JPH1044484A - サーマルヘッドの鮮鋭度補正方法 - Google Patents

サーマルヘッドの鮮鋭度補正方法

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JPH1044484A
JPH1044484A JP8200389A JP20038996A JPH1044484A JP H1044484 A JPH1044484 A JP H1044484A JP 8200389 A JP8200389 A JP 8200389A JP 20038996 A JP20038996 A JP 20038996A JP H1044484 A JPH1044484 A JP H1044484A
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JP
Japan
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thermal head
sharpness
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JP8200389A
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Akira Yamaguchi
口 晃 山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サーマルヘッドの個体差や個体ばらつきあるい
は経時変化によらず、高画質な感熱画像を安定して記録
するために、画像処理において画像データ源から入力さ
れる画像データを適正に必要なだけ鮮鋭度強調処理する
ことができるサーマルヘッドの鮮鋭度補正方法を提供す
る。 【解決手段】画像データ源から入力された画像データに
所定の鮮鋭度補正処理を施し、処理された画像データに
応じて、サーマルヘッドにより感熱記録材料に画像を記
録するに際し、サーマルヘッドの特性値の初期状態を測
定し、測定された初期状態に基づいて、あるいは実測さ
れたサーマルヘッドの記録枚数、記録時間、もしくは記
録データ履歴に対するサーマルヘッドの特性値の変化を
予め求められていた関係から予測し、予測された特性値
に基づいて、サーマルヘッドにより記録される画像デー
タの鮮鋭度補正の強調度を基準に対して調整することに
より、上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
用いる感熱記録装置において、入力画像データに行う鮮
鋭度補正処理をサーマルヘッドの個体差や経時変化によ
らず鮮鋭度補正の強調度を一定にすることができるサー
マルヘッドの鮮鋭度補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断画像の記録に、フィルム等を
支持体としてその上に感熱記録層を形成した感熱記録材
料(以下、感熱材料とする)を用いた画像記録(以下、
感熱画像記録ともいう)が利用されている。また、感熱
画像記録は、湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが
簡単である等の利点を有することから、近年では、超音
波診断のような小型の画像記録のみならず、CT診断、
MRI診断、X線診断等の大型かつ高画質な画像が要求
される用途において、医療診断のための画像記録への利
用も検討されている。
【0003】周知のように、感熱画像記録は、感熱材料
の感熱記録層を加熱して画像を記録する、発熱素子を構
成する発熱抵抗体が一方向に配列されてなるグレーズを
有するサーマルヘッドを用い、グレーズ(発熱素子)を
感熱材料(感熱記録層)に若干押圧した状態で、両者を
グレーズの延在方向と直交する方向に相対的に移動しつ
つ、グレーズの各発熱素子にエネルギーを印加して、記
録画像に応じて加熱することにより、感熱材料の感熱記
録層を加熱して画像記録を行う。
【0004】このような感熱画像記録を行う感熱記録装
置においては、CT診断装置やMRI診断装置等の画像
データ源から画像データを受取り、この画像データに所
定の画像処理を施して感熱記録に応じた感熱記録画像デ
ータとし、この感熱記録画像データに従ってサーマルヘ
ッドを駆動して各発熱素子を発熱することにより、画像
データ源から入力された画像データに応じた感熱画像が
記録される。ここで、感熱記録装置において行われる画
像処理として、高画質でめりはりのあるシャープな画像
を得るために、画像の輪郭を強調して、画像、特に高精
細な中間調画像の鮮鋭性を向上させるための鮮鋭度補正
処理(シャープネス強調処理)が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感熱記録装
置において、サーマルヘッドで感熱材料に画像を記録す
る場合には、レーザ光で感光材料に画像を記録する場合
に比べ、基本的に熱による画像のぼけがある。このた
め、この熱による画像のぼけを補償するために画像処理
によって鮮鋭度の強調の度合いを上げ、高画質画像を得
ている。このため、サーマルヘッドに初期ばらつきなど
の個体差があると、鮮鋭度の強調の度合いへの影響が大
きく、一定の鮮鋭度補正を行っても、得られる強調度合
