JPH10185234A - 空調システムの天井開口部の開閉装置及び空調 システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】天井蓋を作業棒で引いたり押すことにより手際
よくかつ安全に天井開口部を開閉できる装置及び同装置
を備える空調システムを提供する。 【解決手段】天井裏に空気調和機２を備える部屋の天井
１にあけた開口部３とこれを開閉する天井蓋４とを備
え、天井の裏側に設けた支持体５にアーム６の一端を水
平軸７にて回転自在に取り付け、アームの他端を天井蓋
４の裏側に固定し、前記水平軸７にて回転するアーム６
が思案点Ｐを越えるとアームに対する回転付勢力方向が
逆転するようスプリング８の両端を前記支持体とアーム
に止着した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は空気調和機が天井裏
に設置された空調システムの主として点検用に設けた開
口部の開閉装置及びこの開閉装置を備える空調システム
に関する。

【０００２】

【従来の技術】空気調和機を天井裏に設けた空調システ
ムにおいては、空気調和機の点検、保守を行う際の点検
口を天井に設けてあり、この点検口を天井蓋で塞いであ
る。空気調和機はフィルタの点検、清掃や交換の頻度が
多く、出願人会社ではフィルタユニットを空気調和機の
ケーシングから下方へ容易に引き出し、また、ケーシン
グ内へ容易に収納できる装置を開発したが、フィルタの
点検時等には天井の点検口を開閉せねばならない。

【０００３】天井蓋の開閉は作業員が脚立に登って行っ
ており、危険であるばかりか、脚立を持ち運ばねばなら
ず、煩わしく面倒である。さらに、従来の天井蓋は単に
蝶番等で開閉自在に設け、閉めた状態で天井蓋をロック
してあるにすぎないので、開く際に天井蓋は自重によっ
て下方へ急激に回動し、危険である。また、作業員は脚
立に上がって開閉することとも相俟って危険度が大であ
る。

【０００４】

【目的】本発明は従来の上述した欠点が除去され、天井
蓋を作業棒で引いたり押すことにより手際よくかつ安全
に天井開口部を開閉できる装置及び同装置を備える空調
システムを提供できるようにした。

【０００５】

【構成】本発明に係る天井開口部の開閉装置は、天井裏
に空気調和機を備える部屋の天井にあけた開口部とこれ
を開閉する天井蓋とを備え、天井の裏側に設けた支持体
にアームの一端を水平軸にて回転自在に取り付け、アー
ムの他端を天井蓋の裏側に固定し、前記水平軸にて回転
するアームが思案点を越えるとアームに対する回転付勢
力方向が逆転するようスプリングの両端を前記支持体と
アームに止着したものとしてある。

【０００６】また、本発明の空調システムは、ケーシン
グ内のエアフィルタユニットが昇降可能でケーシングの
下方へ引き出し、またはケーシング内に収納できるよう
にした空気調和機を、エアフィルタユニットが前記天井
開口部を昇降できるよう天井裏に設けたものとしてあ
る。

【０００７】

【実施例】以下本発明を添付図面に示す実施例によって
説明する。図１〜２は本発明の実施例を示し、符号１は
部屋の天井、１ａは空気吸込口、１ｂは空気吹出口、２
は天井裏に設置した空気調和機、破線引出線で示す符号
３は天井に開けた開口部を示し、この開口部は天井裏に
設置した空気調和機用の点検口となり、天井蓋４にて開
閉される。 開口部３近くの天井裏面には支持体５を設
けて、この支持体に逆さＵ型のアーム６の一端（基部）
を水平軸７で回転可能に取り付けてあり、アームの他端
（遊端）は天井蓋の裏面に固定してある。

【０００８】しかして支持体の一側部には引張スプリン
グ８の一端を例えば係合用突起９へ引っ掛ける等して取
り付けてあり、また、同スプリングの他端を係合用突起
１０等へ引っ掛ける等してアームの一側に取り付けてあ
る。

【０００９】スプリング８はアームに回転付勢力を与え
るためのものであるが、回転するアームが思案点を越え
ると回転付勢力の方向が逆転するようにしてある。すな
わち、アームのスプリング係合用突起１０が支持体のス
プリング係合用突起９とアーム取付水平軸７を結ぶ線の
延長線上に達したときが回転アームの思案点Ｐになり、
この思案点Ｐを下方に越えるとアームに下方への回転付
勢力を与え、上方へ越えると上方への回転付勢力を与え
る。

【００１０】なお、天井蓋４による開口部の開・閉制限
は天井裏面の前記アーム側に取り付けた全開用ストッパ
１１と、基端が天井裏面に取り付けられ、先端が開口部
に臨む全閉用ストッパ１２とで行われ、全開時にはアー
ムの基部側内縁が全開用ストッパ１１に当たり、全閉時
には天井蓋の遊端が全閉用ストッパ１２に当たる。

