JPH09152031A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JPH09152031A
JPH09152031A JP33826995A JP33826995A JPH09152031A JP H09152031 A JPH09152031 A JP H09152031A JP 33826995 A JP33826995 A JP 33826995A JP 33826995 A JP33826995 A JP 33826995A JP H09152031 A JPH09152031 A JP H09152031A
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JP
Japan
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range
brake
output shaft
valve
port
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Application number
JP33826995A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Kagenori Fukumura
景範 福村
Masanori Kubo
政徳 久保
Hiroya Nakamura
泰也 中村
Nobuaki Takahashi
信明 高橋
Yasuo Hojo
康夫 北條
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Kazuhisa Ozaki
和久 尾崎
Fumitomo Yokoyama
文友 横山
Akihiro Azeyanagi
明弘 畔柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 捩り変形として蓄積された捩りトルクの解放
に伴うショックや異音を、自動変速機を制御することに
より防止する。 【解決手段】 パーキングレンジを含む複数のレンジを
選択でき、かつパーキングレンジが選択された場合に出
力軸の回転を機械的に止めるロック手段を備えた自動変
速機の制御装置において、パーキングレンジが選択され
た場合に係合して前記出力軸の回転を止める摩擦係合装
置B1 ,B4 と、パーキングレンジから他のレンジにシ
フトしたときに前記摩擦係合装置B1 ,B4 の係合を徐
々に解除する手段87とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機の制御装置に関し、特に動力の伝達系に蓄積された
トクルの解放制御を行う制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両用の自動変速機は、ト
ルクコンバータを介して動力を入力しているから、ブレ
ーキングを行って停止している状態においても自動変速
機およびプロペラシャフトなどの動力の伝達系にはトル
クが作用したままとなる。そのためシャフトやカップリ
ングなどの動力伝達系を構成する部材に捩り変形が生
じ、トルクがこれらの部材の変形として蓄積される。
【0003】一方、自動変速機は、クラッチやブレーキ
などの摩擦係合装置を係合させて所定の変速段を設定す
るが、ニュートラル(N)レンジやパーキング(P)レ
ンジなどの非走行レンジでは摩擦係合装置を解放するか
ら、上記の動力伝達系に蓄積されたトルクは、摩擦係合
装置を解放させて自動変速機における出力軸を自由に回
転させることにより解放される。しかしながら、通常の
自動変速機では、シフト装置において後進走行のための
リバース(R)レンジを選択するシフト位置と、Pレン
ジを選択するためのシフト位置とは隣接して配置されて
おり、またPレンジを選択した場合には、同時にパーキ
ングロック機構が作用して出力軸の回転を止めるように
なっている。
【0004】したがってRレンジを選択している状態で
ブレーキ操作して車両を止め、その後にPレンジにシフ
トすると、Rレンジでのブレーキングによって動力の伝
達系に蓄積された捩りトルクは、Pレンジでパーキング
ロック機構によって出力軸の回転が阻止されることによ
り、出力軸以降の動力伝達系に捩り変形として保持され
ることになる。その場合、Pレンジから他のレンジにシ
フトすると、パーキングロック機構が外れて出力軸が回
転できるようになるので、蓄積された捩りトルクによっ
て出力軸やパーキングギヤなどの回転部材が急激に回転
するなどのことにより、ショックや振動あるいは異音が
発生して搭乗者に違和感を与える可能性があった。そこ
で従来、動力の伝達系に残留するトルクを低減するため
に、Rレンジでの停車時にエンジンのアイドリング回転
数を下げるように制御する装置が、特開平7−3291
5号によって提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置は、蓄
積される捩りトルクを小さくするものであるが、蓄積さ
れたトルクの解放は特に制御されずに従来と同様に急激
に行われるから、動力伝達系に残留している捩りトルク
によるショックや異音などの発生を抑制するにしても限
度があった。また従来の装置は、蓄積される捩りトルク
を低下させるためにRレンジでの停車時にエンジンのア
イドリング回転数を下げる制御を行うこととしている
が、Rレンジでの停止時のみアイドリング回転数を下げ
るとすれば、暖気完了時と未完了時とでの制御の仕方を
異ならせたり、あるいは補機類の駆動・非駆動の状態で
制御内容を異ならせたりする必要が生じ、全体としての
制御が複雑になるおそれが多分にあった。
【0006】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、自動変速機での制御により捩りトルク
