JP3771658B2 - 感熱記録装置の濃度むら補正方法 - Google Patents

感熱記録装置の濃度むら補正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに対応する記録画像を感熱記録材料(以下、感熱材料とする)に形成する感熱記録装置において、記録画像における記録濃度むらを補正する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断画像の記録に、フィルムを支持体として感熱記録層を形成してなる感熱フィルム等の感熱材料を用いた感熱記録が利用されている。また、感熱記録は湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが簡単である等の利点を有することから、近年では、超音波診断のような小型の画像記録のみならず、MRI診断やX線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される用途において、医療診断のための画像記録への利用も検討されている。
【0003】
周知のように、感熱記録装置においては、1ラインの画素数に相当する発熱抵抗体を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、グレーズを感熱材料の感熱記録層に若干押圧した状態で、例えば感熱材料を搬送ローラ等の搬送手段で搬送することによって、両者を発熱抵抗体の配列方向とほぼ直交する方向に相対的に移動しつつ、グレーズの各発熱抵抗体を記録画像の画像データに応じて加熱することにより、感熱材料の感熱記録層を加熱して記録画像を形成している。
【0004】
ところで、感熱記録装置においては、感熱材料に記録される濃度に応じて、記録しているときの感熱材料とサーマルヘッドとの間の界面の摩擦力が変化する。例えば、感熱材料の特性によるが、感熱材料に低濃度で記録しているときには、感熱材料の表面が比較的溶融されておらず、感熱材料の表面は滑りにくくなっているのに対して、感熱材料に高濃度で記録しているときには、感熱材料の表面が比較的溶融されており、感熱材料の表面は滑りやすくなっている。
【0005】
その結果、例えば感熱材料に低濃度で記録する部分から、感熱材料に高濃度で記録する部分に変化する境界の部分では、即ち、感熱材料の表面が滑りにくい状態から滑りやすい状態に変化するときには、一瞬、感熱材料の搬送速度が速くなって、その部分の記録濃度だけが低下して白いすじ状の濃度むらが発生し、逆に、滑りやすい状態から滑りにくい状態に変化するときには、一瞬、搬送速度が遅くなって、黒いすじ状の濃度むらが発生するという問題点がある。
【0006】
以下、この問題点についてより具体的に説明する。
ここで、図9に、記録画像の一例の概念図を示す。図示例の記録画像は、感熱材料の中央部分に矩形の高濃度部分と、その周囲全体に低濃度部分とを有する記録画像であって、この記録画像を形成するときには、感熱材料が図中下側に搬送されるとすれば、まず、図中下側の低濃度部分が記録され、次に、図中中央の高濃度部分が記録された後、図中上側の低濃度部分が記録される。
【0007】
ところで、感熱材料を搬送する搬送ローラは、常に一定速度で感熱材料を搬送するように搬送モータによって制御されるが、既に述べたように、感熱材料とサーマルヘッドとの間の摩擦力は記録される濃度に応じて変化するため、感熱材料を搬送するために必要な搬送モータのトルクが変化する。即ち、搬送トルクは、感熱材料の表面が滑りにくいときに比較的大きな搬送トルクが要求されるが、感熱材料の表面が滑りやすいときには、搬送トルクは比較的小さくても済む。
【0008】
一般的に、感熱記録装置の搬送ローラとしてはゴムローラが使用されるが、ゴムローラの形状は搬送トルクの変化に応じて変形される。即ち、ゴムローラの形状は、搬送トルクが大きくなるほど大きく変形されるため、搬送トルクが小さい部分から大きい部分に変化する部分を記録するときには、ゴムローラの形状は急激に変形され、逆に、搬送トルクが大きい部分から小さい部分に変化する部分を記録するときには、ゴムローラは急激に元の形状に戻ろうとする。
【0009】
従って、例えば図示例の記録画像において、図中下側の低濃度部分から図中中央の高濃度部分に変化する境界の部分を記録するときには、搬送トルクが急激に小さくなり、ゴムローラの形状が大きく変形された状態から元の形状に戻るため、感熱材料の搬送速度が一瞬速くなって記録濃度が低下し、図中左右方向に白線が発生する。一方、図中中央の高濃度部分から図中上側の低濃度部分に変化する境界の部分を記録するときには、図中左右方向に黒線が発生する。
【0010】
なお、ゴムローラが使用されているのは、感熱材料を搬送するときに均一に押圧することによって、感熱材料の搬送精度を向上させ、これによって高品質な記録画像を得るためである。例えば、金属ローラ等では、僅かな歪みであっても感熱材料を均一に押圧することはできず、高精度に感熱材料を搬送することはできない。しかし、ゴムローラを使用している限り、搬送モータをいくら高性能にしたとしても、記録画像に上述する濃度むらが発生するという問題点がある。
【0011】
このように、従来の感熱記録装置においては、感熱材料の搬送手段の材質によっては、記録濃度の変化に起因する搬送トルクの変化に依存して、記録濃度の変化する境界の部分において濃度むらが発生するという問題点があった。
このような画像記録の精度の低下は、仕上がり記録画像の画質の低下にもつながり、特に、高画質な画像記録を要求される医療分野においては、診断のミスにもつながりかねないため重大な問題となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術に基づく種々の問題点をかえりみて、記録濃度が変化する境界の部分において、記録濃度に起因する濃度むらの発生を防止することができる感熱記録装置の濃度むら補正方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、画素の記録濃度を表す画像データに対応する記録画像をサーマルヘッドの各発熱素子を用いて感熱記録材料に形成する感熱記録装置において、
