JPH10178757A - 車両用主電動機 - Google Patents

車両用主電動機

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JPH10178757A
JPH10178757A JP33915796A JP33915796A JPH10178757A JP H10178757 A JPH10178757 A JP H10178757A JP 33915796 A JP33915796 A JP 33915796A JP 33915796 A JP33915796 A JP 33915796A JP H10178757 A JPH10178757 A JP H10178757A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】潤滑油の供給の過多・過少を防ぎ、保守・点検
の頻度を減らすことのできる車両用主電動機を得るこ
と。 【解決手段】油溜め8Aの上部の両側に仕切り8d,8
eを対称的に設けて、油溜め8a,8bを形成する。こ
れらの油溜め8a,8bは、対向部を接続管で接続す
る。油溜め8bには送り管11Aの片端を接続し、この送
り管11Aは、外枠15の外側を僅かに傾斜させて外枠の他
側に配設し、他側の玉軸受3に潤滑油を供給する。玉軸
受3の下部に流下した潤滑油は、戻り管11Bで油溜め8
Aに戻す。ころ軸受2は、軸押え14Bの上端に下端が接
続された戻り管18を流下する潤滑油で潤滑する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用主電動機に
関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の車両用主電動機の一例を
示す縦断面図、図10は、図9のC−C断面図で、かご形
誘導電動機の場合を示す。図9及び図10において、断面
がU字状で右側が開口した外枠15の内周には、固定子鉄
心20が圧入され、この固定子鉄心20の両側には、厚板か
ら環状に形成された鉄心押え20aが配置されている。固
定子鉄心20の内周側に軸方向に形成された各スロットに
は、固定子コイル22が挿入されている。
【0003】また、外枠15の右端には、側枠12がこの側
枠12の外周に形成された嵌合部を介して挿入され、複数
のボルトで固定されている。側枠12の更に外側には、断
面が略凸字状に形成された油溜め8Eの外周が図示しな
いOリングを介してボルトで固定されている。
【0004】外枠15の左端には、図9の図示しない左側
面図では環状となる検出部外筒6の右端が溶接され、こ
の検出部外筒6の左端には、カバー16がボルトで固定さ
れている。
【0005】検出部外筒6の上端には、磁気検出器5が
縦に貫設され、この磁気検出器5の信号線5aは、この
車両用主電動機の速度を制御する可変電圧可変周波数の
インバータの制御回路に接続されている。
【0006】前述した油溜め8Eの上部の内部には、樋
10が収納され、左端が側枠12の外面に溶接されている。
この樋10の側面には、油溜め8Eの上部を気密に貫通し
た送り管11Aの片側が接続され、この送り管11Aは、外
枠15の外側に沿って、この外枠15の左側が僅かに低くな
るように傾斜して配設され、後述する軸受押え14Aの外
面側に図示しない継手を介して接続されている。樋10の
底部には、半割形の戻り管18の上端が接続され、この戻
り管18は、側板12に水密に溶接されている。
【0007】外枠15の左端の中心部に形成された円形の
開口部には、環状の軸受板13が内側から挿入され、ボル
トで外側から固定されている。この軸受板13の内周に
は、回転子軸1の左側に圧入された玉軸受3の外輪が挿
入されている。
【0008】この玉軸受3の左側には、前述した軸受押
え14Aの中央部の片側に形成された凸部が軸受板13に対
して左側から挿入され、この軸受押え14Aを軸受板13に
固定するボルトによって玉軸受3の外輪を外側から押圧
している。軸受押え14Aには、破線で示す油穴が上部と
下部に加工されている。
【0009】回転子軸1の左端には、断面が略凸字状で
円板状の外周に凹凸が等間隔に形成された検出歯車4の
