JP3399067B2 - ポリオレフインの多分散度の制御を行うためのチグラー・ナツタ触媒と組み合わせる電子供与体 - Google Patents

ポリオレフインの多分散度の制御を行うためのチグラー・ナツタ触媒と組み合わせる電子供与体

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【技術的分野】本発明によれば新規の担持された遷移金
属化合物チグラー・ナッタ触媒と式 【0002】 【化2】 【0003】但し式中R1は3級炭素原子を含むアルキ
ル基であり、R2およびR3はそれぞれ独立にアルキルま
たはアリール基であり、R4は珪素原子に結合した3級
炭素原子をもつアルキル基であり、R1およびR4は同一
または相異なることができる、の電子供与体との組み合
わせを含むオレフィン重合用の触媒系が提供される。 【0004】 【従来法の説明】当業界においてオレフィン重合用の触
媒系は公知である。典型的にはこれらの触媒系はチグラ
ー・ナッタ(Ziegler−Natta)型の重合触
媒成分、通常有機アルミニウム化合物から成る共触媒、
および電子供与性化合物を含んでいる。このような触媒
系の例は米国特許第4,107,413号、同第4,2
94,721号、同第4,439,540号、同第4,
115,319号、同第4,220,554号、同第
4,460,701号および同第4,562,173号
に記載されている。これらの特許は主としてプロピレン
およびエチレンの重合用に設計された触媒および触媒系
に関する多数の特許の中のほんの数例に過ぎない。 【0005】チグラー・ナッタ型の重合触媒は基本的に
は遷移金属、例えばチタン、クロム、またはバナジンの
ハロゲン化物と金属水素化物および/または典型的には
有機アルミニウム化合物である金属アルキルとから誘導
される錯体である。 【0006】電子供与性化合物はアタクティックな重合
体を減少させ、それによりアイソタクティックな重合体
の生成を抑制および増加させるために重合反応に使用さ
れる。電子供与性化合物として広範囲の化合物が一般に
知られているが、特定の触媒はそれと特に相容性をもっ
た特定の化合物または一群の化合物を含んでいる。マク
ロモレクラーレ・ヘミー(Makromol.Che
m.)誌192巻2857頁(1991年)記載のヘル
ケネン(Haerkoenen)の論文、および米国ニ
ューヨーク、エルセヴィアー(Elsevier)」社
1990年発行、ティー・ケイイ(T.Keii)、ケ
ー・ソガ(K.Soga)編、「カタリティック・オレ
フィン・ポリメリゼイション(Catalytic O
lefinPolymerization)87頁記載
のヘルケネン等の論文には、電子供与性化合物のいくつ
かの効果はその構造によって影響を受け、高度の特性を
もったアルコキシシラン供与体は少なくとも2個の小さ
なアルコキシ基、好ましくはメチル基、および1または
2個の分岐したアルキル基を含んでいることが示されて
いる。他の論文には良好な供与体は好ましくはジメトキ
シ構造を有し、少なくとも1個の2級または3級炭素を
含む嵩高いアルキルまたはシクロアルキルきを含有して
いるが、第2級アルキル基は1個の1級炭素を含んでい
なければならないことが示唆されている。 【0007】或る種の工程および用途においては分子量
分布の広いポリオレフィンが好適である。工程変数を変
えるか触媒系を変性して分子量分布または多分散度をコ
ントロールすることが好ましい。 分子量分布(MWD)
は重量平均分子量(Mw)対数平均分子量(Mn)の比と
して表すことができる。即ちMWD=Mw/Mn。この比
はまた多分散度として知られている。 【0008】 【本発明の要約】本発明によれば特定の型の触媒成分と
特定の群の電子供与性化合物とを組み合わせて用い、重
合体生成物の特性、特に多分散度の制御を著しく改善し
得るオレフィンの重合法が提供される。この触媒は好ま
