JPH10182764A - プロピレン−エチレンブロック共重合体 - Google Patents
プロピレン−エチレンブロック共重合体Info
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- JPH10182764A JPH10182764A JP8343940A JP34394096A JPH10182764A JP H10182764 A JPH10182764 A JP H10182764A JP 8343940 A JP8343940 A JP 8343940A JP 34394096 A JP34394096 A JP 34394096A JP H10182764 A JPH10182764 A JP H10182764A
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Abstract
エチレンブロック共重合体を得る。 【解決手段】プロピレン−エチレンブロック共重合体中
のポリプロピレン成分が0.97以上の高いアイソタク
チックペンタッド分率を有し、且つブロック共重合体中
に含有されるケイ素原子濃度と塩素原子濃度がそれぞれ
10ppm以下、特にケイ素原子濃度に関しては5pp
m以下であるプロピレン−エチレンブロック共重合体。
Description
−エチレンブロック共重合体に関する。詳しくは、ブロ
ック共重合体中のポリプロピレン成分の高い結晶性に基
づく高い剛性、耐熱性を有し、且つ耐衝撃性に優れるプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体に関する。
等の構造材料をはじめ、シート、フィルム等の包装材料
として広く用いられている。近年、特に構造材料の分野
に於いては高い剛性、耐熱性、耐衝撃性が要求されるよ
うになり、この要求を満足するポリプロピレンのニーズ
が高まっている。
撃性等を改良する方法としては、ポリプロピレン成分に
加えプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合成分を
多段重合により製造したプロピレンブロック共重合体を
用いる方法が知られており、従来多くの提案がなされて
いる。例えば、特公昭36−15284公報、特公昭3
8−14834公報、特開昭53−35788公報、特
開昭53−35789公報、特開昭56−35789公
報等が挙げられる。これによりポリプロピレンの耐衝撃
性はある程度改善されるものの、反面、剛性および耐熱
性の低下が著しく、剛性、耐熱性、及び耐衝撃性を同時
に満足するには達していなかった。
プロピレンブロック共重合体についても種々の提案がな
されている。例えば、特開昭61−252218号公報
には、固体チタン化合物、有機アルミニウム化合物、有
機ケイ素化合物からなる触媒成分を用いることにより、
重合の第一工程に於いてプロピレンの単独重合を施し、
次いで第二工程に於いてプロピレンとエチレンの共重合
を行って得られたブロック共重合体が優れた剛性と耐熱
性及び耐衝撃性を示すことが開示されている。
特定のモノマーを用いて予備重合された固体チタン化合
物と有機アルミニウム化合物及び特定の有機ケイ素化合
物からなる触媒の存在下に、重合の第一工程に於いてプ
ロピレンの単独重合を施し、次いで第二工程に於いてプ
ロピレンとエチレンの共重合を行うことで、上記の課題
を解決できることが示されている。
高衝撃強度のプロピレンブロック共重合体の製造方法に
あっては、固体チタン化合物、有機アルミニウム化合
物、更に電子供与体化合物として有機ケイ素化合物を用
いた高立体規則性の触媒系が広く用いられている。
レンブロック共重合体の剛性を十分に高めるためには電
子供与体化合物である有機ケイ素化合物が比較的多量に
用いられ、このために重合活性が低下するばかりか、重
合体中に該有機ケイ素化合物が多量に残存していた。
物の影響について、特開平8−151407号公報に
は、残存した有機ケイ素化合物が、シロキサン化合物な
どを生成することで製品の物性、特に剛性の面で悪影響
を及ぼし、重合体が本来有する剛性に比べ約10%程度
低下することが示されている。そして、上記方法におい
ては、上記有機ケイ素化合物の影響を防止するために、
電子供与体化合物として有機ケイ素化合物に代えて特定
の含酸素炭化水素化合物を用いることが示されている。
によるポリプロピレンの剛性の低下は解決されている
が、得られる重合体の立体規則性をある程度犠牲にする
ものであり、ポリプロピレンの立体規則性に関して未だ
改良の余地があった。
成分の高い立体規則性と該立体規則性に見合う高い剛性
と耐衝撃性を併せ有し、且つ耐衝撃性のバランスに優れ
るプロピレン−エチレンブロック共重合体を提供するこ
とにある。
課題を解決すべくプロピレン−エチレンブロック共重合
体について鋭意検討を行った。その結果、電子供与体と
して有機ケイ素化合物を使用した触媒系によって得られ
るプロピレン−エチレンブロック共重合体において、有
機ケイ素化合物が多少残存する状態でも、該有機ケイ素
化合物の量を特定量以下に減少させ、且つ該有機ケイ素
化合物と共存する塩素濃度を特定量以下に低減させるこ
とにより、有機ケイ素化合物が、シロキサン化合物など
を生成することによって製品の物性、特に剛性の低下を
引き起こす現象を極めて効果的に防止し得ることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
ッド分率が0.97以上であるポリプロピレン成分70
〜95重量%、及びエチレン含量が20〜80モル(mo
l)%であるプロピレンとエチレンの共重合成分30〜5
重量%からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体
であって、該プロピレン−エチレンブロック共重合体中
に含有されるケイ素原子濃度と塩素原子濃度がそれぞれ
10ppm以下であることを特徴とするプロピレン−エ