に差が生じ、感熱記録装置間で記録される画像の画質が
ばらつき、たとえ、初期に再生された画像であっても装
置間で異なってしまうという問題があった。
【0006】また、サーマルヘッドを用いて感熱材料に
画像記録を続けていくと、記録時、サーマルヘッドは移
動する感熱材料に所定圧力で押圧されているので、感熱
材料との接触部分、すなわちグレーズと呼ばれる発熱記
録部の保護膜が摩耗する。加えて、このサーマルヘッド
のグレーズは記録時感熱材料表面の溶融物などの付着に
より汚染されるため、これらの付着物を定期的にラッピ
ングフィルムなどを用いて擦り取っているので、グレー
ズの保護膜がさらに摩耗する。このように、サーマルヘ
ッドが経時変化すると、同じ鮮鋭度強調補正を行って
も、得られる強調度合が変化し、一般的には強くなりす
ぎ、画像の画質が、初期に比べ劣化してしまうという問
題があった。このような記録画像の鮮鋭度のばらつきや
上げ過ぎによる画質の感熱記録装置間のばらつきや経時
変化は、高画質な画像記録を要求される場合、特に、高
精細な中間調画像の記録の場合には、大きな問題となっ
ていた。特に、前述の医療用のように高精細、高画質の
中間調画像が要求される用途では、画像観察の障害とな
り、診断のミスにもつながる重大な問題となっていた。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、サーマルヘッドを用いる感熱記録装置におい
て、サーマルヘッドの個体差や個体ばらつきあるいは経
時変化によらず、高画質な感熱画像を安定して記録する
ために、画像処理において画像データ源から入力される
画像データを適正に必要なだけ、すなわちサーマルヘッ
ドの個体差、個体ばらつきや経時変化を補償するように
鮮鋭度強調補正処理をすることができるサーマルヘッド
の鮮鋭度補正方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、画像データ源から入力された画像データ
に所定の鮮鋭度補正処理を施し、処理された画像データ
に応じて、サーマルヘッドにより感熱記録材料に画像を
記録するに際し、前記サーマルヘッドの特性値の初期状
態を測定し、測定された初期状態に基づいて、前記サー
マルヘッドにより記録される画像データの鮮鋭度補正の
強調度を基準に対して調整することを特徴とするサーマ
ルヘッドの鮮鋭度補正方法を提供するものである。
【0009】ここで、前記サーマルヘッドの測定される
特性値は、サーマルヘッドの、グレーズ高さH、グレー
ズ幅W、保護膜厚d、ヒータ幅lおよびヒータ長さLよ
りなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好まし
い。また、前記グレーズ高さH、グレーズ幅W、保護膜
厚d、ヒータ幅lおよびヒータ長さLの基準値をH0
0 、d0 、l0 およびL0 とし、測定された初期値H
i 、Wi 、di 、li およびLi であるとき、基準値H
0 ×W0 、d0 、l0 およびL0 における基準鮮鋭度に
対する各々の初期値Hi ×Wi 、di 、li およびLi
での鮮鋭度の変化率k1 、k2 、k3およびk4 をそれ
ぞれ予め求められている関係から求め、前記特性値全体
の鮮鋭度の変化率kを各々の鮮鋭度の変化率k1
2 、k3 およびk4 の積として求め、前記鮮鋭度補正
の強調度を1/k倍するのが好ましい。
【0010】さらに、本発明は、画像データ源から入力
された画像データに所定の鮮鋭度補正処理を施し、処理
された画像データに応じて、サーマルヘッドにより感熱
記録材料に画像を記録するに際し、前記サーマルヘッド
により感熱記録材料に記録された記録枚数、または記録
時間、もしくは記録データ履歴と、前記サーマルヘッド
の特性値の変化との関係を予め求めておき、実測された
前記記録枚数、または記録時間、もしくは記録データ履
歴に対する前記サーマルヘッドの特性値の変化を予測
し、予測された特性値に基づいて、前記サーマルヘッド
により記録される画像データの鮮鋭度補正の強調度を基
準に対して調整することを特徴とするサーマルヘッドの
鮮鋭度補正方法を提供するものである。
【0011】ここで、前記サーマルヘッドの特性値は、
サーマルヘッドの保護膜厚dであるのが好ましい。ま
た、前記保護膜厚dの基準値をd0 とし、保護膜厚dの
予測値がdP であるとき、基準値d0 における基準鮮鋭
度に対する予測値dP での鮮鋭度の変化率k2 を予め求
められている関係から求め、前記鮮鋭度補正の強調度を
1/k2 倍するのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るサーマルヘッドの鮮
鋭度補正方法を添付の図面に示す好適実施例を基づいて
以下に詳細に説明する。
【0013】図1に、本発明のサーマルヘッドの鮮鋭度
補正方法を実施する本発明の感熱記録装置の一実施例の
概略断面模式図を示す。図1に示す感熱記録装置(以
下、単に記録装置という)10は、例えばB4サイズ等
の所定のサイズのカットシートである感熱記録材料(以
下、単に感熱材料という)Aに感熱画像記録を行うもの
であり、感熱材料Aが収容されたマガジン24が装填さ
れる装填部14、供給搬送部16、サーマルヘッド66
によって感熱材料Aに感熱画像記録を行う記録部20、
