JPH10176903A - マッハツェンダー干渉計装置およびその製造方法 - Google Patents

マッハツェンダー干渉計装置およびその製造方法

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JPH10176903A
JPH10176903A JP9182608A JP18260897A JPH10176903A JP H10176903 A JPH10176903 A JP H10176903A JP 9182608 A JP9182608 A JP 9182608A JP 18260897 A JP18260897 A JP 18260897A JP H10176903 A JPH10176903 A JP H10176903A
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fibers
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mach
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マッハツェンダー装置およびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 マッハツェンダー型波長選択装置は、一
つもしくは多数の複合光ファイバを用いて構成され、各
ファイバは、ある実効屈折率を有する位相シフト領域を
異なる実効屈折率を有する結合領域間に接合して構成さ
れている。各複合ファイバにより生ずる光路長差もしく
は位相遅延は、位相シフト領域の長さの線形関数とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、マッハツェンダー
型干渉計装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信システムは、様々な目的
により波長選択装置を必要とする。例えば、波長分割多
重伝送システムにおいては、一本のファイバにより複数
のわずかに異なる波長の光ビームを伝送し、各ビーム
は、独立した情報をそれぞれ伝送する。ある特定の波長
を有するビームをあるファイバの枝路へと伝送し、また
他のビームを他の枝路へと伝送する箇所において、波長
選択フィルタが使用される。また、複数の異なる通信利
用者が所有する複数の受信機を一本のファイバに結合さ
せることもできる。この各受信機には、非常に狭い波長
帯域のみを受信し、その他の波長帯域は排除するように
調整されたフィルタが備えられている。特定の加入者に
対して向けられる信号は、その加入者に対応した波長で
送られる。
【0003】このような波長選択装置やその他の波長選
択装置は、実際の通信システムにおいて使用するための
要求に見合ったものでなければならない。すなわちこの
波長選択装置は、互いにわずか数nmしか離れていない
波長の光を分離可能なものであることが望ましく、さら
に、環境面において安定し信頼性があり耐久性があるも
のが望ましい。あるアプリケーションにおいては、この
波長選択装置は“チューナブル”、すなわち選択波長を
可変であるものがよく、また、光パワーの損失が比較的
小さい状態で動作する、すなわち装置に供給される光パ
ワーをあまり浪費しないことが望ましい。
【0004】光通信システムにおいては、波長選択装置
として、マッハツェンダー干渉計が使用されてきた。図
1に図示するように、マッハツェンダー干渉計は、F1
とF2の一対のファイバを有する。この二本のファイバ
は、その間を光が移行するために、第1のカプラC1と
第2のカプラC2において、互いに結合している。これ
らのカプラは、一方のファイバから他方のファイバへと
光が移行するようになっている。以下に詳細に説明する
ように、このカプラはいわゆる「エバネッセント」カプ
ラであり、ファイバの狭く延びた部分が基板もしくは外
部コート中で互いに並列に近接している。またこのカプ
ラは、3dBカプラであり、一方のファイバから他方の
ファイバへと光パワーの約半分が移行するものである。
ファイバF1およびF2は、カプラ間に配置された異な
る光路長により位相シフト領域を有する。ゆえに、ファ
イバF1の位相シフト領域における光路長は、ファイバ
F2の位相シフト領域における光路長とは異なる。なお
本明細書では、「光路長」という言葉は、所定の波長を
有しファイバを一端から他の一端まで伝搬する所定の伝
搬モードの光に対して要求される時間尺度のことをい
う。従来、位相シフト領域において、一方のファイバの
物理的な長さを他方のファイバと異なるようにしたり、
また、F1とF2のファイバに異なる伝搬定数を設けて
二本のファイバ内の光速を異なるようにすることにより
光路長差を設けてきた。後者の方法は、異なる屈折率分
布を有するファイバを作製することにより達成すること
ができる。相対的に高い屈折率を有するコアを相対的に
低い屈折率を有する材料により包含した構造を備えたフ
