JPH09216405A - 感熱画像記録装置 - Google Patents

感熱画像記録装置

Info

Publication number
JPH09216405A
JPH09216405A JP2503696A JP2503696A JPH09216405A JP H09216405 A JPH09216405 A JP H09216405A JP 2503696 A JP2503696 A JP 2503696A JP 2503696 A JP2503696 A JP 2503696A JP H09216405 A JPH09216405 A JP H09216405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
data value
image
correction
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2503696A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Kuwabara
原 孝 夫 桑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2503696A priority Critical patent/JPH09216405A/ja
Publication of JPH09216405A publication Critical patent/JPH09216405A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】個々の画素の画像データの黒比率を最適に、あ
るいは高速かつ効率的に補正することができる感熱画像
記録装置を提供すること。 【解決手段】画像データに対応する記録画像をサーマル
ヘッドを用いて感熱記録フィルムに形成する感熱画像記
録装置であって、下記算出式を用いて画像データの黒比
率を補正する画像処理部を有することにより、上記課題
を達成する。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データに対応
する記録画像をサーマルヘッドを用いて感熱記録材料
(以下、感熱材料とする)に形成する感熱画像記録装置
に関するものであって、さらに詳しくは、画像データの
黒比率を補正することによって、黒比率ムラ(濃度ム
ラ)のない記録画像を形成することができる感熱画像記
録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超音波診断画像の記録に、紙、フィルム
等を支持体として感熱記録層を形成してなる感熱材料を
用いた感熱画像記録が利用されている。また、感熱画像
記録は湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが簡単で
ある等の利点を有することから、近年では、超音波診断
のような小型の画像記録のみならず、MRI診断やX線
診断等の大型かつ高画質な画像が要求される用途におい
て、医療診断のための画像記録への利用も検討されてい
る。
【0003】周知のように、感熱画像記録装置において
は、1ラインの画素数に相当する発熱素子を一方向に配
列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、グ
レーズを感熱材料の感熱記録層に若干押圧した状態で、
両者を発熱素子の配列方向とほぼ直交する方向に相対的
に移動しつつ、グレーズの各発熱素子を記録画像に応じ
て加熱することにより、感熱材料の感熱記録層を加熱し
て画像記録を行っている。
【0004】上述するグレーズを構成する個々の発熱素
子は抵抗素子であって、グレーズは、例えば図4に示さ
れるように、複数の抵抗素子88がそれぞれスイッチ素
子90を介して、電源とグランドとの間に並列接続され
た構成を有している。そして、例えば各画素の画像デー
タ値(濃度データ値)をパルス幅変調し、それぞれ対応
する抵抗素子88を変調されたパルスの幅に相当する時
間通電することによって、個々の発熱素子を所定の温度
に発熱させている。
【0005】ところで、1ラインの画像データの中に高
濃度部分が多い場合、同時に通電される抵抗素子88の
数が多くなって電流量が増大し、例えば電源からサーマ
ルヘッドまでの電源ケーブル等の内部抵抗によって、電
流量に応じた電圧降下が発生する。このため、サーマル
