JPH10182519A - 芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造法 - Google Patents

芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造法

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JPH10182519A
JPH10182519A JP9126620A JP12662097A JPH10182519A JP H10182519 A JPH10182519 A JP H10182519A JP 9126620 A JP9126620 A JP 9126620A JP 12662097 A JP12662097 A JP 12662097A JP H10182519 A JPH10182519 A JP H10182519A
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aromatic
carboxylic acid
producing
alcohol
aldehyde
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Masaaki Suematsu
政明 末松
Satoru Kitamura
哲 北村
Shotaro Matsuoka
昌太郎 松岡
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Toray Industries Inc
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香族炭化水素の液相空気酸化により芳香族
カルボン酸を効率よく製造し、同時に芳香族アルデヒ
ド、芳香族アルコールを効率よく製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 遷移金属化合物、第三級アミン、および
臭素化合物で構成される触媒の存在下で酸化反応を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族炭化水素を
触媒の存在下液相酸化し、芳香族カルボン酸、芳香族ア
ルデヒドまたは芳香族アルコールを製造する方法に関す
る。芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族
アルコールとは、下式(II),(III),(IV)
【化2】
【化3】
【化4】 (式中、nは1、2、3、4、5のいずれかであり、置
換基Rはアルキル、アリール、アラルキル、ハロゲン、
ハロアルキル、OR1、SR1、SOR1、SO22、NO2
NR12、CH2OR1、CH(OR1)(OR2)、C(OR
1)(OR2)(OR3)、COR1、COCOR1(R1、R2、R
3はそれぞれアルキル、アリール、または水素である)
のいずれかであり、nが2以上の場合、Rは同一あるい
は異なっていてもよい)で示される化合物をさす。ここ
で、R、R1、R2、R3は炭素数1〜18であることが好
ましい。
【0002】
【従来の技術】医農薬などの原料として有用な芳香族カ
ルボン酸は、金属触媒の存在下に、対応する芳香族炭化
水素を空気あるいは酸素により液相酸化して製造するの
が一般的である。
【0003】酸化反応では、種々の酸化中間体が生成す
るため、目的の芳香族カルボン酸を効率よく製造するた
めに、これまでにもいくつかの試みがなされている。
【0004】たとえば、特定の形状の酸化コバルト触媒
の存在下、酸素含有ガスを用いたパラキシレンの酸化に
よるパラトルイル酸の製造方法(英国特許第1,00
5,315号公報)や、第4級オニウム塩と遷移金属塩
からなる相転移触媒およびこの触媒を溶解可能なわずか
の量の極性溶媒存在下、酸素含有気体を用いたトルエン
誘導体の液相酸化による安息香酸誘導体の製造方法(特
開平1−2287054号公報)などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法は、芳香族
炭化水素の酸化反応により、芳香族カルボン酸を効率よ
く製造することのみを目的としているため、副生する種
々の酸化中間体のうちのいくつか、たとえば芳香族アル
デヒドや芳香族アルコールなどは、医農薬などの原料と
して有用であるにもかかわらず、不純物として処理さ
れ、効率よく利用されていなかった。
【0006】本発明は芳香族炭化水素を、触媒の存在
下、酸化することより効率良く芳香族カルボン酸、芳香
族アルデヒドまたは芳香族アルコールを製造するための
方法を提供することにある。
【0007】さらに、芳香族アルデヒドおよび芳香族ア
ルコールを芳香族カルボン酸と同時に効率よく製造する
ための方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族炭化水
