JP3429809B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3429809B2
JP3429809B2 JP15798693A JP15798693A JP3429809B2 JP 3429809 B2 JP3429809 B2 JP 3429809B2 JP 15798693 A JP15798693 A JP 15798693A JP 15798693 A JP15798693 A JP 15798693A JP 3429809 B2 JP3429809 B2 JP 3429809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動変速機の変速を
制御するための装置に関し、特に変速時に摩擦係合装置
に供給される油圧を調圧バルブなどの調圧機構によって
直接制御するよう構成した変速制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両用の自動変速機は、ク
ラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を係合もしくは解
放することにより、歯車列における動力の伝達経路を変
えて変速を実行するように構成されている。その変速の
際には、エンジンを含めた回転要素の回転変動を伴うか
ら、摩擦係合装置を急激に係合もしくは解放すると、出
力軸トルクが急激に変化してこれが変速ショックとな
り、乗心地が損なわれる。また所定の摩擦係合装置を解
放するとともに他の摩擦係合装置を係合させるクラッチ
・ツウ・クラッチ変速の場合には、その係合もしくは解
放のタイミングが不適切であれば、エンジンの吹き上が
りが生じたり、あるいはタイアップによる出力軸トルク
の低下や摩擦係合装置の耐久性の低下などが生じる。
【0003】そのため従来一般には、回転要素の回転変
動に伴う慣性エネルギを吸収させる摩擦係合装置にアキ
ュームレータを付設し、例えばその係合圧をアキューム
レータの特性に応じてゆっくり増大させるように構成し
ている。その一例として本出願人らは、クラッチ・ツウ
・クラッチ変速に関与する各摩擦係合装置のオーバラッ
プ状態あるいはアンダーラップ状態を制御できる油圧回
路を、特願平3−344124号の願書に添付した図面
に示した。
【0004】アキュームレータを介して摩擦係合装置に
油圧を供給すれば、パッククリアランスを詰めるまで供
給圧を低圧に維持する制御や、摩擦係合装置がトルク容
量をもち始めた後の係合圧の緩やかな上昇の制御を、自
動的に行わせることができる。しかしながらこのような
作用をなすアキュームレータは、かなり多量のオイルを
入れることのできる容量をもったものとする必要がある
ので、油圧制御装置の小型・軽量化のためには、アキュ
ームレータに替えて調圧バルブによって摩擦係合装置の
係合圧を直接制御することが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】変速を実行するにあた
って所定の摩擦係合装置に油圧を供給する場合、パック
クリアランスが詰まるまでの低圧状態の維持やイナーシ
ャ相の開始までの比較的急激な油圧の上昇、さらにはそ
の後の係合圧の緩やかな昇圧および変速終了後の増圧な
どの制御を連続して行う必要がある。このような油圧の
制御を、調圧バルブを含む機構によって行う場合、調圧
バルブのほかにその調圧レベルを制御するためのソレノ
イドバルブや電子制御装置などの複数の機器を使用する
ことになる。したがってアキュームレータのみで調圧す
る場合に比較して調圧の自由度が格段に高くなるが、フ
ェールの生じる可能性も高くなり、そしていずれかの機
器にフェールが生じた場合には、摩擦係合装置に高圧の
係合圧が急激に供給され、その結果、変速ショックが悪
化する可能性がある。
【0006】この発明は上記の事情に鑑み、摩擦係合装
置に供給する油圧を直接制御するとともに、フェール時
の変速ショックの悪化を防止することのできる変速制御
装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図に示す構成としたことを特徴とす
るものである。すなわち請求項4に記載した発明は、図
1に示すように、第1の摩擦係合装置1を係合させると
ともに第2の摩擦係合装置(図示せず)を解放させるこ
とにより所定の変速段を達成する自動変速機Aの変速制
御装置において、自動変速機Aにおけるロックアップク
ラッチを制御するバルブからの出力圧に基づいて調圧レ
ベルを変える調圧機構2と、ロックアップ異常(ロック
アップクラッチの異常)により調圧機構2が調圧不能と
なるフェールを検出する調圧フェール検出手段3と、調
圧不能状態が検出された場合に前記変速段の達成を禁止
する変速段禁止手段4とを備えている構成とすることが
できる。
【0008】また請求項1に記載した発明は、図2に示
すように、所定の摩擦係合装置1に油圧を供給して該摩
擦係合装置1を係合させることにより所定の変速段を達
成する自動変速機Aの変速制御装置において、前記所定
の変速段を達成するための摩擦係合装置1の係合圧を直
接調圧する調圧機構2と、前記摩擦係合装置1に前記調
圧機構2を介して加えられる油圧の元圧を制御する元圧
制御機構5と、前記変速段に変速される際に係合圧を他
の変速段を達成する場合に比較して低下させるよう前記
元圧制御機構5に指令信号を出力する元圧低下手段6と
を具備していることを特徴とするものである。この請求
項1の発明では、請求項5に記載してあるように、前記
元圧低下手段を、スロットル開度に応じて制御されるラ
イン圧を低下させる手段とすることができる。また、請
項1の発明では、請求項6に記載してあるように、前
記元圧低下手段を、前記所定の変速段への変速中に前記
元圧を低下させる手段とすることができる。さらに、請
項1の発明では、請求項7に記載してあるように、前
記元圧低下手段を、前記調圧機構が前記摩擦係合装置へ
の供給圧を低い圧力に制御している間に元圧を低下させ
る手段とすることができる。そして、請求項1の発明で
は、請求項8に記載してあるように、前記調圧機構が、
オリフィスを介して前記摩擦係合装置に油圧を供給する
第1の油路とそのオリフィスを介さずに前記摩擦係合装
置に油圧を供給する第2の油路とのうち、第2の油路を
選択的に開閉するバルブと、第2の油路を開くよう前記
バルブを動作させる信号圧を発生する制御バルブとを備
えることができる。
【0009】さらに請求項2に記載した発明は、図3に
示すように、所定の摩擦係合装置1に油圧を加えて該摩
擦係合装置1を係合させることにより所定の変速段を達
成する自動変速機Aの変速制御装置において、前記所定
の変速段を達成するための摩擦係合装置1の係合圧を直
接調圧する調圧機構2を備え、かつこの調圧機構2から
前記所定の摩擦係合装置1に油圧を供給する油路9に、
背圧を有しかつ急激に供給された油圧を吸入して緩衝作
用をおこなうダンパ8が接続されていることを特徴とす
るものである。
【0010】そして請求項3に記載された発明は、図4
に示すように、所定の摩擦係合装置1に油圧を供給して
該摩擦係合装置1を係合させることにより所定の変速段
を達成する自動変速機Aの変速制御装置において、前記
摩擦係合装置1に供給する油圧を調圧する調圧機構2
と、該調圧機構2の調圧不能状態を検出する調圧フェー
ル検出手段3と、前記調圧機構2に供給された油圧を調
圧せずにそのまま出力するように設けられた油路10
と、該油路10を開閉する切換弁11と、前記調圧フェ
ール検出手段3によって調圧機構2の調圧不能状態が検
出された場合に前記切換弁11により前記油路10を閉
じさせるファーストアプライ中止手段11−1とを具備
していることを特徴とするものである。さらに、請求
9の発明は、第1の摩擦係合装置を係合しかつ第2の摩
擦係合装置を解放して所定の変速段を設定する自動変速
機の制御装置において、前記第1の摩擦係合装置に油圧