中心に形成された嵌合穴が圧入され、外側からボルトで
回転子軸1に固定されている。
【0010】回転子軸1の中央部には、回転子鉄心19が
圧入されている。この回転子鉄心19の外周に形成された
各スロットには、ロータバー21が挿入され、これらのロ
ータバー21は、これらのロータバー21の両端にろう付さ
れた環状のエンドリングで接続されている。
【0011】回転子軸1の右側には、ころ軸受2が右側
から圧入され、このころ軸受2の外輪は、側枠12の中心
に形成された軸受穴に挿入されている。側板12の右側面
の中心部には、ころ軸受2の外輪を固定する軸受押え14
Bがボルトで固定され、この軸受押え14Bには、上部に
対して油溝14bが縦に形成され、この油溝14bの上端に
前述した戻り管18が接続されている。
【0012】回転子軸1の右側の段付部には、ころ軸受
2の右側に対して円板状のかき上げ円板9Bが圧入さ
れ、中心に形成された筒部に外周側から挿入された複数
のボルトで回転子軸1に固定されている。
【0013】回転子軸1の右端には、図示しない可撓継
手の片側が図示しないキーを介して連結されるテーパ部
が形成されている。油溜め8Eには、潤滑油7が注入さ
れ、この潤滑油7の油面7aは、前述したかき上げ円板
9Bの下端よりも上位に位置している。
【0014】油溜め8Eの下部には、戻り管11Bの右端
が接続され、この戻り管11Bは、外枠15に沿って左側が
僅かに高くなるようにこの外枠15の外側を左端に配設さ
れ、この外枠15の左側から、左側の軸受押え14Aの中央
下部に螺合された図示しない管継手に接続されている。
【0015】このように構成された車両用主電動機にお
いては、車輪を回転させる回転子軸1が固定子コイル22
への通電によって回転すると、この回転子軸1の右側に
圧入されたかき上げ円板9Bの回転に伴って、このかき
上げ円板9Bの下端で潤滑油7がかき上げられる。
【0016】すると、このかき上げられた潤滑油7の一
部は樋10に貯溜され、その一部は、側枠12の外面側の戻
り管18を流下して、軸受押え14Bの上端に形成された油
溝14bに流入し、さらに流下してころ軸受2を潤滑す
る。
【0017】一方、樋10に貯溜された潤滑油の他の一部
は、送り管11Aと左側の軸受押え14Aを経て、玉軸受3
の内部に流入する。また、車両の長期に亘る走行によっ
て、油溜め8Eの内部の潤滑油7の油面7aが所定の高
さにあるか否かを検査するときには、図10に示す油溜め
8Eの下部上面のボルト23を外して、図示しない測定棒
で検査する。
【0018】また、回転子軸1の回転に伴い、検出歯車
4が回転すると、この検出歯車4の外周に形成された歯
とこの歯の間との空隙の差による磁気検出器5との間の
磁気抵抗の変化で、検出歯車4の回転角度、すなわち回
転速度を磁気検出器5のパスル信号で検出し、この回転
速度の検出信号が車両の速度制御回路にフィードバック
されて、列車の走行速度が制御される。また、回転子軸
1の回転力は、右端のテーパ部1aから図示しない可撓
継手を介して減速機に伝達され、この減速機から駆動輪
に伝達される。
【0019】ところで、ますます高速化され高出力が要
求される車両用主電動機では、潤滑油の供給量の適正化
及び温度上昇に伴う劣化防止が更に要求され、この劣化
に伴う保守・点検の頻度の増加を抑えることが要請され
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
構成された車両用主電動機においては、かき上げ円板で
樋にかき上げられる潤滑油の量が車両の走行速度に比例
するので、長距離の特急列車では供給量が過剰となって
油温が上昇し、劣化を促進し、この特急列車が降雪など
で低速運転される場合や、地下鉄のように駅間距離(す
なわち高速走行時間)が短くて、頻繁に停止する車両で
は供給量が不足するおそれがある。
【0021】すなわち、地下鉄や通勤車両では駅での停
止と、走行時の起動・加速の繰り返しの連続である。一
方、特急車両では停止時間が短く、モータの最高回転数
での使用時間が長くなる。油潤滑方式の軸受では、かき
上げ円板による潤滑油のかき上げ量が、モータの回転数
に比例して増え、逆に停止時には、零となる。
【0022】このため、地下鉄や通勤車両のように、起
