JPH10183648A - 擁壁用ブロック及び擁壁 - Google Patents

擁壁用ブロック及び擁壁

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JPH10183648A
JPH10183648A JP35163696A JP35163696A JPH10183648A JP H10183648 A JPH10183648 A JP H10183648A JP 35163696 A JP35163696 A JP 35163696A JP 35163696 A JP35163696 A JP 35163696A JP H10183648 A JPH10183648 A JP H10183648A
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Masanori Kanetani
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、控材と横材とを井桁状に組み立
てたブロック及びこれを積み上げた擁壁であって、横材
の傾斜方向を変えて植生のできる擁壁とすると共に、控
材同士を連通させることを目的としたものである。 【解決手段】 擁壁面に直角方向に埋設する控材と、擁
壁面に平行方向であって、前記控材を組み立てる横材と
を組み合わせて構成したブロックにおいて、断面方形状
の細長い板体の少なくとも正面壁は擁壁の角度に傾斜さ
せてあり、上下面の前後に開口部を広くすべく傾斜させ
た組み立て凹部を夫々設けると共に、中間部に連通用凹
部を設けて控材を形成し、断面方形状の細長い板体の左
右に、上下対応して嵌合凹部を設けると共に、該嵌合凹
部底を、前記控材の組み立て凹部の傾斜面に対応し、傾
斜させた突状として横材を形成したことを特徴とする擁
壁用ブロック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は擁壁面と直角方向
に配置する控材と、平行方向に配置する横材とを凹部同
士嵌合させて井桁状ブロックとすると共に、前記横材の
傾き角度を可変とすることを目的とした擁壁用ブロック
及び擁壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来控材と横材とを井桁状に組み立て、
これを交互に積み上げるようにした擁壁ブロックは知ら
れていた(実公平3−49147号)。
【0003】
【発明により解決すべき課題】前記従来の擁壁ブロック
は、前面になる横材に間隙がないので、植生に不向きで
あるのみならず、上下控材の当接面が密接しているの
で、隣接井桁間に連通が不十分になり易い問題点があっ
た。
【0004】
【課題を解決する為の手段】然るにこの発明は、前面に
なる横材の傾斜を可変にすると共に、上下控材の当接面
に凹入部を設けることによって、前後左右の連通が可能
となり、前記従来の問題点を解決したのである。
【0005】即ち擁壁ブロックの発明は、擁壁面に直角
方向に埋設する控材と、擁壁面に平行方向であって、前
記控材を組み立てる横材とを組み合わせて構成したブロ
ックにおいて、断面方形状の細長い板体の少なくとも正
面壁は擁壁の角度に傾斜させてあり、上下面の前後に開
口部を広くすべく傾斜させた組み立て凹部を夫々設ける
と共に、中間部に連通用凹部を設けて控材を形成し、断
面方形状の細長い板体の左右に、上下対応して嵌合凹部
を設けると共に、該嵌合凹部底を、前記控材の組み立て
凹部の傾斜面に対応し、傾斜させた突状として横材を形
成したことを特徴とする擁壁用ブロックである。また他
の発明は、擁壁面に直角方向に埋設する控材と、擁壁面
に平行方向であって、前記控材を組み立てる横材とを組
み合わせて構成したブロックにおいて、断面方形状の細
長い板体の少なくとも正面壁は擁壁の角度に傾斜させて
あり、上下面の前後に開口部を広くすべく傾斜させた組
み立て凹部を夫々設けると共に、中間部に連通用凹部を
設けて控材を形成し、断面方形状の細長い板体の左右
の、少くとも嵌合凹部の穿設予定部壁を肉厚部に形成し
て、該部に上下対応した嵌合凹部を設けると共に、該嵌
合凹部底を、肉厚方向に対し、互いに逆傾斜に突状に形
成し、前記傾斜は、前記控材の組み立て凹部の傾斜面に
対応して傾斜させて横材を形成したことを特徴とする擁
壁用ブロックであり、肉厚部は、横材の全長に設け、又
は嵌合凹部の長さに対応して設けたものである。
【0006】次に擁壁の発明は、請求項1記載の控材
と、横材からなるブロックを井桁状に組み立て、これを
順次互い違いに積み上げると共に、最下段を基礎上に設
置し、最上段に上部控材を設置したことを特徴とする擁
壁である。更に他の発明は、請求項1記載の控材と、横
