JPH10175320A - サーマルヘッドの温度制御方法 - Google Patents

サーマルヘッドの温度制御方法

Info

Publication number
JPH10175320A
JPH10175320A JP8337832A JP33783296A JPH10175320A JP H10175320 A JPH10175320 A JP H10175320A JP 8337832 A JP8337832 A JP 8337832A JP 33783296 A JP33783296 A JP 33783296A JP H10175320 A JPH10175320 A JP H10175320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
thermal head
temperature
heat
fan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8337832A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kojima
島 徹 也 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP8337832A priority Critical patent/JPH10175320A/ja
Publication of JPH10175320A publication Critical patent/JPH10175320A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】サーマルヘッドを用いた感熱記録において、記
録中にサーマルヘッドが必要以上に冷却されることがな
く、高画質な感熱記録を、効率よく安定して行うことを
可能にするサーマルヘッドの温度制御方法を提供する。 【解決手段】サーマルヘッドの冷却手段としてファンを
用い、感熱記録画像の画像濃度もしくはサーマルヘッド
の発熱エネルギ、サーマルヘッドの温度、およびサーマ
ルヘッドの周辺温度の3つから選択される少なくとも1
つに応じて、ファンによる冷却強度を変更することによ
り、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
用いた感熱記録の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断画像の記録に、フィルム等を
支持体として感熱記録層を形成してなる感熱記録材料
(以下、感熱材料とする)を用いた画像記録(感熱記
録)が利用されている。また、このような感熱記録は、
X線フィルムなどの銀塩写真感光材料等を用いた画像記
録で行われている湿式の現像処理が不要であり、取り扱
いが簡単である等の利点を有することから、近年では、
超音波診断のような小型の画像記録のみならず、MRI
診断やX線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される
用途においても、医療診断のための画像記録への利用が
検討されている。
【0003】周知のように、感熱記録は、感熱材料の感
熱記録層を加熱して画像を記録する発熱素子が一方向
(主走査方向)に配列されてなるグレーズを有するサー
マルヘッドを用い、グレーズを感熱材料(感熱記録層)
に若干押圧した状態で感熱材料あるいはサーマルヘッド
を副走査搬送することによって、サーマルヘッドと感熱
材料とをグレーズの延在方向と直交する副走査方向に相
対的に移動しつつ、グレーズの各発熱素子にエネルギー
を印加して、記録画像に応じて加熱することにより、感
熱材料の感熱記録層を加熱して記録を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
感熱記録においては、高画質な画像を記録するために
は、記録中のサーマルヘッドの温度を適正な範囲に保つ
必要があるが、感熱記録を開始すると、記録による熱に
よって、次第にサーマルヘッドの温度が上昇する。ま
た、感熱材料の不要な部分(画像を記録しない部分)の
発色を防止するためには、加熱後の非記録時には発熱素
子を迅速に冷却して、感熱材料の発色温度以下にする必
要がある。他方、サーマルヘッドの温度が感熱記録に対
応する温度にならないと、記録を開始できないので、感
熱記録装置を効率よく稼動するためには、待機中のサー
マルヘッドは、記録温度より若干低めの温度に調整して
