JPH10191169A - 電荷転送素子の出力信号処理装置及び画像処理装置 - Google Patents

電荷転送素子の出力信号処理装置及び画像処理装置

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JPH10191169A
JPH10191169A JP8343145A JP34314596A JPH10191169A JP H10191169 A JPH10191169 A JP H10191169A JP 8343145 A JP8343145 A JP 8343145A JP 34314596 A JP34314596 A JP 34314596A JP H10191169 A JPH10191169 A JP H10191169A
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signal
data
circuit
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JP8343145A
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Akio Saegusa
昭夫 三枝
Hitoshi Inoue
仁司 井上
Suguru Shimizu
英 清水
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CDS回路は回路構成が煩雑であり、スイッ
チングパルスの飛び込みや温度ドリフト等による変動が
ある。 【解決手段】 電荷転送素子31の出力をA/D変換す
る手段33と、A/D変換した出力のフィードスルーレ
ベルを保持する手段34aと、A/D変換した出力の信
号レベルを保持する手段34bと、該信号レベルから該
フィードスルーレベルを減算する手段34cと、を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電荷転送素子の出
力信号処理装置及び画像処理装置に係わり、特に画像を
光学的に読み取りデジタル化する画像読み取り装置等の
CCD等の固体撮像装置の出力回路に好適に用いられ、
このような出力回路の低雑音化を可能とするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】CCD固体撮像装置はフォトダイオード
等で光電変換・蓄積した信号電荷をCCDアナログシフ
トレジスタにより転送し、出力回路部で転送されて来た
信号電荷を電圧信号に変換して出力する。
【0003】図10(a)にCCD固体撮像装置で用い
られる一般的な出力回路の構成を示す。
【0004】CCD61の出力端では転送クロックφ
1、φ2により転送されて来た信号電荷がゲート電圧VGA
を印加された出力ゲート62を介して出力されフローテ
ィングキャパシタ63に送られる。
【0005】転送されて来た信号電荷はフローティング
キャパシタ63に入力され電圧に変換される。このフロ
ーティングキャパシタ63の電圧はFET65aとFE
T65bにより構成されるソースフォロワ回路65によ
り低出力インピーダンスの電圧変換信号Vosとして出力
される。
【0006】また、フローティングキャパシタ63はリ
セットスイッチとしてFET64が接続されており、リ
セット信号φRをハイレベルとしてFET64をオンす
ることにより、フローティングキャパシタ63のリセッ
トを行なう。
【0007】図10(b)に転送クロックφ1、φ2、リ
セット信号φR及び、電圧変換信号Vosのタイミングを
示す。電圧変換信号Vosはリセット信号φRがハイレベ
ルの期間TrにリセットレベルVrとなり、リセット信号
φRがロウレベルかつ転送クロックφ1がハイレベルの期
間TftにフィードスルーレベルVftとなり、転送クロッ
クφ1がロウレベルになってからリセット信号φRがハイ
レベルになるまでの期間Tsに信号電荷に応じた信号レ
ベルVsとなる。
【0008】そして、これらのTr期間、Tft期間、Ts
期間が1組で1画素分の画素信号となる。
【0009】前述のような出力回路において、リセット
スイッチ用FET64のスイッチングを行なう際にリセ
ット雑音が発生し、これによりフィードスルーレベルV
ft及び、信号レベルVsが変動するため、この変動がノ
イズとなり信号のS/Nを劣化させていた。
【0010】CCDの出力回路におけるリセット雑音に
よる変動を取り除く方法としては、相関二重サンプリン
グ法(CDS法)が従来からよく知られている。この相
関二重サンプリング法は、Tft期間のフィードスルーレ
ベルVftを基準としてTs期間の信号レベルVsを得るも
のである。
【0011】図11(a)にCDS法の回路構成図、図
11(b)にタイミング図を示す。
【0012】CDS法の回路(CDS回路)はクランプ
回路71及びサンプルホールド回路72により構成さ
れ、電圧変換信号Vosがクランプ回路71に入力され、
このクランプ回路71の出力がサンプルホールド回路7
2に入力される。
【0013】クランプ回路71はアンプ71a,71
b、クランプスイッチ71c及び、クランプ容量71d
により構成され、アンプ71aとアンプ71bはクラン
プ容量71dを介して接続されると共に、クランプ容量
71dとアンプ71b間のノードはクランプスイッチ7
1cを介してクランプ電圧VCLPに接続されている。
【0014】クランプスイッチ71cはクランプ信号φ
CLPにより制御され、各画素のTft期間にONすること
により、Tft期間のフィードスルーレベルVftがクラン
プ電圧VCLPにクランプされる。
【0015】サンプルホールド回路72はアンプ72
a、サンプリングスイッチ72b、サンプルホールド容
量72cにより構成され、クランプ回路71の出力がサ
ンプリングスイッチ72bを介してサンプルホールド容
量72c及び、アンプ72aに接続されている。
【0016】サンプリングスイッチ72bはφSHにより
制御され、クランプ回路71から出力される各画素のT
s期間にONすることにより、Ts期間の信号レベルVs
