JPH10312132A - ベルトニップ式定着装置 - Google Patents

ベルトニップ式定着装置

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JPH10312132A
JPH10312132A JP12369297A JP12369297A JPH10312132A JP H10312132 A JPH10312132 A JP H10312132A JP 12369297 A JP12369297 A JP 12369297A JP 12369297 A JP12369297 A JP 12369297A JP H10312132 A JPH10312132 A JP H10312132A
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JP
Japan
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belt
roller
temperature
heating roller
heating
Prior art date
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Application number
JP12369297A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Nagamatsu
良一 永末
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトニップ式の定着装置において、稼働し
ていないときでもベルトを加熱または保温するようにし
て再起動時でも加熱ローラの表面温度の降下を伴うこと
なく即時に作動できるようにする。 【解決手段】 加熱ローラ1の周面との間にニップ部を
形成して走行するベルト2を入側ローラ3と出側ローラ
4に巻回した定着装置において、待機モード等でベルト
2が走行しない期間でもその温度が臨界にまで降下した
ときには、加熱ローラ1の回転を駆動してベルト2を走
行させることによりこの加熱ローラからの熱伝達によっ
て昇温させるか、または入側及び出側ローラ3,4の間
のパスに相当してこの部分を加熱するヒータ10によっ
てベルト2の昇温を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写装置や各種の
プリンター等の画像形成装置における定着装置に係り、
特に加熱ローラとベルトとによってニップ部を形成する
ベルトニップ式定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写装置やレーザープリンター
等の各種の画像形成装置には、感光体ドラムの周面に帯
電させたトナー像を画像担持体として供給された用紙に
転写し、この後未定着のトナー像を加熱・溶融して用紙
に定着させる定着装置が備えられる。この定着装置の基
本的な構成は、用紙がパスする経路中に一対の加熱定着
ローラと加圧ローラとを配置し、これらのローラ対によ
って用紙に圧力を加えながら加熱して、トナー画像を定
着させるというものである。
【0003】近来では、このようなローラ式のものに代
えて、加熱継続時間が長くとれ、用紙の搬送速度を大き
くしても十分な定着時間が確保できるベルトニップ方式
のものが多用されるようになった。このベルトニップ方
式の定着装置の概要を図4に示す。
【0004】図4において、転写装置(図示せず)から
送り出されたトナー像51を転写済みの用紙50は、加
熱ローラ1とその周面に接触しているベルト2との間の
ニップ部に供給され、このニップ部を通過するときの加
熱及び加圧によってトナー像51が用紙50表面に定着
される。
【0005】加熱ローラ1は、モータ(図示せず)の出
力軸に連接されて図中の矢印A方向に回転駆動される中
空の筒状体であり、その内部にトナー溶融のための加熱
源としてのヒータ1aを収納したものである。ベルト2
は入側ローラ3及び出側ローラ4に巻回されたエンドレ
スのもので、たとえば厚さ約1mmのシリコーンゴム等
の耐熱弾性体の表面に離型性の良好なフッ素等のコーテ
ィング層を形成したものである。
【0006】入側ローラ3及び出側ローラ4はいずれも
