JPH10186909A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JPH10186909A
JPH10186909A JP34426896A JP34426896A JPH10186909A JP H10186909 A JPH10186909 A JP H10186909A JP 34426896 A JP34426896 A JP 34426896A JP 34426896 A JP34426896 A JP 34426896A JP H10186909 A JPH10186909 A JP H10186909A
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JP
Japan
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recording material
heating
heater
temperature
time
Prior art date
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JP34426896A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Oba
浩幸 大羽
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】連続プリント時のトナー像の定着不良をなく
す。 【解決手段】連続プリント時に、記録材Pの移動速度に
かかわらず、記録材間がヒータ3を通過する時間を一定
にし、かつこの間にヒータ3の発熱量を変化(例えば、
発熱量の減少若しくは増加又は発熱の停止)させ、サー
ミスタ6によって温度変化を検知し、CPU7によって
単位時間あたりの温度変化を求め、これに基づいて、設
定温度を決定する。この設定温度を決定する時間は、記
録材Pの移動速度にかかわらずほぼ一定のものとなる。
したがって、逆に、この一定の時間を、上述の温度検
知、設定温度の決定等に十分な時間に設定することによ
り、精度のよい温度制御を行うことができ、高温による
トナーオフセットや、低温による定着不良を防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱体の熱で記録
材上の像を加熱する加熱装置及びこれを備えた画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱装置として熱ローラ方式のも
のが広く使用されている。このものは、例えば、複写
機、レーザービームプリンタ等のにおいて、トナー像の
定着に使用されており、所定の定着温度に維持された加
熱体からの熱で記録材上のトナー像を加熱て溶融固着さ
せ、これにより記録材上に定着させている。
【0003】また、近年、通電開始後、瞬時に昇温する
サーマルヘッドと薄膜のフィルムを用いたフィルム定着
方式も考えられている。
【0004】図10に、フィルム定着方式の加熱定着装
置の一例を示す。
【0005】加熱ヒータ21は、ホルダ27によって断
熱支持されており、ホルダ27はステーによって支持さ
れている。ステー28の上方には、ガイド軸26とその
両端で対向する2枚の規制ガイド24、25が配置され
ており、ホルダ27とガイド軸26との間には、定着フ
ィルム22が空転可能に掛け渡されている。
【0006】定着フィルム22は、下方から加圧ローラ
23を兼ねた駆動ローラによって押圧されている。加圧
ローラ23は、シリーコンゴム等の離型性のよいゴム弾
性層を有し、加圧手段(不図示)により矢印D方向に付
勢され、これにより、定着フィルム22を定着に必要な
力で加熱ヒータ21に押し付けている。
【0007】なお、同図中、29は入口ガイド、30は
分離ガイド、31は排紙ローラである。
【0008】上述の構成において、加圧ローラ23が矢
印E方向に回転すると、加熱ヒータ21への加圧力によ
り、定着フィルム22は矢印Fの方向に搬送される。こ
のとき、入口ガイド29から搬入された記録材は、定着
フィルム22と加圧ローラ23とによって挟持搬送され
ながら加圧され、トナー像が定着される。
【0009】ところで、加熱装置により加熱された記録
材の温度は、加熱ヒータ21の温度と加圧ローラ23の
温度とによってほぼ決定されるが、記録材の温度が高す
ぎると高温のオフセットが発生し、逆に低すぎると定着
不良となる。このため、プリント開始1枚目のヒータの
設定温度は、加熱ヒータ21に通電する前の装置の温ま
