JP3316465B2 - 電子画像記録装置における定着温度変更制御方法 - Google Patents

電子画像記録装置における定着温度変更制御方法

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JP3316465B2
JP3316465B2 JP03522999A JP3522999A JP3316465B2 JP 3316465 B2 JP3316465 B2 JP 3316465B2 JP 03522999 A JP03522999 A JP 03522999A JP 3522999 A JP3522999 A JP 3522999A JP 3316465 B2 JP3316465 B2 JP 3316465B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式のプリ
ンタ若しくはファクシミリ、又はコピー機等の電子画像
記録装置における定着温度変更制御方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電子画像記録装置、例えば電子写真式プ
リンタは、各々ヒータを内蔵し、相互に接触しつつ回転
する一対のローラ(印刷面側ローラ及び加圧面側ロー
ラ)をもつ定着器を備え、トナー像が付着形成された印
刷用紙やOHPシート等の印刷媒体(記録媒体)を、上
記一対のローラ相互間に挿通させることによりトナー像
を印刷媒体に加熱,定着させて印刷を行う。このような
プリンタにおいて、ヒータの電源供給制御により、トナ
ー像定着時のローラの表面温度(定着温度)を印刷媒体
の種類、例えば紙(シート)質、大きさあるいは厚さ
等、主として厚さに応じて変更制御することが知られて
いる。
【0003】このような定着温度の変更制御は、例えば
印刷用紙の厚さの変更時、プリンタ内の厚さセンサから
の厚さ検出信号により、あるいはプリンタの操作部やプ
リンタを制御するパーソナルコンピュータ,ワークステ
ーション等の上位装置からのオペレータ操作による厚さ
変更指令等によって行われるが、従来技術では、定着温
度の下降制御、すなわち一対のローラの表面温度を下げ
るときにはそれら一対のローラを回転させたままであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来技術
では、定着温度の下降制御を、一対のローラを回転させ
たまま行うので次のような問題点があった。定着温度を
下げている間中、一対のローラを回転させ続けている
と、図14に示すように、一対のローラ中の印刷面側ロ
ーラの表面温度Taを、用紙厚さのより厚い場合の目標
温度(第1目標温度)Ta1からより薄い場合の目標温
度(第2目標温度)Ta2まで速く下降させ得る。
【0005】しかし加圧面側ローラは、それより印刷面
側ローラの表面温度Taの方が高温であるため印刷面側
ローラの熱を受けて印刷面側ローラとほぼ同じ温度まで
上昇する(加圧面側ローラの表面温度Tb参照)。この
ため、加圧面側ローラの表面温度Tbを、用紙厚さのよ
り厚い場合の目標温度(第1目標温度)Tb1からより
薄い場合の目標温度(第2目標温度)Tb2まで下降さ
せるために要する時間(t1〜t3)が長くなるという
問題点があった。そして、このように加圧面側ローラの
表面温度Tbを、印刷面側ローラの温度を下降させつつ
第2目標温度Tb2まで下降させてから再び印刷面側ロ
ーラを第2目標温度Ta2まで上昇させるため、加圧面
側ローラを第2目標温度Tb2に下降させてから印刷面
側ローラを第2目標温度Ta2に上昇させるまでの時間
(t3〜t4)も長くなり、印刷再開が遅くなるという
問題点があった。また、定着温度を下げている間中、上
記両ローラを回転させ続けているので、その分、両ロー
ラ、ローラ駆動用モータ、それら相互間の減速ギヤ等を
消耗させ、更に、電力を浪費させるという問題点もあっ
た。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
べくなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述課題を解
決するため次の構成を採用する。 〈構成1〉 本発明は、内蔵するヒータにて加熱され、記録媒体の未
定着トナー像の形成されている面をトナー像を定着すべ
く加熱する印刷面側ローラと、内蔵するヒータにて印刷
面側ローラよりも低い温度で加熱され、記録媒体を印刷
面側ローラに押し付ける加圧面側ローラとを含み、両ロ
ーラを回転駆動させる定着器を備え、種類の相違する記
録媒体毎に印刷面側ローラと加圧面側ローラをそれぞれ
加熱するための各目標温度が設定されている電子画像記
録装置の定着温度変更制御方法であって、印刷すべき記
録媒体として目標温度の高い記録媒体から目標温度の低
い記録媒体に変更されると、両ローラへの通電を停止す
ると共に両ローラの回転を停止させ、両ローラの表面温
度が少なくともそれぞれの目標温度まで低下すると、両
ローラを回転させ、かつ印刷面側ローラのヒータに対し
目標温度を基準にして通電制御を開始し、更に所定時間
経過後に加圧面側ローラのヒータに対し目標温度を基準
にして通電制御を開始すること、を特徴とする。
【0008】〈構成2〉 他の発明は、内蔵するヒータにて加熱され、記録媒体の
未定着トナー像の形成されている面をトナー像を定着す
べく加熱する印刷面側ローラと、内蔵するヒータにて印
刷面側ローラよりも低い温度で加熱され、記録媒体を印
刷面側ローラに押し付ける加圧面側ローラとを含み、両
ローラを回転駆動させる定着器を備え、種類の相違する
記録媒体毎に印刷面側ローラと加圧面側ローラをそれぞ
れ加熱するための各目標温度が設定されている電子画像
記録装置の定着温度変更制御方法であって、印刷すべき
記録媒体として目標温度の高い記録媒体から目標温度の