ァイバである「ステップ屈折率分布型」ファイバの場
合、異なる屈折率のコア、異なるコア径のコア、異なる
屈折率のコート材料を用いることにより、またそれらを
複合的に構成することにより、異なる二つのファイバを
構成することができる。異なる光路長を構成する際に使
用した特定のメカニズムにかかわらず、図1に示される
一段のマッハツェンダー型フィルタにおいては、入力端
1から供給される光は、入力光の波長に依存して、出力
端3または4に伝搬するはずである。また、さらに複雑
なマッハツェンダー型装置においては、所望の波長選択
特性を達成するために、多数の位相シフト領域と多数の
カプラを直列に結合させて多段構造を構成することもあ
る。また他のマッハツェンダー型装置としては、米国特
許第5,351,325号のように、カプラ間に三つ以
上のファイバを並列に結合させて構成することもでき
る。この際、これらの各光ファイバに異なる光路長を備
え、所望ならば、互いに整数倍の光路長差を設けるよう
に光路長差を選択することもできる。
【0005】マッハツェンダー型装置に所望の波長選択
特性を設けるためには、装置の設計により光路長を特定
化し、故意に変化させる場合以外は安定であるほうがよ
い。個々のファイバが動いたり振動したりする環境変化
による影響や、ファイバ間の温度差などにより、マッハ
ツェンダー装置の性能を著しく低下させてしまう可能性
がある。米国特許第5,295,205号によれば、空
洞チューブ状に形成された細長い基体ガラスに組み込ま
れたマッハツェンダー型装置が提案されている。ここで
は、光ファイバはチューブの内腔にわたり延びている。
また各カプラは、ファイバ上のチューブの一部を加熱し
ながら圧縮し、圧縮したチューブの一部を伸張すること
により形成し、ファイバ部分をその中に包含し、細くす
るために、ファイバの細長くなった部分を基体ガラスに
より覆う。
【0006】この一般的な方法は、多数のファイバや多
数のカプラを有する多段型の装置を含む、様々なマッハ
ツェンダー装置を形成する際に使用できる。米国特許第
5,295,205号により構成した装置は、基体ガラ
スのチューブの中にしっかりと包まれており、そのため
温度勾配や不意の機械的変動に対してほとんど変化しな
い。それゆえ、米国特許第5,295,205号により
構成した装置は、実際の通信システムの装置として十分
に使用することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の利点があるにも
かかわらず、さらなる改良が必要とされる。異なる伝搬
定数を有するファイバを使用するマッハツェンダー型装
置を製造するには、異なる伝搬定数を有するファイバを
製造する業者が必要である。一つの装置に複数のファイ
バを使用する場合には、互いに所望の関係を満たした伝
搬定数を有するファイバを作らなければならない。ある
設計においては、互いに整数倍の伝搬定数の差を有した
ファイバのセットを作らなければならないかもしれない
が、これでは、ファイバを選択する過程において、かな
りの制約やコストが課せられてしまう。さらに、所望の
伝搬定数を達成するために必要となるファイバの調整に
おいて、望まざる副影響が出てきてしまう。例えば、特
定の伝搬定数を設けるためのファイバのコア形成の調整
により、カプラを形成する際の伸張プロセス中に楕円状
断面となってしまうような柔らかいコアを有するファイ
バを使用することになるかもしれない。これにより、装
置を伝搬する光の偏光性が変化してしまい、異なった光
学特性を与えてしまうことになる。したがって、マッハ
ツェンダー型装置を製造する方法、およびそれにより製
造される装置の改良が望まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの特徴とし
て、マッハツェンダー装置の製造方法を提供する。本発
明のこの特徴による方法は、少なくとも一つの複合ファ
イバを含む多数の光ファイバを提供する手段を有するこ
とが望ましい。その各複合ファイバは、一対の結合領域
と位相シフト領域を有する。各複合ファイバの位相シフ
ト領域は、そのファイバの結合領域の伝搬定数とは異な
る伝搬定数を有する。本発明のこの特徴による方法はさ
らに、一対の光カプラをファイバ上において離して形成
し、各複合ファイバの位相シフト領域がカプラ間に配置
されるようにする手段を含むことが望ましい。各複合フ
ァイバを設ける手段は、第1のストックファイバ部材の
間に第2のストックファイバの部材を接合することによ
り行うことができる。複合ファイバもしくはファイバに
加え、マッハツェンダー装置を形成する際に使用される
多数のファイバには、その全長にわたり同じ伝搬定数を
有する均一ファイバを含めることができる。なお、その
均一ファイバは、各複合ファイバを形成する際に使用さ
れた第1のストックファイバ部材から完全に形成するこ
とが望ましい。
【0009】第2のストックファイバ部材は複合ファイ
バもしくはファイバの位相シフト領域にのみ存在するの
で、第2のストックファイバ部材はカプラの形成プロセ