素を、遷移金属化合物、および第三級アミン、および臭
素化合物からなる触媒の存在下、分子状酸素含有ガス
で、酸化することにより、効率よく芳香族カルボン酸を
製造し、同時に芳香族アルデヒドおよび/または芳香族
アルコールを製造するための方法である。
【0009】すなわち、本発明は、 (1)下式(I)
【化5】 (式中、nは1、2、3、4、5のいずれかであり、置
換基Rはアルキル、アリール、アラルキル、ハロゲン、
ハロアルキル、OR1、SR1、SOR1、SO22、NO2
NR12、CH2OR1、CH(OR1)(OR2)、C(OR
1)(OR2)(OR3)、COR1、COCOR1(R1、R2、R
3はそれぞれアルキル、アリール、または水素である)
のいずれかであり、nが2以上の場合、Rは同一あるい
は異なっていてもよい)で示される芳香族炭化水素の少
なくとも1種からなる原料を、遷移金属化合物、第三級
アミン、および臭素化合物からなる触媒の存在下、分子
状酸素含有ガスで、酸化することを特徴とする芳香族カ
ルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの
製造法。
【0010】(2)前記式(I)において、置換基Rが
アルキル、アリール、アラルキルのいずれかである芳香
族炭化水素、またはその酸化生成物の少なくとも1種か
らなることを特徴とする(1)記載の芳香族カルボン
酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造
法。
【0011】(3)原料がキシレン、メチルベンズアル
デヒド、およびメチルベンジルアルコールから選ばれる
の少なくとも1種であることを特徴とする(1)または
(2)記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまた
は芳香族アルコールの製造法。
【0012】(4)遷移金属化合物の使用量が遷移金属
換算で、原料に対して0.2wt%未満であることを特
徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の芳香族カル
ボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製
造法。
【0013】(5)遷移金属が周期表の5〜10族より
選ばれることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに
記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香
族アルコールの製造法。
【0014】(6)遷移金属がマンガン、タングステ
ン、モリブデン、クロム、バナジウム、コバルトおよび
セリウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴
とする(1)〜(5)のいずれかに記載の芳香族カルボ
ン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造
法。
【0015】(7)遷移金属化合物が、塩化物、臭化
物、酢酸塩または硫酸塩であることを特徴とする(1)
〜(6)のいずれかに記載の芳香族カルボン酸、芳香族
アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造法。
【0016】(8)遷移金属化合物が、塩化コバルト、
臭化コバルトおよび酢酸コバルトから選ばれる少なくと
も1種であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれ
かに記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは
芳香族アルコールの製造法。
【0017】(9)遷移金属化合物と、第3級アミンと
の重量比が、1:0.1〜1:100の範囲にあること
を特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の芳香族
カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコール
の製造法。
【0018】(10)遷移金属化合物と、臭素化合物と
の重量比が、1:0.1〜1:100の範囲にあること
を特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の芳香族
カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコール
の製造法。
【0019】(11)原料、触媒を含む仕込み液中に水
を添加することを特徴とする(1)〜(10)のいずれ
かに記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは
芳香族アルコールの製造法。
【0020】(12)添加する水の量が原料に対し0.