おくのが好ましい。
【0005】そのため、感熱記録装置、特に、A4サイ
ズ以上等の大型の感熱記録を行う感熱記録装置では、ヒ
ータや空打ち(待機時や非発色時等に発熱素子を発色温
度以下の所定温度に発熱する)等のサーマルヘッドの加
熱手段と、ファン等を用いたサーマルヘッドの冷却手段
とを有し、待機中はサーマルヘッドを所定温度範囲に温
調しておき、記録中は常時サーマルヘッドを冷却するこ
とで、効率よく、不要な発色のない適正な感熱記録を行
っている。ところが、本発明者の検討によれば、このよ
うな感熱記録装置では、記録中にサーマルヘッドが冷却
され過ぎ、記録エネルギー供給量の増加や、次ぎの記録
を開始するためにサーマルヘッドを所定温度まで加熱す
る必要等が生じる場合があり、感熱記録の効率低下を生
じている。
【0006】本発明の目的は、前記問題点を解決するこ
とにあり、サーマルヘッドを用いた感熱記録において、
記録中にサーマルヘッドが必要以上に冷却されることが
なく、高画質な感熱記録を、効率よく安定して行うこと
を可能にするサーマルヘッドの温度制御方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述のように、感熱記録
装置では、高画質な画像記録を効率よく行うことを目的
として、待機中はサーマルヘッドを所定温度範囲に温調
し、記録中は常時ファンによってサーマルヘッドを冷却
することが行われている。従来の感熱記録装置では、記
録中におけるファンによるサーマルヘッドの冷却強度は
一定である。ここで、ファンによる冷却効率はサーマル
ヘッドの周辺温度によって異なり、周辺温度が低ければ
冷却効率が上がる。また、サーマルヘッド(発熱素子)
の発熱量は記録画像の濃度にも依存し、画像濃度が低け
ればサーマルヘッド(発熱素子)の発熱量は低く、サー
マルヘッドの温度上昇は少ない。そのため、冷却強度が
一定の従来の感熱記録装置では、周辺温度や記録画像に
よってはサーマルヘッドの過冷却が生じる場合がある。
【0008】本発明は、上記知見を得て成されたもので
あり、発熱素子を一方向に配列してなるグレースを有す
るサーマルヘッドを用いる感熱記録において、前記サー
マルヘッドの冷却手段としてファンを用い、感熱記録画
像の画像濃度もしくは前記サーマルヘッドの発熱エネル
ギー、前記サーマルヘッドの温度、および前記サーマル
ヘッドの周辺温度の3つから選択される少なくとも1つ
に応じて、記録中における前記ファンによる冷却強度を
変更することを特徴とするサーマルヘッドの温度制御方
法を提供する。
【0009】また、前記ファンによるサーマルヘッドの
冷却強度を変更を、前記ファンの出力調整、前記ファン
の間欠運転、および複数のファンを用いてその駆動数の
調整、から選択される少なくとも1つによって行うのが
好ましい。
【0010】さらに、前記ファンによるサーマルヘッド
の冷却強度の変更に応じて、感熱記録における温度上昇
補正の補正係数を調整するのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のサーマルヘッドの
温度調整方法について、添付の図面に示される好適実施
例を基に詳細に説明する。
【0012】図1に、本発明のサーマルヘッドの温度調
整方法を利用する感熱記録装置の一例の概略図が示され
る。図1に示される感熱記録装置10(以下、記録装置
10とする)は、樹脂フィルムや紙等を支持体として、
その一面に感熱記録層を形成してなる感熱材料に感熱記
録を行うものであり、図示例においては、一例として、
透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)
を支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなる
感熱材料A(以下、感熱材料Aとする)を用いる。この
ような記録装置10は、感熱材料が収容されたマガジン
24が装填される装填部14、供給搬送部16、サーマ
ルヘッド66によって感熱材料に感熱記録を行う記録部
18、および排出部22を有して構成される。
【0013】また、図2に示されるように、記録部18
のサーマルヘッド66には、各種の画像処理を行う画像
処理装置80、画像メモリ82および記録制御装置84
が接続される。このサーマルヘッド66は、記録中に本
発明の温度調整方法によって温度調整されるものであ
り、その近傍には、冷却制御装置86によって駆動され
る4つのファン76(76a〜76d)が配置される。