チレンブロック共重合体である。
重合体は、ポリプロピレン成分とプロピレンとエチレン
の共重合体成分より構成される。
重合体中のポリプロピレン成分とは、プロピレンの単独
重合体及びプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィ
ンが5mol%未満の共重合体を総称するものである。
上記プロピレン以外のα−オレフィンとしては、エチレ
ン、1−ブテン、3−メチルブテン−1、1−ヘキセ
ン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、ビニルシ
クロヘキセン等が挙げられる。
重合体中のポリプロピレン成分の立体規則性は、13C−
NMRによって求められたアイソタクチックペンタッド
分率の測定に於いて、0.97以上であり、好ましく
は、0.98以上である。また、室温p−キシレン可溶
分量の測定に於いては、その可溶分量が1.0重量%以
下、好ましくは、0.5重量%以下である。ポリプロピ
レン成分のアイソタクチックペンタッド分率が0.97
未満の場合は得られるプロピレン−エチレンブロック共
重合体の物性、特に剛性、耐熱性が不十分となる。
重合体中の共重合成分とはエチレン含量が20〜80m
ol%であるプロピレンとエチレンとの共重合体であ
る。共重合体成分のエチレン含量が20mol%未満及
び80mol%を越える場合は、得られるプロピレン−
エチレン共重合体の物性、特に耐衝撃性が不十分とな
る。本発明の共重合体成分中の好ましいエチレン含量は
25〜75mol%である。
重合体の上記ポリプロピレン成分と共重合成分の割合は
それぞれ70〜95重量%、30〜5重量%の範囲であ
る。ポリプロピレン成分が70重量%未満の場合は、得
られるプロピレン−エチレン共重合体の物性、特に剛
性、耐熱性が不十分となり、一方、95重量%を超える
場合は耐衝撃性が不十分となる。本発明の好ましいポリ
プロピレン成分の割合は80〜95重量%の範囲であ
る。
重合体中に含有されるケイ素原子濃度は、触媒成分とし
て用いられる有機ケイ素化合物の残存量に基づくもので
ある。
重合体の本来の性能を十分に発揮させるためには、重合
体中に含有されるケイ素原子濃度は10ppm以下であ
ることが、後で詳細に説明する塩素原子濃度との組み合
わせにおいて重要である。
越える場合は、該塩素原子濃度を満足する場合でも、プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体の本来の性能、と
りわけ剛性が十分に発揮されない。より好ましいケイ素
原子濃度は、5ppm以下である。
重合中に含有される塩素原子濃度は、触媒成分として用
いられる固体チタン化合物中の四塩化チタン化合物、三
塩化チタン化合物中の塩素原子、または、下記に詳述す
るように担持型固体チタン化合物の担体として用いられ
る塩化マグネシウムのような担体成分に基づく塩素原
子、更に、有機アルミニウム化合物として、塩素原子を
含有するハロゲン化有機アルミニウム化合物成分に基づ
く塩素原子が関与する。
ック共重合体の本来の性能を十分に発揮させるために
は、重合体中に含有される塩素原子濃度が10ppm以
下である事が重要である。即ち、重合体中に含有される
塩素原子濃度が10ppmを越える場合は、重合体中に
有機ケイ素化合物がわずかに残存する場合でも塩素原子
成分の存在下に、加水分解反応が起こり、更に分子間縮
合反応によるシロキサン化合物が形成されることによ
り、重合体の剛性が低下し、同時に得られる重合体の剛
性、例えば製品のロット間での剛性にバラツキを生じ安
定的な高剛性の再現が困難となる。上記のことを勘案す
ると、より好ましい塩素原子濃度は、5ppm以下であ
る。
物に影響を与えることは、本発明者らの知見により初め
て明らかになったものであり、かかる構成により、高剛
性を達成するために極めて効果的な有機ケイ素化合物の
使用が可能となり、ポリプロピレン成分の高結晶性と共
に、これに見合う高剛性の発現を可能とした。
の原子の濃度については特に限定されないが、通常は、
チタン原子濃度が2ppm以下、好ましくは、1ppm
以下であり、また、マグネシウム原子は通常10ppm
以下、好ましくは8ppm以下である。本発明に於ける
上記した重合体中の原子濃度の測定は、蛍光X線により
求められた値である。
重合体は、より高い剛性を発揮させるために、種々の結
晶核剤、または無機フィラー等の添加剤を配合すること
もできる。
ック共重合体のメルトフローレイトは、一般に、0.1
〜300g/10分の範囲である。0.1g/10分未
満、また、300g/10分を越えた場合には、成形性
が困難となり、プロピレン−エチレンブロック共重合体
の本来の性能が達成されない。本発明のメルトフローレ
イトの好ましい範囲は、0.5〜200g/10分の範
囲である。
重合体の製造方法は特に制限されるものではなく、共重
合体中のポリプロピレン成分が上記に示された特定のア
イソタクチックペンタッド分率を有し、共重合体中に含
有されるケイ素原子と塩素原子の濃度をそれぞれ10p
pm以下に制御する方法であれば如何なる方法が採用で
きる。
法が好適である。
よりなる固体チタン化合物重合触媒の存在下に重合の第
一工程でポリプロピレン成分を重合し、次いで重合の第
二工程でプロピレンとエチレンとの共重合成分を重合
し、得られる共重合体中のケイ素原子濃度と塩素原子濃
度がそれぞれ10ppm以下となるように、固体チタン
化合物1g当たりの重合量を制御するプロピレン−エチ
レンブロック共重合体の製造方法である。
ゲン及び電子供与体を必須成分として含有する固体チタ
ン化合物 [B]有機アルミニウム化合物 [C]一般式〔I〕で示される有機ケイ素化合物 R1R2Si(OR3)2 〔I〕 (但し、R1R2及びR3は、それぞれ同種又は異種の炭
素数1〜20の炭化水素基であり、R1及びR2の少なく
とも一方はケイ素原子に直接結合する原子が3級炭素で