の解放によるショックや異音などを防止することのでき
る制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、パー
キングレンジを含む複数のレンジを選択でき、かつパー
キングレンジが選択された場合に出力軸の回転を機械的
に止めるロック手段を備えた自動変速機の制御装置にお
いて、パーキングレンジが選択された場合に係合して前
記出力軸の回転を止める摩擦係合装置と、パーキングレ
ンジから他のレンジにシフトしたときに前記摩擦係合装
置の係合を徐々に解除する手段とを備えていることを特
徴とするものである。
【0008】したがってこの請求項1の発明では、パー
キングレンジが選択されることにより、ロック手段が動
作して出力軸の回転を止めると同時に摩擦係合装置が係
合して出力軸の回転を止める。そしてパーキングレンジ
から他のレンジにシフトすると、ロック手段が外れる
が、摩擦係合装置が徐々に解放するので、出力軸が直ち
には解放されず、その結果、出力軸を含む動力の伝達系
統に捩りトルクが蓄積している場合であっても、出力軸
が急激に回転することがなく、捩りトルクに起因するシ
ョックや振動などを防止することができる。
【0009】また請求項2の発明は、請求項1の構成に
加えて、車速を検出する手段と、パーキングレンジが選
択されたときに検出された車速が所定値以上の場合に前
記摩擦係合装置の係合を禁止する手段とを更に備えてい
ることを特徴とするものである。
【0010】したがってパーキングレンジが選択される
ことにより出力軸の回転を止めるべく係合する摩擦係合
装置に過剰な負荷が掛かることが防止され、その摩擦係
合装置の耐久性を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面を参照して
より具体的に説明する。図1はこの発明の一例を模式的
に示しており、自動変速機1を連結してあるエンジン2
は、その吸気管路3にメインスロットルバルブ4とその
上流側に位置するサブスロットルバルブ5とを有してい
る。そのメインスロットルバルブ4はアクセルペダル6
に連結されていて、アクセルペダル6の踏み込み量に応
じて開閉される。またサブスロットルバルブ5は、モー
タ7によって開閉されるようになっている。
【0012】このサブスロットルバルブ5の開度を調整
するためにモータ7を制御し、またエンジン2の燃料噴
射量および点火時期などを制御するためのエンジン用電
子制御装置(E−ECU)8が設けられている。この電
子制御装置8は、中央演算処理装置(CPU)および記
憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするものであって、この電子制御装置8に
は、制御のためのデータとして、エンジン(E/G)回
転数N、吸入空気量Q、吸入空気温度、スロットル開
度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッチからの信号
などの各種の信号が入力されている。
【0013】自動変速機1における変速およびロックア
ップクラッチならびにライン圧は、油圧制御装置9によ
って制御される。その油圧制御装置9は、電気的に制御
されるように構成されており、また変速を実行するため
の第1ないし第3のシフトソレノイドバルブS1 ,〜S
3 、エンジンブレーキ状態を制御するための第4ソレノ
イドバルブS4 、ライン圧を制御するためのリニアソレ
ノイドバルブSLT、アキュームレータ背圧を制御するた
めのリニアソレノイドバルブSLN、ロックアップクラッ
チを制御するためのリニアソレノイドバルブSLUが設け
られている。
【0014】これらのソレノイドバルブに信号を出力し
て変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧などを
制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)10
が設けられている。この自動変速機用電子制御装置10
は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RA
M、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体と
するマイクロコンピュータであって、この電子制御装置
10には、制御のためのデータとしてスロットル開度、
車速、エンジン水温、ブレーキスイッチからの信号、シ
フトポジション信号、パターンセレクトスイッチからの
信号、オーバードライブスイッチからの信号、後述する
クラッチC0 の回転速度を検出するセンサからの信号、
自動変速機の油温、マニュアルシフトスイッチからの信
号などが入力されている。
【0015】またこの自動変速機用電子制御装置10と
エンジン用電子制御装置8とは、相互にデータ通信可能
に接続されており、エンジン用電子制御装置8から自動
変速機用電子制御装置10に対しては、1回転当たりの
吸入空気量(Q/N)などの信号が送信され、また自動
変速機用電子制御装置10からエンジン用電子制御装置
8に対しては、各ソレノイドバルブに対する指示信号と
同等の信号および変速段を指示する信号などが送信され
ている。
【0016】すなわち自動変速機用電子制御装置10
は、入力されたデータや予め記憶させてある変速マップ
に基づいて変速段やロックアップクラッチのON/OF
Fを判断し、あるいはライン圧の調圧レベルなどを判断
し、その判断結果に基づいて所定のソレノイドバルブに
指示信号を出力し、さらにフェイルの判断やそれに基づ
く制御を行うようになっている。またエンジン用電子制
御装置8は、入力されたデータに基づいて燃料噴射量や
点火時期あるいはサブスロットルバルブ5の開度などを
制御することに加え、自動変速機1での変速時に燃料噴
射量を削減し、あるいは点火時期を変え、もしくはサブ
