JPH10188232A - 磁気抵抗効果ヘッド及びそれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッド及びそれを用いた磁気記録再生装置

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JPH10188232A
JPH10188232A JP34493796A JP34493796A JPH10188232A JP H10188232 A JPH10188232 A JP H10188232A JP 34493796 A JP34493796 A JP 34493796A JP 34493796 A JP34493796 A JP 34493796A JP H10188232 A JPH10188232 A JP H10188232A
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JP
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head
magnetic
layer
magnetoresistive
alloy
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JP34493796A
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Yoshihiro Hamakawa
佳弘 濱川
Katsuro Watanabe
克朗 渡辺
Kenichi Meguro
賢一 目黒
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気記録の高記録密度化のために、再生用磁気
ヘッドの高感度化を行う。 【解決手段】複数層の強磁性層13,14,19分割
し、強磁性層13,14,19の少なくとも1層に反強
磁性層20の交換バイアス磁界が印加され、強磁性層の
少なくとも1層の強磁性層19には反強磁性層20から
の交換バイアス磁界が直接には印加されていない多層膜
を感磁部に用いた磁気抵抗効果ヘッドで、非磁性金属層
をPdないしはPd合金とCu,Au,Auの少なくと
も一種の金属とを積層して形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の磁
化の向きにより情報を保存し、磁気ヘッドにより記録再
生を行う磁気記録再生装置の再生部に用いる、磁気抵抗
効果ヘッドに関し、特に、巨大磁気抵抗効果を利用した
高感度な磁気抵抗効果ヘッドおよび其れを用いた磁気記
録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の高密度化に伴い、再生用磁気
ヘッドに強い感度が求められている。高感度の再生磁気
ヘッドとして、磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッド)と
呼ばれるものが知られている。磁気抵抗効果型ヘッド
は、記録媒体からの磁界を、素子の抵抗変化として検出
する。従来の一般的な磁気抵抗効果型ヘッドは、抵抗が
磁化と電流方向との間の角度θの関数としてcos2θに比
例して変化する成分をもつという、異方性磁気抵抗効果
(AMR)に基づいて動作する。
【0003】最近、異方性磁気抵抗効果とは、別の原理
で動作する磁気抵抗効果ヘッドとして、DienyらによるP
hysical Review B, 第43巻,1297〜1300貢
「軟磁性多層膜における巨大磁気抵抗効果に記載のよう
に2層の強磁性層を非磁性金属層で分離し、一方の強磁
性層に反強磁性層からの交換バイアスを印加する構造の
ヘッドが考案された。このような多層膜では、抵抗R
は、2層の強磁性層の磁化の間の角度の関数として、co
sθに比例して変化する成分を有することが、Dienyらの
論文に示されており、このような効果を巨大磁気抵抗効
果(GMR)と読んでいる。このような多層膜により、
磁界センサをつくると、2層の強磁性層のうちに反強磁
性層に接していない方のみがの磁化が回転できるので、
外部磁界により、2層の磁化の間の角度θが変化し、こ
れが抵抗変化ΔRとして検出できる。このような、多層
膜の巨大磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果型ヘッド
は、従来の異方性磁気抵抗効果を利用したヘッドに比べ
て、大きい出力を示すことが知られている。このよう
な、磁気抵抗効果ヘッドで、2層の強磁性層を分離する
非磁性金属層としては、特開平4−358310 号公報に記載