【0014】このような記録装置10においては、供給
搬送部16によって記録部18まで感熱材料Aを搬送し
て、サーマルヘッド66を感熱材料Aに押圧しつつ、グ
レーズの延在方向(すなわち主走査方向)と直交する副
走査方向に感熱材料Aを搬送して、記録画像に応じて各
発熱素子を発熱することにより、感熱材料Aを発色し
て、感熱記録を行う。
【0015】図示例において、感熱材料Aは、例えばB
4サイズ等の所定のサイズのカットシートである。この
ような感熱材料Aは、通常、100枚等の所定単位の積
層体(束)とされて袋体や帯等で包装されており、図示
例においては、所定単位の束のまま感熱記録層を下面と
して記録装置10のマガジン24に収納され、一枚づつ
マガジン24から取り出されて感熱記録に供される。
【0016】マガジン24は、開閉自在な蓋体26を有
する筐体であり、感熱材料Aを収納して記録装置10の
装填部14に装填される。装填部14は、記録装置10
のハウジング28に形成された挿入口30、案内板32
および案内ロール34,34、停止部材36を有してお
り、マガジン24は、蓋体26側を先にして挿入口30
から記録装置10内に挿入され、案内板32および案内
ロール34に案内されつつ、停止部材36に当接する位
置まで押し込まれることにより、記録装置10の所定の
位置に装填される。
【0017】供給搬送手段16は、装填部14に装填さ
れたマガジン24から感熱材料Aを取り出して、記録部
18に搬送するものであり、吸引によって感熱材料Aを
吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段42、搬
送ガイド44、および搬送ガイド44の出口に位置する
規制ローラ対52を有する。搬送手段42は、搬送ロー
ラ46と、この搬送ローラ46と同軸のプーリ47a、
回転駆動源に接続されるプーリ47bならびにテンショ
ンプーリ47cと、この3つのプーリに張架されるエン
ドレスベルト48と、搬送ローラ46に押圧されるニッ
プローラ50とを有して構成され、吸盤40によって枚
葉された感熱材料Aの先端を搬送ローラ46とニップロ
ーラ50とによって挟持して、感熱材料Aを搬送する。
【0018】記録装置10において記録開始の指示が出
されると、図示しない開蓋機構によって蓋体26が開放
され、吸盤40を用いた枚葉機構がマガジン24から感
熱材料Aを一枚取り出し、感熱材料Aの先端を搬送手段
42(搬送ローラ46とニップローラ50)に供給す
る。搬送ローラ46とニップローラ50とによって感熱
材料Aが挟持された時点で、吸盤40による吸引は開放
され、供給された感熱材料Aは、搬送ガイド44によっ
て案内されつつ搬送手段42によって規制ローラ対52
に搬送される。なお、記録に供される感熱材料Aがマガ
ジン24から完全に排出された時点で、前記開蓋機構に
よって蓋体26が閉塞される。
【0019】搬送ガイド44によって規定される搬送手
段42から規制ローラ対52に至るまでの距離は、感熱
材料Aの搬送方向の長さより若干短く設定されており、
搬送手段42による搬送で感熱材料Aの先端が規制ロー
ラ対52に至るが、規制ローラ対52は最初は停止して
おり、感熱材料Aの先端はここで一旦停止して位置決め
される。この感熱材料Aの先端が規制ローラ対52に至
った時点で、サーマルヘッド66(グレーズ70a)の
温度が確認され、サーマルヘッド66の温度が所定温度
であれば、規制ローラ対52による感熱材料Aの搬送が
開始され、感熱材料Aは、記録部18に搬送される。
【0020】図2に、記録部18の概略図を示す。記録
部18は、サーマルヘッド66と、プラテンローラ60
と、クリーニングローラ対56と、ガイド58および6
2と、サーマルヘッド66を冷却するファン76(76
a〜76d)と、記録制御系を構成する画像処理装置8
0、画像メモリ82および記録制御装置84と、ファン
76の駆動を制御する冷却制御装置86と等を有する。
サーマルヘッド66は、例えば、最大B4サイズまでの
記録が可能な、約300dpiの記録(画素)密度の感
熱記録を行うものであって、感熱材料Aへの感熱記録を
行う発熱素子が、全部で3072個、主走査方向(図1
および図2において紙面と垂直方向)に配列されるグレ
ーズ70aが形成されたサーマルヘッド本体70(以
下、ヘッド本体70とする)と、ヘッド本体70に固定
されたヒートシンク72とから構成される。このサーマ
ルヘッド66は、支点68aを中心に矢印a方向および