を供給する油路と、前記第1の摩擦係合装置を係合させ
て達成する変速段と前記第2の摩擦係合装置を係合させ
て達成する他の変速段よりも高速側の更に他の変速段を
設定する際に前記油路をドレーンに連通させるバルブと
を備えていることを特徴とするものである。この請求
9の発明では、請求項10に記載してあるように、前記
バルブを、前記他の変速段を設定するために係合させる
他の摩擦係合装置に油圧を供給するシフトバルブとする
ことができる。また、請求項9の発明では、請求項11
記載してあるように、電気信号に基づく信号圧で動作
することにより、第1の摩擦係合装置に油圧を供給する
油路をドレーンに連通させるバルブを更に備えることが
できる。さらにまた、請求項12の発明は、第1の摩擦
係合装置を係合しかつ第2の摩擦係合装置を解放して所
定の変速段を設定する自動変速機の制御装置において、
前記第1の摩擦係合装置に供給する油圧を調圧する調圧
バルブと、前記第2の摩擦係合装置に対して油圧を供給
する流路断面積を大小に切り換えるオリフィスコントロ
ールバルブとを備え、前記オリフィスコントロールバル
ブは、前記調圧バルブを介して前記第1の摩擦係合装置
をドレーンに連通させるポートを有していることを特徴
とするものである。この請求項12の発明では、請求
13に記載してあるように、前記調圧バルブを、調圧レ
ベルの可変なバルブとし、かつ前記オリフィスコントロ
ールバルブを、前記調圧バルブの調圧レベルが最低の時
に第1の摩擦係合装置の油圧をドレーンさせるように構
成することができる。また、請求項12の発明では、請
項14に記載してあるように、前記第1の摩擦係合装
置をドレーンに連通させる、前記調圧バルブから前記オ
リフィスコントロールバルブに到る油路の途中に、油圧
を所定量貯留するダンパが接続された構成とすることが
できる。あるいはまた、請求項12の発明では、請求
15に記載してあるように、前記第1の摩擦係合装置に
油圧を供給する油路のうち、前記調圧バルブより第1の
摩擦係合装置側の所定箇所に、油圧を所定量貯留するダ
ンパが接続された構成とすることができる。さらにま
た、請求項12の発明では、請求項16に記載してある
ように、前記調圧バルブに信号圧を出力してその調圧レ
ベルを変更するソレノイドバルブと、前記調圧バルブと
第1の摩擦係合装置との間の油路に介装され、前記調圧
レベルを最高レベルとする前記信号圧によって動作して
前記油路を遮断する切換弁とを更に備えることができ
る。そして、請求項12の発明では、請求項17に記載
してあるように、前記オリフィスコントロールバルブ
が、前記ポートをドレーンに連通させる動作状態で互い
に連通する2つのポートを更に備え、その一方のポート
が前記第1の摩擦係合装置に連通され、かつ他方のポー
トがダンパに連通された構成とすることができる。
【0011】
【作用】請求項4に記載された発明では、第1の摩擦係
合装置1を係合させるとともに他の摩擦係合装置を解放
させる変速の場合、自動変速機Aにおけるロックアップ
クラッチを制御するバルブからの出力圧に基づいて調圧
機構2が調圧レベルを変える。この調圧機構2は、例え
ば調圧バルブやその調圧値を変えるための信号圧を出力
するソレノイドバルブなどを含むが、それらの機器のい
ずれかのフェール(調圧機構2が調圧不能となるフェー
ル)を調圧フェール検出手段3が検出した場合には、ロ
ックアップ異常(ロックアップクラッチの異常)が判定
される。したがってロックアップ異常と判定された場合
には変速が行われないから、変速ショックが悪化するこ
とが防止される。
【0012】また請求項1に記載された発明では、前記
摩擦係合装置1を係合させて変速を実行する場合、その
変速段を達成するための摩擦係合装置1に供給される油
圧が調圧機構2によって直接調圧されるとともに、その
油圧の元圧が元圧制御機構5によって、他の変速の場合
に比較して低圧に制御される。したがって調圧不能のた
めに摩擦係合装置1に元圧がそのまま調圧機構2を介し
て供給されるような事態になっても、元圧自体が低圧に
設定されるから、摩擦係合装置1が急激に大きなトルク
容量をもったり、あるいはそれに伴って変速ショックが
大きくなったりすることを防止することができる。
【0013】さらに請求項2に記載された発明では、調
圧機構2によって係合圧が直接調圧される摩擦係合装置
1のためのダンパが、調圧機構2から摩擦係合装置1に
油圧を供給する油路に接続して設けられているので、摩
擦係合装置1に供給する油圧を調圧できない事態になっ
た場合に、摩擦係合装置1での係合圧の上昇が、前記ダ
ンパ8によって緩和され、その結果、変速ショックの悪
化が防止される。
【0014】そして請求項3に記載された発明では、調
圧機構2によって摩擦係合装置1のファーストアプライ
制御を行う場合、調圧機構2の調圧不能状態が生じてい
れば、これを検出した調圧フェール検出手段3からの信
号に基づいてファーストアプライ中止手段11−1が切
換弁11を閉じる。したがって摩擦係合装置1に対する
高い油圧の急速な供給が行われないので、摩擦係合装置
1が急激に係合することやそれに伴う変速ショックの悪
化が防止される。さらに、請求項9の発明では、前記高
速側の他の変速段を設定する場合、第1の摩擦係合装置
に油圧を供給する油路がドレーンに連通されるので、そ
の第1の摩擦係合装置から確実に油圧を排出させること
ができる。また、請求項12の発明では、第2の摩擦係
合装置についてのオリフィスを切り換えることに伴って
第1の摩擦係合装置をドレーンに連通させることがで
き、そのため、第2の摩擦係合装置の係合時には第1の
摩擦係合装置を解放させることができる。この請求項1
2の発明にダンパを付加して請求項14の発明のように
構成すれば、第1の摩擦係合装置のドレーンに対する連
通が急激に遮断された場合には、ダンパが油圧を受け入
れるので、第1の摩擦係合装置のトルク容量の変化を交
わしてショックを防止できる。特に、請求項16の発明
では、調圧機構の調圧レベルが最高の状態になってしま
った場合には、それに伴って切換弁が第1の摩擦係合装
置に対する供給油路を閉じるので、第1の摩擦係合装置
が大きいトルク容量を持つことを回避できる。
【0015】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図5はこの発明の一実施例を示す全体的な制御
系統図であって、自動変速機Aを連結してあるエンジン
Eは、その吸気管路12にメインスロットルバルブ13
とその上流側に位置するサブスロットルバルブ14とを
有している。そのメインスロットルバルブ13はアクセ
ルペダル15に連結されていて、アクセルペダル15の
踏み込み量に応じて開閉される。またサブスロットルバ
ルブ14は、モータ16によって開閉されるようになっ
ている。このサブスロットルバルブ14の開度を調整す
るためにモータ16を制御し、またエンジンEの燃料噴
射量および点火時期などを制御するためのエンジン用電
子制御装置(E−ECU)17が設けられている。この
電子制御装置17は、中央演算処理装置(CPU)およ
び記憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力インター
フェースを主体とするものであって、この電子制御装置
17には、制御のためのデータとして、エンジン(E/
G)回転数N、吸入空気量Q、吸入空気温度、スロット
ル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッチからの
信号などの各種の信号が入力されている。
【0016】自動変速機Aは、油圧制御装置18によっ
て変速およびロックアップクラッチやライン圧あるいは
所定の摩擦係合装置の係合圧が制御される。その油圧制
御装置18は、電気的に制御されるように構成されてお
り、また変速を実行するための第1ないし第3のシフト
ソレノイドバルブS1 ,〜S3 、エンジンブレーキ状態
を制御するための第4ソレノイドバルブS4 、ライン圧