スに関係せず、カプラのいかなる部分をも構成しない。
それゆえ、第2のストックファイバ特性は、カプラ形成
プロセスにおける性能に関係なく選択できる。複合ファ
イバの光路長は、複合ファイバに組み込まれた第2のス
トックファイバ部材の長さに依存する。それゆえ、複合
ファイバの光路長は、カプラ間の全体の物理的なファイ
バ長に影響せずに、複合ファイバに組み込まれた第2の
ストックファイバ部材の長さを制御することにより調整
できる。全てのファイバはカプラ間において同じ全長で
あることが望ましい。各複合ファイバの位相シフト領域
を形成する第2のストックファイバ部材の長さは、ファ
イバの伝搬定数の所定値からのずれを補償するように調
整することができる。カプラ間を延びる複数のファイバ
を有するマッハツェンダー装置を形成する際のプロセス
においては、多数の光ファイバに多数の複合ファイバを
含むことができる。ここで再び述べるが、全てのファイ
バはカプラ間において同じ物理的長さを有するようにす
ることができる。複合ファイバの光路長は各複合ファイ
バに組み込まれた第2のファイバ部材の長さに直接関係
する。それゆえ、多数の異なる伝搬定数を有する特殊な
ファイバを作製する必要もなく、各ファイバ間の光路長
差に関する正確な関係が容易に達成できる。なお、全て
の均一および複合ファイバは、同じ第1および第2のス
トックファイバ部材から完全に形成することが望まし
い。
【0010】本発明のさらなる好ましい具体的形態にお
いては、カプラを形成する手段には、基体ガラスでファ
イバを包含し、基体ガラス内でファイバが共に延びた狭
い領域を形成するためにファイバを伸張する手段が含ま
れる。複合ファイバの結合領域と均一ファイバのある部
分のみが、カプラを形成するために伸張されることが望
ましい。最も好ましくは、基体ガラス内でファイバを包
含する手段は、基体ガラスのチューブの内腔にファイバ
を配置し、圧縮領域を形成するようファイバに向けてチ
ューブを圧縮することにより行うことが望ましく、ファ
イバを伸張する手段は、各圧縮領域の部分とその中に配
置されたファイバ部分とを伸張する手段を含むことが望
ましい。これらのプロセスの手段は、先述の米国特許第
5,295,205号により達成できる。
【0011】本発明のさらなる特徴は、多数の光ファイ
バを有するマッハツェンダー装置を提供することにあ
る。その多数のファイバは、少なくとも一つの複合ファ
イバを有し、各複合ファイバは一対の結合領域および位
相シフト領域を有する。各複合ファイバの位相シフト領
域は、そのファイバの結合領域の伝搬定数とは異なる伝
搬定数を有する。本発明のこの特徴による装置は、ファ
イバ上において離れた場所に一対の光カプラを有し、各
複合ファイバの位相シフト領域はカプラ間に配置され
る。なお、全てのファイバはカプラ間においてほぼ等し
い全長を有することが望ましい。これら多数のファイバ
には、その全長にわたり同じ伝搬定数を有する均一ファ
イバのような基準ファイバが含まれることが望ましい。
各複合ファイバの結合領域は、均一ファイバの伝搬定数
とほぼ等しい伝搬定数を有してもよく、各複合ファイバ
の位相シフト領域は均一ファイバの伝搬定数とは異なる
伝搬定数を有してもよい。それゆえ、基準ファイバもし
くは均一ファイバに対する各複合ファイバの光路長差
は、複合ファイバの位相シフト領域の長さに依存する。
全ての複合ファイバの位相シフト領域の伝搬定数は、互
いに等しいことが望ましく、それゆえ均一ファイバに対
する各複合ファイバの位相シフトの大きさは、各複合フ
ァイバの位相シフト領域の長さに直接比例する。多数の
ファイバを使用した場合、各複合ファイバの位相シフト
領域の長さは互いに有理数倍であり、互いに整数倍であ
ることが望ましい。この装置は、ファイバを包含しカプ
ラのマトリクスを形成する基体ガラスのチューブを含ん
だモノリシック型マッハツェンダー装置として形成する
ことが望ましい。
【0012】
【発明の効果】複合ファイバの結合領域の光学特性が、
均一ファイバの光学特性と一致しているため、結合領域
の長さがパワー関数に影響を及ぼさず、それゆえ、カプ
ラ形成工程は、カプラのパワー関数に影響を及ぼすこと
なく、カプラの特性を最大限にするよう最適化すること
ができる。さらに、カプラを大量生産する場合において
は、装置の他のパラメータに影響を及ぼすことなく位相
シフト領域を調整することにより、装置のパワー関数を
最適化することができる。また、もしプロセスに供給さ
れたファイバが所定の構成から幾分逸脱したものであっ
ても、位相シフト領域の長さを増減することにより補正
可能であり、すなわち、最終的な製品の外寸を変えるこ
となく、またカプラ形成工程を変化させることなく、こ
の補正が可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】図2から図5を参照して説明する
が、本発明の具体的実施の形態の一つによるプロセス
は、第1のストック光ファイバのある一片106から始
