JP3494462B2 - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JP3494462B2
JP3494462B2 JP34914293A JP34914293A JP3494462B2 JP 3494462 B2 JP3494462 B2 JP 3494462B2 JP 34914293 A JP34914293 A JP 34914293A JP 34914293 A JP34914293 A JP 34914293A JP 3494462 B2 JP3494462 B2 JP 3494462B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号処理装置に係り、
特に、原稿を光学的手段で走査し、前記原稿の画像に対
応する光学像を多数の光電変換素子を具備したCCDラ
インセンサを用いて原稿画像を読み取る手段を有する信
号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スキャナ装置としての画像読取装
置もしくはファクシミリ装置やデジタル複写機などに用
いられる画像読取部にはCCDラインセンサが広く使用
されている。
【0003】この種のCCDラインセンサは様々の改良
が加えられ、現在では2系統出力型のCCDラインセン
サが主流となっている。この場合、CCDラインセンサ
からの読み出し方式としては、逆相読み出し方式と同相
読み出し方式の2種類が存在する。
【0004】逆相読み出し方式では奇数画素の画像信号
と偶数画素の画像信号としてそれぞれ個別の転送レジス
タで電荷を転送し、2チャンネルで互いに180°の位
相差をもって画像信号を出力する。逆相読み出し方式の
CCDラインセンサは一方のチャンネルの転送クロック
ノイズが他のチャンネルの画像信号出力に誘導されるた
め、転送周波数があまり上げられないという欠点があ
る。
【0005】また、同相読み出し方式では奇数画素の画
像信号と偶数画素の画像信号がそれぞれ個別の転送レジ
スタで転送され、2チャンネルで互いに0°の同じ位相
をもって画像信号を出力する。同相読み出し方式のCC
Dラインセンサは一方のチャンネルの転送クロックノイ
ズが他のチャンネルの画像信号出力に誘導されないた
め、転送周波数が上げられるという利点がある。
【0006】そのため、デジタル複写機の複写スピード
によって、逆相読み出しタイプCCDラインセンサと同
相読み出しタイプCCDラインセンサの使い分けを行う
必要性が生じた。
【0007】一方、CCDラインセンサからのアナログ
画像信号に対する画像処理はCCDラインセンサのタイ
プにより異なっていた。すなわち、逆相読み出しタイプ
CCDラインセンサはCCDラインセンサからの2チャ
ンネルの出力信号を単に加算して1出力にして画像前処
理、即ちアナログ信号をクランプ補正、サンプルホール
ド処理、可変ゲイン処理及びA/D変換処理してデジタ
ル化する処理を行っていた。同相読み出しタイプCCD
ラインセンサは片方のチャンネルの画像信号をアナログ
遅延線などで遅延させた後、2チャンネルの信号を加算
して前記画像処理を行っていた。
【0008】しかしながら、近年、回路の安定性並びに
解像度の安定性などの観点から、同相読み出し方式の方
が逆相読み出し方式に比べて、有効な駆動方法であると
1990年、テレビジョン学会年次大会で報告がなされ
ている。
【0009】そこで、CCDラインセンサからの出力信
号を処理する画像前処理用のLSIにおいても、従来は
CCDラインセンサの出力信号が逆相読み出し方式で出
力されたアナログ画像信号の場合にしか対応できないも
のが主であったのに対し、同相読み出し方式で出力され
たアナログ画像信号に対しても処理を可能とすることが
必要となってきた。
【0010】また、高速画像処理に対応して、次開発用
CCDラインセンサの転送レジスタの構造などは駆動周
波数が高く、かつ駆動能力も必要とされることから、数
本の転送レジスタを有した多出力型のCCDラインセン
サが研究されており、こうしたCCDラインセンサにも
対応した前記画像前処理用のLSIの存在が望まれてき
た。
【0011】例えば、ファクシミリ装置でのアナログ画
像信号の処理においては、CCDラインセンサ及び画像
前処理回路部分の画像転送レートの周波数が低いため
に、クランプ補正、サンプルホールド処理、可変ゲイン
処理及びA/D変換処理を施す専用の画像処理LSIが
すでに開発されているが、その一方で、高速化、高画質
化、及びカラー化などの要求が急速に高まっているデジ
タル複写機においては、画像転送レートの周波数が高い
ために、クランプ補正、サンプルホールド処理、可変ゲ
イン処理及びA/D変換処理をディスクリート方式、即
ち個々の回路が分離した個別回路方式で構成していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
においては、CCDラインセンサから出力されたアナロ
グ画像信号に対し、前記画像前処理をディスクリート方
式で構成することで高速化に対応してきた。
【0013】ところが、そのための部品コストは大きな
ものとなり、さらに、クランプ回路のオフセット成分を
除去するための調整や、CCDラインセンサのアナログ
画像信号のレベル調整や、A/D変換器の入力レンジに
前記アナログ画像信号の信号振幅を減衰または増幅させ
て信号処理の最適化を行うためのゲイン調整などは、作
業員が製造ラインにおいて、オシロスコープ等の測定器
等を用いて、可変抵抗器等を手動で操作して行っていた
ために、調整に時間を要し、かつ正確性に欠け、また、
可変アンプのゲインは制御回路装置(CPU)等によ
り、ソフト制御の介在でCPU内部タイマーを利用する
ことによる制御の必要があるなど、調整後の装置間にお
ける性能の均一化を図るのが困難であり、この調整コス
トや、機器の製造面、設計面の部品コストなど、全面的
にコスト高となるという問題点を有していた。
【0014】また、従来においては、逆相読み出し方式
CCDラインセンサにて出力された画像信号にしか対応
できないのが一般的であり、同相読み出し方式CCDラ
インセンサにて出力された画像信号に対応させようとす
ると、回路処理の共有性が保てなくなり、LSIとして
の汎用性に欠けるため、同相/逆相読み出し対応及び、
多出力型CCDラインセンサ対応の集積回路装置(LS
I)を簡単に使用できるデジタル複写機をいまだ開発で
きないという問題点を有していた。
【0015】また、従来においては、正極性出力型CC
Dラインセンサ及び負極性出力型CCDラインセンサを
使用する場合にはLSIの外部に画像出力の極性を反転
させるための補助回路を設ける必要があった。
【0016】また、従来においては、CCDラインセン
サから出力されたアナログ画像信号に対し、信号処理装
置である前記画像前処理回路(アナログ信号をクランプ
補正、サンプルホールド処理、可変ゲイン処理及びA/
D変換処理してデジタル化する処理)を盛り込んで開発
されたLSIであっても、対応機種がファクシミリ装置
であるために、画像信号転送レートが著しく遅く他の早
い動作速度を要する機器には使用できないという問題点
を有していた。
【0017】そこで、本発明は、CCDラインセンサ出
力の画像信号の前処理を高速に、正確に、しかも自動化
でき、装置間における調整のばらつきを最小限に抑える
ことが可能で、且つ逆相、同相いずれの読み出し方式の
CCDラインセンサにも適用可能な集積回路化された信
号処理装置を提供することを目的とする。
【0018】また、CCDラインセンサ出力のアナログ
画像信号の振幅調整を自動化でき、装置間における調整
のばらつきを最小限に抑えることが可能な信号処理装置
である集積回路装置及びそれを用いたデジタル複写機等
の画像読み取り装置を提供することを目的とする。
【0019】更に、付属回路を設けることなく、タイプ
の異なるCCDラインセンサを接続することが可能な信
号処理装置である集積回路装置、及びそれを用いたデジ
タル複写機等の画像読み取り装置を提供することを目的
とする。
【0020】また、可変アンプのゲインを作業員の手作
業をなくして完全に自動化して調整できる画像信号の前
処理回路を1チップ化して提供することを目的とする。
【0021】また、機器の製造面、設計面におけるコス
ト高を招くことのないデジタル複写機をはじめ、画像読
み取り装置に使用する信号処理装置を提供することを目
的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、原稿を光
学的手段で走査して前記原稿の画像に対応する画像信号
を生成するCCDラインセンサからその画像信号を受け
取る手段と、前記画像信号の利得を制御する可変ゲイン
アンプ手段、前記可変ゲインアンプ手段の出力信号をデ
ジタル変換する手段、前記デジタル変換手段の出力信号
をピーク値検出する手段、及び、前記ピーク値に基づい
て前記可変ゲインアンプ手段のゲイン調整制御を行う手
段を1チップに集積した集積回路素子と、を有する信号
処理装置として構成される。
【0023】第2の発明は、原稿を光学的手段で走査し
て前記原稿の画像に対応する画像信号を生成するCCD
ラインセンサからその画像信号を受け取る手段と、前記
画像信号のうちのCCDラインセンサの有効画像部から
の出力信号をクランプする手段、前記クランプ手段の出
力信号をサンプルホールドする手段、前記サンプルホー
ルド手段の出力信号の利得を制御する可変ゲインアンプ
手段、前記可変ゲインアンプ手段の出力信号を暗補正す
る手段、前記暗補正手段の出力信号をデジタル変換する
手段、前記デジタル変換手段の出力信号を歪補正する手
段、前記デジタル変換手段の出力信号をピーク値検出す
る手段、及び、前記ピーク値に基づいて前記可変ゲイン
アンプのゲイン調整制御を行う手段を1チップに集積し
た集積回路素子と、を有する信号処理装置として構成さ
れる。
【0024】第3の発明は、原稿を光学的手段で走査し
て前記原稿の画像に対応する画像信号を生成するCCD
ラインセンサからその画像信号を受け取るためのカップ
リングコンデンサを含む受取り手段と、前記CCDライ
ンセンサの有効画像部からの出力信号をクランプする手
段、前記クランプ手段の出力信号をサンプルホールドす
る手段、前記サンプルホールド手段の出力信号の利得を
制御する可変ゲインアンプ手段、前記可変ゲインアンプ
手段の出力信号を暗補正する手段、前記暗補正手段の出
力信号をデジタル変換する手段、前記デジタル変換手段
の出力信号を歪補正する手段、前記デジタル変換手段の