を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT、アキュ
ームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバル
ブSLN、ロックアップクラッチや所定の摩擦係合装置の
係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUが
設けられている。
【0017】これらのソレノイドバルブに信号を出力し
て変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧などを
制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)19
が設けられている。この自動変速機用電子制御装置19
は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RA
M、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体と
するものであって、この電子制御装置19には、制御の
ためのデータとしてスロットル開度、車速、エンジン水
温、ブレーキスイッチからの信号、シフトポジション、
パターンセレクトスイッチからの信号、オーバドライブ
スイッチからの信号、後述するクラッチC0 の回転速度
を検出するC0 センサからの信号、第2クラッチC2 の
回転速度を検出するC2 センサからの信号、自動変速機
の油温、マニュアルシフトスイッチからの信号などが入
力されている。
【0018】またこの自動変速機用電子制御装置19と
エンジン用電子制御装置17とは、相互にデータ通信可
能に接続されており、エンジン用電子制御装置17から
自動変速機用電子制御装置19に対しては、1回転当た
りの吸入空気量(Q/N)などの信号が送信され、また
自動変速機用電子制御装置19からエンジン用電子制御
装置17に対しては、各ソレノイドバルブに対する指示
信号と同等の信号および変速段を指示する信号などが送
信されている。
【0019】すなわち自動変速機用電子制御装置19
は、入力されたデータおよび予め記憶しているマップに
基づいて変速段やロックアップクラッチのON/OF
F、あるいはライン圧や係合圧の調圧レベルなどを判断
し、その判断結果に基づいて所定のソレノイドバルブに
指示信号を出力し、さらにフェールの判断やそれに基づ
く制御を行うようになっている。またエンジン用電子制
御装置17は、入力されたデータに基づいて燃料噴射量
や点火時期あるいはサブスロットルバルブ14の開度な
どを制御することに加え、自動変速機Aでの変速時に燃
料噴射量を削減し、あるいは点火時期を変え、もしくは
サブスロットルバルブ14の開度を絞ることにより、出
力トルクを一時的に低下させるようになっている。
【0020】図6は上記の自動変速機Aの歯車列の一例
を示す図であり、ここに示す構成では、前進5段・後進
1段の変速段を設定するように構成されている。すなわ
ちここに示す自動変速機Aは、トルクコンバータ20
と、副変速部21と、主変速部22とを備えている。そ
のトルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ23
を有しており、このロックアップクラッチ23は、ポン
プインペラ24に一体化させてあるフロントカバー25
とタービンランナ26を一体に取付けた部材(ハブ)2
7との間に設けられている。エンジンのクランクシャフ
ト(それぞれ図示せず)はフロントカバー25に連結さ
れ、またタービンランナ26を連結してある入力軸28
は、副変速部21を構成するオーバドライブ用遊星歯車
機構29のキャリヤ30に連結されている。
【0021】この遊星歯車機構29におけるキャリヤ3
0とサンギヤ31との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ31がキャリヤ30に対して相
対的に正回転(入力軸28の回転方向の回転)する場合
に係合するようになっている。またサンギヤ31の回転
を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。
そしてこの副変速部21の出力要素であるリングギヤ3
2が、主変速部22の入力要素である中間軸33に接続
されている。
【0022】したがって副変速部21は、多板クラッチ
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構29の全体が一体となって回転するため、中
間軸33が入力軸28と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ31の回転
を止めた状態では、リングギヤ32が入力軸28に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
【0023】他方、主変速部22は三組の遊星歯車機構
40,50,60を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ
51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャ
リヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三
者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸65が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギ
ヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結さ
れている。
【0024】この主変速部22の歯車列では後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第3
遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸33との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯車
機構50のサンギヤ51と中間軸33との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
【0025】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構40および第2遊星歯車機構50のサンギヤ41,5
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ41,51(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング66との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,5
1が逆回転(入力軸28の回転方向とは反対方向の回
転)しようとする際に係合するようになっている。多板
ブレーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構4
0のキャリヤ42とケーシング66との間に設けられて
いる。そして第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の
回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブ
レーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがケーシング6
6との間に並列に配置されている。なお、この第2一方
向クラッチF2 はリングギヤ63が逆回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0026】上記の自動変速機Aでは、各クラッチやブ