める。その特定の形態による第1のストックファイバは
図示するように、相対的に高い屈折率を有するコア10
2とコアを覆い相対的に低い屈折率を有するコーティン
グ104とを備えたステップインデックス型のガラス光
ファイバである。そのファイバはまた、ガラスコーティ
ングを覆う従来の重合体コーティング108を有する。
第1のストックファイバは一片106を形成するために
切断され、コーティング108のその切断された面に近
接する領域を除去する。一片106の長さはプロセス上
あまり意味はなく、以下に述べるカプラの形成において
適合するように十分長ければよい。次のプロセスにおい
ては、作用長Lwを有する一片110を設けるために、
第2のストックファイバを切断する。この第2のストッ
クファイバもまた、コア112とコーティング114を
有するステップインデックス型ファイバである。一片1
10においては重合体の被膜を全て除去する。また第2
のストックファイバは、第1のストックファイバの伝搬
定数とは異なる伝搬定数βを有する。このため、第2の
ストックファイバを伝搬する光の伝搬定数に影響する少
なくとも一つのパラメータが、第1のストックファイバ
の対応するパラメータとは異なることになる。なお、コ
ア112の径は、第1のストックファイバのコア102
の径と同じであることが望ましい。しかしながら、コア
112の屈折率は、コア102のそれとは異なってもよ
い。また、第2のファイバのコーティング114の屈折
率も、第1のファイバのコーティング104の屈折率と
異なってもよい。一片110は、ジョイント部116に
おいて一片106と接合される。ジョイント部116を
形成する接合プロセスにおいては、コア102および1
12の間において拡散するような高い温度で十分に長い
時間を設けることにより二つのコア間において緩やかな
遷移を実現する。こうして、ジョイント部において光パ
ワーの損失を最小限にする。なお、このジョイント部の
損失は、約0.2dB以下であることが望ましい。ジョ
イント部116を形成した後、第2のファイバの一片1
10は、所望の位相シフト領域長Lpsで劈開される。こ
の長さは、ジョイント部116から測定され、できるだ
け精密に制御される。なおこの長さLpsは、以下に述べ
るように、最終的な装置において所望の光学特性が得ら
れるように選択される。一片106を形成する際に使用
した第1のファイバの第2の一片118が切断され、第
2のジョイント部120において一片110と接続され
る。ファイバの一片118の長さもまたあまり意味をも
たない。ここで再び、このジョイント部120におい
て、この部分における損失を低減させるために、拡散さ
せた緩やかな界面を形成する。ジョイント部116およ
び120の形成においては、従来の融合接合装置を使用
することができる。このジョイント手段により、第1の
ファイバの二つの一片106および118と、その間に
接合された第2のファイバの部分110とを有する複合
ファイバを形成することができる。第1のファイバの一
片106および118は、その複合ファイバの結合領域
を形成し、一方で、第2のファイバの一片110は位相
シフト領域を形成する。
【0014】この複合ファイバはその後、最終的な製品
に必要とされる終端を設けるように端部が終端される。
例えば、複合ファイバの末端124がマッハツェンダー
装置の入力または出力端に接続される場合には、その末
端を切断して通常の方法で接合するようにする。また、
末端126が接続されないままである場合には、米国特
許第4,979,972号に示されるような無反射終端
を設けることができる。これによると、結合領域118
を加熱し、切断するために引っ張り、ファイバコーティ
ングの元々の外径と同等もしくはそれよりわずかに小さ
な径を有するボール状に丸い端面を形成するよう、ガラ
スをさらに加熱する。
【0015】複合ファイバ122はその後、均一ファイ
バ130とともにこの複合ファイバを含むモノリシック
型の装置を形成する(図6)。均一ファイバ130は、
複合ファイバ内の結合領域106および118を形成す
る際に使用した第1のファイバと同様のものである。そ
れゆえ、この均一ファイバは、複合ファイバの結合領域
の伝搬定数と同じ伝搬定数を有する。複合ファイバを形
成した後の装置形成プロセスの工程は、上述の米国特許
第5,295,205号によるマッハツェンダー装置を
形成する際に使用する工程とほぼ同一プロセスとするこ
とができる。それゆえ、このマッハツェンダー装置(図
6)は、位相シフト領域14のそばで接合された連結オ
ーバークラッドカプラ11および12を含んだモノリシ
ック構造として形成される。位相シフト領域14は、第
2のファイバの位相シフト領域110を含む。この装置
は、複合ファイバ122と均一ファイバ130を、基体
ガラス19のチューブの内腔18に挿入することにより
形成される。ファイバに近接する基体ガラス部分の屈折
率は、最も低い屈折率を有するファイバコーティング1
04の屈折率よりも低い。この内腔は、ファイバを挿入
