JPH10183761A - 木造建築物の接合工法と接合金物 - Google Patents

木造建築物の接合工法と接合金物

Info

Publication number
JPH10183761A
JPH10183761A JP16689096A JP16689096A JPH10183761A JP H10183761 A JPH10183761 A JP H10183761A JP 16689096 A JP16689096 A JP 16689096A JP 16689096 A JP16689096 A JP 16689096A JP H10183761 A JPH10183761 A JP H10183761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
columnar
drift pin
column
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16689096A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruaki Murata
照明 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Co Ltd
Original Assignee
Murata Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Co Ltd filed Critical Murata Co Ltd
Priority to JP16689096A priority Critical patent/JPH10183761A/ja
Publication of JPH10183761A publication Critical patent/JPH10183761A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、接合強度を向上させることが
でき、かつ接合する両部材の接合部の位置決めが正確に
行え、位置ずれを防止できる木造建築物における接合工
法と接合金物を提供する。 【解決手段】 柱状交差部材の軸組面側の端部にプレー
ト嵌合用溝を設けると共に、該プレート嵌合用溝の奥側
に該プレート嵌合用溝と交差するドリフトピンを取り付
け、また該プレート嵌合用溝の奥側に楔挿入孔を設け、
前記柱状受部材に該柱状受部材の軸組面から反対面に貫
通するボルト挿入孔を設け、前記プレート嵌合用溝に嵌
合するプレート本体を備え、該プレート本体にドリフト
ピンと係合するドリフトピン係合溝を備えた接合金物を
用い、プレート嵌合用溝と交差するドリフトピンとドリ
フトピン係合溝のドリフトピン保持用長孔を係合し、か
つ前記楔挿入孔に楔を嵌合する構成からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造建築物の接合
工法と接合金物に係り、より詳細には、柱状受部材の軸
組面に柱状交差部材の軸組面を当接して、該両部材を接
合金物を介して交差状態で固定する木造建築物の接合構
造、柱脚と基礎コンクリートを固定する接合工法、およ
びこの接合工法に用いる接合金物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の木造建築物における軸組、柱脚接
合工法は、接合金物を用い、柱状受部材の軸組面に柱
状交差部材の軸組面を当接して両部材を締め付け固定す
る工法、接合金物を用い、基礎コンクリートと柱脚下
端を当接して両部材を締め付け固定する工法、のものが
多く用いられている(特開昭54−88614号、特開
平5−1802号公報参照)。この接合工法の場合、各
部材を工場で生産できるので、熟練性を要しないという
利点を有する。しかし、複数個のボルトが必要となるた
め、その施工に手数を要するのと、締め付けの際に、位
置ずれ等が発生し易い等の問題がある。
【0003】そこで、このような観点から、軸組接合工
法として、プレート面に複数個の柱状交差部材締め付け
用ボルト挿入孔と柱状受部材締め付け用ボルト孔を備え
た接合金物を用い、前記柱状交差部材の軸組面に、該接
合金物のプレート部を差し込むためのプレート差込溝を
設けると共に、前記柱状交差部材締め付け用ボルト挿入
