JPH10182880A - 低燃費、低発熱性に優れたゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

低燃費、低発熱性に優れたゴム組成物及び空気入りタイヤ

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JPH10182880A
JPH10182880A JP8357314A JP35731496A JPH10182880A JP H10182880 A JPH10182880 A JP H10182880A JP 8357314 A JP8357314 A JP 8357314A JP 35731496 A JP35731496 A JP 35731496A JP H10182880 A JPH10182880 A JP H10182880A
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JP
Japan
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amount
carbon black
silica
polymer
silane coupling
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Withdrawn
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JP8357314A
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English (en)
Inventor
Yuichiro Ozaki
雄一郎 尾崎
Hiroyuki Hayashi
浩之 林
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

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  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転がり抵抗の更なる低減化と、耐摩耗性及び
耐引き裂き強度の向上を同時に確保することができる。 【解決手段】 ジエン系ポリマー100重量部に対し、
(カーボンブラック量+0.75×シリカ量)で示され
るカーボンブラックとシリカの配合バランス値が35〜
50となる範囲内でシリカ2〜30重量部とカーボンブ
ラックを含有し、かつ(シランカップリング剤量/シリ
カ量)×100で示されるシランカップリング剤量とシ
リカ量との配合比率が5〜15%、(ポリマー−カーボ
ンブラック架橋剤量/カーボンブラック量)×100で
示されるポリマー−カーボンブラック架橋剤量とカーボ
ンブラック量との配合比率が1〜15%となる範囲内で
シランカップリング剤及びポリマー−カーボンブラック
架橋剤を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りタイヤ、
特に大型タイヤのトレッドゴムに好適に用いられる低燃
費、低発熱性に優れたタイヤ用ゴム組成物及び当該ゴム
組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、転がり抵抗を低減して低燃費、低
発熱性に優れたタイヤ用ゴム組成物とするため、カーボ
ンブラックをシリカに置換して増量する技術は公知であ
る(例えば特公平5−80503号)。また、カーボン
ブラックの配合量を減少させてシリカに置換し、さらに
シランカップリング剤でポリマーとシリカの相互作用に
よりヒステリシスロスを低減する技術も公知である(例
えば特開平5−51484号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、更に転がり抵
抗を低減して低燃費、低発熱性に優れたタイヤ用ゴム組
成物を得るためシリカを増量した場合、たとえシランカ
ップリング剤を配合しても、これをタイヤトレッドゴム
に適用すると、耐摩耗性が低下し、耐引き裂き強度が低
下し、補強効果が充分発揮されない問題があった。
【0004】本発明の課題は、転がり抵抗の更なる低減
化と、耐摩耗性及び耐引き裂き強度の向上を同時に確保
することができるタイヤ用ゴム組成物及び当該ゴム組成
物を用いた空気入りタイヤを提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
本発明は、カーボンブラックとシリカ及びシランカップ
リング剤が含有されているゴム組成物中に、更にポリマ
ー−カーボンブラック架橋剤を配合する構成を採用し