スロットルバルブ5の開度を絞ることにより、出力トル
クを一時的に低下させるようになっている。
【0017】図2は上記の自動変速機1の歯車列の一例
を示す図であり、ここに示す構成では、前進5段・後進
1段の変速段を設定するように構成されている。すなわ
ちここに示す自動変速機1は、トルクコンバータ20
と、副変速部21と、主変速部22とを備えている。そ
のトルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ23
を有しており、このロックアップクラッチ23は、ポン
プインペラ24に一体化させてあるフロントカバー25
とタービンランナ26を一体に取付けた部材(ハブ)2
7との間に設けられている。エンジンのクランクシャフ
ト(それぞれ図示せず)はフロントカバー25に連結さ
れ、またタービンランナ26を連結してある入力軸28
は、副変速部21を構成するオーバードライブ用遊星歯
車機構29のキャリヤ30に連結されている。
【0018】この遊星歯車機構29におけるキャリヤ3
0とサンギヤ31との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ31がキャリヤ30に対して相
対的に正回転(入力軸28の回転方向の回転)する場合
に係合するようになっている。またサンギヤ31の回転
を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。
そしてこの副変速部31の出力要素であるリングギヤ3
2が、主変速部22の入力要素である中間軸33に接続
されている。
【0019】したがって副変速部21は、多板クラッチ
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構29の全体が一体となって回転するため、中
間軸33が入力軸28と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ31の回転
を止めた状態では、リングギヤ32が入力軸28に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
【0020】他方、主変速部22は三組の遊星歯車機構
40,50,60を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ
51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャ
リヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三
者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸65が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギ
ヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結さ
れている。
【0021】この主変速部22の歯車列では、後進段と
前進側の四つの変速段とを設定することができ、そのた
めのクラッチおよびブレーキが以下のように設けられて
いる。先ずクラッチについて述べると、互いに連結され
ている第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第
3遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸33との間
に第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された
第1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯
車機構50のサンギヤ51と中間軸33との間に第2ク
ラッチC2 が設けられている。
【0022】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構40および第2遊星歯車機構50のサンギヤ41,5
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ41,51(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング66との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,5
1が逆回転(入力軸28の回転方向とは反対方向の回
転)しようとする際に係合するようになっている。多板
ブレーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構4
0のキャリヤ42とケーシング66との間に設けられて
いる。そして第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の
回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブ
レーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがケーシング6
6との間に並列に配置されている。なお、この第2一方
向クラッチF2 はリングギヤ63が逆回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0023】上記の自動変速機1では、各クラッチやブ
レーキを図3の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図3において○印は係合状態、●印はエン
ジンブレーキ時に係合状態、△印は係合・解放のいずれ
でもよいこと、空欄は解放状態を示す。
【0024】図3に示す各変速段は、シフトレバー(図
示せず)を操作して選択されたレンジに応じて設定さ