孔と連通し、該プレート差込溝に直交する柱状交差部材
ボルト挿入孔を設け、また、前記柱状受部材に、該接合
金物のプレート部を差し込むためのプレート差込孔また
は溝を設けると共に、前記柱状受部材締め付け用ボルト
挿入孔と連通し、該プレート差込溝または孔に直交する
柱状受部材ボルト挿入孔を設け、前記柱状交差部材ボル
ト挿入孔、柱状受部材ボルト挿入孔から前記接合金物の
プレート部の柱状交差部材締め付け用ボルト挿入孔、柱
状受部材締め付け用ボルト孔にボルトを挿入し、該柱状
交差部材、柱状受部材と該接合金物を締め付け固定する
工法が提案されている(特開平5−295799号公報
等参照)。
【0004】また、柱脚接合工法としては、基礎コンク
リートにアンカーボルトを植設し、該アンカーボルトを
挿通するアンカーボルト挿入孔と、柱脚固定用孔を備え
た凹状の接合金物を用い、該接合金物をアンカーボルト
と固定すると共に、該接合金物に柱脚の下端を嵌合立設
し、前記柱脚固定用孔を介して、柱脚と接合金物をボル
ト締め付け固定する工法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した木造
建築物における軸組接合工法と接合金物の場合、 接合金物のプレート面に対してのみ、締め付ける固
定する構造であるため、その締め付け強度を向上させる
には、プレート部を大きくすると共に、多くのボルトに
より締め付け固定する必要がある。 前記柱状受部材と柱状交差部材との接合部の位置決
めが難しく、また位置ずれ、寸法ずれが生じやすい。従
って、施工に手数を要する。等の課題がある。また、木
造建築物における柱脚接合工法と接合金物の場合、 接合金物の凹部寸法を、柱脚の外寸法に適合させる
必要があり、該寸法に誤差があると、十分な締め付け固
定ができない。 前述した軸組接合構造の場合と同じく、軸組金物の
プレート面に対してのみ、締め付ける固定する構造であ
るため、その締め付け強度を向上させ難い。等の課題が
ある。
【0006】本発明は、以上のような課題に対処して創
作したものであって、その目的とする処は、柱状受部材
の軸組面に柱状交差部材の軸組面を当接し、該両部材を
交差状態で固定する木造建築物の軸組接合工法、柱脚と
基礎コンクリートを固定する木造建築物の軸組工法にお
いて、簡単な構造で、接合強度を向上させることがで
き、かつ接合する両部材の接合部の位置決めが正確に行
え、位置ずれを防止できる木造建築物における接合工法
と接合金物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決
するための手段としての本発明の請求項1の木造建築物
の軸組接合工法は、柱状交差部材の軸組面側の端部にプ
レート嵌合用溝を設けると共に、該プレート嵌合用溝の
奥側に該プレート嵌合用溝と交差するドリフトピンを取
り付け、また該プレート嵌合用溝の奥側に楔挿入孔を設
け、前記柱状受部材に該柱状受部材の軸組面から反対面
に貫通するボルト挿入孔を設け、前記プレート嵌合用溝
に嵌合するプレート本体を備え、該プレート本体のプレ
ート基端部に該柱状受部材の軸組面と当接する係合プレ
ートを備え、該プレート先端部に前記柱状交差部材の楔
挿入孔に挿入する楔を保持する楔受け部を備え、また該
プレート上端部または下端部に前記柱状交差部材に取り
付けたドリフトピンと係合するドリフトピン係合溝を備
え、該ドリフトピン係合溝の溝底部に該ドリフトピンを
係合保持するドリフトピン保持用長孔を備え、前記係合
プレートに前記柱状受部材のボルト挿入孔と連通するボ
ルト係合孔を有する接合金物を用い、該接合金物の背面
プレートを前記柱状受部材の軸組面に配すると共に、該
係合プレートのボルト係合孔と該柱状受部材のボルト挿
入孔を介して該接合金物と該柱状受部材を締め付け固定
し、また前記柱状交差部材のプレート嵌合用溝に前記プ
レートを嵌合すると共に、該プレート嵌合用溝と交差す
るドリフトピンとドリフトピン係合溝のドリフトピン保
持用長孔を係合し、かつ前記楔挿入孔に楔を嵌合するこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2の軸組用接合金物は、前記請求項
1の木造建築物の軸組工法に用いる接合金物において、
前記プレート嵌合用溝に嵌合するプレート本体を備え、