予め算出してある、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数を用いて、前ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力を求め、これらを1ラインにわたって加算して、前記前ラインにおける各画素の摩擦力の総和を求め、また、現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力を求め、これらを前記1ラインにわたって加算して、前記現ラインにおける各画素の摩擦力の総和を求め、前記前ラインの摩擦力の総和から前記現ラインの摩擦力の総和を引くことによって、前記前ラインから前記現ラインにおける摩擦力の変化量を算出し、この摩擦力の変化量に応じて、各ラインの各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする感熱記録装置の濃度むら補正方法を提供するものである。
ここで、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数を一次関数で近似するとき、各ラインの各画素の記録濃度を表す前記画像データに対応する摩擦力の総和を前記1ラインにわたってとる代わりに、前記記録濃度を表す画像データの総和を前記1ラインにわたってとっても良い。
【0014】
また、本発明は、画素の記録濃度を表す画像データに対応する記録画像をサーマルヘッドの各発熱素子を用いて感熱記録材料に形成する感熱記録装置において、
予め算出してある、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数、ならびに、予め算出してある、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、前記感熱記録材料を挟持搬送するゴムローラの変形量と、の関係を表す関数を用いて、前ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量を求め、これらを1ラインにわたって加算して、前記前ラインにおける各画素のゴムローラの変形量の総和を求め、また、現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量を求め、これらを前記1ラインにわたって加算して、前記現ラインにおける各画素のゴムローラの変形量の総和を求め、前記前ラインのゴムローラの変形量の総和から前記現ラインのゴムローラの変形量の総和を引くことによって、前記前ラインから前記現ラインにおけるゴムローラの変形量の変化量を算出し、このゴムローラの変形量の変化量に応じて、各ラインの各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする感熱記録装置の濃度むら補正方法を提供するものである。
【0015】
また、本発明は、画素の記録濃度を表す画像データに対応する記録画像をサーマルヘッドの各発熱素子を用いて感熱記録材料に形成する感熱記録装置において、
予め算出してある、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数、ならびに、予め算出してある、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、前記感熱記録材料を挟持搬送するゴムローラの変形量と、の関係を表す関数を用いて、前ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量および現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量を求め、それぞれ求められた前記前ラインにおける各画素のゴムローラの変形量から、求められた前記現ラインにおける各画素のゴムローラの変形量を各画素毎に引くことによって、各画素位置毎の前記前ラインから前記現ラインにおける前記ゴムローラの変形量の変化量を求め、求められた前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量に応じて、各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする感熱記録装置の濃度むら補正方法を提供するものである。
【0016】
ここで、前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量の代わりに、各ライン毎の前記ゴムローラの変形量の変化量の平均値と、各ラインの各画素位置毎の、各画素位置の前記サーマルヘッドの主走査方向の前後m/2画素ずつ、合計m画素のゴムローラの変形量の変化量の平均値と、の和を用いるが好ましい。また、前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量と前記前ラインの補正係数とを加えることによって、各ラインの各画素位置毎の補正係数を算出し、前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量と前記前ラインの補正係数とに応じて、前記サーマルヘッドの1ラインの各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正するが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、添付の図面に示す好適実施例に基づいて、本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の濃度むら補正方法を適用する感熱記録装置の一実施例の概略図である。図示例の感熱記録装置10(以下、記録装置10とする)は、例えばB4サイズ等の所定のサイズのカットシートである感熱フィルムに感熱記録を行うものであって、感熱フィルムAが収容されるマガジン24が装填される装填部14、供給搬送部16、サーマルヘッド66によって感熱フィルムAに感熱記録を行う記録部20および排出部22等を有して構成される。