動・停止の頻度が高い場合は、軸受は、モータ停止時ま
たは低速域では潤滑油が少なくなり、最高回転時には、
過剰となるだけでなく、かき上げ円板による撹拌によっ
て油温が上昇する。特急車両も同様であるが、最高回転
数での運転時間が長いため、撹拌と軸受への供給過多に
よる軸受の昇温が更に増える。
【0023】図10は、車両の速度と、軸受への潤滑油の
供給量を示すグラフで、このうち、台形状の線Fは車両
の速度を示し、正弦波状の曲線Gは、軸受への潤滑油の
供給量を示す。
【0024】曲線Gの谷部は、車両が駅に停車して図8
及び図9で示した樋10から送り管11Bを経てころ軸受2
や玉軸受3に供給された潤滑油が、各軸受の下部に僅か
に残って不足している状態を示す。地下鉄や通勤電車で
は、線Fと曲線Gの周期が短く、長距離の特急列車では
線Fの頂部の長さが長くなる。
【0025】潤滑油をかき上げ円板でかき上げて軸受に
供給する給油方法は、グリス潤滑と比べて粘性が低いの
で潤滑性能が優れているだけでなく、潤滑油の交換も軸
受部分を分解することなく完全に入れ換えができること
から、保守・点検作業を短縮する面からも採用されてい
るのであるが、軸受部への供給量が車両の走行速度に比
例するので、前述したように最も適正量の潤滑が必要な
最高速度において、供給過多となって油温が上昇し、劣
化が促進され、保守・点検の頻度が増えるので、前述し
た保守・点検の頻度の低下の要請に対応できない。そこ
で、本発明の目的は、潤滑油の供給の過多・過少を防
ぎ、保守・点検の頻度を減らすことのできる車両用主電
動機を得ることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
車両用主電動機は、外枠の片側に添設され下部に潤滑油
が注入される油溜めと、外枠に貫設された回転子軸の片
側に挿入され潤滑油をかき上げるかき上げ板と、油溜め
の上部に設けられかき上げ板でかき上げられる潤滑油を
貯溜し連通部で接続する一対の上部油溜めと、この上部
油溜め及び油溜めと回転子軸の両側を支承する軸受を接
続する潤滑管とを備えたことを特徴とする。
【0027】また、請求項2に記載の発明の車両用主電
動機は、連通部を接続管とし、この接続管と軸受を潤滑
管で接続したことを特徴とする。
【0028】また、請求項3に記載の発明の車両用主電
動機は、連通部を片側が外枠の片側に固定された連結板
としたことを特徴とする。
【0029】また、請求項4に記載の発明の車両用主電
動機は、外枠の片側に添設され下部に潤滑油が注入され
る油溜めと、外枠に貫設された回転子軸の片側に挿入さ
れ潤滑油をかき上げるかき上げ板と、油溜めの上部の中
央部に設けられかき上げ板でかき上げられる潤滑油を貯
溜する上部油溜めと、この上部油溜めの両側から垂設さ
れかき上げ板の上部からかき上げられる潤滑油を滴下さ
せる遮蔽板と、上部油溜めから回転子軸の両側を支承す
る軸受を介して油溜めに潤滑油を導く潤滑管とを備えた
ことを特徴とする。
【0030】さらに、請求項5に記載の発明の車両用主
電動機は、かき上げ板の外周に複数の貫通穴を形成した
ことを特徴とする。
【0031】このような手段によって、請求項1乃至請
求項3に記載の発明においては、容量の大きい上部油溜
めを油溜めの上部に設けて、低速で走行する車両の主電
動機の軸受を潤滑する。
【0032】また、請求項4に記載の発明においては、
車両が高速で走行する際に多量にかき上げられる潤滑油
の一部を滴下させて、電動機の軸受への過剰な流入に伴
う温度上昇を防ぐ。
【0033】さらに、請求項5に記載の発明において
は、低速で走行する場合の潤滑油のかき上げ量を貫通穴
に流入した潤滑油をかき上げることで、油溜めの上部に
かき上げられる潤滑油を増やす。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用主電動機の
一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明
の車両用主電動機の第1の実施形態を示す縦断面図で、
従来の技術で示した図9に対応し、請求項1及び請求項
2に対応する図、図2は、図1のA−A断面図で、同じ
く図10と対応する図である。
