JPH10181068A - サーマルヘッドの温度制御方法 - Google Patents

サーマルヘッドの温度制御方法

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JPH10181068A
JPH10181068A JP8350597A JP35059796A JPH10181068A JP H10181068 A JPH10181068 A JP H10181068A JP 8350597 A JP8350597 A JP 8350597A JP 35059796 A JP35059796 A JP 35059796A JP H10181068 A JPH10181068 A JP H10181068A
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recording
temperature
thermal head
heat
thermal
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JP8350597A
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Inventor
Tetsuya Kojima
島 徹 也 小
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感熱記録材料を用いた画像記録において、温度
補正の誤差を低減し、より高画質な画像記録を実現する
サーマルヘッドの温度制御方法を提供。 【解決手段】サーマルヘッドを用いて感熱記録材料に画
像を記録する感熱画像記録において、前記サーマルヘッ
ドに冷却風を与える冷却ファンを記録時のみならず記録
時以外においても駆動させることにより、上記課題を解
決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドの
温度制御方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断画像の記録に、フィルム等を
支持体として感熱記録層を形成してなる感熱記録材料
(以下、感熱材料とする)を用いた画像記録(感熱記
録)が利用されている。また、このような感熱記録は、
X線フィルムなどの銀塩写真感光材料等を用いた画像記
録で行われている湿式の現像処理が不要であり、取り扱
いが簡単である等の利点を有することから、近年では、
超音波診断のような小型の画像記録のみならず、MRI
診断やX線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される
用途においても、医療診断のための画像記録への利用が
検討されている。
【0003】周知のように、感熱記録は、感熱材料の感
熱記録層を加熱して画像を記録する発熱素子が一方向
(主走査方向)に配列されてなるグレーズを有するサー
マルヘッドを用い、グレーズを感熱材料(感熱記録層)
に若干押圧した状態で感熱材料あるいはサーマルヘッド
を副走査搬送することによって、サーマルヘッドと感熱
材料とをグレーズの延在方向と直交する副走査方向に相
対的に移動しつつ、グレーズの各発熱素子にエネルギー
を印加して、記録画像に応じて加熱することにより、感
熱材料の感熱記録層を加熱して記録を行う。
【0004】このような感熱記録においては、高画質な
画像を記録するためには、記録中のサーマルヘッドの温
度を適正な範囲に保つ必要があるが、感熱記録を開始す
ると、記録による熱によって、次第にサーマルヘッドの
温度が上昇する。また、感熱材料の非画像領域(画像を
記録しない部分)の発色を防止するためには、加熱後の
非記録時には発熱素子を迅速に冷却して、感熱材料の発
色温度以下にする必要がある。他方、サーマルヘッドの
温度が感熱記録に対応する温度にならないと、記録を開
始できないので、感熱記録装置を効率よく稼動するため
には、待機中のサーマルヘッドは、記録温度より若干低
めの温度に調整しておくのが好ましい。