ある鎖状炭化水素又は2級炭化水素である環状炭化水素
である。) 本発明において、上記の固体チタン化合物は、マグネシ
ウム、四価のチタン、ハロゲン、及び電子供与体を必須
成分として含有するものであれば、公知のものが特に制
限なく使用される。かかる固体チタン化合物の製法は、
これまでに数多くの提案がなされており、本発明におい
てはこれら公知の方法で得られた固体チタン化合物が何
ら制限なく使用される。例えば、テトラハロゲン化チタ
ン等のチタン化合物をマグネシウム化合物と共に電子供
与体の存在下に共粉砕する方法、又は、溶媒中でチタン
化合物、マグネシウム化合物及び電子供与体を接触させ
る方法等が挙げられる。
詳細には、特開昭56−155206号公報、同56−
136806、同57−34103、同58−870
6、同58−83006、同58−138708、同5
8−183709、同59−206408、同59−2
19311、同60−81208、同60−8120
9、同60−186508、同60−192708、同
61−211309、同61−271304、同62−
15209、同62−11706、同62−7270
2、同62−104810等に開示されている。
れるチタン化合物は、4価のチタン化合物が用いられ
る。かかる4価のチタン化合物としては、テトラハロゲ
ン化チタン、テトラアルコキシチタン、トリハロゲン化
アルコキシチタン、ジハロゲン化ジアルコキシチタン及
びハロゲン化トリアルコキシチタン類等を用いることが
できる。このような化合物の具体的例としては、テトラ
クロロチタン、テトラブロムチタン、テトラヨードチタ
ン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テ
トラn−プロポキシチタン、テトラi−プロポキシチタ
ン、テトラn−ブトキシチタン、テトラi−ブトキシチ
タン、テトラn−ヘキシルオキシチタン、テトラn−オ
クチルオキシチタン、トリクロロエトキシチタン、ジク
ロロジエトキシチタン、トリエトキシクロロチタン、ト
リクロロn−ブトキシチタン、ジクロロジn−ブトキシ
チタン、トリn−ブトキシクロロチタン等を用いること
ができる。
用いられるマグネシウム化合物は、塩化マグネシウム等
のハロゲン化マグネシウム、マグネシウムジエトキシド
等のアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウム
ハライド、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マ
グネシウムのカルボン酸塩類等を用いることができる。
れる電子供与体は、アルコ−ル類、フェノ−ル類、ケト
ン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸ハライド、有機酸
または無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水
物、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート等
を挙げることができる。
く、更には分子内に2個以上のエステル結合を有する化
合物が特に好ましい。
結合を有する化合物としては、具体的には、コハク酸ジ
エチル、コハク酸ジブチル、メチルコハク酸ジエチル、
α−メチルグルタル酸ジイソブチル、メチルマロン酸ジ
エチル、エチルマロン酸ジエチル、イソプロピルマロン
酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、フェニルマロン
酸ジエチル、ジエチルマロン酸ジエチル、ジブチルマロ
ン酸ジエチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸ジ
オクチル、マレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジブ
チル、ブチルマレイン酸ジエチル、β−メチルグルタル
酸ジイソプロピル、エチルコハク酸ジアルリル、フマル
酸ジ-2-エチルヘキシル、イタコン酸ジエチル、シトラ
コン酸ジオクチルなどの脂肪族ポリカルボン酸エステ
ル、1、2−シクロヘキサンカルボン酸ジエチル、1、
2−シクロヘキサンカルボン酸ジイソブチル、テトラヒ
ドロフタル酸ジエチル、ナジック酸ジエチルのような脂
環族ポリカルボン酸エステル、フタル酸モノエチル、フ
タル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸モノ
イソブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸エチルイソブ
チル、フタル酸ジn−プロピル、フタル酸ジイソプロピ
ル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フ
タル酸ジn−ヘプチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシ
ル、フタル酸ジn−オクチル、フタル酸ジネオペンチ
ル、フタル酸ジデシル、フタル酸ベンジルブチル、フタ
ル酸ジフェニル、ナフタリンジカルボン酸ジエチル、ナ
フタリンジカルボン酸ジブチル、トリメット酸トリエチ
ル、トリメット酸ジブチルなどの芳香族ポリカルボン酸
エステル等を挙げることができる。
有する化合物の他の例としては、アジピン酸ジエチル、
アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、
セバシン酸ジn−ブチル、セバシン酸ジn−オクチル、
セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の長鎖ジカルボン
酸のエステルなどを挙げることができる。
ることが、本発明の効果において有効であるために好ま
しい。
媒を構成する有機アルミニウム化合物は、ハロゲン原子
を実質的に持たない有機アルミニウム化合物が高い重合
