JPH1019114A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JPH1019114A
JPH1019114A JP8188817A JP18881796A JPH1019114A JP H1019114 A JPH1019114 A JP H1019114A JP 8188817 A JP8188817 A JP 8188817A JP 18881796 A JP18881796 A JP 18881796A JP H1019114 A JPH1019114 A JP H1019114A
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JP
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range
automatic transmission
parking
torque
clutch
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Application number
JP8188817A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yasuo Hojo
康夫 北條
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Fumitomo Yokoyama
文友 横山
Kazuhisa Ozaki
和久 尾崎
Akihiro Azeyanagi
明弘 畔柳
Akira Fukatsu
彰 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーキングレンジにシフトした場合の捩りト
ルクの蓄積およびパーキングレンジの設定の遅れを防止
する自動変速機用制御装置を提供する。 【解決手段】 走行レンジからパーキングレンジにシフ
トした際に前記走行レンジで係合していた摩擦係合装置
を解放するとともに、出力軸を含む動力伝達系を回転不
能に機械的にロックする自動変速機の制御装置におい
て、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段(ステ
ップ2)と、前記走行レンジから前記パーキングレンジ
へのシフトに伴って解放される前記摩擦係合装置の解放
速度を、前記回転数検出手段(ステップ2)で検出され
たエンジン回転数が所定値以上の場合に、該所定値未満
の場合に比較して速くする解放制御手段(ステップ4,
5)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機の制御装置に関し、特にレンジの切り換えに伴う制
御を行う制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機では、車両を停車状
態に維持するパーキングレンジを運転者によるシフトレ
バーの操作によって選択し、出力軸を含む動力の伝達系
をパーキングロック機構などの機構によって機械的に固
定するように構成されている。このパーキングロック機
構は、出力軸と一体にパーキングギヤを設け、これに選
択的に噛合するパーキングロックポールをシフトレバー
の操作に連動して動作させ、パーキングレンジを選択し
た場合には、パーキングロックポールをパーキングギヤ
に噛合させて出力軸の回転を止めるように構成されてい
る。
【0003】また周知のように、一般の車両用の自動変
速機では、トルクコンバータなどの流体継手を介して動
力を入力しているから、リバース(R)レンジなどの走
行レンジで停車している状態であっても、動力の伝達系
にトルクがかかっている。したがってRレンジなどの走
行レンジを設定して停車している状態では、動力伝達系
に捩りが生じており、その状態からパーキングレンジに
シフトした場合、出力軸の回転が機械的にロックされる
ことにより、その捩りが残留(蓄積)することがある。
このような場合、パーキングレンジから所定の走行レン
ジにシフトすると、蓄積されていた捩りトルクが解放さ
れるために、そのトルクが車体に伝達されてショックを
生じることがある。
【0004】このような不都合を解消するよう構成した
自動変速機が特開平5−187530号公報に記載され
ている。この自動変速機は、レンジを選択するセレクト
レバーのストローク領域のうち、Rレンジの領域に油圧
発生域を設け、その油圧発生域のパーキング(P)レン
ジ側の解放完了点とPレンジ域の開始点との間を広くあ
けたものである。したがって走行レンジであるRレンジ
からPレンジにシフトした場合、Rレンジの油圧発生域
を過ぎた時点でRレンジを達成していた摩擦係合装置の
油圧が低下し、その後しばらくしてPレンジが達成され
て出力軸がパーキング機構によって固定されるので、そ
の間に捩りトルクが解放される。その結果、Pレンジか
ら走行レンジにシフトした場合のショックを有効に防止