【0005】そのため、感熱記録装置、特に、A4サイ
ズ以上等の大型の感熱記録を行う感熱記録装置では、ヒ
ータや空打ち(待機時や非発色時等に発熱素子を発色温
度以下の所定温度に発熱する)等のサーマルヘッドの加
熱手段と、冷却ファンを用いたサーマルヘッドの冷却手
段とを有し、待機時は冷却ファンを停止させてサーマル
ヘッドを所定温度範囲に温調しておき、記録時は常時フ
ァンを回転駆動させることでサーマルヘッドを適度に冷
却して、効率よく、不要な発色のない適正な感熱記録を
行っている。すなわち、待機中のサーマルヘッドの温度
は記録温度より若干低めであるのが好ましいこと、およ
び、待機時の不要な電力コストの節減を図ることなどの
観点から、待機中は冷却ファンを停止させるのが一般的
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
感熱記録装置においては、記録時における各発熱素子の
加熱は、例えば各発熱素子を記録画像の各画素の画像デ
ータに対応する所定時間通電することによって行われて
いる。しかし、通電する前の各発熱素子の温度は、前ラ
インまでの発熱履歴に応じて個々に異なるため、現ライ
ンにおいて同じ画像データを有する画素に対応する発熱
素子に対して同一時間通電したとしても、加熱後の発熱
素子の間で温度差が生じ、記録濃度むらを発生するとい
う問題があった。このため、例えば各発熱素子毎に、画
像データと前ラインまでの発熱履歴に基づいて、画像デ
ータの発熱温度を補正する、即ち、画像データの温度補
正を行う必要がある。この温度補正は、発熱素子の温度
に応じて発熱エネルギを調整するためのもので、例え
ば、画像データと、サーマルヘッドの周辺温度、サーマ
ルヘッドの温度等により検出される温度初期値とを基
に、画像データを補正することにより行われる。
【0007】しかしながら、上述のように、電源が入っ
てはいるが記録を行っていない時(以下、待機時とい
う)においては、冷却ファンが回っていないため、サー
マルヘッド周辺の空気の温度が、装置内の各部位の通電
による発熱により上昇してしまう。このような状態で記
録直前にファンが回りだすと、外気が急に進入してくる
ことになり、サーマルヘッド周辺の空気の温度が急激に
低下し、記録開始直後はこの温度の空気でサーマルヘッ
ドを冷却することになる。このため、サーマルヘッド周
辺の空気温度を測定するサーミスタはこの急激な温度変
化に追随することができない場合が生じ、正確な空気温
度をリアルタイムで検知することができなくなり、上述
の温度補正時の誤差の原因となることも考えられる。
【0008】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、感熱記録材料、特に医療用感熱記
録フィルムを用いた画像記録において、記録開始前後の
サーマルヘッド周辺の環境温度の急激な変動をなくすこ
とにより、記録時の冷却風の温度と記録前に測定するサ
ーマルヘッド周辺の空気の温度を近いものとして温度補
正の誤差を低減し、その結果濃度補正等の誤差を低減
し、より高画質な画像記録を実現するサーマルヘッドの
温度制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑
みてなされたものであり、サーマルヘッドを用いて感熱
記録材料に画像を記録する感熱画像記録において、前記
サーマルヘッドに冷却風を与える冷却ファンを記録時の
みならず記録時以外においても連続的にあるいは断続的
に駆動させることを特徴とするサーマルヘッドの温度制
御方法を提供する。ここで、前記冷却ファンを所定の周
期で所定時間駆動させるのが好ましい。また、前記冷却
ファンの前記記録時以外における回転速度が、前記記録
時における回転速度よりも小さくするのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のサーマルヘッドの
温度制御方法について、添付の図面に示される好適実施
例を基に詳細に説明する。
【0011】図1に、本発明のサーマルヘッドの温度制
御方法を利用する感熱記録装置の一例の概略図が示され