するために、各々の端部がじょうご状に形成されている
(図示せず)。なお、チューブとファイバの組み合わせ
により、カプラの予備形成物が形成される。
【0016】そのカプラの予備形成物は、図8の引き上
げ装置においてさらに加工される。予備形成物31は、
リング状バーナー34内に挿入され、モータ制御ステー
ジ45および46に搭載された引き上げチャック32お
よび33にクランプされる。ファイバは、予備形成物3
1の端部を覆う真空取付部材41および41’に通され
る。この真空取付部材の典型例は、米国特許第5,01
1,251号に記載されている。ライン42を通じて、
チューブ41が真空引きされる。薄いゴム製チューブ4
3の一端は、真空取付部材41の予備形成物31の反対
側の一端に取り付けられ、そのチューブの他端は、チュ
ーブクランプ手段(図示なし)内で延びている。上部の
真空取付部材41’も同様に、ライン42’、チューブ
43’、チューブクランプ手段に付随する。ファイバの
コートされた部分がチューブ43および43’から延び
ており、位置aおよびbの間のチューブ19内のファイ
バ部分(図6)はコートされていない。矢印44および
44’により示されるように、チューブ43および4
3’に大気圧が付加されている場合には、そこを通って
延びているファイバに対してチューブをクランプするた
めに、内腔18はライン42および42’を通じて真空
引きされる。
【0017】一つの具体的実施の形態としては、チュー
ブの位置aおよびbの間の部分は、まずファイバに対し
て圧縮される。予備形成物をチャック32および33に
取り付け、チューブの内腔を真空引きした後、チューブ
を一方の端部付近で加熱し、加熱領域において圧縮す
る。チャック32および33は、バーナーに対して予備
形成物を移動させ、予備形成物の他端に向かって徐々に
圧縮領域を広げ、チューブの圧縮された長さが所望の長
さになるまで広げる。
【0018】この他の工程としては、チャック32およ
び33を固定し、バーナー34をモータ制御ステージ3
5に搭載することもできる。バーナー34を最初に予備
形成物の一端に配置して圧縮し、ステージ35を予備形
成物に対して移動させ、予備形成物の他端に向かって圧
縮領域を広げていくこともできる。
【0019】その後、チューブの領域を加熱し、コンピ
ュータ制御ステージ45および46をその加熱領域を広
げるよう他端の方向に移動させることにより、予備形成
物の一端にカプラ11を形成する。このチューブを延ば
す動作は、米国特許第5,011,251号に記載され
ている。二つのチューブの端部が互いに対して移動する
進度により、結合された伸張進度が決定される。チュー
ブは一定の進度で伸張されてもよいし、また、その伸張
進度は、連続して変化するものであってもよいし、離散
的なものであってもよい。この伸張動作は、所定の結合
が達成された後、終了する。その後、チューブは再び加
熱され、第2の伸張進度で伸張が起こる。カプラ11
は、一定の径を有するように図示されているが、実際は
わずかにテーパ部が存在して、カプラの縦方向の中心部
においては最小の径を有する。結果的にできあがるカプ
ラの結合特性は、基体ガラス19とファイバ130の光
学的および機械的特性や、複合ファイバ122の結合領
域106および118などのパラメータにより決定され
ることは明らかである。またその結合特性は、テーパ領
域の形状や長さなどのカプラパラメータに影響し得るも
のである。
【0020】第1のカプラを形成するためにチューブを
伸張する一方で、光パワーを入力光ファイバに結合さ
せ、カプラ形成工程において工程を制御するために出力
信号をモニタすることができる。または、この工程にお
いて、試作装置を形成し、伸張距離を試作することによ
り、最適な伸張距離を測定により決定することもでき
る。オーバークラッドファイバ光学カプラの実験におい
ては、各カプラの形成における全体の伸張距離は、12
mmから16mmの間であった。
【0021】フィルタやWDMカプラとしての最良の性
能として、カプラ11および12はほぼ同一の結合特性
を有することが望ましい。それゆえ第2のカプラ12
は、第1のカプラを形成する際に使用される条件と同一
の伸張条件により、適切なチューブの領域を形成するこ
とが望ましい。カプラ11および12は波長無依存性タ
イプもしくはWDMタイプのどちらかであるが、マッハ
ツェンダー装置は、波長無依存性カプラを使用すれば広
い波長領域にわたり使用することが可能となるはずであ
る。波長無依存性を得るためには、様々な技術を使用す
ることができる。
【0022】"Achromatic Overclad Fiber Optic Coupl
er"と題された米国特許第5,268,979号によれ
ば、ファイバコーティングの屈折率n2に対するコーテ
ィングを覆う基体ガラスボディの屈折率n3において、
Δ2-3=(n2 2−n3 2)/2n2 2が0.125%以下と
なるように小さければ、カプラは波長無依存性となるよ
うに形成できることが記載されている。