【0019】
感熱フィルムAは、透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の透明フィルムを支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなるものである。通常、このような感熱フィルムAは、100枚等の所定単位の束とされて袋体や帯等で包装されている。図示例の感熱フィルムAは、所定単位の束のまま感熱記録層を下面として記録装置10のマガジン24に収納され、一枚ずつマガジン24から取り出されて感熱記録に供される。
【0020】
装填部14は、記録装置10のハウジング28に形成された挿入口30、案内板32、案内ロール34,34および停止部材36等を有している。
マガジン24は、開閉自在な蓋体26を有する筐体であって、蓋体26側を先にして装填部14の挿入口30から記録装置10の内部に挿入され、案内板32および案内ロール34,34に案内されつつ、停止部材36に当接する位置まで押し込まれて記録装置10の所定の位置に装填される。
【0021】
供給搬送部16は、装填部14に装填されたマガジン24から感熱フィルムAを取り出して記録部20へ搬送するものであって、吸引によって感熱フィルムAを吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段42、搬送ガイド44および搬送ガイド44の出口に位置する規制ローラ対52等を有する。
【0022】
搬送手段42は、搬送ローラ46、この搬送ローラ46と同軸のプーリ47a、回転駆動源に接続されるプーリ47b、テンションプーリ47c、これら3つのプーリに張架されるエンドレスベルト48、搬送ローラ46に押圧されるニップローラ50等を有して構成される。
【0023】
記録装置10において、記録開始が指示されると、図示していない開閉機構によって蓋体26が開放され、吸盤40を用いた枚葉機構によって、マガジン24から感熱フィルムAが一枚取り出され、感熱フィルムAの先端は搬送手段42の搬送ローラ46とニップローラ50との間に供給される。
次いで、感熱フィルムAが搬送ローラ46とニップローラ50との間に挟持された時点で吸盤40による吸引は開放され、供給された感熱フィルムAは搬送ガイド44に沿って搬送される。
【0024】
なお、記録に供される感熱フィルムAがマガジン24から完全に排出された時点で、前記開閉手段によって蓋体26が閉塞される。搬送ガイド44によって規定される搬送手段42から規制ローラ対52に至るまでの距離は、感熱フィルムAの搬送方向の長さより若干短く設定されており、搬送手段42による搬送で感熱フィルムAの先端が規制ローラ対52に至るが、規制ローラ対52は最初は停止されており、感熱フィルムAの先端はここで停止する。
【0025】
感熱フィルムAの先端が規制ローラ対52に至った時点で、サーマルヘッド66の温度が確認され、サーマルヘッド66の温度が所定温度であれば、規制ローラ対52による感熱フィルムAの搬送が開始され、感熱フィルムAは記録部20に搬送される。
【0026】
ここで、図2に、記録部20の概略図を示す。図示例の記録部20は、サーマルヘッド66、プラテンローラ60、クリーニングローラ対56、ガイド58、サーマルヘッド66を冷却する冷却ファン76(図1参照、図2では省略)、ガイド62および搬送ローラ対63等を有する。
【0027】
図示例において、サーマルヘッド66は、例えば最大B4サイズまでの画像記録が可能な、約300dpiの記録(画素)密度の感熱記録を行うものであって、感熱フィルムAに1ライン分の感熱記録を行う発熱抵抗体が一方向(図中紙面と垂直方向)に配列されたグレーズ66aが形成されたサーマルヘッド本体66bと、サーマルヘッド本体66bに固定されたヒートシンク66cとを有する。サーマルヘッド66は、支点68aを中心に矢印a方向および逆方向に回動自在な支持部材68に支持されている。
【0028】
プラテンローラ60は、感熱フィルムAを所定位置に保持しつつ所定の画像記録速度で回転し、グレーズ66aの延在方向とほぼ直交する方向(図2中の矢印b方向)に感熱フィルムAを搬送する。
クリーニングローラ対56は、粘着ゴムローラ56aと、通常のローラ56bとからなるローラ対である。
【0029】
感熱フィルムAが搬送される前は、支持部材68は上方(矢印a方向と逆の方向)に回動されており、サーマルヘッド66のグレーズ66aとプラテンローラ60とは接触していない。
前述の規制ローラ対52によって搬送が開始されると、次いで、感熱フィルムAはクリーニングローラ対56に挟持され、さらに、ガイド58によって案内されつつ搬送される。
【0030】
感熱フィルムAの先端が記録開始位置(グレーズ66aに対応する位置)に搬送されると、支持部材68が矢印a方向に回動され、感熱フィルムAはサーマルヘッド66のグレーズ66aとプラテンローラ60とで挟持され、グレーズ66aが記録層に押圧された状態となる。次いで、感熱フィルムAは、プラテンローラ60によって所定位置に保持されつつ、プラテンローラ60、規制ローラ対52および搬送ローラ対63等によって矢印b方向に搬送される。