る。図1に示される感熱記録装置10(以下、記録装置
10とする)は、樹脂フィルムや紙等を支持体として、
その一面に感熱記録層を形成してなる感熱材料に感熱記
録を行うものであり、図示例においては、一例として、
透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)
を支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなる
感熱材料A(以下、感熱材料Aとする)を用いる。この
ような記録装置10は、感熱材料が収容されたマガジン
24が装填される装填部14、供給搬送部16、サーマ
ルヘッド66によって感熱材料に感熱記録を行う記録部
18、および排出部22を有して構成される。
【0012】また、図2に示されるように、記録部18
のサーマルヘッド66には、各種の画像処理を行う画像
処理装置80、画像メモリ82および記録制御装置84
が接続される。このサーマルヘッド66は、記録中に本
発明の温度制御方法によって温度調整されるものであ
り、その近傍には、冷却制御装置86によって駆動され
る4つのファン76(76a〜76d)が配置される。
【0013】このような記録装置10においては、供給
搬送部16によって記録部18まで感熱材料Aを搬送し
て、サーマルヘッド66を感熱材料Aに押圧しつつ、グ
レーズの延在方向(すなわち主走査方向)と直交する副
走査方向に感熱材料Aを搬送して、記録画像に応じて各
発熱素子を発熱することにより、感熱材料Aを発色し
て、感熱記録を行う。
【0014】図示例において、感熱材料Aは、例えばB
4サイズ等の所定のサイズのカットシートである。この
ような感熱材料Aは、通常、100枚等の所定単位の積
層体(束)とされて袋体や帯等で包装されており、図示
例においては、所定単位の束のまま感熱記録層を下面と
して記録装置10のマガジン24に収納され、一枚づつ
マガジン24から取り出されて感熱記録に供される。
【0015】マガジン24は、開閉自在な蓋体26を有
する筐体であり、感熱材料Aを収納して記録装置10の
装填部14に装填される。装填部14は、記録装置10
のハウジング28に形成された挿入口30、案内板32
および案内ロール34,34、停止部材36を有してお
り、マガジン24は、蓋体26側を先にして挿入口30
から記録装置10内に挿入され、案内板32および案内
ロール34に案内されつつ、停止部材36に当接する位
置まで押し込まれることにより、記録装置10の所定の
位置に装填される。
【0016】供給搬送手段16は、装填部14に装填さ
れたマガジン24から感熱材料Aを取り出して、記録部
18に搬送するものであり、吸引によって感熱材料Aを
吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段42、搬
送ガイド44、および搬送ガイド44の出口に位置する
規制ローラ対52を有する。搬送手段42は、搬送ロー
ラ46と、この搬送ローラ46と同軸のプーリ47a、
回転駆動源に接続されるプーリ47bならびにテンショ
ンプーリ47cと、この3つのプーリに張架されるエン
ドレスベルト48と、搬送ローラ46に押圧されるニッ
プローラ50とを有して構成され、吸盤40によって枚
葉された感熱材料Aの先端を搬送ローラ46とニップロ
ーラ50とによって挟持して、感熱材料Aを搬送する。
【0017】記録装置10において記録開始の指示が出
されると、図示しない開蓋機構によって蓋体26が開放
され、吸盤40を用いた枚葉機構がマガジン24から感
熱材料Aを一枚取り出し、感熱材料Aの先端を搬送手段
42(搬送ローラ46とニップローラ50)に供給す
る。搬送ローラ46とニップローラ50とによって感熱
材料Aが挟持された時点で、吸盤40による吸引は開放
され、供給された感熱材料Aは、搬送ガイド44によっ
て案内されつつ搬送手段42によって規制ローラ対52
に搬送される。なお、記録に供される感熱材料Aがマガ
ジン24から完全に排出された時点で、前記開蓋機構に
よって蓋体26が閉塞される。