低い記録媒体に変更されると、両ローラへの通電を停止
すると共に両ローラを間欠的に回転させ、両ローラの表
面温度が少なくともそれぞれの目標温度まで低下する
と、両ローラを回転させ、かつ印刷面側ローラのヒータ
に対し目標温度を基準にして通電制御を開始し、更に所
定時間経過後に加圧面側ローラのヒータに対し目標温度
を基準にして通電制御を開始すること、を特徴とする。
【0009】〈構成3〉 請求項1又は2に記載の電子画像記録装置における定着
温度変更制御方法において、加圧面側ローラの表面温度
が目標温度より低い第2の目標温度まで低下すると、両
ローラを回転させ、かつ印刷面側ローラのヒータに対し
目標温度を基準にして通電制御を開始し、更に所定時間
経過後に加圧面側ローラのヒータに対し目標温度を基準
にして通電制御を開始することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例につき図面
を用いて説明する。まず、本発明方法の各具体例を概述
する。図1は本発明による電子画像記録装置、ここでは
電子写真式プリンタにおける定着温度変更制御方法の具
体例1を説明するためのグラフ、図2は本発明方法の具
体例が適用される上記電子写真式プリンタにおける定着
器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0011】図2において、印刷面側ローラ1は、アル
ミニウムや鋼材からなるパイプ部1aに、シリコンゴム
等のゴム層を1〜数層巻き付け、その上から離型性を高
めるためのコーティングあるいはチューブからなる外層
1bを重ねてなる。加圧面側ローラ2は、アルミニウム
や鋼材からなるパイプ部2a上に、上記外層1bと同材
質の外層2bを重ねてなる。加圧面側ローラ2は、印刷
面側ローラ1と同一構成であってもよい。ローラ1は、
そのパイプ部1a内方に、同軸的にローラ加熱用のヒー
タランプ等からなるヒータ3を有する。ローラ2も、ロ
ーラ1と同様にヒータ(ここではヒータ4)を有する。
【0012】ここで、加圧面側ローラ2は印刷面側ロー
ラ1に一定荷重で圧接しつつ回転するが、その駆動力は
図3に示す定着器駆動系により与えられる。すなわち、
両ローラ1,2には相互に噛合するギヤ5,6が端部に
同軸的に取り付けられており、そのうちのギヤ5には、
図3に示すようにローラ駆動用モータ7の回転力がモー
タ回転軸に嵌着されたギヤ7a及び減速ギヤ8を順次介
して与えられもので、ギヤ5が回転することによりギヤ
6も回転し、両ローラ1,2が回転する。
【0013】このような定着器において、ヒータ4で加
熱された加圧面側ローラ2が、ヒータ3で加熱された印
刷面側ローラ1に圧接しつつ回転することで、それら一
対のローラ1,2相互間に矢印アに示すように挿通され
る印刷用紙やOHPシート等の印刷媒体(記録媒体)、
ここでは印刷用紙9に付着形成された未定着トナー像9
aをその印刷用紙9に加熱,定着させ、印刷が行われ
る。
【0014】本発明方法が適用される電子画像記録装
置、ここでは電子写真式プリンタは、上記ヒータ3,4
の電源供給制御により、トナー像定着時のローラ1,2
の表面温度(定着温度)Ta,Tbを印刷用紙9の種
類、例えば紙質、大きさあるいは厚さ等、主として厚さ
に応じて変更制御可能なもので、上記ローラ1,2の表
面温度Ta,Tbはローラ1,2の外表面近傍に配設さ
れたサーミスタ10,11で測定される。なお図1にお
いて、Ta,Tb,Ta1,Ta2,Tb1,Tb2
は、各々前掲図14と同様である。
【0015】具体例1では、このような電子写真式プリ
ンタの定着器において、図1に示すように、トナー像定
着時の一対のローラ1,2の表面温度Ta,Tbをヒー
タ3,4の電源供給の遮断により下降制御している間
は、その一対のローラ1,2の回転を停止させておくこ
ととしたものである。
【0016】すなわち、プリンタ電源をオンすると、ヒ
ータ3,4に電源供給されてローラ1,2の加熱が開始
し、同時に定着器駆動系のローラ駆動用モータ7の回転
が開始する。ローラ1,2が各々第1目標温度Ta1,
Tb1に到達した後、印刷が開始されるが、例えば印刷
用紙の厚さの変更時、プリンタ内の厚さセンサ(図示せ
ず)からの厚さ検出信号により、あるいはプリンタの操
作部やプリンタを制御するパーソナルコンピュータ,ワ
ークステーション等の上位装置(図示せず)からのオペ
レータ操作による厚さ変更指令等があると、定着器はそ
の信号,指令の内容(用紙厚)に応じて目標温度を変更
する。
【0017】目標温度を上げるときには、通常、ヒータ
3,4によりローラ1,2を加熱し、次の目標温度(図
示せず)までローラ1,2の表面温度Ta,Tbを上昇
させる。この場合、ローラ駆動用モータ7は回転し続け
ている。ローラ1を第2目標温度Ta2に、ローラ2を
第2目標温度Tb2に各々下げるときには、ヒータ3,
4への電源供給を遮断してローラ1,2の表面温度T
a,Tbを下降させる。この時、上記モータ7の回転、
すなわちローラ1,2の回転を停止させる。ローラ1,
2が回転していないため、温度の高いローラ1から温度
の低いローラ2への熱の移行は抑えられ、ローラ1の温
度下降速度は遅くなる反面、ローラ2の温度上昇は防止
されて直ちに温度下降が始まる。
【0018】時点t2において、サーミスタ10による
ローラ1の測定温度(印刷面側ローラ表面温度)Taは
第2目標温度Ta2に到達するが、サーミスタ11によ
るローラ2の測定温度(加圧面側ローラ表面温度)Tb
が第2目標温度Tb2に到達するまで(時点t3まで)
印刷は開始されない。加圧面側ローラ表面温度Tbが第
2目標温度Tb2に到達すると、ヒータ3が電源供給を
受けてローラ1を加熱し始め、同時にモータ7の回転が
再開され、また、ローラ2はローラ1の熱を受けて温度
上昇する。その後、ローラ表面温度Ta,Tbが各々第