出力信号をピーク値検出する手段、前記ピーク値に基づ
いて前記可変ゲインアンプのゲイン調整制御を行う手
段、前記CCDラインセンサの有効画素領域外の複数画
素の期間において、内部発生電圧を基準信号レベルとし
て検出する手段、及び、前記内部発生電圧を前記カップ
リングコンデンサへ充放電することで基準レベルを設定
する手段を1チップに集積した集積回路素子と、を有
し、前記基準レベルを基に前記CCDラインセンサの有
効画素の出力振幅をクランプ補正することを特徴とする
信号処理装置として構成される。
【0025】第4の発明は、原稿を光学的手段で走査し
て前記原稿の画像に対応する出力信号を生成するCCD
ラインセンサからその出力信号を受け取る手段と、前記
CCDラインセンサの出力信号の利得を可変するアナロ
グ処理手段、前記アナログ処理した信号をデジタル値に
変換するA/D変換手段、前記A/D変換手段の出力信
号から黒基準信号レベルを検出する手段、及び、前記黒
基準信号に基づき前記CCDラインセンサの有効画素の
出力信号を暗補正する手段を1チップに集積した集積回
路素子と、を有し、前記暗補正値の検出は前記CCDラ
インセンサの有効画素領域外の期間で行い、かつ前記有
効画素領域外の複数画素の出力信号を加算し、平均化す
ることで値を設定することを特徴とする信号処理装置と
して構成される。
【0026】第5の発明は、原稿を光学的手段で走査し
て前記原稿の画像に対応する画像信号を生成するCCD
ラインセンサからその画像信号を受け取る手段と、前記
CCDラインセンサの出力信号の利得を可変する可変ゲ
インアンプ手段、前記A/D変換手段の出力信号からピ
ーク値検出を行う手段、及び、前記ピーク値に基づいて
前記可変ゲインアンプのゲイン調整制御を行う手段を1
チップに集積した集積回路素子と、を有し、前記ピーク
値の検出は前記CCDラインセンサの有効画素領域で行
い、かつ前記有効画素の複数画素の出力信号を加算し、
平均化することで値を設定することを特徴とする信号処
理装置として構成される。
【0027】第6の発明は、原稿を光学的手段で走査し
て前記原稿の画像に対応する画像信号を出力するCCD
ラインセンサと、前記CCDラインセンサの出力信号の
利得を可変する可変ゲインアンプ手段、前記A/D変換
手段の出力信号からピーク値検出を行う手段、及び、前
記ピーク値に基づいて前記可変ゲインアンプのゲイン調
整制御を行う手段を1チップに集積した集積回路素子
と、前記集積回路素子からの出力信号に応じて露光を行
い潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像形成手段で
形成された潜像を顕像化する現像手段と、前記現像手段
で顕像化された現像剤像を被画像形成媒体上に形成する
画像形成手段と、を具備し、前記ピーク値の検出は前記
CCDラインセンサの有効画素領域で行い、かつ前記有
効画素の複数画素の出力信号を加算し、平均化すること
でピーク値を設定することを特徴とする画像形成装置と
して構成される。
【0028】
【作用】本発明に係る信号処理装置は、光学的手段によ
り原稿を走査して原稿の画像に対応する画像信号を出力
するCCDラインセンサからその出力信号を受取り、前
記CCDラインセンサの有効画素からの出力信号をクラ
ンプし、クランプして得られた出力信号をサンプルホー
ルドし、サンプルホールドされた出力信号の利得を制御
し、その制御により得られた出力信号を暗補正し、暗補
正された信号をデジタル変換し、デジタル変換された信
号のピーク値を検出し、検出されたピーク値に基づいて
前記ゲイン調整が行われる、。
【0029】その際、本発明に係る信号処理装置は、従
来例のように、ディスクリートな回路を用いるのではな
く、集積回路装置(LSI)を用いている。したがっ
て、クランプ補正を高速に、正確に、しかも自動化で
き、装置間のばらつきを最小限に抑えることが可能とな
る。
【0030】また、CCDラインセンサ出力のアナログ
画像信号の振幅の調整を自動化でき、装置間におけるば
らつきを最小限に抑えることが可能となる。さらに、付
属回路を設けることなく、タイプの異なるCCDライン
センサを接続することが可能となる。また、上記LSI
を用いることにより、CPUの内部タイマーを利用する
必要がなくなり完全自動化が可能となる。
【0031】尚、本発明に係る信号処理装置に、前記集
積回路素子からの出力信号に応じて、露光を行い潜像を
形成する潜像手段と、前記潜像形成手段で形成された潜
像を顕像化する現像手段と、前記現像手段で顕像化され
た現像剤像を被画像形成媒体上に形成する画像形成手段
とを具備することにより画像形成装置が構成される。
【0032】
【実施例】図1は画像読取装置と画像形成装置とを有す
るデジタル複写機の概略構成図を示す。本実施例ではこ
のデジタル複写機に前記信号処理装置を適用した場合を
示す。
【0033】デジタル複写機の画像読取装置本体41の
上面には原稿ガラス220が設けられており、この原稿
ガラス220の表面に原稿OGがセットされる。さらに
原稿OGの上面には原稿OGを原稿ガラス220に固定
させる原稿固定カバー212が設けられている。さらに
画像読取装置41の上面の原稿ガラス220に近接し、
かつイニシャライズ時のキャリッジ位置近傍には白基準
板215が設けられている。画像読取装置41の内部に
は図中の矢印Bの方向に移動可能なキャリッジ221,
222が設けられている。これらのキャリッジ221,
222は図示を省略したステッピングモータによって、
キャリッジ221のスピードがキャリッジ222のスピ
ードの2倍になるように駆動される。キャリッジ22
1,222がこのように駆動されるのは光学系の光路長
を一定にするためである。
【0034】キャリッジ221には原稿OGを照射する
ための光源223と原稿OGからの光を直角方向に反射
させる第1ミラー224が設けられている。キャリッジ
222には第1ミラー224からの光を直角方向に反射
させる第2ミラー225、第2ミラー225からの光を
直角方向に反射させる第3ミラー226が設けられてい
る。
【0035】さらに、画像読取装置41内にはレンズ2
27、本実施例に係る信号処理装置の一部を構成するC
CDラインセンサ228が設けられている。
【0036】レンズ227は第3ミラー226によって
反射された光をCCDラインセンサ228上で結像させ
る。CCDラインセンサ228は入力された光の明暗を
画素毎に電気信号に変換してアナログのイメージ信号を
出力する。
【0037】上述したCCDラインセンサ228の駆動
信号、CCDラインセンサ228から出力されるイメー
ジ信号のアナログ画像処理、デジタル画像処理、および
キャリッジ221,222の移動等の機械的制御は制御
ボード229によって行われる。
【0038】デジタル複写機の画像形成装置43のほぼ
中央には感光ドラム246が設けられておりその感光ド
ラム246の上部に一様に電荷をのせるための帯電チャ
ージャー247が設けられている。回転体ミラーモータ
242は多面体ミラーで構成され、回転動作を行うこと
で半導体レーザ241から発光した、画像情報を変調し
たレーザ光をミラー244へ反射し、感光ドラム246
上に走査する。よって感光ドラム246上には静電潜像
が形成される。前記静電潜像にあわせて感光ドラム24
6上にトナー現像を行うための現像器248が設けられ
ている。感光ドラム246上に現像されたトナー像は転
写チャージャー249によって用紙に転写され、転写を
完了した用紙は感光ドラム246から引き離すために剥
離チャージャー250が設けられている。感光ドラム2
46から剥離された用紙は搬送ベルト256によって搬
送され、定着器257で用紙上のトナー像は圧力と熱で
用紙に定着される。定着後画像形成装置43から排出ロ
ーラ258によって用紙を機外へ搬出し、搬出された用
紙を回収するために排紙トレー259が設けられてい
る。そのとき感光ドラム246の表面には用紙に転写し
きれなかったトナー及び紙粉等が残っているのでそれら
を除去、回収するためにクリーナ251が設けられてい
る。252は画像形成装置43へ用紙を供給するための
給紙カセットである。253,254は給紙ローラ、2
55はレジストローラである。上述した半導体レーザ2
41の変調制御や回転体ミラーモータ242感光ドラム
246、現像器248、定着器257クリーナ251等
のエレキ、メカ制御は制御ボード243によって行われ
る。
【0039】次に、デジタル複写機の動作について説明
する。
【0040】まず、原稿ガラス220に原稿OGがセッ
トされている状態とする。このときオペレータによって
複写開始指示を与えると、画像読取装置41はステッピ
ングモータ(図示省略)に指令を与えて、第1ミラー2
24が白基準板215の下にくるようにキャリッジ22
1を移動させる。
【0041】光源223を点灯させ、白基準板215の
表面イメージをCCDラインセンサ228によって読み
取る。CCDラインセンサ228で読み取られたイメー
ジデータは白シェーディングデータと呼ばれ、CCDラ
インセンサ228の固有の明レベルノイズ(高周波ノイ
ズ)及び光源223やレンズ227等の光学系による低
周波歪を除去するための補正データとして用いる。この
白シェーディングデータが制御ボード229内の後述す
る画像前処理装置10内の記憶回路部へ入力されて、補
正演算処理はこの補正データを基に所定の処理ルーチン
中で実施される。
【0042】同時に、画像形成装置43内では給紙カセ
ット252から用紙を取り出し感光ドラム246へ搬送
する。光源223が消灯されていれば光源223を点灯
させ、キャリッジ221を原稿OGの下方に移動し原稿
OGの走査を開始する。キャリッジ221が定速で原稿
OGを走査すると、CCDラインセンサ228は水平同
期信号φSHにより制御されて1ライン毎のアナログイ
メージ信号を出力する。このアナログイメージ信号は制
御ボード229内の本発明にかかる画像前処理装置(L
SI)10でアナログ画像処理、デジタル画像処理が行
われ、前記装置内10のシェーディング補正演算回路で
前記シェーディング補正用メモリに格納されている補正
データを参照してシェーディング補正が実行されて、補
正後のデータは画像前処理装置10から後述する各種画
像処理回路23へ出力され、その後、2値化処理あるい
は中間処理等の画像処理が実施され、デジタルイメージ
データは画像読取装置41から画像形成装置43内の制
御ボード243へ転送され、最終的に半導体レーザ24
1の制御回路へ入力され、半導体レーザ241の制御回