されているように、Cu,Au,Agが知られている。
この場合、磁気抵抗効果ヘッドの感磁部を構成している
磁気抵抗効果膜の磁気抵抗変化率ΔR/Rは、膜厚など
を最適化することにより、数%であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、磁気記録の高
密度化には、再生用磁気ヘッドにさらなる強い感度が求
められている。すなわち、磁気抵抗効果膜の磁気抵抗変
化率は、さらに大きくする必要があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の材
料および膜厚を有する非磁性金属層を積層した多層膜を
用いた磁気抵抗効果膜について鋭意研究を重ねた結果、
複数層の強磁性層を非磁性金属層で分割し、上記強磁性
層の少なくとも1層に反強磁性層からの交換バイアス磁
界が印加されており、強磁性層の少なくとも1層には反
強磁性層からの交換バイアス磁界が直接には印加されて
いない多層膜を感磁部に用いた磁気抵抗効果ヘッドで、
上記非磁性金属層がPdないしはPd合金とCu,A
u,Auの少なくとも一種の金属とを積層すればその磁
気抵抗効果膜の磁気抵抗変化率は増大することがわかっ
た。なお、非磁性金属層を構成する積層膜の最上層と最
下層はPdないしPd合金であることが望ましい。ま
た、非磁性金属層のPdあるいはPd合金に接する強磁
性層の少なくとも1層は、Co膜あるいはCo合金膜で
あることが望ましい。また、非磁性層金属層のうちC
u,Au,Agの膜厚は、1nmから5nmであること
が望ましく、PdあるいはPd合金の膜厚は0.5nm
から5nmであることが望ましい。以上の磁気抵抗効果
膜は、従来の磁気抵抗効果膜に対して磁気抵抗変化率を
約2倍向上させる事ができる。従って、この磁気抵抗効
果膜を感磁部に用いた磁気抵抗効果ヘッドでは高感度化
が実現できた。またこの磁気抵抗効果ヘッドを用いる
と、高性能磁気記録再生装置が実現できた。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を用
いながら具体的に説明する。
【0007】[実施例1]図1は本実施例の磁気抵抗効
果ヘッドの感磁部に用いられた磁気抵抗効果膜10の膜
構成の一実施例を示す。磁気抵抗効果膜10を形成する
に際しては、高周波マグネトロンスパッタリング装置を
用い、アルゴン3mTorr雰囲気で形成した。なお、本発
明の効果は、高周波マグネトロン装置で形成された磁気
抵抗効果膜に限定されるわけではない。その他の膜形成
法、たとえば、イオンビームスパッタ法,蒸着法などで
も良い。磁気抵抗効果膜10は、非磁性基板11上に、
下地層12,強磁性層13,強磁性層14,非磁性金属
層15,強磁性層19,反強磁性層20,保護膜21を
順次積層した。ここで、非磁性金属層15は非磁性金属
16,17,18からの積層膜から構成されている。な
お、下地層12は、その上に形成する強磁性層,非磁性
金属層,反強磁性層の結晶配向性をするために形成し
た。本実施例では、下地層12はTa(膜厚5nm)、
強磁性層13としてNiFe合金(膜厚5nm)、強磁
性層14としてCoFe合金(膜厚2nm)、非磁性金属層
16としてPd(膜厚0.1 から10nm)、非磁性金
属層17としてCu(膜厚1nm)、非磁性金属層18
としてPd(膜厚、強磁性層19はCo(膜厚3n
m)、反強磁性層20はCrMnPd合金(膜厚30n
m)、保護膜21はTa(膜厚5nm)を用いた。本実
施例では上記材料を用いたが、それ以外に下地層12は
Zr,Hf、それらの合金、あるいはCoNbZr,C
oTaZrなどの非晶質合金でも良い。また、反強磁性
層に接していない強磁性層13,強磁性層14は軟磁性
膜を示すことが望ましく、NiFe系合金,CoFeN
i系合金,CoFe系合金を用いることが好ましい。ま
た強磁性層13にNiFe系合金,強磁性層14にCo
という構成でも良い。非磁性金属層15は、実施例のよ
うに非磁性金属層15の最上層と最下層にはPdないし
はPd合金で形成されることが望ましい。Pd合金はP
dCu,PdAu,PdAgなどが望ましい。非磁性金属
層17はCuだけでなく、Au,Agでも同様の効果が
あった。反強磁性層20に接する強磁性19は、必ずし
も軟磁気特性を示す必要はないが、NiFe系合金,N
i−Fe−Co系合金,CoFe合金などでも良い。反
強磁性層20はCrMnPd系合金を用いたが、他の反
強磁性膜を用いることもできる。反強磁性材料は、Fe
−Mn系,その他のCr−Mn系,Pd−Mn系,Ir
−Mn系,Pt−Mn系,Au−Mn系合金,Ni−M