金属製であって、それぞれの回転軸線を加熱ローラ1の
軸線と平行となる関係として配置したアイドラーであ
り、ベルト2が加熱ローラ1の周面に劣弧状の中心角度
に相当する範囲で接触可能としている。そして、図4に
示した例では入側ローラ3の内部にベルト2を加熱する
ためのヒータ3aを組み込んでいる。
【0007】このようなベルトニップ方式の定着装置に
おいても、定着時の加熱温度を適正に制御することが必
要であり、この制御のために加熱ローラ1の表面温度を
検知するローラ側温度センサ52及びベルト51にニッ
プ面温度を検知するベルト側温度センサ53をそれぞれ
配置している。これらのローラ側及びベルト側温度セン
サ52,53による温度検知によって、ヒータ1a,3
aの発熱量をコントローラによって制御する。
【0008】加熱ローラ1は、印字信号によってモータ
が作動することによって回転駆動され、その周面に接触
しているベルト2は摩擦によって同時に走行し、これら
の加熱ローラ1とベルト2との間のニップ部に供給され
た用紙50がこのニップ部を通過して装置外に排出され
る。そして、この印字信号の入力がないときまたは待機
モードにあるときには、モータは回転しないのでベルト
2は停止したままに保持される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】待機モードにあるとき
も含めてヒータ1a,3aに通電を継続すれば、加熱ロ
ーラ1と入側ローラ3にそれぞれ接触している部分及び
その近傍に限っては、ヒータ1a,3aの発熱量に応じ
た温度に保温される。
【0010】ところが、加熱ローラ1と入側ローラ3に
接触していない部分のベルト2には熱伝達がないため温
度降下し、その降下度は待機モードに入った時点からの
時刻の経過とともに大きくなる。たとえば、作動時では
加熱ローラ1の表面温度を150℃程度に保っているも
のでも、待機モードでは100℃程度に発熱量を落とし
てしまえば、ベルト2の温度降下度は更に多くなる。そ
して、待機モード開始から1時間程経過すれば、ベルト
2はその雰囲気温度の常温まで低下する。
【0011】このようにベルト2が温度降下していると
きに印字信号が入力されると、加熱ローラ1の回転によ
ってベルト2も走行を開始するので、加熱ローラ1及び
入側ローラ3に接触していなかった部分の低温のベルト
2が加熱ローラ1の周面をパスするとき、ベルト2が加
熱ローラ1から抜熱する。このため、加熱ローラ1の表
面温度が急激に下がってしまい、トナー像の加熱溶融に
必要な熱伝達量が一時的に不足するようになる。
【0012】したがって、印字信号が入力されても、ベ
ルト2が走行し始めてから或る期間は、加熱ローラ1の
表面温度が低下した後に定着可能な温度の定常状態に回
復するまで待機させる必要がある。このため、装置の使
用を中断して待機モードにあるときにこれを解除してプ
リントするときには、最初の用紙を供給した後に加熱ロ
ーラ1の表面温度の定常回復までの時間が費やされるこ
とになり、最初の1枚の用紙のプリントアウトまでの時
間が大幅に遅れてしまう。
【0013】このように、従来のベルトニップ方式の定
着装置では、ベルト2が走行していない未使用の時間帯
が長くなればなるほど、再起動時の加熱ローラ1の表面
温度の降下が激しく、これを回復させるまでに時間がか
かることから、プリント操作の効率が低下するという問
題がある。
【0014】本発明は、ベルトニップ方式の定着装置に
おいて、稼働していないときでもベルトを加熱または保
温するようにし再起動時でも加熱ローラの表面温度の降
下を伴うことなく即時に作動できるようにするベルトニ
ップ式定着装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転駆動され
る加熱ローラと、この加熱ローラの周面との間でニップ
部を形成して走行する無端のベルトと、このベルトの表
面温度を検出する温度センサとを備えたベルトニップ式
の定着装置であって、加熱ローラの回転が非駆動の期間
において、ベルト温度が或る臨界温度まで降下したとき
の温度センサからの出力信号によって加熱ローラを回転
駆動する制御の系を備えてなるものである。
【0016】この構成により、たとえば待機モード等の
ようにベルトが走行しないように設定されている期間で