ヘッドに供給される電源電圧が画像データの濃度に応じ
て各ライン毎に変動してしまい、画像データ値は同一で
あっても記録画像には濃度差が生じるという、いわゆる
黒比率ムラが発生するという問題点がある。
【0006】上述する問題点について、例えば図5に示
されるように、ライン1の画素1および画素2ならびに
ライン2の画素2がともに低画像データ値であり、ライ
ン2の画素1が高画像データ値である2画素×2ライン
から構成される記録画像において、それぞれ画素1およ
び画素2に対応する発熱素子1および発熱素子2からな
るグレーズを有するサーマルヘッドを用いて記録画像を
形成する場合を例に挙げて説明する。
【0007】まず、図6(a)に示されるように、ライ
ン1において、発熱素子1および発熱素子2の通電時間
は等しく、その間にサーマルヘッドに供給される電源の
電圧降下量はΔV1 となる。これに対して、図6(b)
に示されるように、ライン2においては、発熱素子2よ
りも発熱素子1の通電時間の方が長く、発熱素子1およ
び発熱素子2がともに通電されている間の電源の電圧降
下量はΔV1 となり、これ以後、発熱素子1だけが通電
されている間の電源の電圧降下量はΔV2 となる。
【0008】このように、1ライン中の個々の画素の画
像データに応じて、サーマルヘッドに供給される電源電
圧がライン毎に、さらには個々の画素毎に変動してしま
う。このため、上述するように、個々の画素の画像デー
タに応じてパルス幅変調を行い、変調されたパルスの幅
に相当する時間だけ発熱素子に通電して発熱させたとし
ても、発生する熱エネルギーに差が生じてしまうため、
ムラ(黒比率ムラ)となっていた。
【0009】この問題点を解決するために、従来の黒比
率の補正方法によれば、各ライン毎に、各画素の画像デ
ータ値を加算して1ラインの全印加エネルギーを算出
し、この全印加エネルギーに基づいて個々の画素の画像
データを補正していた。即ち、1ライン中の電圧降下量
は一定であるものとして、各画素の画像データの電圧降
下による熱エネルギーの損失分を補正することによっ
て、各画素の画像データの黒比率を補正していた。
【0010】しかし、図6(b)に示されるように、ラ
イン2においては、1ラインの中でも画素毎に電圧降下
量は変化している。(発熱素子1だけが通電されている
間の電圧降下は画素2に影響を与えない。) このように、従来の黒比率の補正方法においては、1ラ
イン中の全印加エネルギーに基づいて、画像データ値の
異なる画素を同じように補正していたため、低画像デー
タ値の画素は過補正になるという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に基づく種々の問題点をかえりみて、個々の画
素の画像データの黒比率を最適に、あるいは高速かつ効
率的に補正することができる感熱画像記録装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、画像データに対応する記録画像をサーマ
ルヘッドを用いて感熱記録材料に形成する感熱画像記録
装置であって、下記算出式(1)を用いて前記画像デー
タを補正する画像処理部を有することを特徴とする感熱
画像記録装置を提供するものである。
【数4】 ここで、Nは1ラインの画素数、Dは画像データ値、M
は画像データ値の最大値、kは補正係数、D(n)は画
素nの補正前の画像データ値、H(D)は画像データ値
Dに対する補正データ値、DC (n)は画素nの補正後
の画像データ値である。
【0013】また、前記H(D)を下記算出式(2)を
用いて算出するのが好ましい。
【数5】 ただし、hst (L)は1ラインでの画像データ値Lの個
数である。
【0014】さらに、本発明は、画像データに対応する
記録画像をサーマルヘッドを用いて感熱記録材料に形成
する感熱画像記録装置であって、下記算出式(3)を用
いて前記画像データの黒比率を補正する画像処理部を有
することを特徴とする感熱画像記録装置を提供するもの
である。
【数6】 ここで、Nは1ラインの画素数、D0 は視認濃度感度の
最も高い濃度に対応する画像データ値、Mは画像データ
値の最大値、kは補正係数、D(n)は画素nの補正前
の画像データ値、H(D0 )は視認濃度感度の最も高い
濃度に対応する画像データ値D0 に対する補正データ
値、DC (n)は画素nの補正後の画像データ値であ
る。
【0015】
【作用】本発明の感熱画像記録装置は、上記算出式
(1)(または式(2))あるいは(3)を用いて、個