該プレート本体のプレート基端部に該柱状受部材の軸組
面と当接する係合プレートを備え、該プレート先端部に
前記柱状交差部材の楔挿入孔に挿入する楔を保持する楔
受け部を備え、また該プレート上端部または下端部に前
記柱状交差部材に取り付けたドリフトピンと係合するド
リフトピン係合溝を備え、該ドリフトピン係合溝の溝底
部に該ドリフトピンを係合保持するドリフトピン保持用
長孔を備え、前記係合プレートに前記柱状受部材のボル
ト挿入孔と連通するボルト係合孔を有することを特徴と
する。
【0009】請求項4の木造建築物の柱脚接合工法は、
柱脚と基礎コンクリートを固定する木造建築物の軸組構
造において、該柱脚下端に十字状等に交差する交差プレ
ート嵌合用溝を設け、また該基礎コンクリートにアンカ
ーボルトを設け、上層板と下層板を備え、該下層板に前
記基礎コンクリートのアンカーボルト締め付け孔を備
え、かつ該上層板の中央に垂直に立ち上げた交差プレー
トを備えた接合金物を用い、該接合金物のアンカーボル
ト締め付け孔と基礎コンクリートのアンカーボルトを締
め付け固定し、また該接合金物のの交差プレートを前記
柱脚下端の交差プレート嵌合用溝に係合、固定してなる
ことを特徴とする。
【0010】請求項5の柱脚用接合金物は、前記請求項
4の木造建築物の柱脚接合工法に用いる接合金物であっ
て、上層板と下層板を備え、該下層板に前記基礎コンク
リートのアンカーボルト締め付け孔を備え、かつ該上層
板の上面に垂直に立ち上げた交差プレートを備えたこと
を特徴とする。請求項6の柱脚用接合金物は、前記アン
カーボルト締め付け孔を、前記下層板の中央部分に設け
てなることを特徴とする。
【0011】本発明の木造建築物の軸組接合工法は、ま
ず、軸組用の接合金物を準備すると共に、該接合金物が
係合する各種溝、ボルト締め付け孔、およびドリフトピ
ンを取り付けた軸組する柱状受部材(柱)と柱状交差部
材(梁)を準備する。これらの接合金物や柱状受部材と
柱状交差部材は、工場において加工等した上で現場施工
する。そして、該接合金物の係合プレートを柱状受部材
の軸組面に当接すると共に、該係合プレートと柱状受部
材をボルト締めして固定し、該柱状受部材の軸組面から
接合金物のプレート本体が突出した状態を得る。次に、
プレート本体のプレート上端側から柱状交差部材を吊り
降ろし、該柱状交差部材のプレート嵌合用溝にプレート
本体を嵌合すると、該柱状交差部材に予め取り付けられ
ているドリフトピンが、該プレート本体のドリフトピン
係合溝を移動して、該ドリフトピン係合溝の溝底部に形
成されているドリフトピン保持孔で係合する。これによ
って、前記柱状受部材と柱状交差部材が密着状態とな
る。しかる後、該柱状交差部材の楔挿入孔から楔を打ち
込むと、該楔がプレート先端部の楔保持部に保持されて
プレート本体が柱状交差部材にいっそう強固に固定さ
れ、また、前記ドリフトピンはドリフトピン保持孔内に
確実に収納され、前記柱状交差部材が上方に移動するの
を防止でき、該プレート本体を介して柱状受部材と柱状
交差部材が軸組接合できる。ここで、該柱受部材の軸組
面に係合プレートの厚み分だけ座堀りした凹部を形成
し、該凹部に接合金物の係合プレートを嵌合すること
で、接合金物自体の上下左右方向への移動を防止でき
る。また、該軸組用接合金物は、プレート本体の下端に
柱状交差部材を保持する下面プレートを設けることが好
ましい。該下面プレートによって柱状交差部材をいっそ
う良好に保持できる。なお、該柱状交差部材に設けられ
ているドリフトピンは、プレート本体のドリフトピン係
合溝と係合する形態からなればよい。従って、該ドリフ
トピンには、ボルト・ナットで形成したものも含むこと
は当然である。また、前記軸組用接合金物は、ステンレ
ス板、鉄板、鋼板その他、強度を保有する板材からな
る。
【0012】本発明の木造建築物の柱脚接合工法は、ま
ず柱脚用の接合金物と、該接合金物が係合する各種溝、
孔を備えた柱脚部材を準備し、また、アンカーボルトを
植設した基礎コンクリートを形成する。そして、該接合
金物の下層板とアンカーボルトを締め付け固定した後、
該接合金物の上層板に立設されている交差プレートを柱
脚部材の下端に形成されている交差プレート嵌合用溝に
係合し、ボルト締め等して、該柱脚部材と接合金物を固
定することで、該柱脚を基礎コンクリート上に接合立設