あっても、ベルトの温度が臨界値よりも下がればこのベ
ルトを走行駆動することで、加熱ローラからの熱伝達に
よりベルトの温度を高めることができる。
【0017】また、ベルト専用のヒータを備えるものと
した発明は、回転駆動される加熱ローラと、この加熱ロ
ーラの近傍に配置され画像担持体がパスする方向にそれ
ぞれ配置した入側ローラ及び出側ローラと、これらの入
側ローラ及び出側ローラに巻回され且つ加熱ローラの周
面に接触してニップ部を形成しながら走行可能な無端の
ベルトと、このベルトの表面温度を検出する温度センサ
とを備えたベルトニップ式の定着装置であって、入側ロ
ーラと出側ローラとの間のベルトを加熱ローラと対をな
して挟む位置関係としてベルトの表面を加熱するヒータ
を配置し、このヒータによるベルトへの熱伝達域を入側
ローラと出側ローラとの間でのパス長さにほぼ相当させ
てなるものである。
【0018】この構成により、待機モードのときにベル
トが停止していても、その温度が臨界温度に下がったと
きにヒータを駆動するようにすれば、ベルト温度を高め
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、回転駆
動される加熱ローラと、この加熱ローラの周面との間で
ニップ部を形成して走行する無端のベルトと、このベル
トの表面温度を検出する温度センサとを備えたベルトニ
ップ式の定着装置であって、加熱ローラの回転が非駆動
の期間において、ベルト温度が或る臨界温度まで降下し
たときの温度センサからの出力信号によって加熱ローラ
を回転駆動する制御の系を備えてなるものであり、待機
モード等においてベルトが走行しない期間であって印字
信号の入力がなくても、ベルトがその臨界温度まで下が
ればベルトを加熱ローラの回転に伴って走行させること
で、ベルトを加熱ローラによって加熱できるという作用
を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、制御の系は、加
熱ローラが回転駆動された後、温度センサによってベル
トが正規の温度に回復したときに加熱ローラの回転駆動
を停止させる手段を含んでなるものであり、加熱ローラ
による加熱量が十分になったときに加熱ローラの回転を
止めることで、余分にベルトを加熱せずに節電するとい
う作用を有する。
【0021】請求項3に記載の発明は、加熱ローラの回
転駆動源として可変速のモータを備え、ベルト温度が或
る臨界温度まで降下したときのこのモータの回転出力
を、通常駆動時よりも小さくしてなるものであり、ベル
トの加熱に際して必要なモータの消費電力を削減すると
いう作用を有する。
【0022】請求項4に記載の発明は、回転駆動される
加熱ローラと、この加熱ローラの近傍に配置され画像担
持体がパスする方向にそれぞれ配置した入側ローラ及び
出側ローラと、これらの入側ローラ及び出側ローラに巻
回され且つ加熱ローラの周面に接触してニップ部を形成
しながら走行可能な無端のベルトと、このベルトの表面
温度を検出する温度センサとを備えたベルトニップ式の
定着装置であって、入側ローラと出側ローラとの間のベ
ルトを加熱ローラと対をなして挟む位置関係としてベル
トの表面を加熱するヒータを配置し、このヒータによる
ベルトへの熱伝達域を入側ローラと出側ローラとの間で
のパス長さにほぼ相当させてなるものであり、停止して
いるときに最も温度降下しやすい入側及び出側ローラの
間のベルトの部分をヒータによって加熱して温度を高め
るという作用を有する。
【0023】請求項5に記載の発明は、加熱ローラの回
転が非駆動の期間において、ベルト温度が或る臨界温度
まで降下したときの温度センサからの出力信号によって
ヒータを駆動する制御の系を備えてなるものであり、ベ
ルトの温度降下があったときのみヒータを作動させるこ
とで電力消費量を削減するという作用を有する。
【0024】請求項6に記載の発明は、制御の系は、ヒ
ータによる加熱の後であって温度センサによってベルト
が正規の温度に回復したとき、ヒータの駆動を停止させ
る手段を含んでなるものであり、ベルト温度の回復時に
ヒータへの通電を止めることで電力消費量を削減すると
いう作用を有する。
【0025】請求項7に記載の発明は、ヒータは面状の
発熱体であって、ベルトの走行面から離れた位置とこの
ベルトの表面に突き当たる位置との間を往復駆動する駆