り具合をサーミスタ等の温度検知部材を用いて検知し、
その検知した温度に応じて、例えば、図11のように設
定する。
【0010】また、プリント開始2枚目以降のヒータの
設定温度は、加熱装置の加熱ヒータ21の位置に記録材
が存在しないときに一定時間、例えば、0.5秒ヒータ
への通電を止め、そのときの温度降下量に応じて図12
のように決定する。これは、温度降下量が大きいほど、
加圧ローラ23の温度が低いと考えられるため、記録材
の温度を上げるためには加熱ヒータ21の設定温度を高
くすることが必要となるからである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱ヒ
ータ21への通電を停止してから温度検知部材が温度降
下量を検知できるようになるまでには、ある一定の時
間、例えば、1.5秒程度の時間がかかる。そのため、
加熱ヒータ21の位置に記録材が存在しない時間が短い
と、温度降下量の検知が正確にできず、加熱ヒータ21
の設定温度が適切でない値となってしまったり、次の記
録材が加熱ヒータ21に到達するまでに加熱ヒータ21
が設定温度まで復帰しな買ったりするため、定着不良を
起こしてしまうことがあった。
【0012】従来技術においては、記録材の搬送速度
(プロセススピード)にかかわらず、記録材間の距離は
ほぼ一定であるので、プロセススピードが速い程、加熱
装置の加熱ヒータ21の位置に記録材が存在しない時間
が短くなり、連続プリント中に加熱ヒータ21への通電
を止めて、温度降下量を検知し、かつ、次の記録材が加
熱ヒータ21の位置に到達するまでに加熱ヒータ21の
温度を設定温度まで復帰させることが困難になってしま
う。
【0013】そこで、本発明は、加熱体(上述では加熱
ヒータ)の温度変化を正確に検知し、次の記録材が到達
するまでに加熱体(上述では加熱ヒータ)が設定温度ま
で復帰するようにして定着不良をなくすようにした加熱
装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目
的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、記録材の移動速度を変更可能な移動手段と、該移動
手段によって移動される記録材に担持された像を加熱す
る加熱体と、該加熱体の温度を検知する温度検知部材
と、を備え、該温度検知手段が検知する検知温度に基づ
いて前記加熱体を所定の設定温度に維持すべく前記加熱
体の発熱量を変化させる加熱装置において、連続して像
加熱を行う場合の連続する2枚の記録材と記録材との間
の記録材が存在しない記録材間が前記加熱体を通過する
時間を、前記移動手段による記録材の移動速度の変更に
かかわらず一定にし、かつ前記記録材間が前記加熱体を
通過する時間内に前記加熱体の発熱量を変化させる時間
を設定する制御手段を備える、ことを特徴とする。
【0015】請求項2に係る本発明は、前記加熱体の発
熱量を変化させる時間を、前記記録材間が前記加熱体を
通過するごとに設ける、ことを特徴とする。
【0016】請求項3に係る本発明は、前記加熱体の発
熱量を変化させる時間を、複数の前記記録材間が前記加
熱体を通過するごとに設ける、ことを特徴とする。
【0017】請求項4に係る本発明は、前記加熱体の発
熱量の変化が、前記加熱体の発熱量の減少である、こと
を特徴とする。
【0018】請求項5に係る本発明は、前記加熱体の発
熱量の変化が、前記加熱体の発熱量の増加である、こと
を特徴とする。
【0019】請求項6に係る本発明は、前記加熱体の発
熱量の変化が、前記加熱体の発熱の停止である、ことを
特徴とする。
【0020】請求項7に係る本発明は、前記記録材上に
トナー像を形成する画像形成部と、前記記録材上のトナ
ー像を前記記録材上に定着させる定着装置と、を備えた
画像形成装置において、前記定着装置として、上述のい
ずれか記載の加熱装置を備える、ことを特徴とする。
【0021】〔作用〕記録材の移動速度にかかわらず、
記録材間が加熱体を通過する時間を一定にし、かつこの
間に加熱体の発熱量を変化(例えば、発熱量の減少若し
くは増加又は発熱の停止)させることにより、温度検知
部材によって温度変化を検知し、制御手段によって単位
時間あたりの温度変化を求め、これに基づいて、設定温
度を決定する。この設定温度を決定する時間は、記録材
の移動速度にかかわらずほぼ一定のものとなる。したが
って、逆に、この一定の時間を、上述の温度検知、設定
温度の決定等に十分な時間に設定することにより、精度