および排出部22を有する。また、図2に示されるよう
に、記録部20のサーマルヘッド66には、画像処理部
80および記録制御部84が接続され、さらに、画像処
理部80にはデータ記憶部86が接続される。
【0014】このような記録装置10においては、供給
搬送部16によって記録部20まで感熱材料Aを搬送し
て、サーマルヘッド66を感熱材料Aに押圧しつつ、グ
レーズ66aの長手方向(図1および図2において紙面
と垂直方向)と直交する方向に感熱材料Aを搬送して、
記録画像に応じて各発熱素子を加熱することにより、感
熱材料Aに感熱画像記録を行う。
【0015】感熱材料Aは、透明なポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムなどのフィルムや紙等を支
持体として、その一面に感熱記録層を形成してなるもの
である。このような感熱材料Aは、通常、100枚等の
所定単位の積層体(束)とされて袋体や帯等で包装され
ており、図示例においては、所定単位の束のまま感熱記
録層を下面として記録装置10のマガジン24に収納さ
れ、一枚づつマガジン24から取り出されて感熱画像記
録に供される。
【0016】マガジン24は、開閉自在な蓋体26を有
する筐体であり、感熱材料Aを収納して記録装置10の
装填部14に装填される。装填部14は、記録装置10
のハウジング28に形成された挿入口30、案内板32
および案内ロール34,34、停止部材36を有してお
り、マガジン24は、蓋体26側を先にして挿入口30
から記録装置10内に挿入され、案内板32および案内
ロール34に案内されつつ、停止部材36に当接する位
置まで押し込まれることにより、記録装置10の所定の
位置に装填される。
【0017】供給搬送手段16は、装填部14に装填さ
れたマガジン24から感熱材料Aを取り出して、記録部
20に搬送するものであり、吸引によって感熱材料Aを
吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段42、搬
送ガイド44、および搬送ガイド44の出口に位置する
規制ローラ対52を有する。搬送手段42は、搬送ロー
ラ46と、この搬送ローラ46と同軸のプーリ47a、
回転駆動源に接続されるプーリ47bならびにテンショ
ンプーリ47cと、この3つのプーリに張架されるエン
ドレスベルト48と、搬送ローラ46に押圧されるニッ
プローラ50とを有し、吸盤40によって枚葉された感
熱材料Aの先端を搬送ローラ46とニップローラ50と
によって挟持して、感熱材料Aを搬送する。
【0018】記録装置10において記録開始の指示が出
されると、図示しない開閉機構によって蓋体26が開放
され、吸盤40を用いた枚葉機構がマガジン24から感
熱材料Aを一枚取り出し、感熱材料Aの先端を搬送手段
42(搬送ローラ46とニップローラ50)に供給す
る。搬送ローラ46とニップローラ50とによって感熱
材料Aが挟持された時点で、吸盤40による吸引は開放
され、供給された感熱材料Aは、搬送ガイド44によっ
て案内されつつ搬送手段42によって規制ローラ対52
に搬送される。なお、記録に供される感熱材料Aがマガ
ジン24から完全に排出された時点で、前記開閉手段に
よって蓋体26が閉止される。
【0019】搬送ガイド44によって規定される搬送手
段42から規制ローラ対52に至るまでの距離は、感熱
材料Aの搬送方向の長さより若干短く設定されており、
搬送手段42による搬送で感熱材料Aの先端が規制ロー
ラ対52に至るが、規制ローラ対52は最初は停止して
おり、感熱材料Aの先端はここで一旦停止して位置決め
される。この感熱材料Aの先端が規制ローラ対52に至
った時点で、サーマルヘッド66(グレーズ66a)の
温度が確認され、サーマルヘッド66の温度が所定温度
であれば、規制ローラ対52による感熱材料Aの搬送が
開始され、感熱材料Aは、記録部20に搬送される。
【0020】図2に記録部20の概略図を示す。記録部
20は、サーマルヘッド66、プラテンローラ60、ク
リーニングローラ対56、ガイド58、サーマルヘッド
66を冷却する冷却ファン76(図1参照)およびガイ
ド62を有する。サーマルヘッド66は、例えば、最大
B4サイズまでの画像記録が可能な、約300dpiの
記録(画素)密度の感熱画像記録を行うものであって、
感熱材料Aへの感熱記録を行う発熱素子となる発熱抵抗
体90(図4(a)および(b)参照)が多数一方向
(図1および図2中紙面と垂直な長手方向)に配列され
るグレーズ66aが形成されたアルミナセラミックス等
の耐熱性に優れた電気絶縁材料からなるセラミック基板
66bと、セラミック基板66bの、グレーズ66aと
逆側の面に積層されているアルミニウム等の金属製板か
らなるベース66dと、このベース66dの他方の面に
に固定され、多数の放熱フィン(図3参照)を持つアル
ミニウム等の金属製のヒートシンク66cとを有する。
サーマルヘッド66は、支点68aを中心に矢印a方向
および逆方向に回動自在な支持部材68に支持されてい
る。
【0021】次に、プラテンローラ60は、感熱材料A
を所定位置に保持しつつ所定の画像記録速度で回転し、
主走査方向と直交する方向(図2中の矢印b方向)に感
熱材料Aを搬送する。クリーニングローラ対56は、弾