【0031】
この搬送に伴い、記録画像の画像データに応じて、グレーズ66aの各発熱抵抗体を加熱することにより、感熱フィルムAに感熱記録が行われる。
ここで、図示例の感熱記録装置において、この記録画像の画像データに応じた感熱記録の制御は、次に述べる画像データの処理系により行われる。
以下に、この画像データの処理系について説明する。
【0032】
図3は、画像データの処理系の一実施例の概念図である。図示例の画像データの処理系は、画像データに対する各種の補正データを保持する補正データ記憶部78と、画像データに対して各種の補正処理(画像処理)を行う画像処理部80と、補正処理済の画像データを保持する画像メモリ82と、この画像メモリ82に保持されている画像データに基づいてサーマルヘッド66を制御する記録制御部84とを有して構成されている。
【0033】
まず、補正データ記憶部78には、画像データに対する各種の補正データの1つとして、記録濃度の変化に起因する搬送トルクの変化に依存して、記録濃度の変化する境界の部分において発生する濃度むら(以下、記録濃度に起因する濃度むらという)を補正するための補正データ、即ち、画像データと、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力と、の間の関係を表す関数として、例えば算出式またはルックアップテーブル等が保持される。
【0034】
なお、上述する記録濃度に起因する濃度むらの補正データ、即ち、画像データと、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力と、の間の関係を表す関数は、例えば画像データとして記録濃度が次第に濃くなるようなパターンを出力させ、トルク計等を用いて、そのときの搬送モータにおける搬送トルクを測定することによって予め算出することができる。即ち、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との間の摩擦力を表す値としては、例えば搬送ローラを駆動する搬送モータの搬送トルクを用いることができる。
【0035】
ここで、図4に、記録濃度に起因する濃度むらの補正データの一実施例のグラフを示す。このグラフにおいては、横軸に感熱記録装置10において用いられる記録濃度範囲に対応する画像データが示され、縦軸には画像データに対応する感熱フィルムAとサーマルヘッド66との間の摩擦力(搬送トルク)が示されており、画像データは、図中右側になるほど高濃度で、図中左側になるほど低濃度であって、感熱フィルムAの表面は、画像データが大きくなるほど滑りやすくなる、即ち、搬送トルクは小さくなっている。
【0036】
なお、図4においては、記録濃度に起因する濃度むらの補正データをグラフ表示した関数を例示しているが、本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法においてはこれに限定されず、例えば画像データと、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力と、の間の関係を数式表現した関数式や、あるいは、画像データと、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力と、の間の関係を数値表現したルックアップテーブル等であってもよいのは勿論のことである。
【0037】
次いで、画像処理部80には、例えばCTやMRI等の画像供給源から画像データが入力され、補正データ記憶部78に保持されている関数に基づいて、例えば下記算出式を用いて、記録濃度に起因する濃度むらの補正が行われる。
【0038】
【数1】
Figure 0003771658
【0039】
ここで、nは記録画像の行番号、iはnライン目の画素番号、D’n (i)およびDn (i)は、それぞれ補正後および補正前のnライン目のi画素目の画像データ値、kは補正係数、Hn はnライン目の感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力変化を示す量、Mは1ラインの画素総数、f(D)は画像データ値Dと、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力と、の間の関係を表す関数式である。
【0040】
即ち、上記算出式によれば、補正データ記憶部78に保持されている関数に基づいて、前ラインの各画素に対応する摩擦力(搬送トルク)の総和から、現ラインの各画素に対応する摩擦力(搬送トルク)の総和を引くことによって、前ラインから現ラインにおける摩擦力の変化量を算出し、この変化量に対して補正係数を掛けることによって、各ラインの各画素毎に、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらを補正する。
【0041】
このように、記録画像の各ライン毎に、現ラインの前ラインからの摩擦力の変化量、即ち、現ラインの前ラインからの搬送トルクの変化量を算出し、この搬送トルクの変化量に基づいて各ラインの各画素を補正することによって、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらを適切に補正することができ、高精度な記録画像を形成することができる。
【0042】
なお、記録画像の1ライン目の補正は行わない。また、記録するときの感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力は、感熱材料の特性や幅、搬送ローラの径や長さ等に応じて変化するため、例えば複数種類の感熱材料を適宜切り換えて記録を行う場合、個々の種類の感熱材料に応じた関数を補正データ記憶部78に保持しておく必要があるし、装置の構成が変更されたときには関数を随時更新する必要がある。また、カラー記録の場合、例えばY,M,C等の各色の記録時に感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力が変化するときには、各色毎に対応した関数を持つ必要がある。