することができる。
【0013】ここで、前記柱脚用接合金物は、軸組用接
合金物と同じく、ステンレス板、鉄板、鋼板その他、強
度を保有する板材からなる。また、上層板と下層板との
間には、アンカーボルト締め付け具のスペースを形成す
ることができるように連結具により所定間隔で連結して
いる。また、アンカーボルト締め付け孔を、前記下層板
の中央部分に設けてなる場合は、アンカーボルトの位置
修正ができると共に、柱脚用接合金物の据え付け向きを
変更できる。
【0014】
【発明の効果】本発明の請求項1の木造建築物の軸組接
合工法によれば、柱状交差部材に取り付けられたドリフ
トピンが接合金物のプレート本体のドリフトピン係合溝
に誘導され、該ピン誘導溝の底部に形成されているドリ
フトピン保持孔と係合し、かつ楔によって該接合金物と
柱状交差部材が密着すると共に、該ドリフトピン係合孔
に係合したドリフトピンが固定されるので、柱状受部材
と柱状交差部材が簡単な施工で強固に軸組接合できると
いう効果を有する。
【0015】請求項2の軸組用接合金物によれば、その
構造が単純化されているので、その製作、加工が簡単で
あるという効果を有する。また、請求項3の軸組用接合
金物によれば、前記プレートの下端に、柱状交差部材を
保持する下面プレートを有するので、柱状交差部材をい
っそう良好に保持でき、両部材の接合状態を強固にでき
るという効果を有する。
【0016】請求項4の木造建築物の柱脚接合工法によ
れば、該接合金物の下層板とアンカーボルトを締め付け
固定した後、該接合金物の上層板に立設されている十字
状プレートを柱脚部材の下端に形成されている交差プレ
ート嵌合用溝に係合し、ボルト締め等して、該柱脚部材
と接合金物を固定するので、その接合作業を簡単に行
え、かつその接合強度を良好にすることができるという
効果を有する。
【0017】請求項5の柱脚用接合金物によれば、その
構造が単純化されているので、その製作、加工が簡単で
あるという効果を有する。また請求項6の柱脚用接合金
物によれば、アンカーボルト締め付け孔を、前記下層板
の中央部分に設けてなる場合は、アンカーボルトの位置
修正ができると共に、柱脚用接合金物の据え付け向きを
変更できることから、その施工性を向上させることがで
きるという効果を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の最良の実施形態について説明する。ここに、図1〜
図4は、本発明の実施形態を示し、図1は軸組用接合金
物の斜視図と正面図、図2は軸組接合構造の斜視図、図
2は柱脚用接合金物の斜視図、上層板および下層板部分
の斜視図、図4は脚柱接合構造の斜視図である。
【0019】本実施例の接合金物は、図1、図2に示す
ように、軸組用接合金物1と柱脚用接合金物2の2種類
の金物からなる。軸組用接合金物1は、柱(柱状受部
材)3と梁(柱状交差部材)4を軸組接合するために用
いる建築金物であり、また柱脚用接合金物2は、基礎コ
ンクリート5上に柱脚6を立設接合するために用いる建
築金物である。
【0020】軸組用接合金物1は、図1に示すように、
プレート本体10を有し、プレート本体10は、プレー
ト基端部11にプレート脚部11aを有するステンレス
板、鉄板、鋼板等の剛性を有する素材からなるプレート
からなり、プレート脚部11aの端部に柱3の軸組面3
aと当接する係合プレート12を備え、プレート先端部
13に楔受け部14を備え、またプレート上端部15に
ドリフトピン係合溝16を備え、ドリフトピン係合溝1
6の溝底部にドリフトピン保持用長孔17を備え、また
プレート下端部18に下面プレート19を備えている。
係合プレート12には、柱3と締め付け固定するための
2個のボルト係合孔20を有し、係合プレート12の下
端で下面プレート19と繋がっている。プレート先端部
13の楔受け部14は、係合プレート12と平行する縦
長のプレートからなる。また、ドリフトピン係合溝16
は、楔受け部14側に傾斜面16aを形成したV字状溝
からなり、このV字状溝の底部にドリフトピン保持用長
孔17が連続して形成してある。ここで、係合プレート
12、下面プレート18、および楔受け部14は、プレ
ート本体10に溶着等によって固着してある。ここで、
この接合金物1のプレート厚みは、通常、4.5〜6.