性体である粘着ゴムローラ56aと、通常のローラ56
bとからなるローラ対であり、粘着ゴムローラ56aが
感熱材料Aの感熱記録層に付着したゴミ等を除去して、
グレーズ66aへのゴミの付着や、ゴミが画像記録に悪
影響を与えることを防止する。
【0022】図示例の記録装置10において、感熱材料
Aが搬送される前は、支持部材68は上方(矢印a方向
と逆の方向)に回動しており、サーマルヘッド66(グ
レーズ66a)とプラテンローラ60とは接触していな
い。前述の規制ローラ対52による搬送が開始される
と、感熱材料Aは、次いでクリーニングローラ対56に
挟持され、さらに、ガイド58によって案内されつつ搬
送される。感熱材料Aの先端が記録開始位置(グレーズ
66aに対応する位置)に搬送されると、支持部材68
が矢印a方向に回動して、感熱材料Aがサーマルヘッド
66のグレーズ66aとプラテンローラ60とで挟持さ
れて、記録層にグレーズ66aが押圧された状態とな
り、感熱材料Aはプラテンローラ60によって所定位置
に保持されつつ、プラテンローラ60(および規制ロー
ラ対52と搬送ローラ対63)によって矢印b方向に搬
送される。この搬送に伴い、記録画像に応じてグレーズ
66aの各発熱抵抗体90を加熱することにより、感熱
材料Aに感熱画像記録が行われる。
【0023】図3にサーマルヘッド66の部分切欠概略
斜視図およびその制御ブロック図を示し、図4(a)お
よび(b)にそれぞれサーマルヘッド66のグレーズ6
6a部分の詳細を示す部分断面模式図およびその部分上
面模式図を示す。また、図3に示すように、サーマルヘ
ッド66は、グレーズ66a、セラミック基板66b、
ヒートシンク66cおよびベース66dを有するのは上
述した通りであるが、サーマルヘッド66のヒートシン
ク66cの複数のフィンにはグレーズ66aに対応する
部分に、例えば所定の間隔で5ヶ所の切欠を有し、この
切欠部分のヒートシンク66cの基部には各画素のグレ
ーズ66aの温度を計測するためのサーミスタ66eが
取り付けられている。そして、これらのサーミスタ66
eは、グレーズ66aの温度(すなわち、この部分の発
熱抵抗体90(図4(a)、(b)参照)の温度)を検
出し、一点鎖線で示されるように、その検出結果を後述
する画像処理部80に送信する。画像処理部80は、こ
の検出結果を受け、例えば、直線補間等によって各発熱
抵抗体90の温度を算出する。
【0024】次に、サーマルヘッド66のグレーズ66
aは、図4(a)に示すように、セラミック基板66b
上に形成され、発熱抵抗体90で発生した熱を蓄える蓄
熱部であって、高さ(グレーズ高さ)H、幅(グレーズ
幅)Wの蒲鉾状(半円または半楕円状)のガラスやポリ
イミド樹脂からなる。グレーズ66aの上には、発熱抵
抗体90が積層される。図4(b)に示すように、発熱
抵抗体90は、グレーズ66aの両側のセラミック基板
66b上にも延在し、幅(ヒータ幅)lの帯状の窒化タ
ンタル(Ta2 N)等からなり、各画素毎に所定のピッ
チpで、例えば、記録画素密度が300dpiでは8
4.7μm間隔で1ラインに必要な画素分だけ配置され
る。
【0025】この発熱抵抗体90の上には、その中央部
分を除いてアルミニウム、銅等からなるほぼ同じ幅の一
対の電極92a,92bが積層される。電極92aと電
極92bとの間には、長さ(ヒータ長)Lに渡って発熱
抵抗体90が被覆されておらず、発熱抵抗体90が露出
しており、この露出部分は、グレーズ66aの頂部上に
あり、発熱抵抗体90で発生した熱を保護膜94を介し
て付与し、感熱材料Aを発色させる1画素のドットに相
当する。一対の電極92a,92b、露出発熱抵抗体9
0、グレーズ66aおよびセラミック基板66bの上の
全面には、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(SiN)、
五酸化タンタル(Ta2 5 )、SiAlON(通称サ
イアロン)やLaSiON(通称ラシオン)等の窒素含
有ガラスなどの耐磨耗性に優れた材料からなる膜厚(保
護膜厚)dの保護膜94が積層される。なお、サーマル
ヘッド66のグレーズ66aの部分は、半導体装置など
の製造技術、例えば、CVD、PVD、スパッタリン
グ、蒸着、フォトリソグラフィーなどによって製造され
る。このため、保護膜94はエッチングなどによって形
成された電極92a,92b上に蒸着されるので、電極
92a,92b間の凹部によって保護膜94の頂部には
同様な凹部が形成される。サーマルヘッド66、特にグ
レーズ66aの部分は、基本的に以上のように構成され
る。
【0026】一方、サーマルヘッド66の記録制御系
は、図3に示すように、画像データ源Rから供給された
画像データに鮮鋭度などの画像処理を施す画像処理部8
0、画像処理された画像データ等を記憶する画像メモリ
82およびこれらの画像データに基づいたサーマルヘッ
ド66による感熱記録を制御する記録制御部84から構
成される。また、画像処理部80には、画像処理部80
において施される各種の画像処理のための補正用データ
等を記憶するデータ記憶部86が接続される。まず、C
TやMRI等の画像データ源Rからの画像データは、例
えば、10bit (0〜1023)のデジタルデータとし
て画像処理部80に送られる。
【0027】画像処理部80は、各種の画像処理回路や