【0018】搬送ガイド44によって規定される搬送手
段42から規制ローラ対52に至るまでの距離は、感熱
材料Aの搬送方向の長さより若干短く設定されており、
搬送手段42による搬送で感熱材料Aの先端が規制ロー
ラ対52に至るが、規制ローラ対52は最初は停止して
おり、感熱材料Aの先端はここで一旦停止して位置決め
される。この感熱材料Aの先端が規制ローラ対52に至
った時点で、サーマルヘッド66(グレーズ70a)の
温度が確認され、サーマルヘッド66の温度が所定温度
であれば、規制ローラ対52による感熱材料Aの搬送が
開始され、感熱材料Aは、記録部18に搬送される。
【0019】図2に、記録部18の概略図を示す。記録
部18は、サーマルヘッド66と、プラテンローラ60
と、クリーニングローラ対56と、ガイド58および6
2と、サーマルヘッド66を冷却するファン76(76
a〜76d)と、記録制御系を構成する画像処理装置8
0、画像メモリ82および記録制御装置84と、冷却フ
ァン76の駆動を制御する本発明の特徴である冷却制御
装置86とを有する。サーマルヘッド66は、例えば、
最大B4サイズまでの記録が可能な、約300dpiの
記録(画素)密度の感熱記録を行うものであって、感熱
材料Aへの感熱記録を行う発熱素子が、全部で3072
個、主走査方向(図1および図2において紙面と垂直方
向)に配列されるグレーズ70aが形成されたサーマル
ヘッド本体70(以下、ヘッド本体70とする)と、ヘ
ッド本体70に固定されたヒートシンク72とから構成
される。このサーマルヘッド66は、支点68aを中心
に矢印a方向および逆方向に回動自在な支持部材68に
支持されている。
【0020】プラテンローラ60は、感熱材料Aを所定
位置に保持しつつ所定の記録速度で回転し、主走査方向
と直交する副走査方向(図2中の矢印b方向)に感熱材
料Aを搬送する。クリーニングローラ対56は、弾性体
である粘着ゴムローラ56aと、通常のローラ56bと
からなるローラ対であり、粘着ゴムローラ56aが感熱
材料Aの感熱記録層に付着したゴミ等を除去して、グレ
ーズ70aへのゴミの付着や、ゴミが記録に悪影響を与
えることを防止する。
【0021】図示例の記録装置10において、感熱材料
Aが搬送される前は、支持部材68は上方(矢印a方向
と逆の方向)に回動しており、ヘッド本体70のグレー
ズ70aとプラテンローラ60とは接触していない。前
述の規制ローラ対52による搬送が開始されると、感熱
材料Aは、次いでクリーニングローラ対56に挟持さ
れ、さらに、ガイド58によって案内されつつ搬送され
る。感熱材料Aの先端が記録開始位置(グレーズ70a
に対応する位置)に搬送されると、支持部材68が矢印
a方向に回動して、感熱材料Aがグレーズ70aとプラ
テンローラ60とで挟持されて、記録層にグレーズ70
aが押圧された状態となり、感熱材料Aはプラテンロー
ラ60によって所定位置に保持されつつ、プラテンロー
ラ60(および規制ローラ対52と搬送ローラ対63)
によって矢印b方向に搬送される。この搬送に伴い、記
録画像に応じてグレーズ70aの各発熱素子を加熱する
ことにより、感熱材料Aに感熱記録が行われる。
【0022】前述のように、サーマルヘッド66(ヘッ
ド本体70)の記録制御系は、基本的に、画像処理装置
80、画像メモリ82、および記録制御装置84から構
成される。CTやMRI等の画像データ供給源Rからの
画像データ(画像情報)は、各種の画像処理回路やメモ
リが組み合わされてなる画像処理装置80に送られる。
【0023】画像データ供給源Rから供給された画像デ
ータは、図示しない処理部において必要に応じてフォー
マット(拡大・縮小、コマ割り当て)された後、先ず、
鮮鋭度補正部80Aにおいて、画像の輪郭を強調するた
めの鮮鋭度補正(シャープネス処理)を施され、次い
で、階調補正部80Bにおいて感熱フィルムAのγ値等
に応じた適正画像を得るための階調補正を施されると共
に、記録制御装置84によるヘッド本体70の駆動に応
じた画像データに変換され、次いで、温度上昇補正部8