がサンプルホールド容量72cに蓄積され、サンプリン
グスイッチ72bをOFFすることにより、ホールドさ
れてVsのみを取り出した信号Voutが出力される。
【0017】前述の手段により、電圧変換信号Vosは各
画素信号におけるフィードスルーレベルがクランプ回路
71により一定のクランプ電圧VCLPにクランプされる
ため、信号レベルVsがこのクランプ電圧を基準とした
信号成分のみとなり、リセット雑音による変動分が除去
される。
【0018】また、サンプルホールド回路72はこの様
にしてリセット雑音による変動分が除去されたレベルV
sのみを出力するのでS/Nの高い出力信号Voutを得る
ことが出来る。
【0019】この様にして得た信号VoutをA/D変換
器に入力し各画素ごとにデジタルデータに変換すること
により、画素信号をデジタルデータとして得ていた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】CDS回路はリセット
雑音による変動を除去できるためノイズの低減の効果が
大きい反面、CDS回路は高速のクランプ回路・サンプ
ルホールド回路が必要になるため、回路が煩雑になって
しまう。
【0021】また、これらのスイッチングパルスが信号
成分に飛び込み雑音となったり、クランプ回路・サンプ
ルホールド回路の出力が温度ドリフト等により変動し、
信号のS/Nが劣化するという問題も発生していた。
【0022】上述の回路構成では、CDS回路の出力信
号をA/D変換することにより、画素信号をデジタルデ
ータとして得ているため、スイッチングパルスの飛び込
みや温度ドリフト等による変動がそのままデジタルデー
タに影響してしまっていた。
【0023】本発明の目的はCDS回路によるノイズの
低減の効果を維持しつつ上記問題を解決するもので、リ
セット雑音による変動を除去すると共にサンプルホール
ド回路やクランプ回路に起因するノイズやドリフト変動
を除去し、S/Nの高い画素信号のデジタルデータを得
ることが可能なCCD固体撮像装置の出力回路を提供す
ることにある。
【0024】
【発明を解決するための手段】本発明の第1の電荷転送
素子の出力信号処理装置は、電荷転送素子の出力からフ
ィードスルーレベルと信号レベルとをそれぞれ複数回サ
ンプリングし、該フィードスルーレベルの複数回サンプ
リングの結果と該信号レベルの複数回サンプリングの結
果との差分を取ることを特徴とするものである。
【0025】本発明の第2の電荷転送素子の出力信号処
理装置は、電荷転送素子の出力からフィードスルーレベ
ルと信号レベルとをそれぞれ複数回サンプリングし、該
フィードスルーレベルの複数回サンプリングの結果を加
算したデータと該信号レベルの複数回サンプリングの結
果を加算したデータとの差分を取ることを特徴とするも
のである。
【0026】本発明の第3の電荷転送素子の出力信号処
理装置は、電荷転送素子の出力をA/D変換する手段
と、A/D変換したデータを保持する第1及び第2の保
持手段と、該第1及び第2の保持手段からの出力を加算
する加算手段と、加算したフィードスルーレベルを保持
する第3の保持手段と、加算した信号レベルを保持する
第4の保持手段と、該加算した信号レベルから該加算し
たフィードスルーレベルを減算する減算手段と、を有す
ることを特徴とするものである。
【0027】なお、本発明の第1〜第3の電荷転送素子
の出力信号処理装置における電荷転送素子は、CCD、
BBD等を用いることができるが、本発明はフィードス
ルーレベルと信号レベルとを出力可能な素子であれば適
用可能である。また、本発明における電荷転送素子の出
力信号処理装置は固体撮像装置の出力回路用として好適
に用いられるものであるが、かかる用途に限定されるも
のではなく、例えば遅延素子の出力回路用としても用い
ることができる。
【0028】本発明の画像処理装置は、本発明の第1〜
第3の電荷転送素子の出力信号処理装置をそれぞれ画像
信号の信号処理用として用いたものである。
【0029】(作用)本発明の作用を、本発明をCCD
固体撮像装置の出力回路に適用した場合を例にとって説
明すると、本発明を用いたCCD固体撮像装置の出力回
路は、各画素の出力期間における信号レベルをA/D変
換したデータを保持する信号データ保持回路の出力か
ら、各画素の出力期間におけるフィードスルーレベルを
A/D変換したデータを保持するフィードスルーデータ
保持回路の出力を、減算することにより、フィードスル
ーデータを基準とした信号データが得られ、リセット雑
音による変動を除去することが出来る。
【0030】また、A/D変換器の前段のアンプの出力
が温度ドリフト等により変動しても、信号データからフ
ィードスルーデータが減算されるため、ドリフト等によ
る変動も相殺される。
【0031】さらに、クランプ回路・サンプルホールド
回路が不要なため、これらのスイッチングパルスが信号
成分に飛び込み、雑音となることもない。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。ただし、ここでは本発明をCCD固体撮像
装置の出力回路に適用した場合を例にとって説明する まず、本発明の出力信号処理装置の説明に先だって、本
発明を用いた画像読み取り装置について図4〜図9を用
いて説明する。
【0033】図4は本発明を用いた画像読み取り装置の
構成を表すブロック図である。同図において、81は装
置全体の動作を制御するためのシステムコントローラで
あり、読み取り回路82、ハロゲンランプの駆動回路8
3、アクチュエータ駆動回路84、コントロールパネル
85、バーコードリーダ86、フィルム幅検知回路8
7、に接続されている。
【0034】読み取り回路82は、CCDラインセンサ
などの受光素子とその駆動回路、データの採取および処
理を行う回路などからなり、その読み取り画像データは
接続されたネットワークを介して操作者の指定した不図
示の転送先コンピュータに送られる。
【0035】ハロゲンランプの駆動回路83は、フィル
ムの読み取りの光源であるハロゲンランプの駆動を行
う。