0mm程度のプレートで形成してある。
【0021】柱脚用接合金物2は、図2に示すように、
ステンレス板、鉄板、鋼板等の剛性を有する素材からな
る下層板27と上層板21を有し、下層板27は、中央
に1個のアンカーボルト締め付け孔22を備え、上面に
連結用交差プレート23を備え、また上層板21は、そ
の上面に垂直に立ち上げた交差プレート24を備えてい
る。交差プレート23は、図2(b)に示すように、中
央下部を抉った十字状プレートからなり、この交差部分
にアンカーボルト締め付け孔22が位置している。ま
た、交差プレート24は、図2(c)に示すように、高
さの異なる2枚のプレートを接合、溶着して形成した平
面視十字状プレートからなり、嵩高のプレート24aに
は柱締め付け用ボルト孔25が2個設けてある。この接
合金物2は、接合金物1と同じく、そのプレート厚み
は、通常、4.5〜6.0mm程度のプレートで形成し
てある。ここで、下層板27と上層板21との間隔は、
図4に示すように、木造建築物における土台7の厚みと
同厚みとしている。
【0022】次に、上述した接合金物1、2を用いた軸
組、柱脚接合工法のそれぞれについて、図2、図4を参
照して説明する。これらの工法は、その施工をするに際
し、接合金物1,2を準備すると共に、軸組接合する柱
3,梁4,柱脚6のそれぞれに所定の溝、孔等の加工処
理を工場で行っておく。従って、現場での位置決め等の
手数が軽減できる。柱3の軸組面3aには、接合金物1
の係合プレート12の厚み分だけ座堀りして凹部31が
形成してあり、この凹部31に係合プレート12に形成
してあるボルト係合孔20と連通し、柱3を貫通するボ
ルト挿入孔32が形成してある。また、梁4には、接合
金物1のプレート本体10と楔受け部14を嵌合するス
リット状のプレート嵌合用溝33と、楔34を打ち込む
楔挿入孔35が形成してあり、また柱3と梁4を接合し
た際に、接合金物1のプレート本体10に形成してある
ドリフトピン保持用長孔17と連通する位置に、このド
リフトピン保持用長孔17と係合するドリフトピン36
が取り付けられている。このドリフトピン36は、ピン
を打ち付けたり、あるいはボルト孔を形成し、該ボルト
孔にボルトを挿入しナット締めすることで形成してい
る。更に、柱脚6には、その下端面6aに、接合金物2
の上層板21に立設してある交差プレート24が嵌合す
るスリット状の交差プレート嵌合用溝37が形成してあ
り、また交差プレート24の嵩高プレート24aに形成
されている柱締め付け用ボルト孔25と連通するボルト
挿入孔38が形成してある。
【0023】そして、軸組接合工法は、上述した接合金
物1を用い、柱3と梁4を軸組接合する工法である。ま
ず、柱3の軸組面3aに形成された凹部31に接合金物
1の係合プレート12を嵌合した後、係合プレート12
に形成してあるボルト係合孔20を介して柱3のボルト
挿入孔32にボルト40を挿入、締め付けする。これに
より、柱3の軸組面3aに接合金物1が取り付けられた
状態となる。次に、プレート本体10のプレート上端部
15側から梁4を吊り降ろし、梁4のプレート嵌合用溝
33にプレート本体10を嵌合する。そして、この梁4
を更に降ろすと、梁4に予め取り付けられているドリフ
トピン36が、プレート本体10のドリフトピン係合溝
16の傾斜面16aによって誘導されてドリフトピン保
持用長孔17と係合、収納され、柱3と梁4が密着状態
となる。続いて、梁4に形成されている楔挿入孔35に
楔34を打ち込むと、この楔34は、プレート本体10
の先端部に溶着されている楔受け部14で保持されて楔
効果を発揮し、接合金物1と梁4の動きを規制し、両者
が強固に固定状態となり、梁4が上動することが防止さ
れる。また、プレート本体10の下面に形成されている
下面プレート19が梁4の底面を抱えことにより、梁4
と柱3との接合がいっそう良好に軸組接合できる。
【0024】また、柱脚接合工法は、上述した接合金物
2を用い、基礎コンクリート5上に柱脚6を立設接合す
る工法である。まず、柱脚6の下端面6aに形成された
スリット状の交差プレート嵌合用溝37に接合金物2の