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって上記従来の
自動変速機では、RレンジからPレンジにシフトした場
合、Rレンジを達成していた摩擦係合装置から排圧され
ることを待ってPレンジを達成することになるから、P
レンジの達成が不可避的に遅くなる。すなわち捩りトル
クの蓄積やそれに起因するショックを防止することがで
きるものの、Pレンジを選択した際の応答遅れが顕著に
なり、運転者に違和感を与える可能性があった。
【0006】この発明は上記の事情を背景にしてなされ
たものであり、パーキングレンジにシフトした際の捩り
トルクの蓄積や応答遅れのない自動変速機の制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、走行
レンジからパーキングレンジにシフトした際に前記走行
レンジで係合していた摩擦係合装置を解放するととも
に、出力軸を含む動力伝達系を回転不能に機械的にロッ
クする自動変速機の制御装置において、前記自動変速機
が連結されたエンジンの回転数を検出する回転数検出手
段と、前記走行レンジから前記パーキングレンジへのシ
フトに伴って解放される前記摩擦係合装置の解放速度
を、前記回転数検出手段で検出されたエンジン回転数が
所定値以上の場合に、該所定値未満の場合よりも速くす
る解放制御手段とを備えていることを特徴とするもので
ある。
【0008】したがって請求項1の発明によれば、エン
ジン回転数が高く捩りトルクが蓄積しやすい状況であれ
ば、パーキングレンジに先行する走行レンジを達成して
いた摩擦係合装置が迅速に解放される。そのためパーキ
ングレンジで出力軸を含む動力伝達系を固定した時点で
は、既に摩擦係合装置が解放され、もしくはそのトルク
容量が充分低下しているので、動力伝達系がいわゆるロ
ックを解除されて解放された状態になり、捩りトルクが
解消あるいは低減される。またその摩擦係合装置の解放
後にパーキングレンジが達成されるとしても、その摩擦
係合装置からの排圧が迅速に行われるので、パーキング
レンジの達成が特に遅れることはない。
【0009】また請求項2の発明は、走行レンジから中
立レンジにシフトした際に走行レンジで係合していた摩
擦係合装置を解放し、また前記走行レンジからパーキン
グレンジにシフトした際に前記摩擦係合装置を解放する
とともに出力軸を含む動力伝達系を回転不能に機械的に
ロックする自動変速機の制御装置において、前記摩擦係
合装置の解放速度を、走行レンジから中立レンジにシフ
トされた場合より走行レンジからパーキングレンジにシ
フトされた場合に速くする解放制御手段を備えているこ
とを特徴とするものである。
【0010】したがって請求項2の発明によれば、パー
キングレンジにシフトした場合、それに先行する走行レ
ンジで係合していた摩擦係合装置が、中立レンジにシフ
トした場合によりも速く解放されるので、パーキングレ
ンジで動力伝達系が機械的にロックされるのに先立って
摩擦係合装置が解放されて捩りトルクの蓄積が回避もし
くは抑制されるとともに、パーキンクレンジの達成に遅
れが生じることがない。また中立レンジにシフトした場
合には、それに先行する走行レンジで係合していた摩擦
係合装置の解放が、パーキングレンジにシフトした場合
より遅くなるが、その分、出力トルクの低下速度が緩和
され、中立レンジにシフトすることに伴うショックを防
止もしくは抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面を参照して
具体的に説明する。先ずこの発明で対象とする車両の全
体的な制御系統を簡単に説明すると、図2において、自
動変速機1を連結してあるエンジン2は、その出力を電
気的に制御するように構成されており、サーボモータか
らなるスロットルアクチュエータ3によって駆動される
電子スロットルバルブ4が吸気管路5に設けられてい
る。一方、エンジン2の出力を制御するためのアクセル
ペダル6の踏み込み量すなわちアクセル開度は、図示し
ないセンサによって検出され、その検出信号がエンジン
用電子制御装置(E−ECU)8に入力されている。こ
の電子制御装置8は、中央演算処理装置(CPU)およ
び記憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力インター
フェースを主体とするものであって、この電子制御装置
8には、制御のためのデータとして、エンジン(E/
G)回転数Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度、スロッ
トル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッチから
の信号などの各種の信号が入力されている。そしてこれ
らのデータに基づいて電子スロットルバルブ4の開度を
制御し、またエンジン2の燃料噴射量および点火時期な
どを制御するようになっている。