2目標温度Ta2,Tb2に到達すると、印刷用紙厚さ
変更後の印刷が開始される。印刷中は、第2目標温度T
a2,Tb2を保持すべくヒータ3,4はオン/オフ制
御される。
【0019】上述具体例1によれば、ローラ1の目標温
度(用紙厚に応じた設定温度)を、例えば第1目標温度
Ta1から第2目標温度Ta2まで下げるとき、モータ
7の回転を停止させることでローラ2のローラ1からの
熱移行による温度上昇を防止することができる。このた
め、ローラ2の表面温度Tbを、第1目標温度Tb1か
ら第2目標温度Tb2まで下降させために要する時間
(t1〜t3)が短縮され、ローラ1,2を回転させた
とき(図14参照)に比べてより速く温度下降させるこ
とができる。また、ローラ1の表面温度Taを第2目標
温度Tb2近くまで下げる必要がないため、ローラ2を
第2目標温度Tb2に下降させてからローラ1を第2目
標温度Ta2に上昇させるまでの時間(t3〜t4)も
短縮され、印刷再開を早くすることができる。また、定
着温度を下げている間中、モータ7の回転、すなわち一
対のローラ1,2の回転を停止させているので、その
分、両ローラ1,2、モータ7、それら相互間の減速ギ
ヤ8等を消耗させることはなく、更に、電力を浪費させ
ることもない。
【0020】具体例2では、上述電子写真式プリンタの
定着器において、図4に示すように、具体例1と同様の
方法(ローラ1,2の表面温度Ta,Tbをヒータ3,
4の電源供給遮断により下降させている間、ローラ1,
2の回転を停止させておくこと)に加えて、次の手法を
採る。すなわち、具体例1の方法と同様にローラ1,2
の表面温度Ta,Tbを下降制御する場合、ローラ2の
表面温度Tbにつき、印刷媒体の種類、ここでは印刷用
紙9の厚さに応じて決められた上記第2目標温度Tb2
よりも所定値低い温度を実際の第2目標温度Tb2′と
して下降制御することとしたものである。
【0021】具体例2において、プリンタ電源をオンす
ると、ヒータ3,4に電源供給されてローラ1,2の加
熱が開始し、同時に定着器駆動系のローラ駆動用モータ
7の回転が開始する。ローラ1,2が各々第1目標温度
Ta1,Tb1に到達した後、印刷が開始されるが、例
えば印刷用紙の厚さの変更時、プリンタ内の厚さセンサ
(図示せず)からの厚さ検出信号により、あるいはプリ
ンタの操作部やプリンタを制御するパーソナルコンピュ
ータ,ワークステーション等の上位装置(図示せず)か
らのオペレータ操作による厚さ変更指令等があると、定
着器はその信号,指令の内容(用紙厚)に応じて目標温
度を変更する。
【0022】目標温度を上げるときには、通常、ヒータ
3,4によりローラ1,2を加熱し、次の目標温度(図
示せず)までローラ1,2の表面温度Ta,Tbを上昇
させる。この場合、ローラ駆動用モータ7は回転し続け
ている。ローラ1を第2目標温度Ta2に、ローラ2を
第2目標温度Tb2に各々下げるときには、ヒータ3,
4への電源供給を遮断してローラ1,2の表面温度T
a,Tbを下降させる。この時、上記モータ7の回転、
すなわちローラ1,2の回転を停止させる。ローラ1,
2が回転していないため、温度の高いローラ1から温度
の低いローラ2への熱の移行は抑えられ、ローラ1の温
度下降速度は遅くなる反面、ローラ2の温度上昇は防止
されて直ちに温度下降が始まる。
【0023】以上は具体例1と同様であるが、具体例2
では、図4から分かるように、ローラ2の表面温度Tb
が第2目標温度Tb2となってもヒータ3への電源供給
を開始させない。ここでは、第2目標温度Tb2よりも
所定値低い表面温度(実際の第2目標温度)Tb2′ま
で温度を下降させてから(加圧面側ローラ表面温度Tb
が実際の第2目標温度Tb2′に到達してから)、ヒー
タ3への電源供給を開始させて、ローラ1を加熱し始
め、同時にモータ7の回転を再開させる。ローラ2はロ
ーラ1の熱を受けて温度上昇するが、その後、ローラ表
面温度Ta,Tbが各々第2目標温度Ta2,Tb2に
到達すると、印刷用紙厚さ変更後の印刷が開始される。
印刷中は、第2目標温度Ta2,Tb2を保持すべくヒ
ータ3,4はオン/オフ制御される。
【0024】上述具体例2によれば、ローラ1,2の表
面温度Ta,Tbを下降制御する場合、ローラ2の表面
温度Tbにつき、印刷媒体の種類、ここでは印刷用紙9
の厚さに応じて決められた第2目標温度Tb2よりも更
に低い温度を実際の第2目標温度Tb2′として下降さ
せてからローラ1の加熱と両ローラ1,2の回転を再開
させるようにした。このため、ローラ1の加熱と両ロー
ラ1,2の回転再開後に、ローラ1の熱がローラ2に移
行し、ローラ2の表面温度Tbが第2目標温度Tb2を
大きく超えて過熱状態になることが防止され、ローラ2
の表面温度Tbが高すぎることによる定着不良が防止さ
れる。その他、具体例1と同様の効果が得られる。
【0025】具体例3では、上述電子画像記録装置(こ
こでは電子写真式プリンタ)の定着器において、具体例
1又は具体例2と同様の方法(ローラ1,2の表面温度
Ta,Tbをヒータ3,4の電源供給遮断により下降さ
せている間、ローラ1,2の回転を停止させておくこと
や、第2目標温度Tb2よりも更に低い温度を実際の第
2目標温度Tb2′として下降させてからローラ1の加
熱と両ローラ1,2の回転を再開させること)に加え
て、次の手法を採る。すなわち、具体例1,2の方法と
同様にローラ1,2の表面温度Ta,Tbを下降制御す
る場合、その下降制御している間(具体例1ではt1〜
t3の間、具体例2ではt1〜t3′の間)は、ローラ
1,2を完全停止させるのではなく、間欠的に回転(間
欠的に停止)させておくこととしたものである。図示例
では、間欠回転量はローラ1,2の連続回転時における
1周の回転量に対して1/12の回転量となるように設
定されている。
【0026】ローラ1,2の表面温度Ta,Tbの下降