々の画素nの画像データ値D(n)を補正するものであ
る。算出式(1)においては、各ライン毎に、まず、各
画像データ値Dに対する補正データ値H(D)を算出す
る。このとき、画像データ値D(n)は画像データ値D
以上の時Dとして算出する。次いで、この補正データ値
H(D)に基づいて、補正前の個々の画素nの画像デー
タ値D(n)に対する補正データ値H(D(n))を用
いて、補正後の個々の画素nの画像データ値DC (n)
を算出する。
【0016】一方、算出式(3)は、視認濃度感度の最
も高い濃度域、即ち、透過濃度が1.2の付近で黒比率
補正が最適化されるように、算出式(1)を簡略化した
ものであって、算出式(3)においては、各ライン毎
に、まず、視認濃度感度の最も高い濃度に対応する画像
データ値D0 に対する補正データ値H(D0 )を算出す
る。このとき、同様に、画像データ値D(n)の画像デ
ータ値D0 以上の時D0として算出する。次いで、この
補正データ値H(D0 )を用いて、補正後の個々の画素
nの画像データ値DC (n)を算出する。
【0017】即ち、上記各算出式(1)、(2)および
(3)においては、補正しようとする画素の画像データ
値の黒比率ムラに直接関係のあるデータだけを用いて補
正データ値を算出している。このため、本発明の感熱画
像記録装置によれば、個々の画素の画像データの黒比率
は、全濃度域において最適に補正される。また、画像デ
ータ値として、視認濃度感度の最も高い濃度に対応する
画像データ値に対する補正データ値を用いた場合、各画
素の画像データの黒比率は、黒比率ムラの最も目立ちや
すい濃度域において高速にかつ効率的に補正される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面に示す好適実
施例に基づいて、本発明の感熱画像記録装置を詳細に説
明する。
【0019】図1は、本発明の感熱画像記録装置の一実
施例の概略図である。図示例の感熱画像記録装置10
(以下、記録装置10とする)は、例えばB4サイズ等
の所定のサイズのカットシートである感熱フィルム等の
感熱記録材料に感熱画像記録を行うものであって、感熱
フィルムAが収容されるマガジン24が装填される装填
部14、供給搬送部16、サーマルヘッド66によって
感熱フィルムAに感熱画像記録を行う記録部20および
排出部22等を有して構成される。
【0020】感熱フィルムAは、透明なポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム等の透明フィルムを支
持体として、その一面に感熱記録層を形成してなるもの
である。通常、このような感熱フィルムAは、100枚
等の所定単位の束とされて袋体や帯等で包装されてい
る。図示例において感熱フィルムAは、所定単位の束の
まま感熱記録層を下面として記録装置10のマガジン2
4に収納され、一枚ずつマガジン24から取り出されて
感熱画像記録に供される。
【0021】装填部14は、記録装置10のハウジング
28に形成された挿入口30、案内板32、案内ロール
34,34および停止部材36等を有している。マガジ
ン24は、開閉自在な蓋体26を有する筐体であって、
蓋体26側を先にして装填部14の挿入口30から記録
装置10の内部に挿入され、案内板32および案内ロー
ル34,34に案内されつつ、停止部材36に当接する
位置まで押し込まれて記録装置10の所定の位置に装填
される。
【0022】供給搬送部16は、装填部14に装填され
たマガジン24から感熱フィルムAを取り出して、記録
部20へ搬送するものであって、吸引によって感熱フィ
ルムAを吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段
42、搬送ガイド44および搬送ガイド44の出口に位
置する規制ローラ対52等を有する。
【0023】搬送手段42は、搬送ローラ46、この搬
送ローラ46と同軸のプーリ47a、回転駆動源に接続
されるプーリ47b、テンションプーリ47c、これら
3つのプーリに張架されるエンドレスベルト48、搬送
ローラ46に押圧されるニップローラ50等を有して構
成される。
【0024】記録装置10において、記録開始が指示さ
れると、図示していない開閉機構によって蓋体26が開
放され、吸盤40を用いた枚葉機構によって、マガジン
24から感熱フィルムAが一枚取り出され、感熱フィル
ムAの先端は搬送手段42の搬送ローラ46とニップロ