メモリが組み合わされてなるものであり、画像データ源
Rからの画像データを受け、この画像データに感熱記録
画像の輪郭を強調するための鮮鋭度補正処理(シャープ
ネス強調処理)を始めとして感熱材料のγ値や感熱記録
装置、特にサーマルヘッド等に対応して適正画像を得る
ための階調補正、サーマルヘッドの発熱素子の温度に応
じて発熱エネルギーを調整する温度補正、サーマルヘッ
ドのグレーズの長手方向の形状バラツキ等によって生じ
る濃度ムラを補正するシェーディング補正、各発熱素子
の抵抗値の差を補正する抵抗値補正、記録パターンの変
化によるサーマルヘッド電源電圧降下量変化によらず、
同じ濃度に対応する画像データを同濃度で発色するため
の黒比率補正等の所定の画像処理を施し、さらに、必要
に応じてフォーマット(拡大・縮小、コマ割り当て)等
を行って、サーマルヘッド66による感熱記録に応じた
感熱記録画像データとして画像メモリ82に出力する。
【0028】ところで、鮮鋭度強調補正処理(シャープ
ネス強調処理)とは、明瞭で、かつメリハリのある画像
を得るために、記録画像の輪郭を強調して、画像の鮮鋭
度を向上させる処理である。鮮鋭度強調補正処理は、公
知の各種の方法が利用可能であるが、一例として、下記
のようにして行われる。一画面がn×n画素に分割され
るものであり、ある画素ラインiにおけるグレーズ66
aの延在方向j番目の画像データをSij(i=1,2…
n、j=1,2…n)とすると、鮮鋭度強調補正(以
下、単に鮮鋭度補正という)においては、この画像デー
タSijを、まず、電気的にぼけた画像データである第1
アンシャープネス信号U1 ijに変換する。この第1アン
シャープネス信号U1 ij、画像データSijとその周囲の
画像データを平均化することにより得られるものであ
り、下記式(1)で求められる。
【0029】
【数1】 ここで、Mは第1アンシャープネス信号U1 ijを作成す
るのに用いる画素数すなわちマスクサイズであり、Lは
(M−1)/2で定義される。
【0030】次いで、第1アンシャープネス信号U1 ij
をさらに平均化して、第2アンシャープネス信号U2 ij
を算出する。第2アンシャープネス信号U2 ijは、第1
アンシャープネス信号U1 ijと同様に下記式(2)で算
出される。
【0031】
【数2】 次いで、第1アンシャープネス信号U1 ijと第2アンシ
ャープネス信号U2 ijとの差を求める。そして、この差
に鮮鋭度補正係数Kを乗算して、第1アンシャープネス
信号U1 ijを加算することにより、すなわち、下記式
(3)により、鮮鋭度が強調された画像データS* ij
得られる。 S* ij=U1 ij+K・(U1 ij−U2 ij) …(3)
【0032】ここで、感熱記録画像の鮮鋭度は、サーマ
ルヘッド66(グレーズ66a)の温度、記録速度、感
熱材料Aのγ値等に影響され、サーマルヘッド66の温
度が高い程、記録速度が早いほど、さらに感熱材料Aの
γ値が低い程、記録画像の鮮鋭度が低下するので、必要
に応じて、これらに応じて鮮鋭度補正係数Kを変更して
鮮鋭度補正を行ってもよい。この場合には、例えば、グ
レーズ66aの温度、記録速度、感熱材料のγ値等に応
じた重み係数のテーブル(あるいは関数)を作成し、デ
ータ記憶部86に記憶しておき、鮮鋭度補正時にこれを
読み出して、鮮鋭度補正係数Kに乗算する方法等が例示
される。なお、鮮鋭度補正に用いられるマスクサイズM
や鮮鋭度補正係数K等の画像処理のための補正用データ
もデータ記憶部86に記憶しておき、鮮鋭度補正などの
画像処理時にこれを読み出すように構成される。
【0033】このようにして、CTやMRI等の画像デ
ータ源Rからの供給され、画像処理部80において、上
記鮮鋭度補正、次いで階調補正、温度補正、シェーディ
ング補正、抵抗値補正および黒比率補正などの画像処理
が施され、さらに、必要に応じてフォーマットされた、
サーマルヘッド66による感熱記録に応じた感熱記録デ
ータは、画像メモリに記憶される。記録制御部84は、
画像メモリ82から、感熱記録画像データをサーマルヘ
ッド66のグレーズ66aの長手方向の1ラインずつ順
次読み出し、読み出した感熱記録画像データに応じた記
録信号(パルス幅変調では画像に応じた電圧印加時間
幅)をサーマルヘッド66に出力する。
【0034】サーマルヘッド66の各画素毎に設けられ
た発熱抵抗体90は、記録信号に応じて発熱し、前述の
ように、感熱材料Aがプラテンローラ60等によって矢
印b方向に搬送されつつ、感熱画像記録が行われる。感
熱画像記録が終了した感熱材料Aは、ガイド62に案内
されつつ、プラテンローラ60および搬送ローラ対63
に搬送されて排出部22のトレイ72に排出される。ト
レイ72は、ハウジング28に形成された排出口74を
経て記録装置10の外部に突出しており、画像が記録さ
れた感熱材料Aは、この排出口74を経て外部に排出さ
れ、取り出される。
【0035】このようにして、図示例の記録装置10に
おいては、工場出荷時に適切に調整されていれば、サー
マルヘッド66の温度、記録速度や感熱材料Aのγ値に
よらず、画像のぼけがなく、鮮鋭度のよい高画質画像を
安定して得ることができる。しかしながら、記録装置1
0において、サーミスタ66eによって実測されるグレ