のよい温度制御を行うことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。 〈実施の形態1〉図1は、本発明に係る加熱装置の概略
構成を示す縦断面図である。同図は、加熱装置が、複写
機、レーザービームプリンタ等の定着装置、すなわち、
記録材P表面に転写された未定着トナー像Tを加熱して
記録材P表面に定着させる装置として使用される例を示
している。
【0023】加熱装置は、耐熱性のフィルムをエンドレ
スに形成した定着フィルム2を備えている。定着フィル
ム2は、加熱体3を含む、定着フィルム2のガイド部材
であるステー1に外嵌させてある。この定着フィルム2
の内周長と、加熱体3を含むステー1の外周長とのつい
ては、定着フィルム2の内周長の方を、例えば3mm程
大きく設定してあり、定着フィルム2全体は、ステー1
に対して余裕を持ってルーズに外嵌されており、ステー
1によって周回自在に支持されている。
【0024】定着フィルム2は、クイックスタート性を
向上させるために熱容量が小さくなるように構成されて
いる。例えば、フィルム膜厚は100μm以下、好まし
くは50μm以下20μm以上に構成され、またその素
材としては、耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの
単層、あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEE
K、PES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、
FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用でき
る。本実施例では、ポリイミドフィルムの外周表面にP
TFEをコーティングしたものを用いた。
【0025】加熱体(以下「ヒータ」という)3は、ア
ルミナ等によって形成された基板3aの表面に、例えば
Ag/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約
10μm、幅1〜5mmにスクリーン印刷等により塗工
して発熱体3bを形成し、この上に保護層3cとしてガ
ラスやフッ素樹脂等をコートしてある。
【0026】ヒータ3の下方には、加圧ローラ(移動手
段)5が配置されている。加圧ローラ5は、芯金5aの
周囲を、シリコーンゴム等の離型性のよい耐熱性の弾性
部材5bによって囲繞して構成されている。加圧ローラ
5は、ばね等の付勢部材(不図示)によってヒータ3に
向けて付勢されており、これにより定着フィルム2を所
定の押圧力でヒータ3に押し付けて、定着フィルム2と
の間にニップ部Nを形成している。また、加圧ローラ5
は、駆動手段(不図示)によって矢印R5方向に回転駆
動され、これにより、定着フィルム2との間に、未定着
トナー像を担持した記録材Pを矢印KP 方向に挟持搬送
するように構成されている。
【0027】ヒータ3の裏面側(上面)には、サーミス
タ(温度検知手段)6が配置されている。このサーミス
タ6の出力は、A/D変換されてCPU(制御手段)7
に入力され、CPU7は、その情報に基づいて、トライ
アック9によりヒータ3に通電するAC電圧を位相制
御、波数制御等することにより、ヒータ通電電力を制御
することで行う。すなわち、サーミスタ6の検知温度
が、所定の設定温度より低い場合にはヒータ3が昇温す
るように、また、高い場合にはヒータ3が降温するよう
に通電を制御することで、ヒータ3は定着時に一定温調
されるようになっている。
【0028】上述構成の加熱装置において、記録材P上
の未定着トナー像Tは、定着ニップNにおいて、加圧加
熱されて記録材P上に定着される。この加熱装置は、前
述のように、複写機、レーザービームプリンタ等の画像
形成装置の定着装置として用いられ、画像形成指令によ
る複数枚の連続プリント時には連続的に定着動作を行
う。また、記録材Pの送り速度(プロセススピード)及
び連続プリント時の記録材間G(図2参照)の距離(記
録材Pの後端と次の記録材Pの先端との間の距離)は可
変となっている。
【0029】さらに、プリント指令を持つスタンバイ時
には、ヒータ3への通電がオフされており、メインスイ
ッチのオンでさらにプリント指令後にヒータ3への通電
が開始されるようになっている。
【0030】図2は、本実施の形態1において、あるプ
ロセススピード(以下「プロセススピードA」という)
における連続プリント時の、ヒータ温度、記録材温度、
加圧ローラ温度を示す図である。同図は、横軸に時間、