レーキを図7の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図7において○印は係合状態、●印はエン
ジンブレーキ時に係合状態、△印は係合・解放のいずれ
でもよいこと、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0027】図7に示す各変速段は、シフトレバー(図
示せず)を操作して選択された走行レンジに応じて設定
され、そのシフトレバーによって選択する走行レンジの
位置は、図8に示すように配列されている。すなわちパ
ーキング(P)レンジ位置に続けてリバース(R)レン
ジ位置が配置され、これらの配列方向に対して斜め方向
の位置にRレンジに続けてニュートラル(N)レンジ位
置が設けられている。ドライブ(D)レンジ位置は、こ
のNレンジに対して、前記Pレンジ位置とRレンジ位置
との配列方向と平行に配置され、さらに4速レンジ位置
が、これらの配列方向に対して直行する方向に屈曲した
位置に配置されている。さらに3速レンジ位置が、4速
レンジ位置に対して、前記NレンジとDレンジとの配列
方向と平行な方向に配置され、2速レンジ位置は、前記
Rレンジ位置に対するNレンジ位置と同様な関係となる
位置に設けられ、そしてロー(L)レンジ位置は、Dレ
ンジ位置に対する4速レンジ位置と同様な関係となる位
置に設けられている。
【0028】これらの走行レンジのうち、Dレンジで
は、図7に示す前進5段を達成することができ、これに
対して4速レンジでは、オーバドライブ段である第5速
のない前進4段を達成することができ、さらに3速レン
ジでは第3速までの変速段、2速レンジでは第2速まで
の変速段をそれぞれ達成することができ、そしてLレン
ジでは第1速のみを達成することができる。したがって
3速レンジ位置と2速レンジ位置との間でシフトレバー
を手動で操作した場合には、第2速から第3速へのアッ
プシフトもしくは第3速から第2速へのダウンシフトが
生じる。
【0029】図7の作動表に示されているように、第2
速と第3速との間の変速は、第2ブレーキB2 と第3ブ
レーキB3 との係合・解放状態を共に変えるクラッチ・
ツウ・クラッチ変速になる。この変速を円滑に行うため
に、上述した油圧制御装置18には図9に示す油圧回路
が組み込まれている。
【0030】図9において符号71は 2-3シフトバルブ
を示し、また符号72は 3-4シフトバルブを示してい
る。これらのシフトバルブ71,72の各ポートの各変
速段での連通状態は、それぞれのシフトバルブ71,7
2の下側に示しているとおりである。なお、その数字は
各変速段を示す。その 2-3シフトバルブ71のポートの
うち第1速および第2速で入力ポート73に連通するブ
レーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路75を介
して接続されている。この油路にはオリフィス76が介
装されており、そのオリフィス76と第3ブレーキB3
との間にダンパバルブ77が接続されている。このダン
パバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン圧が急激に
供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝作用を行う
ものである。
【0031】また符号78は B-3コントロールバルブで
あって、第3ブレーキB3 の係合圧をこの B-3コントロ
ールバルブ78によって直接制御するようになってい
る。すなわちこの B-3コントロールバルブ78は、スプ
ール79とプランジャ80とこれらの間に介装したスプ
リング81とを備えており、スプール79によって開閉
される入力ポート82に油路75が接続され、またこの
入力ポート82に選択的に連通させられる出力ポート8
3が第3ブレーキB3 に接続されている。さらにこの出
力ポート83は、スプール79の先端側に形成したフィ
ードバックポート84に接続されている。一方、前記ス
プリング81を配置した箇所に開口するポート85に
は、第3速以上の変速段で 2-3シフトバルブ71からD
レンジ圧を供給する油路(図示せず)が接続されてい
る。またプランジャ80の端部側に形成した制御ポート
86には、ロックアップクラッチ用リニアソレノイドバ
ルブSLUの信号圧が供給されるようになっている。
【0032】したがって B-3コントロールバルブ78
は、スプリング81の弾性力と制御ポート86に供給さ
れる油圧とによって調圧レベルが設定され、かつ制御ポ
ート86に供給される信号圧による総圧力が、スプリン
グ81の弾性力より大きい場合に信号圧によって調圧値
を変えられるようになっている。また第3速以上の変速
段では、ポート85に供給されるDレンジ圧によってス
プール79が図9の左半分に示す位置に固定されるよう
になっている。
【0033】さらに図9中符号87は 2-3タイミングバ
ルブであって、この 2-3タイミングバルブ87は、小径
のランドと2つの大径のランドとを形成したスプール8
8と第1のプランジャ89とこれらの間に配置したスプ
リング90とスプール88を挟んで第1のプランジャ8
9とは反対側に配置された第2のプランジャ91とを有
している。この 2-3タイミングバルブ87の中間部のポ
ート92に油路93が接続され、またこの油路93は、
2-3シフトバルブ71のポートのうち第3速以上の変速
段でブレーキポート74に連通させられるポート94に
接続されている。さらにこの油路93は途中で分岐し
て、前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポー
ト95にオリフィスを介して接続されている。この中間
部のポート92に選択的に連通させられるポート96は
油路97を介して B-3アプライバルブ98に接続されて
いる。そして第1のプランジャ89の端部に開口してい
るポートにロックアップクラッチ用リニアソレノイドバ
ルブSLUが接続され、また第2のプランジャ91の端部
に開口するポートに第2ブレーキB2 がオリフィスを介
して接続されている。
【0034】2-3シフトバルブ71のうち第3速以上の
変速段で入力ポート73に連通させられるポート99に
油路100が接続され、この油路100が第2ブレーキ
B2 に接続されている。またこの油路100には、小径
オリフィス101とチェックボール付オリフィス102
とが並列に介装されている。またこの油路100から分
岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧する
場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス10
4が介装され、この油路103は以下に説明するオリフ
ィスコントロールバルブ105に接続されている。
【0035】オリフィスコントロールバルブ105は第
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール106によって開閉されるよう
に図での下端側に形成したポート107には第2ブレー
キB2 が接続されており、このポート107より図で
上側に形成したポート108に前記油路103が接続さ
れている。第2ブレーキB2 を接続してあるポート10
7より図での上側に形成したポート109は、ドレーン
ポートに選択的に連通させられるポートであって、この
ポート109には、油路110を介して前記 B-3コント
ロールバルブ78のポート111が接続されている。な
おこのポート111は第3ブレーキB3を接続してある
出力ポート83に選択的に連通させられるポートであ
る。ここで、B3 コントロールバルブ78のドレーン圧
をオリフィスコントロールバルブを介してドレーンする
理由は、B3 コントロールバルブの調圧精度を向上させ
るためであり、例えば、このバルブは0〜8kgf/cm2
調圧し、それより大きい油圧はオリフィスコントロール
