JPH10182793A - エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び繊維強化複合材料 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び繊維強化複合材料

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JPH10182793A
JPH10182793A JP34849096A JP34849096A JPH10182793A JP H10182793 A JPH10182793 A JP H10182793A JP 34849096 A JP34849096 A JP 34849096A JP 34849096 A JP34849096 A JP 34849096A JP H10182793 A JPH10182793 A JP H10182793A
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晴彦 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 135℃で硬化反応が十分に進行し、かつ硬
化後に吸水させても優れた剛性率を有するエポキシ樹脂
組成物及びこれをマトリックス樹脂とした繊維強化複合
材料を得る。 【解決手段】 次の成分[A]、[B]、[C]および
[D]からなることを特徴とする繊維強化複合材料用エ
ポキシ樹脂組成物、およびそれを用いたプリプレグ。 [A]:2官能のエポキシ樹脂 [B]:3官能以上のエポキシ樹脂 [C]:平均粒径が10μm以下である、アミン系化合
物からなる粒子 [D]:ホウ酸エステル化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化複合材料
用として用いられるエポキシ樹脂組成物およびプリプレ
グに関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維な
どの強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化複合
材料(以下、FRPと略す)は、航空機、車両、船舶、
建造物などの構造材料や、スポーツ用具などに使用され
ている。
【0003】現在、航空機等に使用されている複合材料
用のマトリックス樹脂としては、力学的特性、熱的特性
等の諸特性が優れているという理由から、エポキシ樹脂
が主に利用されている。航空機用途のエポキシ樹脂の硬
化剤としては、高い剛性率や高いガラス転移温度が得ら
れる等の理由により、ジアミノジフェニルスルホンが広
く使用されている。硬化剤としてジアミノジフェニルス
ルホンを用いてエポキシ樹脂組成物とした場合には、そ
れを180℃程度まで加熱して硬化させる必要がある。
【0004】しかし現在、成形時の省エネルギー化を進
め、成形コストを低減するために、より低温で硬化が可
能な複合材料用のマトリックス樹脂の出現が強く望まれ
ている。より低温で硬化が可能なエポキシ樹脂の硬化剤
系としては、ジシアンジアミドと1,1-ジメチル-3-(3,4
-ジクロロフェニル)ウレアの組み合わせが広く知られ
ている。この硬化剤系を用いた場合135℃程度の加熱
で硬化が可能である。しかしながら、得られたエポキシ
樹脂硬化物の吸水率が高く、吸水状態での剛性率が十分
でないという問題がある。このため吸水状態での高い圧
縮強度が要求される航空機分野等でのマトリックス樹脂
としては改善が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば13
5℃、2時間程度という比較的低温の加熱でも高い硬化
反応率を示し、かつ例えば100℃の沸騰水に20時間
浸漬後というような吸水高温の状態でも、硬化物が高い
剛性率を有し、それをマトリックス樹脂とした繊維強化
複合材料が吸水高温状態で優れた強度を有するという、
FRP用に適したエポキシ樹脂組成物およびそれから得
られるプリプレグを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、次のいずれかの構成を有する。すなわ
ち、次の成分[A]、[B]、[C]および[D]から
なることを特徴とする繊維強化複合材料用エポキシ樹脂
組成物、 [A]:2官能のエポキシ樹脂 [B]:3官能以上のエポキシ樹脂 [C]:平均粒径が10μm以下である、アミン系化合
物からなる粒子 [D]:ホウ酸エステル化合物 または、上記のエポキシ樹脂組成物と強化繊維とからな
ることを特徴とするプリプレグである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明について、以下詳細に説明
する。
【0008】本発明において、成分[A]は、2官能の
エポキシ樹脂である。2官能のエポキシ樹脂としては、
ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を用いると、十分
な硬化反応率が得られるため好ましい。このようなジグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ナフタレン型エ
ポキシ樹脂、レソルシノール型エポキシ樹脂等を挙げる
ことができる。中でも135℃、2時間の加熱で、高い
硬化反応率が得られるという理由からビスフェノールA
型エポキシ樹脂が、特に好ましく用いられる。また、硬
化物が低吸水であるという理由から、ナフタレン型エポ