逆方向に回動自在な支持部材68に支持されている。
【0021】プラテンローラ60は、感熱材料Aを所定
位置に保持しつつ所定の記録速度で回転し、主走査方向
と直交する副走査方向(図2中の矢印b方向)に感熱材
料Aを搬送する。クリーニングローラ対56は、弾性体
である粘着ゴムローラ56aと、通常のローラ56bと
からなるローラ対であり、粘着ゴムローラ56aが感熱
材料Aの感熱記録層に付着したゴミ等を除去して、グレ
ーズ70aへのゴミの付着や、ゴミが記録に悪影響を与
えることを防止する。
【0022】図示例の記録装置10において、感熱材料
Aが搬送される前は、支持部材68は上方(矢印a方向
と逆の方向)に回動しており、ヘッド本体70のグレー
ズ70aとプラテンローラ60とは接触していない。前
述の規制ローラ対52による搬送が開始されると、感熱
材料Aは、次いでクリーニングローラ対56に挟持さ
れ、さらに、ガイド58によって案内されつつ搬送され
る。感熱材料Aの先端が記録開始位置(グレーズ70a
に対応する位置)に搬送されると、支持部材68が矢印
a方向に回動して、感熱材料Aがグレーズ70aとプラ
テンローラ60とで挟持されて、記録層にグレーズ70
aが押圧された状態となり、感熱材料Aはプラテンロー
ラ60によって所定位置に保持されつつ、プラテンロー
ラ60(および規制ローラ対52と搬送ローラ対64)
によって矢印b方向に搬送される。この搬送に伴い、記
録画像に応じてグレーズ70aの各発熱素子を加熱する
ことにより、感熱材料Aに感熱記録が行われる。
【0023】前述のように、サーマルヘッド66(ヘッ
ド本体70)の記録制御系は、基本的に、画像処理装置
80、画像メモリ82、および記録制御装置84から構
成される。CTやMRI等の画像データ供給源Rからの
画像データ(画像情報)は、各種の画像処理回路やメモ
リが組み合わされてなる画像処理装置80に送られる。
【0024】画像データ供給源Rから供給された画像デ
ータは、図示しない処理部において必要に応じてフォー
マット(拡大・縮小、コマ割り当て)された後、先ず、
鮮鋭度補正部80Aにおいて、画像の輪郭を強調するた
めの鮮鋭度補正(シャープネス処理)を施され、次い
で、階調補正部80Bにおいて感熱フィルムAのγ値等
に応じた適正画像を得るための階調補正を施されると共
に、記録制御装置84によるヘッド本体70の駆動に応
じた画像データに変換され、次いで、温度上昇補正部8
0Cにおいて発熱素子の温度に応じて発熱エネルギを調
整する温度上昇補正を施され、次いで、シェーディング
補正部80Dにおいてシェーディング補正を施され、次
いで、抵抗値補正部80Eにおいて各発熱素子の抵抗値
の差を補正する抵抗値補正を施され、さらに、黒比率補
正部80Fにおいて加熱による発熱素子の抵抗値変化に
よらず、同じ濃度に対応する画像データを同濃度で発色
するための黒比率補正を施され、ヘッド本体70による
感熱記録のための画像データとして画像メモリ82に出
力される。
【0025】記録制御装置84は、画像メモリ82に記
憶された画像データを読み出し、主走査方向の1ライン
ずつ順次、感熱記録画像データに応じて変調した画像信
号(画像に応じた電圧印加時間幅)として、発熱の基準
クロックである発熱信号に応じてヘッド本体70に出力
する。ヘッド本体70の各発熱素子は、この画像信号に
応じて発熱し、前述のように、感熱フィルムAはプラテ
ンローラ60等によって矢印b方向に搬送されつつ、感
熱記録が行われる。
【0026】図示例の記録装置10において、ヘッド本
体70は、ヒートシンク72およびファン76によって
冷却される。図2および図3(サーマルヘッド66近傍
の概略平面図)に示されるように、ヒートシンク72
は、ヘッド本体70に固定される、ヘッド本体70とほ
ぼ同形状の板材であるベース部72aと、このベース部
72aに垂直な多数の板状のフィン74bとから構成さ
れる、サーマルヘッド用の公知のヒートシンク72であ
る。なお、ヒートシンク72の形成材料には特に限定は
なく、通常、アルミニウム等の金属で形成される。ファ
ン76は、ヒートシンク72等に冷却風を当てることに
より、ヘッド本体70を冷却するものである。このファ
ン76は、本発明の温度制御方法に応じて駆動される。
なお、ヒートシンク72のベース部72aには、ヒータ
(図示省略)が取り付けられている。記録装置10にお
いては、記録待機中は、ヒータおよび/または空打ち、
ならびにファン76によって、ヘッド本体70(ベース
部72a)の温度を所定温度に保っている。