動機構に連接してなるものであり、ベルトを加熱すると
きにヒータを接触させることで熱伝達の効率を向上し得
るという作用を有する。
【0026】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。 (実施の形態1)図1は本発明の第1の実施の形態にお
ける定着装置の要部を示す概略図であり、これはたとえ
ば各種のカラーインクジェットプリンター等に適用可能
としたものである。
【0027】図1において、加熱ローラ1,ベルト2,
入側ローラ3及び出側ローラ4は従来例で説明したもの
と同様の構成であり、加熱ローラ1及び入側ローラ3に
はそれぞれヒータ1a,3aを内蔵し、トナー像51を
担持した用紙50が供給されると加熱ローラ1とベルト
2との間のニップ部を通過させることによって、トナー
像51を用紙50上に定着させる。
【0028】加熱ローラ1の表面温度はその外周面に接
触させて配置した加熱ローラ側温度センサ5によって検
出し、ベルト2の温度も同様に加熱ローラ1の周面に沿
う面に接触させたベルト側温度センサ6によって検出す
る。そして、このベルト側温度センサ6に加えて、入側
ローラ3と出側ローラ4との間のベルト2の表面温度を
検出するための補助温度センサ7を設ける。
【0029】これらの温度センサ5,6,7は、プリン
ター本体に備えるコントローラ8に入力され、この入力
信号によって各ヒータ1a,3aへの通電量を制御する
とともに、加熱ローラ1を回転駆動する可変速のモータ
9の作動を制御する。なお、モータ9は加熱ローラ1の
専用のものとしてもよいが、たとえば手差し式で用紙を
プリンターの外から送り込むときの搬送ローラ等の回転
駆動も同時に行えるような駆動系としてもよい。
【0030】図2は以上の構成の定着装置において、非
作動時の加熱ローラ1の表面温度及びベルト2の温度の
検知結果によるモータ9の制御を示すブロック図であ
る。
【0031】図2において、101はA/D変換器を内
蔵したCPU(中央制御装置)、102はこのCPU1
01の指示に従いモータ9の回転と停止及び回転速度を
制御するモータコントローラドライバである。信号MO
TCTLはモータ9の回転及び停止を指示するもので、
ハイレベルのときモータ9は回転し、ローレベルのとき
にはモータ9は停止する。また、信号SPEEDはモー
タ9の回転速度を指示するもので、ハイレベルのときに
は通常速度及びローレベルのときには通常速度より遅い
速度に設定する。
【0032】定着装置が作動していない待機モードで
は、ヒータ1a,3aへの通電量は作動時と同じとして
発熱量を加熱定着に必要な値に設定したままとするか、
通電量を減らして発熱量を低下させることによって加熱
ローラ1及び入側ローラ3を保温状態に保つ操作とする
かは任意である。このような加熱または保温のいずれに
おいても、ベルト2は停止したままなので、加熱ローラ
1及び入側ローラ3から外れた部分のベルト2には直接
的な熱伝達がないので、待機モードに設定された時点か
ら温度が次第に低下していく。
【0033】このベルト2の温度低下は、加熱ローラ1
と接触する側のパスと反対であって入側ローラ3から離
れた位置に設けた補助温度センサ7によって検出され、
その検出信号がコントローラ8に入力される。
【0034】補助温度センサ7によって検出された温度
が或る臨界温度すなわち再起動のときにベルト2が走行
を開始した直後に加熱ローラ1からの抜熱量がトナー像
51の加熱溶融を損なわない程度の温度(たとえば、1
30℃〜150℃程度)よりも下がると、コントローラ
8はモータ9を回転駆動する。このとき、モータ9の出
力軸の回転速度は、通常の作動時のそれよりも遅いもの
とし、これによってベルト2をゆっくりと走行させる。
具体的には、CPU101は信号SPEEDをローレベ
ルに設定するとともに信号MOTCTLをハイレベルに
設定する。この指示に基づき、モータコントローラドラ
イバ102は通常速度より遅い速度でモータ9を回転さ
せる。
【0035】このようなモータ9に対する制御に基づく
ベルト2の走行により、低温となっていた部分が加熱ロ
ーラ1及び入側ローラ3の周面に順次接触しながら熱伝
達されるので、ベルト2の全体を一様な温度まで上昇さ
せることができる。
【0036】ベルト1の温度が上昇して再起動時のとき