キシ樹脂も好ましい。これらのジグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、250未満であること
が好ましい。エポキシ当量が、250以上であると硬化
反応率が十分であっても、吸水状態での硬化物の耐熱性
が、不十分になるため、好ましくない。
【0009】本発明において、成分[B]は、3官能以
上のエポキシ樹脂である。3官能以上のエポキシ樹脂と
しては、テトラグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テト
ラグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、トリグリシジル
アミノフェノール型エポキシ樹脂、トリグリシジルエー
テル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等を挙げる
ことができる。こうしたエポキシ樹脂を成分[B]とし
て用いると、樹脂硬化物の吸水後の剛性率が高くなり好
ましい。中でも、沸騰水に20時間浸漬後でも、硬化物
が高い剛性率を有するという理由から、テトラグリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂、テトラグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂が好ましく用いられる。これらの4官能の
エポキシ樹脂としては、N,N,N'N'-テトラグリシジルジ
アミノジフェニルメタン、N,N,N'N'-テトラグリシジル-
m-キシレンジアミン、テトラグリシジル-4,4-(4-アミノ
フェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン、1,1,2,2,-(テト
ラグリシジルオキシフェル)-エタン等を挙げることがで
きる。
【0010】成分[A]と成分[B]の重量比[A]/
[B]は1〜10、好ましくは1.5〜5の範囲内であ
るのがよい。[A]/[B]が10を越えると、剛性率
が低くなりがちであり、また、[A]/[B]が1未満
であると、硬化反応率が低くなりがちである。この範囲
内であれば、例えば、135℃、2時間の加熱で硬化反
応率が十分高く、かつ沸騰水に20時間浸漬後でも硬化
物が低吸水かつ高剛性であるエポキシ樹脂組成物が得ら
れる。また、本発明において、アミン系化合物として、
イミダゾール誘導体とエポキシ化合物の反応による付加
物を用いた場合、[A]/[B]が上記範囲内であれ
ば、付加物が硬化過程で析出し、硬化反応率が不均一に
なるといった問題が生じないという利点もある。
【0011】また、本発明において、成分[A]と成分
[B]の合計重量は、エポキシ樹脂組成物の総量の7/
10〜9/10の範囲内であるのがよい。それが7/10
未満であると、硬化物の剛性率が低くなりがちであり、
また9/10以上であると、硬化反応率が低くなりがち
である。
【0012】本発明において、エポキシ樹脂組成物の粘
度が低すぎると、それを用いたプリプレグを加熱してF
RPを成形する際、樹脂が流出しすぎて所望の樹脂含有
率を有するFRPとしづらいことがある。また、逆に粘
度が高すぎると、プリプレグを作製する際、樹脂が強化
繊維に十分含浸しなくなる。かかる観点から、成分
[A]と[B]の混合物の100℃における粘度は、
0.01〜100Pa・Sの範囲内とすることが好ましい。
0.01Pa・S未満であると、熱可塑性樹脂等の増粘剤を
多量に添加することを余儀なくされ、その結果としてF
RPの圧縮強度が低下することがある。また、100Pa
・Sを越えると、熱可塑性樹脂等の増粘剤を全く添加し
なくてもプリプレグの作製時に、含浸不良が発生するこ
とがある。
【0013】本発明において、成分[C]は、平均粒径
が10μm以下である、アミン系化合物からなる粒子で
ある。粒子はアミン系化合物単独でもアミン系化合物以
外の成分を含んでいてもよいが、常温では、固体でエポ
キシ樹脂に実質的に不溶であるものがよい。そして、粒
子を構成するアミン系化合物は、エポキシ樹脂組成物中
に共存する成分[D]のホウ酸エステル化合物と、粒子
表面で錯体となり、硬化剤あるいは硬化触媒としての活
性を失う。これにより、樹脂組成物及びこれを用いたプ
リプレグの保存安定性の大幅な改善が実現できる。
【0014】アミン系化合物からなる粒子は、その平均
粒径が10μm以下、好ましくは0.1〜5μmであれ
ば、FRP中のマトリックス樹脂は、均一で高い硬化反
応率を示し、硬化後の複合材料は低吸水かつ高剛性とな
る。アミン系化合物からなる粒子の平均粒径が大きすぎ
ると、エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂として、
FRPを作製する場合、粒径の大きい粒子が、強化繊維
束中に入り込まないため、強化繊維束中の硬化剤量が少
なくなり、部分的に硬化反応率が不十分になる現象が生
じる。このような現象は、硬化後のFRPの吸水率の増
大及び吸水後の圧縮物性の低下を招き好ましくない。ま
た、アミン系化合物からなる粒子の平均粒径が小さすぎ
ると、それを成分[D]で被覆する場合には、均等に被
覆しようとすれば成分[D]の添加量が過大となりすぎ
ることがある。また、成分[C]において粒径20μm
以上の粒子が占める割合が10重量%以下であれば、硬
化物の硬化反応率をより高く、例えば、135℃、2時
間の加熱で90%以上という高い硬化反応率を与えるも
のとすることができ好ましい。