材からなるブロックを井桁状に組み立て、これを順次互
い違いに積み上げると共に、最下段及び最上段に、前記
控材を長手方向に平行して中央部から1/2に分割し
た、最下段用及び最上段用の補助控材を夫々配置したこ
とを特徴とする擁壁である。
【0007】前記擁壁ブロックを植生できるようにする
時には、前面の横材の傾斜を変えて上下横材間に、間隙
を形成するように積み上げる。従って長大な擁壁中一部
を植生可能に積み上げることもできる。また控材の上下
面に夫々凹入部を設けたので、隣接井桁が同一高さで連
通することになるので、コンクリートなどを充填した場
合には強度を増強し、土を詰めた時には、植物の根が縦
横に張り易く、何れも擁壁の強度を増強することにな
る。
【0008】また控材の凹部壁の肉厚を大きくしたの
で、控材と横材との嵌合強度を飛躍的に増強し、かつ安
定性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明は、擁壁面と直角の方向
に設置する控材と、擁壁面と平行の方向であって、前記
控材と嵌合する横材とを井桁状に組み立てるブロックで
あって、控材に嵌合する横材の角度を変更し得ると共
に、控材の上下面に夫々凹部を設けた擁壁ブロックとこ
れを積み上げた擁壁である。前記擁壁面に植生用の間隙
を設ける為には、横材を前面側に倒すように嵌合させ
る。
【0010】
【実施例1】この発明の実施例を、図1、2、3、4に
基づいて説明する。断面長方形の細長い板体1の上下端
面の前後に、開口部を広くすべく壁を上向きに傾斜させ
た組み立て凹部2、3を設けると共に、中間部上下端面
へ連通用凹部1a、1aを設け、前記板体1の1端面1
bは、構築すべき擁壁角度θと同一角度θに傾斜させて
控材Aを形成する(図2)。前記上下端面の組み立て凹
部2、3を、回転対称(180度)にしておけば、何れ
を上下に向けても使用できるので、作業性が良くなる
(単に前端面の傾斜を合わせればよい)。また断面長方
形状の細長い板体4の左右に、上下対応して嵌合凹部
5、5を夫々設けると共に、前記嵌合凹部5、5の底部
5a、5aを、前記控材Aの開口部の傾斜面2a、3a
に当接すべき傾斜角度αを保って断面3角状5aに突出
して形成して横材Aを形成する。前記嵌合凹部5、5の
深さdは、前記組み立て凹部2、3の深さDとほぼ等し
くしてある。また控材Aの高さHと、横材Aの高さhと
はほぼ等しくしてある。図6は、嵌合凹部5、5の間の
連結部である。前記実施例において、控材Aと横材Aを
井桁状に組み立てると、図9のようになる(上下左右2
個宛)。また前面側の横材Aを、前倒し状に傾斜させ、
井桁状ブロック8に組み立てると、図10のようになる
(上下左右2個宛)。
【0011】前記図9の井桁状ブロック7を積み上げた
擁壁9は、図11のようになり、図10の井桁状ブロッ
ク8を積み上げた擁壁10は、図12のようになる。図
12の場合には、間隙11へ植物12を植設することが
できる。
【0012】前記何れの擁壁9、10においても、上下
の各控材は凹部1a、1aがあるので、井桁状ブロック
7、8は凹部1a、1aで形成した連通孔13、13で
相互に連結されていることになる。
【0013】前記擁壁9又は10を積み上げるには、基
礎14上へ、1/2の控材Bを上向きに配置すると共
に、最上段へ1/2の控材Bを下向きに配置して上端形
状を整える。
【0014】前記横材Aの設置角度(即ち控材の組み立
て凹部の傾斜)を等しくしておけば、井桁状ブロックの
積み上げに際し、任意の段の横材Aの傾斜を変えれば、
植生ブロックを間欠的に配置したものと同一になる。
【0015】前記控材Bは、控材Aの1/2の高さの細
長い板体15の上端面の前後に、組み立て凹部16、1
7を設けると共に、中間部へ連通用凹部15aを設けた
ものである。
【0016】
【実施例2】図5、6について、横材B、Cについて説
明する。断面長方形状の細長い板体4の左右に嵌合凹部
5、5を設けると共に、凹部5、5の底部の肉厚をほぼ
2倍にすべく、板体4の凹部5の一側へ突出部5bを設
け、この肉厚部を含み凹部5の底部を3角状に傾斜さ
せ、斜面5a、5aを設ける(図5)。
【0017】また前記突出部5cを、板体の全長に設置
することもできる(図6)。
【0018】前記図5は材料が少くてすむが、前記図6
は強度が大きくなる利点がある。
【0019】
【発明の効果】この発明は、控材と横材を井桁状に組み
立てたブロックを互い違いに組み立てて擁壁を構成する
が、少くとも前面側の横材を前倒し状に傾斜させたの
で、植生ブロックとして、内外連通させ得る効果があ
る。また控材の隣接中空部同士を凹部で連通し得る効果
がある。
【0020】更に横材の嵌合凹部付近の肉厚を増加させ
