JPH10185427A - 恒温槽 - Google Patents

恒温槽

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JPH10185427A
JPH10185427A JP34471996A JP34471996A JPH10185427A JP H10185427 A JPH10185427 A JP H10185427A JP 34471996 A JP34471996 A JP 34471996A JP 34471996 A JP34471996 A JP 34471996A JP H10185427 A JPH10185427 A JP H10185427A
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gas
pressure
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tank
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正人 鈴木
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茂 平尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料31をベーキング処理する恒温槽におい
て、試料31から発生するガスや残留する酸素などを完
全に排出し清浄な不活性ガス雰囲気で接着剤の硬化させ
る。 【解決手段】槽内の圧力を槽外の圧力より高く維持する
ように内圧維持用の不活性ガス供給系統の配管19b
と、槽内の処理室における酸素濃度を測定する酸素濃度
計14を設け、不活性ガスを気体フィルタ3を介して循
環させることによって、槽外から空気を巻き込んだりリ
ークすることも無く槽内の不純物や酸素などを完全に除
去し清浄な状態が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着剤などを硬化さ
せる恒温槽に関し、特に、半導体チップなどの電子デバ
イス素子が基板やリードフレームあるいはパッケージに
接着剤で接着した後に加熱し接着剤を硬化させる恒温槽
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂
を使用した接着剤などは、接着性を強化するために所定
の時間熱などを加え架橋化しなければならなかった。こ
のように接着剤を硬化処理するのに通常恒温槽が用いら
れていた。
【0003】図9は従来の一例を示す恒温槽の断面図で
ある。この種の恒温槽が、例えば、清浄雰囲気加熱装置
として実開平1一86234号公報に開示されている。
この清浄雰囲気加熱装置は、図9に示すように、恒温槽
23は仕切壁28により二重構造に分離され、中央部に
高温クリーンな環境のクリーンチャンバー部Bとそれを
取り巻くように配置された気体クリーニング部Aと循環
室Cとで構成されている。
【0004】また、気体フィルタ25は気体クリーニン
グ部Aとクリーンチャンバー部Bとの間に設けられ、仕
切壁28の下側には循環室Cが形成され、この循環室C
と気体クリーニング部Aとの間にモータ27で回転され
るファン26とクリーンチャンバー部B内にはヒータ2
4と第二ファン20とが設けられている。さらに、クリ
ーンチャンバー部Bの出口と循環室Cとの間にはその通
路を弁体を開閉するダンパ30とそのダンパ30の近く
の循環室C側には吸気口29が設けられている。そし
て、クリーンチャンバー部B側には排気口21が設けら
れている。
【0005】図10は図9の恒温槽のスタート時の動作
を説明するための図である。スタート時における図9の
恒温槽の動作は、図10に示すように、まず、循環室C
のダンパ30の弁体で吸気口29と排気口21を塞ぎ、
破線で示すガスの循環路を形成する。そして、ファン2
6が動作し加熱されていない気体は、気体フィルタ25
を通りクリーンチャンバー部Bを通過し循環室Cを経由
し再びファン26により戻され再び気体フィルタ25に
送られる。このように恒温槽23内の気体を循環させク
リーンチャンバーBの気体を清浄化する。
【0006】図11は図9の恒温槽の気体の清浄後にお
ける動作を説明するための図である。上述した動作を一
定時間行なった後、図11に示すように、ダンパ30を
切替えて、吸気口29を循環室Cに排気口21をクリー
ンチャンバー部Bに連通させる。そして、吸気口29か