0Cにおいて発熱素子の温度に応じて発熱エネルギを調
整する温度上昇補正を施され、次いで、シェーディング
補正部80Dにおいてシェーディング補正を施され、次
いで、抵抗値補正部80Eにおいて各発熱素子の抵抗値
の差を補正する抵抗値補正を施され、さらに、黒比率補
正部80Fにおいて加熱による発熱素子の抵抗値変化に
よらず、同じ濃度に対応する画像データを同濃度で発色
するための黒比率補正を施され、ヘッド本体70による
感熱記録のための画像データとして画像メモリ82に出
力される。
【0024】ここで、画像処理装置80の温度上昇補正
部80Cにおける温度上昇補正の一例について説明す
る。温度上昇補正は、1画面の記録画像を所定数の画素
を有する所定数の領域に分割して、分割された各領域毎
に画像データの代表値を算出し、この画像データの代表
値とサーミスタ等により検出される温度初期値とから各
領域の温度予測値を算出し、この温度予測値から各領域
に対する温度上昇補正を行うための補正係数を算出し、
各領域に対する補正係数を補間して各画素に対する補正
係数を算出し、この補正係数を用いて各画素の画像デー
タを補正する。
【0025】具体的には、1画面の記録画像を所定数の
画素を有する所定数の領域にメッシュ状に分割し、領域
内の所定の1画素の画像データを代表値とする方法;
領域内の所定数の画素の画像データの平均値を代表値と
する方法; 領域内の全画素の画像データの平均値を代
表値とする方法; 等によって、分割した各領域の画像
データの代表値を算出する。次いで、各領域内の画像デ
ータの代表値と、前記サーマルヘッド66の周辺温度、
サーマルヘッド66の温度等から検出される温度初期値
とから、温度予測値を算出する。例えば、サーマルヘッ
ド66の伝熱系を容量成分Cと抵抗成分RとからなるC
Rモデルによる電気系の等価回路に置換して、伝熱系の
単位時間当たりの発熱量、温度、熱容量および熱抵抗
を、それぞれ電気系の電流、電圧、容量および抵抗に置
き換えて、温度予測値を算出する方法が例示される。得
られた温度予測値から、あらかじめ設定されたアルゴリ
ズム等を用いて各領域に対する温度上昇補正の補正係数
を算出し、領域に対する補正係数を補間して、画面の記
録画像の各画素に対する補正係数を算出し、この補正係
数を画像データに乗算することにより、画像データの温
度上昇補正をする。以上の温度上昇補正の方法は、本出
願人による特願平8−25035号明細書に詳述されて
いる。
【0026】以上の説明から明らかなように、温度上昇
補正の補正係数は、サーマルヘッド66の周囲温度や、
サーマルヘッド66の温度に依存するものであり、すな
わち、前述の冷却強度に依存する。従って、本発明にお
いては、記録中の冷却強度に応じて、温度上昇補正の補
正係数を変更するのが好ましい。これにより、記録中の
温度変化をより小さくして、より精度の高い温度上昇補
正を行い、より高画質の感熱記録を行うことができる。
【0027】記録制御装置84は、画像メモリ82に記
憶された画像データを、主走査方向の1ラインずつ順次
読み出し、読み出した感熱記録画像データに応じて変調
した画像信号(画像に応じた電圧印加時間幅)として、
発熱の基準クロックである発熱信号に応じてヘッド本体
70に出力する。ヘッド本体70の各発熱素子は、この
画像信号に応じて発熱し、前述のように、感熱フィルム
Aをプラテンローラ60等によって矢印b方向に搬送し
つつ、感熱記録を行う。
【0028】図示例の記録装置10において、ヘッド本
体70は、ヒートシンク72および冷却ファン76によ
って冷却される。図2および図3(サーマルヘッド66
近傍の概略平面図)に示されるように、ヒートシンク7
2は、ヘッド本体70に固定される、ヘッド本体70と
ほぼ同形状の板材であるベース部72aと、このベース
部72aに垂直な多数の板状のフィン74bとから構成
される、サーマルヘッド用の公知のヒートシンク72で
ある。なお、ヒートシンク72の形成材料には特に限定
はなく、通常、アルミニウム等の金属で形成される。冷
却ファン76は、ヒートシンク72等に冷却風を当てる