制御中、ローラ1,2を完全に停止させたときには、ロ
ーラ1,2の表面温度分布は、図5中の曲線イ,ロに示
すようになる。すなわち、ローラ1,2の接触部及びそ
の周辺部の温度がその他の部分に比べて高くなり、ロー
ラ1,2表面の軸回り方向に大きな温度のばらつきが生
じる。
【0027】上述具体例3によれば、ローラ1,2の表
面温度Ta,Tbの下降制御中、ローラ1,2を間欠的
に回転させることにより、ローラ1,2の表面温度分布
は、図6中の曲線イ′,ロ′に示すようになり、ローラ
1,2の接触部と非接触部との間の温度のばらつきを減
らすことができ、より安定な温度制御が実現できる。そ
の他、具体例1又は具体例2と同様の効果が得られる。
【0028】次に、各具体例を詳述する。図7は本発明
方法の具体例が適用された電子画像記録装置、具体的に
はタンデム形カラー電子写真式プリンタの内部構成の側
面図である。図7に示すように、タンデム形の電子写真
式カラープリンタは、ブラック(K)、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各印刷部2
1(21K,21Y,21M及び21C)が印刷媒体、
ここでは印刷用紙9の搬送方向(矢印ハ参照)に沿って
一列に並設されている。各印刷部21は、トナー(図示
せず)、感光ドラム26、この感光ドラム26を帯電さ
せるための帯電器27、帯電された感光ドラム26表面
に静電潜像を形成するための露光用ヘッド、ここではL
EDヘッド28、上記感光ドラム26表面に形成された
静電潜像を現像するための現像器29及び感光ドラム2
6上のトナー像を印刷用紙9に転写するための転写器3
0を色別に備えている。また、印刷用紙9を各印刷部2
1に順次搬送するための搬送ベルト31及び印刷用紙9
に転写された未定着トナー像9a(図2参照)を加熱,
定着するための定着器32を備えている。
【0029】このようなタンデム形電子写真式カラープ
リンタにおいては、印刷用紙9が用紙カセット33から
1枚分離されて搬送ベルト31上に吸着され、その後、
各印刷部21に順次搬送される。各印刷部21は、ブラ
ック、イエロー、マゼンタ及びシアンのトナーを印刷用
紙9に所定のタイミングで順次転写して各色のトナー像
を重ねていく。そして、各色のトナー像が重ねられてな
る印刷用紙9上のカラーの未定着トナー像9aを定着器
32により加熱,定着し、印刷用紙9へのカラー画像の
印刷を行っている。
【0030】図8は上述電子写真式プリンタのブロック
図である。この図8において、印刷制御部40はマイク
ロプロセッサ、入出力ポート、タイマ40a等を備えて
なる印刷制御部で、パーソナルコンピュータやワークス
テーション等の上位装置から印刷データや制御コマンド
を受信してプリンタ全体をシーケンス制御し、印刷を実
行するための主制御部である。
【0031】I/F制御部41は上位装置から印刷制御
部40への印刷データや制御コマンド、あるいは印刷制
御部40から上位装置へのプリンタ状態信号等の信号送
受の仲立ちをするものである。操作部42はプリンタの
状態を表示するLEDや操作者からの指示を印刷制御部
40へ与えるスイッチ群を備える。
【0032】メモリ43は印刷制御部40の制御動作時
に用いられる記憶装置で、上位装置から受信した制御コ
マンドや印刷データを一時的に格納する受信メモリ43
a、編集処理されたイメージデータをLEDヘッド28
へ送信するために一時的に格納する画データ編集メモリ
43b及び印刷制御部40を制御して印刷及びそれに付
随する動作をプリンタ各部に行わせるためのプログラム
を格納するROM43cを備えてなる。メモリ43は、
上位装置や操作部42から印刷制御部40に入力された
各種目標温度等のパラメータ及び印刷用紙9の種類に応
じた目標温度の一覧表(テーブル)や上記タイマ40a
のセット時間T1等を格納するRAM43dも備えてい
る。このRAM43dは上記受信メモリ43aに含めて
もよい。目標温度の一覧表やタイマ40aのセット時間
T1は上記ROM43cに格納してもよい。
【0033】センサ群44には用紙カセット33内の印
刷用紙残量センサ、印刷用紙サイズセンサ、印刷用紙吸
入口センサ及び印刷用紙排出口センサ等(図示せず)を
含む。
【0034】転写電圧制御部45は感光ドラム26の表
面に生成されたトナー像を印刷用紙9に転写させるため
の制御部で、印刷制御部40の指示を受け転写器30に
対する電圧印加制御を行う。帯電電圧制御部46は印刷
制御部40の指示により帯電器27に電圧を印加して感
光ドラム26の表面を帯電させるための制御を行うもの
である。現像電圧制御部47はLEDヘッド28により
感光ドラム26の表面に生成された静電潜像にトナーを
付着させるための電圧(現像電圧)を制御するための制
御部で、現像器29への印加電圧を制御する。
【0035】ヘッド駆動制御部48は色毎に画データ編
集メモリ43bに格納されたイメージデータに従って印
刷ヘッド、ここではLEDヘッド28により帯電された
感光ドラム26表面に光を照射して露光させるための制
御を行うものである。以上の制御部45〜48は各色
(ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアン)毎に備え
られているが、各々、その構成の一部を4色共用に構成
してもよい。
【0036】モータ制御部49はモータ群49aの回
転,停止を制御する制御部である。モータ群49aには
印刷用紙9を搬送するための印刷用紙搬送モータ、現像
・転写プロセス用モータ及び定着器32のローラ1,2
を駆動するローラ駆動用モータ7を含む。定着制御部5
0は印刷用紙9に転写された未定着トナー像9a(図2
参照)を印刷用紙9に加熱,定着するための定着器32
を制御する制御部で、印刷制御部40からの指示により
定着器32への電圧印加制御を行うものである。