た。すなわち、本請求項1の発明は、ジエン系ポリマー
中に、カーボンブラックとシリカが含有されており、更
にシランカップリング剤とポリマー−カーボンブラック
架橋剤を配合した低燃費、低発熱性に優れたタイヤ用ゴ
ム組成物である。
【0006】これによって、たとえゴム組成物中のカー
ボンブラック配合量を減少させてシリカ量を増量して
も、本発明の配合系では、シランカップリング剤による
ジエン系ポリマーとシリカ間のカップリングによる相互
作用だけでなく、ポリマー−カーボンブラック架橋剤に
よるジエン系ポリマーとカーボンブラック間の架橋が確
保される結果、ジエン系ポリマーがシリカに対する相互
作用とカーボンブラックに対する相互作用を同時に持つ
ことになり、補強効果を相乗的に強化できる。
【0007】この配合系で特に好ましいシリカとカーボ
ンブラックの配合バランス、及びシランカップリング剤
とポリマー−カーボンブラック架橋剤の配合バランス
は、本請求項2に記載の通りである。すなわち、ジエン
系ポリマー100重量部に対し、(カーボンブラック量
+0.75×シリカ量)で示されるカーボンブラックと
シリカの配合バランス値が35〜50となる範囲内でシ
リカ2〜30重量部とカーボンブラックを含有し、かつ
(シランカップリング剤量/シリカ量)×100で示さ
れるシランカップリング剤量とシリカ量との配合比率が
5〜15%、(ポリマー−カーボンブラック架橋剤量/
カーボンブラック量)×100で示されるポリマー−カ
ーボンブラック架橋剤量とカーボンブラック量との配合
比率が1〜15%となる範囲内でシランカップリング剤
及びポリマー−カーボンブラック架橋剤を含有するもの
である。
【0008】ジエン系ポリマー100重量部に対し、
(カーボンブラック量+0.75×シリカ量)で示され
るカーボンブラックとシリカの配合バランス値が35未
満の場合では、発熱性は良好であるが、補強剤のトータ
ル量が不足し補強効果が得られず摩耗性及び引裂き抵抗
性が悪化する。また同カーボンブラックとシリカの配合
バランス値が50を超える場合は、摩耗性及び引裂き抵
抗性は良好であるが、補強剤が多くなりすぎ、ゴム組成
物中の摩擦力が大きくなり、その結果発熱性は悪化す
る。
【0009】また、上記カーボンブラックとシリカの配
合バランス値の範囲内であっても、シリカが2重量部未
満の場合は、シリカ量が不足しているため、摩耗性及び
引裂き抵抗性は良好であるが発熱性は悪化する。これに
対しシリカが30重量部を超える場合は、シリカ量が過
剰であるため発熱性は良好であるが、ポリマーとカーボ
ンブラック及びシリカとの間の補強性のバランスが崩
れ、摩耗性及び引裂き抵抗性は悪化する。
【0010】また、(シランカップリング剤量/シリカ
量)×100で示されるシランカップリング剤量とシリ
カ量との配合比率が5%未満である場合は、シランカッ
プリング剤量が少なすぎ、ジエン系ポリマーとの相互作
用が乏しいことから、たとえポリマー−カーボンブラッ
ク架橋剤を所定量含有していても摩耗性は悪化する。こ
れに対して(シランカップリング剤量/シリカ量)×1
00で示されるシランカップリング剤量とシリカ量との
配合比率が15%を超える場合は、発熱性及び摩耗性は
向上しているが、引裂き抵抗性は悪化する。
【0011】また、(ポリマー−カーボンブラック架橋
剤量/カーボンブラック量)×100で示されるポリマ
ー−カーボンブラック架橋剤量とカーボンブラック量と
の配合比率が1%未満である場合は、発熱性及び引裂き
抵抗性は良好あるものの、ポリマー−カーボンブラック
架橋剤量とカーボンブラック量との配合バランスにおい
てポリマー−カーボンブラック架橋剤量が少なすぎるた
め、摩耗性が悪化する。これに対して(ポリマー−カー
ボンブラック架橋剤量/カーボンブラック量)×100
で示されるポリマー−カーボンブラック架橋剤量とカー
ボンブラック量との配合比率が15%を超える場合は、
発熱性及び摩耗性は改善されているが、ポリマー−カー
ボンブラック架橋剤量とカーボンブラック量との配合バ
ランスにおいてポリマー−カーボンブラック架橋剤の配
合量が多すぎるため、引裂き抵抗性は悪化する。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明のゴム組成物に配合され
るシランカップリング剤としては、特に限定されない
が、ビス(3−エトキシシリルプロピル)テトラスルフ
ィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラ
スルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テ
トラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチ
ル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−
メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−ニトロプロ
ピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエト
キシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、
3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエ
チルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキ
シシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−
ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリ
エトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバ
モイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチ
ル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィ
ド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾール
テトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベ
ンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシ
リルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリ
メトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド
を例示できる。特に、ビス(3−エトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリル
プロピル)テトラスルフィドが好ましい。
【0013】ポリマー−カーボンブラック架橋剤として
は、N,4−ジニトロソ−N−メチル−アニリン、N−
2−メチル−2−ニトロプロピル−4−ニトロソアニリ
ンのほか、非ニトロソ系としてN,N′−ビス(2−メ
チル−2−ニトロプロピル)−1,6−ジアミノヘキサ
ン(BNAH)を例示できる。特に、安全性を考慮すれ
ば、非ニトロソ系の、N,N′−ビス(2−メチル−2
−ニトロプロピル)−1,6−ジアミノヘキサン(BN
AH)が好ましい。
【0014】本発明で使用できるゴムとしては、天然ゴ
ムのほか、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム等
を例示できる。
【0015】本発明で使用できるカーボンブラックは、
公知のカーボンブラック、例えばISAF系、SAF
系、HAF系、HAF−HS系などを例示できる。特
に、ISAF系のN220、SAF系のN110、HA
F系のN330、HAF−HS系のN335が好まし
い。
【0016】また、本発明のゴム組成物には、必要に応
じて、各種の老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤、亜鉛華
などを配合することができる。
【0017】
【実施例】表1及び表2に示した配合により本発明に係
る実施例及び比較例のゴム配合物を試作した。なお、比
較例10はシランカップリング剤は配合されているがポ
リマー−カーボンブラック架橋剤が配合されていない従
来のゴム配合物である。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1及び表2中、シリカは日本シリカ社製
の含水ケイ酸、シランカップリンク剤はテグサ社製の
「Si69」、ポリマー−カーボンブラック架橋剤は住
友化学社製の「スミファイン1162」を用いた。ま
た、表中、ポリマー−カーボンブラック架橋剤配合比率
%は、(ポリマー−カーボンブラック架橋剤量/カーボ
ンブラック量)×100で示されるポリマー−カーボン
ブラック架橋剤量とカーボンブラック量との配合比率を
示す。また、いずれのゴム組成物も表1及び表2に示す
成分以外に下記の配合剤を配合している。 ステアリン酸 3重量部 亜鉛華 3重量部 アロマチックオイル 3重量部 ワックス 2重量部 老化防止剤 6C 2重量部 加硫促進剤CBS 2重量部 硫黄 2重量部