【0036】アクチュエータ駆動回路84は、フィルム
分離、給送などの動作を行うモータ、クラッチ、ソレノ
イドなどのアクチュエータを駆動する。
【0037】コントロールパネル85は、操作者が読み
取りの開始、読み取り条件の設定などを行うことができ
る。また、装置の作動の状態、エラーなどの表示もコン
トロールパネル上で行われる。
【0038】フィルム幅検知回路86は、フィルムが読
みとられる際、フィルム幅検知センサによりフィルム幅
信号を発生し、システムコントローラ81に送る。
【0039】バーコードリーダ87は、フィルム上に張
り付けられたバーコードラベルに印刷されたバーコード
を読みとりシステムコントローラ81に送る。
【0040】図5は上記画像読み取り装置の構造を表す
図である。図中、100は例えば、X線撮影によって画
像を形成されたX線フィルムから画像を読み取ってディ
ジタル画像信号を形成する画像読み取り装置本体で、1
01は装置本体100を覆うカバー、11は画像を読み
取るフィルム12,13を積層するサプライトレイ、1
0は読み取り済みのフィルムを溜めておくレシーブトレ
イである。サプライトレイ11は装置本体100に対し
て傾斜して取り付けられている。レシーブトレイ10
は、副走査方向についてのみサプライトレイ11と同一
の方向に傾斜して取り付けられている。尚、フィルム1
2,13の積層されたサプライトレイ11の角部には分
離爪17が配置されており、フィルムの分離を容易に行
えるようになっている。
【0041】50は光学ユニットでカバー51により略
光密に覆われている。8はハロゲンランプであり、図示
せぬ駆動回路により点灯される。
【0042】図6は光学系の上面図である。54はライ
ン状のCCDで例えば7500個の素子が密に等間隔に
並んでいる。53はレンズで、フィルム上の点P-P'をC
CD54上の各素子Q-Q'に結像する様になっている。図
6には1枚のレンズしか描かれていないが、実際には複
数枚のレンズで構成されている。
【0043】以上の構成により、ある瞬間のP-P'の各微
小スポットの濃度に対応した電気信号が1ラインを75
00に分割したピッチで得られる。CCDから先の電気
回路構成とデータの流れについては後に詳細に述べる。
【0044】16は副走査機構である。1,2,3,4
は副走査ローラ対で、副走査ローラ1あるいは2は不図
示のモータで駆動されている。その回転速度は数段階に
切り替え可能で、複数のフィルム搬送速度(副走査速
度)から所望の速度を選択できるようになっている。副
走査ローラ2,4は不図示のばねによって適度な圧力で
副走査ローラ1,3に押し当てられている。5は動力伝
達用のプーリーで、副走査ローラ1,3間に設置され、
不図示のばねによって適度な圧力で副走査ローラ1,3
に押し当てられている。7,7′はガイド板で搬送中の
シートとの摩擦を最小限にするためになめらかに仕上げ
られている。
【0045】21はスリットで、ハロゲンランプ8によ
って照明されたフィルムからの光束56が通り、かつ不
要な散乱光が光学系に達しないようになっている。
【0046】本実施形態では、このスリット21の主走
査方向の長さは読み取るフィルムの幅にかかわらず一定
であるが、不図示の機構によりスリット21の主走査方
向の長さを調整可能とし、後述のフィルム幅検知信号に
応じてフィルム幅と略等しくなるように設定する構成と
することも可能である。これにより、幅の小さいフィル
ムを読み取る際にも、フィルム脇から入ってくる不要な
散乱光が光学系に達して生ずる読み取り濃度の誤差を最
小にすることができる。
【0047】15は搬送機構で、搬送機構15に取り付
けられた吸盤14の上下運動、回転運動が自在に行える
ようになっている。吸盤14がフィルムを吸着して回転
運動をする際に、フィルムはその搬送経路の外側および
内側に設置された円弧状のガイド板6,6′に接触しな
がらなめらかに移動する。また、ガイド板6,6′は副
走査時の定速搬送に対する負荷変動を最小限におさえて
いる。
【0048】22はフィルム幅検知センサーでフィルム
幅方向に複数個配置されている。フィルムが通過すると
点線の位置に倒れてフィルムの通過信号を発生する。後
述のように、フィルム幅方向に複数個配置されたフィル
ム幅検知センサーの信号の組み合わせにより搬送中のフ
ィルム幅の判断ができる。
【0049】23はレーザ走査式のバーコードリーダ
で、フィルム表面に貼付されたバーコードラベルを走査
してフィルムID番号を読み取りシステムコントローラ
に信号を送る。
【0050】24は液晶ディスプレーとスイッチを含む
コントロールパネルであり、操作者が読み取りの開始/
中断、画素ピッチの指定など読み取り条件の設定などを
行うことができる。
【0051】次に動作について説明する。まず、操作者
はX線フィルムをサプライトレイ11上にセットする。
図8に示す図5のB−B断面図に表されるように、幅及
び長さの異なるフィルムであっても、図中左下にそろえ
てセットすることにより連続読み取りが可能である。
【0052】次に、操作者はコントロールパネルを用い
て読み取り条件についての設定を行う。読み取り条件の
パラメータには、以下のようなものがある。
【0053】・画素ピッチの指定 ・濃度範囲の指定 ・読み取り階調数の指定 ・画像データのフォーマットの指定 ・画像データ転送先の指定 それぞれのフィルム幅について、操作者はこれらのパラ
メータを自由に設定することができる。例えば、デフォ
ルトの設定では、表1のようになっている。 操作者は、コントロールパネル24を介してこれらのパ
ラメータを所望の値に設定する。装置は前回に操作した
ときの条件を記憶しているので、前回と変更がなければ
この条件設定のステップは省くことが出来る。
【0054】次に、コントロールパネル24中にあるス
タートボタンが押されると、吸盤14はサプライトレイ
11に向かって降下する。吸盤位置bでサプライトレイ
上のフィルム13を吸着すると吸盤14は上昇し始め
る。途中、分離爪17にフィルムをひっかけてフィルム
角部を一時的に折曲してフィルムの分離を行い、吸盤位