【0023】あるアプリケーションにおいては、マッハ
ツェンダーフィルタのファイバの一本のみが、各端部で
装置から延びている必要がある。装置を形成した後、装
置から延びたファイバの一片17を切断してもよい。そ
のファイバの切断された一片17はその後、先に述べた
ように無反射終端を設けることが望ましい。
【0024】図6において最も良くわかるように、カプ
ラ11は複合ファイバ122の結合領域106と均一フ
ァイバ130の結合領域と近接する部分のみを含み、そ
の一方で、カプラ12は複合ファイバの第2の結合領域
118と均一ファイバ130の一部を含む。複合ファイ
バの位相シフト領域110は、カプラ間に配置され、カ
プラ形成プロセス中には延ばされない。結果的に形成さ
れたマッハツェンダー装置は、入力端132を通じて光
が供給され、第1の出力端134および第2の出力端1
36に光を伝搬することができる。第1の出力端に現れ
る入力パワーに対する割合は、入力光波長の関数として
以下の式により示される。
【0025】 P=cos2 {(π)(Lps)(dβ/β)(1/λ)} (1) ここで、Pは第1の出力端134に現れる出力パワーの
割合、Lpsは複合ファイバにおける位相シフト領域11
0の長さ、dβは複合ファイバの位相シフト領域におけ
る伝搬定数と均一ファイバ130の伝搬定数との差、β
は位相シフト領域110の伝搬定数と均一ファイバ13
0の伝搬定数との小さいほうの伝搬定数、λは入力光の
波長である。全てのファイバにおいてシングルモードの
同一モードで伝搬する場合には、式(1)は以下の様に
置き換えられる。
【0026】 P=cos2 {(π)(Lps)(dn/n)(1/λ)} (2) ここで、nは位相シフト領域110の実効屈折率と均一
ファイバ130の実効屈折率の小さいほうの実効屈折率
であり、dnは複合ファイバと均一ファイバ130の実
効屈折率差である。
【0027】異なるコアが実効屈折率に関して有する効
果は、シングルモードのパワーの半分がコアに存在する
と仮定し、ファイバのΔが増加することにより見積もる
ことができる。実効屈折率変化はおおおそ、以下の式で
示される。
【0028】 dn/n=(Δ1-2+Δ1-2’)/2 (3) ここで、Δ1-2は(n1 2−n2 2)/2n1 2と等しく、Δ
1-2’は(n12−n22)/2n12と等しく、n1
およびn1’はそれぞれ第1および第2のファイバのコ
ア102および112の屈折率である。また、 n2お
よびn2’は第1および第2のファイバのコーティング
104および114の屈折率である。それゆえ、ファイ
バ130と複合ファイバ122の位相シフト領域110
との屈折率差は以下の式となる。
【0029】 dn/n=(Δ1-2+Δ1-2’)/2−2・Δ1-2/2 =(Δ1-2’−Δ1-2)/2 (4) 式(4)を式(2)に代入し、以下の式が得られる。
【0030】 P= cos2 {(π)(Lps)(Δ1-2’−Δ1-2)/λ} (5) 図7には、一段のマッハツェンダーフィルタに対して、
式(5)をグラフ化したものを示す。ここで、ファイバ
130のΔ1-2は0.3%、複合ファイバの位相シフト
領域110のΔ1-2は1.0%であり、位相シフト領域
110の長さは1cmである。Pが最大となる波長にお
いては、第1の入力端134に入射される光のほぼ全て
(装置に損失がなければ)は、第1の出力端132に伝
搬する。Pがほぼ0となる波長においては、入力端13
4を通じて装置に供給された光のほぼ全てが、終端12
6に伝搬されて散乱する。
【0031】ここで留意すべき点は、出力パワーの割合
Pと波長λとの関係は、ファイバの特性と位相シフト領
域110の長さLpsにのみ依存するということである。
複合ファイバの結合領域106および118の光学特性
は、均一ファイバ130の光学特性と一致しているの
で、結合領域の長さはパワー関数に影響しない。それゆ
え、カプラ11と12との距離は、複合ファイバの位相
シフト領域110がカプラ間に配置されている限り、装
置の特性にほとんど影響を及ぼすことはない。したがっ
て、カプラ形成工程は、カプラのパワー関数に影響を及
ぼすことなく、カプラの特性を最大限にするよう最適化
することができる。さらに、カプラを大量生産する場合
においては、装置の他のパラメータに影響を及ぼすこと
なく、位相シフト領域110を調整することにより、装
置のパワー関数を最適化することができる。例えば、も
しプロセスに供給されたファイバが所定の構成から幾分
逸脱したものであれば、ファイバの伝搬定数もまたその
所定値とは異なるものとなってしまう。このことがパワ
ー関数に影響を及ぼし、パワー関数のピーク間において
パワーを増減させてしまうが、これは、位相シフト領域
110の長さLpsを増減することにより補正可能であ
る。よって、最終的な製品の外寸を変えることなく、ま
たカプラ形成工程を変化させることなく、上記の補正が
達成できる。
【0032】例えば、先の米国特許第5,295,20
5号に記載されているように、異なるフィルタ特性を備