【0027】図3に示されるように、図示例の記録装置
10は、4つのファン76a,76b,76cおよび7
6dを有し、各ファン76は、冷却制御装置86によっ
て互いに独立に駆動される。なお、本発明においては、
ファン数は4つに限定はされず、3つ以下でも5つ以上
でもよく、ファンの出力(冷却風量)やサーマルヘッド
の大きさ等に応じて適宜決定すればよい。また、記録装
置10には、ファン76からの冷却風の温度を測定する
ことによりサーマルヘッド66の周辺温度を測定するサ
ーミスタ74、およびグレーズ70aの上で、かつ主走
査方向の中心でベース部72aの温度を計ることにより
サーマルヘッド66の温度を測定するサーミスタ78が
配置されている。両サーミスタによる温度測定結果は、
冷却制御装置86に送られる。さらに、冷却制御装置8
6には、記録制御装置84から次ぎに記録する1画像
(感熱材料1枚)の画像データの平均値が送られてい
る。
【0028】なお、サーマルヘッド66の周辺温度、お
よびサーマルヘッド66の温度測定位置は、図示例に限
定はされず、目的とする温度が測定できる位置であれば
よいが、冷却風がサーマルヘッド66の温度に与える影
響は大きく、また、サーマルヘッド66の温度制御で最
も重要なのはグレーズ70a(発熱素子)であるので、
両温度測定は、図示例のように、冷却風およびグレーズ
70aの近くの温度がより的確に検出できる位置である
のが好ましい。また、ベース部72aのグレーズ70a
の近くには、温度上昇補正や黒比率補正のためにグレー
ズ70aの近くの温度を検出するサーミスタが所定間隔
で配置されているので、これらが検出する平均温度や、
最高もしくは最低温度等を、サーマルヘッド66の温度
として用いてもよい。
【0029】冷却制御装置86は、上記サーマルヘッド
66の周辺温度、サーマルヘッド66の温度、画像デー
タの平均値をパラメータとして、画像データの平均値、
ならびにサーマルヘッド66の温度と周辺温度との差、
さらに記録装置10の駆動状態に応じて、ファン76に
よるサーマルヘッド66の冷却強度を4段階、具体的に
は、非冷却(off)、強、中および弱の4段階(記録
中は強、中、弱の3段階)に変更する。これにより、サ
ーマルヘッド66の確実な冷却と共に、冷え過ぎを防止
し、記録中におけるサーマルヘッド66の温度変化を小
さくし、かつ、サーマルヘッド66の冷えすぎによる待
機時間等を無くし、高画質な感熱記録を、効率よく安定
して行うことが可能になる。以下に、その一例を示す。
なお、以下の例においては、駆動時における各冷却ファ
ン76の冷却風量は一定である。
【0030】offは、記録待機時等の記録時以外に適
用される冷却強度であって、4つのファン76を全て常
時停止する。強は、記録時以外の温度調整時および記録
時に適用される冷却強度であって、例えば、4つのファ
ン76を全て常時駆動する。中は、記録時に適用される
冷却強度で、強よりも全体の風量を低減して冷却強度を
低くしたものであり、例えば、図4に示されるように、
ファン76a→ファン76c→ファン76b→ファン7
6d……の順で、所定の間隔で所定時間だけ駆動するこ
とにより、4つのファン76を位相を変えて間欠駆動し
て、強よりも冷却強度を低くする。弱も記録時に適用さ
れる冷却強度で、中よりも全体の風量を低減して、さら
に冷却強度を低くしたものであり、例えば、図4に示さ
れる中において、各ファン76の駆動間隔を長く、およ
び/または、駆動時間を短くすることにより、各ファン
76の間欠運転中に全ファン76の停止状態を作ること
により、中よりもより冷却強度を低くする。
【0031】ここで、上記冷却強度の中および弱のよう
に、ファン76を間欠運転する場合には、各ファン76
毎の駆動間隔(図4中、ファン76aで例示する矢印x
で示す停止時間)が重要であり、記録中における温度変
動を小さくするために、サーマルヘッド66の蓄熱時定
数よりも短くするのが好ましい。具体的には、各ファン
76毎の駆動間隔は4秒以下とするのがより好ましい。
なお、上記の例においては、運転強度の中および弱等の
間欠運転ではファン76を1つずつ駆動しているが、本
発明はこれに限定はされず、2〜4個の複数のファンを
同時に駆動して間欠運転を行ってもよい。
【0032】以上の例では、冷却強度の変更方法とし
て、ファン76の間欠運転と駆動数の調整とを用いてい
るが、冷却強度の変更方法としては、これ以外に各ファ
ンの出力調整(例えば、駆動電圧の調整等)による冷却