ら、例えば、不活性ガスを導入し循環室Cを経てファン
26で送風する。このとき高圧な不活性ガスが気体フィ
ルタ25に入り込まないようにファン26の回転数を落
し、少しづつ気体フィルタ25を通過させクリーンチャ
ンバー部B内に送り込み、クリーンチャンバー部Bを通
過させ排気口21から排出させる。
【0007】次に、クリーンチャンバー部B内の第二フ
ァン20を動作させると同時にヒータ24を動作させク
リーンチャンバ部B内だけで清浄な気体を矢印で示すよ
うに循環させる。また、ここで、クリーンチャンバー部
B内に試料31が収納されている場合は、加熱された気
体により試料31から発生するガスも一点鎖線で示すよ
うに排気口21から排出される。なお、気体はより安価
な窒素ガスを送り込み窒素ガス雰囲気にすることもでき
ることを特徴としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の恒温槽
では、低い送風圧で気体を清浄化してから気体を加熱し
クリーンチャンバー内で循環し、気体フイルタに直接加
熱された気体を通過させないので、気体フィルタの寿命
が伸びるものの、長い温度上昇時間を必要とし試料のベ
ークサイクル時間が長くなるという問題がある。
【0009】また、特別な冷却機構が無く、ヒータを切
ってファン4だけでクリーンチャンバー部内を循環させ
て冷却しなければならず温度降下させるのにも時間がか
かるという欠点があり、このことはさらにベークサイク
ル時間を長くするという問題となる。
【0010】さらに、気体を清浄化するのに不活性ガス
などの気体を導入し低い風圧で循環させている上に槽体
内の圧力が低く、このため、槽体外から空気が侵入して
クリーンチャンバー部内に酸素を混入させ、これらの重
い酸素分子が抜けきれなく残留し、酸化され易い半導体
素子などの試料はこれらの残留酸素で酸化され、半導体
素子に酸化膜が厚く形成され製品として不良となる問題
がある。
【0011】一方、ベーキングされる試料から発生する
多量のガスが排気されず、冷却時にこれらガスが凝固し
試料自体に再付着し後工程に多大な品質の欠陥をもたら
す。また、これら凝固した粒子が低い風圧で排気されて
いるので、気体フィルタ本来の機能であるフィルタに付
着させ除去する能力が失なわれ、クリーンチャンバー部
の壁面に付着する。壁面に付着した凝固物は再度の加熱
により蒸発し清浄度を著しく阻害するという問題があ
る。
【0012】また、フィルタの目詰りを認識する手段が
無いため、フィルタの交換すべき時期を逸しそのまま使
用することにより、さらに風圧を低くし凝固物の除去が
できず壁面への凝固物の付着を助長させることになる。
【0013】従って、本発明の目的は、試料から発生す
るガスや残留する酸素などを完全に排出し清浄な不活性
ガス雰囲気で接着剤の硬化させるとともに硬化処理サイ
クル時間を短縮する恒温槽を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、仕切壁
により試料が収納される処理室と循環室とに仕切られる
槽本体と、前記循環室と処理室との間に配置される気体
フィルタと、前記循環室から前記気体フィルタを経て前
記処理室内にファンにより循環する循環用不活性ガスを
供給する槽内循環用不活性ガス供給系統と、前記循環用
不活性ガスを加熱する第1のヒータと、前記槽本体内の
圧力を外気の圧力より高めに維持するために不活性ガス
を供給する内圧維持用不活性ガス供給系統と、前記槽体
内を冷却するために冷却不活性ガスを供給する冷却用不
活性ガス供給系統と、供給される前記循環用不活性ガス
および前記内圧維持用不活性ガスによる槽本体内の圧力
を弁体を開閉しながら維持するとともに前記処理室内に
ある不純ガスや前記試料の発生するガスを排出する第1
のダンパとを備える恒温槽である。
【0015】また、前記第1のヒータが前記気体フィル
タと前記処理室との間にあるとともに前記ファンが直接
送風するように前記気体フィルタに対面しているか、あ
るいは、前記第1のヒータが前記循環室内に配置される
とともに前記ファンが前記循環室内の前記第1のヒータ
に経由して前記気体フィルタに送風するかである。
【0016】そして、いずれの場合でも、前記循環用不
活性ガス供給系統に第2のヒータを備えることが望まし
い。また、前記処理室内の酸素濃度を測定する酸素濃度
計を備えることが望ましい。さらに、前記気体フィルタ
の前段と後段の圧力差を読み取り前記気体フィルタの目
詰まり監視する差圧計を備えることが望ましい。一方、
槽本体内に空気の巻き込みを懸念するときは、前記第1