【0015】アミン系化合物が常温で固体でエポキシ樹
脂に実質的に不溶な場合は、そのまま用いることもでき
るが、そうでない場合には、アミン系化合物と他の成
分、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの他の成分
と混合などにより組み合わせて、上記の条件を満たす粒
子とするのがよい。
【0016】アミン系化合物と組み合わせる樹脂として
熱可塑性樹脂を用いると、硬化後の樹脂の靭性を向上さ
せる効果があり好ましい。アミン系化合物と熱可塑性樹
脂を組み合わせる場合は、エポキシ樹脂組成物の硬化温
度で軟化もしくは、エポキシ樹脂へ溶解する樹脂が好ま
しく用いられる。特に樹脂自体の軟化点は高いが、硬化
温度でエポキシ樹脂に溶解する樹脂を用いると、エポキ
シ樹脂の耐熱性を損ねる恐れがないため、最も好まし
い。このような樹脂として、例えば、ポリエーテルスル
ホンを用いることができる。
【0017】無機物と組み合わせて本発明の成分[C]
とすることも可能である。例えば、アミン系化合物と無
機微粒子の混合物を粉砕する方法、アミン系化合物の表
面に無機微粒子を吸着させて被覆する方法、無機中空粒
子中にアミン系化合物を埋め込む方法、ゼオライトのよ
うな多孔性鉱物の空孔あるいはモンモリロナイトのよう
な層状鉱物の層間にアミン系化合物分子を吸着させる方
法がある。
【0018】アミン系化合物と他の成分を組み合わせて
成分[C]とする場合、アミン系化合物の含有量が少な
すぎると、硬化反応率が不十分になり、吸水率が増大す
る傾向となるため、粒子中でのアミン系化合物の含有量
は5重量%以上、より好ましくは20重量%以上とする
のがよい。
【0019】アミン系化合物としては、1級アミン、2
級アミン、3級アミン、イミンの他、塩基性窒素を含む
複素環を有する有機化合物が用いられる。脂肪族骨格を
有するアミンとして、具体的には、エチレンジアミン、
プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2、5
-ジメチル−2、5−ヘキサンジアミン、2、2、4−
トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ペンタエチレンヘキサミン、4-アミノメチルオ
クタメチレンジアミン、3-ジメチルアミノプロピルア
ミン、3-ジエチルアミノプロピルアミン、メンテンジ
アミン、イソホロンジアミン、アミノエチルエタノール
アミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(4-
アミノシクロヘキシル)メタンなどの比較的低分子のも
のの他、ポリアミノアミドなどのような高分子型のもの
が挙げられる。また、芳香族骨格を有するアミンとし
て、4、4’-ジアミノジフェニルメタン、3、3’-ジ
エチル-4、4-ジアミノジフェニルメタン、4、4’-
ジアミノジフェニルスルホン、3、3’-ジアミノジフ
ェニルスルホン、m-フェニレンジアミン、ジアミノト
ルエン、キシリレンジアミン、ジメチルベンジルアミ
ン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの
比較的低分子のものの他、アニリン誘導体とホルムアル
デヒドの重合物のような高分子型のものが挙げられる。
イミンは、1級アミンとアルデヒドもしくはケトンを反
応させて得られるものであり、通常はケトンとの反応で
得られるケチミンが主として用いられる。塩基性窒素を
含む複素環を有する有機化合物としては、ピリジン、ピ
ペリジン、ピペラジン、ピロール、ピロリジン、ピロリ
ン、イミダゾール、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピ
ラゾール、オキサゾール、オキサゾリン、ピラジン、ピ
リミジン、インドール、プリン、キノリン、キノキサリ
ン、キヌクリジン、モルホリン、1、4-ジアザビシク
ロ[2、2、2]オクタン、1、8-ジアザビシクロ[5、
4、0]ウンデカンなどを挙げることができ、これらお
よびこれらの置換基誘導体を用いることもできる他、ポ
リビニルピリジンのような高分子型のものを用いること
もできる。
【0020】アミン系化合物としては、135℃の加熱
で硬化反応率が十分に高く、かつ硬化物の吸水率をより
低めるという観点から、特にイミダゾールが好ましく用
いられる。
【0021】アミン系化合物は、単独で硬化剤として作
用するばかりでなく、他のエポキシ樹脂硬化剤の硬化促
進剤または硬化触媒として作用するものであってもよ
い。硬化促進剤または硬化触媒として作用する場合は、
アミン系化合物は活性水素を窒素原子上にもたないもの
が好ましい。アミン系化合物による促進作用または触媒
作用を受けるようなエポキシ樹脂硬化剤としては、ジシ
アンジアミド、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無
水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メ
チルハイミック酸、グリセロール無水トリメリット酸な
どの酸無水物系硬化剤、アジピン酸ジヒドラジド、ナフ
タレンジカルボン酸ジヒドラジドなどのヒドラジド系硬
化剤、ノボラック樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタ
ン、1、1、1-トリスヒドロキシフェニルエタン、
1、1、2、2-テトラキスヒドロキシフェニルエタ
ン、1、1、2、2-テトラキスヒドロキシフェニルエ