【0043】
また、上記算出式には補正係数kを含めているため、例えば各種の感熱材料の特性の間の関係や、カラー記録の場合の各色の特性の間の関係が、補正係数kを変更するだけで対応可能なときには、即ち、上記算出式において、画像データ値Dと、他の感熱材料や他の色のときの感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力と、の間の関数f’(D)が、f’(D)=定数×f(D)と表現することができるときには、個別に関数を用意する必要はなく、補正係数kの値を変更すればよい。
【0044】
次に、図5に、記録濃度に起因する濃度むらの補正データの別の実施例のグラフを示す。このグラフは、図4に示されるグラフにおいて、画像データと、感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力と、の間の関係が、一次関数で近似できる場合を示したものであって、同様に、横軸には感熱記録装置10において用いられる記録濃度範囲に対応する画像データが示され、縦軸にはこの画像データに対応する感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力が示されている。
【0045】
このように、画像データと、感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力と、の間の関係が、一次関数で近似できるときには、画像データと、感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力と、の間の関係を表す関数、例えば関数式やルックアップテーブル等を用意する必要がなく、例えば下記算出式に示されるように、単純に前ラインおよび現ラインの画像データ値を累積加算して、これらの累積加算値間の差を取るだけでよいため、処理速度が向上されるという利点がある。
【0046】
【数2】
Figure 0003771658
【0047】
同様に、nは記録画像の行番号、iはnライン目の画素番号、D’n (i)およびDn (i)は、それぞれ補正後および補正前のnライン目のi画素目の画像データ値、kは補正係数、Hn はnライン目の感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力変化を示す量、Mは1ラインの画素総数である。
【0048】
続いて、画像処理部80においては、上記濃度むらの補正が行われるほかに、例えば画像の輪郭を強調するための鮮鋭度補正、感熱フィルムAの階調特性に応じて補正を行う階調補正、発熱抵抗体の温度に応じて発熱エネルギーを調整する温度補正、各発熱抵抗体の抵抗値の差を補正する抵抗補正、同一記録濃度の画像データの黒比率によるムラを補正する黒比率補正、サーマルヘッド66に起因する記録濃度むらを補正するシェーディング補正等の各種の画像処理が施され、補正済の画像データは画像メモリ82に記憶される。
【0049】
次いで、記録制御部84によって、画像メモリ82に記憶されている補正済の画像データに基づいて、1ラインを構成する個々の画素に1対1に対応する、サーマルヘッド66のグレーズを構成する個々の発熱抵抗体の発熱が制御され、記録画像が形成される。
【0050】
こうして、感熱記録が終了した感熱フィルムAは、ガイド62に案内されつつ、プラテンローラ60および搬送ローラ対63によって搬送され、排出部22のトレイ72に排出される。トレイ72は、ハウジング28に形成された排出口74を経て記録装置10の外部に突出しており、画像が記録された感熱フィルムAは、この排出口74を経て外部に排出されて取り出される。
記録装置10は、基本的に、以上のようなものである。
【0051】
なお、上記実施例は、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量と、が比例するものとし、また、ゴムローラの変形も、ゴムローラ全体にわたって同じように発生するものとし、さらに、ゴムローラの変形量の変化は、搬送トルクが変化した1ラインの記録時間内に完了し、このライン以降のラインの記録濃度への影響はないものとして、各ラインの各画素毎に、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらを補正するようにしたものである。
【0052】
続いて、上述する実施例において、さらに、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量との関係、また、各ラインの各画素位置毎のゴムローラの変形量、さらには、ゴムローラの変形量の変化の時間的な影響を考慮した場合の、本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法について説明する。
【0053】
まず、図6に、記録濃度に起因する濃度むらの補正データの別の実施例のグラフを示す。このグラフは、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量と、の関係を示すもので、図中横軸には、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力、すなわち、搬送トルクが示され、縦軸には、この搬送トルクに対応するゴムローラの変形量が示されている。
【0054】