具体的にはプリント枚数を、また縦軸に温度をとってい
る。同図中、Pは、記録材Pが定着ニップNを通過する
時間を示し、Gは記録材のない部分、つまり記録材間が
定着ニップNを通過する時間を示す。
【0031】図3(a)に示すように、連続プリント動
作が開始されると、ヒータ通電前のサーミスタ温度を検
知し、図3(b)に示す表に従って、1枚目のヒータ設
定温度が決定され、ヒータは700Wの定電力通電によ
り立ち上げられる(S1、S2)。ヒータ通電前のサー
ミスタ温度の、50℃以下、50〜70℃、70〜90
℃、90℃以上に対応させて、設定温度をそれぞれ、2
10℃、200℃、190℃、180℃としている。
【0032】また、プリント枚数を重ねると加熱装置の
温度は高くなる。そこで、本実施の形態1では、連続プ
リント中の記録材間において、ヒータ3の設定温度を決
定している。図4(a)は、プロセススピードAにおけ
る、記録材間で設定温度の決定方法を示すアルゴリズム
である。記録材Pが定着ニップNを通過するとほぼ同時
もしくは通過後に0.5sec 、ヒータ3へ強制的に70
0Wのフル通電を行う(S11)。
【0033】このとき、設定温度にヒータ3を維持して
おくために必要な電力は700Wより少ないので、ヒー
タ3に強制的に700Wを通電することにより、ヒータ
温度は上昇する。そして、サーミスタ6により、この
0.5sec 間の温度上昇量を計測する(S12)。この
とき、加熱装置全体が温まっていれば上昇温度は大きく
なり、逆に、加熱装置全体が冷えていれば上昇温度は小
さくなる。よって、ヒータ3の温度上昇速度に基づい
て、加圧ローラ5やステー1の温度が推定でき、それら
に応じて図4(b)に示す表のように、ヒータ3の設定
温度を変えてやることにより(S13)、記録材温度を
ほぼ一定とし(S14)、定着不良、高温オフセットを
防止することができる。
【0034】すなわち、加熱装置が十分冷えている状態
からでも、また加熱装置が十分温まっている状態からで
も、常に適正なタイミングでヒータ3の設定温度は切り
替わり、記録材温度はほぼ一定となる。
【0035】また、この設定温度の決定は2枚毎、3枚
毎等複数ページを加熱する毎に行ってもよいが、毎回行
うことがより好ましい。また、加熱装置が冷えた状態か
ら連続プリント動作を行う場合、はじめのうちは加熱装
置温度が急激に上昇するので1ページ毎若しくは2ペー
ジ毎等、短い間隔で設定温度の決定を行い、加熱装置が
温まってきたら頻度を下げるようにしてもよい。また、
一定枚数以降は加熱装置温度が飽和するため、行わなく
てもよい。
【0036】ところで前述のように、本実施の形態1に
おける加熱装置では、プロセススピードが可変となって
いる。プロセススピードを変えた場合のサーミスタ温度
の挙動について今まで説明したきたプロセススピードA
よりも速いプロセススピードBの場合について説明す
る。
【0037】図5(a)はプロセススピードBで連続プ
リント動作を開始するときの、1枚目のヒータ設定温度
を表している。1枚目のヒータ設定温度は、プロセスス
ピードAの場合と同様、ヒータ通電前のサーミスタ6の
検知温度により決定される。ただし、図5(b)に示す
ように、プロセススピードBが速い分プロセススピード
Aの時に比べて設定温度は高くなっている。
【0038】また、同様に、図6(a)、(b)はプロ
セススピードBの場合の、連続プリント中の記録材間に
おいてヒータ3の設定温度を決定するアルゴリズム、及
び表である。図6(a)は、図4(a)と同様であり、
図6(b)は、プロセススピードBがプロセススピード
Aよりも速い分だけ、設定温度が高くなっている。
【0039】ここで、連続プリント中の記録材間でヒー
タ3へ強制的に700W通電したときのサーミスタ6の
挙動について説明する。
【0040】図7(a)は、プロセススピードAにおい
て、記録材Pが定着ニップNを通過するとほぼ同時に
0.5sec 間、ヒータ3へ強制的に700Wを通電した
ときの、サーミスタ6の検知温度の変化を示している。
ヒータ3へ強制的に700Wの通電を開始してから、サ
ーミスタ温度が実際に上り始めるまでに約0.2sec の
タイムラグがある。また、ヒータ3が所定の設定温度に
戻る前に次の記録材Pの加熱を始めてしまうと、高温オ
フセット発生の原因となるため、ヒータ3が所定の設定
温度まで下がるのを待つ必要があるが、このために約
0.6sec を要する。ヒータ3へ強制的に700W通電
している時間0.5sec を加えると、ヒータ3に強制的