風量の調整等も好適に利用可能である。また、冷却強度
の変更は、以上の例のファンの間欠運転およびファンの
駆動数の調整を組み合わせに限定はされず、ファン76
の間欠運転、駆動数の調整、冷却風量の調整のいずれか
1つのみを用いて行ってもよく、あるいは、駆動数の調
整と冷却風量の調整等の2つの方法を任意で組み合わせ
て行ってもよく、3つの方法をすべて併用して行っても
よい。さらに、冷却強度の変更は、前記4段階に限定は
されず、3段階以下であってもよく、あるいは、5段階
以上の変更を行ってもよい。
【0033】前述のように、図示例の記録装置10にお
いては、記録中に、画像データの平均値およびサーマル
ヘッド66の温度と周辺温度との差(サーマルヘッド温
度−周辺温度=サーミスタ78−サーミスタ74)に応
じて、冷却強度を前記3段階に切り替える。強度の決定
方法は任意で、装置に応じて適宜決定すればよい。
【0034】下記表1にその1例を示す。表1に示され
る方法は、サーマルヘッド66の温度と周辺温度との温
度差ΔTを任意なTF1〜TF5で定義される6階級に
分け、このΔTの各階級毎に、画像データの平均値Ma
vを任意なDT1とDT2で定義される3階級に分け、
記録時のΔTとMavとがどの領域に入るかによって、
冷却強度を強、中、弱のいずれにするかを決定するもの
であり、基本的に、温度差ΔTが大きい程、また平均値
Mavが小さい程、冷却強度は弱くなるように設定され
る。
【0035】
【0036】例えば、温度差ΔTがTF2≦ΔT<TF
3である場合には、平均値MavがDT31〜DT32
で定義されるどの階級に入るかを調べ、Mav≧DT3
1であれば冷却強度は強、DT31>Mav≧DT32
であれば冷却強度は中、DT32>Mavであれば冷却
強度は弱と決定される。
【0037】以上の例では、画像の濃度(発熱エネル
ギ)として1画像の画像データの平均値を用いて冷却強
度を決定しているが、これ以外にも、画像データの合
計、画像の平均濃度、発熱エネルギ(サーマルヘッドの
駆動エネルギ)の平均もしくは合計等を用いて、冷却強
度を決定してもよい。また、以上の例では、冷却強度を
決定するパラメータとして、画像の濃度(発熱エネル
ギ)、サーマルヘッド66の周辺温度、サーマルヘッド
66の温度の3つを用いているが、本発明はこれに限定
はされず、上記3つのパラメータの内の1つのみを用い
て冷却強度を決定してもよく、また、2つのパラメータ
を任意で組み合わせて、その結果に応じて冷却強度を決
定してもよい。しかしながら、より好適な冷却を行うた
めには、参照するパラメータは多いほうが好ましい。
【0038】前述のように、記録装置10においては、
画像処理装置80の温度上昇補正部80Cにおいて、画
像データに、発熱素子の温度に応じて発熱エネルギを調
整する温度上昇補正が施される。
【0039】温度上昇補正は、一般的に、1画面の記録
画像を所定数の画素を有する所定数の領域に分割して、
分割された各領域毎に画像データの代表値を算出し、こ
の画像データの代表値とサーミスタ等により検出される
温度初期値とから各領域の温度予測値を算出し、この温
度予測値から各領域に対する温度上昇補正を行うための
補正係数を算出し、各領域に対する補正係数を補間して
各画素に対する補正係数を算出し、この補正係数を用い
て各画素の画像データを補正する。
【0040】具体的には、1画面の記録画像を所定数の
画素を有する所定数の領域にメッシュ状に分割し、領域
内の所定の1画素の画像データを代表値とする方法;
領域内の所定数の画素の画像データの平均値を代表値と
する方法; 領域内の全画素の画像データの平均値を代
表値とする方法; 等によって、分割した各領域の画像
データの代表値を算出する。次いで、各領域内の画像デ
ータの代表値と、前記サーマルヘッド66の周辺温度、
サーマルヘッド66の温度等により検出される温度初期
値とから、温度予測値を算出する。例えば、サーマルヘ
ッド66の伝熱系を容量成分Cと抵抗成分Rとからなる
CRモデルによる電気系の等価回路に置換して、伝熱系
の単位時間当たりの発熱量、温度、熱容量および熱抵抗
を、それぞれ電気系の電流、電圧、容量および抵抗に置
き換えて、温度予測値を算出する方法が例示される。得
られた温度予測値から、あらかじめ設定されたアルゴリ
ズム等を用いて各領域に対する温度上昇補正の補正係数
を算出し、領域に対する補正係数を補間して、画面の記
録画像の各画素に対する補正係数を算出し、この補正係
数を画像データに乗算することにより、画像データの温