ーズ66aの温度、記録速度、感熱材料のγ値等が同一
であっても、サーマルヘッド66に個体ばらつきや経時
変化があると、装置間あるいは経時で得られる感熱記録
画像の鮮鋭度の強調度合にばらつきが生じていたこと
は、前述した通りである。
【0036】このため、本発明者は、鮮鋭度に影響を及
ぼすサーマルヘッド66の特性値としては、図4(a)
および(b)に示すように、サーマルヘッド66、特に
グレーズ66aの構造から、発熱抵抗体90で発生した
熱の蓄熱部として機能するグレーズ66aの容積を表す
代表寸法としてグレーズ高さHとグレーズ幅W、発熱抵
抗体90で発生した熱を伝達する保護膜94の厚さ(保
護膜厚)d、熱を発生する発熱抵抗体90の幅(ヒータ
幅)lおよび電極92a,92bとの間の露出長さ(ヒ
ータ長)L等を挙げることができ、これらの特性値の初
期個体ばらつきに応じた鮮鋭度の強調度合の調整を工場
出荷時やサーマルヘッドの交換時などに行う必要がある
こと、さらにこれらの特性値の経時変化に応じた鮮鋭度
の強調度合の調整を所定時間、特に所定記録時間経過
後、または所定枚数あるいは所定印字量記録後に行う必
要があることを見いだした。これらのサーマルヘッド6
6の特性値のうち、鮮鋭度に装置間の初期ばらつきを生
じ、画質に機差を生じさせる初期の個体差(個体ばらつ
き)が問題となる特性値は、グレーズ高さH、グレーズ
幅W、保護膜厚d、ヒータ幅lおよびヒータ長Lなどで
あり、時系列的に鮮鋭度を変化させ、画質を低下させる
経時変化が問題となる特性値は、保護膜厚dである。
【0037】ここで、サーマルヘッド66のグレーズ6
6aは、発熱抵抗体90で発生した熱を蓄える部分であ
り、その容積が大きいほど蓄熱量は大きくなり、パルス
幅変調またはパルス数変調される発熱抵抗体90のオン
−オフ制御のきれが悪くなり、画像がぼけ、鮮鋭度が低
下する。なお、グレーズ66aの容積を規定するパラメ
ータとしてグレーズ高さHおよびグレーズ幅Wが挙げら
れ、グレーズ66aの容積はグレーズ高さ×グレーズ幅
H×Wで表すことができる。従って、鮮鋭度とグレーズ
66aの容積(H×W)との関係は、図5(a)に示す
ようなグラフで表すことができる。ここで、鮮鋭度は、
エッジ部における鮮鋭度強調画像データ(シャープネス
信号)S* ijと元の画像データSijとの差または比など
で表すこともできるが、鮮鋭度の強調度合を評価する点
に注目すれば、鮮鋭度の指標として上記式(3)の鮮鋭
度補正係数Kを用いてもよい。
【0038】次に、保護膜94は、サーマルヘッド66
のグレーズ66aの発熱抵抗体90や電極92a,92
bを保護するために設けられるが、感熱記録時、保護膜
94の頂点の凹部が直接感熱記録材料Aに接触するた
め、保護膜厚dは発熱抵抗体90で発生した熱の伝達距
離をとなるので、伝達距離が遠ければ遠いほど熱は拡散
し、画像のぼけは大きくなる。従って、鮮鋭度とグレー
ズ66aの保護膜厚dとの関係は、図5(b)に示すよ
うなグラフで表すことができる。なお、感熱記録ではサ
ーマルヘッド66のグレーズ66aの部分が所定の圧力
で押しつけられつつ搬送される感熱記録材料Aによって
擦られるために、保護膜94が経時的に磨耗する。ま
た、感熱記録では、感熱材料Aの表面をサーマルヘッド
66のグレーズ66aからの熱によって溶融して発色さ
せるので、グレーズ66aの保護膜94の表面に溶融物
が個化して付着するため、定期的あるいはメンテナンス
時に感熱材料Aの替わりにラッピングフィルムなどを用
いてクリーニングを行い、表面の付着物を削り取ってい
るため、さらに保護膜94が経時的に磨耗する。このよ
うに保護膜94は、使用(ランニングやラッピング)に
よる磨耗で薄くなり、熱伝達距離が短くなるので、得ら
れる画像の鮮鋭度が時系列的に上昇し、すなわち、変化
し、画質を低下させる。
【0039】また、ヒータ幅lおよびヒータ長Lは、発
熱抵抗体90が電極92aと92bとで覆われていない
部分の幅と長さを表すが、この部分が、画像を形成する
1画素を表すドット(点)を決めるので、これらのヒー
タ幅lおよびヒータ長Lは、いずれも大きくなれば、画
像のぼけは大きくなる。従って、鮮鋭度とグレーズ66
aのヒータ幅lおよびヒータ長Lとの関係は、それぞれ
図5(c)および図5(d)に示すような同様なグラフ
で表すことができる。
【0040】本発明においては、予め、用いられるサー
マルヘッド66について、鮮鋭度と、グレーズ容積(グ
レーズ高さH×グレーズ幅W)、保護膜厚d、ヒータ幅
lおよびヒータ長Lの各々との関係、例えば図5(a)
〜(d)に示すような関係を求めておく。これらの関
係、特に図5(b)に示すような鮮鋭度と保護膜厚dと
の関係を必要に応じ、図3に示すサーマルヘッド66の
制御系のデータ記憶部86に記憶させておく。ここで、
図5(a)〜(d)に示すように、H0 、W0 、d0
0 およびL0 は、用いられるサーマルヘッド66のグ
レーズ高さH、グレーズ幅W、保護膜厚d、ヒータ幅l
およびヒータ長Lの基準値、例えば設計値である。
【0041】そして、画像記録装置の工場出荷時やサー
マルヘッドの交換時などにおいて、個々のサーマルヘッ
ド66の使用前に、これらのサーマルヘッド66の特性
値のを顕微鏡などを用いて計測する。これらの特性値の
初期個体ばらつきを示す計測値が、図5(a)〜(d)