に700W通電を開始してから、所定の設定温度に復帰
するまでに約1.3sec を要することとなる。また、図
7(b)にはプロセススピードBの場合のサーミスタ6
の挙動を示してあるが、図7(a)とほぼ同一であり、
ヒータ3へ強制的に700W通電したときのサーミスタ
6の挙動はプロセススピードには依存しない。
【0041】すなわち、連続プリント中の記録材間にお
いて、ヒータ3へ強制的に700Wを通電してサーミス
タ6の温度上昇量を検知するためには、ある一定以上の
時間(本実施例においては1.3sec )が必要であり、
また、この時間はプロセススピードには依存しない。よ
って定着ニップNに記録材Pがいない時間を一定、つま
りプロセススピードが速い程、記録材間の距離を大きく
することにより、プロセススピードによらず、連続プリ
ント中の記録材間でヒータ3へ強制的に700Wを通電
し、そのときの温度上昇量からヒータ3の設定温度が決
定できる。
【0042】さらに、プロセススピードが速い場合に
は、加熱する記録材Pの枚数の割に加熱装置の温まりが
遅いため、プロセススピードが遅い時よりもヒータ設定
温度の決定の頻度をより少なくすることができる。 〈実施例2〉記録材間でヒータ3への通電を減少、又は
停止させることにより、消費電力を低下させることがで
きる。また、ヒータ3及び加熱装置全体の温度を低くで
きるので、加熱装置の熱による劣化も低減させることが
可能である。
【0043】図8(a)は、記録材間で設定温度の決定
を示すアルゴリズムである。記録材Pが定着ニップNを
通過するとほぼ同時、又は通過後にヒータ3への通電を
0.5sec 強制的に停止する(S21)。
【0044】そしてこのヒータ3への通電オフ期間であ
る0.5sec 間のヒータ温度の低下を計測する(S2
2)。
【0045】このとき加熱装置全体が暖まっていればヒ
ータ3の温度の下降速度は緩やかになり、逆に、加熱装
置全体が冷えていればヒータ3の温度の下降速度は速く
なる。
【0046】よって、ヒータ3の温度下降速度を見れ
ば、加圧ローラ5やステー1の温度が推定でき、それら
に応じて、図8(b)に基づいてヒータ設定温度を変え
てやることにより(S23、S24))、ヒータ温度を
一定とし、定着不良、高温オフセットを防止できる。
【0047】すなわち、加熱装置が十分冷えている状態
からでも、加熱装置が十分暖まっている状態からでも、
常に適正なタイミングでヒータ3の設定温度は切り替わ
りヒータ温度は一定となる。
【0048】本実施の形態2によれば、記録材間でヒー
タ3への通電を停止させ、その間のサーミスタ6の温度
低下量に応じてヒータ3の設定温度を決めるため、より
低消費電力化でき、また加熱装置の熱劣化を減少させる
ことができる。
【0049】本実施の形態2では、記録材間でヒータ3
への通電を停止する場合について説明したが、ヒータ3
への通電を減少させる方法でも同様の効果が得られるこ
とはいうまでもない。 〈実施例3〉図9は、本発明に係る加熱装置を装着した
画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。同図に
示す画像形成装置においては、加熱装置を定着装置とし
て使用している。なお、同図の画像形成装置は、原稿台
往復動型、回転ドラム型、転写式、プロセスカートリッ
ジ着脱方式の電子写真複写装置である。
【0050】同図中、100は画像形成装置本体(以下
単に「装置本体」という)、101はその装置本体10
0の上面板102上に配設したガラス板等の透明板部材
からなる往復動型の原稿載置台であり、上面板102上
を同図中、矢印a方向及び矢印a′方向にそれぞれ所定
の速度で往復移動駆動される。
【0051】Gは原稿であり、複写すべき画像面側を下
向きにして原稿載置台101の上面に所定の載置基準に
従って載置し、その上に原稿圧着板103をかぶせて押
え込むことによりセットされる。
【0052】104は装置本体100の上面板102面
に原稿載置台101の往復移動方向とは直角の方向(紙
面に垂直の方向)を長手として開口された原稿照明部と
してのスリット開口部である。
【0053】原稿載置台101上に載置セットした原稿
Gの下向き画像面は原稿載置台101の矢印a方向の移
動過程で右辺側から左辺側にかけて順次にスリット開口
部104の位置を通過していき、その通過過程でランプ
105の光Lをスリット開口部104、透明な原稿載置
台101を通して受けて照明走査され、その照明走査光
の原稿面反射光が像素子アレイ106によって感光ドラ
ム107の表面に結像露光される。