【0035】図1及び図2において、従来の技術で示し
た図9及び図10と異なるところは、油槽の構成であり、
容量が大幅に増えたことで、他は、図9及び図10とほぼ
同一である。したがって、この図9及び図10と同一部分
には、同一符号を付して説明を省略する。
【0036】すなわち、側板12の右側面には、図9及び
図10で示した油溜め8Eと比べて大形で水平な上端が外
筒15の上端から上方に突き出た油溜め8Aが添設され、
側板12の外面側に形成された図示しないOリング溝に挿
入された図示しないOリングを介して水密状態に取り付
けられている。
【0037】油溜め8Aの上部には、図2に示すように
片側に仕切り8dが溶接で設けられ、この仕切り8dと
対称的に仕切り8eが他側に設けられている。この結
果、仕切り8dの上部に油溜め8aが形成され、仕切り
8eの上部に油溜め8bが対称的に形成されている。こ
れらの油溜め8a,8bの間は、連通管17で水平に接続
され、この連通管17の中央部に対して連通管17と比べて
小径の戻り管18の上端が接続されている。
【0038】油溜め8bの外周側には、送り管11Aの片
側が接続され、この送り管11Aは、従来の技術で示した
図9と同様に、外枠15の上部の外側を図1の破線で示す
ように緩やかな勾配で下向きに配置され、左端が検出外
筒6を貫通し、軸受押え14Aの外面に螺合された図示し
ない管継手に接続されている。
【0039】軸受押え14Aの下部に螺合された図示しな
い管継手にも、戻り管11Bの片側が接続され、この戻り
管11Bも外筒15の下部の外側を図1の破線で示すように
勾配をつけて配置され、油槽8Aの下部に他側が接続さ
れている。油槽8Aには、潤滑油7が注入され、かき上
げ円板9Aの下端は、潤滑油7に浸漬されている。
【0040】次に、このように構成された車両用主電動
機の作用を説明する。回転子軸1が回転すると、この回
転子軸1に圧入されたかき上げ円板9Aが回転して、そ
の向きが図2において時計方向の場合には、矢印A1,
A2に示すように潤滑油7がかき上げられる。この結
果、油溜め8Aの上端に当って矢印A3に示すように降
下した潤滑油は、図2において右側の油溜め8bに貯溜
される。
【0041】すると、この潤滑油の一部は、連通管17に
流入して、その一部は左側の油溜め8aに流入し、他の
一部は戻り管18から軸受押え14Bを経て、ころ軸受2の
上端に流入する。
【0042】また、油溜め8bに貯溜された潤滑油の一
部は、送り管11Aを経て、図1において左側の玉軸受3
の上部に供給され、この玉軸受3の下部に接続された戻
り管11Bから油溜め8Aに還流される。
【0043】なお、車両の走行方向が逆向きとなって、
かき上げ円板9Aが反転し、図2の破線で示すようにか
き上げられた潤滑油は、左側の油溜め8aに貯溜され連
通管17を介して油溜め8bに流入し、一部は戻り管18を
経てころ軸受2に流入し、このころ軸受2を潤滑する。
【0044】したがって、このように構成された車両用
主電動機においては、左右の油溜めに貯溜された潤滑油
の油量の合計を、図9,10で示した車両用主電動機の樋
10の貯溜量と比べて大幅に増やすことができるので、車
両の走行時における速度の如何にかかわらず、左右の油
溜め8a,8bから各軸受に流入する潤滑油の油量を図
3のグラフに示すように一定とすることができる。
【0045】また、送り管11A,戻り管11B,18などの
内径を選定することにより、各軸受に供給する潤滑油の
量を適正値に抑えることができるので、走行時における
各軸受内の潤滑油の量を適量に抑えることができ、軸受
内における温度上昇を抑えることができるだけでなく、
供給量を適切に抑えることで、かき上げ量が少なくなる
低速走行時や停車中における供給油量を確保することも
できる。
【0046】さらに、油溜め8Aは、外周の表面積が広
くなっているので、潤滑油だけでなく、電動機本体の冷
却効果を上げることもできる。したがって、軸受や油温
の上昇を抑えることができ、この油温の上昇に伴う潤滑
油の劣化を抑えることができるので、保守・点検の頻度
を減らすことができ、ますます高速化される車両に対応
することもできる。
【0047】次に、図4は、本発明の車両用主電動機の