えるために、マッハツェンダー装置を直列に連結させる
ことが可能である。ある形態は二つの装置を使用し、一
方の装置の光路長差または遅延量は、もう一方の装置の
光路長差または遅延量の二倍の光路長差または遅延量で
あるとする。第1の装置の一本のファイバのみが、第2
の装置に搬送され、他のファイバは終端している。この
ように構成されることにより、装置は個々の装置のパワ
ー関数が同等で、個々のピークが広い帯域をもつパワー
関数を有することとなる。この装置は、位相シフト領域
110’を有する第1の複合ファイバ122’(図9)
と、第1の位相シフト領域110’の2倍の長さの位相
シフト領域111’を有する第2の複合ファイバ12
3’を使用する。各複合ファイバは、ボール状で終端す
る光遮断端部125’を設けることもできる。これらの
複合ファイバは、ファイバの光遮断端部125’を互い
に近接させて、チューブ19’の内腔で端と端をつなぐ
ようにすることもできる。均一ファイバ130’は完全
にチューブ内で延びている。カプラ11’は、チューブ
に沿って4カ所形成され、各位相シフト領域の両側にお
いてカプラが設けられている。または、二つの複合ファ
イバ122’および123’を、各位相シフト領域11
0’および111’を有する単体で連続した一本の複合
ファイバに置き換え、また、単体の均一ファイバを、二
つのマッハツェンダー装置の間、すなわち第2と第3の
カプラの間となる中間部において光遮断端部で終端した
二つの短い均一ファイバに置き換えることもできる。
【0033】この複合ファイバを用いることは、多段の
装置を形成するにあたり、重要な利点がある。ここで再
び述べるが、各マッハツェンダー装置の光路長差は、複
合ファイバの位相シフト領域の長さを調整することによ
り選択できる。それゆえ、第2のマッハツェンダー装置
は、第1のマッハツェンダー装置の光路長差の二倍にな
るよう正確に形成することができ、その精度は、プロセ
スに依存するファイバの特性が規定値からずれても維持
できる。各段階で設けられた位相シフト領域の間の他の
関係を維持しなければならない場合でも、同様の利点を
備えられる。
【0034】米国特許第5,011,251号に記載さ
れているように、カプラの波長無依存性を達成する方法
においては、カプラのファイバコーティングの屈折率が
わずかに異なる値を有する必要があるとされる。この方
法を用いた場合、均一ファイバ130のコーティング
は、複合ファイバの結合領域におけるコーティング10
4の屈折率とは異なる屈折率を有してなければならな
い。均一ファイバの他のパラメータ(コア径やコア屈折
率など)に関しては、均一ファイバの実効屈折率nすな
わち伝搬定数βが、複合ファイバの結合領域106およ
び108の実効屈折率すなわち伝搬定数と等しくなるよ
うに、均一ファイバの他のパラメータを選択することが
望ましい。
【0035】米国特許第5,351,325号の記載に
よれば、マッハツェンダー装置は三つ以上のファイバに
より形成されている。この装置は、一つの入力端から入
力された入力信号を、多光路入力カプラにおいて複数の
信号へと分割し、分割した信号を異なる実効光路長を有
する複数の光路に沿って伝搬させ、さらにその分割した
信号を出力カプラにおいて一つの出力信号に最終的に再
結合させるものである。この装置は、図10に示される
ような、二つの均一ファイバ230aおよび230bと
二つの複合ファイバ222aおよび222bからなるフ
ァイバ群200から形成できる。第2の複合ファイバの
位相シフト領域210bは、第1の複合ファイバの位相
シフト領域210aの長さの正確に二倍の長さを有す
る。ここで再び述べるが、ファイバの結合領域206お
よび218は、第2の均一ファイバ230bの伝搬定数
と等しい伝搬定数を有する。これらの結合領域は、均一
ファイバを作製する際に使用されるものと同じストック
ファイバから形成することが望ましい。また、複合ファ
イバの位相シフト領域における伝搬定数は各々等しい。
その位相シフト領域は同じ第2のストックファイバから
形成することが望ましい。
【0036】均一ファイバ230bと複合ファイバ22
2aおよび222bには、片端に光遮断終端225が設
けられる。この四本のファイバにより、米国特許第5,
351,325号の方法を用いて多光路型マッハツェン
ダー装置を形成する。その中で述べられているように、
これらのファイバは、基体ガラスのチューブの中に共に
通され、カプラを形成する部分を加熱し、入力カプラ2
11(図11)および出力カプラ212が形成されるよ
うに伸張する。全てのファイバは、入力カプラと出力カ
プラとの間の装置の全長にわたって延びている。図11
によく見られるように、複合ファイバの位相シフト領域
210aおよび210bは、入力カプラ211および出
力カプラ212との間に配置される。
【0037】カプラの形態に関しては、米国特許第5,
351,325号に図示されている。その中で説明され
ているように、カプラは、第1のファイバ230aの入