ことにより、ヘッド本体70を冷却するものである。こ
の冷却ファン76は、後述する本発明の温度制御方法に
応じて駆動される。なお、ヒートシンク72のベース部
72aには、ヒータ(図示省略)が取り付けられてい
る。記録装置10においては、記録待機中は、ヒータお
よび/または空打ち、ならびに冷却ファン76によっ
て、ヘッド本体70(ベース部72a)の温度を所定温
度に保っている。
【0029】図3に示されるように、図示例の記録装置
10は、4つのファン76a,76b,76cおよび7
6dを有し、各ファン76は、冷却制御装置86によっ
て独立に互いに駆動される。なお、本発明においては、
ファン数は4つに限定はされず、3つ以下でも5つ以上
でもよく、ファンの出力(冷却風量)やサーマルヘッド
の大きさ等に応じて適宜決定すればよい。また、記録装
置10には、ファン76からの冷却風の温度を測定する
ことによりサーマルヘッド66の周辺温度を測定するサ
ーミスタ74、およびグレーズ70aの上で、かつ主走
査方向の中心でベース部72aの温度を計ることにより
サーマルヘッド66の温度を測定するサーミスタ78が
配置されている。両サーミスタによる温度測定結果は、
記録制御装置84に送られる。
【0030】なお、サーマルヘッド66の周辺温度、お
よびサーマルヘッド66のグレーズ70aの温度測定位
置は、図示例に限定はされず、冷却風およびグレーズ7
0aの温度がより的確に検出できる位置であればよい。
また、サーマルヘッド66のグレーズ70aの温度を測
定するサーミスタ78は、ベース部72aのグレーズ7
0a上に、複数個が所定間隔で配置されるのが好まし
い。さらに、サーマルヘッド66の周辺温度を測定する
サーミスタ74も複数個設けてもよい。
【0031】冷却制御装置86は、冷却ファン76の駆
動及び停止さらには回転速度を制御するためのものであ
り、記録時において冷却ファン76を連続的に駆動させ
るとともに、待機時においては、冷却ファン76を記録
時と同様に、あるいは、記録時とは別の駆動方法で駆動
させる。すなわち、本発明においては、記録を行ってい
ない待機時であっても冷却ファン76を駆動させるよう
に制御することを特徴とする。
【0032】ここで、従来の感熱画像記録装置において
は、前述のように、記録開始の直前(例えば5秒位前)
から冷却ファン76を回し始め、記録が終了すると冷却
ファン76の回転を停止することが行われている。しか
しながら、電源が入った状態で、冷却ファン76を停止
してしまうと、装置内の各部位において通電により発生
する熱により、サーマルヘッド周辺の環境温度が徐々に
高くなってしまう。このような状態で再び感熱記録を開
始すると、冷却ファン76の冷却風によりサーマルヘッ
ド66の周辺温度が急激に低下する。このため、サーマ
ルヘッド66周辺の空気の温度を検知するサーミスタ7
4がこの急激な温度変化に追随することができずに、実
際の冷却風の温度よりも高めの温度を示してしまう。従
って、このサーマルヘッド66周辺の空気の温度および
サーマルヘッド66自体の温度等に基づいて温度上昇補
正に十分な正確性が確保できない。
【0033】そこで、本発明では、上述のように、記録
時のみならず待機時であっても冷却ファン76を駆動さ
せ、サーマルヘッド66の周辺温度を待機時であっても
外気と近い温度に保つことにより、サーミスタ74が追
随できないような、サーマルヘッド66の周辺温度の急
激な変化を防ぎ、サーミスタ74が正確な温度を検知す
ることを可能としたものである。
【0034】具体的には、図4(a)に示されるよう
に、待機時において、冷却ファン76を間欠駆動、例え
ば所定の周期Tで所定時間t駆動させることにより行え
ばよい。この周期Tおよび各周期毎の駆動時間tは、サ
ーマルヘッド66の周辺温度の上昇を抑えて外気に近い
温度となるようにサーマルヘッド66とその使用環境に
応じて適宜決定すればよく、特に制限はないが、例えば
t/Tが1/100〜1/5、または、tが0.1〜
5、Tが1〜100とするのが好ましい。10秒間の周
期で、各周期における駆動時間tを1秒間としてもよ