しくはジアルコキシマグネシウム担体とハロゲン化チタ
ンとから成る新規チグラー・ナッタ触媒である。本発明
の新規電子供与対は下記式 【0009】 【化3】 【0010】のシラン化合物から選ばれる。ここでR1
およびR4は珪素に結合した3級炭素原子を含むアルキ
ル基、R2およびR3はアルキルまたはアリール基、R1
およびR4は同一または相異なることができ、またR2
よびR3も同一または相異なることができる。好適具体
化例においてはR1は炭素数4〜13、好ましくは4〜
7の3級アルキル基であり、R2およびR3はメチル、エ
チル、プロピルまたはブチル基であって必ずしも同一で
ある必要はなく、R4は炭素数4〜13の3級アルキル
基であり、好ましくはR1とR4とは同一であり、最も
好ましくはR1およびR4はt−ブチルである。特定の電
子供与体としてはジ−t−ブチルジメトキシシラン(D
TDS)がある。好適な共触媒はトリアルキルアルミニ
ウムであり、最も好ましくはトリエチルアルミニウム
(TEAl)である。 【0011】本発明のオレフィンの重合法は、この新規
重合触媒を有機アルミニウム化合物、好ましくはトリア
ルキルアルミニウムと接触させ、それと同時にまたはそ
の後で該触媒を電子供与体と接触させ、この際電子供与
体としては上記式のシラン化合物を用い、少量の単量体
を触媒と接触させて該触媒を予備重合させ、この触媒を
有機アルミニウム化合物、電子供与体および単量体を含
む重合反応区域に導入する工程から成っている。その後
多分散度が約10〜約12の重合体生成物を取り出す。 【0012】 【本発明の詳細】本発明をさらに詳細に評価し、その利
点を容易に理解するために、下記に添付図面を参照して
本発明を詳細に説明する。 【0013】本発明は所望の重合体生成物の多分散度を
著しく増加させる適切な種類の電子供与体の発見から成
っている。本発明においては驚くべきことには電子供与
体として働く特定の群のシラン化合物と特定の種類の触
媒を組み合わせると、この特定の種類の触媒並びに他の
公知の触媒系に対して従来知られている効率よりも多分
散度を著しく増加させ得ることが見出だされた。本発明
によれば1時間に触媒1g当たり約25kgの重合体生
成物を生じ得る触媒効率でオレフィン単量体を重合させ
ることができる触媒系が提供される。さらに本発明の触
媒系は1時間に触媒1g当たり約25kg以上の重合体
生成物を生じ得る触媒効率をもつと同時に、シラン電子
供与体対触媒のチタン成分のモル比で定義されるSi/
Ti比が4〜200の範囲にあることを特徴としてい
る。また本発明の触媒系は触媒効率が25より大きいと
同時に、キシレン可溶分が約3.00重量%以下の重合
体生成物を生成し得るという特徴をもっている。さらに
本発明の触媒系はキシレンに可溶なアタクティック形が
生成物の約3.00重量%に維持された重合体生成物を
生成し得ると同時に、Si/Tiモル比が最高200の
範囲であることを特徴としている。本発明の触媒系はま
たその生成物が高分子量であるという特徴をもってい
る。これらの本発明の特徴は1992年6月8日付けの
米国特許願07/895,488号に記載されている。 【0014】本発明は電子供与体としての特定の群の化
合物と特定の種類の触媒との組み合わせを用いてオレフ
ィンを重合させる方法に関する。この組み合わせを用い
るとオレフィン、特にプロピレンを重合させ、他の電子
供与体および他の特定の種類の触媒を用いた場合に比
べ、重合体生成物の多分散度を良好にコントロールし得
る触媒系が得られる。これらの利点および他の利点は本
発明の下記の詳細な説明および実施例から明らかになる
であろう。 【0015】本発明においては特定な群の電子供与体は
通常のチグラー・ナッタ触媒の触媒特性を著しく増強す
ることが見出だされた。本発明の触媒は好ましくは一般
MRxの化合物から成っている。ここでMは金属、R
はハロゲンまたはヒドロカルビルオキシ基、xは金属の