れ、そのシフトレバーによって選択するレンジの位置
は、図4に示すように配列されている。すなわちパーキ
ング(P)レンジ位置に続けてリバース(R)レンジ位
置が配置され、これらの配列方向に対して斜め方向の位
置に、Rレンジに続けてニュートラル(N)レンジ位置
が設けられている。ドライブ(D)レンジ位置は、この
Nレンジ位置に対して、前記Pレンジ位置とRレンジ位
置との配列方向と平行に配置され、さらに4速レンジ位
置が、これらの配列方向に対して直交する方向に屈曲し
た位置に配置されている。さらに3速レンジ位置が、4
速レンジ位置に対して、前記NレンジとDレンジとの配
列方向と平行な方向に配置され、2速レンジ位置は、前
記Rレンジ位置に対するNレンジ位置と同様な関係とな
る位置に設けられ、そしてロー(L)レンジ位置は、D
レンジ位置に対する4速レンジ位置と同様な関係となる
位置に設けられている。
【0025】これらのレンジのうちDレンジでは、図3
に示す前進5段を達成することができ、これに対して4
速レンジでは、オーバードライブ段である第5速のない
前進4段を達成することができ、さらに3速レンジでは
第3速までの変速段、2速レンジでは第2速までの変速
段をそれぞれ達成することができ、そしてLレンジでは
第1速のみを達成することができる。
【0026】これは、上記の各レンジ位置に応じてマニ
ュアルバルブが切り換えられて所定の油路を介して油圧
を給排することによって実行される。またPレンジで
は、第4ブレーキB4 に油圧が供給されることに加え、
第1ブレーキB1 あるいは第3ブレーキB3 に油圧が供
給されてこれらが係合するようになっている。その詳細
については後述する。
【0027】上述した自動変速機で各変速段を設定する
ための油圧回路として、特願平6−142203号の明
細書および図面に記載されたシフトバルブを含む油圧回
路を採用することができる。そしてこの発明の装置で
は、Pレンジで出力軸65の回転を止めるための構成を
備えている。
【0028】その一例が図5に示されている。この図5
に示す例は、Pレンジにおいて第4ブレーキB4 に加え
て第1ブレーキB1 を係合させることにより出力軸65
を固定するよう構成した例における主要部分を示してい
る。ここで使用されているマニュアルバルブ70は、
P、R、N、D、“3”、“2”、Lの各レンジに対応
したポジションに設定できるように構成され、これらの
ポジションに対応してスプールが移動することにより、
ライン圧PL が入力される入力ポート71が、第1ない
し第8の出力ポート72,〜79に選択的に連通される
ようになっている。その連通関係は、図5に併せて示し
てある表のとおりである。なお、この表において○印は
入力ポート71に連通していること(油圧が発生するこ
と)を示し、また×印は連通していないこと(油圧が発
生しないこと)を示している。
【0029】これらの出力ポートのうちPレンジで入力
ポート71に連通される一方の出力ポート78が、チェ
ックボール付オリフィス80およびこれと並列の関係に
あるオリフィス81を介してチェック弁82のポート8
3に連通されている。このチェック弁82はいわゆる三
方弁であって、他の入力ポート84には前進第1速でエ
ンジンブレーキを効かせる場合にコーストブレーキコン
トロールバルブ(図示せず)から油圧が加えられるよう
になっている。そしてこのチェック弁82における出力
ポート85に第4ブレーキB4 が接続されている。
【0030】またマニュアルバルブ70における出力ポ
ートのうちPレンジで油圧の発生する他の出力ポート7
9がチェックボール付オリフィス86およびこれと並列
の関係にあるオリフィス87を介して 3-4シフトバルブ
88のポート89に連通されている。この 3-4シフトバ
ルブ88は、主として第2ソレノイドバルブS2 によっ
て制御されるバルブであって、第1速ないし第3速では
スプール90が図5の左半分に示す位置に押し上げら
れ、また第4速、第5速、NレンジおよびRレンジのそ
れぞれにおいてスプール90が図5の右半分に示す位置
に押し下げられるように構成されている。このスプール
90が図5の右半分に示す位置に押し上げられている状
態で前記ポート89に連通するポート91に第1ブレー
キB1 が接続されている。
【0031】この 3-4シフトバルブ88を制御する第2
ソレノイドバルブS2 は、OFF状態で信号圧を出力す
るノーマルクローズタイプのバルブであり、Pレンジで
はOFF制御されるために、このソレノイドバルブS2
が出力する信号圧により 3-4シフトバルブ88のスプー
ル90は、図5の右半分に示す位置に押し下げられる。
その結果、Pレンジでは、ポート89とポート91とが
連通し、第1ブレーキB1 に油圧が供給されるようにな
っている。
【0032】また 3-4シフトバルブ88における他のポ
ート92に第1ソレノイドバルブS1 が接続されてお
り、スプール90が図5の右半分に示す位置に押し下げ
られた状態でこのポート92に連通するポート93が 4
-5シフトバルブ94の制御ポート95に接続されてい
る。なお、このポート93は、スプール90が図5の左
半分に示す位置に押し上げられている状態でポート82
に連通する。
【0033】なお、前述したマニュアルバルブ70にお
ける第7番目の出力ポート78は、Rレンジにおいても
油圧が発生する。これは、RレンジからPレンジに切り
換える際に油圧が低下することを防止するためである。
RレンジからPレンジへのシフトの際の第4ブレーキB
4 の油圧のわずかな低下を許容できる場合であれば、第
7番目の出力ポート78を第6番目の出力ポート77で
兼ねることができる。また第8番の出力ポート79は、
Pレンジのみにおいて第1ブレーキB1 のみに油圧を出
力するポートであり、このポートを設けることにより他
のレンジで他の摩擦係合装置に対して油圧を同時に供給
する事態を避けることができる。