バルブ105のポート109を閉じ、B3 コントロール
バルブ78の調圧作用を中止することにより実現する。
【0036】オリフィスコントロールバルブ105のポ
ートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート112に、ノーマルク
ローズタイプの第3ソレノイドバルブS3 の信号圧が選
択的に供給されるようになっている。
【0037】なお、前記 B-3アプライバルブ98は、 2
-3シフトバルブ71から第2ブレーキB2 に油圧を供給
する油路100を油路97に選択的に連通させるための
バルブであり、スプリング113を配置してある箇所に
開口するポート114に、油路100から分岐した油路
115が接続されており、またこれとはスプール116
を挟んで反対側のポート117にライン圧PL が供給さ
れている。
【0038】そして図9中、符号118は第2ブレーキ
B2 用のアキュームレータを示し、また符号119は C
-0エギゾーストバルブを示し、さらに符号120はクラ
ッチC0 用のアキュームレータを示している。なお C-0
エギゾーストバルブ119は必要に応じてクラッチC0
を係合・解放を切換えるものである。
【0039】したがって、上述した油圧回路によれば、
B-3コントロールバルブ78のポート111がドレーン
に連通していれば、第2速を設定する際に第3ブレーキ
B3に供給する係合圧を B-3コントロールバルブ78に
よって直接調圧することができ、またその調圧レベルを
リニアソレノイドバルブSLUによって変えることができ
る。またオリフィスコントロールバルブ105のスプー
ル106が、図の左半分に示す位置にあれば、第2ブレ
ーキB2 はこのオリフィスコントロールバルブ105を
介して油路103に連通させられるので、大径オリフィ
ス104を介して排圧が可能になり、したがって第2ブ
レーキB2 からの排圧速度を制御することができる。
【0040】すなわち第3ブレーキB3 は、第1速から
第2速へアップシフトする場合およひ第3速から第2速
へダウンシフトする場合に係合させるが、その第3ブレ
ーキB3 に供給する油圧は、アップシフトの場合とダウ
ンシフトの場合とで若干異なるが、概ね以下のようにし
て制御される。
【0041】前述したように B-3コントロールバルブ7
8は、そのポート111がドレーンに連通している状態
で調圧作用をなし、またスプール79が図9の左半分に
示す位置に固定された場合には、ライン圧がそのまま第
3ブレーキB3 に供給される。したがって例えば、第2
速への変速信号が出力された直後の所定時間の間、第3
ソレノイドバルブS3 をOFFにしてオリフィスコント
ルロールバルブ105の制御ポート112に油圧を供給
することにより、そのスプール106によってポート1
09を閉じ、これにより B-3コントロールバルブ78の
ポート111を実質的に閉じ、併せてロックアップクラ
ッチ用リニアソレノイドバルブSLUからB-3コントロー
ルバルブ78の制御ポート86に信号圧を供給してスプ
ール79を図9の左半分に示す位置に押し下げる。この
ようにすれば、第3ブレーキB3にライン圧が供給され
てファーストアプライを行うことができる。
【0042】これとは反対に低圧待機させる場合には、
第3ソレノイドバルブS3 をONにしてオリフィスコン
トロールバルブ105の制御ポート112から排圧する
ことにより、そのポート109をドレーンポートに連通
させ、これにより B-3コントロールバルブ78のポート
111をドレーンに連通させ、併せてリニアソレノイド
バルブSLUから出力される信号圧を、その総圧力(プラ
ンジャ80を押圧する荷重)がスプリング81の弾性力
以下となるように低圧に設定する。その結果、B-3コン
トロールバルブ78の調圧値がスプリング81の弾性力
で定まる低レベルになるので、第3ブレーキB3 に供給
され油圧は低い圧力に維持される。
【0043】またイナーシャ相の開始以前の段階(トル
ク相)においては、リニアソレノイドバルブSLUからの
信号圧を幾分高めに設定すると、 B-3コントロールバル
ブ78の調圧値が高くなるので、第3ブレーキB3 の係
合圧の昇圧勾配が大きくなる。そしてイナーシャ相の開
始が検出された場合には、 B-3コントロールバブル78
の制御ポート86に供給する信号圧を、それ以前より若
干低く設定する。その結果、 B-3コントロールバルブ7
8の調圧値が低くなるので、第3ブレーキB3の昇圧勾
配が緩やかになり、変速ショックを良好なものにするこ
とができる。
【0044】そして変速の終了した後は、第3ソレノイ
ドバルブS3 をOFFにしてオリフィスコントロールバ
ルブ105のポート109を閉じることにより、 B-3コ
ントロールバルブ78が調圧作用を行わないようにし、
これにより第3ブレーキB3にライン圧をそのまま供給
して第3ブレーキB3 を確実に係合させる。
【0045】このように第3ブレーキB3 の係合圧の直
接制御には、 B-3コントロールバルブ78およびリニア
ソレノイドバルブSLUならびにオリフィスコントロール
バルブ105、第3ソレノイドバルブS3 、そしてこれ
らのソレノイドバルブSLU,S3 を制御する電子制御装
置19が関与し、これらのいずれかにフェールが生じた
場合には、第3ブレーキB3 の係合圧を所期どおりに制
御できなくなる。このような場合、この発明に係る上記
の変速制御装置では、以下のように制御する。
【0046】図10はいずれかのソレノイドバルブSL
U,S3 がフェールした場合の制御ルーチンを示すフロ
ーチャートであって、先ず入力信号の処理(ステップ
1)を行い、ついで第3ソレノイドバルブS3 がOFF
のままとなるようにフェールしているか否か(ステップ
2)、およびリニアソレノイドバルブSLUがフェールし
ているか否か(ステップ3)を順に判断する。これらい
ずれのソレノイドバルブSLU,S3 もフェールしていな
い場合には、ステップ4に進んで通常の変速パターン
(変速線図)を設定し、この変速パターンにしたがって
変速を実行する。これに対していずれかのソレノイドバ
ルブSLU,S3 がフェールしていた場合には、すなわち
ステップ2もしくはステップ3の判断結果が“イエス”
であれば、ステップ5に進んで第2速禁止の変速パター
ン(変速線図)を設定する。具体的には、第2速の変速
領域のない変速線図を設定し、これに基づいて変速を実
行する。したがって第1速から第2速へのアップシフト
および第3速から第2速へのダウンシフトが生じないの
で、第3ブレーキB3 を調圧不能な B-3コントロールバ
ルブ78によって制御することが防止されるので、変速
ショックの悪化が未然に防止される。
【0047】ところで上述した変速制御装置は、図5に
示すようにライン圧PL を制御するためのリニアソレノ
イドバルブSLTを備えている。これは通常、スロットル
開度に応じてライン圧PL を制御するが、その制御は電
子制御装置19からの指令信号によってある程度自由に
行うことができるので、第3ブレーキB3 の係合圧の調
圧を行えない場合には、これを利用して変速ショックを
防止してもよい。
【0048】図11はその制御ルーチンを示すフローチ
ャートであって、入力信号の処理(ステップ10)を行
った後に変速中か否かを判断(ステップ11)し、変速
中であれば、それが第1速から第2速への変速か否かを
判断する(ステップ12)。その判断結果が“イエス”
であれば、ライン圧PL を第2速への変速可能な範囲で
最低限に設定する(ステップ13)。すなわち第2速
は、図7の作動表に示すように第3ブレーキB3 と第1
クラッチC1 とを係合させるから、この第1クラッチC
1 がトルク容量をもつ範囲でライン圧PL を最小限にま
で下げる。したがって第3ブレーキB3 に供給する油圧
を B-3コントロールバルブ78で調圧できないことによ
り、第3ブレーキB3 の係合圧が急激に立ち上がること
があっても、その係合圧の元圧であるライン圧PL 自体