活性を達成するために好適に使用される。上記ハロゲン
原子を実質的に持たない有機アルミニウム化合物として
は、公知のものが使用される。例えば、下記一般式〔I
I〕で示されるトリアルキルアルミニウムが挙げられ
る。
る。) 前記一般式〔II〕中、Rは炭素数1〜10の飽和炭化水
素基である。炭素数1〜10の飽和炭化水素基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の鎖
状アルキル基および環状アルキル基が挙げられる。
キルアルミニウム化合物を具体的に例示すると、例え
ば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリ−nプロピルアルミニウム、トリ−nブチルア
ルミニウム、トリ−iブチルアルミニウム、トリ−nヘ
キシルアルミニウム、トリ−nオクチルアルミニウム、
トリ−nデシルアルミニウム等が挙げられる。
を実質的に持たない有機アルミニウム化合物との使用割
合は特に制限されない。一般には、固体チタン触媒中の
Ti原子に対し該有機アルミニウム化合物中のAl原子
がAl/Ti(モル比)で10〜1000であることが
好ましく、特に、20〜500であることが好ましい。
には、その特性を著しく低下させない範囲で、他の成分
を含有することができる。例えば、後記の固体チタン触
媒の調製において不可避的に含有されるハロゲン化有機
アルミニウム化合物、固体チタン化合物の調製において
生成した化合物等の成分が挙げられる。
下記の一般式〔I〕で示される化合物が何ら制限無く使
用される。
素数1〜20の炭化水素基であり、R1及びR2の少なく
とも一方はケイ素原子に直接結合する原子が3級炭素で
ある鎖状炭化水素又は2級炭化水素である環状炭化水素
である。) 上記の炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イ
ソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、および後述する
ようなシクロペンチル基、アルキル基置換シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、アルキル基置換シクロヘキシ
ル基、t−ブチル基、t−アミル基等が挙げられる。
素である鎖状炭化水素基としては、t−ブチル基、t−
アミル基などが挙げられる。また、ケイ素原子に直結す
る原子が2級炭素である環状炭化水素基としては、シク
ロペンチル基、2−メチルシクロペンチル基、3−メチ
ルシクロペンチル基、2−エチルシクロペンチル基、2
−n−ブチルシクロペンチル基、2,3−ジメチルシク
ロペンチル基、2,4−ジメチルシクロペンチル基、
2,5−ジメチルシクロペンチル基、2,3−ジエチル
シクロペンチル基、2,3,4−トリメチルシクロペン
チル基、2,3,5−トリメチルシクロペンチル基、
2,3,4−トリエチルシクロペンチル基、テトラメチ
ルシクロペンチル基、テトラエチルシクロペンチル基、
シクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−
メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル
基、2−エチルシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシ
クロヘキシル基、2,4−ジメチルシクロヘキシル基、
2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチル
シクロヘキシル基、2,3−ジエチルシクロヘキシル
基、2,3,4−トリメチルシクロヘキシル基、2,
3,5−トリメチルシクロヘキシル基、2,3,6−ト
リメチルシクロヘキシル基、2,4,5−トリメチルシ
クロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシ
ル基、2,3,4−トリエチルシクロヘキシル基、2,
3,4,5−テトラメチルシクロヘキシル基、2,3,
4,6−テトラメチルシクロヘキシル基、2,3,5,
6−テトラメチルシクロヘキシル基、2,3,4,5−
テトラエチルシクロヘキシル基、ペンタメチルシクロヘ
キシル基、ペンタエチルシクロヘキシル基等が挙げられ
る。
と次の通りである。例えば、ジt−ブチルジメトキシシ
ラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、ジt−アミ
ルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジ(2−メチ
ルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシ
クロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチ
ルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジ
メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,5
−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ
(2,3−ジエチルシクロペンチル)ジメトキシシラ
ン、ジ(2,3,4−トリメチルシクロペンチル)ジメ
トキシシラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロペン
チル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリエチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(テトラメチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(テトラエチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2−メチルシ
クロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチルシク
ロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(4−メチルシクロ
ヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシクロヘ
キシル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチルシク
ロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジメチル
シクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,5−ジメ
チルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,6−
ジメチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,
3−ジエチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ
(2,3,4−トリメチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロヘキシル)
ジメトキシシラン、ジ(2,3,6−トリメチルシクロ
ヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,4,5−トリメ
チルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,4,
6−トリメチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ
(2,3,4−トリエチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ジ(2,3,4,5−テトラメチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4,6−テトラ
メチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,
3,5,6−テトラメチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ジ(2,3,4,5−テトラエチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、ジ(ペンタメチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、ジ(ペンタエチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシ
シラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、t−アミ
ルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジメ
トキシシラン、シクロペンチルエチルジメトキシシラ
ン、シクロペンチルイソブチルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエ
チルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソブチルジメ
トキシシランなどを挙げることができる。中でも、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチル
ジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン
等が好ましい。
制限されるものではないが、固体チタン化合物中のTi
原子に対し有機ケイ素化合物中のSi原子がSi/Ti
(モル比)で0.01〜100となる量で使用すること
が好ましく、さらに0.05〜10となる量で使用する
ことが好ましい。
を、後記する予備重合というマイルドな条件下で、有機
アルミニウム化合物、及び電子供与体化合物の存在下に
オレフィンの予備重合を行うことができる。
が認められる限り、公知の条件が特に制限なく採用され
る。
アルミニウム化合物は、前記一般式〔II〕で示されるト
リアルキルアルミニウムを何等制限なく用いることがで
きる。 また、上記予備重合で用いられる有機アルミニ
ウム化合物の使用量は特に制限されるものではないが、
一般に固体チタン化合物成分中のTi原子に対し有機ア
ルミニウム中のAl原子がAl/Ti(モル比)で1〜
100であることが好ましく、さらに3〜10であるこ
とが好ましい。
ルミニウム化合物の作用を著しく阻害しない範囲で、ハ
ロゲン化有機アルミニウム化合物のような他の有機アル
ミニウム化合物が存在していても良い。
ン化合物成分及び有機アルミニウム化合物に加え、得ら
れる固体チタン触媒がポリプロピレン成分に与える立体
規則性を制御するために、必要に応じて、エーテル、ア
ミン、アミド、含硫黄化合物、ニトリル、カルボン酸、
酸アミド、酸無水物、酸エステル、有機ケイ素化合物な
どの電子供与体を共存させることができる。中でも有機
ケイ素化合物を用いることが好ましい。かかる有機ケイ
素化合物としては、前記一般式〔I〕で示された化合物
と同じものを使用することができるが、その他、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジプ
ロピルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、
ジアリルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルト
リエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、
ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシ
ラン、ドデシルトリエトキシシラン、アリルトリエトキ
シシランなども使用することができる。また、上記化合
物の複数を同時に用いることもできる。
物の使用量は特に制限されるものではないが、一般には
固体チタン化合物成分中のTi原子に対しSi/Ti
(モル比)で0.1〜10であることが好ましく、更に
0.5〜5であることが好ましい。
は、固体チタン化合物成分1g当り0.1〜100g、
好ましくは1〜100gの範囲であり、工業的には2〜
50gの範囲が好適である。予備重合で用いるオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン等の直鎖状オレフィンが挙げら
れる。
同時に使用することも可能であり、予備重合を段階的に
行うことにより、各段階で異なるオレフィンを用いるこ
ともできる。得られる重合体の立体規則性の向上を勘案
すると、特定の一種のオレフィンを90モル%以上用い
ることが好ましい。また、予備重合で水素を共存させる
ことも可能である。
1.0g−ポリマー/g−触媒・分の範囲で行うことが
好ましく、かかる重合速度を達成するために、通常、ス
ラリー重合が最も好適に採用される。この場合、溶媒と
して、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエンなどの飽和脂肪族炭化水素もしくは芳香族
炭化水素を単独で、又はこれらを併用して用いることが
できる。
0〜100℃、特に0〜60℃が好ましく、予備重合を
多段階に行う場合には各段で異なる温度の条件下で行っ
てもよい。また、重合時間は、重合温度及び重合量に応
じ適宜決定すればよい。更に、重合圧力は限定されるも
のではないが、一般に大気圧〜5kg/cm2程度であ
る。
続のいずれの方法で行ってもよい。
いて説明したが、気相重合、無溶媒重合によって予備重
合を実施することも可能である。
後、該固体チタン触媒は、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族炭化水素
もしくは芳香族炭化水素を単独で又は混合して使用して
洗浄することが、より高い重合活性を有するオレフィン
重合用触媒を得るために好ましい。かかる洗浄回数は通
常の場合5〜6回が好ましい。
チタン化合物と有機アルミニウム化合物と特定の有機ケ
イ素化合物よりなる固体チタン化合物重合触媒を使用し
てポリプロピレン成分、及びプロピレンとエチレンとの
共重合成分を重合(本重合)する条件は、公知の方法を
採用することができるが、一般的には次の条件が好まし
い。
造においては、第一工程でポリプピレン成分を重合し、
第二工程でプロピレンとエチレンとの共重合成分を重合
することが好ましい。更に第一工程及び第二工程の重合
をそれぞれ条件の異なる二段以上に分けて行うこともで
きる。
般に、10〜1000g−ポリマー/g−触媒・分、好
ましくは、50〜700g−ポリマー/g−触媒・分の
範囲に調節することが望ましい。
は、それぞれ20〜200℃、好ましくは50〜150
℃であり、分子量調節剤として水素を共存させることも
できる。本重合は、第一工程、第二工程でそれぞれスラ
リー重合、無溶媒重合、及び気相重合が適用でき、回分
式、半回分式、連続式のいずれの方法でもよく、更に重
合の第一工程、第二工程のそれぞれを条件の異なる2段
以上に分けて行うこともできる。
案して適宜決定されればよいが、通常は、2時間から8
時間、好ましくは、3時間から6時間の範囲で設定され
ればよく、第一工程と第二工程の時間割合は、本発明の
プロピレン−エチレンブロック共重合体のポリプロピレ
ン成分と共重合成分の構成割合を満足させる範囲で適宜
決定することができる。また、本重合の第二工程ではエ
チレンの供給量を適宜決定することができるが、通常は
プロピレンとエチレンの比率がモル比で90/10〜3
0/70の範囲に設定されることが好ましい。
ン−エチレンブロック共重合体中のケイ素原子濃度と塩
素原子濃度がそれぞれ10ppm以下となるように制御
するには、触媒の使用量にもよるが、一般に、重合量を
チタン化合物1g当たり50000g以上、好ましく
は、60000g以上とすることが好ましい。
−エチレンブロック共重合体中に残存するケイ素原子濃
度及び塩素原子濃度は、更に減少することが好ましく、
特に、ケイ素原子濃度を減少させるために、次のような
洗浄操作を施すことが好ましい。
加し、十分攪拌した後静置し重合体粒子を沈降させ、液
体プロピレンを重合槽上部よりノズルで抜き取る方法。
し、有機ケイ素化合物を含む液体プロピレンの多くを重
合槽に再循環させ、重合体粒子が濃縮されたスラリーを
フラッシュタンク、蒸発槽に送って液体プロピレン及び
不活性炭化水素溶媒等を蒸発させる方法。
り入れ、下部より新たな液体プロピレンまたは炭素数7
以下の比較的蒸発し易い不活性炭化水素を供給して、重
合体粒子を沈降させながら洗浄し分離する方法。
り、フラッシュさせた後、炭素数7以下の不活性炭化水
素溶媒または液体プロピレンで洗浄した後、液体部分を
分離する方法。
度を5ppm以下にまで低減することが可能であり、か
かる範囲に調整することにより、本発明の効果を一層向
上せしめることができる。
明によれば、プロピレン−エチレンブロック共重合体中
のポリプロピレン成分が高い立体規則性を有し、高い結
晶性に見合う高い剛性と耐熱性を有し、且つ耐衝撃性に
優れるプロピレン−エチレンブロック共重合体が提供さ
れる。また、本発明によれば、上記特性を有するプロピ
レン−エチレンブロック共重合体を安定して製造するこ
とが可能な製造方法をも提供される。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。以下の実施例において用いた測定方法について