タンなどのフェノール系硬化剤、メルカプトプロピオン
酸エステル、チオグリコール酸エステルなどのメルカプ
タン系硬化剤が挙げられ、これらは単独または複数の混
合で、本発明のエポキシ樹脂組成物に配合することがで
きる。
【0022】単独で硬化剤として用いる用途にも、他の
硬化剤の硬化触媒として用いる用途にも適用可能なアミ
ン系化合物として、次式(1)に示す1-位に置換基を
有するイミダゾール誘導体が挙げられる。1-位に置換
基を有するイミダゾール誘導体は、反応性が高く、保存
安定性が損なわれるため、一液型の複合材料用エポキシ
樹脂組成物に用いられることはほとんどなかった。とこ
ろが、本発明において、成分[C]のアミン系化合物と
して1-位に置換基を有するイミダゾール誘導体を用い
ると、極めて優れた保存安定性を示す組成物が得られ
る。
【0023】
【化1】 式中、R1〜R2は、無置換またはハロゲン、水酸基、シ
アノ基より選ばれる置換基を1個または複数個有するア
ルキル基、アリール基、アラルキル基を表し、R3〜R4
は、無置換またはハロゲン、水酸基、シアノ基より選ば
れる置換基を1個または複数個有するアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基または水素原子を表す。ここでア
ルキル基とは、飽和炭化水素より誘導される置換基を意
味し、直鎖でも、分岐を有しても、環状構造を有しても
よい。アリール基とは、芳香族炭化水素により誘導され
る置換基で、自由原子価が芳香環上にあるものを意味
し、フェニル基のように芳香環のみからなるものでも、
トリル基のような芳香族炭化水素構造を部分構造として
有するものでもよい。アラルキル基とは、アリール基を
無置換またはハロゲン、水酸基、シアノ基より選ばれる
置換基を1個または複数個有するアルキル基、アリール
基、アラルキル基を置換基として有するアルキル基を意
味する。
【0024】上式(1)に示すイミダゾール誘導体の具
体例としては、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、
1-ベンジル-2-エチルイミダゾール、1-ベンジル-2-
フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-エチル-4-メ
チルイミダゾール、1-ベンジル-2-エチル-4-メチル
イミダゾール、1-ベンジル-2-エチル-5-メチルイミ
ダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-メチルイミダゾ
ール、1-(2-シアノエチル)-2-エチルイミダゾー
ル、1-(2-シアノエチル)-2-イソプロピルイミダゾ
ール、1-(2-シアノエチル)-2-ウンデシルイミダゾ
ール、1-(2-シアノエチル)-2-ヘプタデシルイミダ
ゾール、1-(2-シアノエチル)-2-フェニルイミダゾ
ール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイ
ミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-5-メ
チルイミダゾールなどを挙げることができる。
【0025】1-位に置換基を有するイミダゾール誘導
体としては、次式(2)に示す1-位に置換基をもたな
いイミダゾール誘導体とエポキシ化合物の反応により得
られる付加物が特に好ましい。
【0026】
【化2】 式中、R5は無置換またはハロゲン、水酸基、シアノ基
より選ばれる置換基を1個または複数個有するアルキル
基、アリール基、アラルキル基を表し、R6〜R7は、無
置換またはハロゲン、水酸基、シアノ基より選ばれる置
換基を1個または複数個有するアルキル基、アリール
基、アラルキル基または水素原子を表す。
【0027】本発明の複合材料用エポキシ樹脂組成物中
の成分[C]のアミン系化合物として、1-位に置換基
をもたないイミダゾール誘導体とエポキシ化合物の反応
により得られる付加物を用いると、135℃、2時間の
加熱で90%以上の高い硬化反応率を示し、且つ沸騰水
に20時間浸漬後でも0.8GPa以上の高い剛性率を有す
るエポキシ樹脂組成物が得られる。一般にイミダゾール
系化合物はその高い反応性のために、保存安定性が低い
ことがしばしば問題となる。しかし、このイミダゾール
誘導体とエポキシ化合物の反応により得られる付加物と
ホウ酸エステル化合物を併用した場合、優れた保存安定
性が得られる。また、このイミダゾール誘導体とエポキ
シ化合物の付加物による硬化物は、吸水率が低いという
好ましい性質を有する。
【0028】上記の付加物からなる粒子を、成分[C]
として用いる場合、上記の付加物の配合量は、成分
[A]と成分[B]のエポキシ樹脂の総重量の1/10
〜3/10の範囲内であることが好ましい。1/10未満
であれば、加熱後の硬化反応率が不十分になることがあ
り、3/10を越えると、付加物が硬化過程で析出し、
硬化反応率が不均一になるいう問題を生じる場合があ
る。上記の付加物の合成に用いるイミダゾール誘導体の
具体例としては、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミ
ダゾール、2-イソプロピルイミダゾール、2-ウンデシル
イミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニ
ルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、4、