度上昇補正をする。以上の温度上昇補正の方法は、本出
願人による特願平8−25035号明細書に詳述されて
いる。
【0041】以上の説明から明らかなように、温度上昇
補正の補正係数は、サーマルヘッド66の周囲温度や、
サーマルヘッド66の温度に依存するものであり、すな
わち、前述の冷却強度に依存する。従って、本発明にお
いては、記録中の冷却強度に応じて、温度上昇補正の補
正係数を変更するのが好ましい。これにより、記録中の
温度変化をより小さくして、より精度の高い温度上昇補
正を行い、より高画質の感熱記録を行うことができる。
【0042】このようにして感熱記録が終了した感熱材
料Aは、ガイド62に案内されつつ、プラテンローラ6
0ならびに搬送ローラ対64に搬送されて排出部22の
トレイ88に排出される。トレイ88は、ハウジング2
8に形成された排出口90を経て記録装置10の外部に
突出しており、画像が記録された感熱材料Aは、この排
出口90を経て外部に排出され、取り出される。
【0043】以上、本発明のサーマルヘッドの温度制御
方法について詳細に説明したが、本発明は以上の例に限
定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
【0044】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
サーマルヘッドの温度制御方法によれば、サーマルヘッ
ドを用いた感熱記録において、記録中におけるサーマル
ヘッドの確実な冷却を行う共に、サーマルヘッドが必要
以上に冷却されることがなく、記録中のサーマルヘッド
の温度変化を小さくし、かつ、冷えすぎによる待機時間
等を無くし、高画質な感熱記録を、効率よく安定して行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドの温度制御方法を利用
する感熱記録装置の一例の概念図である。
【図2】図1に示される感熱記録装置の記録部の概念図
である。
【図3】図1に示される感熱記録装置の記録部の平面の
概念的に示す図であって、冷却強度の制御系を示す図で
ある。
【図4】冷却強度の一例におけるファンの駆動状態を説
明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
10 (感熱画像)記録装置 14 装填部 16 供給搬送手段 18 記録部 22 排出部 24 マガジン 26 蓋体 28 ハウジング 30 挿入口 32 案内板 34 案内ロール 36 停止部材 40 吸盤 42 搬送手段 44 搬送ガイド 48 エンドレスベルト 50 ニップローラ 52 規制ローラ対 56 クリーニングローラ対 58,62 ガイド 60 プラテンローラ 64 搬送ローラ対 66 サーマルヘッド 68 支持部材 70 (サーマル)ヘッド本体 72 ヒートシンク 74,78 サーミスタ 76 ファン 80 画像処理装置 82 画像メモリ 84 記録制御装置 86 冷却制御装置 88 トレイ 90 排出口 A 感熱(記録)材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱素子を一方向に配列してなるグレース
    を有するサーマルヘッドを用いる感熱記録において、 前記サーマルヘッドの冷却手段としてファンを用い、感
    熱記録画像の画像濃度もしくは前記サーマルヘッドの発
    熱エネルギ、前記サーマルヘッドの温度、および前記サ
    ーマルヘッドの周辺温度の3つから選択される少なくと
    も1つに応じて、記録中における前記ファンによる冷却
    強度を変更することを特徴とするサーマルヘッドの温度
    制御方法。
  2. 【請求項2】前記ファンによるサーマルヘッドの冷却強
    度を変更を、前記ファンの出力調整、前記ファンの間欠
    運転、および複数のファンを用いてその駆動数の調整、
    から選択される少なくとも1つによって行う請求項1に
    記載のサーマルヘッドの温度制御方法。
  3. 【請求項3】前記ファンによるサーマルヘッドの冷却強
    度の変更に応じて、感熱記録における温度上昇補正の補
    正係数を調整する請求項1または2に記載のサーマルヘ
    ッドの温度制御方法。