説明する。
略す) ASTM D−1238に準拠した。
と塩素原子濃度の測定 ポリマー約10gを230℃でプレスを行い、円盤状の
シートを作成した後、理学電気社製全自動蛍光X線分析
装置システム3080を用い測定を行った。
(1973)に発表されている方法、すなわち13C−NMRを
用いポリマー分子鎖中の連続したモノマー5個のアイソ
タクチックに結合した分率を求めた。測定はJEOL
GSX−270を用いてパルス幅90゜、パルス間隔1
5秒、積算10000回で行った。ピークの帰属はMacl
omolecules,8,697(1975)に従って行った。
がら120℃まで昇温した後、更に30分攪拌を続け、
ポリマーを完全に溶かした後、p−キシレン溶液を23
℃、24時間放置した。析出物は濾別し、p−キシレン
溶液を完全に濃縮することで可溶分を得た。
(g)/ホ゜リマー1g)×100 で表される。
れぞれの平均値に対する標準偏差の百分率を示した。
は、特開昭58−83006号公報の実施例1の方法に
準じて行った。
(10mmol)、デカン10ml、及び2−エチルヘ
キシルアルコール4.7ml(30mmol)を125
℃で2時間加熱攪拌した。この溶液中に無水フタル酸
0.55g(6.75mmol)を添加し、125℃に
て更に1時間攪拌混合を行い均一溶液とした。室温まで
冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン40m
l(0.36mol)中に1時間にわたって全量滴下装
入した。その後、この混合溶液の温度を2時間かけて1
10℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチ
ルフタレート0.54mlを添加し、これより2時間1
10℃にて攪拌下に保持した。2時間の反応終了後、濾
過し固体部を採取し、この固体部を200mlのTiC
l4にて再懸濁させた後、再び110℃で2時間の加熱
反応を行った。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採
取し、デカン及びヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン
化合物が検出されなくなるまで十分洗浄した。固体チタ
ン化合物の組成はチタン2.1重量%、塩素57重量
%、マグネシウム18.0%、及びジイソブチルフタレ
ート21.9重量%であった。
のオートクレーブに、精製n−ヘキサン200ml、ト
リエチルアルミニウム50mmol、ジシクロペンチル
ジメトキシシラン10mmol及び固体チタン化合物成
分をTi原子換算で5mmol装入した後、プロピレン
を固体チタン触媒成分1gに対し約2gとなるように3
0分間連続的にオートクレーブに導入した。なお、この
間の温度は10℃に保持した。30分後に反応を停止
し、オートクレーブ内をN2で充分に置換した。得られ
たスラリーの固体部分を精製n−ヘキサンで4回洗浄
し、固体チタン触媒を得た。該固体チタン触媒を分析し
た結果、固体チタン化合物成分1gに対し2.1gのプ
ロピレンが重合されていた。
ンを100Kgを加え、トリエチルアルミニウム75m
mol、ジシクロペンチルジメトキシシラン37.5m
mol、更に水素ガスを装入した後、重合槽の内温を6
5℃に昇温し、上記予備重合で得られた固体チタン触媒
をTi原子として0.25mmol装入した。続いて重
合槽の内温を70℃まで昇温し4時間の重合を行った。
重合終了後、未反応プロピレンガスを除去し、ポリプロ
ピレン成分を得た。この段階の収量は34.2kgであ
った。得られたポリプロピレン成分は、ペンタッド分率
を測定した。
重合 上記のポリプロピレン成分を15kg計量し、N2置換
を施した内容積440lの気相用重合槽に移送した。重
合槽内の温度を70℃に昇温し、重合槽内にエチレンと
プロピレンガスを気相中のガス濃度が35/65(モル
比)となるように連続的に供給した。また同時に水素ガ
スを供給した。70℃で2時間の重合を行った。重合終
了後、重合停止剤としてメタノール50mlを加え反応
を停止させ未反応のモノマーガスを除去した。得られた
プロピレン−エチレンブロック共重合体の収量は、1
7.6kgであり、即ち、全重合体に占めるプロピレン
−エチレン共重合体成分の割合は、15wt%であっ
た。従って、全重合体の重合倍率は、67000kg−
PP/g−catである。また、プロピレン−エチレン
共重合体成分中のエチレン含量は、該重合割合と得られ
たプロピレン−エチレンブロック共重合体のエチレン含
量の測定から計算により求めた。次いで、得られたプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体のポリマーを洗浄槽
に移送し、液体プロピレンを50kg加え、1時間攪拌
した後、静置し重合体粒子を沈降させ、液体プロピレン
部分を槽上部より取り付けられた抜き出しノズルで抜き
取った。槽中の重合体スラリーはフラッシュタンクへ送
り、液体プロピレンと分離させ、白色顆粒状の重合体を
得た。上記重合体に酸化防止剤を添加し、十分混合した
後造粒機によりペレット状とした。なお、本実施例で
は、本重合の操作を5回実施し、5ロットについての物
性の評価を行った。結果を表1、表2に示した。
シランの代わりにt−ブチルエチルジメトキシシランを
用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表
1、表2に示した。
シシランの代わりにt−ブチルエチルジメトキシシラン
を25mmol用いた以外は実施例1と同様の操作を行
った。結果を表1、表2に示した。
は、特開平7−292029号公報の実施例1の方法に
準じて行った。
を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキシ
マグネシウム10gおよびトルエン80mlを装入し、
懸濁状態とした。次いで該懸濁溶液に四塩化チタン20
mlを加えて、昇温し、80℃に達した時点で、フタル
酸ジ−n−ブチル2.7mlを加え、さらに昇温して1
10℃とした。その後110℃の温度を保持した状態
で、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、90
℃のトルエン100mlで2回洗浄し、新たに四塩化チ
タン20mlおよびトルエン80mlを加え、100℃
に昇温し、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了
後、40℃のn−ヘプタン100mlで10回洗浄し
て、固体チタン化合物を得た。なお、この固体チタン化
合物中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測
定したところ2.91重量%であった。
び本重合を行った。結果を表1、表2に示した。
3時間とした(実施例5)、また3.5時間とした(実
施例6)以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を
表1、表2に示した。
いて供給するエチレン/プロピレンのガスをモル比で4
0/60とした(実施例7)、また45/55とした
(実施例8)以外は実施例1と同様の操作を行った。結
果を表1、表2に示した。
外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1、表2
に示した。
シランの代わりにケイ酸エチルを使用し(比較例1)、
またジフェニルジメトキシシランを使用した(比較例
2)以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表
1、表2に示した。
1時間としプロピレン−エチレン共重合成分の重合時間
を30分とした以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1、表2に示した。
1時間としプロピレン−エチレン共重合成分の重合時間
を30分とし、本重合後のプロピレン洗浄を行わなかっ
た以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1、
表2に示した。
1時間とした以外は実施例1と同様の操作を行った。結
果を表1、表2に示した。
成分の重合時間を10分とした以外は実施例1と同様の
操作を行った。結果を表1、表2に示した。
いて供給するエチレン/プロピレンのガスをモル比で1
0/90とした以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1、表2に示した。
Claims (4)
- 【請求項1】 アイソタクチックペンタッド分率が0.
97以上であるポリプロピレン成分70〜95重量%、
及びエチレン含量が20〜80モル%であるプロピレン
とエチレンとの共重合成分30〜5重量%からなるプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体であって、該プロピ
レン−エチレンブロック共重合体中に含有されるケイ素
原子濃度と塩素原子濃度がそれぞれ10ppm以下であ
ることを特徴とするプロピレン−エチレンブロック共重
合体。 - 【請求項2】 固体チタン化合物、有機アルミニウム化
合物及び有機ケイ素化合物を触媒として使用することに
よりアイソタクチックペンタッド分率を0.97以上と
した請求項1記載のプロピレン−エチレンブロック共重
合体。 - 【請求項3】 下記成分[A]、[B]及び[C]より
なる固体チタン化合物重合触媒の存在下に重合の第一工
程でポリプロピレン成分を重合し、次いで重合の第二工
程でプロピレンとエチレンとの共重合成分を重合し、得
られるプロピレン−エチレンブロック共重合体中のケイ
素原子濃度と塩素原子濃度がそれぞれ10ppm以下と
なるように、固体チタン化合物1g当たりの重合量を制
御することを特徴とするプロピレン−エチレンブロック
共重合体の製造方法。 [A]マグネシウム、四価のチタン、ハロゲン及び電子
供与体を必須成分として含有する固体チタン化合物 [B]有機アルミニウム化合物 [C]一般式〔I〕で示される有機ケイ素化合物 R1R2Si(OR3)2 〔I〕 (但し、R1R2及びR3は、それぞれ同種又は異種の炭
素数1〜20の炭化水素基であり、R1及びR2の少なく
とも一方はケイ素原子に直接結合する原子が3級炭素で
ある鎖状炭化水素又は2級炭化水素である環状炭化水素
である。) 【請求項3】 固体チタン化合物1g当たりの重合量が
50000g以上である請求項2記載のプロピレン−エ
チレンブロック共重合体の製造方法。 - 【請求項4】 得られた重合体を炭化水素系媒体で洗浄
することにより、得られるプロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体中のケイ素原子濃度を5ppm以下とする請
求項2又は3記載のプロピレン−エチレンブロック共重
合体の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34394096A JP3657071B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | プロピレン−エチレンブロック共重合体 |
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JP2005025921A Division JP3670002B2 (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | プロピレン−エチレンブロック共重合体 |
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