第2の実施形態を示す縦断面図で、図2に対応し、請求
項3に対応する図である。図4において、第1の実施形
態で示した図1及び図2と異なるところは、かき上げ円
板でかき上げられた潤滑油を貯溜する油溜めの構成で、
他は、図1,図2と同一である。すなわち、図4に示し
た油溜め24には、両側から油案内板25が対称的に垂設さ
れている。
【0048】このように構成された車両用主電動機にお
いては、かき上げ円板9Aが高速で回転することによっ
て、矢印A7,B7に示すようにかき上げ円板9Aの上
部から油溜め8Aの上部にかき上げられる潤滑油を、油
案内板25によって防ぐことができるので、油溜め24への
過剰なかき上げを防ぐことができ、軸受への過剰な給油
を防ぐことができる。
【0049】なお、油溜め24の底板は、図3においては
平坦としたが、弧状にして両側を下側に湾曲させること
で、貯溜容量を増やし、万一の降雪時などにおける低速
運転に対応可能にしてもよい。
【0050】また、図5は、本発明の車両用主電動機の
第3の実施形態を示す縦断面図で、図2及び図4に対応
し、請求項5に対応する図である。図5において、前述
した実施形態で示した図1〜図4と異なるところは、特
にかき上げ円板の構成で、他は、従来の技術で示した図
9,図10と同一である。
【0051】図5において、従来の技術で示した図9及
び図10で示したかき上げ円板と異なるところは、かき上
げ板9Cの外周寄りに対して、貫通穴9aが8箇所形成
されていることである。
【0052】このようにかき上げ円板9Cが形成された
車両用主電動機においては、車両が高速で走行している
ときには、潤滑油は貫通穴9aに流入せずかき上げ量は
変わらないが、徐行する場合には、貫通穴に流入した潤
滑油もかき上げて樋10に貯溜することができるので、車
両の走行速度の差によるかき上げ量の差を図6のグラフ
の破線Eに示すように、従来及び前述したかき上げ円板
のかき上げ量を示す曲線Dと比べて減らすことができ
る。なお、この場合には、かき上げ円板9Cの外周を半
円状に面取りして、高速走行時における潤滑油のかき上
げ量を更に減らしてもよい。
【0053】次に、図7は、本発明の車両用主電動機の
第4の実施形態を示す部分断面図で、図1に対応し、請
求項3に対応する図、図8は、図7のB−B断面図で、
図2,図4及び図5に対応する図である。図7及び図8
において、図1〜図5と異なるところは、油溜めの上部
の構成で、図1,図2で示した油溜め6Bの貯溜容量を
増やした構造である。
【0054】すなわち、図7及び図8に示した油溜め8
Dでは、上部の両側に設けられた油溜め8a,8bを側
板12の上部の外面間で接続する連通板8fが設けられて
いる。このように油溜めが構成された車両用主電動機に
おいては、連通板8fに貯溜される潤滑油によって、油
溜め8Dの貯溜容量を更に増やすことができるので、長
時間に及ぶ低速走行時における軸受への給油を確保する
ことができる。
【0055】
【発明の効果】以上、請求項1に記載の発明によれば、
外枠の片側に添設され下部に潤滑油が注入される油溜め
と、外枠に貫設された回転子軸の片側に挿入され潤滑油
をかき上げるかき上げ板と、油溜めの上部に設けられか
き上げ板でかき上げられる潤滑油を貯溜し連通部で接続
する一対の上部油溜めと、この上部油溜め及び油溜めと
回転子軸の両側を支承する軸受を接続する潤滑管とを備
えることで、また、請求項2に記載の発明によれば、連
通部を接続管とし、この接続管と軸受を潤滑管で接続す
ることで、また、請求項3に記載の発明によれば、連通
部を片側が外枠の片側に固定された連結板とすること
で、容量の大きい上部油溜めを油溜めの上部に設けて、
低速で走行する車両の主電動機の軸受を潤滑したので、
潤滑油の供給の過多・過少を防ぎ、保守・点検の頻度を
減らすことのできる車両用主電動機を得ることができ
る。
【0056】また、請求項4に記載の発明によれば、外
枠の片側に添設され下部に潤滑油が注入される油溜め
と、外枠に貫設された回転子軸の片側に挿入され潤滑油
をかき上げるかき上げ板と、油溜めの上部の中央部に設
けられかき上げ板でかき上げられる潤滑油を貯溜する上
部油溜めと、この上部油溜めの両側から垂設されかき上
げ板の上部からかき上げられる潤滑油を滴下させる遮蔽