路はこのデジタルイメージデータをもとに半導体レーザ
の変調動作を行う。
【0043】半導体レーザ241の出力光は回転体ミラ
ーモータ242で反射されミラー244を反射して感光
ドラム246上の長手方向に露光走査246Aが行われ
る。感光ドラム246はあらかじめ帯電チャージャー2
47によって一様に電荷を帯電されているものとする。
露光走査後感光ドラムにはCCDラインセンサ228で
読み取った画像の静電潜像が作像される。すなわち半導
体レーザ241のレーザ変調によって感光ドラム246
上の電荷が残ったり、消滅したりする。
【0044】感光ドラム246を図示している矢印方向
に回転することで、感光ドラム246上の静電潜像が現
像器248の設置箇所に達すると、前記電荷の状態によ
ってトナーが電気的な作用で付着し現像が起こる。用紙
は既に給紙カセット252から搬送されているので、用
紙は感光ドラム246と転写チャージャー249との間
へ挿入され、感光ドラム246上のトナーは転写チャー
ジャー249により用紙上へ転写され、トナー画像が用
紙上に形成される。その後用紙は剥離チャージャー25
0によって感光ドラム246から剥離され搬送ベルト2
56で搬送され、用紙上のトナー像は定着器248の加
圧と熱の作用により用紙に固定され画像形成装置43か
ら排紙トレー259へ送出される。感光ドラム246上
に残った余剰トナー及び紙粉等はクリーナ251で除去
されて帯電チャージャー247へ移動し感光ドラム24
6上に再び一様な電荷をのせる。
【0045】以上のプロセスを繰り返すことによって半
導体レーザを露光手段としたデジタル複写機の印字動作
は行われる。
【0046】図2は負極性、逆位相型、2チャンネル出
力対応CCDラインセンサ228の構成例を示す。この
CCDラインセンサ228は中央付近にフォトダイオー
ドアレイ228aを有しており、その両側にそれぞれ蓄
積電極228b,228c、シフトゲート228d,2
28e及びCCDアナログシフトレジスタ228f,2
28g等が設けられている。
【0047】フォトダイオードアレイ228aは中央部
の5000画素のフォトダイオードS1〜S5000が
有効画素信号として用いられる。その前後の素子D13
〜D64,D65〜D92がダミー画素として用いられ
る。ダミー画素は“空送り”画素と“光シールド”画素
で構成される。原稿台ガラス220上の主走査幅に有効
画素信号用の素子S1〜S5000のほぼ全長が対応す
るように、前記結像レンズ227等の光学系の倍率が定
められている。例えば本実施例の装置はA3サイズの原
稿を16dot/mmの解像度で読み取る。ダミー用の
素子D13〜D64のうち、素子D13〜D29は“空
送り”画素、素子D30〜D64は“光シールド”画素
で、この素子のフォトダイオードの受光面は光を遮断す
るためにアルミ蒸着膜でカバーされ、これらのフォトダ
イオードはCCDラインセンサ出力の基準電圧を生成す
るための黒基準画素として使用される。シフトゲート信
号の入力端子228hは蓄積電極228b,228cの
電荷をCCDアナログシフトレジスタ228f,228
gへ転送するためのゲートパルス信号が入力されるその
ゲートパルス信号の周期は主走査周期に一致し、光蓄積
時間と呼ばれる。転送クロック信号の入力端子228
i,228jはCCDアナログシフトレジスタ228
f,228gへ転送された前記電荷を出力端子方向へシ
フトするためのシフトクロック信号が入力される。リセ
ット信号入力端子228kは、出力段のフローティング
キャパシタの電圧を初期化するためのリセット信号が入
力され、このリセット信号は出力ゲートに加えられる。
【0048】ここで、CCDアナログシフトレジスタ2
28f,228gに加えられる端子228i,228j
からのシフトクロック信号、及び端子228kに加えら
れるリセット信号は、5000のフォトダイオードアレ
イ228aの各素子に対応して生成され、これにより画
像の1走査分のデータが時系列的に得られる。CCDラ
インセンサ228の出力端子228m,228nにはア
ナログシフトレジスタによってシフトされた電荷に比例
する出力が順次発生される。
【0049】このCCDラインセンサ228のように、
最近では、出力信号を高速にシフトする目的でフォトダ
イオードアレイの各素子を偶数番目と奇数番目の画素に
分け、2系統(2チャンネル)、又はそれ以上の出力系
統を有するCCDラインセンサが主流となりつつある。
【0050】図3(A)(B)はCCDラインセンサの
2種類の出力信号波形の例を示す。図3(A)は出力信
号が電圧0V(GND)から一定の直流成分だけオフセ
ットされ、そのオフセット直流電圧からGND方向に、
各画素に対応するアナログ信号出力が発生する例であ
る。このタイプの出力信号を発生するCCDラインセン
サは負極性出力型のCCDラインセンサと今後呼ぶこと
にする。
【0051】図3(B)は出力信号が電圧0V(GN
D)から一定の直流成分だけオフセットされ、そのオフ
セット直流電圧からGNDとは逆の方向に、各画素に対
応するアナログ信号出力が発生する例である。このタイ
プの出力信号を発生するCCDラインセンサは正極性出
力型のCCDラインセンサと今後呼ぶことにする。
【0052】本実施例のように負極性出力型のCCDラ
インセンサ228の出力信号のパターンは1ラインの読
取り時間がCCDラインセンサ228の光信号蓄積時間
となりCCDラインセンサ228の次の主要動作点が決
定される。空送り部は実際に画素はないが、感光部と出
力部をつなぐためのレジスタが存在し、CCDラインセ
ンサ228のオフセット電圧を観測することができる。
【0053】光シールド部はフォトダイオードがアルミ
膜で覆われているため、光には反応しないが、暗時出力
電圧を検出することができる。前記暗時出力電圧は黒基
準信号として使用している。
【0054】画像信号有効部は感光部にpnフォトダイ
オードを使用し、pnフォトダイオードに受光される光
量に比例した有効信号電圧を出力する。ダミー部はフォ
トダイオードがアルミ膜で覆われている部分と覆われて
いない部分との境面であるため通常は使用しない。
【0055】図4(A)(B)は2系統出力型のCCD
ラインセンサの出力タイミングを示す。
【0056】図4(A)(B)ともに2系統出力型CC
Dラインセンサの出力信号の出力波形と、CCDライン
センサに接続されている後述する画像前処理装置10で
扱われるサンプルホールド信号と、そしてサンプルホー
ルドされた後の出力信号の波形を示したものである。
【0057】図4(A)は2系統出力型のCCDライン
センサの出力信号OS1,OS2の位相が180°ずれ
ている場合の出力信号波形の例を示し、このタイプの信
号を発生するCCDラインセンサは逆位相出力型と今後
呼ぶことにする。
【0058】この図から明らかであるが、CCDライン
センサの出力信号OS1,OS2の波形はリセットノイ
ズと呼ばれる(図の山型の部分)と実際にフォトダイオ
ードで読み込まれた画像信号部分(図の山型と山型の間
の部分)で形成されている。そこで画像信号として必要
とされる、前記信号波形の中で斜線で示した部分をサン
プルホールド信号φSH1,φSH2でサンプリング
し、そのサンプリングした信号レベルをホールドするこ
とで、図に示したごとく、奇数画素出力、偶数画素出力
のように、CCDラインセンサの出力信号から画像信号
部分だけを安定させて取り出すことができる。
【0059】また、図4(B)は2系統出力型のCCD
ラインセンサの出力信号OS1,OS2の位相が一致し
ている場合の出力信号波形の例を示し、このタイプの信
号を発生するCCDラインセンサは同位相出力型と今後
呼ぶことにする。この図から明らかであるが、CCDラ
インセンサの出力信号OS1,OS2信号波形はリセッ
トノイズと呼ばれる(図の山型の部分)と実際にフォト
ダイオードで読み込まれた画像信号部分(図の山型と山
型の間の部分)で形成されている。そこで画像信号とし
て必要とされる、前記信号波形の中で傾斜で示した部分
をサンプルホールド信号φSH3でサンプリングし、そ
のサンプリングした信号レベルをホールドすることで、
図に示したごとく、奇数画素出力、偶数画素出力のよう
に、CCDラインセンサの出力信号から画像信号部分だ
けを安定させて取り出すことができる。
【0060】図5はデジタル複写機の画像読取装置本体
41に内蔵される制御ボード229の構成を示す。
【0061】制御ボード229には本発明の実施例に係
る信号処理装置の一部を構成する画像前処理装置(画像
処理用LSI)10と画像読取制御部20とが設けられ
ている。
【0062】画像読取制御部20は画像読取装置41の
全体的な制御を司るCPU21、各種画像処理回路2
3、インターフェイス回路24、ROM25、ワーキン
グRAM26、入出力回路(I/O)27,28,29
及び画像信号制御回路30などを具備し、これらはアド
レス・バス31及びデータバス32を介して互いに接続
されている。
【0063】画像前処理装置10内のシェーディング補
正回路はRAMで構成される。このRAMに格納された
白シェーディングデータ(後述される)により、CCD
ラインセンサ228のアナログ出力画像信号に含まれる
各光電素子間の感度ばらつきや、高周波歪や光学系の低
周波歪などのシェーディング歪が補正される。
【0064】各種画像処理回路23は前記シェーディン
グ補正回路でシェーディング歪の補正されたデジタル画
像データに対して2値化変換やディザ変換や多値変換や
γ補正やエッジ強調などの各種画像処理を施す。インタ
ーフェイス回路24は各種画像処理回路23から出力さ
れる画像データを画像形成装置43あるいはホストコン
ピュータなどの外部周辺機器に出力する。ROM25は
画像読取装置41を動作させるための制御プログラム及
びデータテーブルなどを記憶する。ワーキングRAM2
6は一時保存用の制御データや演算データなどを格納す
る。I/O27はCPU21と画像前処理装置10との
間で制御信号及びデータ信号などの情報の交換を行う。
I/O28はCPU21とパルスモータ2及びエンコー
ダ3との間で第1、第2キャリッジ221,222の駆
動制御を行うためのモータ制御回路として機能するもの
である。I/O29はCPU21と蛍光灯の光源223
及び光量検知回路4との間で、蛍光灯223の点灯、消
灯、光量などの制御を行うためのランプ制御回路として
機能する。
【0065】次に、上記した画像読取制御部20の動作
について説明する。
【0066】先ず、画像形成装置43あるいはホストコ
