板への実装方法および実装装置
JPH04360557A (ja) 封止体接続方法及び封止体
Pfahl Materials in electronic manufacturing: Electronic packaging