【0021】なお、上記配合物の製造方法は下記の通り
である。すななち、表1及び表2に示す各配合に基づ
き、原料ゴムに表の実施例、比較例に示す比率でカーボ
ンブラック、ポリマー−カーボンブラック架橋剤、シリ
カ、シランカップリング剤を配合し、さらにステアリン
酸、亜鉛華、アロマチックオイル、ワックス、老化防止
剤6Cを配合し、バンバリーミキサーにより混合し、一
旦冷却した後、加硫促進剤CBSと硫黄を追加し再度バ
ンバリーミキサーにより混合し、実施例及び比較例に係
るゴム組成物を得た。
【0022】次に、表1及び表2に示す各実施例及び比
較例のゴム組成物について、以下の発熱性、摩耗性及び
引裂き抵抗性のラボ特性(実験室特性)を評価した。そ
の結果を上記表1及び表2に示す。
【0023】発熱試験:JIS K6265に準拠して
温度上昇を測定し、結果を下記式で計算した指数で示し
た。値が小さいほど好ましい。 (各配合の上昇温度)×100/(比較例10の上昇温
度)
【0024】摩耗試験:JIS K6264に準拠して
ランボーン摩耗試験を行い、結果を下記式で計算した指
数で示した。値が大きいほど好ましい。 (比較例10の摩耗量)×100/(各配合の摩耗量)
【0025】引裂き抵抗性:JIS K6252に準拠
して引裂試験を行い、結果を下記式で計算した指数で示
した。値が大きいほど好ましい。 (各配合の引裂強さ)×100/(比較例10の引裂強
さ)
【0026】表1及び表2より、シランカップリング剤
は配合されているがポリマー−カーボンブラック架橋剤
が配合されていない比較例10と比較して、ジエン系ポ
リマー中にシランカップリング剤とポリマー−カーボン
ブラック架橋剤とを配合した実施例に係るゴム組成物
は、発熱性、摩耗性及び引裂き抵抗性がすべて良好であ
った。特に、ジエン系ポリマー100重量部に対し、
(カーボンブラック量+0.75×シリカ量)で示され
るカーボンブラックとシリカの配合バランス値が35〜
50となる範囲内でシリカ2〜30重量部とカーボンブ
ラックを含有し、かつ(シランカップリング剤量/シリ
カ量)×100で示されるシランカップリング剤量とシ
リカ量との配合比率が5〜15%、(ポリマー−カーボ
ンブラック架橋剤量/カーボンブラック量)×100で
示されるポリマー−カーボンブラック架橋剤量とカーボ
ンブラック量との配合比率が1〜15%となる範囲内で
シランカップリング剤及びポリマー−カーボンブラック
架橋剤を配合したゴム組成物が発熱性、摩耗性及び引裂
き抵抗性がすべて良好であった。
【0027】これに対して、上記配合系であっても、ジ
エン系ポリマー100重量部に対し、(カーボンブラッ
ク量+0.75×シリカ量)で示されるカーボンブラッ
クとシリカの配合バランス値が35未満の比較例5で
は、発熱性は良好であるが摩耗性及び引裂き抵抗性が悪
化している。また同カーボンブラックとシリカの配合バ
ランス値が50を超える比較例6は、摩耗性及び引裂き
抵抗性は良好であるが発熱性は悪化している。
【0028】また、上記カーボンブラックとシリカの配
合バランス値の範囲内であっても、シリカが2重量部未
満の比較例9は、シリカ量が不足しているため、摩耗性
及び引裂き抵抗性は良好であるが発熱性は悪化してい
る。これに対しシリカが30重量部を超える比較例8
は、シリカ量が過剰であるため発熱性は良好であるが摩
耗性及び引裂き抵抗性は悪化している。
【0029】また、(シランカップリング剤量/シリカ
量)×100で示されるシランカップリング剤量とシリ
カ量との配合比率が5%未満である比較例1は、シラン
カップリング剤量が少なすぎ、ジエン系ポリマーとの相
互作用が乏しいことから、たとえポリマー−カーボンブ
ラック架橋剤を所定量含有していても摩耗性は悪化して
いる。これに対して(シランカップリング剤量/シリカ
量)×100で示されるシランカップリング剤量とシリ
カ量との配合比率が15%を超える比較例2は、発熱性
及び摩耗性は向上しているが、引裂き抵抗性は悪化して
いる。
【0030】また、(ポリマー−カーボンブラック架橋
剤量/カーボンブラック量)×100で示されるポリマ
ー−カーボンブラック架橋剤量とカーボンブラック量と
の配合比率が1%未満である比較例3は、発熱性及び引
裂き抵抗性は良好ではあるものの、ポリマー−カーボン
ブラック架橋剤量とカーボンブラック量との配合バラン
スにおいてポリマー−カーボンブラック架橋剤量が少な
すぎるため、摩耗性が悪化している。これに対して(ポ
リマー−カーボンブラック架橋剤量/カーボンブラック
量)×100で示されるポリマー−カーボンブラック架