【0037】次に、このように構成された電子写真式プ
リンタの動作について説明する。印刷制御部40は、I
/F制御部41を介して上位装置から印刷指示を受ける
と、まず、定着制御部50に指示を出し、定着器32の
温度、具体的にはローラ1,2の表面温度Ta,Tbが
使用可能な範囲にあるか否かを定着器温度センサ(サー
ミスタ10,11)により検出する。使用可能な温度範
囲になければ定着器32のヒータ3,4をオンにして、
使用可能な温度範囲になるまで定着器32を加熱する。
【0038】また印刷制御部40は、モータ制御部49
を介してモータ群49a中の現像・転写プロセス用モー
タを回転させ、同時に帯電電圧制御部46、現像電圧制
御部47及び転写電圧制御部45に指示を出し、帯電器
27、現像器29及び転写器30に電圧を印加する。そ
して、用紙カセット33にセットされている印刷用紙9
を、センサ群44中の用紙残量センサ及び用紙サイズセ
ンサによって検出し、印刷用紙9の種類に合った用紙送
りを開始させる。ここで、モータ群49a中の印刷媒体
搬送モータは正逆双方向に回転自在であり、最初に逆方
向に回転することによって印刷用紙9を用紙カセット3
3から取り出し、センサ群44中の用紙吸入口センサで
検出されるまでの設定された量だけ送る。続いて、正方
向に回転することによって印刷用紙9を最初の印刷部2
1Kに向けて送る。
【0039】印刷制御部40は、印刷用紙9が印刷可能
な位置に到達した時点でタイミング信号を発し、画デー
タ編集メモリ43bからイメージデータを読み出してヘ
ッド駆動制御部48に送る。ヘッド駆動制御部48は、
1ライン分のイメージデータを受けた時点で、LEDヘ
ッド28にラッチ信号を送り、イメージデータをLED
ヘッド28に保持させる。次にヘッド駆動制御部48
は、LEDヘッド28に印刷駆動信号STBを送る。そ
の結果、LEDヘッド28は、保持されたイメージデー
タに従って後述露光を行い、以後、同様の動作を経てラ
イン毎の露光を順次行う。この動作はブラック、イエロ
ー、マゼンタ及びシアンの各印刷部21において所定の
タイミングで順次行われる。
【0040】LEDヘッド28による露光は、マイナス
の電位に帯電された感光ドラム26にLEDヘッド28
から光を照射することで行われる。これにより、感光ド
ラム26の表面には電位の上昇したドットによって静電
潜像が形成される。マイナスの電位に帯電されたトナー
は上記静電潜像のもつ電気的な吸引力によって各ドット
に吸引され、トナー像が形成される。その後、トナー像
は感光ドラム26と転写器30との間隙に形成される転
写部に送られる。この際、印刷制御部40は、転写電圧
制御部45に指示を出し、転写器30にプラス電位の転
写用高圧を印加する。これにより、転写器30は上記転
写部を通過する印刷用紙9にトナー像を転写する。この
動作もブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各印
刷部21において所定のタイミングで順次行われる。
【0041】転写されたトナー像(未定着トナー像9
a)を有する印刷用紙9は定着器32に送られ、ローラ
1,2相互間に挿通されることで印刷用紙9に加熱,定
着され、印刷が行われる。トナー像が定着された印刷用
紙9は、定着器32外方に送られ、センサ群44中の用
紙排出口センサを通ってプリンタ外部に排出される。印
刷制御部40は、印刷用紙9が上記用紙排出口センサを
通過すると、帯電器27、現像器29及び転写器30へ
の電圧印加を終了し、同時にモータ群49aの各モータ
の動作を停止させる。以後、上位装置からの印刷指示に
応じて上述と同様の動作を繰り返す。
【0042】ここで、上記定着器32の構成及び動作
(定着動作)について説明する。図9は図8中の定着動
作に係わる構成部分(定着器及びその制御系部分)を取
り出して示すブロック図で、この図9において、図2及
び図8と同一符号は同一又は相当部分を示す。すなわち
定着器32は、印刷面側ローラ1と加圧面側ローラ2に
ヒータ3,4を備えて構成されている。また、上記ロー
ラ1,2の外表面近傍にサーミスタ10,11が設けら
れている。各サーミスタ10,11の出力は定着制御部
50に入力され、各ローラ1,2の表面温度Ta,Tb
が検出可能である。
【0043】定着制御部50は、比較部50a、定着温
度制御部50b及びヒータ駆動回路50cを備えてなる
が、その比較部50aには各サーミスタ10,11の出
力が与えられる。比較部50aは、与えられたサーミス
タ10,11の出力を予め設定された値と比較し、比較
結果を定着温度制御部50bに出力する。定着温度制御
部50bは比較部50aからの比較結果に基づいて、各
ヒータ3,4への電源供給を行うためにヒータ駆動回路
50cへ駆動信号を出力する。ヒータ駆動回路50cは
定着温度制御部50bの出力に基づいて各ヒータ3,4
への電源供給のオン/オフを行う。この時、定着温度制
御部50bは比較部50aからの比較結果を印刷制御部
40に送る。印刷制御部40は送られてきた上記比較結
果を受けてモータ群49a中のローラ駆動用モータ7、
換言すればローラ1,2を回転させるか否かを判断し、
モータ制御部49へモータ7の回転,停止を指示する。
【0044】次に、図10を併用して上記定着器32に
おける通常の定着温度制御について説明する。まず、印
刷待機状態にある印刷制御部40が、上位装置から印刷
指示を受け取ると、印刷制御部40は印刷データの編集
処理を行うと共に定着器32の温度制御(定着温度制
御)を開始する。定着温度制御はトナー像定着時のロー
ラ1,2の表面温度Ta,Tbを制御するもので、以下
のステップで行われる。
【0045】ステップ101では、第1目標温度(初期
値)Ta1,Tb1を設定する。すなわち、上位装置や
操作部42からの指令やセンサ群44からの検出信号に
より設定される印刷用紙9の種類、例えば紙質、大きさ