n系,Ni−Mn−Cr系合金,Ni−O,Ni−Co
−Oなどが望ましい。保護膜21はTaを用いたが、Z
r,Hfなどでも良い。それぞれの層の膜厚に関して
は、膜厚に限定されるものではなく、下地層12は1n
mから5nm、強磁性層13として1nmから10n
m、強磁性層14として0.5nm から5nm、強磁性
層19は1nmから5nm、反強磁性層20は5nmか
ら50nm、保護膜21は1nmから5nmでも良い。
【0008】図2は本実施例の磁気抵抗効果膜10の磁
気抵抗変化率ΔR/Rの非磁性金属層Pd16,18の
膜厚依存性を示す。ここでは、非磁性金属層Pd16,
18の膜厚は同じにしている。図2に示すように、本実
施例の磁気抵抗効果膜10の磁気抵抗変化率ΔR/R
は、非磁性金属層Pd16,18の膜厚が厚くなるほど
大きくなった。この磁気抵抗変化率ΔR/Rは、従来磁
気抵抗効果膜のように、非磁性金属膜にCu,Au,A
gなどを使った磁気抵抗効果膜よりも、約1.7倍ほど
大きくなっている。非磁性金属層Pd16,18の膜厚
は、0.5nm より薄いと膜形成するのが難しく、また
5nmより厚いと、従来の磁気抵抗効果膜でも達成でき
る磁気抵抗変化率であった。従って、非磁性金属層Pd
16,18の膜厚は0.5nm 以上5nm以下が望まし
い。本実施例では、非磁性金属層Pd16,18の膜厚
は、すべて同じにしているが、必ずしも同じ膜厚にする
必要はなく、それぞれが0.5nm 以上5nm以下にあ
れば良い。また、本実施例では、非磁性金属層Cu17
の膜厚は、1nmにしているが、0.5nm より薄いと
膜形成するのが難しく、また5nmより厚いと、従来の
磁気抵抗効果膜でも達成できる磁気抵抗変化率であっ
た。従って非磁性金属層Cuの膜厚は0.5nm以上5n
m以下が望ましい。なお、非磁性金属層Pd16,18
に直接接する強磁性層はNiFeでも良いがCoやCo
Fe,CoFeNiなどのCo合金の方が本発明の効果
が顕著であった。
【0009】また、本発明の実施例では、反強磁性層1
7は、Pdを基準にして非磁性基板11とは反対側に存
在する場合を示したが、その逆の場合でもその効果はか
わらない。
【0010】また、ここでは、反強磁性層17の交換バ
イアスによって少なくとも1層の強磁性層16の磁化を
固定したスピンバルブ構造の磁気抵抗効果膜を示してい
るが、本発明の効果は、スピンバルブ効果に基づく磁気
抵抗効果膜であれば同様の効果がある。
【0011】図3に本発明の、実施例1の磁気抵抗効果
ヘッド30の主要部の断面図を示す。本発明の磁気抵抗
効果ヘッド30はZrO2 ,Al23で形成された基板
31上に図1で示した磁気抵抗効果膜10を形成した
後、磁気抵抗効果膜10の磁区制御を行うための縦バイ
アスパターンとなる硬磁性層32,32′、ならびに電
流の供給と信号の検出のための電極層33,33′を形
成する。硬磁性層32,32′は、CoPdCr,Co
CrTa,CoNiPd,CoPd,CoPdCr−Zr
2 膜を用いることができる。硬磁性層の保磁力を高め
るためにCrなどの下地層を硬磁性層の下に敷いてもよ
い。電極層33,33′は、Au,Ta,W,Cuなど
の金属膜,合金膜あるいはそれらの多層膜を用いた。な
お、本発明の効果はこのヘッド構造に限ったものではな
い。この磁気抵抗効果膜10を用いたすべての磁気ヘッ
ドで本発明は有効である。
【0012】なお、実際の磁気抵抗効果ヘッドは、図3
に示す主要部を上下のシールド膜で挟むことによって作
製した。このとき下部シールドには、膜厚2mmの非晶質
CoTaZr合金膜を用い、上部シールドは、スパッタ
法により形成した膜厚2μmのNiFe合金膜を用い
た。シールド間のギャップ絶縁層は、スパッタ法により
形成したAl23膜を用いた。この磁気抵抗効果ヘッド
はさらに、スパッタ法で形成されたAl23保護膜を形
成し、研磨,スライダ加工を経て記録再生装置に供し
た。
【0013】図5は本実施例の磁気抵抗効果型ヘッド3
0を再生ヘッドとして用いたときの記録再生分離型ヘッ
ド40の斜視図である。この記録再生分離型ヘッド40
は、図2に示す磁気抵抗効果型ヘッド30と誘導型記録
ヘッド41とを重ね合わせた構造である。すなわち、磁
気抵抗効果型ヘッド30は、シールド層42,43間の
ギャップ層44に挿入されて再生ヘッドとして働き、誘
導型記録ヘッド41は記録磁極45,46間に挿入され
たコイル47を備えて記録ヘッドとして働くように構成
されている。
【0014】本実施例では、再生ヘッドとして、本実施
例の磁気抵抗効果ヘッド30を用いているので、従来の
非磁性金属層を使った磁気抵抗効果ヘッドよりも高感度
化が図れた。