5-ビスヒドロキシメチル-2-フェニルイミダゾール、5-
ヒドロキシメチル-4-メチル-2-フェニルイミダゾール、
4-ベンジル-5-ヒドロキシメチル-2-フェニルイミダゾー
ル、4、5-ビスヒドロキシメチル-2-フェニルイミダゾー
ルなどを挙げることができる。また、上記の付加物の合
成に用いるエポキシ化合物の具体例としては、フェニル
グリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルなどの
モノエポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのジエポキシ
化合物が挙げられる。
【0029】2-エチル-4-メチルイミダゾールとビス
フェノールA型エポキシ樹脂をあらかじめ反応させた付
加物を粒子としたものが、四国化成工業(株)より商品
名「キュアダクトP-0505」として市販されている。
キュアダクトP-0505の平均粒径は2μmであり、粒
径20μm以上の粒子が占める割合は1重量%未満であ
る。本発明において、成分[C]としてこのような市販
品を使用することもできる。
【0030】本発明において、成分[D]はホウ酸エス
テル化合物である。ホウ酸エステル化合物としては、下
記の一般式で表される化合物を用いることができる。
【0031】
【化3】 (式中、R8〜R10はアルキル基、アラルキル基、または
アリール基を表す。) ホウ酸エステル化合物は、上述したアミン系化合物から
なる粒子の表面で、そのアミン系化合物と反応し錯体を
形成し、アミン系化合物の活性を低めるため、樹脂組成
物及びこれを用いたプリプレグの保存安定性を大幅に向
上できる。
【0032】ホウ酸エステル化合物の代表的なものとし
ては、ホウ酸トリメチルエステルホウ酸トリエチルエス
テル、ホウ酸トリプロピルエステル、ホウ酸トリイソプ
ロピルエステル、ホウ酸トリブチルエステル、ホウ酸ト
リイソブチルエステル、ホウ酸トリペンチルエステル、
ホウ酸トリヘキシルエステル、ホウ酸トリオクチルエス
テル、ホウ酸トリヘキサデシルエステル、ホウ酸トリオ
クタデシルエステル、ホウ酸トリクレジルエステル、ホ
ウ酸トリヘキサデシルエステル、ホウ酸トリシクロヘキ
シルエステル、ホウ酸トリフェニルエステル、ホウ酸ト
リトリルエステル、ホウ酸トリベンジルエステル、ホウ
酸ジメチルエステル、ホウ酸ジエチルエステル、及びホ
ウ酸モノメチルエステル等がある。これらのホウ酸エス
テル化合物は毒性、金属腐食性に問題がないので本発明
において好適に用いられる。
【0033】成分[D]としては、ホウ酸エステル化合
物を単独で用いてもよく、またシランカップリング剤、
チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング
剤、及びジルコアルミネートカップリング剤等をホウ酸
エステル化合物と併用しても差し支えない。また、アミ
ン系化合物の付加反応の制御または酸化防止のため、成
分[D]には、フェノール系化合物などの添加剤が含ま
れていてもよい。添加するフェノール系化合物としては
ピロガロール、フェノール樹脂などの化合物、及びヒン
ダードフェノール系酸化防止剤、トコフェロール系酸化
防止剤などが用いられる。
【0034】上記成分[D]は、エポキシ樹脂への混練
前に、上記成分[C]に予め付与し、成分[C]の表面
を被覆、すなわち表面処理しておいてもよい。本発明に
おいて、エポキシ樹脂及び必要に応じて他の原料と混練
する前に、[C]成分を[D]成分で予め表面処理する
場合には、その表面処理の方法としては、ミキサー中で
撹拌する方法、あるいは、特開平6-73156号公報
に記載されるように、気流型粉砕機または気流型分級機
中で接触させる方法が用いられる。
【0035】また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、
[C]成分及び[D]成分を個別にエポキシ樹脂及び必
要に応じて他の原料に加えた後、撹拌混練することによ
っても得られる。この製造方法の場合、ホウ酸エステル
化合物はエポキシ樹脂と反応性がないので、エポキシ樹
脂中で[C]成分の表面がホウ酸エステル化合物により
処理される。また、混練時にアミン系化合物からなる粒
子の表面処理が破壊されても、修復が可能であることを
示唆するものである。
【0036】ホウ酸エステル化合物とエポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂を予め配合したものが、四国化成工業
(株)より商品名「キュアダクトL01-B」として市販
されている。キュアダクトL01-Bは、ホウ酸トリブチ
ルエステル5重量%とフェノールノボラック樹脂5重量
%とビスフェノールA型エポキシ樹脂90重量%の混合
物である。本発明には、このような市販品を使用するこ
ともできる。
【0037】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記成分
[A]、[B]、[C]および[D]に加えて、上記成
分[C]以外の硬化剤、熱可塑性樹脂、エラストマー、
熱可塑性エラストマー等を配合することもできる。
【0038】成分[C]以外の硬化剤を配合する場合
は、前述のアミン系化合物により硬化反応が促進作用ま
たは触媒作用を受けるものが好ましい。
【0039】熱可塑性樹脂、エラストマー、熱可塑性エ
ラストマーは、エポキシ樹脂の粘度調整、プリプレグの
タック調整、硬化過程におけるフロー制御、硬化物の靭
性向上、強化繊維との接着性向上の目的で添加される。