が低い圧力に抑えられているから、第3ブレーキB3 に
供給される油圧が低くなって変速ショックが防止され
る。
【0049】一方、ステップ12の判断結果が“ノー”
の場合には、ステップ14に進んで第3速から第2速へ
の変速か否かを判断する。この変速が行われていれば、
ステップ15においてライン圧PL の低減制御をステッ
プ13と同様に行う。したがってこの場合も第3ブレー
キB3 の係合圧を調圧できなくても、元圧が低いことに
より変速ショックが防止される。
【0050】なお、変速中でないことによりステップ1
1の判断結果が“ノー”の場合にはステップ16に進ん
で通常のライン圧制御を行い、また同様に、第3速から
第2速への変速ではないためにステップ14の判断結果
が“ノー”の場合にはステップ17に進んで通常のライ
ン圧PL の制御を行う。
【0051】第3ブレーキB3 を解放状態から係合させ
る場合、その油圧サーボ機構の油室(それぞれ図示せ
ず)にオイルが充満し、かつピストン(図示せず)がい
わゆるパッククリアランスを詰めるまで移動して作動を
完了する間は、供給圧を低圧に維持し、その後に係合圧
を次第に高くする。これは係合圧のサージを防ぐためで
あり、第3ブレーキB3 の係合圧を調圧できない場合に
は、先ずこの低圧待機時の油圧の上昇を防ぐことが必要
となる。
【0052】図12にフローチャートで示す制御では、
この低圧待機時の第3ブレーキB3の係合圧を低下させ
る。すなわち入力信号の処理(ステップ20)を行った
後、変速中か否かを判断する(ステップ21)。変速中
でなければ特に制御を行うことなくリターンし、また変
速中であれば、その変速が第1速から第2速への変速か
否かを判断する(ステップ22)。その判断結果が“イ
エス”であれば、低圧待機タイミングか否かを判断(ス
テップ23)し、低圧待機タイミングであればライン圧
PL の低減制御を行う(ステップ24)。したがって前
述した B-3コントロールバルブ78を介して第3ブレー
キB3 の係合圧を調圧できない場合、低圧待機時に供給
される油圧は、元圧であるライン圧PL が低いことによ
り低く抑えられ、その結果、係合圧のサージやそれに伴
う変速ショックの悪化が防止される。
【0053】またステップ22の判断結果が“ノー”の
場合にはステップ25に進んで第3速から第2速への変
速か否かを判断する。そして第3速から第2速への変速
中であり、かつ低圧待機タイミングであれば(ステップ
25およびステップ23の判断結果が“イエス”であれ
ば)、上記の場合と同様に、ライン圧PL の低減制御を
行う(ステップ24)。なお、ステップ25の判断結果
が“ノー”であれば、リターンする。
【0054】一方、第1速から第2速への変速中であ
り、あるいは第3速から第2速への変速中であっても、
低圧待機タイミングでなければ、すなわちステップ23
の判断結果が“ノー”であれば、ステップ26に進んで
ライン圧PL の低圧制御を解除して復帰制御を行う。
【0055】つぎにこの発明の他の実施例を説明する。
図13に示す例は、前述したダンパ77を廃止し、これ
に替えてクラッチC0 用のアキュームレータ120を、
第3ブレーキB3 のためのダンパとして兼用した例であ
る。このアキュームレータ120では、ピストン121
の先端側にクラッチC0 を接続した第1油室122が形
成され、またピストン121の外周部に、第1油室12
2側の受圧面積がこれとは反対側の受圧面積より小さい
第2油室123が形成され、さらにスプリング124を
収容した背圧室125にアキュームレータコントロール
圧PACC (もしくはライン圧)が供給されている。そし
てその第2油室123に第3ブレーキB3 が接続されて
いる。
【0056】したがって図13に示す構成では、第3ブ
レーキB3 に急激に高い油圧が供給された場合、その油
圧がアキュームレータ120の第2油室123にも作用
してそのピストン121が図13の左方向に移動するの
で、第3ブレーキB3 に供給される油圧の一部がこの第
2油室123に吸入され、第3ブレーキB3 での油圧の
立上がりが緩和される。またこのアキュームレータ12
0の背圧室125にはアキュームレータコントロール圧
PACC が供給されているから、エンジン負荷が大きい
程、高い油圧をダンパすることになる。さらに図13に
示す構成では、アキュームレータ120をクラッチC0
と第3ブレーキB3 とで共用することになるので、部品
点数を削減して装置の小型軽量化および低廉化を図るこ
とができる。
【0057】図14に示す例は、 B-3コントロールバル
ブ78のポート111とオリフィスコントロールバルブ
105のポート109とを接続している油路110に、
アキュームレータをダンパ126として接続した例であ
る。このダンパ126の背圧室には、エンジン負荷に応
じて制御されるライン圧PL などの背圧が加えられてい
る。このような構成であれば、例えばオリフィスコント
ロールバルブ105のスプール106がスティックして
このポート109が閉じられたままとなり、それに伴っ
て B-3コントロールバルブ78で調圧できなくなって
も、第3ブレーキB3 に供給される油圧が油路110を
介してこのダンパ126でダンピングされるので、第3
ブレーキB3 の係合圧が急激に立上がることを防止し、
またそれに伴って変速ショックの悪化を防止することが
できる。
【0058】図15に示す例は、第1クラッチC1 用の
オリフィスコントロールバルブ127によって、 B-3コ
ントロールバルブ78と第3ブレーキB3 との間の油路
128を開閉するように構成した例である。すなわちこ
のオリフィスコントロールバルブ127は、2つのスプ
ール129,130を有しており、これらのうち図15
の右側のスプール130は、2つのポート131,13
2を選択的に連通・遮断するようになっており、その一
方のポート131に B-3コントロールバルブ78のポー
ト83が接続され、また他方のポート132に第3ブレ
ーキB3 が接続されている。また前記各スプール12
9,130の間のポート133にロックアップクラッチ
用リニアソレノイドバルブSLUの信号圧が供給されてい
る。
【0059】したがってリニアソレノイドバルブSLUの
フェールによってその信号圧が常時、最高圧となった場
合には、 B-3コントロールバルブ78のスプール79が
図の左半分に示す位置に固定されて、 B-3コントロール
バルブ78が調圧作用を行わなくなるが、これと同時
に、第1クラッチC1 用のオリフィスコントロールバル
ブ127のポート133に高い圧力の信号圧が供給され
てスプール130がポート131とポート132とを遮
断する。その結果、 B-3コントロールバルブ78から第
3ブレーキB3 へ油圧を供給する油路128が閉じられ
るから、第3ブレーキB3 にはオリフィス76を介して
のみ油圧が供給される。したがってこのようなフェール
が生じた場合には、第3ブレーキB3 に対してゆっくり
油圧が供給されるので、第3ブレーキB3 が急激に係合
したり、あるいはそれに伴って変速ショックが悪化した
りすることを防止できる。
【0060】図16に示す例は、第3ブレーキB3 がフ
ァーストアプライされた後に、ダンパ134で第3ブレ
ーキB3 の係合圧をダンピングするように構成した例で
ある。この例では、第2ブレーキB2 用のオリフィスコ
ントロールバルブ105に、互いに選択的に連通・遮断
される2つのポート135,136が追加して設けられ
ており、第3ソレノイドバルブS3 から信号圧が供給さ
れてスプール106が図の左半分に示す位置にあるとき
にポート135が閉じられるようになっている。そして
その一方のポート135が第3ブレーキB3 に接続さ
れ、また他方のポート136がダンパ134に接続され
ている。なお、このダンパ134には例えばライン圧P
L が背圧として加えられている。またオリフィスを介装
した油路137が、前記ポート135,136をバイパ
スするように設けられている。
【0061】したがって図16に示す構成では、第3ブ