ーラ50との間に供給される。感熱フィルムAが搬送ロ
ーラ46とニップローラ50との間に挟持された時点で
吸盤40による吸引は開放され、供給された感熱フィル
ムAは搬送ガイド44に沿って搬送される。
【0025】なお、記録に供される感熱フィルムAがマ
ガジン24から完全に排出された時点で、前記開閉手段
によって蓋体26が閉塞される。搬送ガイド44によっ
て規定される搬送手段42から規制ローラ対52に至る
までの距離は、感熱フィルムAの搬送方向の長さより若
干短く設定されており、搬送手段42による搬送で感熱
フィルムAの先端が規制ローラ対52に至るが、規制ロ
ーラ対52は最初は停止されており、感熱フィルムAの
先端はここで停止する。
【0026】感熱フィルムAの先端が規制ローラ対52
に至った時点で、サーマルヘッド66の温度が確認さ
れ、サーマルヘッド66の温度が所定温度であれば、規
制ローラ対52による感熱フィルムAの搬送が開始さ
れ、感熱フィルムAは記録部20に搬送される。
【0027】ここで、図2に、記録部20の概略図を示
す。図示例の記録部20は、サーマルヘッド66、プラ
テンローラ60、クリーニングローラ対56、ガイド5
8、サーマルヘッド66を冷却する冷却ファン76(図
1参照、図2では省略)、ガイド62および搬送ローラ
対63等を有する。
【0028】図示例において、サーマルヘッド66は、
例えば最大B4サイズまでの画像記録が可能な、約30
0dpiの記録(画素)密度の感熱画像記録を行うもの
であって、感熱フィルムAに1ライン分の感熱記録を行
う発熱素子が一方向(図中紙面と垂直方向)に配列され
たグレーズ66aが形成されたサーマルヘッド本体66
bと、サーマルヘッド本体66bに固定されたヒートシ
ンク66cとを有する。サーマルヘッド66は、支点6
8aを中心に矢印a方向および逆方向に回動自在な支持
部材68に支持されている。
【0029】プラテンローラ60は、感熱フィルムAを
所定位置に保持しつつ所定の画像記録速度で回転し、グ
レーズ66aの延在方向とほぼ直交する方向(図2中の
矢印b方向)に感熱フィルムAを搬送する。クリーニン
グローラ対56は、粘着ゴムローラ56aと、通常のロ
ーラ56bとからなるローラ対である。
【0030】感熱フィルムAが搬送される前は、支持部
材68は上方(矢印a方向と逆の方向)に回動されてお
り、サーマルヘッド66のグレーズ66aとプラテンロ
ーラ60とは接触していない。前述の規制ローラ対52
によって搬送が開始されると、次いで、感熱フィルムA
はクリーニングローラ対56に挟持され、さらに、ガイ
ド58によって案内されつつ搬送される。
【0031】感熱フィルムAの先端が記録開始位置(グ
レーズ66aに対応する位置)に搬送されると、支持部
材68が矢印a方向に回動され、感熱フィルムAはサー
マルヘッド66のグレーズ66aとプラテンローラ60
とで挟持され、グレーズ66aが記録層に押圧された状
態となる。次いで、感熱フィルムAは、プラテンローラ
60によって所定位置に保持されつつ、プラテンローラ
60、規制ローラ対52および搬送ローラ対63等によ
って矢印b方向に搬送される。
【0032】この搬送に伴い、記録画像に応じてグレー
ズ66aの各発熱素子を加熱することにより、感熱フィ
ルムAに感熱画像記録が行われる。感熱画像記録が終了
した感熱フィルムAは、ガイド62に案内されつつ、プ
ラテンローラ60および搬送ローラ対63によって搬送
され、排出部22のトレイ72に排出される。トレイ7
2は、ハウジング28に形成された排出口74を経て記
録装置10の外部に突出しており、画像が記録された感
熱フィルムAは、この排出口74を経て外部に排出され
て取り出される。
【0033】次に、本発明の感熱画像記録装置において
行われる黒比率補正について説明する。図3は、画像デ
ータの処理系を表す一実施例のブロック図である。同図
に示されるように、画像データは、画像処理部80にお
いて黒比率補正を含む各種の画像処理が施された後、画
像メモリ82に格納される。そして、記録制御部84に
より、画像メモリ84に格納された画像データに基づい
て、サーマルヘッド66のグレーズを構成する個々の発
熱素子の発熱が制御される。
【0034】ここで、次式は、画像処理部80におい
て、個々の画素の画像データの黒比率の補正に用いられ
る一実施例の算出式である。
【数7】
【0035】但し、上記算出式(1)において、Nは1
ラインの画素数であって、Dは画像データ値、Mは画像