のダンパの弁体を収納する配管の端部を笠状に被せて連
結する外部ダクトと該外部ダクト内に弁体を収納する第
2のダンパとを備えることである。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0018】図1は本発明の一実施の形態における恒温
槽の断面図である。この恒温槽1は、図1に示すよう
に、恒温槽1の槽本体内を仕切壁18によって仕切られ
試料31を収納される処理室1aおよび循環室1bと、
循環室1bと処理室1aとの間に設けらる気体フィルタ
3と、気体フィルタ3と処理室1aとの間に設けられる
ヒータ2と、槽内に導入される加熱された不活性ガスま
たは冷却された不活性ガスを気体フィルタ3を介して槽
内を循環させるモータ5駆動のファン4と、導入される
槽内の不活性ガスの圧力を槽外の圧力より稍高く維持す
るように弁体の開閉を制御するダンパa17とを備えて
いる。
【0019】また、この恒温槽1には、ヒータ12で加
熱される不活性ガスを開閉バルブ11を介して供給する
とともに流量を調節する流量計10を具備する配管19
aと、外気が槽内に侵入を防止するために槽内圧を稍高
めに維持するために不活性ガスを開閉バルブ9を介して
供給するとともに流量計8を具備する配管19bと、槽
内の温度を下げるために冷却された不活性ガスを開閉バ
ルブ7を介して供給するとともに流量計6を具備する配
管19cとが独立して設けられている。
【0020】さらに、ファン4の背圧と処理室1aの圧
力の差を読み取り気体フィルタ3の目詰り度を監視する
ためのフィルタ用差圧計13と、処理室1a内の酸素濃
度を測定する酸素濃度計14と、供給される不活性ガス
による処理室1aの圧力を一定にするために弁体の開閉
を制御するダンパa17と、ダンパa17の弁体を内蔵
する配管に隙間をもたせて笠状に被せ連結する外部ダク
ト16内に弁体を収納するダンパb15とを備えてい
る。
【0021】不活性ガス、例えば、窒素ガスを槽内に循
環させるファン4は気体フィルタ3と対面し、気体フィ
ルタ3の大きさと略同程度であって、風圧が気体フィル
タ3に均一になるようにされている。このような構成を
とることで、循環される気体フィルタ3に吹き付けられ
る窒素ガスの気体フィルタ3面内の温度分布は、例え
ば、温度300°Cのとき±2.5°Cというように均
一に得られた。このことは局所的に気体フィルタ3が加
熱されることなく一様なフィルタ性能を維持することが
できる。
【0022】図2は図1の恒温槽の槽内の不純物や酸素
濃度を低下させる動作を説明するための図である。次
に、この恒温槽における槽内の酸素濃度を低下させる動
作を説明する。まず、開閉バルブ9,11を開き流量計
8,10で不活性ガスの流量を、例えば、圧力2kg/
cm2 ,50l/minに設定し槽内に供給する。ま
た、ヒータ2とヒータ12をonすることで不活性ガス
が加熱され気体フィルタ3を介して槽内に循環される。
このとき循環する不活性ガスに含まれる試料31からの
発生ガスの発塵物は気体フィルタ3により除去される。
さらに、内圧を維持する配管19bからの不活性ガスは
ファン4の回転によりファン4の背圧が下らないように
するとともに処理室1a内の圧力を槽外圧より稍高めに
維持するように供給される。一方、ダンパa17は完全
に閉じており、処理室1aに供給される不活性ガスで薄
められ酸素濃度計14の指示値が、例えば、槽内酸素濃
度が0.1パーセントを示すまでダンパaを閉じた状態
を維持する。
【0023】次に、槽内の酸素濃度が規定値以下でかつ
槽内の圧力が規定値(例えば、1.025気圧)に達し
たら、ダンパa17が半開程度開き、不活性ガスを排出
する。このとき槽内の圧力が低下しない程度に配管19
bから圧力維持用不活性ガスが供給される。なお、半開
きしたダンパa17の弁体から空気が入り込まないよう
に、外部ダクト16の隙間から空気を引き込み、この空
気をダンパa17から排出される不活性ガスとともにダ
ンパb15の弁体を介して外部ダクト16外に排出す
る。このように、ヒータ12および2で加熱された不活
性ガスが循環することと槽体内の圧力をダンパa17の
弁体の開閉の制御し槽内温度を設定温度まで上昇させ槽
体内を不活性ガスに完全に置換する。
【0024】このように、ファン4の回転数を落さずに
加熱された不活性ガスを循環させることで極めて短時間
で上昇することができた。ちなみに、実験的に行なった
ところ、温度上昇勾配が異なるものの、例えば、80°
Cから150°Cまでを約7分、150°Cから220