【0054】感光ドラム107は、例えば酸化亜鉛感光
層、有機半導体感光層等の感光層が被覆処理され、中心
支軸108を中心に所定のプロセススピードで矢印b方
向に回転駆動され、その回転過程で帯電器109により
正極性又は負極性の一様な帯電処理を受け、その一様帯
電面に前記の原稿画像の結像露光(スリット露光)を受
けることにより、表面に結像露光した原稿画像に対応し
た静電潜像が順次に形成されていく。
【0055】この静電潜像は、現像器110によって、
加熱で軟化溶融する樹脂等からなるトナーが順次に付着
されてトナー像として現像される。このトナー像は、感
光ドラム109の矢印b方以降の回転に伴って、転写帯
電器111と対向する転写部位に移動される。
【0056】121は紙等の記録材Pを積載収納した給
紙カセットであり、この給紙カセット121内の記録材
Pが給送ローラ112の回転によって、1枚ずつ給送さ
れ、次いで、レジストローラ113により、感光ドラム
107上のトナー像の先端が転写部位に到達したとき
に、記録材Pの先端も転写部位に到達するように、所定
のタイミングで同期給送される。
【0057】転写部位に給送された記録材Pは、転写帯
電器111により、記録材表面に順次に転写される。
【0058】トナー像転写後の記録材Pは、分離手段
(不図示)によって感光ドラム107表面から分離さ
れ、搬送装置114によって定着装置115(本発明に
係る加熱装置)に導かれ、ここで、表面に担持している
未定着トナー像が加熱加圧されて定着される。トナー像
定着後の記録材Pは、排出ローラ116によって装置本
体100外部の排紙トレイ117上に排出されて、画像
形成が完了する。なお、トナー像転写後の感光ドラム1
07は、記録材Pに転写されないで表面に残ったいわゆ
る残留トナーがクリーニング装置118によって除去さ
れ、次の画像形成に供される。
【0059】PCは装置本体100内のカートリッジ着
脱部120に着脱されるプロセスカートリッジであり、
本実施の形態3においては、像担持体としての感光ドラ
ム107、帯電器109、現像器110、クリーニング
装置118の4つのプロセス機器を包含させて一括して
装置本体100に対して着脱交換自在としてある。
【0060】上述構成の画像形成装置において、定着装
置115として、本発明に係る加熱装置を使用している
ので、定着不良のない良好な画像を得ることができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、記
録材の移動速度にかかわらず、記録材間が加熱体を通過
する時間を一定にし、かつこの間に加熱体の発熱量を変
化(例えば、発熱量の減少若しくは増加又は発熱の停
止)させることにより、温度検知部材によって温度変化
を検知し、制御手段によって単位時間あたりの温度変化
を求め、これに基づいて、設定温度を決定する。この設
定温度を決定する時間は、記録材の移動速度にかかわら
ずほぼ一定のものとなる。したがって、逆に、この一定
の時間を、上述の温度検知、設定温度の決定等に十分な
時間に設定することにより、精度のよい温度制御を行う
ことが可能となる。
【0062】また、本発明の加熱装置を、画像形成装置
の加熱式の定着装置として使用すれば、高温オフセット
や低温による定着不良を防止して、良好な画像定着性を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱装置の概略構成を示す縦断面
図。
【図2】実施の形態1における連続プリント時のヒータ
温度、記録材温度、加圧ローラの温度変化を示す図。
【図3】(a)は実施の形態1においてプロセススピー
ドAの場合の1枚目の記録材に対するヒータ設定温度の
決定方法を示す図。(b)はその制御テーブルを示す
図。
【図4】(a)は実施の形態1においてプロセススピー
ドAの場合の連続プリント時の記録材に対するヒータ設
定温度の決定方法を示す図。(b)はその制御テーブル
を示す図。
【図5】(a)は実施の形態1においてプロセススピー
ドBの場合の1枚目の記録材に対するヒータ設定温度の
決定方法を示す図。(b)はその制御テーブルを示す
図。
【図6】(a)は実施の形態1においてプロセススピー
ドBの場合の連続プリント時の記録材に対するヒータ設
定温度の決定方法を示す図。(b)はその制御テーブル
を示す図。
【図7】(a)はプロセススピードAの場合に記録材間
でヒータに強制的に700W通電した時のサーミスタ6
の挙動を示す図。(b)はプロセススピードBの場合に
記録材間でヒータに強制的に700W通電した時のサー