交差プレート24を嵌合した後、交差プレート24の嵩
高プレート24aに形成されている柱締め付け用ボルト
孔25を介して柱締め付け用ボルト孔25と連通するボ
ルト挿入孔38にボルト42を挿入、締め付けすること
で、柱脚6の下端面6aに接合金物2を取り付ける。次
に、この接合金物2を取り付けた柱脚6をアンカーボル
ト41を植設した基礎コンクリート5上に載せ、このア
ンカーボルト41を接合金物2の下層板27の中央に形
成されているアンカーボルト締め付け孔22に挿入、締
め付け固定すると、柱脚6を接続金物2を介して基礎コ
ンクリート5上に接合立設することができる。
【0025】そして、本実施形態の接合工法によれば、
柱と梁の軸組接合、基礎コンクリート上への柱脚の立設
接合が簡単な作業によってでき、軸組接合工法において
は、ドリフトピンを接合金物のプレート本体のドリフト
ピン係合用長孔で係合保持し、かつ楔によって該接合金
物と梁を密着させているので、また、柱脚接合工法にお
いては、接合金物の交差プレートと柱脚下端面に形成さ
れている交差プレート嵌合用溝との嵌合、締め付けで接
合金物と柱脚を密着させているので、従来の接合金物を
用いた接合工法の場合に必要なボルトの遊びを不要にす
ることが可能になり、軸組接合、柱脚接合をいっそう強
固にすることができる。
【0026】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で
変形実施できる構成を含む。因に、前述した実施形態に
おいては、柱に予め軸組用接合金物を装着した後、梁を
軸組する構成、柱脚に柱脚用接合金物を装着した後、基
礎コンクリートと接合する構成で説明したが、該軸組用
接合金物を梁に装着した後、柱に軸組する構成、基礎コ
ンクリート上に柱脚用接合金物を装着した後、これに柱
脚を接合する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸組用接合金物の斜視図と正面図である。
【図2】柱脚用接合金物の斜視図、上層板および下層板
部分の斜視図である。
【図3】軸組接合構造の斜視図である。
【図4】脚柱接合構造の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・軸組用接合金物、2・・・柱脚用接合金物、3
・・・柱(柱状受部材)、3a・・・軸組面、4・・・
梁(柱状交差部材)、5・・・基礎コンクリート、6・
・・柱脚、6a・・・下端面、7・・・土台、10・・
・プレート本体、11・・・プレート基端部、11a・
・・プレート脚部、12・・・係合プレート、13・・
・プレート先端部13、14・・・楔受け部、15・・
・プレート上端部、16・・・ドリフトピン係合溝、1
6a・・・傾斜面、17・・・ドリフトピン保持用長
孔、18・・・プレート下端部、19・・・下面プレー
ト、20・・・ボルト係合孔、27・・・下層板、21
・・・上層板、22・・・アンカーボルト締め付け孔、
23・・・連結用交差プレート、24・・・交差プレー
ト、25・・・柱締め付け用ボルト孔、31・・・座堀
りして凹部、32・・・ボルト挿入孔、33・・・プレ
ート嵌合用溝、34・・・楔、35・・・楔挿入孔、3
6・・・ドリフトピン、24a・・・嵩高プレート、3
7・・・交差プレート嵌合用溝、38・・・ボルト挿入
孔、40・・・ボルト、41・・・アンカーボルト、4
2・・・ボルト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状受部材の軸組面に柱状交差部材の軸
    組面を当接し、該両部材を交差状態で固定する木造建築
    物の軸組工法において、該柱状交差部材の軸組面側の端
    部にプレート嵌合用溝を設けると共に、該プレート嵌合
    用溝の奥側に該プレート嵌合用溝と交差するドリフトピ
    ンを取り付け、また該プレート嵌合用溝の奥側に楔挿入
    孔を設け、前記柱状受部材に該柱状受部材の軸組面から
    反対面に貫通するボルト挿入孔を設け、前記プレート嵌
    合用溝に嵌合するプレート本体を備え、該プレート本体
    のプレート基端部に該柱状受部材の軸組面と当接する係