あるいは厚さ、ここでは厚さに基づいて、第1目標温度
をメモリ43より読み出し、初期値(Ta1,Tb1)
として設定する。センサ群44により検出される装置設
置環境の条件、例えば気温や湿度等基づいて第1目標温
度を設定してもよい。
【0046】ステップ102では、印刷制御部40から
モータ駆動信号をモータ制御部49に出力してローラ駆
動用モータ7をオンし、ローラ1,2を回転させる。ス
テップ103では、サーミスタ10,11でローラ1,
2の表面温度Ta,Tbを検出する。検出された表面温
度Ta,Tbは定着制御部50の比較部50aに入力さ
れる。
【0047】ステップ104では、サーミスタ10によ
り検出された印刷面側ローラ1の表面温度Taと第1目
標温度Ta1とを比較部50aで比較し、比較結果を定
着温度制御部50bに送る。定着温度制御部50bは、
ローラ1の表面温度Taが第1目標温度Ta1に達して
いなければヒータ3をオン(ステップ105)するよう
に、第1目標温度Ta1に達していればヒータ3をオフ
(ステップ106)するようにヒータ駆動回路50cを
制御する。
【0048】ステップ107では、比較部50aにてサ
ーミスタ11により検出された加圧面側ローラ2の表面
温度Tbと第1目標温度Tb1とを比較し、比較結果を
定着温度制御部50bに送る。定着温度制御部50b
は、ローラ2の表面温度Tbが第1目標温度Tb1に達
していなければヒータ4をオン(ステップ108)する
ように、第1目標温度Tb1に達していればヒータ4を
オフ(ステップ109)するようにヒータ駆動回路50
cを制御する。
【0049】ステップ110では、印刷制御部40は定
着温度制御停止指令が入力されているか否かを判断し、
停止指令が入力されていれば待機状態へ移行し、停止指
令が入力されていなければステップ104に戻り、以後
停止指令が入力されるまでステップ104〜110(ヒ
ータ3,4のオン/オフ制御)を繰り返す。
【0050】次に、図11及び図1を併用して定着温度
変更制御の具体例1について説明する。現在の印刷動作
での目標温度(第1目標温度Ta1,Tb1)に対し、
印刷用紙9の種類や装置設置環境条件等の変更、例えば
印刷用紙9の厚さ変更が生じた場合、印刷制御部40は
目標温度の変更制御を実行する。この定着温度変更制御
は以下のステップで行われる。
【0051】ステップ201では、印刷用紙9の厚さ変
更による温度変更指示値が上位装置、操作部42あるい
はセンサ群44から印刷制御部40に入力される。ステ
ップ202では、印刷制御部40は上記温度変更指示値
に基づいて目標温度をメモリ43から読み出し、新たな
目標温度として設定する。これにより、目標温度は第1
目標温度Ta1,Tb1から第2目標温度Ta2,Tb
2に変更される。
【0052】ステップ203では、前回の目標温度(第
1目標温度Ta1,Tb1)と今回の目標温度(第2目
標温度Ta2,Tb2)とを比較し、今回の目標温度の
方が高ければ図10に示す通常の定着温度制御ルーチン
のステップ102へ、今回の目標温度の方が低ければ次
のステップ204へ処理を移す。今回の目標温度と前回
の目標温度は、ここではローラ1側の目標温度Ta1,
Ta2で比較する。
【0053】ステップ204では、印刷制御部40はモ
ータ駆動信号をオフにしてモータ7の回転を停止させ、
ローラ1,2の回転を停止させる。ヒータ3,4もオフ
状態になければオフする(図1中、時点t1参照)。ス
テップ205では、サーミスタ11で加圧面側ローラ2
の表面温度Tbを検出する。検出された表面温度Tbは
定着制御部50の比較部50aに入力される。
【0054】ステップ206では、サーミスタ11によ
り検出された加圧面側ローラ2の表面温度Tbと第2目
標温度Tb2とを比較部50aで比較し、比較結果を定
着温度制御部50bを介して印刷制御部40へ送る。印
刷制御部40では、加圧面側ローラ2の表面温度Tbが
第2目標温度Tb2より低くなるまで印刷面側ローラ1
の温度の読込み比較を繰り返し、低くなれば処理をステ
ップ207,208に順に移す。
【0055】ステップ207では、印刷制御部40から
の指示によりモータ駆動信号をオンしてモータ7を回転
させ、ローラ1,2を回転させる(図1中、時点t3参
照)。ステップ208では、定着温度制御部50bがヒ
ータ駆動回路50cを制御してローラ1側のヒータ3を
オンにする(同上)。ステップ209では、サーミスタ
10で印刷面側ローラ1の表面温度Taを検出する。検
出された表面温度Taは定着制御部50の比較部50a
に入力される。
【0056】ステップ210では、サーミスタ10によ
り検出された印刷面側ローラ1の表面温度Taと第2目
標温度Ta2とを比較部50aで比較し、比較結果を定
着温度制御部50bを介して印刷制御部40へ送る。印
刷制御部40では、印刷面側ローラ1の表面温度Taが
第2目標温度Ta2より高くなるまで印刷面側ローラ1
の温度の読込み比較を繰り返し、高くなれば(図1中、
時点t4参照)、図10に示す通常の定着温度制御ルー
チンのステップ102へ処理を移す。
【0057】上述定着温度変更制御(具体例1)によれ
ば、今回の目標温度(第2目標温度Ta2,Tb2)の
方が前回の目標温度(第1目標温度Ta1,Tb1)よ
り低いときには、加圧面側ローラ2の表面温度Tbが今
回の目標温度Tb2になるまで(図1中の時点t3にな
るまで)モータ7を停止させてローラ1,2を停止させ
るので、ローラ1,2、モータ7、それら相互間の減速
ギヤ8(図3参照)を消耗させることはなく、更に、電
力を浪費させることもない。
【0058】次に、図12及び図4を併用して定着温度
変更制御の具体例2について説明する。図12を図11
と比較して分かるように、具体例2では、図11中のス
テップ202,203間にステップ301が挿入され、