ると、嵌合部の安定性が良好で、かつ強度を増強する効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施控材の斜視図。
【図2】同じく側面図。
【図3】同じく実施横材の斜視図。
【図4】同じく正面図。
【図5】(a)同じく横材Bの側面図。 (b)同じく平面図。
【図6】(a)同じく横材Cの側面図。 (b)同じく平面図。
【図7】同じく控材Bの斜視図。
【図8】同じく側面図。
【図9】同じく井桁状ブロックの組み立ての一部斜視
図。
【図10】同じく井桁状ブロックの正面横材を前倒しに
傾斜させた組み立ての一部斜視図。
【図11】同じくこの発明の擁壁の実施例の縮小側面
図。
【図12】同じく他の実施例の縮小側面図。
【符号の説明】
1 細長い板体 2、3 組み立て凹部 4 細長い板体 5 嵌合凹部 6 連結部 7、8 井桁状ブロック 9、10 擁壁 11 間隙 12 植物 13 連通孔 14 基礎 15 細長い板体 16、17 組み立て凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 擁壁面に直角方向に埋設する控材と、擁
    壁面に平行方向であって、前記控材を組み立てる横材と
    を組み合わせて構成したブロックにおいて、断面方形状
    の細長い板体の少なくとも正面壁は擁壁の角度に傾斜さ
    せてあり、上下面の前後に開口部を広くすべく傾斜させ
    た組み立て凹部を夫々設けると共に、中間部に連通用凹
    部を設けて控材を形成し、断面方形状の細長い板体の左
    右に、上下対応して嵌合凹部を設けると共に、該嵌合凹
    部底を、前記控材の組み立て凹部の傾斜面に対応し、傾
    斜させた突状として横材を形成したことを特徴とする擁
    壁用ブロック。
  2. 【請求項2】 擁壁面に直角方向に埋設する控材と、擁
    壁面に平行方向であって、前記控材を組み立てる横材と
    を組み合わせて構成したブロックにおいて、断面方形状
    の細長い板体の少なくとも正面壁は擁壁の角度に傾斜さ
    せてあり、上下面の前後に開口部を広くすべく傾斜させ
    た組み立て凹部を夫々設けると共に、中間部に連通用凹
    部を設けて控材を形成し、断面方形状の細長い板体の左
    右の、少くとも嵌合凹部の穿設予定部壁を肉厚部に形成
    して、該部に上下対応した嵌合凹部を設けると共に、該
    嵌合凹部底を、肉厚方向に対し、互いに逆傾斜に突状に
    形成し、前記傾斜は、前記控材の組み立て凹部の傾斜面
    に対応して傾斜させて横材を形成したことを特徴とする
    擁壁用ブロック。
  3. 【請求項3】 肉厚部は、横材の全長に設け、又は嵌合
    凹部の長さに対応して設けたことを特徴とする請求項2
    記載の擁壁用ブロック。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の控材と、横材からなるブ
    ロックを井桁状に組み立て、これを順次互い違いに積み
    上げると共に、最下段を基礎上に設置し、最上段に上部
    控材を設置したことを特徴とする擁壁。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の控材と、横材からなるブ
    ロックを井桁状に組み立て、これを順次互い違いに積み
    上げると共に、最下段及び最上段に、前記控材を長手方
    向に平行して中央部から1/2に分割した、最下段用及
    び最上段用の補助控材を夫々配置したことを特徴とする
    擁壁。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100644795B1 (ko) 2005-03-25 2006-11-14 (주)대풍산업 조립 패널 옹벽
KR100993505B1 (ko) * 2008-03-21 2010-11-18 (주)대풍산업 조립식 식생 방음벽 담장용 패널 및 그 시공방법
KR101414874B1 (ko) * 2010-10-08 2014-07-03 박병훈 폐쇄형 띠를 이용한 친환경 도로 분리대
JP2017137620A (ja) * 2016-02-01 2017-08-10 東日本旅客鉄道株式会社 プレキャストコンクリート製分割式基礎

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KR101414874B1 (ko) * 2010-10-08 2014-07-03 박병훈 폐쇄형 띠를 이용한 친환경 도로 분리대
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