ンピュータなどの外部周辺機器から用紙サイズ設定コマ
ンド、倍率設定コマンド、移動設定コマンド等の各種設
定コマンドがインターフェイス回路24により受信され
ると、CPU21により解読され、画像読取装置41の
状態がステータスデータとしてインターフェイス回路2
4を介して画像形成装置43あるいはホストコンピュー
タ等の外部周辺機器に戻される。
【0067】従って、前記外部周辺機器は前記ステータ
スを受信することで、画像読取装置41の動作状態を検
出することができる。そして、前記外部周辺機器は原稿
読取コマンドを送出し、CPU21がインターフェイス
回路24を介して受信すると、CPU21によりI/O
27を介して画像前処理装置10に指示が与えられ、画
像前処理装置10の内部が原稿読取可能状態に設定され
る(詳細は後述する)。
【0068】次に、CPU21によりI/O28に対し
て指示が与えられ、モータ2及びエンコーダ3による第
1、第2キャリッジ221,222の駆動が制御され
る。このとき、ミラー224が白基準板215の下に位
置するように第1キャリッジ221が移動される。
【0069】そして、CPU21によりI/O29に対
して指示が与えられ、蛍光灯223が点灯する。モータ
2及びエンコーダ3によって第1キャリッジ221が白
基準板215の下を移動するとき、白基準板215の表
面イメージはCCDラインセンサ228上に結像され、
その画像の読み取りが行われる。このときにCCDライ
ンセンサ228で読み取られた白基準板215のイメー
ジデータは白シェーディングデータとして画像前処理装
置10内のラインメモリに格納される。この格納された
白シェーディングデータはCCDラインセンサ228の
固有の明レベルノイズ(高周波ノイズ)及び蛍光灯22
3結像レンズ227等の光学系による低周波歪を除去す
るための補正データとして用いられる。
【0070】白シェーディングデータの読み取りが終わ
ると、蛍光灯223は点灯されたまま、第1キャリッジ
221助走開始位置まで移動し停止する。そして、画像
読取装置41は前記外部周辺機器からのVSYNCコマ
ンド待ちの状態となる。この状態で、CPU21が前記
外部周辺機器からのVSYNCコマンドをインターフェ
イス回路24を介して受信すると、原稿OGの読取走査
が開始される。すなわちCPU21によりI/O28に
対して指示が与えられ、モータ2及びエンコーダ3によ
る第1、第2キャリッジ221,222の駆動が制御さ
れる。この場合、モータが予め設定されている回転数に
達すると、第1、第2キャリッジ221,222は定速
動作に切り替えられ、所定の速度で原稿台ガラス220
の下を原稿台ガラス220上の原稿OGの画像を読み取
りながら移動する。しかし、このときCPU21が前記
外部周辺機器からVSYNCコマンドを既に設定された
時間(例えば1秒)以上受信しなかった場合は、画像読
取装置41のCPU21は前記外部周辺機器に対してV
SYNCコマンド再送要求を出力し、VSYNCコマン
ドの転送を催促する。しかし、それでもさらに1秒以上
待っても受信しない場合は蛍光灯223を消灯しVSY
NCコマンド待ちの待機状態となる。もしさらに1秒以
上待ってもVSYNCコマンドを受信しない場合は、C
PU21は前記外部周辺機器に対してコマンド転送エラ
ーを送信し、デジタル複写機が正常な動作を行っていな
いことをオペレータに知らせる。前記外部周辺機器、す
なわち画像形成装置43が前記信号を受信すると、画像
読取装置41と画像形成装置43間で前コマンド/ステ
ータス送信を開始し、自己診断、自己修復を行い、デジ
タル複写機を正常な動作状態に戻す。
【0071】次に、第1、第2キャリッジ221,22
2が定速で原稿OGを走査する間、CCDラインセンサ
228は画像信号制御回路30からの水平同期信号(そ
の周期はCCDラインセンサ228を駆動させるための
光蓄積時間)によって制御される。CCDラインセンサ
228の受光面で結像された光信号はアナログ画像信号
に変換され画像前処理装置10に送られる。前記アナロ
グ画像信号は画像前処理装置10によりクランプ補正や
ゲイン調整や暗補正やシェーディング補正などの処理が
施され後、次段の各種画像処理回路23にて既に設定さ
れるγ補正やエッジ強調や2値変換や中間調処理などが
行われる。処理された画像データはインターフェイス回
路24を介して画像形成装置43あるいはホストコンピ
ュータなどの前記外部周辺機器に出力され、画像形成装
置43で画像形成動作が行われる。 このようにして、
CCDラインセンサ228で読み取った画像データは前
記外部周辺機器で原画像に近い再生画として出力され
る。
【0072】原稿OGの読取領域について、CCDライ
ンセンサ228の長手方向(主走査方向)の動作と、キ
ャリッジ221,222の移動方向(副走査方向)の動
作とを同時に実行することで、原稿OG上の画像情報が
連続的に読み取られる。
【0073】さて、原稿OGの読み取りが終了すると、
CPU21によりI/O28に対して指示が与えられ、
モータ2及びエンコーダ3により第1、第2キャリッジ
221,222の駆動が制御される。今度は、第1、第
2キャリッジ221,222が原稿読み取りとは逆の方
向に高速度で移動始める。CPU21が画像形成装置4
3あるいはホストコンピュータなどの前記外部周辺機器
から読み取り終了コマンドをインターフェイス回路24
を介して受信すると、第1キャリッジ221が白基準板
215の近傍の最初のキャリッジ助走開始点で停止され
る。また、CPU21によりI/O29に対して指示が
与えられ、蛍光灯223が消灯される。そして、画像読
取装置41は画像形成装置43あるいはホストコンピュ
ータなどの前記外部周辺機器から次のコマンドを待ち状
態となる。
【0074】図6は本実施例に係る信号処理装置の一部
を構成する画像前処理装置10(画像前処理LSI)の
構成図である。
【0075】図6において、本実施例の画像前処理装置
10(画像前処理LSI)は2系統(2チャンネル)出
力型のCCDラインセンサに対して使用されるものであ
り、CCDラインセンサと画像前処理装置10(画像前
処理LSI)とをカップリングコンデンサC.Cで接続
する。
【0076】画像前処理装置10(画像前処理LSI)
内部はタイミングクロック発生回路60、クランプレベ
ル電圧発生回路61、サンプルホールド回路(S/H)
62、マルチプレクサ回路(MPX)63、ゲインアン
プ制御回路64、オートゲインアンプ回路(AGA)6
5、A/Dコンバータ回路(ADC)66、暗補正回路
67、ラインメモリ68、歪補正演算機69、ピーク検
出回路70、マルチプレクサ回路(MPX)71、背景
制御回路72、モード設定回路73から構成されてい
る。
【0077】モード設定回路73はI/O27と接続さ
れており、CPU21から画像前処理装置10(画像前
処理LSI)内のモード設定用レジスタに情報を書き込
み、様々な機能を設定することができる。例えば接続さ
れるCCD出力が正極性、負極性のどちらにも対応でき
るように、CPU21からI/O27を介してモード設
定回路73に設定データを送り込むと、画像前処理装置
10(画像前処理LSI)は内部機能を切り換えること
ができる。この点については後で詳述する。
【0078】CCDラインセンサ228はフォトダイオ
ードに受光した光量に応じたアナログ電圧を出力する光
電変換素子で、原稿の画像情報を電気信号に変換する。
CCDラインセンサ228の駆動信号であるシフトパル
ス、転送パルス、リセットパルス等は画像前処理装置
(LSI)10内部のモード設定回路73のレジスタの
内容とタイミングクロック発生回路60で生成されたC
CD駆動信号CCDCK(シフトパルス、転送パルス、
リセットパルス)とで設定する。タイミングクロック発
生回路60は画像前処理装置(LSI)10外部の画像
信号制御回路30で生成されたマスタクロック入力信号
MSTCKで設定する。
【0079】クランプレベル電圧発生回路61はCCD
ラインセンサ228と画像前処理装置10(画像前処理
LSI)間のカップリングコンデンサC.Cに電荷の充
放電を行い、CCDラインセンサ228のアナログ出力
信号を画像前処理装置(LSI)10内で処理できるよ
うな信号レベルにクランプさせる。
【0080】クランプ期間は画像前処理装置(LSI)
10内部のモード設定回路73のレジスタの内容とタイ
ミングクロック発生回路60で生成されたクランプ制御
信号CLMP1,2とで設定する。タイミングクロック
発生回路60は画像前処理装置(LSI)10外部の画
像信号制御回路30で生成されたマスタクロック入力信
号MSTCKで設定する。
【0081】サンプルホールド回路(S/H)62は有
効画像信号とそれ以外のリセットノイズから構成される
CCDラインセンサ228のアナログ出力信号から有効
画像信号部分のみをサンプリングしホールドする。サン
プルホールドは画像前処理装置(LSI)10内部のモ
ード設定回路73のレジスタの内容とタイミングクロッ
ク発生回路60で生成されたサンプルホールドクロック
制御信号SHCLK1,2を印加することで行い、CC
Dラインセンサ228に含まれるノイズを除去し安定し
た画像信号を取り出すことができる。
【0082】タイミングクロック発生回路60は画像前
処理装置(LSI)10外部の画像信号制御回路30で
生成されたマスタクロック入力信号MSTCKで設定す
る。
【0083】マルチプレクサ回路(MPX)63は2チ
ャンネル出力型CCDラインセンサ228から出力され
た奇数画素アナログ信号ODD、偶数画素アナログ信号
EVENをそれぞれクランプレベル補正、及びサンプル
ホールドされた画像信号を剛性する。マルチプレクサ回
路(MPX)63のマルチプレクサクロック発生回路6
0は画像前処理装置(LSI)10外部の画像信号制御
回路30で生成されたマスタクロック入力信号MSTC
Kで設定する。
【0084】オートゲインアンプ回路(AGA)65は
そのゲインを可変することで、サンプルホールド回路
(S/H)62からの画像信号の振幅を調整するもので
あり、例えば光源の経時変化による光量低下でCCDラ
インセンサ228の出力信号が減少しても、画像信号レ
ベルを一定に保つ必要がある。そこで後述するピーク検
出回路70の出力データをゲインアンプ制御回路64へ
入力し、オートゲインアンプ回路(AGA)65のゲイ
ンを自動調整させることで、次段A/Dコンバータ回路
(ADC)66のダイナミックレンジに合わせてアナロ
グ画像信号をフル振幅させることができ、S/N比を向