    合プレートを備え、該プレート先端部に前記柱状交差部
    材の楔挿入孔に挿入する楔を保持する楔受け部を備え、
    また該プレート上端部または下端部に前記柱状交差部材
    に取り付けたドリフトピンと係合するドリフトピン係合
    溝を備え、該ドリフトピン係合溝の溝底部に該ドリフト
    ピンを係合保持するドリフトピン保持用長孔を備え、前
    記係合プレートに前記柱状受部材のボルト挿入孔と連通
    するボルト係合孔を有する接合金物を用い、該接合金物
    の背面プレートを前記柱状受部材の軸組面に配すると共
    に、該係合プレートのボルト係合孔と該柱状受部材のボ
    ルト挿入孔を介して該接合金物と該柱状受部材を締め付
    け固定し、また前記柱状交差部材のプレート嵌合用溝に
    前記プレートを嵌合すると共に、該プレート嵌合用溝と
    交差するドリフトピンとドリフトピン係合溝のドリフト
    ピン保持用長孔を係合し、かつ前記楔挿入孔に楔を嵌合
    することを特徴とする木造建築物の軸組接合工法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の木造建築物の軸組工法に
    用いる接合金物において、前記プレート嵌合用溝に嵌合
    するプレート本体を備え、該プレート本体のプレート基
    端部に該柱状受部材の軸組面と当接する係合プレートを
    備え、該プレート先端部に前記柱状交差部材の楔挿入孔
    に挿入する楔を保持する楔受け部を備え、また該プレー
    ト上端部または下端部に前記柱状交差部材に取り付けた
    ドリフトピンと係合するドリフトピン係合溝を備え、該
    ドリフトピン係合溝の溝底部に該ドリフトピンを係合保
    持するドリフトピン保持用長孔を備え、前記係合プレー
    トに前記柱状受部材のボルト挿入孔と連通するボルト係
    合孔を有することを特徴とする木造建築物の軸組用接合
    金物。
  3. 【請求項3】 前記プレート本体の下端に、柱状交差部
    材を保持する下面プレートを有する請求項2に記載の木
    造建築物の軸組用接合金物。
  4. 【請求項4】 柱脚と基礎コンクリートを固定する木造
    建築物の軸組工法において、該柱脚下端に十字状等に交
    差する交差プレート嵌合用溝を設け、また該基礎コンク
    リートにアンカーボルトを設け、上層板と下層板を備
    え、該下層板に前記基礎コンクリートのアンカーボルト
    締め付け孔を備え、かつ該上層板の中央に垂直に立ち上
    げた交差プレートを備えた接合金物を用い、該接合金物
    のアンカーボルト締め付け孔と基礎コンクリートのアン
    カーボルトを締め付け固定し、また該接合金物の交差プ
    レートを前記柱脚下端の交差プレート嵌合用溝に係合、
    固定してなることを特徴とする木造建築物の柱脚接合工
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4の木造建築物の柱脚接合工法に
    用いる柱脚接合金物において、上層板と下層板を備え、
    該下層板に前記基礎コンクリートのアンカーボルト締め
    付け孔を備え、かつ該上層板の中央に垂直に立ち上げた
    交差プレートを備えたことを特徴とする木造建築物の柱
    脚用接合金物。
  6. 【請求項6】 前記アンカーボルト締め付け孔を、前記
    下層板の中央に設けてなる請求項5に記載の木造建築物
    の柱脚用接合金物。
JP16689096A 1996-06-05 1996-06-05 木造建築物の接合工法と接合金物 Pending JPH10183761A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16689096A JPH10183761A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 木造建築物の接合工法と接合金物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16689096A JPH10183761A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 木造建築物の接合工法と接合金物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10183761A true JPH10183761A (ja) 1998-07-14