に示すように、それぞれグレーズ高さHi 、グレーズ幅
i 、保護膜厚di 、ヒータ幅li およびヒータ長Li
であったとする。すなわち、グレーズ66aの容積を示
すグレーズ高さH×グレーズ幅W、保護膜厚d、ヒータ
幅lおよびヒータ長Lの各計測値Hi ×Wi 、di 、l
i およびLi が、それぞれ基準値H0 ×W0 、d0 、l
0 およびL0 からばらついていたとすると、図5(a)
〜(d)に示す関係から特性値の基準値での鮮鋭度を基
準として各計測値における鮮鋭度の変化率k1 、k2
3 およびk4 をそれぞれ算出する。
【0042】こうして得られた鮮鋭度の変化率k1 、k
2 、k3 およびk4 を乗算して、特性値全体、すなわち
使用サーマルヘッド66の全体での鮮鋭度の変化率k
(=k 1 ×k2 ×k3 ×k4 )を求める。これは、使用
サーマルヘッド66の鮮鋭度の強調度合が基準から初期
状態で変化率kだけばらついていたことを表しているの
で、図3に示すサーマルヘッド66の制御系の画像処理
部80における鮮鋭度補正処理の強調度を1/k倍す
る。すなわち、本発明においては、全体の鮮鋭度の変化
率kを求め、鮮鋭度補正を基準に対する強調度の1/k
倍することにより、サーマルヘッド66の初期個体ばら
つきによる鮮鋭度の装置間のばらつきや機差を無くすこ
とができる。なお、このように画像処理部80において
鮮鋭度補正処理を行うのに用いるために、鮮鋭度補正用
データや強調度データを1/k倍したもの、例えば、上
記式(3)の鮮鋭度補正係数としてK/kをデータ記憶
部86に記憶させておくのがよい。
【0043】また、本発明においては、上記鮮鋭度補正
の強調度の調整により、サーマルヘッド66の初期個体
ばらつきを無くすことができ、記録装置間の初期ばらつ
きや機差を無くすことができるが、サーマルヘッド66
のグレーズ66aの保護膜94は、ランニングやラッピ
ングによって磨耗し、保護膜厚dが時間の経過とともに
減少し、図5(b)に示すように鮮鋭度の強調度合が上
がることは上述したとおりである。このため、本発明で
は、予めサーマルヘッド66の使用時間、記録時間、記
録枚数、あるいは記録データ履歴(記録印字量)などの
経時量と、磨耗したグレーズ66aの保護膜厚dとの関
係、すなわち保護膜厚dの経時変化の関係を求めてお
き、例えばデータ記憶部86に記憶させておく。
【0044】そして、記録装置10による感熱記録が行
われ、サーマルヘッド66の使用時間、記録時間、記録
枚数、または記録データ履歴(記録印字量)が、所定経
時量(時間、枚数、データ量)に達すると、例えば画像
処理部80が所定経時量に達したと判断すると、画像処
理部80は、データ記憶部86に記憶された保護膜厚d
の経時変化の関係から、その経時量に応じて磨耗した保
護膜厚dを予測する。次いで、画像処理部80は、デー
タ記憶部86に記憶された図5(b)に示すような鮮鋭
度と保護膜厚dとの関係から、保護膜厚の基準値d0
の鮮鋭度を基準として予測された保護膜厚dでの鮮鋭度
の変化率k2 を算出する。
【0045】その後、画像処理部80では、鮮鋭度補正
処理の強調度を1/k2 倍する。すなわち、本発明にお
いては、保護膜94の経時磨耗による保護膜厚dの減少
から鮮鋭度の変化率k2 を求め、鮮鋭度補正を基準に対
する強調度の1/k2 倍することにより、サーマルヘッ
ド66の経時磨耗により鮮鋭度の時系列的な変化(上
昇)を補償することができ、画質の劣化を防止できる。
なお、このように画像処理部80において鮮鋭度補正処
理を行うのに用いるために、鮮鋭度補正用データや強調
度データを1/k2 倍したもの、例えば、上記式(3)
の鮮鋭度補正係数としてK/k2 をデータ記憶部86に
記憶させておくのがよい。本発明に係るサーマルヘッド
の鮮鋭度補正方法は、基本的に以上のように行われる。
【0046】以上、本発明のサーマルヘッドの鮮鋭度補
正方法について詳細に説明したが、本発明はこれらに限
定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において、各種の改良および設計の変更を行ってもよい
のはもちろんである。
【0047】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、サーマルヘッドを用いる感熱記録において、サーマ
ルヘッドの個体差や個体ばらつきによる鮮鋭度のばらつ
きや、経時による鮮鋭度の変化を無くす、あるいは抑制
することができ、画質の劣化を防止することができる。
このため、本発明法を実施する画像記録装置において
は、適正に鮮鋭度補正処理を始めとする画像処理された
感熱記録画像データによって、高画質な感熱画像を安定
して記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るサーマルヘッドの鮮鋭度補正方
法を実施する感熱記録装置の一実施例の概略断面模式図
である。
【図2】 図1に示す感熱記録装置の記録部の部分拡大
断面模式図である。
【図3】 図2に示す記録部に用いられる、制御系のブ
ロック図を含むサーマルヘッドの部分切欠概略斜視図で
ある。
【図4】 (a)および(b)は、それぞれ図3に示す
サーマルヘッドの構成を示す部分拡大断面模式図および