に、加熱ローラ1による加熱溶融を損なわない程度の温
度に達したときには、補助温度センサ7の温度検知信号
によりコントローラ8がモータ9の駆動を停止させ、こ
れによりベルト2の走行も同時に停止する。そして、こ
の停止期間にベルト2の温度が下がって先の臨界温度以
下になったら、再びモータ9を駆動してベルト2を加熱
するという動作を繰り返し行わせる。
【0037】このように、待機モードにあるときでも、
加熱ローラ1の加熱溶融の機能が損なわれないように、
ベルト2を加熱操作してその温度を適正に保つことがで
きる。したがって、待機モードから再起動するときで
も、ベルト2による加熱ローラ1からの抜熱量を低減す
ることができ、最初の用紙を定着するときのウォーミン
グアップ時間が不要となり、速やかに用紙の定着が可能
となる。
【0038】また、コントローラ8によるモータ9の駆
動及び停止の制御は、先の例のように補助温度センサ7
によるベルト2の温度検知だけでなく、様々なパターン
を適用できる。
【0039】たとえば、補助温度センサ7による低温部
分のベルト2の温度検知値と、入側ローラ3に接触して
いる部分のベルト2の温度を検知するベルト側温度セン
サ6による温度検知値の差に基づいて、モータ9の駆動
及び停止を操作する制御系とする。この場合では、1本
のベルト2について加熱保温されている部分と非加熱部
分との両方の温度を検知してその差分を演算子とするの
で、用紙50等の各種の記録媒体によってそれぞれの設
定温度を変更する場合でも、記録媒体毎の設定温度テー
ブルを用意する必要はなく、温度差のみを管理すればよ
いという利点がある。
【0040】また、ベルト側温度センサ6に代えて加熱
ローラ1の表面温度を検出する加熱ローラ側温度センサ
5の検出値との差分を演算子としたり、加熱ローラ側温
度センサ5とベルト側温度センサ6によるそれぞれの検
出値の単純平均値との差分を演算子としたりすることも
できる。これらの場合では、加熱ローラ側温度センサ5
と補助温度センサ7の検出値の差分を演算子とすること
で、問題となる抜熱量を最も正確に予測することが可能
となる。さらに、様々な環境での各センサ5,6,7の
温度挙動を把握すれば、加熱ローラ側温度センサ5とベ
ルト側温度センサ6のみでの補助温度センサ7の温度予
測も可能となる。したがって、このような温度予測を可
能とする温度テーブルを予め設けておけば、補助温度セ
ンサ7を省略することもでき、安価で信頼性の高いシス
テムを構成できるという利点がある。
【0041】(実施の形態2)図3は本発明の第2の実
施の形態における定着装置の要部を示す概略図である。
なお、図1に示したものと同じ部材については共通の符
号で指示し、その詳細な説明は省略する。
【0042】図3において、入側ローラ3と出側ローラ
4との間であって加熱ローラ1と反対側のベルト2のパ
ス面に沿って、面状のヒータ10を配置している。この
ヒータ10は、その加熱面をベルト2の表面に接触させ
て熱伝達する方式のものであり、図3に示す例のように
補助温度センサ11を付帯したものとするほか、自己制
御型のPTCヒータを用いることもできる。
【0043】ヒータ10は、折り畳み動作可能なリンク
ロッド10aによって装置内の基台12に対して連接さ
れ、このリンクロッド10aの動作により、図示の待機
位置から左に移動してその全面をベルト2の表面に一様
な押圧力で接触可能としたものであり、その接触圧はベ
ルト2の摺動に対して抵抗を小さくして、このベルト2
が自由に走行できる程度とする。そして、リンクロッド
10aには駆動モータ10bを連接し、コントローラ8
からの信号によってこの駆動モータ10bを作動させる
ことにより、待機位置からベルト2側への移動及びその
逆向きの移動を可能とする。また、ヒータ10の大きさ
は、入側ローラ3及び出側ローラ4のそれぞれの軸間距
離に相当する程度の長さとすることにより、これらのロ
ーラ3,4の間であって且つローラ3,4の周面に接触
していない部分の全体を加熱域として含むことができ
る。
【0044】補助温度センサ11は、ヒータ10が待機
位置にあるときも加熱位置にあるときも、常に出側ロー
ラ4の周縁に巻回されている部分のベルト2のループ内
側の面に接触した状態を保つ構成としたものである。す
なわち、補助温度センサ11はヒータ10と対向する位