【0040】熱可塑性樹脂としては、エポキシ樹脂に溶
解が容易なものが好ましく用いられる。またエポキシ樹
脂に不溶の熱可塑性樹脂であっても、微粒子化したもの
であれば、配合することができる。具体的には、アクリ
ル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリ
ーレンオキシド、ポリアミド、ポリイミドが用いられ
る。ポリビニルアセタールはポリビニルアルコールをホ
ルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどのカルボニル化
合物でアセタール化した樹脂で、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルアセタールが挙げられる。フェノキシ樹
脂はビスフェノールAとエポクロロヒドリンを縮合させ
て得られる樹脂である。ポリエステルは、主鎖にカルボ
ン酸エステル結合有するポリマーである。ポリカーボネ
ートは、主鎖に炭酸エステル結合を有するポリマーで、
ビスフェノールAカーボネートが代表的である。ポリア
リーレンオキシドは、芳香族二価基と酸素原子が交互に
配列した主鎖構造を有する樹脂である。ポリスルホンは
主鎖にスルホニル基を有する樹脂である。他にエーテル
結合などを主鎖に有するものでもよい。ポリアミドは、
主鎖にカルボン酸アミドを有する樹脂である。ポリイミ
ドは、主鎖にジカルボン酸イミド構造を有する樹脂であ
る。他にエーテル結合やアミド結合を有する場合もあ
る。アクリル樹脂はアクリル酸エステルまたはメタクリ
ル酸エステルの重合体で、代表的なものは、ポリメタク
リル酸メチルである。
【0041】これらのうちポリスルホン、ポリアリーレ
ンオキシド、ポリイミドは耐熱性の要求される用途に適
する。ポリビニルホルマールは樹脂のフロー制御及びプ
リプレグのタックの向上に効果がある。ポリスルホン、
ポリビニルホルマールは炭素繊維との接着性の向上及び
層間剪断強度、圧縮強度の向上に効果がある。
【0042】エラストマーとしては、アクリロニトリル
とブタジエンを原料とする共重合体が、エポキシ樹脂に
対する溶解性に優れるため好ましく用いられる。特に、
カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基などのエポキシ
樹脂またはその硬化剤と反応しうる官能基を有するもの
を用いると、硬化物の靭性向上効果が大きいため好まし
い。
【0043】また、エポキシ樹脂不溶のエラストマー相
を含有する粒子も好ましく用いることができる。架橋し
たエラストマー粒子そのものを用いることもできるが、
エポキシ樹脂不溶のエラストマー粒子の表面を非エラス
トマー成分で被覆したコアシェル型エラストマー粒子を
特に好ましく用いることができる。この場合被覆する成
分はポリメタクリル酸メチルのようにエポキシ樹脂に溶
解、あるいは膨潤するものでもよく、むしろ粒子のエポ
キシ樹脂中への分散が良好になるため好ましい。エポキ
シ樹脂不溶のエラストマー相を含有する粒子を用いた場
合は、樹脂硬化物の耐熱性が通常のエラストマーより優
れる。
【0044】これらのエラストマーの添加には、靭性の
向上効果及びプリプレグのタック性の向上効果がある。
特に粒径が0.1〜0.3μm程度の微細なコアシェル型
エラストマー粒子を配合した場合は、靭性の向上効果が
著しい。
【0045】熱可塑性エラストマーとしては、エポキシ
樹脂に溶解が容易なものが好ましく用いられる。具体的
には、ソフトセグメントとしてポリエーテル構造、ハー
ドセグメントとして、芳香族ポリエステルまたは脂肪族
ポリアミド構造をもつブロック共重合体が好ましい。こ
れらの熱可塑性エラストマーの添加は、硬化物の靭性向
上、またプリプレグのマトリックス樹脂として用いた場
合のタック向上などの効果がある。また通常のエラスト
マーを添加した場合より、硬化物の耐熱性が優れる。
【0046】本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに
シリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、粘土鉱
物、タルク、雲母、フェライトなどの無機粒子を配合す
ることもできる。これらを添加することにより、樹脂組
成物の粘度を高め、樹脂フローを小さくする粘度調整効
果、樹脂硬化物の弾性率、耐熱性を向上させる効果、耐
摩耗性を向上させる効果がある。
【0047】本発明のエポキシ樹脂を強化繊維に含浸さ
せ、加熱することにより、FRPを得ることができる。
強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊
維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維等が用
いられる。この中では、強度、弾性率とも優れ、比重の
小さい炭素繊維が、比強度、比弾性率に優れるFRPが
得られるため特に好ましい。
【0048】エポキシ樹脂組成物と強化繊維から直接F
RPを得る方法としては、強化繊維の織物やマットなど
にエポキシ樹脂組成物を塗布し、ローラーなどで加圧含
浸させた後、加熱硬化するウェットレイアップ法、強化
繊維束にエポキシ樹脂組成物を含浸させてマンドレルと
称する型に巻き付け、加熱硬化して成形するフィラメン
トワインディング法、強化繊維をエポキシ樹脂組成物に
含浸させながら所定の形状を有する加熱ダイに供給し、
連続的に引き取ることにより賦形と加熱硬化を行って製
品を得るプルトルージョン法、連続あるいは所定寸法に