置cで吸盤14の上昇は停止する。続いて吸盤14は搬
送機構15の回転中心Oを中心に回転運動を始め、ガイ
ド板6,6′間を通って吸盤位置dへ移動し、フィルム
は副走査機構16に送られる。そして、吸盤14の吸着
が解除され、吸盤14はフィルムに干渉しない位置eま
で退避する。
【0055】続いて、副走査ローラ対1,2,3,4に
よって副走査が行われる。副走査ローラ対1,2,3,
4間にはフィルム主走査方向にスリットを有するガイド
板7,7′が配置されており、ガイド板内を一定速度で
搬送中のフィルムに対してガイド板下方のランプ8によ
り露光を行い、その透過光を光学ユニット50内のCC
Dラインセンサ54上に結像して一定の時間間隔でCC
Dラインセンサ54から電気信号を得て2次元の画像に
対応したデジタル画像信号を得る。読み取り終了後、副
走査ローラ対3、4より排出されたフィルムはレシーブ
トレイ10に積層される。
【0056】フィルムを読み取る際、フィルム幅検知セ
ンサー22により搬送中のフィルムの幅(紙面垂直方向
の長さ)を判断して各パラメータを自動的に設定する。
図9にフィルム幅検知と搬送中のフィルムの位置関係を
示す。例えば、フィルム幅検知センサー22−1、22
−2、22−3とフィルム搬送路の端の距離は、各サイ
ズのフィルム幅と略等しくなる位置に設けられている。
表2に示すように、フィルム幅検知センサーからの信号
により、3種類のフィルムを判別することが可能であ
る。 読み取り条件のパラメータは上述したように、フィルム
幅毎に設定することができる。表1の設定で各フィルム
幅のフィルムを読み取る場合を例として説明をする。例
えば、半切(355×431mm)のフィルムが搬送さ
れていると、フィルム幅検知センサー22−1、22−
2、22−3からシステムコントローラに出力される信
号はon、on、onとなる。システムコントローラは
これらの信号より、搬送されているフィルムが355m
mであることを判断し、あらかじめ操作者によって設定
された画素ピッチ、読み取り濃度範囲などの読み取り条
件と画像データ転送先が決定される。
【0057】次に、本発明に係わるCCDラインセンサ
以降の電気回路構成及びデータの流れについて詳細に述
べる。
【0058】図1(a)はCCD固体撮像装置の出力回
路ブロック図、図1(b)は走査期間における出力信号
タイミング図である。
【0059】図1(a)の回路はCCD固体撮像装置3
1、アンプ32、A/D変換器33、ノイズ低減回路3
4(デジタルCDS)、タイミング制御回路35により
構成され、ノイズ低減回路34(デジタルCDS)は、
フィードスルーデータ保持回路34a、信号データ保持
回路34b、減算器34c、減算データ保持回路34d
より構成される。
【0060】CCD固体撮像装置31の出力はアンプ3
2を介してA/D変換器33に接続され、A/D変換器
33の出力はノイズ低減回路34(デジタルCDS)に
接続されている。ノイズ低減回路34(デジタルCD
S)の出力は後述の積和処理装置に接続される。更に、
CCD固体撮像装置31、A/D変換器33、ノイズ低
減回路34(デジタルCDS)はこのシステムを制御す
るためのタイミング制御回路35に接続されている。
【0061】CCD固体撮像装置31は7500画素を
有し、A/D変換器33は12bit、ノイズ低減回路
34(デジタルCDS)の出力は符号付13bitで構
成される。なお、CCD固体撮像装置31は7500画
素に限らず、必要な画素数のものを用いても良く、ま
た、A/D変換器33は12ビットのデジタル値に対応
するものに限らず、任意のビット数のデジタル値に対応
する事が可能である。
【0062】次に上記出力回路の動作について説明す
る。
【0063】図1(b)のφ1,φ2はCCD画素転送ク
ロック、φRはCCD画素出力リセットクロックであ
り、VosはCCD画素信号出力である。また、ConvはA
/D変換器33の変換パルスであり、Conv.1、Conv.2、
・・・のパルスにより、そのタイミングの画素信号出力
レベルVosがデジタルデータに変換される。
【0064】CCD固体撮像装置31からは、タイミン
グ制御回路35からの制御信号φ1,φ2,φRにより、
各画素の電荷量が電圧値として出力される。CCDの1
画素分の信号出力は、リセット期間Tr、フィードスル
ー期間Tft、信号期間Tsに分かれ、それぞれリセット
レベルVr、フィードスルーレベルVft、信号レベルVs
の各信号レベルを出力する。
【0065】この出力電圧はアンプ32によりゲイン及
びレベルが調整され、A/D変換器33に入力される。
【0066】A/D変換器33に入力された1画素目の
信号出力は、変換パルスConv.1により、1画素目のフィ
ードスルーレベルVft1がデジタルデータD1に変換され
る。変換されたデジタルデータD1は、フィードスルー
データ保持回路34aに保持される。
【0067】次に、変換パルスConv.2により、1画素目
の信号レベルVs1がデジタルデータD2に変換され、変
換されたデジタルデータD2は、信号データ保持回路3
4bに保持される。
【0068】フィードスルーデータ保持回路34a及び
信号データ保持回路34bに保持されたデータの出力
は、減算器34cにより、信号データ保持回路34bの
出力D2からフィードスルーデータ保持回路34aの出
力D1が減算される。
【0069】減算された1画素目の減算データX1(=
D2−D1)は減算データ保持回路34dに保持される。
【0070】同様に、i画素目(1≦i≦p;pは1ラ
インの画素数)の減算データXiは、変換パルスConv.2i
-1により、フィードスルーレベルVftiがデジタルデー
タD2i-1に変換される。変換されたデジタルデータD2i
-1は、フィードスルーデータ保持回路34aに保持され
る。
【0071】次に、変換パルスConv.2iにより、i画素
目の信号レベルVsiがデジタルデータD2iに変換され、
変換されたデジタルデータD2iは、信号データ保持回路
34bに保持される。
【0072】フィードスルーデータ保持回路34a及び