置に配置されてヒータ10による加熱面との間にベルト
2を挟み込めるように組み込まれ、定着装置のハウジン
グの基台11aとの間に圧縮のスプリング11bを介し
て連接され、常にほぼ一定の圧力でベルト2に接触して
いる。
【0045】このようなヒータ10を備える例では、先
の例と同様に装置が待機モードにあるときにはベルト2
は走行しないので、ヒータ1a,3aによって保温状態
にある加熱ローラ1及び入側ローラ4の周面に接触して
いない部分のベルト2は温度降下する。
【0046】ここで、入側ローラ3と加熱ローラ1との
接触点どうしの間のベルト2の部分は、これらの入側ロ
ーラ3及び加熱ローラ1からの熱が内部熱伝達によって
加わるので、温度降下の度合いは小さい。また、出側ロ
ーラ4の周面に巻回されていて加熱ローラ1側に近い部
分のベルト2についても、この加熱ローラ1に接触して
いる部分のベルト2が十分に加熱されていてその熱が内
部熱伝達よって加わるので、同様に温度降下の度合いは
小さい。したがって、ベルト2について最も温度降下が
大きい部位は、出側ローラ4の周面であって補助温度セ
ンサ11が被さっている部分からヒータ10が臨んでい
る部分に相当する。
【0047】装置が待機モードにあって、補助温度セン
サ11によってベルト2の先の例で説明したものと同様
の下限臨界温度が検知されると、コントローラ8によっ
て駆動モータ10bが作動してリングロッド10aを操
作し、ヒータ10を図において左側に移動させる。この
移動と同時にヒータ10にも通電され、ベルト2の表面
にヒータ10を突き当てた状態を保つことにより、ベル
ト2が加熱される。
【0048】このヒータ10の加熱時間は一定とした
り、大気温度または装置内の温度を検知してこの温度に
応じて短縮したり長くしたりする制御を、コントローラ
8によって行わせることができる。また、補助温度セン
サ11は、ヒータ10の加熱面と対向する位置にあって
加熱時の温度上昇を検知しやすいので、先の例と同様
に、この補助温度センサ11によってベルト2が適切な
温度まで上昇したらヒータ10による加熱を停止するよ
うに制御してもよい。
【0049】このようなヒータ10によるベルト2の加
熱後には、ヒータ10は図示の待機位置に戻され、装置
が再起動されるときには、ベルト2が最も温度降下しや
すい部分も含めて高温に加熱されているので、加熱ロー
ラ1からの抜熱量を小さく抑えることができる。したが
って、加熱ローラ1の温度低下を伴わずに速やかにプリ
ント操作が可能な状態に設定でき、プリント時間の短縮
が図られる。
【0050】更に、ヒータ10を備える構成では、この
ヒータ10のベルト2に対する押圧力を適切に設定する
ことで、加熱しながらベルト2を走行させることができ
る。
【0051】すなわち、図1の例で示したように、ベル
ト2の温度が下限臨界値よりも下がったことが補助温度
センサ11やベルト側温度センサ6によって検知される
と、モータ9を駆動して加熱ローラ1を回転させるよう
にし、同時にヒータ10がベルト2に接触して加熱する
態勢に設定する。これにより、ベルト2は加熱ローラ,
入側ローラ3及びヒータ10のそれぞれによって加熱さ
れることになり、全体の昇温速度を上げることができ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明では、装置が待機モード等のよう
に長時間使用されない場合でも、ベルトの温度が下がっ
て加熱ローラからの抜熱量が多くなることが予測される
ときには、ベルトを走行させて加熱ローラによってその
全体を加熱したり、ベルトの中で温度が下がりやすい部
分をヒータで加熱したりすることで、装置の再起動時で
も加熱ローラの加熱溶融の機能を確保できる。したがっ
て、再起動時における最初のプリントの際の待ち時間を
大幅に短縮させることができ、頻繁に待機モードに設定
される使用環境であっても、使い勝手に支障を来すこと
がなく装置の稼働率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における定着装置の
要部を示す概略図
【図2】本発明の第1の実施の形態における加熱ローラ
の回転駆動についての制御ブロック図
【図3】本発明の第2の実施の形態における定着装置の
要部を示す概略図
【図4】従来のベルトニップ方式の定着装置の概要を示