原子価である。好ましくはMはIVB族、VB族または
VIB族の金属、さらに好ましくはIVB族の金属、最
も好ましくはチタンである。Rは好ましくは塩素、臭
素、アルコキシ、またはフェノキシであり、さらに好ま
しくは塩素またはエトキシ、最も好ましくは塩素であ
る。遷移金属触媒成分の例としてはTiCl4、TiB
4、TiI4、Ti(OC253Cl、Ti(OC2
5)Cl3、Ti(OC372Cl2、Ti(OC49
3Cl、Ti(OC6132Cl2、Ti(OC8172
Br2、およびTi(OC1225)Cl3があり、TiC
4が好適である。少なくとも1種の遷移金属化合物が
存在する限り、遷移金属化合物の混合物を使用すること
ができる。遷移金属化合物の数には制限がない。 【0016】担体に担持させる場合には、担体は通常の
チグラー・ナッタ触媒の成分と化学的に反応しない不活
性固体でなければならない。担体は好ましくはマグネシ
ウム化合物である。触媒成分の担体原料をつくるのに使
用されるマグネシウム化合物の例としてはハロゲン化マ
グネシウム、ジアルコキシマグネシウム、ハロゲン化ア
ルコキシマグネシウム、オキシハロゲン化マグネシウ
ム、ジアルキルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム、マグネシウムのカルボン酸塩がある。 【0017】本発明に使用できる特定のチグラー・ナッ
タ触媒の1種は米国特許第4,927,797号、同第
4,816,433号、および同第4,839,321
号に記載されたようなオレフィン重合用の新規チグラー
・ナッタ型のチタン触媒である。 【0018】電子供与体は、チグラー・ナッタ触媒およ
び触媒系をつくる上において典型的には二つの方法で用
いられる。第1に、遷移金属のハロゲン化物は金属の水
素化物または金属アルキルと反応するから、内部電子供
与体を触媒の生成反応に使用することができる。内部電
子供与体の例にはアミン、アミド、エーテル、エステ
ル、芳香族エステル、ケトン、ニトリル、フォスフィ
ン、スチビン、アルシン、フォスフォルアミド、チオエ
ーテル、アルデヒド、アルコレート、および有機酸の塩
が含まれる。触媒系における電子供与体の第2の使用法
は、重合反応の立体異性体制御における外部電子供与体
または選択性制御剤(SCA)としての使用法である。
この2種の電子供与体については米国特許第4,53
5,068号に記載されている。両方の場合に同じ化合
物を使用することができるが、典型的には両者は異なっ
ている。通常の外部電子供与体は有機珪素化合物、例え
ば米国特許第4,927,797号および同第5,06
6,738号記載のシクロヘキシルメチルジメトキシシ
ラン(CMDS)である。 【0019】通常のチグラー・ナッタ触媒成分を製造す
るのに適した内部電子供与体はエーテル、ケトン、ラク
トン、N、Pおよび/またはSを含む電子供与性化合
物、および特殊な種類のエステルを含んでいる。特に適
したものはフタル酸のエステル、例えばジイソブチル、
ジオクチル、ジフェニルおよびベンジルブチルエステ
ル;マロン酸のエステル、例えばジイソブチルおよびジ
エチルエステル;ピヴァル酸アルキルまたはアリール;
マレイン酸アルキル、シクロアルキルまたはアリール;
炭酸アルキルおよびアリール、例えば炭酸ジイソブチ
ル、エチルフェニルおよびジフェニル;コハク酸エステ
ル、例えばモノおよびジエチルエステルである。フタル
酸のエステルが好適な電子供与体である。 【0020】内部電子供与体として使用される好適な芳
香族炭化水素にはベンゼン、キシレン、エチルベンゼ
ン、プロピルベンゼン、およびトリメチルベンゼンが含
まれる。フタル酸のジエステルは芳香族ジカルボン酸の
ジエステルとして好適に使用される。その例としてはフ
タル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピ
ル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジブチル、フタ