また、ステップ206がステップ302に置き換えられ
ている。
【0059】すなわち具体例2においては、印刷用紙9
の種類、ここでは厚さの変更による温度変更指示値が印
刷制御部40に入力され(ステップ201)、上記温度
変更指示値に基づいて目標温度を新たな目標温度(第2
目標温度Ta2,Tb2)として設定(ステップ20
2)すると、ステップ301において、上記第2目標温
度Tb2よりも所定値低い温度を実際の第2目標温度T
b2′として設定する。その後、具体例1と同様にステ
ップ203〜205を実行した後、ステップ302を実
行する。
【0060】ステップ302では、サーミスタ11によ
り検出された加圧面側ローラ2の表面温度Tbと実際の
第2目標温度Tb2′とを比較部50aで比較し、比較
結果を定着温度制御部50bを介して印刷制御部40へ
送る。印刷制御部40では、加圧面側ローラ2の表面温
度Tbが実際の第2目標温度Tb2′より低くなるまで
印刷面側ローラ1の温度の読込み比較を繰り返し、低く
なれば処理をステップ207,208に順に移す。その
後は、具体例1と同様の処理(ステップ209,21
0)が実行される。
【0061】このように、第2目標温度Tb2よりも所
定値低い温度を実際の第2目標温度Tb2′として設定
し(ステップ301参照)、この実際の第2目標温度T
b2′より低くなるまで印刷面側ローラ1の温度の読込
み比較を繰り返すようにすれば、ステップ205,30
2の繰返しにおいてローラ2が十分放熱される。したが
って、ステップ207,208において、両ローラ1,
2の回転再開とローラ1の加熱(ヒータ3のオン)開始
後に、ローラ1の熱がローラ2に移行し、ローラ2の表
面温度Tbが第2目標温度Tb2を大きく超えて過熱状
態になることが防止され、ローラ2の表面温度Tbが高
すぎることによる定着不良が防止される。その他、具体
例1と同様の効果が得られる
【0062】なお、実際の第2目標温度Tb2′は、こ
こでは印刷用紙9の種類に応じた目標温度Tb2′の一
覧表として他の目標温度Ta1,Ta2,Tb1,Tb
2の一覧表と共に上記メモリ43に格納しておき、ステ
ップ301において設定するようにした。これを、ステ
ップ301において、印刷制御部40がステップ202
で設定された目標温度Tb2から所定の値を減算して求
め、設定するようにしてもよい。
【0063】次に、図13を併用して定着温度変更制御
の具体例3について説明する。図13を図11と比較し
て分かるように、具体例3では、図11中のステップ2
01の前にステップ401が、ステップ203,204
間にステップ402が各々挿入され、また、ステップ2
06での判断結果が肯定(Y)である場合のステップ2
05に戻る流れにステップ403〜405が挿入されて
いる。
【0064】すなわち具体例3においては、ステップ4
01で印刷制御部40中のタイマ40aをセットする。
タイマ40aはモータ7を間欠動作させるためのモータ
回転開始タイミングの周期T1を計時するタイマで、こ
のタイマ40aにより時間T1を計時し、計時終了と共
に再セット及び再計時開始される。時間T1は、ここで
はメモリ43に格納されている。ステップ401でのタ
イマ40aのセット後、具体例1と同様にステップ20
1〜203を実行した後、ステップ402を実行する。
【0065】ステップ402では、ステップ401でセ
ットされたタイマ40aの計時を開始させる。計時開始
後は、具体例1と同様にステップ204〜206を実行
する。ステップ206での判断結果が肯定(Y)である
場合、すなわち、ステップ204でモータ7、ローラ
1,2の回転を停止させ、ヒータ3,4をオフ状態に
し、ローラ1,2の表面温度Ta,Tbを第2目標温度
Tb2まで下降させている間はステップ403に移行す
る。ステップ403では、ステップ402で開始された
タイマ40aの計時が終了(時間T1経過)しているか
否かを判断する。計時が終了していなければステップ2
05に直接戻す。これにより、モータ7(ローラ1,
2)は計時終了までの残り時間、停止を継続する。タイ
マ40aの計時が終了しているときはステップ404に
移り、タイマ40aを再セットすると同時に計時を再開
する。ステップ405ではタイマ40aでの計時終了後
にローラ1,2を1/12回転させるためにモータ7を
回転させる。モータ7の回転が終了した後、処理をステ
ップ205に戻す。
【0066】ステップ403〜405はステップ206
での判断結果が否定(N)になるまで繰り返される。す
なわち、ローラ2の表面温度Tbが第2目標温度Tb2
まで下降させている間、ローラ1,2は各々回転/停止
を繰り返す。ローラ1,2は、1回の回転動作で1/1
2回転する。ローラ2の表面温度Tbが第2目標温度T
b2まで下降すると、ステップ206での判断結果は否
定(N)となるので、処理はステップ207,208に
移る。その後は、具体例1と同様の処理(ステップ20
9,210)が実行される。
【0067】このように、ステップ206での判断結果
が否定(N)になるまで、すなわち、ローラ2の表面温
度Tbが第2目標温度Tb2に下降するまでステップ4
03〜405を繰り返し、ローラ1,2を間欠的に回転
させれば、そのローラ1,2の表面温度分布は図6中の
曲線イ′,ロ′に示すようになり(1/12間欠回転の
場合)、ローラ1,2の接触部と非接触部との間の温度
のばらつきを減らすことができ、より安定な温度制御が
実現できる。その他、具体例1又は具体例2と同様の効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の具体例1の概略説明のためのグラ
フである。
【図2】本発明方法の具体例が適用される電子写真式プ
リンタにおける定着器の一例を概略的に示す斜視図であ
る。
【図3】図2中の定着器の駆動系を示す側面図である。