データ値の最大値、kは補正係数であって、D(n)は
画素nの補正前の画像データ値、H(D)は画像データ
値Dに対する補正データ値、DC (n)は画素nの補正
後の画像データ値である。
【0036】算出式(1)においては、まず、各画像デ
ータ値Dに対する補正データ値H(D)を算出する。例
えば、画像データ値Dの範囲が0〜2045までの20
46階調ある装置においては、これに対応する補正デー
タ値H(0)〜H(2045)までの2046個の補正
データ値を算出する。
【0037】このとき、補正前の画像データ値D(n)
が画像データ値D以上である場合には、D’(n)を画
像データ値Dとし、逆に、画像データ値D(n)が画像
データ値Dよりも小さい場合には、D’(n)を画像デ
ータ値D(n)とする。そして、個々の画素nの補正前
の画像データ値D(n)に対する補正データ値H(D
(n))を用いて、補正後の画像データ値DC (n)を
算出する。
【0038】このように、本発明の感熱画像記録装置に
おいては、個々の画素の画像データに対して黒比率補正
を行うときに、補正しようとする画素の画像データ値以
上の画像データ値を有する画素の画像データ値を、補正
しようとする画素の画像データ値に等しくして、即ち、
補正しようとする画素の画像データの黒比率ムラに直接
関係のあるデータだけを使用して、補正データ値H(D
(n))を算出している。このため、全濃度域におい
て、個々の画素の画像データの黒比率を最適に補正する
ことができる。
【0039】ここで、前記式(1)をそのまま計算する
と、計算量は非常に大きくなる。しかし、以下の様に計
算することにより、大幅に計算量を小さくすることがで
きる。下記式(4)に示すように、C(D)を
【数8】 と書くことにすると、H(D)は、 H(D)=1−C(D)/(N×M) で表される。C(M)は、上記式(4)より、
【数9】 で求められる。C(M−1)はM→M−1として計算す
るから、データ値Mである画素数をhst (M)と書くと
すると、 C(M−1)=C(M)− hst(M) で表すことができる。C(M−2)は、M−1,M→M
−2として計算するので、 C(M−2)=C(M)− hst(M−1)−2× hst(M) =C(M−1)− hst(M−1)− hst(M) 同様にして、一般に、
【数10】 と表すことができる。
【0040】従って、計算手順としては、 ・ステップ1 1ライン全画素のデータ値を足した値Stotal と、1ラ
インに含まれる各データ値のヒストグラム hst(0),
hst (1),…,hst (M)を求める。 ・ステップ2 各データ値に対応する補正値を以下のように求める。 S(M)=0 C(M)=Stotal S(M−1)=S(M)+ hst(M) C(M−1)=C(M)−S(M−1) S(M−2)=S(M−1)+ hst(M−1) C(M−2)=C(M−1)−S(M−2) … S(1)=S(2)+ hst(2) C(1)=C(2)−S(1) ・ステップ3 1ラインの各画素を以下のように補正する。(kは補正
係数) DC (n)=D(n)×{1−k×(1−C(D
(n))/(N×M))}
【0041】また、次式は、画像処理部80において、
個々の画素の画像データの黒比率の補正に用いられる別
の実施例の算出式である。
【数11】
【0042】上記算出式(3)は、人間の視認濃度感度
の最も高い濃度域で、即ち、透過濃度が1.2の付近
で、黒比率補正が最適化されるように、上記算出式
(1)を簡略化したものであって、D0 は、算出式
(1)において、透過濃度が1.2となるように画像デ
ータ値Dを決定したときの画像データ値であり、H(D
0 )は、算出式(1)において、透過濃度が1.2とな
る画像データ値D0 に対する補正データ値である。
【0043】算出式(3)においては、まず、透過濃度
が1.2となる画像データ値D0 に対する補正データ値
H(D0 )を算出する。上述するように、画像データ値
Dの範囲が2046階調ある装置においては、例えば画
像データ値D0 を1300前後に設定して補正データ値
H(D0 )を算出する。
【0044】このとき、算出式(1)の場合と同様に、
補正前の画像データ値D(n)が画像データ値D0 以上
である場合には、D’(n)を画像データ値D0 とし、
逆に、補正前の画像データ値D(n)が画像データ値D
0 よりも小さい場合には、D’(n)を画像データ値D
(n)とする。そして、補正データ値H(D0 )を用い