板と、上部油溜めから回転子軸の両側を支承する軸受を
介して油溜めに潤滑油を導く潤滑管とを備えることで、
車両が高速で走行する際に多量にかき上げられる潤滑油
の一部を滴下させて、電動機の軸受への過剰な流入に伴
う温度上昇を防いだので、潤滑油の供給の過多・過少を
防ぎ、保守・点検の頻度を減らすことのできる車両用主
電動機を得ることができる。
【0057】さらに、請求項5に記載の発明によれば、
かき上げ板の外周に複数の貫通穴を形成することで、低
速で走行する場合の潤滑油のかき上げ量を貫通穴に流入
した潤滑油をかき上げることで、油溜めの上部にかき上
げられる潤滑油を増やしたので、潤滑油の供給の過多・
過減少を防ぎ、保守・点検の頻度を減らすことのできる
車両用主電動機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用主電動機の第1の実施形態を示
す縦断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】本発明の車両用主電動機の第1の実施形態の作
用を示すグラフ。
【図4】本発明の車両用主電動機の第2の実施形態を示
す縦断面図。
【図5】本発明の車両用主電動機の第3の実施形態を示
す縦断面図。
【図6】本発明の車両用主電動機の作用を示すグラフ。
【図7】本発明の車両用主電動機の第4の実施形態を示
す部分縦断面図。
【図8】図7のB−B断面図。
【図9】従来の車両用主電動機の一例を示す縦断面図。
【図10】図9のC−C断面図。
【図11】従来の車両用主電動機の作用を示すグラフ。
【符号の説明】
1…回転子軸、2…ころ軸受、3…玉軸受、4…検出歯
車、5…磁気検出器、6…検出部外筒、7…潤滑油、7
a…油面、8a,8b,8A,8B,8C,8D,8E
…油溜め、8d,8e…仕切り、8f…連通板、9A,
9B,9C…かき上げ円板、9a…貫通穴、10…樋、11
A…送り管、11B…戻り管、12…側板、13…軸受板、14
A,14B,14C…軸受押え、15…固定子枠、16…カバ
ー、17…連通管、18,18A…戻り管、19…回転子鉄心、
20…固定子鉄心、21…ロータバー、22…固定子コイル、
23…ボルト、24…油溜め、25…油案内板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠の片側に添設され下部に潤滑油が注
    入される油溜めと、前記外枠に貫設された回転子軸の前
    記片側に挿入され前記潤滑油をかき上げるかき上げ板
    と、前記油溜めの上部に設けられ前記かき上げ板でかき
    上げられる前記潤滑油を貯溜し連通部で接続される一対
    の上部油溜めと、前記回転子軸の両側を支承する軸受と
    前記上部油溜め及び前記油溜めを接続する潤滑管とを備
    えた車両用主電動機。
  2. 【請求項2】 前記連通部を接続管とし、この接続管と
    前記軸受とを前記潤滑管で接続したことを特徴とする請
    求項1に記載の車両用主電動機。
  3. 【請求項3】 前記連通部を片側が前記外枠の片側に固
    定された連結板としたことを特徴とする請求項1に記載
    の車両用主電動機。
  4. 【請求項4】 外枠の片側に添設され下部に潤滑油が注
    入される油溜めと、前記外枠に貫設された回転子軸の前
    記片側に挿入され前記潤滑油をかき上げるかき上げ板
    と、前記油溜めの上部の中央部に設けられ前記かき上げ
    板でかき上げられる前記潤滑油を貯溜する上部油溜め
    と、この上部油溜めの両側から垂設され前記かき上げ板
    の上部からかき上げられる前記潤滑油を滴下させる遮蔽
    板と、前記上部油溜めから前記回転子軸の両側を支承す
    る軸受を介して前記油溜めに潤滑油を導く潤滑管とを備
    えた車両用主電動機。
  5. 【請求項5】 前記かき上げ板の外周に複数の貫通穴を
    形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載
    の車両用主電動機。
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