【００１１】天井裏に設けた空気調和機２は、図１に示
すようにケーシング２ａ内のフィルタユニット２ｂが昇
降機構によってケーシングの下方に引き出され、またケ
ーシング内へ収納できるようにしてあって、そのフィル
タユニットが２ｂが天井の前記開口部３を昇降できるよ
うに天井裏に設けてあり、符号２ｃは送風機、２ｄは冷
却及び加熱コイルを示す。

【００１２】フィルタユニット昇降機構については出願
人会社で各種のものを開発しており、たとえば図示のよ
うに、ケーシング上のモータＭの駆動軸に固嵌したドラ
ムＤに捲回してある索条Ｗをケーシング上板の孔を通し
てフィルタユニットの上部に止着し、モータの正逆回転
によりフィルタユニットを降下させ、また引き上げるよ
うにしてある。

【００１３】この実施例のものでは、天井蓋の遊端やフ
ック１３に作業棒を引っ掛けて引くと、始めのうちはス
プリングによる抵抗があるが、アームが前記思案点Ｐを
越えるとスプリングの付勢力方向が反転して、天井蓋は
スプリングにより追い回動させられ、開口部を自動的に
開く。天井開口部を塞ぐには天井蓋を下から押すと、開
成時同様始めのうちはスプリングによる抵抗はあるが、
アームが前記思案点Ｐを越えるとスプリングの付勢力方
向が反転して、天井蓋はスプリングにより開口部を自動
的に閉じる。

【００１４】空気調和機２の点検時、特にフィルタの点
検や交換時には上述したように作業棒で天井蓋を引くこ
とにより天井開口部を開成し、次いでフィルタユニット
２ｂを昇降機構で部屋の中まで引き下ろし、部屋の中で
点検や交換を行う。点検や交換をした後はフィルタユニ
ットを昇降機構により上昇せしめて空気調和機内に収納
し、次いで作業棒で天井蓋を押しあげて天井開口部を塞
ぐ。

【００１５】

【効果】本発明の天井開閉装置によれば、部屋の中から
作業棒などで天井蓋を引き、あるいは押すことにより天
井蓋を正逆回動させることができ、天井蓋は思案点に達
するまではスプリングにより制動されるが、思案点を越
えるとスプリングの回転付勢力方向が反転移して追い回
動させられ、天上開口部は自動的に開閉させられる。し
たがって本発明よれば、脚立を使用することなく、容易
かつ安全に天井蓋の開閉作動をさせることができる。

【００１６】また、前述のようにして天井蓋を開いて、
空気調和機のエアフィルタユニットを昇降機構により天
井開口部を通して部屋の中まで引き下ろせるので、フィ
ルタユニットの保守、点検及び交換を天井裏に入り込む
ことなく部屋の中で容易に能率よく、しかも安全に行え
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の天井開口部の開閉装置及び空調システ
ムを示す断面機構図。

【図２】同上の拡大縦断機構図。

【図３】アーム回転機構の拡大面図。

【符号の説明】

１・・・天井 １ａ・・・空気吸込口 １ｂ・・・空気吸込口 ２・・・空気調和機 ２ａ・・・ケーシング ２ｂ・・・フィルタユニット ２ｃ・・・送風機 ２ｄ・・・冷却及び加熱器 Ｍ・・・モータ Ｄ・・・ドラム Ｗ・・・索条 ３・・・天井開口部 ４・・・天井蓋 ５・・・支持体 ６・・・アーム ７・・・水平軸 ８・・・スプリング ９・・・係合突起 １０・・・係合突起 １１・・・全開用ストッパ １２・・・全閉用ストッパ １３・・・フック Ｐ・・・思案点

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】天井裏に空気調和機を備える部屋の天井に
   あけた開口部とこれを開閉する天井蓋とを備え、天井の
   裏側に設けた支持体にアームの一端を水平軸にて回転自
   在に取り付け、アームの他端を天井蓋の裏側に固定し、
   前記水平軸にて回転するアームが思案点を越えるとアー
   ムに対する回転付勢力方向が逆転するようスプリングの
   両端を前記支持体とアームに止着してなる空調システム
   の天井開口部の開閉装置。
2. 【請求項２】天井の裏側に設けた支持体にアームの一端
   を水平軸にて回転自在に取り付け、このアームの他端
   を、天井にあけた開口部を開閉する天井蓋の裏側に固定
   し、前記水平軸にて回転するアームが思案点を越えると
   アームに対する回転付勢力方向が逆転するようスプリン
   グの両端を前記支持体とアームに止着してなる天井開口
   部の開閉装置を備え、ケーシング内のエアフィルタユニ
   ットが昇降可能でケーシングの下方へ引き出し、または
   ケーシング内に収納できるようにした空気調和機を、エ
   アフィルタユニットが天井の前記開口部を昇降できるよ
   う天井裏に設けてなる空調システム。