【0015】図5の(a)および(b)は、本実施例の
磁気抵抗効果型ヘッド30を再生ヘッドに用いた磁気記
録再生装置50の平面模式図及び、A−A′断面図であ
る。この磁気記録再生装置はディスク状の磁気記録媒体
51と、記録媒体を回転駆動する磁気記録媒体駆動部5
2と、記録再生分離型ヘッド40とこの記録再生分離型
ヘッド40を位置決め旋回させるヘッド駆動部53と、
記録再生分離型ヘッド40に関する記録信号および再生
信号を処理する記録再生信号処理部(図示省略)とを具備
して構成されている。
【0016】本実施例では、再生ヘッドとして、本実施
例の磁気抵抗効果型ヘッド30を備えた記録再生分離型
ヘッド40を用いているので、高出力化が図れ、磁気記
録再生装置の小型大容量化が図れた。
【0017】以上の実施例は、磁気ヘッドに限定して述
べたが、本発明の磁気抵抗効果膜10は、磁気装置再生
装置50に用いられる磁気ヘッド以外の磁気センサに用
いても良い。
【0018】[実施例2]図6は、本実施例の磁気抵抗
効果ヘッドの感磁部に用いられた磁気抵抗効果膜60の
膜構成の他の実施例を示す。磁気抵抗効果膜を形成する
に際しては、高周波マグネトロンスパッタリング装置を
用い、アルゴン3mTorr雰囲気で形成した。なお、本発
明の効果は、高周波マグネトロン装置で形成された磁気
抵抗効果膜に限定されるわけではない。その他の膜形成
法、たとえば、イオンビームスパッタ法,蒸着法などで
も良い。磁気抵抗効果膜60は、非磁性基板11上に、
下地層61,反強磁性層62,強磁性層63,非磁性金
属層64,強磁性層68,強磁性層69,強磁性層7
0,非磁性金属層71,強磁性層75,反強磁性層7
6,保護膜21を順次積層した。なお、下地層61は、
その上に形成する強磁性層,非磁性金属層,反強磁性層
の結晶配向性をするために形成した。本実施例では、下
地層61はTa(膜厚5nm)、反強磁性層62はMn
Ir合金膜(膜厚10nm)、強磁性層63はCo(膜
厚3nm)、強磁性層68はCoFe合金膜(膜厚1n
m)、強磁性層69はNiFe合金膜(膜厚2nm)、
強磁性層70はCoFe合金膜(膜厚1nm)、強磁性
層75はCo(膜厚3nm)、反強磁性層76はMnI
r合金膜(膜厚10nm)、保護膜21はTa(膜厚5n
m)を用いた。本実施例では上記材料を用いたが、それ
以外に下地層61はZr,Hf、それらの合金、あるい
はCoNbZr,CoTaZrなどの非晶質合金でも良
い。また、反強磁性層62,76に接していない強磁性
層68,69,70は軟磁性膜を示すことが望ましく、
NiFe系合金,CoFeNi系合金,CoFe系合金を用
いることが好ましい。また強磁性層69にNiFe系合
金,強磁性層68,70がCoという構成でも良い。反
強磁性層62,76に接する強磁性層63,75は、必
ずしも軟磁気特性を示す必要はないが、NiFe系合
金,CoFeNi系合金,CoFe合金などでも良い。
反強磁性層62,76はMn−Ir系合金を用いたが、
他の反強磁性膜を用いることもできる。反強磁性材料
は、Cr−Mn系,Pd−Mn系,Fe−Mn系,Pt
−Mn系,Au−Mn系合金,Ni−Mn系,Ni−M
n−Cr系合金,Ni−O,Ni−Co−Oなどが望ま
しい。保護膜21はTaを用いたが、Zr,Hfなどで
も良い。それぞれの層の膜厚に関しては、膜厚に限定さ
れる物ではなく、下地層61は1nmから5nm、強磁
性層63として1nmから10nm、強磁性層68,7
0として0.5nm から5nm、強磁性層69は1nm
から5nm、反強磁性層62,76は5nmから50n
m、保護膜21は1nmから5nmでも良い。本実施例
の磁気抵抗効果膜60の磁気抵抗変化率ΔR/Rは、実
施例1の磁気抵抗効果膜10の磁気抵抗変化率ΔR/R
よりも約1.5 倍大きかった。また、非磁性金属層Pd
65,67,72,74の最適な膜厚は、実施例1と同
じく0.5nm 以上5nm以下が望ましい。本実施例で
は、非磁性金属層Pd65,67,72,74の膜厚
は、すべて同じにしているが、必ずしも同じ膜厚にする
必要はなく、それぞれが0.5nm 以上5nm以下にあ
れば良い。また、非磁性金属層Cu66,73の膜厚は、
実施例1と同様0.5nm 以上5nm以下であれば良
い。また、本実施例では、非磁性金属層の膜厚はすべて
同じにしているが、必ずしも同じ膜厚にする必要はな
く、それぞれが0.5nm以上5nm以下にあれば良
い。
【0019】本実施例の磁気抵抗効果ヘッドの構造,記
録再生分離型ヘッドの構造も、磁気抵抗効果膜以外は、
実施例1と同様である。本実施例でも、磁気抵抗効果膜
60の抵抗変化率が実施例1よりも約1.5 倍向上して