01〜20重量%であることを特徴とする(11)記載
の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族ア
ルコールの製造法。
【0021】(13)反応温度が100〜250℃の間
で行われることを特徴とする(1)〜(12)のいずれ
かに記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは
芳香族アルコールの製造法。
【0022】(14)反応圧力が0.1〜6MPaの間
で行われることを特徴とする(1)〜(13)のいずれ
かに記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは
芳香族アルコールの製造法、である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に述べ
る。本発明では下式(I)
【化6】 (式中、nは1、2、3、4、5のいずれかであり、置
換基Rはアルキル、アリール、アラルキル、ハロゲン、
ハロアルキル、OR1、SR1、SOR1、SO22、NO2
NR12、CH2OR1、CH(OR1)(OR2)、C(OR
1)(OR2)(OR3)、COR1、COCOR1(R1、R2、R
3はそれぞれアルキル、アリール、または水素である)
のいずれかであり、nが2以上の場合、Rは同一あるい
は異なっていてもよい)で示される芳香族炭化水素の少
なくとも1種からなる原料を用いる。R、R1、R2、R3
は好ましくは、炭素数1〜18である。
【0024】また、(I)式において置換基Rがのアル
キル、アリール、アラルキルのいずれかである芳香族炭
化水素、またはその酸化生成物の少なくとも1種からな
る原料を用いるのが好ましい。
【0025】例えば、キシレン、メチルベンズアルデヒ
ド、メチルベンジルアルコールなどを原料とすることが
好ましい。
【0026】反応は、遷移金属化合物、および第三級ア
ミン、および臭素化合物で構成される触媒の存在下で、
分子状酸素含有ガスで、液相酸化することを特徴とし、
芳香族カルボン酸を製造する。
【0027】遷移金属化合物の使用量は、遷移金属換算
で、原料に対して0.2wt%未満が好ましい。これを
超える量を用いることは、生成物から遷移金属化合物を
分離する手間やコストの面での負担が増加する。
【0028】遷移金属化合物として用いられる遷移金属
は、周期表の5〜10族より選ばれる金属を用いるのが
好ましく、触媒活性をさらに高めるために数種を併用し
てもよい。
【0029】好ましくはマンガン、タングステン、モリ
ブデン、クロム、バナジウム、コバルト、セリウムの少
なくとも1種が用いられる。さらに好ましくはコバルト
である。
【0030】上記の遷移金属を含むものであれば、触媒
成分としてどのような遷移金属化合物を用いても特に問
題はないが、反応系への溶解性、あるいは入手の容易さ
などから、塩化物、臭化物、酢酸塩、硫酸塩などが好ま
しい。
【0031】好ましい遷移金属化合物として、塩化コバ
ルト、臭化コバルト、酢酸コバルトなどが挙げられる。
【0032】遷移金属化合物と、第3級アミンとの重量
比は、1:0.1〜1:100の範囲にあることが好ま
しい。さらに好ましくは1:1〜1:30である。より
好ましくは1:5〜1:20である。あまり多量の第3
級アミンを用いても反応に大きな影響を与えないため、
経済性の点からさけるべきである。
【0033】用いる第3級アミンには特に制限はない
が、ピリジン、トリブチルアミンなどを用いるのが好ま
しい。
【0034】遷移金属化合物と、臭素化合物との重量比
は、1:0.1〜1:100の範囲にあることが好まし
い。さらに好ましくは1:1〜1:30である。より好
ましくは1:5〜1:20である。あまり多量の臭素化
合物を用いることは装置の腐食につながることがあり、
好ましくない。
【0035】臭素化合物としては、臭化水素、アルカリ
金属臭化物、臭化アンモニウムなどの無機臭素化合物お
よびテトラブロムエタン、ブロム酢酸、臭化ベンジルな
どの有機臭素化合物が使用可能である。
【0036】本発明において、原料、触媒を含む仕込み
液中に少量の水を添加しても良い。その量は、原料に対
し0.01〜20重量%、より好ましくは1.0〜10
重量%である。これにより、芳香族アルコールの選択性
を向上させることが出来る。
【0037】本発明による酸化反応は、液相酸化反応が
好ましく、反応は100〜250℃、好ましくは140
〜200℃の間の温度で行われる。反応温度が高すぎる
と副反応が起こり、低すぎると反応速度が極端に遅くな
る。
【0038】酸化剤として用いる分子状酸素含有ガスと
しては、純酸素や工業排ガスも使用可能であるが、工業
的には通常の空気または空気と工業排ガスとの混合ガス
が適している。
【0039】反応圧力は0.1〜6MPaの間の範囲、
好ましくは0.5〜2MPaの範囲で、かつ、反応器か
らの排ガス中の酸素濃度が、爆発限界濃度以下になるよ
うに操作するのが好ましい。
【0040】反応は溶媒の存在下に行われてもよく、そ
の場合は溶媒は酸化反応において不活性であることが好
ましい。
【0041】本発明に用いる反応器としては、単なる気
泡塔型式のものよりも強制混合される型式のものが好ま
しい。すなわち分子状酸素含有ガスの反応液への溶解を
促進し、反応器内での反応物質相互の接触を円滑に行わ
せるために、反応器下部に多数のガス吹込口を備え、回
転撹拌羽根による強制撹拌もしくは反応器外の循環ポン
プによる強制循環などが行われる反応器を使用すること
が好ましい。