切断した強化繊維とともにエポキシ樹脂組成物をシート
成形機に供給して加圧含浸し、シート状材料を得るシー
ト・モールディング・コンパウンド法、強化繊維の織物
やマットを製品の形状に賦形したプリフォームを金型内
に配置し、エポキシ樹脂組成物を金型に注入して硬化す
るレジン・トランスファー・モールディング法等の方法
を用いることができる。これらの方法においては従来は
二液型のエポキシ樹脂組成物を用いることが多く、二液
混合後の可使時間が短いため、プロセス上の制限が多か
ったが、本発明のエポキシ樹脂組成物は一液で使用する
ことが可能であり、可使時間の制限も実用上ないためプ
ロセス上の自由が大きく有利である。
【0049】また、強化繊維に未硬化のエポキシ樹脂組
成物を含浸させて、シート、テープ、あるいは紐状にし
たプリプレグという中間体を用いてFRPを得ることが
できる。プリプレグは一液型のエポキシ樹脂を使用する
ため、従来のものは、保存安定性が悪く、冷凍保管が必
要であった。本発明のエポキシ樹脂組成物は保存安定性
に優れるため、冷蔵保管あるいは室温保管が可能にな
り、従来品と比較してはるかに使いやすい。プリプレグ
における強化繊維の形状は、特に限定されるものではな
く、例えば一方向に引き揃えられた長繊維、トウ織物、
マット、ニット、組み紐等がある。プリプレグの製造に
は、例えば、エポキシ樹脂組成物をリバースロールコー
ターなどを用いて離型紙の上に塗布して樹脂フィルムを
作製し、強化繊維の片面または両面から樹脂フィルムを
重ね、加熱加圧して強化繊維に含浸させる方法などを用
いることができる。
【0050】本発明において、エポキシ樹脂組成物の硬
化反応率は、赤外線吸収測定により求める。具体的に
は、エポキシ基の吸収ピーク(920cm-1)強度とフェ
ニレン基の吸収ピーク(870cm-1)強度の相対比の変
化から硬化反応率を求める。測定試料は、未硬化樹脂あ
るいは硬化樹脂を臭化カリウムと混合した後、これを錠
剤としたものを用いる。
【0051】また、本発明において、樹脂硬化物の吸水
率は、120℃、20時間の加熱乾燥した試料の重量と
100℃の沸騰水に20時間浸漬後の吸水した試料の重
量の差から求める。試料の寸法は、厚さ2mm、幅10m
m、長さ5cmである。
【0052】さらに、本発明において、樹脂硬化物の剛
性率は、動的粘弾性測定により求める。具体的な測定条
件は、周波数3.14rad/s、昇温速度5℃/min、歪
0.1%、測定開始温度30℃である。試料の寸法は、
吸水率測定と同様で、厚さ2mm、幅10mm、長さ5cmで
ある。乾燥状態の剛性率は、乾燥試料として、120
℃、20時間の加熱処理したものを用いる。吸水状態の
剛性率は、吸水試料として、100℃の沸騰水に20時
間浸漬したものを用い、試料を沸騰水から取り出した
後、直ちに測定を行う。吸水状態の剛性率を測定すると
き試料の温度は、通常82゜程度である。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0054】(実施例1〜9、比較例1〜4)以下に列
挙した材料から選ばれた成分を混合し、表1〜3に示す
組成のエポキシ樹脂組成物を得た。
【0055】これらエポキシ樹脂組成物のそれぞれを1
35℃、2時間加熱して硬化させ硬化物とした。それぞ
れの硬化物の硬化反応率、吸水率、剛性率を表1〜3に
併せて示す。
【0056】<2官能のエポキシ樹脂>次の構造式のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂 YD-128(東都化成
(株)製)
【化4】 次の構造式で示されるビスフェノールF型エポキシ樹脂
エピコート806(油化シェルエポキシ(株)製)
【化5】 次の構造式で示されるビスフェノールS型エポキシ樹脂
EPBS-300(日本化薬(株)製)
【化6】 次の構造式で示されるナフタレン型エポキシ樹脂 HP-
4032(大日本インキ化学工業(株)製)
【化7】 次の構造式で示されるレソルシノール型エポキシ樹脂
EX-201(ナガセ化成(株)製)
【化8】 <3官能以上のエポキシ樹脂>次の構造式で示されるテ
トラグリシジルアミン型エポキシ樹脂 ELM434(住
友化学(株)製)
【化9】 次の構造式で示されるテトラグリシジルアミン型エポキ
シ樹脂 TETRAD-X(三菱ガス化学(株)製)
【化10】 次の構造式で示されるテトラグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂 MT-0163(日本チバガイギー(株)製)
【化11】 ここで、式(4)〜(11)において、Gはグリシジル基
を表わす。
【0057】<アミン系化合物> キュアダクトP-0505(四国化成工業(株)製) ジシアンジアミド(以下、DICYと略記) 1,1-ジメチル-3-(3,4-ジクロロフェニル)ウレア(以
下、DCMUと略記) <ホウ酸エステル化合物を含む組成物> キュアダクトL-01B(四国化成工業(株)製) <改質剤> ポリエーテルスルホン グレード5003P(三井東圧
化学(株)製) ポリビニルホルマール ビニレックK(チッソ(株)
製) シリカ微粒子 アエロジル380(日本アエロジル
(株)製)
【表1】
【表2】
【表3】 (実施例10〜12、比較例5〜6)実施例7〜9、比
較例3〜4における樹脂組成物をフィルムコーターを用
いて、離型紙上に塗布し、それぞれ樹脂フィルムを作製
した。樹脂フィルムの目付は52g/m2とした。この
樹脂フィルムを一方向に引き揃えた炭素繊維 "トレカ"