レーキB3 に油圧をファーストアプライする場合、オリ
フィスコントロールバルブ105のポート109を閉じ
て B-3コントロールバルブ78が調圧作用を行わないよ
うにするので、これと同時にオリフィスコントロールバ
ルブ105のポート135,136が遮断され、その結
果、この状態ではダンパ134に油圧が送られずに、第
3ブレーキB3 にファーストアプライされる。ファース
トアプライの後、オリフィスコントロールバルブ105
のスプール106は図の右半分に示す位置に押し下げら
れるから、ポート135とポート136とが連通し、し
たがって第3ブレーキB3 がダンパ134に連通する。
そのため、この状態で第3ブレーキB3 に急激に油圧が
送られても、ダンパ134が作用して、第3ブレーキB
3 の係合圧の急激な上昇を抑える。またこの場合、ダン
パ134には、前記油路137を設けてあることにより
徐々に油圧が供給される。
【0062】このように図16に示す構成では、第3ブ
レーキB3 のファーストアプライの後の油圧の上昇を、
ダンパ134で緩和できるので、 B-3コントロールバル
ブ78を介した第3ブレーキB3 の調圧が不能になって
も、変速ショックを防止することができる。
【0063】ところで上述した例では、第3ブレーキB
3 の係合圧の調圧値をリニアソレノイドバルブSLUの信
号圧によって制御するが、このリニアソレノイドバルブ
SLUは、ロックアップクラッチの制御にも使用されてい
る。したがってロックアップクラッチの係合状態の判定
結果に基づいて前記リニアソレノイドバルブSLUのフェ
ールを推定して第2速の禁止制御を行うこともできる。
【0064】図17はその制御ルーチンの一例を示すフ
ローチャートであって、ステップ30で入力信号の処理
を行った後、フェールモードとなっているか否かを判断
する(ステップ31)。このフェールモードは、いれず
れかのソレノイドバルブのフェールやトルク低減制御の
フェールなどの正常状態でない事態に対応するためのモ
ードであって、そのステップ31の判断結果が“イエ
ス”であれば、ロックアップ異常の判定を行う。この判
定は例えば、ロックアップ(ハーフロックアップを含
む)を指令している状態でのタービン回転数とエンジン
回転数の比と、車速やスロットル開度などの走行状態に
応じて予め定めた値とを比較することにより行うことが
できる。そしてロックアップ異常と判定された場合に
は、第2速の禁止を設定する(ステップ33)。これ
は、例えば第2速領域のない変速線図を設定することに
より行うことができる。すなわちロックアップの異常
は、必ずしもリニアソレノイドバルブSLUのフェールに
よるものではないが、可能性が高いので、このリニアソ
レノイドバルブSLUで調圧値を制御することにより達成
する変速段である第2速を禁止する。一方、ステップ3
1の判断結果およびステップ32の判断結果のいずれか
が“ノー”の場合には、ステップ34に進んで第2速禁
止の設定解除を行う。
【0065】なお、この発明は上述した各実施例に限定
されるものではないのであって、図6に示す歯車列を有
する自動変速機以外の自動変速機および図9に示す油圧
回路以外の油圧回路を有する自動変速機を対象とした変
速制御装置にも適用することができる。したがってこの
発明は、第3ブレーキの係合圧を直接制御する場合に限
らず、他の摩擦係合装置の係合圧を直接制御する場合に
も適用することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の変速制御
装置によれば、自動変速機におけるロックアップクラッ
チを制御するバルブからの出力圧に基づいて調圧レベル
が変えられ、ロックアップ異常により調圧機構が調圧不
能となるフェールが検出され、かつ所定の摩擦係合装置
の係合圧を調圧バルブを含む調圧機構によって直接制御
するにあたり、その係合圧を調圧できない状態になれ
ば、その摩擦係合装置を使用する変速段を禁止するか
ら、変速ショックが悪化することを未然に防止すること
ができる。
【0067】また調圧機構によって係合圧を直接制御さ
れる摩擦係合装置を係合させる変速の場合に、その係合
圧の元圧を低減制御するよう構成することにより、調圧
不能な状態でも摩擦係合装置に急激に高い油圧が供給さ
れることを防止でき、その結果、この摩擦係合装置のト
ルク容量が急激に増大したり、それに伴って変速ショッ
クが悪化したりすることを防止することができる。
【0068】さらに調圧機構によって係合圧が直接制御
される摩擦係合装置のダンパとして他の摩擦係合装置の
アキュームレータを接続することにより、調圧不能時の
摩擦係合装置の係合圧の急激な立上がりを防止でき、ま
た部品点数を削減して小型軽量化および低廉化を図るこ
とができる。
【0069】そして調圧機構とこれによって調圧した油
圧を供給される摩擦係合装置との間に切換弁を設け、調
圧不能時にこの切換弁を閉じて摩擦係合装置に対するフ
ァーストアプライを中止する構成では、その摩擦係合装
置の係合圧が急激に立ち上がることがないので、変速シ
ョックを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の構成の一例を概念的に示すブロック
図である。
【図2】この発明の構成の一例を概念的に示すブロック
図である。
【図3】この発明の構成の一例を概念的に示すブロック
図である。
【図4】この発明の構成の一例を概念的に示すブロック
図である。
【図5】この発明の一実施例の制御系統を概略的に示す
ブロック図である。
【図6】その自動変速機の歯車列を主として示す図であ
る。
【図7】各変速段を設定するための作動表を示す図であ
る。
【図8】各走行レンジを選択するためのシフトポジショ
ンの配列を示す図である。
【図9】油圧回路の一部を示す図である。
【図10】フェール時に第2速を禁止する制御ルーチン
を示すフローチャートである。
【図11】第2速への変速時にライン圧を低下させる制
御ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】第2速への変速の際の低圧待機時にライン圧
を低下させる制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図13】この発明の他の実施例における油圧回路の一
部を示す図である。
【図14】この発明の更に他の実施例における油圧回路
の一部を示す図である。
【図15】この発明の更に他の実施例における油圧回路
の一部を示す図である。
【図16】この発明の更に他の実施例における油圧回路
の一部を示す図である。
【図17】ロックアップ異常に基づいて第2速を禁止す
る制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 摩擦係合装置 2 調圧機構 3 調圧フェール検出手段 4 変速禁止手段 5 元圧制御機構 6 元圧低下手段 8 アキュームレータ 9,10 油路 11 切換弁 11−1 ファーストアプライ中止手段 A 自動変速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 福村 景範 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 深津 彰 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 塚本 一雅 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−10430(JP,A) 特開 平2−304258(JP,A) 特開 平5−60221(JP,A) 特開 昭62−177343(JP,A) 特開 平5−133464(JP,A) 特開 昭62−274139(JP,A) 特開 平5−39859(JP,A) 特開 平2−212664(JP,A) 特開 平2−35256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の摩擦係合装置に油圧を供給して該