いるため、磁気ヘッドの出力も実施例1の約1.5 倍の
向上が得られ、磁気記録再生装置の小型大容量化が図れ
た。
【0020】
【発明の効果】強磁性層の一部に反強磁性層からの交換
バイアス磁界を印加した多層膜で、非磁性金属層材料と
してPdを用いることにより従来よりも高い磁気抵抗変
化率を得ることができた。さらに、この磁気抵抗効果膜
は磁気抵抗効果ヘッドなどに適用する事で高感度化が実
現できた。また、この磁気抵抗効果ヘッドを用いること
により、高出力化が可能となり、大容量小型の磁気記録
再生装置を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す磁気抵抗効果ヘッドの
感磁部に用いられた磁気抵抗効果膜の説明図。
【図2】図1に示す磁気抵抗効果膜の磁気抵抗変化率と
非磁性金属層Pdの膜厚との関係を示す特性図。
【図3】本発明の一実施例の磁気抵抗効果ヘッドの主要
部の断面図。
【図4】本発明の磁気抵抗効果ヘッドを再生ヘッドとし
て用いた時の記録再生分離型ヘッドの斜視図。
【図5】本発明の磁気抵抗効果ヘッドを再生ヘッドとし
て用いた磁気記録再生装置の説明図。
【図6】本発明の他の実施例を示す磁気抵抗効果ヘッド
の感磁部に用いられた磁気抵抗効果膜の説明図。
【符号の説明】
10…磁気抵抗効果膜、11…非磁性基板、12…下地
層、13,14,19…強磁性層、15,16,17,
48…非磁性金属層、20…反強磁性層、21…保護
膜。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数層の強磁性層を非磁性金属層で分割
    し、上記強磁性層の少なくとも1層に反強磁性層からの
    交換バイアス磁界が印加されており、上記強磁性層の少
    なくとも1層には反強磁性層からの交換バイアス磁界が
    直接には印加されていない多層膜を感磁部に用いた磁気
    抵抗効果ヘッドにおいて、前記非磁性金属層がPdない
    しはPd合金とCu,Au,Auの少なくとも一種の金
    属とを積層してなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の上記非磁性金属層を構成
    する積層膜の最上層と最下層がPdないしPd合金であ
    る請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の上記非磁性金属
    層を構成するPd合金が、PdCu,PdAu,PdA
    gである磁気抵抗効果ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の上記非磁性
    層金属層のうちCu,Au,Agの膜厚が0.5nm か
    ら5nmである磁気抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4記載の非磁性金
    属層のうちPdあるいはPd合金の膜厚が0.5nm か
    ら5nmである磁気抵抗効果ヘッド。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5に記載の非
    磁性金属層のPdあるいはPd合金に接する強磁性層の
    少なくとも1層は、Co膜あるいはCo合金膜である磁
    気抵抗効果ヘッド。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のCo合金膜がCoFe合
    金,CoFeNi合金である請求項1,2,3,4,5
    または6に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    記載の上記磁気抵抗効果ヘッドを再生ヘッドとし、誘導
    型磁気ヘッドを記録ヘッドとし、それらを重ねた記録再
    生分離型ヘッド。
  9. 【請求項9】磁気記録媒体を駆動する磁気記録媒体駆動
    部と、磁気記録媒体からの漏洩磁界に感応して磁気情報
    を再生する磁気抵抗効果型ヘッドと、磁気記録媒体に磁
    気情報を記録する磁気記録ヘッドとを一体化した記録再
    生分離型ヘッドと、記録再生分離型ヘッドを駆動する磁
    気ヘッド駆動部と、磁気抵抗効果型ヘッドに関する再生
    信号と磁気記録ヘッドに関する記録信号を処理する記録
    再生信号処理部とを備えた磁気記録再生装置において、
    上記記録再生分離型ヘッドに請求項8に記載の記録再生
    分離型ヘッドを用いる磁気記録再生装置。
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