上させ安定した画像を得ることができる。
【0085】A/Dコンバータ回路(ADC)66は前
段のサンプルホールド回路(S/H)62でサンプルホ
ールドされた画像信号を高速A/Dコンバータでデジタ
ル値に変換を行う。A/Dコンバータ回路(ADC)6
6のA/Dクロック信号ADCKはタイミングクロック
発生回路60で生成され、タイミングクロック発生回路
60は画像前処理装置(LSI)10外部の画像信号制
御回路30で生成されたマスタクロック入力信号MST
CKで動作する。A/Dコンバータ回路(ADC)66
の出力値はCCDラインセンサ228の暗レベルをO
(H)、明レベルを1FF(H)で出力する。また、画
像前処理装置(LSI)10は正極性、負極性のどちら
のCCDラインセンサ出力にも対応できるように、A/
Dコンバータ回路(ADC)66出力値を反転できる機
能を持っている。
【0086】暗補正回路67はクランプレベルがアナロ
グ回路の黒基準となっているのに対してデジタル信号処
理において黒基準レベルがO(H)となるように、即ち
(画像信号)−(暗補正データ)の演算を行っている。
暗レベルはCCDラインセンサ228の暗出力がばらつ
くことを考慮にいれてA/Dコンバータ回路(ADC)
66の最小リファレンス電圧値より高めに設定する。
【0087】暗補正回路67のダーククロック信号DR
KCKはタイミングクロック発生回路60で生成されタ
イミングクロック発生回路60は画像前処理装置(LS
I)10外部の画像信号制御回路30で生成されたマス
タクロック入力信号MSTCKで動作する。
【0088】歪補正演算器69はCCDラインセンサ2
28から出力された1ライン分の基準板(通常は白色)
の読取波形で補正を行う。基準板(通常は白色)の読取
波形は1が素単位の特性ばらつきやゴミや傷等により発
生する高周波歪及び光源の端の光量低下による不均一性
やレンズの周辺光量の低下等により発生するシェーディ
ング歪からなる。
【0089】歪補正波形データは基準板を読取内部のラ
インメモリ68へ格納する。その後、歪補正演算器69
へ入力されたCCDラインセンサ228の原稿読取画像
信号は前記ラインメモリ68の歪補正波形データで補正
演算を行い、前記高周波歪やシェーディング歪を補正
し、後段のマルチプレクサ回路(MPX)71、または
ピーク検出回路70へ出力する。前記ラインメモリ68
のメモリクロック信号MMCKはタイミングクロック発
生回路60で生成され、タイミングクロック発生回路6
0は画像前装置処理装置(LSI)10外部の画像信号
制御回路30で生成されたマスタクロック入力信号MS
TCKで動作する。
【0090】ピーク検出回路70は1ライン読み取った
CCDラインセンサ228の画像信号の中でA/Dコン
バータ回路(ADC)66の出力値を例えば4画素毎に
加算平均して、その算出データの中で最大値を検出して
保持する。前記加算平均は4画素毎だけでなく、複数画
素を加算平均できればよく、4画素毎には特別な意味は
ない。
【0091】前記ピーク値は前記オートゲインアンプ回
路(AGA)65のゲインを自動調整するための基準デ
ータとなる。ピーク検出期間は画像前処理装置(LS
I)10内部のモード設定回路73のレジスタの内容と
タイミングクロック発生回路60で生成されたピーク制
御クロック信号PEAKCKとで設定する。タイミング
クロック発生回路60は画像前処理装置(LSI)10
外部の画像信号制御回路30で生成されたマスタクロッ
ク入力信号MSTCKで設定する。
【0092】マルチプレクサ回路(MPX)71はI/
O27のMode信号でモード設定回路73を介してモ
ード設定することで、歪補正演算器69からの出力信号
を画像前処理装置(LSI)10外部へ出力(Vou
t)させるか、暗補正67からの出力信号を画像前処理
装置(LSI)10外部へ出力(Vout)させるかを
選択する。
【0093】背景制御回路72は例えば背景が黒ずんだ
原稿を読み取ったときに読取信号のピーク値を検出し、
そのピーク値を基に制御することで読取原稿の背景を削
除する。背景制御は背景制御回路72から出力されるリ
ファレンス制御信号(ref)をA/Dコンバータ回路
(ADC)66へ入力し、A/Dコンバータ回路(AD
C)66のリファレンス及びA/Dコンバータ(AD
C)66を構成する複数のアンプによるスレッショレベ
ルの制御で行っている。
【0094】モニター出力信号(Monitor)端子
は画像前処理装置(LSI)10の内部信号処理を外部
制御回路でモニターするための端子で、例えばオートゲ
インアンプ回路(AGA)65とA/Dコンバータ回路
(ADC)66の間に接続することで、オートゲインア
ンプ回路(AGA)65後のアナログ画像信号を検出す
ることができる。
【0095】図7は、画像前処理LSI10内のモード
指定回路73及びタイミングクロック発生回路60の構
成図である。
【0096】モード設定回路73はアドレス部とD7〜
D0の8ビットのデータ部からなるレジスタから構成さ
れ、外部制御回路、すなわちI/O27を介してCPU
からアドレスを指定されデータを書き込み格納制御を行
っている。
【0097】符号81は、モード設定回路73で設定さ
れたビットに従って、その意味を解釈し、画像前処理L
SI10の機能を選択することで、画像前処理LSIの
各ブロックの制御を行っている解釈・制御回路である。
図7に示すように解釈・制御回路81からの制御信号は
タイミングクロック発生回路60、オートゲインアンプ
回路65、A/Dコンバータ回路66、暗補正回路6
7、ラインメモリ68、歪補正演算回路69、ピーク検
出回路70、マルチプレクサ回路71等、各ブロックに
接続され制御を行っている。
【0098】符号82はタイミングクロック発生回路6
0内に位置し、基本クロックを発生しているマスタクロ
ック発生回路を示す。
【0099】符号83はタイミングクロック発生回路6
0内に位置し、マスタクロック発生回路82からの基本
クロックを入力し、同位相出力型タイプのCCDライセ
ンサを駆動するためのタイミングパルスを生成するため
の同位相タイミングクロック発生回路である。その回路
からはクロック信号φ、φRSが出力されている。
【0100】符号84はタイミングクロック発生回路6
0内に位置し、マスタクロック発生回路82からの基本
クロックを入力し、逆位相出力型タイプのCCDライン
センサを駆動するためのタイミングパスルを生成するた
めの逆位相タイミングクロック発生回路である。その回
路からはクロック信号φ1、φ2、φRS1、φRS2
が出力されている。
【0101】符号85はタイミングクロック発生回路6
0内に位置し、マスタクロック発生回路82からの基本
クロックを入力し、CCDラインセンサを駆動するため
のシフトパルスを生成するためのシフトパルス発生回路
である。
【0102】その回路からはシフトパルスクロック信号
SHが出力されている。
【0103】前記シフトパルスクロック信号SHは画像
前処理LSI10から出力されCCDラインセンサに入
力される。
【0104】符号86は同位相タイミングクロック発生
回路83のクロック信号φ、φRSを出力するか、逆位
相タイミングクロック発生回路84のクロック信号φ
1、φ2、φRS1、φRS2を出力するかをモード設
定回路73の設定フラグにより選択を行うためのアナロ
グスイッチである。
【0105】アナログスイッチ86の出力クロック信号
は図6に示すように、画像前処理LSI10から出力さ
れCCDラインセンサ228に入力される。
【0106】図8は、画像前処理LSI内のモード設定
回路73のレジスタの内容を示している。前記レジスタ
はアドレス指定されたRAMから構成されており、1ア
ドレスに対してD7〜D0の8ビットのデータからなっ
ている。
【0107】例えば、アドレス8000(H)のD7は
AGASET信号の制御を行い、D7にビット“1”を
たてることで、オートゲインアンプ回路AGA65を最
小ゲインに初期設定する動作を行う。
【0108】同様にD6はSHDWP信号の制御を行
い、D6にビット“1”をたてることで、ラインメモリ
68への歪補正データ書き込み許可動作を行う。
【0109】また、D5はISOSET信号の制御を行
い、D5にビット“1”をたてることで、CCDライン
センサが同位相駆動用か、逆位相駆動用かを選択するた
めの設定動作を行う。
【0110】例えば、CPUからコマンドデータをモー
ド設定回路73へ書き込み、アドレス8000(H)番
地のD5にビット“1”をたてると、解釈・制御回路8
1は画像前処理LSI10に接続されたCCDラインセ
ンサは逆位相駆動タイプと判断し、アナログスイッチ8
6を逆位相タイミングクロック発生回路84側へ接続
し、逆位相タイミングクロックφ1、φ2、φRS1,
φRS2を出力することでCCDラインセンサの駆動を
行っている。
【0111】実施例でのモード設定回路73のレジスタ
設定は前記のごとく3点の説明しかないが、画像前処理
LSI10の機能を拡張できるように複数のレジスタを
設定できるように構成されている。
【0112】図9はクランプ補正回路の構成の具体例を
示す。
【0113】CCDラインセンサ228の奇数画素デー
タ出力端子CCD−ODDと偶数画素データ出力端子C
CD EVENは画像前処理装置10(画像前処理LS
I)とカップリングコンデンサC.C.を介して接続さ
れており、CCDラインセンサ228のアナログ画像信
号はサンプルホールド回路62へ入力される。カップリ
ングコンデンサC.C.とサンプルホールド回路62と
の間にはアナログスイッチ64を介してクランプレベル
電圧回路発生回路61をクランプ制御信号φCLMP
1,2により制御することで行っている。クランプ補正
は前記カップリングコンデンサC.C.を利用して行わ
れる。
【0114】例えば、図22のように負極性出力型CC
Dラインセンサを接続した場合、CCDラインセンサの
アナログ出力信号は4〜6Vのオフセット直流電圧に1
00mV〜1V程度の信号電圧分が含まれている波形形
状をしており、信号電圧分はフォトダイオードへの受光
量に比例して出力される。このようにCCDラインセン
サ228のアナログ出力信号には一般的に前記オフセッ
ト直流電圧が印加されているので、前記アナログ出力信
号を画像前処理装置(LSI)10内で処理できるよう
な信号レベルにクランプさせる必要がある。クランプ補
正は前記クランプレベル電圧発生回路61の直流電圧を
前記カップリングコンデンサC.C.へ電荷を充放電し
て行う。
【0115】図10は前記カップリングコンデンサC.