【0042】反応器上部には還流冷却器を設けて、排ガ
スはこの還流冷却器を通って排出されるようにし、排ガ
スに含まれる溶媒や原料などを凝縮させて反応器に循環
させる。
【0043】反応の手順としてもっとも一般的な一例を
示すならば、前記条件下で、原料である芳香族炭化水素
を遷移金属化合物、第三級アミン、および臭素化合物で
構成される触媒の存在下で加熱し、分子状酸素含有ガス
を導入する。原料の10〜70%程度が消費されるまで
(転化率10〜70%)、通常0.5〜10時間程度酸
化反応を行うと芳香族カルボン酸が選択率20〜70
%、酸化中間体である芳香族アルデヒドが選択率10〜
40%、芳香族アルコールが選択率5〜30%で生成
し、少量の副生物などを含む反応生成液が得られる。
【0044】反応生成液からは晶析、蒸留などの公知の
分離操作により芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒド、
芳香族アルコールを取得する。
【0045】分離回収された原料、中間体、溶媒など
は、そのままあるいは精製処理を施して反応工程に循環
することができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。しかしながら、本発明は、これらの実施例
によって何ら制限を受けるものではない。
【0047】実施例1 還流冷却器と回転羽根撹拌器を備えた1Lのチタン製オ
ートクレーブにp−キシレン(キシダ化学、特級)50
0g、塩化コバルト6水和物(片山化学、特級)0.2
3g、ピリジン(キシダ化学、特級)0.54g、臭化
水素酸(47%HBr含有、片山化学、特級)1.18
gを仕込み、反応圧力1.4MPa、反応温度170℃
で、排ガス中の酸素濃度が3%以下、排ガス流量が0.
6Nl/minになるような流速で吹き込んだ空気と6
時間接触させた。
【0048】ガスクロマトグラフィーによる分析ではこ
の酸化反応でのパラキシレンの転化率は46.8%、高
速液体クロマトグラフィーによる分析では、パラトルイ
ル酸の選択率は46.1%、ガスクロマトグラフィーに
よる分析では、パラメチルベンズアルデヒドの選択率は
12.3%、パラメチルベンジルアルコールの選択率は
8.9%であった。
【0049】実施例2 実施例1において、ピリジンのかわりにトリブチルアミ
ン(キシダ化学、特級)0.13gを用い、反応温度1
55℃で行った。
【0050】ガスクロマトグラフィーによる分析ではこ
の酸化反応でのパラキシレンの転化率は54.0%、高
速液体クロマトグラフィーによる分析では、パラトルイ
ル酸の選択率は57.7%、ガスクロマトグラフィーに
よる分析では、パラメチルベンズアルデヒドの選択率は
10.7%、パラメチルベンジルアルコールの選択率は
8.3%であった。
【0051】実施例3 実施例1において、臭化水素酸のかわりに臭化ナトリウ
ム(片山化学、特級)0.71gを用いた。
【0052】ガスクロマトグラフィーによる分析ではこ
の酸化反応でのパラキシレンの転化率は48.2%、高
速液体クロマトグラフィーによる分析では、パラトルイ
ル酸の選択率は47.7%、ガスクロマトグラフィーに
よる分析では、パラメチルベンズアルデヒドの選択率は
11.8%、パラメチルベンジルアルコールの選択率は
7.9%であった。
【0053】実施例4 実施例1において、水を15g(原料パラキシレンに対
して3重量%)添加した。
【0054】ガスクロマトグラフィーによる分析ではこ
の酸化反応でのパラキシレンの転化率は27.3%、高
速液体クロマトグラフィーによる分析では、パラトルイ
ル酸の選択率は39.1%、ガスクロマトグラフィーに
よる分析では、パラメチルベンズアルデヒドの選択率は
16.5%、パラメチルベンジルアルコールの選択率は
13.6%であった。
【0055】
【発明の効果】本発明により、芳香族炭化水素の液相空
気酸化により効率よく芳香族カルボン酸を製造すること
ができ、同時に芳香族アルデヒドおよび芳香族アルコー
ルを効率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 51/255 C07C 51/255 63/04 63/04 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I) 【化1】 (式中、nは1、2、3、4、5のいずれかであり、置
    換基Rはアルキル、アリール、アラルキル、ハロゲン、
    ハロアルキル、OR1、SR1、SOR1、SO22、NO2
    NR12、CH2OR1、CH(OR1)(OR2)、C(OR
    1)(OR2)(OR3)、COR1、COCOR1(R1、R2、R
    3はそれぞれアルキル、アリール、または水素である)
    のいずれかであり、nが2以上の場合、Rは同一あるい
    は異なっていてもよい)で示される芳香族炭化水素の少
    なくとも1種からなる原料を、遷移金属化合物、第三級
    アミン、および臭素化合物からなる触媒の存在下、分子
    状酸素含有ガスで、酸化することを特徴とする芳香族カ
    ルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの
    製造法。
  2. 【請求項2】前記式(I)において、置換基Rがアルキ
    ル、アリール、アラルキルのいずれかである芳香族炭化
    水素、またはその酸化生成物の少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の芳香族カルボン酸、芳