て、補正後の画像データ値DC (n)を算出する。
【0045】上記算出式(3)を用いて個々の画素の画
像データに対して黒比率補正を行うことにより、視認濃
度感度の最も高い濃度域で黒比率補正が最適化され、最
も目立ちやすい濃度ムラを適切に補正することができ
る。また、算出式(3)においては、算出式(1)のよ
うに、各画像データ値Dに対する補正データ値H(D)
を算出せず、透過濃度が1.2となる画像データ値D0
に対する補正データ値H(D0 )を1つだけ算出してい
るため、黒比率を高速にかつ効率的に補正することがで
きる。
【0046】本発明の感熱画像記録装置は、基本的に以
上のように構成される。なお、本発明の感熱画像記録装
置に適用される黒比率補正は、パルス幅変調やパルス数
変調を用いて画像データを変調する装置に対して適用可
能である。また、上記算出式(3)を用いて黒比率補正
を行う場合、視認濃度感度の最も高い濃度域以外の濃度
域においては、補正値が多少ずれる。このため、図示例
において、電源86とサーマルヘッド66との間の抵抗
値は、電圧降下量を小さくするために低いほどよく、好
ましくは電源の配線を太くかつ短くして20mΩ以下に
するのがよい。
【0047】さらに、本発明は上述する実施例だけに限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において、各種の改良や変更を行ってもよいのは勿論の
ことである。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の感熱
画像記録装置においては、補正しようとする画素の画像
データ値の黒比率ムラに直接関係のあるデータだけを使
用して補正データ値を算出している。このため、本発明
の感熱画像記録装置によれば、個々の画素の画像データ
の黒比率を全濃度域において最適に補正することができ
る。また、画像データ値として、視認濃度感度の最も高
い濃度に対応する画像データ値に対する補正データ値を
用いることにより、各画素の画像データの黒比率を黒比
率ムラの最も目立ちやすい濃度域において高速にかつ効
率的に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱画像記録装置の一実施例の概念図
である。
【図2】図1に示される感熱画像記録装置の記録部の一
実施例の概念図である。
【図3】本発明の感熱画像記録装置の画像データの処理
系を表す一実施例のブロック図である。
【図4】サーマルヘッドのグレーズの一例の概念図であ
る。
【図5】感熱記録画像の一例の概念図である。
【図6】(a)および(b)は、図4に示される感熱記
録画像において、それぞれライン1およびライン2にお
ける発熱素子の通電時間と電圧降下量との関係を表す一
例の概念図である。
【符号の説明】
10 感熱画像記録装置 14 装填部 16 供給搬送部 20 記録部 22 排出部 24 マガジン 26 蓋体 28 ハウジング 30 挿入口 32 案内板 34 案内ロール 36 停止部材 40 吸盤 42 搬送手段 44 搬送ガイド 46 搬送ローラ 47a,47b プーリ 47c テンションプーリ 48 エンドレスベルト 50 ニップローラ 52 規制ローラ対 56 クリーニングローラ対 56a 粘着ゴムローラ 56b ローラ 58,62 ガイド 60 プラテンローラ 63 搬送ローラ対 66 サーマルヘッド 66a グレーズ 66b サーマルヘッド本体 66c ヒートシンク 68 支持部材 68a 支点 72 トレイ 74 排出口 76 冷却ファン 80 画像処理部 82 画像メモリ 84 記録制御部 86 電源 88 抵抗素子 90 スイッチ素子 A 感熱フィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データに対応する記録画像をサーマル
    ヘッドを用いて感熱記録材料に形成する感熱画像記録装
    置であって、下記算出式(1)を用いて前記画像データ
    を補正する画像処理部を有することを特徴とする感熱画
    像記録装置。 【数1】 ここで、Nは1ラインの画素数、Dは画像データ値、M
    は画像データ値の最大値、kは補正係数、D(n)は画
    素nの補正前の画像データ値、H(D)は画像データ値
    Dに対する補正データ値、DC (n)は画素nの補正後
    の画像データ値である。
  2. 【請求項2】前記H(D)を下記算出式(2)を用いて