【0012】自動変速機1は、油圧制御装置9によって
変速およびロックアップクラッチやライン圧あるいは所
定の摩擦係合装置の係合圧が制御される。その油圧制御
装置9は、電気的に制御されるように構成されており、
また変速を実行するための第1ないし第3のシフトソレ
ノイドバルブS1 ,〜S3 、エンジンブレーキ状態を制
御するための第4ソレノイドバルブS4 、ライン圧を制
御するためのリニアソレノイドバルブSLT、アキューム
レータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブS
LN、ロックアップクラッチや所定の摩擦係合装置の係合
圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUが設け
られている。
【0013】これらのソレノイドバルブに信号を出力し
て変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧などを
制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)10
が設けられている。この自動変速機用電子制御装置10
は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RA
M、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体と
するものであって、この電子制御装置10には、制御の
ためのデータとしてスロットル開度、車速、エンジン水
温、ブレーキスイッチからの信号、シフトポジション、
パターンセレクトスイッチからの信号、オーバードライ
ブスイッチからの信号、後述するクラッチC0 の回転速
度を検出するC0 センサからの信号、自動変速機の油
温、マニュアルシフトスイッチからの信号、出力トルク
を検出するトルクセンサからの信号などが入力されてい
る。
【0014】またこの自動変速機用電子制御装置10と
エンジン用電子制御装置8とは、相互にデータ通信可能
に接続されており、エンジン用電子制御装置8から自動
変速機用電子制御装置10に対しては、1回転当たりの
吸入空気量(Q/Ne )などの信号が送信され、また
自動変速機用電子制御装置10からエンジン用電子制御
装置8に対しては、各ソレノイドバルブに対する指示信
号と同等の信号および変速段を指示する信号などが送信
されている。
【0015】すなわち自動変速機用電子制御装置10
は、入力されたデータおよび予め記憶しているマップに
基づいて変速段やロックアップクラッチのON/OF
F、あるいはライン圧や係合圧の調圧レベルなどを判断
し、その判断結果に基づいて所定のソレノイドバルブに
指示信号を出力し、さらにフェイルの判断やそれに基づ
く制御を行うようになっている。またエンジン用電子制
御装置8は、入力されたデータに基づいて燃料噴射量や
点火時期あるいは電子スロットルバルブ4の開度などを
制御することに加え、自動変速機1での変速時に燃料噴
射量を削減し、あるいは点火時期を変え、もしくは電子
スロットルバルブ4の開度を絞ることにより、出力トル
クを一時的に低下させるようになっている。
【0016】図3は上記の自動変速機1の歯車列の一例
を示す図であり、ここに示す構成では、前進5段・後進
1段の変速段を設定するように構成されている。すなわ
ちここに示す自動変速機1は、トルクコンバータ20
と、副変速部21と、主変速部22とを備えている。そ
のトルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ23
を有しており、このロックアップクラッチ23は、ポン
プインペラ24に一体化させてあるフロントカバー25
とタービンランナ26を一体に取付けた部材(ハブ)2
7との間に設けられている。エンジンのクランクシャフ
ト(それぞれ図示せず)はフロントカバー25に連結さ
れ、またタービンランナ26を連結してある入力軸28
は、副変速部21を構成するオーバードライブ用遊星歯
車機構29のキャリヤ30に連結されている。
【0017】この遊星歯車機構29におけるキャリヤ3
0とサンギヤ31との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ31がキャリヤ30に対して相
対的に正回転(入力軸28の回転方向の回転)する場合
に係合するようになっている。またサンギヤ31の回転
を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。
そしてこの副変速部31の出力要素であるリングギヤ3
2が、主変速部22の入力要素である中間軸33に接続
されている。
【0018】したがって副変速部21は、多板クラッチ
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構29の全体が一体となって回転するため、中