    香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造法。
  3. 【請求項3】 原料がキシレン、メチルベンズアルデヒ
    ド、およびメチルベンジルアルコールから選ばれるの少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜2のい
    ずれか1項記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒド
    または芳香族アルコールの製造法。
  4. 【請求項4】 遷移金属化合物の使用量が遷移金属換算
    で、原料に対して0.2wt%未満であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項記載の芳香族カルボン
    酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造
    法。
  5. 【請求項5】 遷移金属が周期表の5〜10族より選ば
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載
    の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族ア
    ルコールの製造法。
  6. 【請求項6】 遷移金属がマンガン、タングステン、モ
    リブデン、クロム、バナジウム、コバルトおよびセリウ
    ムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載の芳香族カルボン酸、
    芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造法。
  7. 【請求項7】 遷移金属化合物が、塩化物、臭化物、酢
    酸塩または硫酸塩であることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデ
    ヒドまたは芳香族アルコールの製造法。
  8. 【請求項8】 遷移金属化合物が、塩化コバルト、臭化
    コバルトおよび酢酸コバルトから選ばれる少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香
    族アルコールの製造法。
  9. 【請求項9】 遷移金属化合物と、第3級アミンとの重
    量比が、1:0.1〜1:100の範囲にあることを特
    徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の芳香族カル
    ボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製
    造法。
  10. 【請求項10】 遷移金属化合物と、臭素化合物との重
    量比が、1:0.1〜1:100の範囲にあることを特
    徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の芳香族カル
    ボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製
    造法。
  11. 【請求項11】 原料、触媒を含む仕込み液中に水を添
    加することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項
    記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香
    族アルコールの製造法。
  12. 【請求項12】 添加する水の量が原料に対し0.01
    〜20重量%であることを特徴とする請求項11記載の
    芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アル
    コールの製造法。
  13. 【請求項13】 反応温度が100〜250℃の間で行
    われることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項
    記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香
    族アルコールの製造法。
  14. 【請求項14】 反応圧力が0.1〜6MPaの間で行
    われることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項
    記載の芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香
    族アルコールの製造法。
JP9126620A 1996-05-17 1997-05-16 芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルコールの製造法 Pending JPH10182519A (ja)

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JP2005145954A (ja) * 2003-10-20 2005-06-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ピロメリット酸の製造方法

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