【0034】油圧制御装置が図5に示す構成を備えてい
ることにより、Pレンジを選択した場合には、マニュア
ルバルブ70における第7番目と第8番目との出力ポー
ト78,79から油圧が出力される。第7番目の出力ポ
ート78からはRレンジにおいても油圧が出力されてお
り、その油圧は、チェックボール付オリフィス80およ
びこれと並列の関係にあるオリフィス81を介してチェ
ック弁82のポート83に入力される。このチェック弁
82においては、ポート83に加えられた油圧によりこ
のポート83が出力ポート85に連通するように切り替
わり、したがって第4ブレーキB4 に油圧が供給されて
これが係合する。
【0035】また第8番目の出力ポート79から出力さ
れた油圧は、チェックボール付オリフィス86およびこ
れと並列の関係にあるオリフィス87を介して 3-4シフ
トバルブ88のポート89に供給される。前述したよう
にPレンジでは、第2ソレノイドバルブS2 がOFFと
なっていて信号圧を出力しているために、 3-4シフトバ
ルブ88のスプール90は図5の右半分に示す位置に押
し下げられており、したがってポート89がポート91
に連通する。そのためPレンジでは、このポート91か
ら第1ブレーキB1 に油圧が供給されてこれが係合す
る。
【0036】結局、Pレンジでは、第1ブレーキB1 と
第4ブレーキB4 とが係合するから、主変速部22にお
ける第1ないし第3の遊星歯車機構40,50,60の
全体が一体化され、かつ固定された状態になる。その結
果、出力軸65が固定される。
【0037】なお、上記の自動変速機においても従来一
般の自動変速機と同様にパーキングロック機構を備えて
いる。これは、例えば前掲の特開平7−32915号公
報に記載されている機構と同じ構成であり、出力軸65
もしくはこれと実質的に一体の部材にパーキングギヤが
取り付けられ、その外周側の下部にパーキングギヤに選
択的に噛み合うロックポールが回動自在に配置され、シ
フト装置によってPレンジを選択することにより、シフ
ト装置にケーブルなどのリンク機構で連結されたカム部
材がロックポールを押し上げて、ロックポールをパーキ
ングギヤに噛み合わせ、出力軸65の回転を止めるよう
に構成されている。したがって上記の自動変速機では、
Pレンジを選択することにより、パーキングロック機構
と第1および第4のブレーキB1 ,B4 とによって出力
軸65が固定された状態になり、これらがこの発明にお
けるロック手段に相当する。
【0038】シフト装置をPレンジにシフトする以前の
Rレンジにおいてブレーキ操作することにより車両を止
めた場合、エンジンから入力されたトルクがRレンジで
のギヤ比に応じて増大させられて出力軸65に作用して
いるから、出力軸65およびこれに連結されているプロ
ペラシャフト(図示せず)などの動力伝達系に捩り変形
が生じ、捩りトルクが蓄積される。したがってこの状態
からPレンジにシフトすると、出力軸65が前述したパ
ーキングロック機構と第1および第4のブレーキB1 ,
B4 によって固定されるため、出力軸65以降の動力伝
達系に捩りトルクが蓄積されたままとなる。
【0039】その状態でPレンジからRレンジなどの他
のレンジにシフトすると、先ず、パーキングロック機構
による出力軸65のロックが外れる。またマニュアルバ
ルブ70における第8番目の出力ポート79に油圧が発
生しなくなるので、第1ブレーキB1 から排圧されるこ
とになる。その場合、第1ブレーキB1 の油圧は、 3-4
シフトバルブ88のポート89に接続してあるオリフィ
ス87で絞られながら排出されるため、第1ブレーキB
1 の解放が徐々に行われ、第1ブレーキB1 のトルク容
量はゆっくり低下することになる。すなわち出力軸65
のロックの解除が徐々に行われるため、蓄積された捩り
トルクが出力軸65にかかっているとしても出力軸65
を含む動力の伝達系が急激に回転することが防止され
る。その結果、例えばパーキングロック機構におけるロ
ックポールがパーキングギヤから急激に外れ、その反動
としてパーキングギヤに当接するなどの事態を未然に防
止でき、ショックや異音の発生が有効に防止される。し
たがってこのオリフィス87がこの発明において出力軸
65のロックを摩擦係合装置を徐々に解放する手段に相
当する。
【0040】なお、図5に示す構成では、 3-4シフトバ
ルブ88がフェイルしてそのスプール90が図5の左半
分に示す位置に押し上げられたままとなったとしても、
マニュアルバルブ70における第8番目の出力ポート7
9から出力された油圧は、ポート93から 4-5シフトバ
ルブ94の制御ポート95に供給されるのみであるか
ら、特に支障が生じることはない。
【0041】上述した装置におけるRレンジからPレン
ジへのシフト時およびPレンジからRレンジへのシフト
時の油圧の変化を示せば、図6のとおりである。すなわ
ち図6の(A)に示すようにRレンジからPレンジにシ
フトすると、第4ブレーキB4 の油圧PB4は変化しない
ものの、Rレンジを設定していた第2クラッチC2 の油
圧PC2が急激に低下し、これに替えて第1ブレーキB1
の油圧PB1がライン圧PL まで上昇する。またPレンジ
からRレンジにシフトした場合には、図6の(B)に示
すように、第4ブレーキB4 の油圧PB4は変化しないも
のの、第1ブレーキB1 の油圧PB1が徐々に低下し、こ
れに替えてRレンジを設定するための第2クラッチC2
の油圧PC2が次第に上昇する。なお、この図6に示すよ
うに、第2クラッチC2 の油圧PC2の低下に対して第1
ブレーキB1 の油圧PB1の上昇が時間的に遅れており、
また第2クラッチC2 の油圧PC2の上昇に対して第1ブ
レーキB1 の低下が時間的に先行するから、これら二つ
の摩擦係合装置に対する油圧の同時係合が生じることは
ない。
【0042】つぎにこの発明の他の例を説明する。図7
はPレンジにおいて第4ブレーキB4 に加えて第3ブレ