間軸33が入力軸28と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ31の回転
を止めた状態では、リングギヤ32が入力軸28に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
【0019】他方、主変速部22は三組の遊星歯車機構
40,50,60を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ
51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャ
リヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三
者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸65が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギ
ヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結さ
れている。
【0020】この主変速部22の歯車列では、後進段と
前進側の四つの変速段とを設定することができ、そのた
めのクラッチおよびブレーキが以下のように設けられて
いる。先ずクラッチについて述べると、互いに連結され
ている第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第
3遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸33との間
に第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された
第1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯
車機構50のサンギヤ51と中間軸33との間に第2ク
ラッチC2 が設けられている。
【0021】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構40および第2遊星歯車機構50のサンギヤ41,5
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ41,51(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング66との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,5
1が逆回転(入力軸28の回転方向とは反対方向の回
転)しようとする際に係合するようになっている。多板
ブレーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構4
0のキャリヤ42とケーシング66との間に設けられて
いる。そして第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の
回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブ
レーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがケーシング6
6との間に並列に配置されている。なお、この第2一方
向クラッチF2 はリングギヤ63が逆回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0022】そして出力軸65を回転不能に固定するロ
ック機構が設けられている。これは、パーキングギヤ6
7とこれに噛合するパーキングロックポール68とを主
体とする従来から使用されている構成のものであり、そ
のパーキングギヤ67は、出力軸65と一体の部材、具
体的には第3遊星歯車機構60のキャリヤ62と第2遊
星歯車機構50のキャリヤ52および第1遊星歯車機構
40のリングギヤ43とを連結している円筒部材の外周
部に一体化されている。またパーキングロックポール6
8は、このパーキングギヤと対向しかつパーキングギヤ
68の下側に配置されており、図示しないカム機構など
によって選択的に押し上げられてパーキングギヤ67に
噛合するようになっている。
【0023】上記の自動変速機1では、各クラッチやブ
レーキを図4の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図4において○印は係合状態、●印はエン
ジンブレーキ時に係合状態、△印は係合・解放のいずれ
でもよいこと、空欄は解放状態を示す。
【0024】図3および図4から知られるように、上記
の自動変速機1は、後進段(Rレンジ)を設定する場
合、副変速部21におけるブレーキB0 を係合させて副
変速部21を高速段に設定するとともに、第2クラッチ
C2 および第4ブレーキB4 を係合させて主変速部22