い。また、待機時における冷却ファン76の駆動方法
は、少なくともサーマルヘッド66の周辺温度の上昇を
ある程度抑えられるように駆動させておけば、いかなる
駆動方法であってもよく、例えば、図4(b)に示され
るように、冷却ファン76の待機時における回転速度f
2 を、記録時における回転速度f1 よりも小さくする方
法としてもよく、この場合は例えばf2 /f1 が1/1
00〜1/5とするのが好ましい。また、図4(c)に
示されるように、記録時と全く同様の回転速度f1 で、
連続的に駆動させてもよい。あるいは、待機時において
複数個の冷却ファン76のうちの一部の冷却ファン76
のみを駆動させてもよい。
【0035】このようにして感熱記録が終了した感熱材
料Aは、ガイド62に案内されつつ、プラテンローラ6
0ならびに搬送ローラ対64に搬送されて排出部22の
トレイ88に排出される。トレイ88は、ハウジング2
8に形成された排出口90を経て記録装置10の外部に
突出しており、画像が記録された感熱材料Aは、この排
出口90を経て外部に排出され、取り出される。
【0036】以上、本発明のサーマルヘッドの温度制御
方法について詳細に説明したが、本発明は以上の例に限
定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
サーマルヘッドの温度制御方法によれば、サーマルヘッ
ドを用いた感熱記録において、記録中の冷却風の温度と
記録前に測定するサーマルヘッドの周囲の空気の温度を
近い温度とすることにより、温度補正、濃度補正の誤差
を低減して、より高画質な画像記録を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサーマルヘッドの温度制御方法を利
用する感熱記録装置の一例の概念図である。
【図2】 図1に示される感熱記録装置の記録部の概念
図である。
【図3】 図1に示される感熱記録装置の記録部の平面
の概念的に示す図であって、冷却強度の制御系を示す図
である。
【図4】 冷却強度の一例におけるファンの駆動方法を
説明するためのタイムチャートである。(a)は待機時
に冷却ファンを所定周期で所定時間駆動させる場合を、
(b)は待機時における冷却ファンの回転速度を記録時
における回転速度よりも小さくさせる場合を、(c)は
待機時においても記録時と同様に駆動させる場合を示
す。
【符号の説明】
10 (感熱画像)記録装置 14 装填部 16 供給搬送手段 18 記録部 22 排出部 24 マガジン 26 蓋体 28 ハウジング 30 挿入口 32 案内板 34 案内ロール 36 停止部材 40 吸盤 42 搬送手段 44 搬送ガイド 48 エンドレスベルト 50 ニップローラ 52 規制ローラ対 56 クリーニングローラ対 58,62 ガイド 60 プラテンローラ 64 搬送ローラ対 66 サーマルヘッド 68 支持部材 70 (サーマル)ヘッド本体 72 ヒートシンク 74,78 サーミスタ 76 ファン 80 画像処理装置 82 画像メモリ 84 記録制御装置 86 冷却制御装置 88 トレイ 90 排出口 A 感熱(記録)材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーマルヘッドを用いて感熱記録材料に画
    像を記録する感熱画像記録において、 前記サーマルヘッドに冷却風を与える冷却ファンを記録
    時のみならず記録時以外においても連続的にあるいは断
    続的に駆動させることを特徴とするサーマルヘッドの温
    度制御方法。
  2. 【請求項2】前記冷却ファンを所定の周期で所定時間駆
    動させる請求項1に記載のサーマルヘッドの温度制御方
    法。
  3. 【請求項3】前記冷却ファンの前記記録時以外における
    回転速度が、前記記録時における回転速度よりも小さい
    請求項1または2に記載のサーマルヘッドの温度制御方
    法。
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