    算出することを特徴とする請求項1に記載の感熱画像記
    録装置。 【数2】 ただし、hst (L)は1ラインでの画像データ値Lの個
    数である。
  3. 【請求項3】画像データに対応する記録画像をサーマル
    ヘッドを用いて感熱記録材料に形成する感熱画像記録装
    置であって、下記算出式(3)を用いて前記画像データ
    の黒比率を補正する画像処理部を有することを特徴とす
    る感熱画像記録装置。 【数3】 ここで、Nは1ラインの画素数、D0 は視認濃度感度の
    最も高い濃度に対応する画像データ値、Mは画像データ
    値の最大値、kは補正係数、D(n)は画素nの補正前
    の画像データ値、H(D0 )は視認濃度感度の最も高い
    濃度に対応する画像データ値D0 に対する補正データ
    値、DC (n)は画素nの補正後の画像データ値であ
    る。
JP2503696A 1996-02-13 1996-02-13 感熱画像記録装置 Withdrawn JPH09216405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2503696A JPH09216405A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 感熱画像記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2503696A JPH09216405A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 感熱画像記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09216405A true JPH09216405A (ja) 1997-08-19

Family

ID=12154692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2503696A Withdrawn JPH09216405A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 感熱画像記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09216405A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625333B2 (ja) 感熱画像記録装置および記録方法
JPH09234899A (ja) 感熱記録装置
JPH09216405A (ja) 感熱画像記録装置
JP3608889B2 (ja) シェーディング補正方法
JP4310157B2 (ja) 感熱画像記録装置
JP3771658B2 (ja) 感熱記録装置の濃度むら補正方法
JP3761281B2 (ja) 感熱記録装置における濃度むら補正方法、および感熱記録装置
JPH11320862A (ja) 画像記録媒体およびこれを用いる画像記録装置
JP3554431B2 (ja) 感熱記録装置
JP4121570B2 (ja) 濃度補正方法
JPH1044490A (ja) 感熱画像記録装置および記録方法
JPH10175320A (ja) サーマルヘッドの温度制御方法
JPH09272218A (ja) 感熱記録装置
JP3608863B2 (ja) パルス変調における階調制御方法
JPH10230635A (ja) サーマルヘッド記録における温度制御方法
JP3483679B2 (ja) 感熱画像記録装置
US5973713A (en) Thermal recording apparatus
JPH1051635A (ja) 画像記録装置
JPH09216399A (ja) 感熱記録装置
JP2007030357A (ja) 感熱記録方法および感熱記録装置
JPH1034998A (ja) サーマルヘッドの電圧降下低減方法
JPH09267505A (ja) 感熱記録装置
US6525756B2 (en) Heat-sensitive recording apparatus
JPH1023255A (ja) 感熱記録装置の濃度むら補正方法
JPH1029337A (ja) サーマルヘッドのオン抵抗補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030506