°Cまでを16分で上昇させることができた。
【0025】図3は図1の恒温槽におけるベーキング動
作を説明するための図である。次に、恒温槽内の温度が
所定の温度に達し、酸素濃度が規定値以下の状態になっ
たときのベーキング動作を説明する。まず、上述したよ
うに、循環させるための加熱された不活性ガスと圧力維
持用の不活性ガスとを、例えば、内槽容量が0.216
立方メートルの槽内にそれぞれ圧力2kg/cm2 ,5
0l/min程度供給する。この状態で試料31はベー
キングされ、試料31から発生すらガスの発塵物は気体
フィルタ3で除去され、発塵物が除去されたガスは不活
性ガスに伴なって半開き状態のダンパa17より排出さ
れる。
【0026】また、ダンパa17からの排出されるガス
は外部ダクト16の隙間から入り込む空気と一緒に外部
ダクト16外に排出される。また、試料31からの発生
ガスと供給される不活性ガスが含む酸素が酸素濃度計1
4の読みが規定値以上になったら、ダンパaが閉じて槽
内の酸素濃度が規定値以下になるまで循環する不活性ガ
スで薄める。そして、槽体内圧力が規定値以下になった
らダンパaの弁体が半分開き槽内の酸素を含む発生ガス
を不活性ガスとともに外部ダクト16から排出する。
【0027】図4は図1の恒温槽の槽内の温度を下降さ
せる動作を説明するための図である。次に、上述したベ
ーキング動作が完了したら、ヒータ2とヒータ12をo
ffにし、開閉バルブ7を開き流量計6を調節し冷却し
た不活性ガスを前述の流量で槽内に供給する。このとき
槽内循環用および内圧維持用の不活性ガスも前述の流量
で槽内に供給される。また、ダンパa17の弁体は全開
状態にし、槽内の発生している酸素を含むガスを排出す
る。このことにより槽内の温度が自然冷却に比べ遥に早
い時間で常温に戻るとともに発生ガスの凝固物が試料3
1や槽内の内壁に付着することがない。
【0028】図5は本発明の他の実施の形態における恒
温槽の断面図である。この恒温槽は、図5に示すよう
に、前述の実施の形態における恒温槽と異なる点は、ヒ
ータ2aを循環室に配置させ、仕切壁18と内槽の内壁
とでなる循環室内で回転し供給される不活性ガスを循環
室経路のヒータ2aを介して気体フィルタ3に圧送する
ように比較的小型のファン4aを配置させたことであ
る。前述の実施の形態における恒温槽と同じように、そ
の他の槽内循環用不活性ガス供給系統と内圧維持用不活
性ガス供給系統と冷却用不活性ガス供給系統を有してい
る。
【0029】このように不活性ガスをヒータ2aを経由
して気体フィルタ3に間接的に送圧することにより前述
の気体フィルタに比べ劣化速度を遅くし、気体フィルタ
3の交換頻度が年1回であったものが0.7回となり寿
命を長くすることができた。
【0030】図6は図5の恒温槽の槽内の酸素濃度を低
下させる動作を説明するための図である。この恒温槽に
おける槽内の酸素濃度を低下させる動作は図2で説明し
たと同じように、槽内の酸素濃度を低下させながら槽内
の温度を設定温度まで上昇させることである。このとき
の不活性ガスの流れおよび試料31からの発生ガスの流
れならびに外部ダクト16における空気の流れは、図6
に示すように、図2と同じように挙動する。
【0031】図7は図5の恒温槽におけるベーキング動
作を説明するための図である。恒温槽内の温度が所定の
温度に達し、酸素濃度が規定値以下の状態になったとき
の試料のベーキング動作は、図3で説明したように、同
じ動作を行なう。例えば、内槽容量が0.3立方メート
ルであれば、槽内循環用不活性ガスおよび内圧確保用不
活性ガスのそれぞれの供給量を常時、例えば、2kg/
cm2 、120l/minとし、ダンパa17を半開き
状態にし循環し試料31をベーキングすることである。
このときの不活性ガスの流れおよび試料31からの発生
ガスの流れならびに外部ダクト16における空気の流れ
は、図7に示すように、図3と同じように挙動する。な
お、例えば、ヒータ2aの容量がMAX5.8KW以上
であれば、不活性ガスを加熱するヒータ12をoffし
ても設定温度に維持できる。
【0032】図8は図5の恒温槽の槽内の温度を下降さ
せる動作を説明するための図である。次に、上述したベ
ーキング動作が完了したら、図4で説明したように、ヒ
ータ12をoffにし、開閉バルブ7を開き流量計6を
調節し冷却した不活性ガスを前述の流量で槽内に供給す
る。このとき槽内循環用および内圧維持用の不活性ガス
も前述の流量で槽内に供給される。また、ダンパa17
は全開状態にし、槽内の発生している酸素を含むガスを