ゴムローラの変形量は、ゴムの材質や搬送トルクの大きさ等によって変わるが、例えば約(搬送トルク)P の関数で与えられる。このグラフに示されるように、ゴムローラは、搬送トルクに応じて、図中実線(P=0.6)〜点線(P=1)の範囲内で変形する。なお、搬送トルクとゴムローラの変形量との関係において、図中点線(P=1)のときが、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量と、が比例する場合である。
【0055】
本発明においては、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量と、が比例していない部分もあることを考慮して、搬送トルクとゴムローラの変形量との関係を表す関数を予め算出し、例えば算出式やルックアップテーブル等として補正データ記憶部78に保持しておき、この関数に基づいて、搬送トルクに応じたゴムローラの変形量を、上記算出式(1)のHn を下記算出式に置換して算出する。これにより、搬送トルクの大きさに対応したゴムローラの正確な変形量を算出することができる。
【0056】
【数3】
Figure 0003771658
【0057】
続いて、図7(a)、(b)および(c)に、それぞれ記録画像の一実施例の概念図、これに対応した搬送トルクの変化量およびゴムローラの変形量の一実施例のグラフを示す。図7(a)に示される記録画像は、図9に示される記録画像と同じものである。図7(b)および(c)のグラフは、それぞれ図7(a)の記録画像の領域Aおよび領域Bを形成するときの、主走査方向の各画素位置における搬送トルクの変化量およびゴムローラの変形量を示したものである。
【0058】
例えば、図7(a)の記録画像を形成する場合、領域Aの高濃度部分は、感熱材料の特性によるが、例えばサーマルヘッドの温度が比較的高く、感熱材料の表面が比較的溶融されており、表面が滑りやすくなっている。すなわち、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力が小さく、搬送トルクも小さくなる。これに対し、領域Aおよび領域Bの低濃度部分は、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力が大きく、搬送トルクも大きくなる。
【0059】
従って、図7(b)のグラフに示されるように、図7(a)に示される記録画像の領域Aを記録するときには、領域Aの高濃度部分に対応した画素位置で、搬送トルクが比較的小さくなる。また、ゴムローラの変形は、ゴムローラ全体にわたって同じように発生するものではなく、各画素位置毎に異なるもので、この実施例においては、図7(c)のグラフに示されるように、領域Aの高濃度部分に対応して滑らかなカーブを描いて変化する。
【0060】
このため、本発明においては、ゴムローラの変形が、ゴムローラの主走査方向の各画素位置毎に異なるものであることを考慮し、まず、補正データ記憶部78に保持されている、画像データと、感熱フィルムAとサーマルヘッド66との摩擦力と、の関係を表す関数、および、搬送トルクとゴムローラの変形量との関係を表す関数に基づいて、例えば下記算出式を用いて、主走査方向の各画素位置毎に、ゴムローラの変形量の変化量dn (i)を算出する。
【0061】
n (i)=T(f(Dn-1 (i)))−T(f(Dn (i)))
ここで、nは記録画像の行番号、iはnライン目の画素番号であって、Dn (i)およびDn-1 (i)は、それぞれnライン目(現ライン)および(n−1)ライン目(前ライン)のi画素目の画像データ値、f(D)は、画像データ値とトルクの大きさを表す関係式、T(f)は、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量と、の関係を表す関数式である。
【0062】
これにより、各ラインの各画素位置毎に、例えば図7(b)のグラフに示されるように、図7(a)の記録画像を形成した場合の、各ラインの各画素位置毎の搬送トルクの変化量によるゴムローラの変形量を算出することができる。この変形量から図7(c)の様に周辺画素への変形の伝搬を計算するわけであるが、これは変形の伝達関数を表すフィルター処理によって求めることができる。しかし、変形の伝達は、サーマルヘッド全長に及ぶため、フィルターの長さは画素数M必要になり、この計算量は非常に大きくなる。
【0063】
従って、本発明においては、図7(c)が図7(b)の全長さにわたる平均値と短距離の変形の平均値の足し合わせで近似できるとし、下記手順に従って、各ラインの各画素毎に、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらを補正することもできる。
まず、例えば下記算出式を用いて、各ラインにおけるゴムローラの変形量の変化量の平均値dn  ̄を算出する。なお、下記算出式において、Mは1ラインの画素総数を示すものである。
【0064】
【数4】
Figure 0003771658
【0065】
続いて、例えば下記算出式を用いて、各ラインの各画素位置毎に、例えば各画素位置の前後m/2=250画素ずつ、合計m=500画素のゴムローラの変形量の変化量の平均値dnm(i)を算出する。
【0066】
【数5】
Figure 0003771658
【0067】
このようにして、各ラインにおけるゴムローラの変形量の変化量の平均値dn  ̄を求め、かつ、各ラインの各画素毎に、各画素の前後m/2画素ずつ、合計m画素のゴムローラの変形量の変化量の平均値dnm(i)を求めた後、これらを加算する。
【0068】
これにより、各ラインの各画素位置毎に、例えば図7(c)のグラフに示されるように、図7(a)の記録画像を形成した場合の、各ラインの各画素位置毎のゴムローラの変形量を算出することができる。
本発明においては、各ラインの各画素位置毎のゴムローラの変形量を用いることにより、各ラインの各画素毎に、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらをさらに正確に補正することもできる。