JP8337832A 1996-12-18 1996-12-18 サーマルヘッドの温度制御方法 Withdrawn JPH10175320A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8337832A JPH10175320A (ja) 1996-12-18 1996-12-18 サーマルヘッドの温度制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8337832A JPH10175320A (ja) 1996-12-18 1996-12-18 サーマルヘッドの温度制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10175320A true JPH10175320A (ja) 1998-06-30

Family

ID=18312395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8337832A Withdrawn JPH10175320A (ja) 1996-12-18 1996-12-18 サーマルヘッドの温度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10175320A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006051693A (ja) * 2004-08-11 2006-02-23 Noritsu Koki Co Ltd 昇華型熱転写プリンタ
JP2011025467A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Canon Inc 画像記録装置
JP2012179775A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Mitsubishi Electric Corp 印刷装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006051693A (ja) * 2004-08-11 2006-02-23 Noritsu Koki Co Ltd 昇華型熱転写プリンタ
JP2011025467A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Canon Inc 画像記録装置
JP2012179775A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Mitsubishi Electric Corp 印刷装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625333B2 (ja) 感熱画像記録装置および記録方法
JPH10286985A (ja) サーマルヘッドの調整方法
JPH09234899A (ja) 感熱記録装置
JPH10175320A (ja) サーマルヘッドの温度制御方法
JP3608889B2 (ja) シェーディング補正方法
JPH10181068A (ja) サーマルヘッドの温度制御方法
JP3771658B2 (ja) 感熱記録装置の濃度むら補正方法
JP2004035177A (ja) 画像形成装置
JP3554431B2 (ja) 感熱記録装置
JP2007030357A (ja) 感熱記録方法および感熱記録装置
JP3608863B2 (ja) パルス変調における階調制御方法
JP3761281B2 (ja) 感熱記録装置における濃度むら補正方法、および感熱記録装置
JPH09123488A (ja) サーマルヘッド装置
JP2008213357A (ja) 熱記録装置および記録方法
JP4121570B2 (ja) 濃度補正方法
JPH11320862A (ja) 画像記録媒体およびこれを用いる画像記録装置
JP2006321140A (ja) 感熱記録装置
JPH09272218A (ja) 感熱記録装置
JPH1023255A (ja) 感熱記録装置の濃度むら補正方法
JPH10278331A (ja) 感熱記録方法
JPH1051635A (ja) 画像記録装置
US5973713A (en) Thermal recording apparatus
JP2006335026A (ja) 感熱記録装置
JP3739519B2 (ja) 感熱記録方法および装置
JPH09216405A (ja) 感熱画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040302