【図4】本発明方法の具体例2の概略説明のためのグラ
フである。
【図5】本発明方法の具体例3の概略説明のための図で
ある。
【図6】本発明方法の具体例3の概略説明のための図で
ある。
【図7】本発明方法の具体例が適用されたタンデム形カ
ラー電子写真式プリンタの内部構成の側面図である。
【図8】同上プリンタのブロック図である。
【図9】図8中のプリンタの定着動作に係わる構成部分
を取り出して示すブロック図である。
【図10】図9に示す構成部分による通常の定着温度制
御動作を示すフローチャートである。
【図11】図9に示す構成部分に本発明方法の具体例1
を適用した場合の定着温度変更制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図12】図9に示す構成部分に本発明方法の具体例2
を適用した場合の定着温度変更制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図13】図9に示す構成部分に本発明方法の具体例3
を適用した場合の定着温度変更制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図14】従来方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 印刷面側ローラ 2 加圧面側ローラ 3,4 ヒータ 5,6,7a,8 ギヤ 7 ローラ駆動用モータ 9 印刷用紙(記録媒体) 9a 未定着トナー像 10,11 サーミスタ 21(21K,21Y,21M,21C) 印刷部 26 感光ドラム 27 帯電器 28 LEDヘッド 29 現像器 30 転写器 31 搬送ベルト 32 定着器 33 用紙カセット 40 印刷制御部 40a タイマ 41 I/F制御部 42 操作部 43 メモリ 43a 受信メモリ 43b 画データ編集メモリ 43c ROM 43d RAM 44 センサ群 45 転写電圧制御部 46 帯電電圧制御部 47 現像電圧制御部 48 ヘッド駆動制御部 49 モータ制御部 49a モータ群 50 定着制御部 50a 比較部 50b 定着温度制御部 50c モータ駆動回路 Ta 印刷面側ローラの表面温度 Ta1 印刷面側ローラの第1目標温度 Ta2 印刷面側ローラの第2目標温度 Tb 加圧面側ローラの表面温度 Tb1 印刷面側ローラの第1目標温度 Tb2 印刷面側ローラの第2目標温度 Tb2′ 印刷面側ローラの実際の第2目標温度

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内蔵するヒータにて加熱され、記録媒体
    の未定着トナー像の形成されている面を該トナー像を定
    着すべく加熱する印刷面側ローラと、内蔵するヒータに
    て前記印刷面側ローラよりも低い温度で加熱され、前記
    記録媒体を前記印刷面側ローラに押し付ける加圧面側ロ
    ーラとを含み、該両ローラを回転駆動させる定着器を備
    え、種類の相違する記録媒体毎に前記印刷面側ローラと
    前記加圧面側ローラをそれぞれ加熱するための各目標温
    度が設定されている電子画像記録装置の定着温度変更制
    御方法であって、 印刷すべき記録媒体として前記目標温度の高い記録媒体
    から前記目標温度の低い記録媒体に変更されると、前
    両ローラへの通電を停止すると共に該両ローラの回転を
    停止させ、 前記両ローラの表面温度が少なくともそれぞれの前記目
    標温度まで低下すると、該両ローラを回転させ、かつ
    記印刷面側ローラのヒータに対し前記目標温度を基準に
    して通電制御を開始し、 更に所定時間経過後に前記加圧面側ローラのヒータに対
    し前記目標温度を基準にして通電制御を開始すること、 を特徴とする電子画像記録装置における定着温度変更制
    御方法。
  2. 【請求項2】 内蔵するヒータにて加熱され、記録媒体
    の未定着トナー像の形成されている面を該トナー像を定
    着すべく加熱する印刷面側ローラと、内蔵するヒータに
    て前記印刷面側ローラよりも低い温度で加熱され、前記
    記録媒体を前記印刷面側ローラに押し付ける加圧面側ロ
    ーラとを含み、該両ローラを回転駆動させる定着器を備
    え、種類の相違する記録媒体毎に前記印刷面側ローラと
    前記加圧面側ローラをそれぞれ加熱するための各目標温
    度が設定されている電子画像記録装置の定着温度変更制
    御方法であって、 印刷すべき記録媒体として前記目標温度の高い記録媒体
    から前記目標温度の低い記録媒体に変更されると、 前記両ローラへの通電を停止すると共に該両ローラを間
    欠的に回転させ、前記 両ローラの表面温度が少なくともそれぞれの前記目
    標温度まで低下すると、該両ローラを回転させ、かつ
    記印刷面側ローラのヒータに対し前記目標温度を基準に
    して通電制御を開始し、 更に所定時間経過後に前記加圧面側ローラのヒータに対
    し前記目標温度を基準にして通電制御を開始すること、 を特徴とする電子画像記録装置における定着温度変更制
    御方法。
  3. 【請求項3】 前記加圧面側ローラの表面温度が前記目
    標温度より低い第2の目標温度まで低下すると、前記両
    ローラを回転させ、かつ前記印刷面側ローラのヒータに
    対し前記目標温度を基準にして通電制御を開始し、 更に所定時間経過後に前記加圧面側ローラのヒータに対
    し前記目標温度を基準にして通電制御を開始すること
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子画像記録装
    置における定着温度変更制御方法。
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