その部分上面模式図である。
【図5】 (a)、(b)、(c)および(d)は、そ
れぞれグレーズ容積(H×W)、保護膜厚(d)、ヒー
タ幅(l)およびヒータ長(L)と鮮鋭度との関係を示
すグラフの一例である。
【符号の説明】
10 (感熱画像)記録装置 14 装填部 16 供給搬送手段 20 記録部 22 排出部 24 マガジン 26 蓋体 28 ハウジング 30 挿入口 32 案内板 34 案内ロール 36 停止部材 40 吸盤 42 搬送手段 44 搬送ガイド 48 エンドレスベルト 50 ニップローラ 52 規制ローラ対 56 クリーニングローラ対 58,62 ガイド 60 プラテンローラ 63 搬送ローラ対 66 サーマルヘッド 66a グレーズ 66b セラミック基板 66c ヒートシンク 66d ベース 68 支持部材 72 トレイ 74 排出口 76 冷却ファン 80 画像処理部 82 画像メモリ 84 記録制御部 86 データ記憶部 90 発熱抵抗体 92a,92b 電極 94 保護膜 A 感熱(記録)材料 H グレーズ高さ W グレーズ幅 d 保護膜厚 l ヒータ幅 L ヒータ長

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データ源から入力された画像データに
    所定の鮮鋭度補正処理を施し、処理された画像データに
    応じて、サーマルヘッドにより感熱記録材料に画像を記
    録するに際し、 前記サーマルヘッドの特性値の初期状態を測定し、測定
    された初期状態に基づいて、前記サーマルヘッドにより
    記録される画像データの鮮鋭度補正の強調度を基準に対
    して調整することを特徴とするサーマルヘッドの鮮鋭度
    補正方法。
  2. 【請求項2】前記サーマルヘッドの測定される特性値
    は、サーマルヘッドの、グレーズ高さH、グレーズ幅
    W、保護膜厚d、ヒータ幅lおよびヒータ長さLよりな
    る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載
    のサーマルヘッドの鮮鋭度補正方法。
  3. 【請求項3】前記グレーズ高さH、グレーズ幅W、保護
    膜厚d、ヒータ幅lおよびヒータ長さLの基準値を
    0 、W0 、d0 、l0 およびL0 とし、測定された初
    期値Hi、Wi 、di 、li およびLi であるとき、 基準値H0 ×W0 、d0 、l0 およびL0 における基準
    鮮鋭度に対する各々の初期値Hi ×Wi 、di 、li
    よびLi での鮮鋭度の変化率k1 、k2 、k3およびk
    4 をそれぞれ予め求められている関係から求め、前記特
    性値全体の鮮鋭度の変化率kを各々の鮮鋭度の変化率k
    1 、k2 、k3 およびk4 の積として求め、前記鮮鋭度
    補正の強調度を1/k倍する請求項2に記載のサーマル
    ヘッドの鮮鋭度補正方法。
  4. 【請求項4】画像データ源から入力された画像データに
    所定の鮮鋭度補正処理を施し、処理された画像データに
    応じて、サーマルヘッドにより感熱記録材料に画像を記
    録するに際し、 前記サーマルヘッドにより感熱記録材料に記録された記
    録枚数、または記録時間、もしくは記録データ履歴と、
    前記サーマルヘッドの特性値の変化との関係を予め求め
    ておき、 実測された前記記録枚数、または記録時間、もしくは記
    録データ履歴に対する前記サーマルヘッドの特性値の変
    化を予測し、予測された特性値に基づいて、前記サーマ
    ルヘッドにより記録される画像データの鮮鋭度補正の強
    調度を基準に対して調整することを特徴とするサーマル
    ヘッドの鮮鋭度補正方法。
  5. 【請求項5】前記サーマルヘッドの特性値は、サーマル
    ヘッドの保護膜厚dである請求項4に記載のサーマルヘ
    ッドの鮮鋭度補正方法。
  6. 【請求項6】前記保護膜厚dの基準値をd0 とし、保護
    膜厚dの予測値がdP である時、 基準値d0 における基準鮮鋭度に対する予測値dP での
    鮮鋭度の変化率k2 を予め求められている関係から求
    め、前記鮮鋭度補正の強調度を1/k2 倍する請求項6
    に記載のサーマルヘッドの鮮鋭度補正方法。
JP8200389A 1996-07-30 1996-07-30 サーマルヘッドの鮮鋭度補正方法 Withdrawn JPH1044484A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1688881A2 (en) * 2005-02-07 2006-08-09 Samsung Electronics Co, Ltd Data processing based on history information
US7167271B1 (en) 1999-05-17 2007-01-23 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image recording apparatus

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