信号データ保持回路34bに保持されたデータの出力
は、減算器34cにより、信号データ保持回路34bの
出力D2iからフィードスルーデータ保持回路34aの出
力D2i-1が減算される。
【0073】減算されたi画素目の減算データXi(=
D2i−D2i-1)は減算データ保持回路34dに保持され
る。
【0074】上記手段により、信号レベルからフィード
スルーレベルを除去したデータ、即ちリセット雑音の影
響を除去したデータXiが得られる。
【0075】上述の手段では、例えばCCDの出力及び
前段のアンプのランダムノイズが正規分布をなすとし、
その標準偏差をNとすると、減算された出力のノイズの
標準偏差は√(N2+N2)=√2・Nに増大する。この
とき信号成分の振幅は殆ど不変であるため、この信号の
S/Nは約1/√2に悪化すると推測される。
【0076】ここで、上記のS/Nを改善するため、各
成分を複数回サンプルし、加え合せる手段を取る。
【0077】例えば、各成分を2度サンプルし、加算す
れば、やはりノイズ成分の標準偏差は√2倍に増加する
が、信号成分の振幅が2倍になるため、結果的にS/N
は√2倍改善される。その後段で減算を行ないS/Nが
約1/√2に悪化しても結果的に初期のS/Nが確保出
来る。
【0078】そこで、図2を用いて初期のS/Nを確保
するために各成分を2回サンプルする回路について説明
する。
【0079】図2(a)はフィードスルーレベル、信号
レベルの各成分を2回サンプルし、初期のS/Nを確保
することが可能なCCD固体撮像装置の出力回路ブロッ
ク図、図2(b)は走査期間における出力信号タイミン
グ図である。
【0080】図2(a)の回路はCCD固体撮像装置4
1、アンプ42、A/D変換器43、ノイズ低減回路
(デジタルCDS)44、タイミング制御回路45によ
り構成され、ノイズ低減回路(デジタルCDS)44
は、フィードスルー加算データ保持回路44a、信号加
算データ保持回路44b、減算器44c、減算データ保
持回路44d、データ1保持回路44e、データ2保持
回路44f、加算器44gより構成される。
【0081】CCD固体撮像装置41の出力はアンプ4
2を介してA/D変換器43に接続され、A/D変換器
43の出力はノイズ低減回路44(デジタルCDS)に
接続されている。ノイズ低減回路44(デジタルCD
S)の出力は後述の積和処理装置に接続される。更に、
CCD固体撮像装置41、A/D変換器43、ノイズ低
減回路44(デジタルCDS)はこのシステムを制御す
るためのタイミング制御回路45に接続されている。
【0082】CCD固体撮像装置41は7500画素を
有し、A/D変換器43は12bit、ノイズ低減回路
44(デジタルCDS)の出力は符号付14bitで構
成される。なお、CCD固体撮像装置41は7500画
素に限らず、必要な画素数のものを用いても良く、ま
た、A/D変換器43は12ビットのデジタル値に対応
するものに限らず、任意のビット数のデジタル値に対応
する事が可能である。
【0083】次の上述の、各成分を2回サンプルする回
路の動作について説明する。
【0084】図2(b)のφ1,φ2はCCD画素転送ク
ロック、φRはCCD画素出力リセットクロックであ
り、VosはCCD画素信号出力である。
【0085】また、ConvはA/D変換器43の変換パル
スであり、Conv.1、Conv.2、・・・のパルスにより、そ
のタイミングの画素信号出力レベルVosがデジタルデー
タに変換される。
【0086】CCD固体撮像装置41からは、タイミン
グ制御回路45からの制御信号φ1,φ2,φRにより、
各画素の電荷量が電圧値として出力される。
【0087】CCDの1画素分の信号出力は、リセット
期間Tr、フィードスルー期間Tft、信号期間Tsに分か
れ、それぞれリセットレベルVr、フィードスルーレベ
ルVft、信号レベルVsの各信号レベルを出力する。
【0088】この出力電圧はアンプ42によりゲイン及
びレベルが調整され、A/D変換器43に入力される。
【0089】A/D変換器43に入力された1画素目の
信号出力は、変換パルスConv.1により、1画素目のフィ
ードスルーレベルVft1がデジタルデータD1に変換され
る。変換されたデジタルデータD1は、データ1保持回
路44eに保持される。また、変換パルスConv.2によ
り、再び1画素目のフィードスルーレベルVft1がデジ
タルデータD2に変換される。変換されたデジタルデー
タD2は、データ2保持回路44fに保持される。
【0090】データ1保持回路44e及びデータ2保持
回路44fに保持されたデータの出力は、加算器44g
により加算され、13ビットのデジタルデータD1+D2
がフィードスルー加算データ保持回路44aに保持され
る。
【0091】次に、変換パルスConv.3により、1画素目
の信号レベルVs1がデジタルデータD3に変換される。
変換されたデジタルデータD3は、データ1保持回路4
4eに保持される。また、変換パルスConv.4により、再
び1画素目の信号レベルVs1がデジタルデータD4に変
換される。変換されたデジタルデータD4は、データ2
保持回路44fに保持される。データ1保持回路44e
及びデータ2保持回路44fに保持されたデータの出力
は、加算器44gにより加算され、13ビットのデジタ
ルデータD3+D4が信号加算データ保持回路44bに保
持される。
【0092】フィードスルー加算データ保持回路44a
及び信号加算データ保持回路44bに保持されたデータ
の出力は、減算器44cにより、信号加算データ保持回
路44bの出力D3+D4からフィードスルー加算データ
保持回路44aの出力D1+D2が減算される。
【0093】減算された1画素目の減算データX1(=
(D3+D4)−(D1+D2))は減算データ保持回路4
4dに保持される。
【0094】同様に、i画素目(1≦i≦p;pは1ラ
インの画素数)の減算データXiは、変換パルスConv.4i
-3により、i画素目のフィードスルーレベルVftiがデ
ジタルデータD4i-3に変換される。変換されたデジタル
データD4i-3は、データ1保持回路44eに保持され