C.へ電荷を充放電するクランプ期間のタイミングチャ
ートを示す。
【0116】SHは光信号蓄積時間と呼ばれる、1ライ
ン読取時間を表している。SIGはCCDラインセンサ
228の出力信号を示し、空送り画素、光シールド画
素、有効画素から構成される。クランプ制御信号φCL
MP1,2は“H”レベル期間でクランプ動作を行う。
前記φCLMP1,2は図6のように、画像前処理装置
10内部のタイミングクロック発生回路60で発生さ
れ、CCDラインセンサ228の出力信号の中で“空送
り”画素と呼称される、実際には画素はないが、CCD
ラインセンサ内の感光部と出力部をつなぐためのレジス
タ部分の出力信号の電圧レベルを発生する部分を利用し
ている。この領域はフォトダイオードが組込まれていな
いので入射光に対する影響もなく前記クランプ動作は最
適に実行できる。
【0117】前記クランプ期間は図10のようにCCD
ラインセンサ228の“空送り”領域の任意の1画素で
クランプ値を設定する場合と、図11のようにCCDラ
インセンサ228の“空送り”領域の任意の複数画素を
平均化することでクランプ値を設定する場合とが考えら
れる。
【0118】複数の“空送り”画素を利用してクランプ
補正を行う利点は、1画素でクランプ補正を行うとCC
Dラインセンサの画素に特異点があった場合に誤差が発
生するが、複数の“空送り”画素を利用してクランプ補
正を行うとそのような誤差は発生しない。また、複数の
“空送り”画素を利用することはCCDラインセンサの
各画素毎の出力信号のばらつきを均一にすることがで
き、すなわちフィルター効果をねらっている。
【0119】図12はサンプルホールド回路(S/H)
62のタイミングチャートを示し、また、その回路構成
は図9で示す。
【0120】CCDラインセンサ228の奇数画素デー
タ出力端子CCD−ODDと偶数画素データ出力端子C
CD−EVEN画像前処理装置10(画像前処理LS
I)とカップリングコンデンサC.C.を介して接続さ
れており、CCDラインセンサ228のアナログ画像信
号はサンプルホールド回路62へ入力される。サンプル
ホールド回路62の出力信号は次段のマルチプレクサ回
路63へ入力し、CCDラインセンサ228の奇数画素
データCCD−ODDと偶数画素データCCDEVEN
とを合成し出力する。
【0121】サンプルホールド回路(S/H)62の機
能は、有効画像信号とそれ以外のリセットノイズから構
成されるCCDラインセンサ(CCD−SIG.)のア
ナログ出力信号から黒基準電位から有効画像信号電圧V
のみをサンプリング及びホールドすることで、サンプル
ホールド回路(S/H)62から画像信号S/H−OU
Tを出力する。
【0122】前記サンプルホールド信号SHCLK1,
2は画像前処理装置(LSI)10外部の画像信号制御
回路30で生成された信号を印加する。このようにサン
プルホールドを行うことで、CCDラインセンサ228
に含まれるノイズを除去し安定した画像信号を取り出す
ことができる。
【0123】図13はオートゲインアンプ回路(AG
A)65の構成の具体例を示す。
【0124】マルチプレクサ回路(MPX)63からは
奇数チャンネル画素及び偶数チャンネル画素の合成され
た画像信号が出力され、その出力信号はオートゲインア
ンプ回路65へ入力される。オートゲインアンプ回路6
5は利得の異なる複数の可変ゲインアンプ回路から構成
され、ゲインアンプ制御回路64からのゲイン設定信号
KGSGYを入力することで、複数の可変ゲインアンプ
回路から最適な組み合わせを選択する。前記可変ゲイン
アンプは選択の仕方によって利得は異なる。オートゲイ
ンアンプ回路65からの出力信号はA/Dコンバータ回
路(ADC)66と、モニター出力用のバッファ回路9
0へ出力される。
【0125】A/Dコンバータ回路(ADC)66は入
力されたアナログ画像信号をデジタル信号に変換するも
ので、そのデジタル出力信号は次段の暗補正回路67へ
出力される。
【0126】バッファ回路90はオートゲインアンプ回
路(AGA)65とA/Dコンバータ回路(ADC)6
6の間に接続し、オートゲインアンプ回路(AGA)6
5後のアナログ画像信号を増幅するバッファである。前
記バッファ回路は画像前処理装置(LSI)10の内部
アナログ信号処理を外部制御回路でモニターできるよう
に外部端子を具備している。
【0127】前記端子からはモニター出力信号(Mon
itor)を観測できる。しかるに暗補正回路67で暗
補正された画像デジタル信号はその一方をピーク検出回
路70へ入力し、CCDラインセンサ228の有効画素
の中で算出したピーク値を前記ピーク検出回路70内部
のレジスタへ記憶させる。前記レジスタに書き込まれた
データはゲインアンプ制御回路64に入力され、前記ゲ
イン設定信号KGSGYを生成する。
【0128】オートゲインアンプ回路(AGA)65は
そのゲインを可変することで、図22、図23のよう
に、サンプルホールド回路(S/H)62からの画像信
号の利得を調整するものであり、後述するピーク検出回
路70の出力データをゲインアンプ制御回路64へ入力
し、オートゲインアンプ回路(AGA)65のゲインを
自動調整させることで、次段A/Dコンバータ回路(A
DC)66のダイナミックレンジに合わせてアナログ画
像信号をフル振幅させることができ、S/N比を向上さ
せ安定した画像を得ることができる。
【0129】図14、図15を用いて、このオートゲイ
ンアンプ回路65のゲイン調整方法について説明を行
う。
【0130】先ず、蛍光灯223を点灯させ(ST
1)、白基準板215の読み取りを行う(ST2)、そ
のときのCCDラインセンサ228の出力信号がA/D
コンバータ回路66によってデジタル画像信号に変換さ
れる(ST3)。前記デジタル画像信号は暗補正回路6
7で暗補正後ピーク検出回路70へ入力され、前記ピー
ク検出回路70でピーク値を検出する(ST4)。検出
されたピーク値はゲインアンプ制御回路64で既に設定
されているオートゲインアンプ回路65のゲイン値と比
較され、最適なゲインを算出する(ST5)。算出され
たゲインはレジスタに入力されラッチされる(ST
6)。ラッチされたゲイン値はオートゲインアンプ回路
65に入力され、オートゲインアンプ回路65のゲイン
は最適値に設定される(ST7)。算出方法は図15で
示すテーブルデータで行われる。例えばピーク検出回路
70からの検出値がゲインアンプ制御回路64へ入力さ
れると、そのピーク値と既に設定されているゲイン量を
比較し、新ゲイン量を算出し、オートゲインアンプ回路
65へ制御信号(KGSGY)sg0〜3のデータの組
み合わせでゲインの設定を行う。
【0131】例えば、sg2=sg1=sg0=1と設
定すればオートゲインアンプ回路65のゲイン量は−2
dBに設定され、sg2=sg1=sg0=0と設定す
ればオートゲインアンプ回路65のゲイン量は0dBに
設定され、sg2=sg1=0,sg0=1と設定すれ
ばオートゲインアンプ回路65のゲイン量は2dbに設
定され、sg2=sg0=0,sg1=1と設定すれば
オートゲインアンプ回路65のゲイン量は4dBに設定
され、sg1=sg0=1,sg2=0と設定すればオ
ートゲインアンプ回路65のゲイン量は6dBに設定さ
れ、sg1=sg0=0,sg2=1と設定すればオー
トゲインアンプ回路65のゲイン量は8dBに設定さ
れ、sg2=sg0=1,sg1=0と設定すればオー
トゲインアンプ回路65のゲイン量は10dBに設定さ
れ、sg2=sg1=1,sg0=0と設定すればオー
トゲインアンプ回路65のゲイン量は12dBに設定さ
れ、すなわち、図14のように2dBづつオートゲイン
アンプ回路65のゲイン量を可変できる。
【0132】一般に原稿の読取倍率が大きい等のキャリ
ッジ221,222の走査速度が遅い場合あるいは蛍光
灯の光量が比較的明るい場合はオートゲインアンプ回路
65のゲイン量を小さく設定することができ、CCDラ
インセンサ228の画像信号は後段のA/Dコンバータ
回路66のリファレンスに合うように、オートゲインア
ンプ回路65によってゲイン調整される。
【0133】また、原稿の読取倍率が小さい等のキャリ
ッジ221,222の走査速度が速い場合あるいは蛍光
灯の経時変化によって、光量が比較的暗くなった場合に
はオートゲインアンプ回路65のゲイン量を大きく設定
することで、CCDラインセンサ228の画像信号は後
段のA/Dコンバータ回路66のリファレンスに合うよ
うに、オートゲインアンプ回路65によってゲイン調整
される。本実施例ではゲイン設定のための制御信号を3
ビットで示したが、このビット数を増やすことでゲイン
量をより細かく設定することができる。
【0134】暗補正を図23を用いて説明する。
【0135】暗補正データの取り込みは画像前処理装置
(LSI)10の画像信号制御回路30で生成されたD
RKCK信号のトリガにより、CCDラインセンサ22
8の出力信号の中で“光シールド”画素と呼称されるフ
ォトダイオードをA1膜で覆った、光には反応しない、
暗時データの出力を行っている複数の画素を、加算平均
することで行い、画像前処理LSI10内部のレジスタ
に蓄積される。
【0136】前記暗補正期間は図16のようにCCDラ
インセンサ228の“光シールド”画素領域の任意の1
画素で暗補正を行う場合と、図17のようにCCDライ
ンセンサ228の“光シールド”画素領域の任意の複数
画素を平均化することで暗補正を行う場合とが考えられ
る。
【0137】複数の“光シールド”画素を利用して暗補
正を行う利点は、1画粗で暗補正を行うとCCDライン
センサの画素に特異点があった場合に誤差が発生する
が、複数の“光シールド”画素を利用して暗補正を行う
とそのような誤差は発生しない。
【0138】また、複数の“光シールド”画素を利用す
ることはCCDラインセンサの各画素毎の出力信号のば
らつきを均一にすることができ、すなわちフィルター効
果をねらっている。
【0139】前記暗補正はCCDラインセンサの複数の
“光シールド”画素を利用して暗補正を行うばかりか、
場合によっては複数の“空送り”画素領域を利用しても
よい。
【0140】暗補正の動作を図23を用いて説明する。
【0141】図23のように、A/Dコンバータ回路
(ADC)66から出力されたデジタル信号は黒基準レ
ベルがO(H)となるように、(画像信号)−(暗補正
データ)の演算を行う。このとき、暗レベルはCCDラ
インセンサ228の暗出力がばらつくことを考慮にいれ
てA/Dコンバータ回路(ADC)66の最小リファレ
ンス電圧値より高めに設定する。
【0142】図18(A)、図18(B)は歪補正演算
器69の回路構成とその演算式、及びCCDラインセン
サ228から出力された1ランク分の基準板(通常は白
色)の読取波形を示す。
【0143】図18(A)は1ライン分の基準板(通常
は白色)の読取波形で、1が素単位の特性ばらつきやゴ
ミや傷等により発生する高周波歪及び光源の端の光量低
下による不均一性やレンズの周辺光量の低下等により発
生するシェーディング歪からなる。この歪補正波形デー
タを画像前処理装置(LSI)10内部のラインメモリ
68へ格納する。その後、デジタル複写機が原稿読取状