【0069】
なお、各ラインの各画素毎に、各画素の前後m/2画素ずつ、合計m画素のゴムローラの変形量の変化量の平均値dnm(i)を求める場合のmの画素数は、例えばゴムローラの特性に応じて適宜決定すればよい。mの画素数を大きくすると、図7(c)のゴムローラの変形量のような滑らかなカーブに近づけることができるが、当然のことながら計算量は膨大になる。従って、ゴムローラの変形量の算出精度と算出時間とを考慮して決定するのが好ましい。
【0070】
続いて、図8に、ゴムローラの変形量の変化の一実施例のグラフを示す。このグラフは、図7(a)の記録画像を形成する場合の、領域Aと領域Bの境界におけるゴムローラの変形量の変化を表したものである。このグラフに示されるように、ゴムローラの変形量の変化は、一瞬で起こるのではなく、時間的な遅延があり、搬送トルクの変化が発生した2ライン後、3ライン後まで、記録濃度への影響が発生する場合もある。
【0071】
従って、本発明においては、ゴムローラの変形量の変化の時間的な影響を考慮し、例えば下記算出式を用いて、各ラインの各画素位置毎に補正係数d’n (i)を算出し、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらを補正する。
【0072】
D’n (i)=(1+k・d’n (i))・Dn (i)
d’n (i)=kα・d’n-1 (i)+kβ・di  ̄+dnm(i)
ここで、D’n (i)およびDn (i)は、それぞれ補正後および補正前のnライン目のi画素目の画像データ値、d’n-1 (i)は、1つ前のラインにおける各画素毎の補正係数、kαおよびkβは定数である。
【0073】
このように、本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法においては、感熱フィルムAとサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量との関係、また、各ラインの各画素位置毎のゴムローラの変形量、さらには、ゴムローラの変形量の変化の時間的な影響を考慮して、記録濃度に起因する記録画像の濃度むらを補正することができるため、濃度むらの極めて少ない高画質な記録画像を提供することができる。
【0074】
なお、本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法は、上述する実施例だけに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは勿論のことである。
【0075】
【発明の効果】
以上詳細に説明した様に、本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法においては、予め算出してある、画像データと、感熱材料とサーマルヘッドとの摩擦力と、の間の関係を表す関数に基づいて、各ライン毎の摩擦力の変化量を算出し、前ラインおよび現ラインの摩擦力の変化量の差に応じて、あるいは、さらに感熱記録材料とサーマルヘッドとの摩擦力と、ゴムローラの変形量と、の間の関係を表す関数に基づいて、各ラインの各画素位置毎のゴムローラの変形量の変化量を求め、現ラインの各画素位置毎のゴムローラの変形量の変化量と前ラインの補正係数とに応じて、現ラインの画像データを補正しているため、記録濃度に起因する濃度むらの発生を未然に防止することができ、高精度な記録画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する感熱記録装置の一実施例の概念図である。
【図2】 図1に示される感熱記録装置の記録部の一実施例の概念図である。
【図3】 本発明を適用する感熱記録装置の画像データの処理系の一実施例の概念図である。
【図4】 本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法における記録濃度に起因する濃度むらの補正データの一実施例のグラフである。
【図5】 本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法における記録濃度に起因する濃度むらの補正データの別の実施例のグラフである。
【図6】 本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法における記録濃度に起因する濃度むらの補正データの別の実施例のグラフである。
【図7】 (a)、(b)および(c)は、それぞれ記録画像の一実施例の概念図、これに対応した搬送トルクの変化量およびゴムローラの変形量の一実施例のグラフである。
【図8】 本発明の感熱記録装置の濃度むら補正方法におけるゴムローラの変形量の変化の一実施例のグラフである。
【図9】 記録画像の一例の概念図である。
【符号の説明】
10 感熱記録装置
14 装填部
16 供給搬送部
20 記録部
22 排出部
24 マガジン
26 蓋体
28 ハウジング
30 挿入口
32 案内板
34 案内ロール
36 停止部材
40 吸盤
42 搬送手段
44 搬送ガイド
46 搬送ローラ
47a,47b プーリ
47c テンションプーリ
48 エンドレスベルト
50 ニップローラ
52 規制ローラ対
56 クリーニングローラ対
56a 粘着ゴムローラ
56b ローラ
58,62 ガイド
60 プラテンローラ
63 搬送ローラ対
66 サーマルヘッド
66a グレーズ
66b サーマルヘッド本体
66c ヒートシンク
68 支持部材
68a 支点
72 トレイ
74 排出口
76 冷却ファン
78 補正データ記憶部
80 画像処理部
82 画像メモリ
84 記録制御部
86,88 温度検出手段
