JPH10182444A - 皮膚貼付薬シート - Google Patents

皮膚貼付薬シート

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JPH10182444A
JPH10182444A JP35100096A JP35100096A JPH10182444A JP H10182444 A JPH10182444 A JP H10182444A JP 35100096 A JP35100096 A JP 35100096A JP 35100096 A JP35100096 A JP 35100096A JP H10182444 A JPH10182444 A JP H10182444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
sheet
zinc oxide
copolymer
polyvinyl chloride
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Pending
Application number
JP35100096A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimihiro Fujii
公博 藤井
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリ塩化ビニル又はその共重合体を基材シート
し、これに多量の酸化亜鉛を担持させてなり、しかも、
柔軟で皮膚になじみよい新規な皮膚貼付薬シートを提供
することにある。 【解決手段】本発明による皮膚貼付薬シートは、ポリ塩
化ビニル又はその共重合体100重量部に対して、高分
子可塑剤30〜100重量部と平均粒径0.2〜20μm
の範囲の酸化亜鉛50〜300重量部とを含む基材シー
トの片面に粘着剤が積層されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚貼付薬シート
に関し、詳しくは、酸化亜鉛を含む塩化ビニル系樹脂か
らなる基材シート上に粘着剤が接着されてなり、風合及
び柔軟性にすぐれる皮膚貼付薬シートに関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚貼付薬シートは、例えば、皮膚刺激
剤や消炎鎮痛剤等の薬剤を含有させた粘着剤を基材シー
ト上に積層してなるものであって、種々の医療用途に使
用されている。このような皮膚貼付薬シートのなかで、
従来、薬剤成分として、酸化亜鉛や金属亜鉛が知られて
いる。
【0003】酸化亜鉛は、無害であって、収斂作用、乾
燥作用、保護作用、抗菌抗かび作用等を有することが知
られている。しかし、従来、粘着剤に多量の酸化亜鉛を
配合すれば、皮膚貼付薬シートの皮膚への貼着力が不十
分となり、他方、少量の配合では、目的とする医療効果
を得ることができない。また、皮膚に直接に接触する粘
着剤に多量の酸化亜鉛を配合した場合、上記問題のほ
か、皮膚に貼着した箇所がかぶれたりすることがある。
【0004】他方、ポリ塩化ビニル又はその共重合体か
らなる軟質の樹脂は、柔軟であるので、皮膚貼付薬シー
トの基材シートとして用いた場合、皮膚になじみがよい
が、亜鉛金属は、少量でも、ポリ塩化ビニルの分解の触
媒として作用するので、ポリ塩化ビニルが急激に変色
し、劣化するので、ポリ塩化ビニル又はその共重合体を
樹脂成分とする基材シートを用いる皮膚貼付薬シートに
おいては、薬剤成分として、亜鉛金属を用いることは、
実際上、不可能であり、また、ポリ塩化ビニルが急激に
変色し、劣化する。更に、従来、多量の酸化亜鉛をポリ
塩化ビニルに配合した樹脂シートは、知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の粘着
剤に酸化亜鉛を配合した皮膚貼付薬シートにおける上述
したような問題を解決するためになされたものであっ
て、ポリ塩化ビニル又はその共重合体を基材シートと
し、これに多量の酸化亜鉛を保持させてなり、しかも、
柔軟で皮膚になじみよい新規な皮膚貼付薬シートを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による皮膚貼付薬
シートは、ポリ塩化ビニル又はその共重合体100重量
部に対して、高分子可塑剤30〜100重量部と平均粒
径0.2〜20μmの範囲の酸化亜鉛50〜300重量部
とを含む基材シートの片面に粘着剤が積層されてなるこ
とを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、基材シート
は、ポリ塩化ビニル又はその共重合体を樹脂成分とし、
塩化ビニル共重合体としては、例えば、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩
化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−ポリウレ
タン共重合体等や、これらの混合物を含むものとする
が、これらのなかでも、ポリ塩化ビニルが好ましく用い
られる。特に、本発明においては、平均重合度1100
〜3000を有するポリ塩化ビニルが好ましく用いられ
る。ポリ塩化ビニルの平均重合度が1100よりも小さ
いときは、多量の酸化亜鉛を含むために、カレンダー成
形が困難であり、他方、平均重合度が3000よりも大
きいときは、加工温度を高温にする必要があるので、フ
ィルムの熱変色が大きくなり、また、基材シートが硬
く、皮膚貼付薬シートとして好ましくない。
【0008】更に、基材シートは、皮膚貼付薬シートと
して好適な柔軟性を有すると共に、安全衛生性の点か
ら、ポリ塩化ビニル又はその共重合体100重量部に対
して、高分子可塑剤を30〜100重量部、好ましく
は、40〜70重量部の範囲で含む。このような高分子
可塑剤の好ましい具体例としては、特に、分子量が約8
00以上の高分子量ポリエステル型可塑剤を挙げること
ができる。このようなポリエステル型可塑剤は、種々の