を後進状態にする。したがってRレンジでは、第2クラ
ッチC2 が入力クラッチとなっており、中立レンジであ
るNレンジあるいはPレンジにシフトした場合、この第
2クラッチC2 を解放することになる。その係合・解放
はマニュアルバルブによって制御されるようになってお
り、その一例を図5に示してある。
【0025】図5において符号70はマニュアルバルブ
を示しており、スプール71をP、R、N、D、
“3”、“2”、Lの7ポジション(配列順序はここに
記した順序)に設定できるように構成されている。この
スプール71は、図5の左端部の比較的軸長の長いラン
ドと、軸線方向での中間部に形成された軸長の短い2つ
のランドとを備えており、これら軸長の長いランドと軸
長の短いランドとの間に開口したライン圧入力ポート7
2が形成されている。また各走行レンジに対応するR、
D、“3”、“2”、Lの各ポジションに対応して出力
ポート73,74,75,76が形成されており、これ
らの出力ポート73,74,75,76の入力ポート7
2との連通関係は、図5におけるポジション表に記載し
てあるとおりである。ここで○印は連通状態すなわち油
圧を出力することを示し、また×印は非連通状態すなわ
ちドレーンに連通されて油圧を出力していないことを示
している。
【0026】Rレンジで油圧を出力する出力ポート73
に図5での左側に隣接する位置にドレーンポート77が
形成されており、前記スプール71がNポジションにあ
るときにRレンジ用出力ポート73とこのドレーンポー
ト77とを連通させるオリフィス78がスプール71を
貫通して形成されている。
【0027】前記Rレンジ用出力ポート73には、油路
79,80を介して3ポートチェックバルブ(シャトル
バルブ)81の第1入力ポート82が接続されている。
このチェックバルブ81は、出力ポート83を挟んだ両
側に第1および第2の入力ポート82,84が形成さ
れ、油圧の供給された入力ポート82,84を出力ポー
ト83に連通させてその入力された油圧を出力するよう
に構成されている。なお、その第2入力ポート84に
は、 3-4シフトバルブ85がオリフィス86を介して接
続されている。
【0028】そしてこのチェックバルブ81の出力ポー
ト83には、互いに並列に配置したオリフィス87およ
びチェックボール付オリフィス88を備えた油路89を
介して第2クラッチC2 が接続されている。またこの油
路89には、背圧をリニアソレノイドバルブSLNで制御
することのできるアキュームレータ90が分岐して接続
されている。
【0029】図5に示したようにRレンジにおけるマニ
ュアルバルブ70のスプール71の位置は、パーキング
レンジに対応するPポジションと中立レンジに対応する
Nポジションとの間であり、したがってRレンジから隣
接する他のレンジにシフトする場合には、その入力クラ
ッチである第2クラッチC2 を解放することになる。そ
こでこの発明にかかる上述した制御装置は、Rレンジに
おいて図1に示すように制御する。
【0030】図1はこの発明にかかる制御装置による一
制御例を説明するためのフローチャートであり、先ず、
各種のセンサで検出されたデータを読み込む入力信号の
処理を行い(ステップ1)、ついでRレンジが設定され
ているか否かを判断する(ステップ2)。この判断は、
通常のシフト装置に付設されているシフトポジションス
イッチからの出力信号に基づいて電子制御装置10によ
り判断することができる。Rレンジ以外のレンジが設定
されていてステップ2で否定判断された場合には、特に
制御を行うことなくリターンし、また肯定判断された場
合には、エンジン回転数Ne が予め決めた基準回転数例
えば700rpm 以上か否かを判断する(ステップ3)。
【0031】このステップ3が請求項1の発明における
回転数検出手段に相当し、これは、実質的には自動変速
機1に入力されるトルクの大小を判断するステップであ
り、エンジン回転数Ne が700rpm 以上であって入力
トルクが大きいことによりステップ3で肯定判断された
場合には、第2クラッチC2 用のアキュームレータ90
の背圧を低く制御する(ステップ4)。この制御は、例
えば前記リニアソレノイドバルブSLNのデューティ比を
適宜に設定してその出力圧を変えることによって制御す
ることができる。したがってRレンジからパーキング
(P)レンジにシフトした場合には、捩りトルクの残留
(蓄積)が防止され、またPレンジへの応答遅れが防止
される。
【0032】すなわち図6はマニュアルバルブがPポジ
ションに設定された状態を示しており、ライン圧入力ポ
ート72が閉じられるとともに、Rレンジ用の出力ポー
ト73がドレーンポート77に直接連通した状態になっ
ている。したがって第2クラッチC2 の油圧は、油路8
9からオリフィス87およびチェックボール付オリフィ
ス88を経てチェックバルブ81から油路80,79を
介してドレーンポート77にドレーンされる。このよう
な排圧経路では、油路が特に絞られる箇所がなく、これ