A 感熱フィルム

Claims (6)

  1. 画素の記録濃度を表す画像データに対応する記録画像をサーマルヘッドの各発熱素子を用いて感熱記録材料に形成する感熱記録装置において、
    予め算出してある、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数を用いて、前ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力を求め、これらを1ラインにわたって加算して、前記前ラインにおける各画素の摩擦力の総和を求め、また、現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力を求め、これらを前記1ラインにわたって加算して、前記現ラインにおける各画素の摩擦力の総和を求め、前記前ラインの摩擦力の総和から前記現ラインの摩擦力の総和を引くことによって、前記前ラインから前記現ラインにおける摩擦力の変化量を算出し、この摩擦力の変化量に応じて、各ラインの各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする感熱記録装置の濃度むら補正方法。
  2. 各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数を一次関数で近似するとき、各ラインの各画素の記録濃度を表す前記画像データに対応する摩擦力の総和を前記1ラインにわたってとる代わりに、前記記録濃度を表す画像データの総和を前記1ラインにわたってとることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録装置の濃度むら補正方法。
  3. 画素の記録濃度を表す画像データに対応する記録画像をサーマルヘッドの各発熱素子を用いて感熱記録材料に形成する感熱記録装置において、
    予め算出してある、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数、ならびに、予め算出してある、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、前記感熱記録材料を挟持搬送するゴムローラの変形量と、の関係を表す関数を用いて、前ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量を求め、これらを1ラインにわたって加算して、前記前ラインにおける各画素のゴムローラの変形量の総和を求め、また、現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量を求め、これらを前記1ラインにわたって加算して、前記現ラインにおける各画素のゴムローラの変形量の総和を求め、前記前ラインのゴムローラの変形量の総和から前記現ラインのゴムローラの変形量の総和を引くことによって、前記前ラインから前記現ラインにおけるゴムローラの変形量の変化量を算出し、このゴムローラの変形量の変化量に応じて、各ラインの各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする感熱記録装置の濃度むら補正方法。
  4. 画素の記録濃度を表す画像データに対応する記録画像をサーマルヘッドの各発熱素子を用いて感熱記録材料に形成する感熱記録装置において、
    予め算出してある、各画素の前記画像データと、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、の関係を表す関数、ならびに、予め算出してある、前記感熱記録材料および前記サーマルヘッドの各発熱素子の間の摩擦力と、前記感熱記録材料を挟持搬送するゴムローラの変形量と、の関係を表す関数を用いて、前ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量および現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データに対応する摩擦力に対応するゴムローラの変形量を求め、それぞれ求められた前記前ラインにおける各画素のゴムローラの変形量から、求められた前記現ラインにおける各画素のゴムローラの変形量を各画素毎に引くことによって、各画素位置毎の前記前ラインから前記現ラインにおける前記ゴムローラの変形量の変化量を求め、求められた前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量に応じて、各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする感熱記録装置の濃度むら補正方法。
  5. 前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量の代わりに、各ライン毎の前記ゴムローラの変形量の変化量の平均値と、各ラインの各画素位置毎の、各画素位置の前記サーマルヘッドの主走査方向の前後m/2画素ずつ、合計m画素のゴムローラの変形量の変化量の平均値と、の和を用いることを特徴とする請求項4に記載の感熱記録装置の濃度むら補正方法。
  6. 前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量と前記前ラインの補正係数とを加えることによって、各ラインの各画素位置毎の補正係数を算出し、前記現ラインの各画素位置毎の前記ゴムローラの変形量の変化量と前記前ラインの補正係数とに応じて、前記サーマルヘッドの1ラインの各画素毎に、前記現ラインの各画素の記録濃度を表す画像データを補正することを特徴とする請求項4または5に記載の感熱記録装置の濃度むら補正方法。
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