ものが知られており、容易に市販品を入手することがで
きる。
【0009】本発明によれば、基材シートは、更に、ポ
リ塩化ビニル又はその共重合体100重量部に対して、
平均粒径0.2〜20μm、好ましくは、0.5〜10μm
の範囲の酸化亜鉛50〜300重量部を含む。酸化亜鉛
が平均粒径0.2μmよりも小さいときは、シートへの成
形加工性、特に、カレンダー成形性が悪く、均一なシー
トを得ることが困難となり、他方、酸化亜鉛が平均粒径
20μmよりも大きいときも、シートへの成形加工性が
悪く、均一なシートを得ることが困難となる。本発明に
よれば、このように、平均粒径0.2〜20μmの酸化亜
鉛を用いることによって、これをポリ塩化ビニル又はそ
の共重合体に対して相対的に多量に配合することができ
る。酸化亜鉛の配合量がポリ塩化ビニル又はその共重合
体100重量部に対して、50重量部よりも少ないとき
は、目的とする医療効果が十分でないが、しかし、30
0重量部を越えて配合すれば、シートへの加工性が悪
く、また、得られるシートが強度においても、不十分で
ある。
【0010】基材シートは、上記高分子可塑剤及び酸化
亜鉛のほか、必要に応じて、バリウム−亜鉛液状安定剤
のような安定剤、炭酸カルシウム等の充填剤、酸化防止
剤、難燃剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、防かび剤、着
色剤等を含んでいてもよい。
【0011】このような基材シートは、ポリ塩化ビニル
又はその共重合体に上述した高分子可塑剤、酸化亜鉛、
その他、必要に応じて、上記添加剤を配合し、通常、カ
レンダー加工によって、容易にシートを得ることができ
る。基材シートの厚さは、皮膚貼付薬シートとして好適
であるように、通常、10〜500μm、好ましくは、
30〜250μmの範囲である。
【0012】本発明による皮膚貼付薬シートは、かかる
基材シート上に、必要に応じて、接着処理が施されてお
り、その上に粘着剤が積層されている。この粘着剤とし
ては、例えば、天然ゴム系のほか、スチレン−ブタジエ
ンブロツク共重合体やスチレン−イソプレンブロツク共
重合体等のスチレン−ジエン−スチレンブロツク共重合
体、アクリル系、シリコーン系等の粘着剤を挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。これら
粘着剤は、必要に応じて、可塑剤、粘着付与樹脂、充填
剤、老化防止剤等を配合してもよい。
【0013】本発明による皮膚貼付薬シートは、前記基
材シートの上に、必要に応じて、プライマーを塗布乾燥
させて、接着処理を施し、この後、上記粘着剤を塗布
し、乾燥することによって得ることができる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明による皮膚貼付薬
シートによれば、ポリ塩化ビニル又はその共重合体に対
して、相対的に多量の酸化亜鉛を含む基材シートに粘着
剤を積層してなるものであり、従来の粘着剤に酸化亜鉛
を配合してなる皮膚貼付薬シートに比べて、多量の酸化
亜鉛を担持しており、しかも、基材シートの樹脂成分が
可塑剤を含む軟質のポリ塩化ビニル又はその共重合体か
らなる樹脂であるので、柔軟で皮膚になじみがよい。
【0015】このような本発明による皮膚貼付薬シート
は、収斂作用、乾燥作用、保護作用、抗菌抗かび作用等
を有するほか、遺伝子治療による糖尿病患者に適用すれ
ば、インシュリンの分泌を促進する効果も有する。
【0016】更に、本発明による皮膚貼付薬シートは、
皮膚に直接に接触する粘着剤ではなく、基材シートに酸
化亜鉛を配合したものであるので、基材シートが多量の
酸化亜鉛を担持していても、酸化亜鉛が粘着剤の層を介
して、皮膚に徐々に放出され、吸収されるので、皮膚が
かぶれることがない。
【0017】以下に実施例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0018】実施例1〜4及び比較例1〜5 平均重合度800、1300又は3000のポリ塩化ビ
ニルに、表1に示す割合にて、酸化亜鉛と高分子量ポリ
エステル型可塑剤とバリウム−亜鉛液状安定剤を配合
し、混練した後、2本ロールを用い、温度170〜17
5℃でカレンダー成形して、厚み0.07mmの基材シー
トを得た。次いで、この基材シートの片面に天然ゴム系
の粘着剤を塗布し、乾燥させて、厚み30μmの粘着剤
層を積層して、本発明による皮膚貼付薬シートと比較例
としての皮膚貼付薬シートを調製した。この際、カレン
ダー加工性をロール剥離性とゲル化性とによって評価し
た。結果を表1に示す。
【0019】ロール剥離性の評価は次のとおりである。
○はよい、△はやや粘着するが、実用上、支障ない、×
は粘着が著しく、悪いを示す。ゲル化性の評価は次のと
おりである。○はバンク回転が円滑でよい、△はバンク
回転は不安定であるが、実用上、支障ない、×はバンク
が回転しないを示す。
【0020】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル又はその共重合体100重
    量部に対して、高分子可塑剤30〜100重量部と平均
    粒径0.2〜20μmの範囲の酸化亜鉛50〜300重量
    部とを含む基材シートの片面に粘着剤が積層されてなる
    ことを特徴とする皮膚貼付薬シート。
  2. 【請求項2】ポリ塩化ビニルが平均重合度100〜30
    00を有する請求項1に記載の皮膚貼付薬シート。
JP35100096A 1996-12-27 1996-12-27 皮膚貼付薬シート Pending JPH10182444A (ja)

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JP35100096A JPH10182444A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 皮膚貼付薬シート

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