に加えて前記アキュームレータ90の背圧が低く設定さ
れているから、第2クラッチC2 から急速にドレーンさ
れ、第2クラッチC2 の解放速度が速くなる。
【0033】すなわちRレンジでの入力クラッチである
第2クラッチC2 のトルク容量が急速に低下するため、
RレンジからPレンジに切り替わって出力軸65がパー
キングギヤ67およびパーキングロックポール68によ
って固定されるとしても、そのレンジが切り替わる短時
間の間に自動変速機1におけるトルクの伝達経路が一時
的にニュートラル状態になり、その際に出力軸65を含
む動力伝達系に生じている捩りが、自動変速機1での回
転要素の自由回転によって解消される。またこのような
捩りトルクの解放は、第2クラッチC2 からのドレーン
を迅速に行うことによって達成されるので、パーキング
レンジの達成が遅延することはない。したがってPレン
ジから再度Rレンジにシフトした場合のショックが有効
に防止される。
【0034】これに対してRレンジでのエンジン回転数
Ne が700rpm 未満であってステップ3で否定判断さ
れた場合には、第2クラッチC2 用のアキュームレータ
90の背圧を高くする(ステップ5)。これは、前記リ
ニアソレノイドバルブSLNのデューティ比をステップ4
の場合とは反対に制御することによって実行できる。し
たがってRレンジからパーキング(P)レンジにシフト
した場合のショックを緩和することができる。
【0035】すなわち図6を参照して説明したように、
Pレンジにシフトした場合には、マニュアルバルブ70
のRレンジ用出力ポート73がドレーンポート77に直
接連通し、排圧経路に特に絞りがない状態でドレーンさ
れる。しかしながらアキュームレータ90の排圧が高い
と、第2クラッチC2 の油圧が高い圧力で推移する。そ
の結果、たとえPレンジにシフトしても急激には第2ク
ラッチC2 が解放されず、それに伴って出力軸65のト
ルクすなわち出力トルクがゆっくり低下する。すなわち
出力トルクの急激なトルクの低下が生じないので、ショ
ックを防止することができる。なお、この場合、第2ク
ラッチC2 が完全に解放する以前にPレンジが達成され
て出力軸65がパーキングギヤ67およびパーキングロ
ックポール68によって固定される場合があるが、第2
クラッチC2 をゆっくり解放させる制御は、エンジン回
転数Ne が低回転数であって入力トルクが低い場合であ
るから、たとえ捩りトルクが蓄積されるとしても、その
トルクは小さい。したがって第2クラッチC2 が完全に
解放する前に出力軸65が固定されて捩りトルクが蓄積
されても、PレンジからRレンジに再度シフトした際に
解放されるトルクが小さいために、ショックが生じるこ
とはなく、またたとえショックが生じるとしても搭乗者
に違和感を与える程度にはならない。なお、上記のステ
ップ4,5が請求項1の発明の解放制御手段に相当す
る。
【0036】また、RレンジからNレンジにシフトした
場合について説明すると、マニュアルバルブ70をNレ
ンジに対応するNポジションに設定した状態を図5に示
してあり、図5での最も左側のランドがRレンジ用の出
力ポート73とドレーンポート77との間に位置してい
るものの、このランドの両側を連通させるオリフィス7
8が設けられているので、これらの出力ポート73とド
レーンポート77とが連通している。したがってRレン
ジからNレンジにシフトした場合には、第2クラッチC
2 の油圧は、このオリフィス78を介してドレーンされ
ることになり、そのドレーン速度がオリフィス78の流
路断面積が小さいことにより制限される。これは、第2
クラッチC2 用のアキュームレータ90の背圧の高低に
関係しない。すなわちRレンジからNレンジにシフトし
た場合には、Rレンジでの入力クラッチである第2クラ
ッチC2 からのドレーン速度が制限されてその解放速度
が抑制されるから、出力軸トルクがゆっくり低下し、そ
の結果、ショックが防止される。したがってこのオリフ
ィス68が請求項2の発明の解放制御手段に相当する。
【0037】なお、上記の具体例では、図3に示すギヤ
トレーンを有する自動変速機を対象とする制御装置にこ
の発明を適用した例を説明したが、この発明は、図3に
示すギヤトレーン以外のギヤトレーンを備えた自動変速
機を対象とする制御装置に適用することができる。した
がってパーキングレンジもしくは中立レンジにシフトす
ることに伴って解放する摩擦係合装置は第2クラッチに
限定されない。さらに上記の具体例では、摩擦係合装置
の解放速度を緩急に変化させる機構として、マニュアル
バルブにオリフィスを設け、またアキュームレータの背
圧を高低に変化させる構成を示したが、これらの構成に
替えて適宜のオリフィス切換弁を設け、あるいは既存の
適宜のバルブによってドレーン油路のオリフィスを切り
換えるように構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、出力軸を含む動力伝達系を固定するパーキング