ル酸ジイソブチル、フタル酸ジアミル、フタル酸ジイソ
アミル、フタル酸メチルブチル、フタル酸エチルブチ
ル、フタル酸エチルイソブチル、およびフタル酸エチル
プロピルがある。 【0021】本発明は特に外部電子供与体に関するか
ら、本明細書において使用される外部電子供与体または
選択性制御剤を示すものとする。外部電子供与体は生成
される重合体のアタクティック形の量をコントロールす
る立体異性体制御剤として作用する。またアイソタクテ
ィックな重合体の生成を増加させることができる。有機
珪素化合物の電子供与体の例は米国特許第4,218,
339号、同第4,395,360号、同第4,32
8,122号、同第4,473,660号、および同第
4,927,797号に記載されている。上述のように
特殊な触媒は特定の群の電子供与体と組にして用いると
良好な結果を与える。このような触媒特定の電子供与体
との組の例は米国特許第4,562,173号、同第
4,547,552号および同第4,927,797号
に記載されている。 【0022】本発明に含まれる電子供与体は例えば下記
の式で表されるような有機珪素化合物である。 【0023】 【化4】 【0024】ここでR1は珪素原子に結合した3級炭素
原子を含むアルキル基、R2およびR3はアルキルまたは
アリール基、R4は珪素原子に結合した3級炭素原子を
もつアルキル基であり、R1とR4は同一または相異なる
ことができる。 【0025】本発明の好適具体化例においては、R1
炭素数4〜13、好ましくは4〜7の3級アルキル基で
あり、R2およびR3はメチル、エチル、またはプロピル
基であり、R4は炭素数4〜13、さらに好ましくは4
〜7の3級アルキル基である。好ましくはR1とR4とは
同一であり、最も好ましくはt−ブチルである。最も好
適な電子供与体はジ−t−ブチルメトキシシラン(DT
DS)である。この種の電子供与体と通常の不均一チグ
ラー・ナッタ触媒とを組み合わせると、従来公知の触媒
系を凌駕する極めて予測し得ない結果が得られる。本発
明記載のような電子供与体は化合物の安定性、および貯
蔵、輸送および工場における使用時の取り扱いの容易さ
で制限を受ける場合がある。 【0026】上記触媒とDTDSとを組み合わせること
によって得られる極めて予想外の結果は、多分散度が劇
的に増加することである。本発明によれば、(a)
(1)通常の担持されたチグラー・ナッタ触媒成分を選
び、(2)該触媒成分を有機アルミニウム化合物と接触
させ、(3)工程(2)と同時にまたはその後で、該触
媒成分を上記の電子供与体と接触させる工程により触媒
をつくり、(b)該触媒を重合条件下において単量体を
含む重合反応区域に導入し、(c)重合体生成物を取り
出すことを特徴とするオレフィンの重合方法が提供され
る。この触媒系は殆どすべての公知工業的な重合法に使
用できるが、本発明の好適方法には、触媒を電子供与体
に接触させた後に、少量の単量体を触媒と接触させて触
媒を予備重合させる方法が含まれる。予備重合法は米国
特許第4,767,735法および同第5,122,5
83号に記載されている。これらの特許に記載されてい
るように、触媒に対する担体流をつくり、触媒を共触媒
または有機アルミニウム化合物と接触させ、触媒を電子
供与体特許に接触させ、触媒流を重合させる単量体の全
体の量に関し比較的少量の単量体と接触させ、触媒流を
筒状の反応器に通し、予備重合させた触媒および触媒流
を重合反応区域に導入する。電子供与体は共触媒と同時
に触媒と接触させることができる。次に重合体生成物を
反応器から取り出す。このような触媒を上記式の電子供
与体と一緒に使用した場合、重合体生成物は約10〜約
12の多分散度をもつことができる。 【0027】下記実施例および対照例により本発明並び
にその利点を詳細にを例示する。結果は表1〜2に示
す。使用した触媒は米国特許第4,927,797号、