排出するとともに槽内を冷却する。このときの不活性ガ
スの流れおよび試料31からの発生ガスの流れならびに
外部ダクト16における空気の流れは、図8に示すよう
に、挙動する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、槽内の圧
力を槽外の圧力より高く維持するように内圧維持用の不
活性ガス供給系統と、槽内の処理室における酸素濃度を
測定する酸素濃度計を設け、不活性ガスを気体フィルタ
を介して循環させることによって、槽外から空気を巻き
込んだりリークすることも無く槽内の不純物や酸素など
を完全に除去し清浄な状態が得られるので、酸化し易い
試料でも酸化することなくベーキングができ、品質の歩
留りが向上するという効果がある。
【0034】また、循環用不活性ガスの供給経路途中に
ヒータを設け、不活性ガスを加熱しながら供給するこ
と、および槽内を冷却するときは、冷却された不活性ガ
スを供給し、槽内の加熱時間および冷却時間を短縮する
ことによってベークサイクル時間を短くし生産性が向上
するという効果がある。
【0035】さらに、槽内酸素濃度を測定する酸素濃度
計と、槽内の圧力を自動的に維持し酸素や不純物を含む
不活性ガスを排出するダンパとを設け、ファンの回転数
を落すことなく槽内を攪拌し槽内に試料から発生するガ
スが含む凝固粒子を完全に気体フィルタにより除去する
ことによって、発生ガスの凝固粒子の試料への再付着や
槽内の内壁への付着が無くなり、歩留りの向上や恒温槽
のメンテナンスに要する時間が少なくて済むという効果
がある。
【0036】一方、気体フィルタの前段と後段との圧力
差を読み取り気体フィルタの目詰り度を監視するフィル
タ用差圧計を設けることによって、気体フィルタの交換
時期を把握でき常に正常な運転を維持し稼働率を高める
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における恒温槽の断面図
である。
【図2】図1の恒温槽の槽内の不純物や酸素濃度を低下
させる動作を説明するための図である。
【図3】図1の恒温槽におけるベーキング動作を説明す
るための図である。
【図4】図1の恒温槽の槽内の温度を下降させる動作を
説明するための図である。
【図5】本発明の他の実施の形態における恒温槽の断面
図である。
【図6】図5の恒温槽の槽内の酸素濃度を低下させる動
作を説明するための図である。
【図7】図5の恒温槽におけるベーキング動作を説明す
るための図である。
【図8】図5の恒温槽の槽内の温度を下降させる動作を
説明するための図である。
【図9】従来の一例を示す恒温槽の断面図である。
【図10】図9の恒温槽のスタート時の動作を説明する
ための図である。
【図11】図9の恒温槽の気体の清浄後における動作を
説明するための図である。
【符号の説明】
1,23 恒温槽 1a 処理室 1b,C 循環室 2,2a,12,24 ヒータ 3,25 気体フィルタ 4,4a,26 ファン 5,27 モータ 6,8,10 流量計 7,9,11 開閉バルブ 13 フィルタ用差圧計 14 酸素濃度計 15 ダンパb 16 外部ダクト 17 ダンパa 18,28 仕切壁 19a,19b,19c 配管 20 第二ファン 21 排気口 29 吸気口 30 ダンパ 31 試料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、仕切壁
により試料が収納される処理室と循環室とに仕切られる
槽本体と、前記循環室と前記処理室との間に配置される
気体フィルタと、前記循環室から前記気体フィルタを経
て前記処理室内にファンにより循環用不活性ガスを供給
する槽内循環用不活性ガス供給系統と、前記処理室内に
配置されるとともに前記ファンにより前記気体フィルタ
を介して送られる前記循環用不活性ガスを加熱する第1
のヒータと、前記槽本体内の圧力を外気の圧力より高め
に維持するために不活性ガスを供給する内圧維持用不活
性ガス供給系統と、前記槽本体内を冷却するために冷却
不活性ガスを供給する冷却用不活性ガス供給系統と、
記処理室内の酸素濃度を測定する酸素濃度計と、前記気
体フィルタの前段と後段の圧力差を読み取り前記気体フ
ィルタの目詰りを監視する差圧計と、供給される前記循
環用不活性ガスおよび前記内圧維持用不活性ガスによる
前記槽本体の圧力を一定に維持しかつ前記処理室内の酸
素濃度の検知量により弁体の開閉が制御され前記処理室
内にある不純ガスや前記試料の発生するガスを排出する