橋剤量とカーボンブラック量との配合比率が15%を超
える比較例4は、発熱性及び摩耗性は改善されている
が、ポリマー−カーボンブラック架橋剤量とカーボンブ
ラック量との配合バランスにおいてポリマー−カーボン
ブラック架橋剤の配合量が多すぎるため、引裂き抵抗性
は悪化している。
【0031】また、表1及び表2より、ポリマー−カー
ボンブラック架橋剤を配合されているがシランカップリ
ング剤が配合されていない比較例7は、発熱性、摩耗性
及び引裂き抵抗性のいずれの点でも比較例1のゴム組成
物より悪化していた。
【0032】また、表1及び表2より、実施例7を除く
実施例1〜8はいずれも天然ゴムを原料ゴムとしている
が、天然ゴムとブタジエンゴムを混合したゴム配合の実
施例7も、前記の通り、ジエン系ポリマー100重量部
に対し、(カーボンブラック量+0.75×シリカ量)
で示されるカーボンブラックとシリカの配合バランス値
が35〜50となる範囲内でシリカ2〜30重量部とカ
ーボンブラックを含有し、かつ(シランカップリング剤
量/シリカ量)×100で示されるシランカップリング
剤量とシリカ量との配合比率が5〜15%、(ポリマー
−カーボンブラック架橋剤量/カーボンブラック量)×
100で示されるポリマー−カーボンブラック架橋剤量
とカーボンブラック量との配合比率が1〜15%となる
範囲内でシランカップリング剤及びポリマー−カーボン
ブラック架橋剤を配合したゴム組成物であれば、発熱
性、摩耗性及び引裂き抵抗性が良好であった。
【0033】次に、実施例及び比較例2、4、9及び1
0のゴム配合物をタイヤトレッドに適用してタイヤサイ
ズ11R22.5 14PRのタイヤを試作した。そし
て、これらのタイヤを実車走行させて、以下の試験方法
にて転がり抵抗性、発熱性、耐摩耗性及び耐ティア性を
評価した。その結果も表1及び表2に示す。
【0034】転がり抵抗:米国自動車技術者会規格SA
E J1270に準じて行い、結果を下記式で計算した
指数で示した。値が小さいほど好ましい。 (各試作タイヤの転がり抵抗)×100/(比較例10
の転がり抵抗)
【0035】発熱性:米国自動車安全基準 FMVSS
119に規定する高速耐久試験条件でドラム走行した直
後、ベルト上でトレッド厚みが最大になるベルト端位置
にサーミスタを挿入して温度を測定し、結果を下記式で
計算した指数で示した。値が小さいほど好ましい。 (各試作タイヤの温度)×100/(比較例10の温
度)
【0036】耐摩耗性:トラック1台毎に2種類の試作
タイヤを後輪に装着して10万Km走行した後、溝深さ
を測定し、走行前の溝深さとの差から摩耗量を算出し、
結果を下記式で計算した指数で示した。値が大きいほど
好ましい。 (比較例10の摩耗量)×100/(各試作タイヤの摩
耗量)
【0037】耐ティア性:試作タイヤをトラックの後輪
に装着し、溝が摩耗して約1.6mm深さになるまで走
行した後、トレッドをベルトから剥離し、剥離したトレ
ッドの裏面に散在する傷の個々の長さを測定して合計
し、結果を下記式で計算した指数で示した。値が大きい
ほど好ましい。 (比較例10の傷長さ)×100/(各試作タイヤの傷
長さ)
【0038】表1及び表2より、シランカップリング剤
は配合されているがポリマー−カーボンブラック架橋剤
が配合されていない比較例10と比較して、ジエン系ポ
リマー中にシランカップリング剤とポリマー−カーボン
ブラック架橋剤とを配合した実施例に係るゴム組成物
は、前記ラボ特性(試験室特性)と同様、発熱性、摩耗
性及び耐ティア性がすべて良好であった。その結果、転
がり抵抗の更なる低減化と、耐摩耗性及び耐ティア性の
向上を同時に達成することが出来た。なお、シリカが2
重量部未満の比較例9は、シリカ量が不足しているた
め、摩耗性及び耐ティア性は良好であるが発熱性は悪化
し、転がり抵抗は改善が見られない。また(シランカッ
プリング剤量/シリカ量)×100で示されるシランカ
ップリング剤量とシリカ量との配合比率が15%を超え
る比較例2は、転がり抵抗は改善され、発熱性及び摩耗
性は向上しているが、耐ティア性は悪化している。
【0039】また、表1及び表2より、天然ゴムとブタ
ジエンゴムを混合したゴム配合の実施例7も、前記のラ
ボ特性(試験室特性)と同様、ジエン系ポリマー100
重量部に対し、(カーボンブラック量+0.75×シリ
カ量)で示されるカーボンブラックとシリカの配合バラ
ンス値が35〜50となる範囲内でシリカ2〜30重量
部とカーボンブラックを含有し、かつ(シランカップリ
ング剤量/シリカ量)×100で示されるシランカップ
リング剤量とシリカ量との配合比率が5〜15%、(ポ
リマー−カーボンブラック架橋剤量/カーボンブラック