ーキB3 を係合させることにより、出力軸65をロック
するように構成した例である。なお、図7において前述
した図5と同一の構成には同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0043】マニュアルバルブ70における出力ポート
のうちPレンジのみで油圧の発生する第8番目の出力ポ
ート79が、オリフィス86,87を介して 3-4シフト
バルブ88におけるポート96に連通されている。第1
ソレノイドバルブS1 が信号圧を出力していてスプール
90が図7の右半分に示す位置にある状態で前記ポート
96に連通する他のポート97が、 B-2リリースコント
ロールバルブ98のポート99に接続されている。
【0044】この B-2リリースコントロールバルブ98
は、第3ソレノイドバルブS3 に制御されて第2ブレー
キB2 の排圧を制御するバルブであり、その制御ポート
100に第3ソレノイドバルブS3 の信号圧が加えられ
ることにより、スプール101が図7の右半分に示す位
置に押し上げられている状態で前記ポート99に連通す
るポート102が、 B-3コントロールバルブ103のポ
ート104に接続されている。
【0045】この B-3コントロールバルブ103は、第
3ブレーキB3 の係合圧を調圧するためのバルブであ
り、ポート104に選択的に連通される出力ポート10
5がフィードバックポート106に連通され、かつ受圧
面の面積差によってスプール107に軸線方向力を作用
させるポート108にリニアソレノイドバルブSLUの信
号圧が加えられていることにより、このリニアソレノイ
ドバルブSLUによって調圧レベルを替えて第3ブレーキ
B3 の油圧PB3を調圧するようになっている。そしてこ
の B-3コントロールバルブ103の出力ポート105が
ソレノイドリレーバルブ109のポート110に接続さ
れている。
【0046】このソレノイドリレーバルブ109は、リ
ニアソレノイドバルブSLUの信号圧の供給箇所を切り換
えるためのバルブであり、第2ブレーキB2 の油圧PB2
によってスプール111が図7の右半分に示す位置に押
し下げられるようになっている。そして第2ブレーキB
2 が解放していることによってスプール111が図7の
左半分に示す位置に押し上げられている状態で前記ポー
ト110に連通するポート112に、第3ブレーキB3
が接続されている。なお、このソレノイドリレーバルブ
109の図での下端側の制御ポート113にはライン圧
PL が供給されている。
【0047】油圧制御装置が図7に示す構成を備えてい
ることにより、RレンジからPレンジにシフトすると、
マニュアルバルブ70の第7番目の出力ポート78に加
え第8番目の出力ポート79に油圧が発生し、この第8
番目の出力ポート79から 3-4シフトバルブ88、 B-2
リリースコントロールバルブ98、 B-3コントロールバ
ルブ103ならびにソレノイドリレーバルブ109を介
して第3ブレーキB3に油圧が供給され、これが係合す
る。その結果、主変速部22における第1ないし第3の
遊星歯車機構40,50,60が一体化されるとともに
固定されるので、出力軸65がロックされる。またPレ
ンジにシフトすることよってパーキングロック機構が動
作して出力軸65の回転を止める。したがってPレンジ
にシフトすることによって出力軸65が、パーキングロ
ック機構と第4および第3のブレーキB4 ,B3 とによ
って固定される。すなわちこれらがこの発明におけるロ
ック手段に相当している。
【0048】その場合、Pレンジにシフトする直前のR
レンジにおいて、ブレーキング操作によって車両を停止
し、その状態でエンジンからのトルクが入力されること
により、出力軸65以降の動力の伝達系に捩り変形が生
じていれば、Pレンジにシフトすることに伴って捩り変
形がそのまま保持され、捩りトルクが動力伝達系に蓄積
される。
【0049】その状態でPレンジからRレンジなどの他
のレンジにシフトすると、先ず、パーキングロック機構
による出力軸65のロックが外れる。またマニュアルバ
ルブ70における第8番目の出力ポート79に油圧が発
生しなくなるので、第3ブレーキB3 から排圧されるこ
とになる。その場合、第3ブレーキB3 の油圧は、 3-4
シフトバルブ88のポート96に接続してあるオリフィ
ス87で絞られながら排出されるため、第3ブレーキB
3 の解放が徐々に行われ、第3ブレーキB3 のトルク容
量はゆっくり低下することになる。すなわち出力軸65
のロックの解除が徐々に行われるため、蓄積された捩り
トルクが出力軸65にかかっているとしても出力軸65
を含む動力の伝達系が急激に回転することが防止され
る。その結果、例えばパーキングロック機構におけるロ
ックポールがパーキングギヤから急激に外れたり、それ
に伴ってショックや異音などが発生することが有効に防
止される。
【0050】なお、図5に示す構成では、ライン圧PL
を第1ブレーキB1 に供給してこれを係合させるように
構成したが、図7に示す構成では、調圧バルブである B
-3コントロールバルブ103を介して第3ブレーキB3
に対して油圧を給排するように構成したので、第3ブレ
ーキB3 の油圧PB3の制御の自由度が高くなり、蓄積さ
れた捩りトルクの解放によるショックや異音などをより
効果的に防止することが可能となる。したがってこの B
-3コントロールバルブ103がこの発明で出力軸65の
ロックを徐々に解放する手段の一部を構成していること
になる。
【0051】上述した図7に示す装置におけるRレンジ
からPレンジへのシフト時およびPレンジからRレンジ
へのシフト時の油圧の変化を、図6に示してある。すな
わち図6の(A)に示すようにRレンジからPレンジに
シフトすると、第4ブレーキB4 の油圧PB4は変化しな
いものの、Rレンジを設定していた第2クラッチC2の
油圧PC2が急激に低下し、これに替えて第3ブレーキB