態になったとき、暗補正回路67から出力された原稿読
取画像信号SG0〜8はラインメモリ68から歪補正デ
ータWH0〜8により図18(B)の演算式で歪補正さ
れ、歪補正演算器69から画像信号データDOUT0〜
7を出力する。このとき画像信号SG0〜8と歪補正デ
ータWH0〜8は9ビットのデータバスであるが前記演
算を施すことで、最小ビットは誤差ビットになり、有効
8ビットのデータDOUT0〜7を出力する。図24は
歪補正演算器69へ入力されたCCDラインセンサ22
8の原稿読取画像信号が前記ラインメモリ68の歪補正
波形データで補正演算を行い、前記高周波歪やシェーデ
ィング歪を除去し、歪補正することで平坦な波形に変換
された画像信号を示したものである。
【0144】図19は1ライン読み取ったCCDライン
センサ228の画像信号の中でピーク値の部位をプロッ
トしたものである。CCDラインセンサ228のフォト
ダイオードに光が受光されていないときCCDラインセ
ンサ228は黒側のレベルを出力し、CCDラインセン
サ228のフォトダイオードに光が受光されると、前記
フォトダイオードの受光量に比例して、CCDラインセ
ンサ228は白側レベルの信号を出力する。図19はC
CDラインセンサ228が基準板(通常の白色)を読み
取ったときに発生する波形で、1画素単位の特性ばらつ
きやゴミや傷等により発生する高周波歪及び光源の端の
光量低下による不均一性やレンズの周辺光量の低下等に
より発生するシェーディング歪で湾曲な形を出力する。
【0145】また、図20のように、ピーク検出データ
の取り込み期間は画像前処理装置(LSI)10内部の
タイミングクロック発生回路60で生成されたピーク制
御クロック信号PEAKCKのトリガにより、CCDラ
インセンサ228の有効画素信号の出力値を4画素毎に
加算平均して、その算出データの中で最大値を検出して
ピーク検出回路70内のレジスタに格納する。
【0146】このように複数の“有効画素”を利用して
ピーク値の検出を行う。これは1画素でピーク値検出を
行うと、CCDラインセンサ228の画素に特異点があ
った場合に、誤差が発生するためである。また、複数の
“有効画素”を利用することはCCDラインセンサの各
画素毎の出力信号のばらつきを均一にすることができ、
フィルター効果をねらっている。
【0147】ところで、前記加算平均は4画素毎だけで
なく、複数画素を加算平均できればよい。しかし、その
条件は本実施例のように、2チャネル出力対応CCDラ
インセンサ228の場合には奇数画素チャネル、偶数画
素チャネルの画像信号を出力するため、前記加算平均は
偶数倍率の画素数が対象となる。
【0148】A/Dコンバータの機能を図23を用いて
説明する。
【0149】A/Dコンバータ回路(ADC)66は前
段のサンプルホールド回路(S/H)62でサンプルホ
ールドされた画像信号を高速A/Dコンバータでデジタ
ル値に変換を行う。例えば、A/Dコンバータ回路の黒
側のリファレンス電圧を3.5V(デジタル値に換算し
て511〔H〕)、白側のリファレンス電圧を0.5V
(デジタル値に換算して0〔H〕)のときに負極性出力
型CCDラインセンサを接続した場合、クランプ電圧レ
ベルは3.35V(486〔H〕)に設定され、オート
ゲインアンプ回路(AGA)65からの画像信号はクラ
ンプ電圧レベル3.35V(486〔H〕)から白側レ
ベル0.5V(0〔H〕)まで出力される。また、画像
前処理装置(LSI)10は正極性、負極性のどちらの
CCDラインセンサ出力にも対応できるように、A/D
コンバータ回路(ADC)66の出力値を反転できる機
能を持っている。
【0150】背景制御の機能を図21を用いて説明す
る。
【0151】図21はCCDラインセンサの出力波形を
示す。背景処理は例えば新聞の様に文字以外の背景の部
分が黒ずんだ原稿を読み取って印字出力を行うと、この
黒ずんだ背景の部分がノイズとして再現され、印字画像
の文字が非常に読みにくくなる。そこで、この文字以外
あるいは画像データとして意味を持たないノイズ部分を
削除すれば、明瞭とした画像が再現できる。この目的を
達成したのが背景制御回路72である。背景制御回路7
2は前記ピーク検出回路70の検出信号を入力すること
で制御する。
【0152】前記背景制御の動作を説明する。
【0153】原稿を読み取ったときに読取信号のピーク
値(peak)をピーク検出回路70で検出し、そのピ
ーク値(peak)を基に、A/Dコンバータ回路(A
DC)66のリファレンス及びA/Dコンバータ回路
(ADC)66を構成する複数のアンプのスレッショレ
ベルを制御することで背景処理を行う。すなわち、図2
1のように、明るい背景の原稿の出力信号を1ラインの
画像信号をサンプルしてみた場合、画像データの振幅幅
は広くなるため、A/Dコンバータ回路(ADC)66
を構成する複数のアンプのスレッショレベルは広めに設
定することで、前記ノイズ部分を削除した明瞭とした画
像を再現可能な画像データを抽出することができる。ま
た、暗い背景の原稿の出力信号を1ラインの画像信号を
サンプルしてみた場合、画像データの振幅幅は狭くなる
ため、A/Dコンバータ回路(ADC)66を構成する
複数のアンプのスレッショレベルは狭めに設定すること
で、前記ノイズ部分を削除した明瞭とした画像を再現可
能な画像データを抽出することができる。
【0154】次に、図6に示した画像前処理装置10
(画像前処理LSI)を例に、本発明によるLSI回路
の基本的動作について図22、図23、図24を用いて
説明する。
【0155】CCDラインセンサ228から出力された
アナログ画像信号は、クランプレベル電圧発生回路61
及びカップリングコンデンサC.C.で構成されるクラ
ンプ補正回路でクランプされ、図22で示したように前
記アナログ画像信号に含まれる直流電圧成分(オフセッ
ト)を補正する。クランプ補正回路から出力された画像
信号はリセットノイズや誘導ノイズ等を含んでいるた
め、次段のサンプルホールド回路62に入力すること
で、それらのノイズが除去された図22で示したような
階段状の画像信号が生成される。このサンプルホールド
回路62から出力された画像信号は次段のマルチプレク
サ回路63で、2チャンネル出力型CCDラインセンサ
228から出力された奇数画素アナログ信号ODD、偶
数画素アナログ信号EVENをそれぞれクランプレベル
補正、及びサンプルホールドされた画像信号を合成す
る。その合成画像信号は次段のA/Dコンバータ回路6
6のリファレンスに合うように、オートゲインアンプ回
路65によってゲイン調整される。さて、図6のよう
に、オートゲインアンプ回路65から出力される画像信
号はA/Dコンバータ回路66へ入力され、ここでデジ
タル信号に変換される。そして、次段の暗補正回路67
でデジタル信号処理において黒基準レベルがO(H)と
なるように、(画像信号)−(暗補正データ)の演算を
行う。演算後の画像信号は歪補正演算器69へ入力さ
れ、既にラインメモリ68に格納されている歪補正波形
データを読み出し、歪補正演算器69内で補正演算を行
い、前記高周波歪や前記シェーディング歪を除去した画
像信号を算出する。歪補正演算器69からは後段のマル
チプレクサ回路(MPX)71とピーク検出回路64へ
ゲイン設定データを出力し、オートゲインアンプ回路6
5のゲイン調整用に使用される。また、マルチプレクサ
回路(MPX)71へ入力された画像信号はVout信
号として画像前処理装置10(画像前処理LSI)から
LSI外部へ出力される。画像前処理装置10(画像前
処理LSI)から出力された画像信号は次段の各種画像
処理回路23、インターフェイス回路24を通り、前記
した画像形成装置43へ転送される。
【0156】画像読取装置41と画像形成装置43とは
インターフェイス回路を通じて、コマンド及びステータ
ス体系の通信制御により、互いのユニットの情報を交換
し、画像読取装置41で読み取った原稿の画像情報を画
像形成装置43へ転送し、そこで画像形成することで再
現される。
【0157】上記したように、CCDラインセンサ22
8から出力されたアナログ画像信号の処理を行う画像前
処理装置(LSI)10において、クランプ補正やサン
プルホールドやA/D変換や暗補正や歪補正や背景制御
やピーク値検出等の機能をすべて内蔵し、しかもオート
ゲインアンプ回路65のゲイン設定に関しては完全自動
化することで、原稿を1ライン読み取り毎に前記ゲイン
を調整できることが可能となった。
【0158】また、LSI内部で各種モードを設定でき
るモード設定回路73が具備されているため、回路の変
更や外部回路の追加等が必要なく、異なるタイプのCC
Dラインセンサを容易に接続することができる。
【0159】尚、上記実施例においては、画像前処理装
置(画像前処理LSI)10を1チップ構成とした場合
について説明したが、これに限らず、例えば機能毎に分
割することで2チップ以上で構成することも可能であ
る。
【0160】本発明の画像前処理装置(画像前処理LS
I)10はデジタル複写機に限らず、例えばファクシミ
リ装置やスキャナ装置又は、有価証券や郵便物の特殊画
像読み取りを対象とした省力機器などにも適用できる。
【0161】図25は本実施例に係る画像前処理装置
(画像前処理LSI)をスキャナ装置に適用した場合を
示すものである。
【0162】この場合、スキャナ装置100は原稿OG
がセットされる原稿ガラス101、白基準板102、光
源104、ミラー104が設けられた第1キャリッジ1
06、ミラー107,108の設けられた第2キャリッ
ジ109、結像レンズ110、光電変換素子のCCDラ
インセンサ111、アナログ処理部112、デジタル処
理部113として画像前処理装置(画像前処理LSI)
を構成している。また、画像前処理装置(画像前処理L
SI)からの出力画像信号はデジタル処理部113内の
各種画像処理回路及びインターフェイス回路を介してス
キャナ装置100から外部制御装置へ出力されている。
上記したデジタル複写機の画像読み取り装置41とほぼ
同様な動作制御により原稿画像を読み取るようになって
いる。
【0163】その他、この発明の要旨を変えない範囲に
おいて、様々な変形、応用の実施が可能なことは勿論で
ある。
【0164】
【発明の効果】以上、この発明によれば、本発明に係る
信号処理装置のCCDラインセンサ出力のアナログ画像
信号のクランプ補正を高速に、正確に、しかも自動化で
き、装置間における調整のばらつきを最小限に抑えるこ
とが可能な集積回路装置(LSI)及びそれを用いたデ
ジタル複写機をはじめ、画像読取装置を提供できる。
【0165】以上この発明によれば、CCDラインセン
サ出力のアナログ画像信号の振幅の調整を自動化でき、
装置間における調整のばらつきを最小限に抑えることが
可能な集積回路装置(LSI)及びそれを用いたデジタ
ル複写機をはじめ、画像読取装置を提供できる。
【0166】以上、この発明によれば、付属回路を設け
ることなく、タイプの異なるCCDラインセンサを接続
することが可能な集積回路装置(LSI)及びそれを用
いたデジタル複写機をはじめ、画像読取装置を提供でき
る。
【0167】また、従来CCDラインセンサ出力のアナ