量)×100で示されるポリマー−カーボンブラック架
橋剤量とカーボンブラック量との配合比率が1〜15%
となる範囲内でシランカップリング剤及びポリマー−カ
ーボンブラック架橋剤を配合したゴム組成物であれば、
転がり抵抗は改善され、発熱性、摩耗性及び耐ティア性
が良好である。
【0040】
【発明の効果】以上の通り、本発明は、ジエン系ポリマ
ー中に、カーボンブラックとシリカが含有されており、
更にシランカップリング剤と、ポリマー−カーボンブラ
ック架橋剤とを配合したタイヤ用ゴム組成物であるた
め、たとえ従来に比してゴム組成物中のカーボンブラッ
ク配合量を減少させてシリカ量を増量しても、本発明の
配合系では、シランカップリング剤によるジエン系ポリ
マーとシリカ間のカップリングによる相互作用だけでな
く、ポリマー−カーボンブラック架橋剤によるジエン系
ポリマーとカーボンブラック間の架橋が確保される結
果、ジエン系ポリマーがシリカに対する相互作用とカー
ボンブラックに対する相互作用を同時に持つことにな
り、補強効果を相乗的に強化できる。従って、転がり抵
抗の更なる低減化と、耐摩耗性及び引き裂き強度の向上
を同時に確保することができる。
【0041】また特に、ジエン系ポリマー100重量部
に対し、(カーボンブラック量+0.75×シリカ量)
で示されるカーボンブラックとシリカの配合バランス値
が35〜50となる範囲内でシリカ2〜30重量部とカ
ーボンブラックを含有し、かつ(シランカップリング剤
量/シリカ量)×100で示されるシランカップリング
剤量とシリカ量との配合比率が5〜15%、(ポリマー
−カーボンブラック架橋剤量/カーボンブラック量)×
100で示されるポリマー−カーボンブラック架橋剤量
とカーボンブラック量との配合比率が1〜15%となる
範囲内でシランカップリング剤及びポリマー−カーボン
ブラック架橋剤を含有するタイヤ用ゴム組成物であるの
で、転がり抵抗と発熱性の改善と耐摩耗性及び引き裂き
強度の向上をバランスよく達成することができる。
【0042】従って、このゴム組成物をタイヤトレッド
ゴムに用いた場合、転がり抵抗が一層改善され、かつ耐
久性のあるタイヤを提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエン系ポリマー中に、カーボンブラッ
    クとシリカが含有されており、更にシランカップリング
    剤と、ポリマー−カーボンブラック架橋剤とを配合した
    低燃費、低発熱性に優れたタイヤ用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ジエン系ポリマー100重量部に対し、
    (カーボンブラック量+0.75×シリカ量)で示され
    るカーボンブラックとシリカの配合バランス値が35〜
    50となる範囲内でシリカ2〜30重量部とカーボンブ
    ラックを含有し、かつ(シランカップリング剤量/シリ
    カ量)×100で示されるシランカップリング剤量とシ
    リカ量との配合比率が5〜15%、(ポリマー−カーボ
    ンブラック架橋剤量/カーボンブラック量)×100で
    示されるポリマー−カーボンブラック架橋剤量とカーボ
    ンブラック量との配合比率が1〜15%となる範囲内で
    シランカップリング剤及びポリマー−カーボンブラック
    架橋剤を含有する低燃費、低発熱性に優れたタイヤ用ゴ
    ム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のゴム組成物をタイヤト
    レッドゴムに用いた空気入りタイヤ。 【0001】
JP8357314A 1996-12-25 1996-12-25 低燃費、低発熱性に優れたゴム組成物及び空気入りタイヤ Withdrawn JPH10182880A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001158833A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2003519271A (ja) * 1999-12-30 2003-06-17 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン エステル官能を有する(白色フィラー/エラストマー)カップリング剤を含むタイヤ用ゴム組成物
CN101824170A (zh) * 2010-04-28 2010-09-08 双钱集团(重庆)轮胎有限公司 耐老化的全钢子午线轮胎胎肩垫胶

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