3 の油圧PB3がライン圧PL まで上昇する。またPレン
ジからRレンジにシフトした場合には、図6の(B)に
示すように、第4ブレーキB4 の油圧PB4は変化しない
ものの、第3ブレーキB3 の油圧PB3が徐々に低下し、
これに替えてRレンジを設定するための第2クラッチC
2 の油圧PC2が次第に上昇する。なお、前述したように
第3ブレーキB3 の係合圧および解放圧は、リニアソレ
ノイドバルブSLUによって制御できるので、図5に示す
構成における第1ブレーキB1 の油圧の変化に対して、
第3ブレーキB3 の油圧の変化勾配を小さくすることが
できる。
【0052】上記の自動変速機の出力軸65の回転を止
めるためには、主変速部22の二つのブレーキを係合さ
せればよく、そこで図8に示す例では、第4ブレーキB
4 と第2ブレーキB2 とを係合させて出力軸65をロッ
クするように構成されている。すなわちマニュアルバル
ブ70の出力ポートのうちPレンジのみで油圧の発生す
る第8番目の出力ポート79は、オリフィス86,87
を介して 2-3シフトバルブ114のポート115に接続
されている。この 2-3シフトバルブ114は、第1ソレ
ノイドバルブS1 によって制御されるバルブであり、O
FF状態で第1ソレノイドバルブS1 が信号圧を出力す
ることによりスプール116が図8の右半分に示す位置
に押し下げられるようになっている。そして第1ソレノ
イドバルブS1 が信号圧を出力していないことによりス
プール116が図8の左半分に示す位置に押し上げら
れ、その結果、前記ポート115と連通するポート11
7に第2ブレーキB2 がオリフィス118を介して連通
されている。なお、符号119はアキュームレータであ
る。他の構成は前述した図5に示す構成と同じである。
【0053】したがってRレンジからPレンジにシフト
すれば、マニュアルバルブ70の二つの出力ポート7
8,79に油圧が発生するから、前述した各例における
と同様に第4ブレーキB4 が係合する一方、第8番目の
出力ポート79から出力された油圧がオリフィス86,
87および 2-3シフトバルブ114を介して第2ブレー
キB2 に供給され、これが係合する。その結果、主変速
部22における二つのブレーキB4 ,B2 が係合して三
組の遊星歯車機構40,50,60が一体化され、かつ
固定されるので、出力軸65が回転しないようにロック
される。なお、パーキングロック機構によって出力軸6
5がロックされることは、上述した各例と同様である。
したがって二つのブレーキB4 ,B2 とパーキングロッ
ク機構とがこの発明のロック手段に相当する。
【0054】そしてPレンジからRレンジなどの他のレ
ンジにシフトすると、パーキングロック機構による出力
軸65のロックが外れ、また第2ブレーキB2 から排圧
される。その場合、第2ブレーキB2 からの油圧はオリ
フィス87によって絞られるので、第2ブレーキB2 の
解放が徐々に行われる。その結果、図8に示す構成であ
っても、上述した各例と同様に、蓄積された捩りトルク
によって出力軸65が急激に回転させられることが防止
される。
【0055】ところで上述した各実施例では、Pレンジ
にシフトすることにより二つのブレーキが係合して出力
軸65の回転をロックするようになっているが、前述し
たパーキングロック機構は車速が所定値以上の場合に
は、ロックポールがパーキングギヤに噛み合わないよう
になっている。したがってこの発明のロック手段に相当
する前記二つの摩擦係合装置のPレンジでの係合につい
てもこのような車速に基づくインヒビット制御を行うこ
とが好ましい。
【0056】図9は、そのための機構の一例を示してお
り、前記チェック弁82の出力ポート85と第4ブレー
キB4 との間に 1-2シフトバルブ120が介在されてい
る。この 1-2シフトバルブ120は、第2ソレノイドバ
ルブS2 によって制御されるバルブであり、その第2ソ
レノイドバルブS2 からの信号圧が作用していないこと
によりスプール121が図9の左半分に示す位置に押し
下げられるために閉じられるポート122にチェック弁
82の出力ポート85が接続されている。また1-2シフ
トバルブ120のポートのうち、第2ソレノイドバルブ
S2 の信号圧が作用してスプール121が図9の右半分
に示す位置に押し下げられているときに前記ポート12
2に連通する他のポート123に、第4ブレーキB4 が
接続されている。
【0057】図10は、図9に示す油圧回路を使用した
場合のPレンジでの出力軸65のロック禁止制御のため
のルーチンを示している。図10において、先ず、入力
信号の処理(ステップ1)を行った後に、Rレンジから
Pレンジにシフトされたか否かを判断する(ステップ
2)。このシフトが行われていない場合にはリータン
し、またRレンジからPレンジにシフトされた場合に
は、車速Vがほぼゼロか否かが判断される(ステップ
3)。したがってこのステップ3がこの発明における車
速を検出する手段に相当する。
【0058】このステップ3で肯定判断された場合に
は、出力軸65をロックしても支障がなく、また前述し
たパーキングロック機構が動作して出力軸65の回転を
止めるので、第4ブレーキB4 を含む二つのブレーキB
1 ,B2 ,B3 ,B4 に対する油圧の、同時供給を実行
する(ステップ4)。これに対してステップ3で否定判
断された場合には、出力軸65の回転を止めることによ
るショックが懸念されるので、第2ソレノイドバルブS
2 から前記 1-2シフトバルブ120への信号圧の供給を
止める。具体的には、第2ソレノイドバルブS2 がOF
F状態で信号圧を出力するノーマルオープンタイプのバ
ルブであるから、これをON制御して信号圧の出力を止
める。
【0059】したがって図9に示す 1-2シフトバルブ1
20のポート122が閉じられ、第4ブレーキB4 に油
圧が供給されない(ステップ5)。その結果、車両がゆ