T800H(東レ)の両面から加熱加圧含浸し、プリプ
レグを得た。炭素繊維の目付は190g/m2とした。
【0058】上記のプリプレグを(+45゜/0゜/−
45゜/90゜)2Sの16層の構成及び一方向に6層の
構成の2通りで積層した。積層板をオートクレーブ中で
温度135℃、圧力0.294MPaの条件で2時間硬化し
た。
【0059】(+45゜/0゜/−45゜/90゜)2S
の構成の硬化板を0゜方向が304.8mm、90度方向
が38.1mmの長方形に切り出し、中央部に直径6.35
mmの円形の孔を穿孔し有孔板に加工し、室温乾燥圧縮強
度(120℃のオーブン中で24時間乾燥後、25℃で
測定)および高温高湿圧縮強度(70℃の温水に2週間
浸漬後82℃で測定)を求めた。
【0060】また、一方向に6層積層した硬化板から試
験片を切り出し、室温での0゜圧縮強度及び0゜引張強
度を測定した。なお、0゜圧縮強度の測定はJIS K70
76のA法、0゜引張強度はJIS K7073に従った。
以上の測定結果を表3にまとめた。
【0061】
【表4】
【0062】
【発明の効果】本発明のFRP用エポキシ樹脂組成物お
よびこれをマトリックスとした繊維強化複合材料は、1
35℃の加熱で硬化反応率が十分高く、かつ硬化後に吸
水させても優れた剛性率を有しており、しかも保存安定
性に優れる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分[A]、[B]、[C]および
    [D]からなることを特徴とする繊維強化複合材料用エ
    ポキシ樹脂組成物。 [A]:2官能のエポキシ樹脂 [B]:3官能以上のエポキシ樹脂 [C]:平均粒径が10μm以下である、アミン系化合
    物からなる粒子 [D]:ホウ酸エステル化合物
  2. 【請求項2】 135℃で2時間加熱した後、赤外線吸
    収測定により求めた樹脂の硬化反応率が、90%以上で
    ある請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 135℃で2時間加熱した樹脂硬化物を
    100℃の沸騰水に20時間浸漬した際の吸水率が、3
    重量%以下である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 135℃で2時間加熱した樹脂硬化物を
    100℃の沸騰水に20時間浸漬した後、動的粘弾性測
    定により求めた82℃での剛性率が、0.8GPa以上であ
    る請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分[A]が、ジグリシジルエーテル型
    エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の
    エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 成分[B]が、テトラグリシジルアミン
    型エポキシ樹脂、テトラグリシジルエーテル型エポキシ
    樹脂、トリグリシジルアミノフェノール型エポキシ樹
    脂、トリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、クレゾー
    ルノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型
    エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の
    エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の
    エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 成分[A]と成分[B]の重量比が、1
    〜10の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載
    のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 成分[C]において粒径20μm以上の
    粒子が占める割合が10重量%以下である請求項1に記
    載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 成分[C]中には、アミン系化合物が5
    重量%以上含有されてなる請求項1〜8のいずれかに記
    載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 成分[C]が、熱可塑性樹脂を含有し
    てなる請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組
    成物。
  11. 【請求項11】 成分[C]におけるアミン系化合物
    が、イミダゾール誘導体である請求項1〜10のいずれ
    かに記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 イミダゾール誘導体は、1位に置換基
    をもたず、かつエポキシ化合物が付加されてなる請求項
    11に記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物と、強化繊維とからなるプリプレグ。
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