る。また、変換パルスConv.4i-2により、再びi画素目
のフィードスルーレベルVftiがデジタルデータD4i-2
に変換される。変換されたデジタルデータD4i-2は、デ
ータ2保持回路44fに保持される。
【0095】データ1保持回路44e及びデータ2保持
回路44fに保持されたデータの出力は、加算器44g
により加算され、13ビットのデジタルデータD4i-3+
D4i-2がフィードスルー加算データ保持回路44aに保
持される。
【0096】次に、変換パルスConv.4i-1により、i画
素目の信号レベルVsiがデジタルデータD4i-1に変換さ
れる。変換されたデジタルデータD4i-1は、データ1保
持回路44eに保持される。また、変換パルスConv.4i
により、再びi画素目の信号レベルVsiがデジタルデー
タD4iに変換される。変換されたデジタルデータD4i
は、データ2保持回路44fに保持される。
【0097】データ1保持回路44e及びデータ2保持
回路44fに保持されたデータの出力は、加算器44g
により加算され、13ビットのデジタルデータD4i-1+
D4iが信号加算データ保持回路44bに保持される。
【0098】フィードスルー加算データ保持回路44a
及び信号加算データ保持回路44bに保持されたデータ
の出力は、減算器44cにより、信号加算データ保持回
路44bの出力D4i-1+D4iからフィードスルー加算デ
ータ保持回路44aの出力D4i-3+D4i-2が減算され
る。
【0099】減算されたi画素目のデータXi(=(D4
i-1+D4i)−(D4i-3+D4i-2))は減算データ保持
回路44dに保持される。
【0100】このようにして得られた信号レベルからフ
ィードスルーレベルを除去したデータ、即ちリセット雑
音の影響を除去したデータXiは、後述の積和処理装置
に入力される。
【0101】なお、本実施形態ではフィードスルーレベ
ルVft及び信号レベルVsをそれぞれ2回ずつA/D変
換し、それぞれを加算したデータを用いて減算を行なっ
ているが、フィードスルーレベルVft及び信号レベルV
sをそれぞれ2回より多くA/D変換し、それぞれを加
算してビット数を上昇させたデータを用いて減算を行な
うことにより、リセット雑音の影響を除去した出力のS
/Nをさらに向上させることも可能である。
【0102】また、本実施形態のCCD固体撮像装置の
出力は1チャンネルであるが、偶数・奇数の2チャンネ
ルもしくはそれ以上の出力を持つCCD固体撮像装置に
ついても、上述の手段でリセット雑音の影響を除去し、
マルチプレクサなどを用い合成して出力することが可能
である。
【0103】以上の様にして得られた、符号付きの14
ビットの順次出力される画素データXiを前後の画素デ
ータとの積和によってビット数を増すとともに、S/N
比の向上をはかる。
【0104】図3の151は前述のノイズ低減回路(C
DS)を表わし、Xiで示す符号付き14ビットの画素
データを出力し、この画像データは160で示す積和処
理装置へ入力される。162は後述の手段で獲得される
暗分布であり、この暗分布162には1ライン分の分布
がストアされており、163で示す減算器によって対応
する画素データからオフセット成分としての暗分布が減
ぜられる。減算器163の出力は161の負データ切り
捨て装置へ入る。153は割り算を行なうための対数変
換ルックアップテーブル(LOG)である。
【0105】154は後述の手段で獲得される明分布で
あり、この明分布154にはあらかじめ対数変換した分
布がストアされており、164で示した減算器で、対応
するルックアップテーブル153の出力と差分をとるこ
とによって、各画素の濃度値Ziが得られる。Ziが負に
なった場合は、165の負データ切り捨て装置で0にす
る。155は濃度値を補正するルックアップテーブル
(LUT)である。
【0106】156は補間演算を行う装置であり、いま
まで得られた画素データを補間し、所望の画素ピッチの
画像データを作りだす。168は、得られたデータを所
望の濃度範囲へ分布の変換を行うルックアップテーブル
(LUT)であり、たとえばヒストグラム均一化などの
処理を行う。その様にして得られた各ラインの画素デー
タは166で示す画像メモリへ一旦ストアされる。
【0107】158で示す画像圧縮装置は画像メモリ1
66からブロック単位(8×8画素)でデータを読み出
し、圧縮減量した後に167で示すハードディスク装置
(HD)へ記録する。
【0108】159はハードディスク装置167からフ
ィルムIDとともに画像データを読み取り、外部装置へ
出力するインターフェース装置である。
【0109】以上のことを更に詳細に説明すると、ノイ
ズ低減回路(CDS)151の出力をXi(1≦i≦
p);pは1ラインの画素数とすると、積和処理装置1
60の積和演算では の演算を行う。ここで、aj(0≦j≦m−1)は前述
のフィルム幅判断機構の結果を踏まえて決定付けられた
画素ピッチもしくは所望のS/N比、解像度によってあ
らかじめ決定することもできる。Xi′は積和演算の出
力である。
【0110】ここでXi′はXiよりもビット数が増し、
16ビットデータとなる。暗分布162は後述の様に複
数ラインの平均であり、やはり16ビットになってい
る。このようにビット数を上昇させることにより、S/
N比の向上が図られる。
【0111】ここで後述の方法で取得される暗分布をB
iとすると減算器163によってBiを減ずる。暗分布を
減ぜられた出力は結果的に負になることも考えられる
が、誤差によるものなので負であるなら負データ切り捨
て装置161により0にする。
【0112】 Xi″=Plus(Xi′−Bi);(1≦i≦p) (式2) ここで関数Plus(*)は、負データを0に丸める操作を
表わす。
【0113】対数変換ルックアップテーブル(LOG)
153は16ビット入力16ビット出力であり具体的に
は入力をXi″、出力をYiとすると、 Yi=Round(log10(Xi″+1)・13606.6+0.5);(1≦i≦p) (式3) となる。ここで関数Round(*)は小数点以下を切り捨