第1のダンパとを備える恒温槽である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、前記循環用不活性ガス供給系統に第
2のヒータを備えることが望ましい。さらに、前記第1
のダンパの弁体を収納する配管の端部を笠状に被せて連
結する外部ダクトと該外部ダクトに収納される弁体とを
具備する第2のダンパを備えることが望ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】本発明の他の特徴は、仕切壁により試料が
収納される処理室と循環室とに仕切られる槽本体と、前
記循環室と前記処理室との間に配置される気体フィルタ
と、前記循環室内に設けられるファンと、前記循環室か
ら前記気体フィルタを経て前記処理室内に前記ファンに
より循環用不活性ガスを供給する槽内循環用不活性ガス
供給系統と、前記循環室内に散在して配置されるととも
に前記ファンにより前記気体フィルタを介して送られる
前記循環用不活性ガスを加熱する複数の第3のヒータ
と、前記槽本体内の圧力を外気の圧力より高めに維持す
るために不活性ガスを供給する内圧維持用不活性ガス供
給系統と、前記槽本体内を冷却するために冷却不活性ガ
スを供給する冷却用不活性ガス供給系統と、前記処理室
内の酸素濃度を測定する酸素濃度計と、前記気体フィル
タの前段と後段の圧力差を読み取り前記気体フィルタの
目詰りを監視する差圧計と、供給される前記循環用不活
性ガスおよび前記内圧維持用不活性ガスによる前記槽本
体の圧力を一定に維持しかつ前記処理室内の酸素濃度の
検知量により弁体の開閉が制御され前記処理室内にある
不純ガスや前記試料の発生するガスを排出する第3のダ
ンパとを備える恒温槽である。また、前記循環用不活性
ガス供給系統に第4のヒータを備えることが望ましい。
さらに、前記第3のダンパの弁体を収納する配管の端部
を笠状に被せて連結する外部ダクトと該外部ダクトに収
納される弁体とを具備する第4のダンパを備えることが
望ましい。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕切壁により試料が収納される処理室と
    循環室とに仕切られる槽本体と、前記循環室と処理室と
    の間に配置される気体フィルタと、前記循環室から前記
    気体フィルタを経て前記処理室内にファンにより循環す
    る循環用不活性ガスを供給する槽内循環用不活性ガス供
    給系統と、前記循環用不活性ガスを加熱する第1のヒー
    タと、前記槽本体内の圧力を外気の圧力より高めに維持
    するために不活性ガスを供給する内圧維持用不活性ガス
    供給系統と、前記槽体内を冷却するために冷却不活性ガ
    スを供給する冷却用不活性ガス供給系統と、供給される
    前記循環用不活性ガスおよび前記内圧維持用不活性ガス
    による槽本体内の圧力を弁体を開閉しながら維持すると
    ともに前記処理室内にある不純ガスや前記試料の発生す
    るガスを排出する第1のダンパとを備えることを特徴と
    する恒温槽。
  2. 【請求項2】 前記第1のヒータが前記気体フィルタと
    前記処理室との間にあるとともに前記ファンが直接送風
    するように前記気体フィルタに対面していることを特徴
    とする請求項1記載の恒温槽。
  3. 【請求項3】 前記第1のヒータが前記循環室内に配置
    されるとともに前記ファンが前記循環室内の前記第1の
    ヒータに経由して前記気体フィルタに送風することを特
    徴とする請求項1記載の恒温槽。
  4. 【請求項4】 前記循環用不活性ガス供給系統に第2の
    ヒータを備えることを特徴とする請求項2および請求項
    3記載の恒温槽。
  5. 【請求項5】 前記処理室内の酸素濃度を測定する酸素
    濃度計を備えることを特徴とする請求項2および請求項
    3記載の恒温槽。
  6. 【請求項6】 前記気体フィルタの前段と後段の圧力差
    を読み取り前記気体フィルタの目詰まり監視する差圧計
    を備えることを特徴とする請求項2および請求項3記載
    の恒温槽。
  7. 【請求項7】 前記第1のダンパの弁体を収納する配管
    の端部を笠状に被せて連結する外部ダクトと該外部ダク
    ト内に弁体を収納する第2のダンパとを備えることを特
    徴とする請求項2および請求項3記載の恒温槽。
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