ミスタ6の挙動を示す図。
【図8】(a)は実施の形態2における連続プリント時
の記録材に対するヒータ設定温度の決定方法を示す図。
(b)はその制御テーブルを示す図。
【図9】本発明に係る加熱装置を、トナー像を加熱して
記録材表面に定着させる定着装置として組み込んだ画像
形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図10】従来の加熱装置の概略構成を示す縦断面図。
【図11】従来の加熱装置における1枚目の記録材に対
するヒータ設定温度を決めるための制御テーブルを示す
図。
【図12】従来の加熱装置における連続プリント時の記
録材に対するヒータ設定温度を決めるための制御テーブ
ルを示す図。
【符号の説明】
1 ステー1 2 定着フィルム 3 加熱体(ヒータ) 3a 基板 3b 発熱体 3c 保護層 5 移動手段(加圧ローラ) 6 温度検知手段(サーミスタ) 7 制御手段(CPU) 9 トライアック 115 加熱装置(定着装置) G 記録材間 P 記録材 T トナー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材の移動速度を変更可能な移動手段
    と、該移動手段によって移動される記録材に担持された
    像を加熱する加熱体と、該加熱体の温度を検知する温度
    検知部材と、を備え、該温度検知手段が検知する検知温
    度に基づいて前記加熱体を所定の設定温度に維持すべく
    前記加熱体の発熱量を変化させる加熱装置において、 連続して像加熱を行う場合の連続する2枚の記録材と記
    録材との間の記録材が存在しない記録材間が前記加熱体
    を通過する時間を、前記移動手段による記録材の移動速
    度の変更にかかわらず一定にし、かつ前記記録材間が前
    記加熱体を通過する時間内に前記加熱体の発熱量を変化
    させる時間を設定する制御手段を備える、 ことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱体の発熱量を変化させる時間
    を、前記記録材間が前記加熱体を通過するごとに設け
    る、 ことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱体の発熱量を変化させる時間
    を、複数の前記記録材間が前記加熱体を通過するごとに
    設ける、 ことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱体の発熱量の変化が、前記加熱
    体の発熱量の減少である、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
    項記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱体の発熱量の変化が、前記加熱
    体の発熱量の増加である、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
    項記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱体の発熱量の変化が、前記加熱
    体の発熱の停止である、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
    項記載の加熱装置。ことを特徴とする請求項1記載の加
    熱装置。
  7. 【請求項7】 前記記録材上にトナー像を形成する画像
    形成部と、前記記録材上のトナー像を前記記録材上に定
    着させる定着装置と、を備えた画像形成装置において、 前記定着装置として、請求項1ないし請求項6のいずれ
    か記載の加熱装置を備える、 ことを特徴とする画像形成装置。
JP34426896A 1996-12-24 1996-12-24 加熱装置及び画像形成装置 Pending JPH10186909A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7570896B2 (en) 2006-03-16 2009-08-04 Sharp Kabushiki Kaisha Fixing apparatus and image forming apparatus including the same

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