てることを意味する。ルックアップテーブル153は上
式の変換を行う。
【0114】又、後述する方法で取得される明分布をL
i とすると明分布154に以下の分布Li′をストアす
る。
【0115】 Li′=Round(log10(Li−Bi+1)・13606.6+0.5);(1≦i≦p ) (式4) したがって、減算器164で行われる減算によって、フ
ィルムの透過率を計算する除算が実行される。この出力
は対数値であるため濃度出力となる。
【0116】濃度出力Ziは、 Zi=Plus(Li′−Yi);(1≦i≦p) (式5) ルックアップテーブル155による補正は、以下の目的
で行われる。
【0117】1)受光素子もしくは発光素子の光学的な
光指向性の影響による透過率(濃度値)の誤差補正。
【0118】2)前述の集光光学系もしくは受光素子表
面の光散乱による透過率(濃度値)の誤差補正。
【0119】3)受光素子もしくは後段の電気回路(ア
ンプ)の非線形性による透過率(濃度値)の誤差補正。
【0120】ここで2)の光散乱による誤差は本来ルッ
クアップテーブルでは完全に補正不可能なものである
が、散乱光は非常に広い範囲に広がりを見せる特性を持
っておりルックアップテーブルによる全体的な変換で、
ある程度補正可能である。例えば、フィルム幅が小さな
場合、光学系及びCCD素子には媒体のない部分で光源
そのものの大きな光量が入射し、散乱光の増大が見られ
る。したがって、前述のフィルム幅判断機構の結果を踏
まえて上記2)の補正をする目的でルックアップテーブ
ル155をフィルム幅毎(フィルムの種類毎)に変更す
ることも可能である。このルックアップテーブル155
は、基準となる濃度を持つ媒体をあらかじめ読み込み、
結果をその濃度値に合わせるようなテーブルを作成して
使用する。
【0121】ルックアップテーブル155によって補正
された値をZi′とする。補間156は画素ピッチを所
望のものに変換する目的で行われる。補間は主走査・副
走査両方向でわれるべきであるが、副走査方向に関して
はフィルムの搬送速度をV[mm/sec]、CCDの光蓄積
時間をT[sec]とすれば副走査方向のピッチXsは Xs=V・T[mm] (式6) と容易に設定でき、VもしくはTの調整で行えるので、
前記補間は主走査方向のみで行う。ちなみに副走査方向
のピッチXsを変えるためにCCDの光蓄積時間Tを変
更するとき、光源の光量はCCDの出力が適切になるよ
うに調整される。
【0122】さて、前記主走査方向の補間の計算は となる。ここでnは補間に利用する前後の画素の総数で
あり、Xfは所望の主走査方向のサンプリングピッチで
あり、Xoは光学系の倍率とCCDの実際の画素間隔で
定まる実際に取得したサンプリングピッチである。εは
XfとXoのサンプリングによる偏差であり、 で表わせる。Wは補間する場合の核となる関数であり、
たとえば、2点の直線補間を行う場合、 と定まる。このときはn=2を選択する。
【0123】また、このサンプリングピッチのXf(主
走査方向サンプリングピッチ)もしくはXs(副走査方
向サンプリングピッチ)は、前述のフィルム幅判断機構
の結果を踏まえて、フィルム幅(フィルムの種類)毎に
変更することが可能である。もちろん、同様にラインバ
ッファを用いて副走査方向に同様の補間演算を行なって
もよい。
【0124】ルックアップテーブル168は所望の濃度
範囲に変換する目的で用いられるが、これは前述のごと
く操作者によって設定される。この前段で得られた濃度
値Zi″は16ビット演算で行われているため数値とし
ては、 の関係を線形に持つものである。通常X線フィルムにお
いては濃度値で0〜3程度の範囲で得られればよいと言
われているが、前述のように操作者が任意に読み取り濃
度範囲を設定することもできる。
【0125】例えば読み取り濃度範囲が0〜3Dに設定
されている場合は、ルックアップテーブル168を の関係を線形にもつように設定する。ここでKはルック
アップテーブル168の持つ出力ビット数によって表さ
れる最大の数値であり、例えば出力が12ビットであっ
た場合K=4095となる。Lは読み取り濃度範囲より
決まる係数で、この場合、65535・3/4.816
=40819となる。
【0126】前述のように濃度範囲、ビット数はフィル
ム幅ごとに設定されているが、フィルム幅の判断機構の
結果より、読み取りの濃度範囲、ビット数が選択され、
それらより適当なルックアップテーブル168が設定さ
れる。また、このルックアップテーブル168の設定を
変え、透過率のデータを出力することも可能である。
【0127】ルックアップテーブル168の出力は後段
のデータ圧縮158もしくはハードディスク167への
書き込みのバッファとしての意味を持つ画像メモリ16
6へ一旦書き込まれる。
【0128】次の画像圧縮装置158のデータ圧縮では
画像データの圧縮を行うが、例えば標準的な圧縮方法で
あるJPEG圧縮を行う。この場合画像メモリ166か
ら8×8のブロック単位でデータを読みだし、圧縮され
たデータを後段へ出力する。この圧縮動作は操作者の設
定によりパスすることもできる。
【0129】次に、操作者によりあらかじめ設定された
画像フォーマットに対して規定のヘッダ情報を付加す
る。画像フォーマットは、例えば、JPEGフォーマッ
ト、DICOM画像フォーマット、PGMフォーマット
などがあり、操作者がフィルム幅ごとにあらかじめ設定
し、前述のフィルム幅検知手段の結果に応じて自動的に
選択される。画像データのタイトルとしては、前述のバ
ーコードリーダで読みとられたフィルムID番号が記録
される。
【0130】この出力は大容量のバッファであるハード
ディスク装置167へ書き込まれる。これは後段のイン
ターフェース159による外部装置への出力時間の遅れ
によって本装置の次の媒体を読みとる時間に影響を出さ
ないためのものであり、媒体読みとりと、外部データ出
力がほぼ独立して行えるようにするためのバッファであ
る。
【0131】ハードディスク装置167に書き込まれた
これらのデータは、インターフェース159を介してあ