同第4,816,433号および同第4,839,32
1号記載の材料および方法を用いて製造した。 【0028】実施例 1 重合反応を行う前に、乾燥窒素を定常的に流しながら最
低30分間100℃以上の温度に加熱してすべての痕跡
量の水分と空気とを2リットルの反応器から追い出す。
この加熱を行った後、窒素を流しながら反応器を室温
(25℃)に冷却する。室温において反応器を安定化
し、8ミリモルの水素と1.0リットルのプロピレンと
を加える。次に1000rpmで反応器を撹拌する。
1.0ミリモルのTEAlと0.05ミリモルのDTD
Sとを40ccの反応容器に加えた。鉱油中に市販のオ
レフィン重合用チグラー・ナッタ触媒10mgを40c
cの反応器に加える。TEAlとDTDSの部分混合物
を約5分間予備接触させ、触媒との最終混合物を約2分
間接触させた後使用する。次いで40ccの反応容器を
2リットルの反応器の入り口に取り付け、触媒混合物を
室温で液体のプロピレンと共に2リットルの反応器の中
に吹き込む。次いで反応温度を70℃に上げる。反応器
中のプロピレンの全量は約1.2リットルである。1時
間の間重合反応を進行させ、この時点において過剰のプ
ロピレンを排気し反応器を室温に冷却することにより重
合反応を終結させた。反応器を開いて重合体生成物を集
め、これを乾燥し分析する。触媒の効率は使用した触媒
の既知量に対する重合体の重量収率から決定される。こ
の効率は毎時触媒1g当たりに生成される重合体のkg
単位で報告される。Si/Tiモル比は触媒のモル量に
関するDTDSのモル比として計算される。キシレン可
溶分は重合体を高温のキシレンに溶解し、この溶液を0
℃に冷却し、不溶の重合体を沈澱させて測定される。キ
シレン可溶分は冷キシレン中に溶解したままになってい
る重合体の重量%である。重合体の分子量分布は145
℃でトリクロロベンゼン中に溶解した重合体を濾過した
試料をゲル透過クロマトグラフにかけて特性化する。分
子量分布または多分散度(D)は重量平均分子量対数平
均分子量の比(Mw/Mn)として与えられる。重合の結
果は表1に示されている。 【0029】実施例 2 実施例1の方法を繰り返したが、反応器に加える水素の
量は16ミリモルであった。重合の結果は表1に示され
ている。 【0030】実施例 3 実施例1の方法を繰り返したが、反応器に加える水素の
量は32ミリモルであった。重合の結果は表1に示され
ている。 【0031】対照例 1〜3 実施例1〜3を繰り返したが、電子供与体としてDTD
Sの代わりにCMDSを用いた。重合の結果は表2に示
されている。 【0032】 【表1】 【0033】 【表2】【0034】DTDSを用いるとポリプロピレンの多分
散度が著しく増加する。上記データは電子供与体として
DTDSを用いるとCMDSに比べ多分散度が約8.0
〜11.0に(約38%)増加することを示している。
この増加に伴うキシレン可溶分の増加は中程度である。
図1はDTDSを使用することによる多分散度の改善を
示す。水素添加量の各レベルにおいて、DTDSを使用
した触媒系から得られた重合体の多分散度は同じ重合条
件において同じ量のCMDSを用いた触媒系から得られ
る重合体に比べて大きい。図1によれば、また、DTD
Sを使用した場合には、0.05〜0.19モル%の範
囲内で、水素添加量を増加すると多分散度が減少し、水
素添加量を減少すると多分散度が増加する、ことがわか
る。 【0035】明らかに上記説明によれば本発明の多数の
変形が可能である。従って本発明は特定の記載事項以外
は添付特許請求の範囲内において実施することができ
る。 【0036】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.(a)(1)通常の担持されたチグラー・ナッタ触
媒成分を選び、(2)該触媒成分を有機アルミニウム化
合物と接触させ、(3)工程(2)と同時にまたはその