    摩擦係合装置を係合させることにより所定の変速段を達
    成する自動変速機の変速制御装置において、 前記所定の変速段を達成するための前記摩擦係合装置の
    係合圧を直接調圧する調圧機構と、前記摩擦係合装置に
    前記調圧機構を介して加えられる油圧の元圧を制御する
    元圧制御機構と、前記変速段に変速される際に係合圧を
    他の変速段を達成する場合に比較して低下させるよう前
    記元圧制御機構に指令信号を出力する元圧低下手段とを
    具備していることを特徴とする自動変速機の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】 所定の摩擦係合装置に油圧を加えて該摩
    擦係合装置を係合させることにより所定の変速段を達成
    する自動変速機の変速制御装置において、 前記所定の変速段を達成するための摩擦係合装置の係合
    圧を直接調圧する調圧機構を備え、かつこの調圧機構か
    ら前記所定の摩擦係合装置に油圧を供給する油路に、背
    圧を有しかつ急激に供給された油圧を吸入して緩衝作用
    をおこなうダンパが接続されていることを特徴とする自
    動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 所定の摩擦係合装置に油圧を供給して該
    摩擦係合装置を係合させることにより所定の変速段を達
    成する自動変速機の変速制御装置において、 前記摩擦係合装置に供給する油圧を調圧する調圧機構
    と、該調圧機構の調圧不能状態を検出する調圧フェール
    検出手段と、前記調圧機構に供給された油圧を調圧せず
    にそのまま出力するように設けられた油路と、該油路を
    開閉する切換弁と、前記調圧フェール検出手段によって
    調圧機構の調圧不能状態が検出された場合に前記切換弁
    により前記油路を閉じさせるファーストアプライ中止手
    段とを具備していることを特徴とする自動変速機の変速
    制御装置。
  4. 【請求項4】 第1の摩擦係合装置を係合させるととも
    に第2の摩擦係合装置を解放させることにより所定の変
    速段を達成する自動変速機の変速制御装置において、 前記自動変速機におけるロックアップクラッチを制御す
    るバルブからの出力圧に基づいて調圧レベルを変える調
    圧機構と、前記ロックアップクラッチの異常により前記
    調圧機構が調圧不能となるフェールを検出する調圧フェ
    ール検出手段と、調圧不能状態が検出された場合に前記
    変速段の達成を禁止する変速段禁止手段 とを備えている
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 前記元圧低下手段は、スロットル開度に
    応じて制御されるライン圧を低下させる手段であること
    を特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記元圧低下手段は、前記所定の変速段
    への変速中に前記元圧を低下させる手段であることを特
    徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 前記元圧低下手段は、前記調圧機構が第
    1の摩擦係合装置への供給圧を低い圧力に制御している
    間に元圧を低下させる手段であることを特徴とする請求
    項1に記載の自動変速機の変速制御装置。
  8. 【請求項8】 前記調圧機構は、オリフィスを介して第
    1の摩擦係合装置に油圧を供給する第1の油路とそのオ
    リフィスを介さずに第1の摩擦係合装置に油圧を供給す
    る第2の油路とのうち、第2の油路を選択的に開閉する
    バルブと、第2の油路を開くよう前記バルブを動作させ
    る信号圧を発生する制御バルブとを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置。
  9. 【請求項9】 第1の摩擦係合装置を係合しかつ第2の
    摩擦係合装置を解放して所定の変速段を設定する自動変
    速機の変速制御装置において、 前記第1の摩擦係合装置に油圧を供給する油路と、 前記第1の摩擦係合装置を係合させて達成する変速段と
    前記第2の摩擦係合装置を係合させて達成する他の変速
    段とは異なるこれらの変速段より高速側の更に他の変速
    段を設定する際に前記油路をドレーンに連通させるバル
    ブとを備えていることを特徴とする自動変速機の変速制
    御装置。
  10. 【請求項10】 前記バルブは、前記他の変速段を設定
    するために係合させる他の摩擦係合装置に油圧を供給す
    るシフトバルブであることを特徴とする請求項9に記載
    の自動変速機の変速制御装置。
  11. 【請求項11】 電気信号に基づく信号圧で動作するこ
    とにより、第1の摩擦係合装置に油圧を供給する油路を
    ドレーンに連通させるバルブを更に備えていることを特
    徴とする請求項9に記載の自動変速機の変速制御装置。
  12. 【請求項12】 第1の摩擦係合装置を係合しかつ第2
    の摩擦係合装置を解 放して所定の変速段を設定する自動
    変速機の変速制御装置において、 前記第1の摩擦係合装置に供給する油圧を調圧する調圧
    バルブと、 前記第2の摩擦係合装置に対して油圧を供給する流路断
    面積を大小に切り換えるオリフィスコントロールバルブ
    とを備え、 前記オリフィスコントロールバルブは、前記調圧バルブ
    を介して前記第1の摩擦係合装置をドレーンに連通させ
    るポートを有していることを特徴とする自動変速機の変
    速制御装置。
  13. 【請求項13】 前記調圧バルブは、調圧レベルの可変
    なバルブであり、 かつ前記オリフィスコントロールバルブは、前記調圧バ
    ルブの調圧レベルが最低の時に第1の摩擦係合装置の油
    圧をドレーンさせるように構成されていることを特徴と
    する請求項12に記載の自動変速機の変速制御装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の摩擦係合装置をドレーンに
    連通させる、前記調圧バルブから前記オリフィスコント
    ロールバルブに到る油路の途中に、油圧を所定量貯留す
    るダンパが接続されていることを特徴とする請求項12
    に記載の自動変速機の変速制御装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の摩擦係合装置に油圧を供給
    する油路のうち、前記調圧バルブより第1の摩擦係合装
    置側の所定箇所に、油圧を所定量貯留するダンパが接続
    されていることを特徴とする請求項12に記載の自動変
    速機の変速制御装置。
  16. 【請求項16】 前記調圧バルブに信号圧を出力してそ
    の調圧レベルを変更するソレノイドバルブと、 前記調圧バルブと第1の摩擦係合装置との間の油路に介
    装され、前記調圧レベルを最高レベルとする前記信号圧
    によって動作して前記油路を遮断する切換弁とを更に備
    えていることを特徴とする請求項12に記載の自動変速
    機の変速制御装置。
  17. 【請求項17】 前記オリフィスコントロールバルブ
    が、前記ポートをドレーンに連通させる動作状態で互い
    に連通する2つのポートを更に備え、 その一方のポートが前記第1の摩擦係合装置に連通さ
    れ、かつ他方のポートがダンパに連通されていることを
    特徴とする請求項12に記載の自動変速機の変速 制御装
    置。
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