らかじめ設定されたデータ転送先に出力される。データ
転送先はフィルム幅ごとに操作者が設定することが可能
で、前述のフィルム幅検知手段の結果に応じて自動的に
選択することができる。
【0132】前述の暗分布・明分布の取得法について説
明する。暗分布の取得に関しては、図3で各ルックアッ
プテーブルをすべて直線とし、暗分布162のバッファ
を0としてハロゲンランプを消灯してラインデータを獲
得する。このとき複数のラインの平均をとり、誤差を少
なくする。この平均された暗分布を暗分布162のバッ
ファにストアする。明分布の取得に関しては、ルックア
ップテーブル153に前述の対数変換関係をストアして
おき、ハロゲンランプを点灯する。
【0133】このとき、フィルム等の媒体を通さず光源
の分布のみを取得する。その操作により(式4)の計算
が本構成で行われる。このようにして得られた複数のラ
インの平均を明分布154のバッファにストアする。
【0134】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、リセット雑
音による変動を除去すると共に、温度ドリフト等による
A/D変換前のアンプの出力変動も除去することがで
き、さらにクランプ回路・サンプルホールド回路が不要
なため、これらのスイッチングパルス等のノイズが信号
成分に飛び込むこともないため、S/N比の高いデジタ
ルデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はCCDラインセンサの出力回路ブロッ
ク図、(b)は走査期間における出力信号タイミング図
である。
【図2】(a),(b)は図1(a),(b)の改良例
を示すブロック図及びタイミング図である。
【図3】読み取りデータの流れを表すブロック図であ
る。
【図4】本発明を用いた画像読み取り装置の構成を表す
ブロック図である。
【図5】本発明を用いた画像読み取り装置を表す図であ
る。
【図6】本発明を用いた画像読み取り装置の光学系の説
明図である。
【図7】図5の画像読み取り装置のA−A断面図であ
る。
【図8】図5の画像読み取り装置のB−B断面図であ
る。
【図9】フィルム幅検知の配置図である。
【図10】(a)はCCD固体撮像装置の一般的な出力
回路の構成図、(b)は(a)の出力回路の走査期間に
おける出力信号タイミング図である。
【図11】(a)は従来例を示すもので、相関二重サン
プリング法による出力回路の構成図、(b)は(a)の
出力回路の走査期間における出力信号タイミング図であ
る。
【符号の説明】
31 CCD固体撮像装置 32 アンプ 33 A/D変換器 34 ノイズ低減回路 34a フィードスルーデータ保持回路 34b 信号データ保持回路 34c 減算器 34d 減算データ保持回路 35 タイミング制御回路 41 CCD固体撮像装置 42 アンプ 43 A/D変換器 44 ノイズ低減回路(デジタルCDS) 44a フィードスルー加算データ保持回路 44b 信号加算データ保持回路 44c 減算器 44d 減算データ保持回路 44e データ1保持回路 44f データ2保持回路 44g 加算器 45 タイミング制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷転送素子の出力からフィードスルー
    レベルと信号レベルとをそれぞれ複数回サンプリング
    し、該フィードスルーレベルの複数回サンプリングの結
    果と該信号レベルの複数回サンプリングの結果との差分
    を取ることを特徴とする電荷転送素子の出力信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】 電荷転送素子の出力からフィードスルー
    レベルと信号レベルとをそれぞれ複数回サンプリング
    し、該フィードスルーレベルの複数回サンプリングの結
    果を加算したデータと該信号レベルの複数回サンプリン
    グの結果を加算したデータとの差分を取ることを特徴と
    する電荷転送素子の出力信号処理装置。
  3. 【請求項3】 電荷転送素子の出力をA/D変換する手
    段と、A/D変換したデータを保持する第1及び第2の
    保持手段と、該第1及び第2の保持手段からの出力を加
    算する加算手段と、加算したフィードスルーレベルを保
    持する第3の保持手段と、加算した信号レベルを保持す
    る第4の保持手段と、該加算した信号レベルから該加算
    したフィードスルーレベルを減算する減算手段と、を有
    する電荷転送素子の出力信号処理装置。
  4. 【請求項4】 画素信号を転送する電荷転送素子の出力
    から各画素のフィードスルーレベルと信号レベルとをそ
    れぞれ複数回サンプリングし、該フィードスルーレベル
    の複数回サンプリングの結果と該信号レベルの複数回サ
    ンプリングの結果との差分を取ることを特徴とする画像
    処理装置。
  5. 【請求項5】 画素信号を転送する電荷転送素子の出力
    から各画素のフィードスルーレベルと信号レベルとをそ
    れぞれ複数回サンプリングし、該フィードスルーレベル
    の複数回サンプリングの結果を加算したデータと該信号
    レベルの複数回サンプリングの結果を加算したデータと
    の差分を取ることを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画素信号を転送する電荷転送素子の出力
    をA/D変換する手段と、A/D変換したデータを保持
    する第1及び第2の保持手段と、該第1及び第2の保持
    手段からの出力を加算する加算手段と、加算したフィー
    ドスルーレベルを保持する第3の保持手段と、加算した
    信号レベルを保持する第4の保持手段と、該加算した信
    号レベルから該加算したフィードスルーレベルを減算す
    る減算手段と、を有する画像処理装置。
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