後で、該触媒成分を式 【0037】 【化5】 【0038】但し式中R1は3級炭素原子を含むアルキ
ル基であり、R2およびR3はそれぞれ独立にアルキルま
たはアリール基であり、R4は珪素原子に結合した3級
炭素原子をもつアルキル基であり、R1およびR4は同一
または相異なることができる、の電子供与体と接触させ
る工程により触媒をつくり、 (b)該触媒を重合条件下において単量体を含む重合反
応区域に導入し、 (c)多分散度が約10〜約12の重合体生成物を取り
出すオレフィンの重合方法。 【0039】2.有機アルミニウム化合物がトリエチル
アルミニウムである上記第1項記載の方法。 【0040】3.R1およびR4が炭素数4〜13の3級
アルキルである上記第1項記載の方法。 【0041】4.R1およびR4が炭素数4〜7の3級ア
ルキルである上記第1項記載の方法。 【0042】5.R1およびR4が同一である上記第1項
記載の方法。 【0043】6.R1およびR4がt−ブチル基である上
記第1項記載の方法。 【0044】7.該単量体がプロピレンである上記第1
項記載の方法。 【0045】8.該電子供与体はジ−t−ブチルジメト
キシシランである上記第1項記載の方法。 【0046】9.多分散度が11±1の範囲の重合体生
成物が製造される上記第1項記載の方法。 【0047】10.さらに工程(c)の後で少量の単量
体を該触媒と接触させて該触媒を予備重合させる上記第
1項記載の方法。 【0048】11.さらに第2の単量体を加えて共重合
体をつくる上記第1項記載の方法。
【図面の簡単な説明】 【図1】モル%単位の種々の水素添加量における多分散
度に対するCMDSおよびDTDSの効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビツド・ローシヤー アメリカ合衆国テキサス州77598ウエブ スター・パインロツク695 (72)発明者 ダグラス・バーマスター アメリカ合衆国テキサス州77081ヒユー ストン・ランパートナンバー728 6201 (56)参考文献 特開 平3−33103(JP,A) 特開 平2−229806(JP,A) 特開 昭63−258907(JP,A) 特開 平4−227707(JP,A) 特開 平3−76708(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/64 - 4/658 CA(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a) (1)担持された一般式MRx
    (ここで、MはIVB族、VB族またはVIB族の金
    属、Rはハロゲンまたはヒドロカルビルオキシ基、xは
    金属の原子価である)のチグラー・ナッタ触媒成分を選
    び、 (2)該触媒成分を有機アルミニウム化合物と接触さ
    せ、 (3)工程(2)と同時にまたはその後で、該触媒成分
    を式 【化1】 但し式中R1は3級炭素原子を含むアルキル基であり、
    2およびR3はそれぞれ独立にアルキルまたはアリール
    基であり、R4は珪素原子に結合した3級炭素原子をも
    つアルキル基であり、R1およびR4は同一または相異な
    ることができる、 の電子供与体と接触させる工程により触媒をつくり、 (b) 該触媒を重合条件下においてプロピレンを含む
    重合反応区域に導入し、 (c) 0.05モル%から0.19モル%までの範囲の
    量の水素を導入し、 (d) 水素の導入量を上記の範囲内で増加することに
    よって多分散度を減少させるかまたは水素の導入量を上
    記の範囲内で減少することによって多分散度を増加さ
    せ、多分散度が約10〜約12の重合体生成物を取り出
    す、 ことを特徴とするオレフィンの重合方法。
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