Family

ID=15839531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16689096A Pending JPH10183761A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 木造建築物の接合工法と接合金物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10183761A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000213060A (ja) * 1998-11-16 2000-08-02 Nippon Jutaku Mokuzai Gijutsu Center 建築用接合具
JP2017089160A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 柱脚金具、およびこれに用いられるカバー
CN111501999A (zh) * 2020-05-17 2020-08-07 耿振威 一种用于装配式建筑的钢结构梁柱连接方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000213060A (ja) * 1998-11-16 2000-08-02 Nippon Jutaku Mokuzai Gijutsu Center 建築用接合具
JP2017089160A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 柱脚金具、およびこれに用いられるカバー
CN111501999A (zh) * 2020-05-17 2020-08-07 耿振威 一种用于装配式建筑的钢结构梁柱连接方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019016979A1 (ja) 柱固定金具
JP3714902B2 (ja) 柱と横材の接合装置
JPH10183761A (ja) 木造建築物の接合工法と接合金物
JPH10152893A (ja) 通し柱用接合具
JP2006307568A (ja) 梁と柱との接合構造及び梁と柱との接合方法
JP2949417B2 (ja) 建築部材用継手装置
JP3130864B2 (ja) 木造建築物
JPH03206225A (ja) 柱と梁の接合構造
JP2916891B2 (ja) 建築部材用継手装置
JPH0629233Y2 (ja) アンカ−ボルトの据付装置
JPH09250176A (ja) 柱受用木材と柱木材との継合具
JPH108557A (ja) 木造建築物の接合構造
JP2001107456A (ja) 木質ラーメン架構における柱脚構造
JPH038946A (ja) 軸組部材の組付け構造およびそれに用いる金具
JP3020190U (ja) 木造建築物における木部材の連結金具
JP3076510U (ja) 建築部材の接合金具
JP2013136926A (ja) 柱脚部・柱頭部接合セット金物
JP2952784B2 (ja) 型枠体の構造とその設置方法
JPH11280160A (ja) 木造建築用接合部材
JP2003119905A (ja) 建築用接合金具
JPH0612048Y2 (ja) アンカ−ボルトの据付装置
JP2797076B2 (ja) 建築部材用継手装置
JPH0393932A (ja) 軸組部材の組付け構造およびそれに用いる金具
JP2001090186A (ja) 母屋直交継ぎ構造
JP2759603B2 (ja) 柱と梁の接続構造