す図
【符号の説明】
1 加熱ローラ 1a ヒータ 2 ベルト 3 入側ローラ 3a ヒータ 4 出側ローラ 5 加熱ローラ側温度センサ 6 ベルト側温度センサ 7 補助温度センサ 8 コントローラ 9 モータ 10 ヒータ 10a リンクロッド 10b 駆動モータ 11 補助温度センサ 11a 基台 11b スプリング 12 基台 50 用紙 51 トナー像

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動される加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラの周面との間でニップ部を形成して走行する無端の
    ベルトと、このベルトの表面温度を検出する温度センサ
    とを備えたベルトニップ式の定着装置であって、加熱ロ
    ーラの回転が非駆動の期間において、ベルト温度が或る
    臨界温度まで降下したときの温度センサからの出力信号
    によって加熱ローラを回転駆動する制御の系を備えてな
    ることを特徴とするベルトニップ式定着装置。
  2. 【請求項2】制御の系は、加熱ローラが回転駆動された
    後、温度センサによってベルトが正規の温度に回復した
    ときに加熱ローラの回転駆動を停止させる手段を含んで
    なることを特徴とするベルトニップ式定着装置。
  3. 【請求項3】加熱ローラの回転駆動源として可変速のモ
    ータを備え、ベルト温度が或る臨界温度まで降下したと
    きのこのモータの回転出力を、通常駆動時よりも小さく
    してなることを特徴とする請求項1または2記載のベル
    トニップ式定着装置。
  4. 【請求項4】回転駆動される加熱ローラと、この加熱ロ
    ーラの近傍に配置され画像担持体がパスする方向にそれ
    ぞれ配置した入側ローラ及び出側ローラと、これらの入
    側ローラ及び出側ローラに巻回され且つ加熱ローラの周
    面に接触してニップ部を形成しながら走行可能な無端の
    ベルトと、このベルトの表面温度を検出する温度センサ
    とを備えたベルトニップ式の定着装置であって、入側ロ
    ーラと出側ローラとの間のベルトを加熱ローラと対をな
    して挟む位置関係としてベルトの表面を加熱するヒータ
    を配置し、このヒータによるベルトへの熱伝達域を入側
    ローラと出側ローラとの間でのパス長さにほぼ相当させ
    てなることを特徴とするベルトニップ式定着装置。
  5. 【請求項5】加熱ローラの回転が非駆動の期間におい
    て、ベルト温度が或る臨界温度まで降下したときの温度
    センサからの出力信号によってヒータを駆動する制御の
    系を備えてなることを特徴とする請求項4記載のベルト
    ニップ式定着装置。
  6. 【請求項6】制御の系は、ヒータによる加熱の後であっ
    て温度センサによってベルトが正規の温度に回復したと
    き、ヒータの駆動を停止させる手段を含んでなることを
    特徴とする請求項4または5記載のベルトニップ式定着
    装置。
  7. 【請求項7】ヒータは面状の発熱体であって、ベルトの
    走行面から離れた位置とこのベルトの表面に突き当たる
    位置との間を往復駆動する駆動機構に連接してなること
    を特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のベルト
    ニップ式定着装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7623805B2 (en) 2006-03-31 2009-11-24 Canon Kabushiki Kaisha Image heating apparatus and image forming apparatus
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KR20180106872A (ko) * 2017-03-17 2018-10-01 제록스 코포레이션 고체 상태 정착기 가열기 및 작동 방법

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