っくり移動する程度以上の車速であれば、Pレンジにシ
フトした場合に、第4ブレーキB4 に油圧が供給され
ず、これが解放されたままとなるので、出力軸65がロ
ックされることはなく、ショックや第4ブレーキB4 な
どの摩擦係合装置の滑りによる耐久性の低下などが回避
される。すなわちステップ5がこの発明において摩擦係
合装置の係合を禁止する手段に相当する。
【0060】なお、上記の具体例では、図2に示すギヤ
トレインを有する自動変速機を対象とする制御装置にこ
の発明を適用した例を説明したが、この発明は、図2に
示すギヤトレイン以外のギヤトレインを備えた自動変速
機を対象とする制御装置に適用することができる。した
がって出力軸を固定するために係合させる摩擦係合装置
は、上記の例で示した第1ないし第4のブレーキに限定
されない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、パーキングレンジで所定の摩擦係合装置を係合
させて出力軸の回転を止め、パーキングレンジから他の
レンジにシフトする場合、その摩擦係合装置を徐々に解
放するから、機械的なロック手段が外れた時点で摩擦係
合装置が係合していることにより、たとえ捩りトルクが
蓄積されていてもこれが直ちに解放されることがなく、
またその摩擦係合装置の解放が徐々に進行することによ
り、出力軸が急激に回転し始めることがなく、その結
果、捩りトルクに起因するショックや振動などを防止す
ることができる。
【0062】また請求項2の発明によれば、パーキング
レンジが選択された場合の車速が所定値以上の場合に、
出力軸を固定する摩擦係合装置の係合が禁止されるの
で、その摩擦係合装置の係合に起因するショックやその
摩擦係合装置の耐久性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を説明するための模式的なブロック図
である。
【図2】この発明で対象とする自動変速機の歯車変速機
構を主として示すスケルトン図である。
【図3】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
・解放状態を示す図表である。
【図4】各レンジ位置の配列を示す図である。
【図5】Pレンジで所定の摩擦係合装置を係合させて出
力軸をロックする油圧回路の一部を示す図である。
【図6】PレンジからRレンジにシフトした場合および
RレンジからPレンジにシフトした場合の摩擦係合装置
の油圧の変化を説明するためのタイムチャートである。
【図7】Pレンジで所定の摩擦係合装置を係合させて出
力軸をロックする他の油圧回路の一部を示す図である。
【図8】Pレンジで所定の摩擦係合装置を係合させて出
力軸をロックする更に他の油圧回路の一部を示す図であ
る。
【図9】所定車速以上でPレンジにシフトした場合に第
4ブレーキへの油圧の供給を阻止するよう構成した油圧
回路の一部を示す図である。
【図10】所定車速以上でPレンジにシフトした場合に
第4ブレーキB4 に対して油圧の供給を阻止する制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動変速機 19 自動変速機用電子制御装置 B1 ,B2 ,B3 ,B4 ブレーキ 28 入力軸 65 出力軸 87 オリフィス 103 B-3コントロールバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 政徳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中村 泰也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 高橋 信明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 尾崎 和久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 横山 文友 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 畔柳 明弘 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーキングレンジを含む複数のレンジを
    選択でき、かつパーキングレンジが選択された場合に出
    力軸の回転を機械的に止めるロック手段を備えた自動変
    速機の制御装置において、 パーキングレンジが選択された場合に係合して前記出力
    軸の回転を止める摩擦係合装置と、 パーキングレンジから他のレンジにシフトしたときに前
    記摩擦係合装置の係合を徐々に解除する手段とを備えて
    いることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 車速を検出する手段と、パーキングレン
    ジが選択されたときに検出された車速が所定値以上の場
    合に前記摩擦係合装置の係合を禁止する手段とを更に備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機
    の制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012117669A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Hyundai Motor Co Ltd 自動変速機の駐車制御装置および方法
KR101479810B1 (ko) * 2010-09-10 2015-01-06 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기 및 유압 제어 장치
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