レンジに走行レンジからシフトする場合、エンジン回転
数が高回転数であれば、その走行レンジで係合していた
摩擦係合装置の解放速度を速くするので、エンジン回転
数が高いことにより動力伝達系に蓄積されていた捩り
が、パーキングレンジが動力伝達系が固定される以前に
解放もしくは低減され、しかもその摩擦係合装置からの
ドレーン速度が速いことによりパーキングレンジが迅速
に達成され、シフトの応答遅れを確実に防止することが
できる。
【0039】また請求項2に記載した発明では、中立レ
ンジにシフトする場合には、パーキングレンジにシフト
する場合よりも、前記摩擦係合装置の解放速度を遅くし
たので、パーキングレンジの達成の遅延をなくして運転
者の違和感を防止できるうえに、中立レンジにシフトし
た場合の出力トルクの変化をゆっくり行ってショックを
防止もしくは緩和し、乗り心地を良好なものとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置による制御例を説明するた
めのフローチャートである。
【図2】この発明の制御装置における全体的な制御系統
を説明するための模式的なブロック図である。
【図3】この発明で対象とする自動変速機の歯車変速機
構を主として示すスケルトン図である。
【図4】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
・解放状態を示す図表である。
【図5】第2クラッチの係合・解放を制御する部分油圧
回路図であってNレンジの状態を示す図である。
【図6】第2クラッチの係合・解放を制御する部分油圧
回路図であってPレンジの状態を示す図である。
【符号の説明】
1 自動変速機 10 自動変速機用電子制御装置 70 マニュアルバルブ 78 オリフィス 90 アキュームレータ C2 第2クラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 横山 文友 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 尾崎 和久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 畔柳 明弘 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 深津 彰 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行レンジからパーキングレンジにシフ
    トした際に前記走行レンジで係合していた摩擦係合装置
    を解放するとともに、出力軸を含む動力伝達系を回転不
    能に機械的にロックする自動変速機の制御装置におい
    て、 前記自動変速機が連結されたエンジンの回転数を検出す
    る回転数検出手段と、前記走行レンジから前記パーキン
    グレンジへのシフトに伴って解放される前記摩擦係合装
    置の解放速度を、前記回転数検出手段で検出されたエン
    ジン回転数が所定値以上の場合に、該所定値未満の場合
    よりも速くする解放制御手段とを備えていることを特徴
    とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 走行レンジから中立レンジにシフトした
    際に走行レンジで係合していた摩擦係合装置を解放し、
    また前記走行レンジからパーキングレンジにシフトした
    際に前記摩擦係合装置を解放するとともに出力軸を含む
    動力伝達系を回転不能に機械的にロックする自動変速機
    の制御装置において、 前記摩擦係合装置の解放速度を、走行レンジから中立レ
    ンジにシフトされた場合より走行レンジからパーキング
    レンジにシフトされた場合に速くする解放制御手段を備
    えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
JP8188817A 1996-06-28 1996-06-28 自動変速機の制御装置 Pending JPH1019114A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010091084A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機制御装置
WO2010044200A1 (ja) * 2008-10-16 2010-04-22 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 レンジ切換え装置
CN113483094A (zh) * 2021-06-18 2021-10-08 重庆长安汽车股份有限公司 一种自动变速器挡位控制方法、系统及车辆

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