ログ画像信号をデジタル化する前記画像前処理(アナロ
グ信号をクランプ補正、サンプルホールド処理、可変ゲ
イン処理及びA/D変換処理してデジタル化する処理)
は、ディスクリートで構成されていたため、クランプレ
ベルの補正は手作業の調整で行い、また、可変アンプの
ゲインは制御回路装置(CPU)等により、ソフト制御
の介在で行っていたが、この発明によるLSIを使用す
ることでCPUの内部タイマーを利用することによる前
記LSIの制御は必要なく、完全自動化が可能となっ
た。
【0168】従って、この発明によれば、機器の製造
面、設計面におけるコスト高を招くことのないデジタル
複写機をはじめ、画像読取装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る複合デジタル複写機の
全体機器構成図。
【図2】実施例に係る負極性、逆位相型、2チャンネル
出力対応CCDラインセンサの構成例を示す図。
【図3】実施例に係るCCDラインセンサの出力信号波
形の例を示す図。
【図4】実施例に係る2系統出力型のCCDラインセン
サの出力タイミングを示す図。
【図5】実施例に係るデジタル複写機の画像読取装置本
体に内蔵される制御ボードを示す図。
【図6】実施例に係る画像前処理装置を示す図。
【図7】実施例に係る画像前処理LSI内のモード指定
回路及びライミングクロック発生回路を示す図。
【図8】実施例に係る画像前処理LSI内のモード設定
回路のレジスタの内容を示す図。
【図9】実施例に係るクランプ補正回路の構成例を示す
図。
【図10】実施例に係るクランプ期間のタイミングチャ
ート。
【図11】実施例に係るクランプ期間のタイミングチャ
ート。
【図12】実施例に係るサンプルホールド回路のタイミ
ングチャート。
【図13】実施例に係るオートゲインアンプ回路の構成
例を示す図。
【図14】実施例に係るオートゲインアンプ回路のゲイ
ン調整方法を示す図。
【図15】実施例に係るオートゲインアンプ回路のゲイ
ン調整方法を示す図。
【図16】実施例に係る暗補正期間のタイミングチャー
ト。
【図17】実施例に係る暗補正期間のタイミングチャー
ト。
【図18】実施例に係る基準板の読取波形、歪補正演算
器の回路構成、及び演算式を示す図。
【図19】実施例に係るCCDラインセンサの画像信号
中でピーク値の部位のプロットを示す図。
【図20】実施例に係るピーク検出データの取り込み期
間のタイミングチャート。
【図21】実施例に係るラインセンサの出力波形を示す
図。
【図22】実施例に係るアナログ画像信号に含まれる直
流電圧成分の補正を示す図。
【図23】実施例に係る暗補正動作説明図。
【図24】実施例に係る歪補正動作説明図。
【図25】実施例に係る画像前処理装置をスキャナ装置
に適用した場合を示す図。
【符号の説明】
2…モータ、3…エンコーダ、4…光量検知回路、10
…画像前処理装置、20…画像読取制御部、21…CP
U、23…各種画像処理回路、24…インターフェイ
ス、25…ROM、26…ワーキングRAM、27,2
8,29…入出力回路、30…画像信号制御回路、31
…アドレスバス、32…データバス、41…原稿読取装
置、43…画像形成装置、60…タイミングクロック発
生回路、61…クランプレベル電圧発生回路、62…サ
ンプルホールド回路、63…マルチプレクサ回路、64
…ゲインアンプ制御回路、65…オートゲインアンプ回
路、66…A/Dコンバータ回路、67…暗補正回路、
68…ラインメモリ、69…歪補正演算回路、70…ピ
ーク検出回路、71…マルチプレクサ回路、72…背景
制御回路、73…モード設定回路、90…バッファ、1
00…スキャナ装置、101…原稿ガラス、102…白
基準板、104…光源、106…第1キャリッジ、10
7,108…ミラー、109…第2キャリッジ、110
…結像レンズ、111…CCDラインセンサ、112…
アナログ処理回路、113…デジタル処理回路、220
…原稿ガラス、221,222…キャリッジ、223…
光源、224…第1ミラー、225…第2ミラー、22
6…第3ミラー、227…レンズ、228…CCDライ
ンセンサ、228a…フォトダイオードアレイ、228
b,228c…蓄積電極、228d,228e…シフト
ゲート、228f,228g…CCDアナログシフトレ
ジスタ、228h,228i,228j…入力端子、2
28k…リセット端子、228m,228n…出力端
子、229…制御ボード、241…半導体レーザ、24
2…回転体ミラーモータ、243…制御ボード、244
…ミラー、246…感光ドラム、246A…露光走査、
247…帯電チャージャー、248…現像器、249…
転写チャージャー、250…剥離チャージャー、251
…クリーナ、252…給紙カセット、253,254…
給紙ローラ、255…レジストローラ、256…搬送ベ
ルト、257…定着器、258…排紙ローラ、259…
排紙トレー、OG…原稿。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−63975(JP,A) 特開 平4−56477(JP,A) 特開 平4−21267(JP,A) 特開 平5−68140(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/19

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部制御回路から装置各部のモードを設定
    するためのモードデータを受信し格納し、1チップ内に
    設けられたモード設定手段と、 前記チップ内に設けられ、前記モード設定手段に格納さ
    れた前記モードデータを解釈し、前記装置各部を制御す
    る解釈手段と、 前記チップ内に設けられ、同位相出力タイプのCCDラ
    インセンサを駆動するためのタイミングパルスを生成す
    る同位相タイミングクロック発生手段と、 前記チップ内に設けられ、逆位相出力タイプのCCDラ
    インセンサを駆動するためのタイミングパルスを生成す
    る逆位相タイミングクロック発生手段と、 前記チップ内に設けられ、同位相タイミングクロック発
    生手段及び逆位相タイミングクロック発生手段により生
    成されたクロック信号の一方を、前記解釈手段の解釈結
    果に応じて選択するクロック選択用スイッチと、 原稿を光学的に走査して前記原稿の画像に対応する画像
    信号を生成し、前記クロック選択用スイッチにより選択
    されたクロック信号により駆動されるCCDラインセン
    サから、その出力画像信号を受信し、アナログ信号処理
    を行う、前記チップ内に設けられたアナログ信号処理手
    段と、 前記チップ内に設けられ、前記アナログ信号処理手段の
    出力信号をデジタル値に変換するA/D変換手段とを具
    備し、 前記アナログ信号処理手段は、前記同位相出力タイプの
    CCDラインセンサからの奇数画素出力及び偶数画素出
    力に対しては、互いに同一のタイミングでサンプルホー
    ルドを行い、逆位相出力タイプのCCDラインセンサか
    らの奇数画素出力及び偶数画素出力に対しては、互いに
    異なるタイミングでサンプルホールドを行うサンプルホ
    ールド手段を具備することを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記チップ内に設けられ、前記原稿を読取
    ったときの前記A/D変換手段の出力信号のピーク値を
    検出するピーク値検出手段、 前記チップ内に設けられ、前記ピーク値検出手段により
    検出されたピーク値を基に、背景制御を行うためのリフ
    ァレンス信号を生成する背景制御手段を具備し、 前記A/D変換手段は、前記背景制御手段により生成さ
    れたリファレンス信号を基にA/D変換を行うことで、
    背景ノイズが削除された信号を出力することを特徴とす
    る請求項1記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】前記チップ内に設けられ、前記選択された
    クロック信号により駆動されるCCDラインセンサの出
    力画像信号から暗補正値を決定し、前記A/D変換手段
    の出力信号を暗補正する手段を更に具備し、前記暗補正
    値は前記CCDラインセンサの有効画素領域外の複数画
    素の出力信号を加算し、平均化することで決定されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】装置各部のモードを設定するためのモード
    データを受信し格納し、1チップ内に設けられたモード
    設定手段と、 前記チップ内に設けられ、前記モード設定手段に格納さ
    れた前記モードデータを解釈する解釈手段と、 前記チップ内に設けられ、同位相出力タイプのCCDラ
    インセンサを駆動するためのタイミングパルスを生成す
    る同位相タイミングクロック発生手段と、 前記チップ内に設けられ、逆位相出力タイプのCCDラ
    インセンサを駆動するためのタイミングパルスを生成す
    る逆位相タイミングクロック発生手段と、 前記チップ内に設けられ、同位相タイミングクロック発
    生手段及び逆位相タイミングクロック発生手段により生
    成されたクロック信号の一方を、前記解釈手段の解釈結
    果に応じて選択するクロック選択用スイッチと、 原稿を光学的に走査して前記原稿の画像に対応する画像
    信号を生成し、前記クロック選択用スイッチにより選択
    されたクロック信号により駆動されるCCDラインセン
    サと、 前記チップ内に設けられ、前記選択されたクロック信号
    により駆動されるCCDから、その出力画像信号を受信
    しアナログ信号処理を行うアナログ信号処理手段と、 前記チップ内に設けられ、前記アナログ信号処理手段の
    出力信号をデジタル値に変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段から提供される画像信号を処理する
    画像処理手段と、 前記画像処理手段からの出力信号に応じて露光を行い潜
    像を形成する潜像形成手段と、 前記潜像形成手段で形成された潜像を顕像化する現像手
    段と、 前記現像手段で顕像化された現像剤像を非画像形成媒体
    に上に形成する画像形成手段とを具備し、 前記アナログ信号処理手段は、前記選択されたクロック
    信号により駆動されるCCDラインセンサが同位相出力
    タイプの場合に該CCDラインセンサからの奇数画素出
    力及び偶数画素出力に対して互いに同一のタイミングで
    サンプルホールドを行い、逆位相出力タイプの場合に該
    CCDラインセンサからの奇数画素出力及び偶数画素出
    力に対して互いに異なるタイミングでサンプルホールド
    を行うサンプルホールド手段を具備することを特徴とす
    る画像形成装置。
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