力端232から供給されるほぼ全ての光が、このファイ
バから他のファイバへと移行するように形成されてい
る。入力端232から入射した光のほとんどの光は、カ
プラ間の領域においては第1のファイバを伝搬しない。
他のファイバを伝搬する光は再結合し、出力カプラ21
2において第1のファイバ230aへと再び移行し、出
力端234から出力される。このように、カプラ間にお
いては、均一ファイバ230bと複合ファイバ222a
および222bに沿ってのみ光が伝搬する。ここで再び
述べるが、カプラ間において光が伝搬する三つのファイ
バ230b、222a、222bにおける実効光路長の
差により生じる遅延差により、出力端234に現れる入
射光量に対するパワー割合は、波長に依存することにな
る。米国特許第5,351,325号に詳細に述べられ
ているように、並列に多光路を形成することにより、よ
り優れた「フィネス」を設けることができる。「フィネ
ス」という言葉は、出力関数における各ピーク波長幅に
対するピーク間波長幅の率を意味する。高いフィネス
は、図9に図示されるような縦続接続されたマッハツェ
ンダー装置により達成できるが、図11に示されるよう
なマルチファイバの形態により、一段の装置で高いフィ
ネスを得ることができる。
【0038】装置の位相シフト領域を通じて延びる様々
なファイバにより、互いに整数倍の異なる光路長差が設
けられる。このように、第1の複合ファイバ222aを
伝搬する光は、均一ファイバ230bを伝搬する光に対
して遅延する。この遅延量は、位相シフト領域210a
の長さに直接比例する。同様に、第2の複合ファイバ2
22bを伝搬する光も遅延し、均一ファイバ230bの
光に対する遅延量は、位相シフト領域210bの長さに
直接比例する。各複合ファイバにおける遅延の度合いは
各ファイバの位相シフト領域の長さに対して線形な関係
にあるので、互いに整数倍の遅延量を与えるように正確
にファイバを形成することができる。このことは、正確
に段階付けされた伝搬定数差を有するファイバ群を用い
て多数のファイバを調整することを必要とせず達成する
ことができる。マッハツェンダー装置は、入力カプラと
出力カプラとの間に四つ以上の能動光路を設けることに
より形成できる。この装置は、最も短い位相シフト領域
の長さの整数倍以上の長さの位相シフト領域を有する複
合ファイバを付加することもできる。
【0039】図10および図11を参照して具体的実施
の形態を述べてきたように、複合ファイバは全て、位相
シフト領域および結合領域において同じ伝搬定数を有す
るよう形成できる。この形態は簡便であるため好まし
く、生産上制御が簡単である。最も好ましくは、全ての
結合領域は一本のファイバから形成され、全ての位相シ
フト領域もまた、他の一本のファイバから形成されるこ
とが望ましい。しかしながら、本発明の広い視野によれ
ば他の方法も可能である。例えば、各複合ファイバの位
相シフト領域を形成する際に使用されるファイバは、互
いに異なるものであってもよい。この場合、各ファイバ
のOPLD(=Lps・(dββ))は、各ファイバの
OPLDが互いに整数倍となるように、もしくは互いに
他の所望の関係を有するように選択される。ここで、d
nは、ある位相シフト領域を構成するファイバの実効屈
折率と均一ファイバの屈折率との差である。
【0040】上述の好ましい具体的実施の形態に示した
ように、複合ファイバの結合領域は互いに同一のもので
あり(複数の複合ファイバを使用する場合)、均一ファ
イバとも同一であり、それゆえ、結合領域はいかなる位
相シフトも生じることがない。これにより、装置の性能
が結合領域の長さのばらつきに対して鈍感になり、カプ
ラ間の距離に対しても鈍感になる。しかしながら、本発
明の装置は、各複合ファイバにおける結合領域の伝搬定
数を、他のファイバのそれに対応する領域における伝搬
定数とは異なるようにすることも可能であるため、結合
領域もまた位相シフトに寄与することとなる。この場
合、結合領域が寄与する位相シフトの付加分を補償する
ために位相シフト領域の長さを増減する。さらに、上述
の好ましい具体的実施の形態においては、一つもしくは
複数の複合ファイバとともに均一ファイバを使用した
が、複合ファイバのみを使用する装置とすることも可能
である。すなわち、基準となるファイバもまた複合ファ
イバとすることができる。
【0041】また、先の具体的実施の形態においてはス
テップインデックス型ファイバに関して述べてきたが、
同様の方法をグラジエントインデックス型ファイバを用
いても使用できる。
【0042】本発明の他の具体的実施の形態によれば、
複合ファイバの位相シフト領域に非線形材料を使用する
こともできる。この材料の屈折率は、その材料に光パワ
ーが印加された時に変化する。これにより、励起パワー
が印加された時に、位相シフト領域により設けられた光
路長差が変化する。それゆえこのマッハツェンダー装置
は、光制御スイッチとして使用することができる。複合
ファイバを伝搬するよう励起光を入射させることによ
り、複合ファイバの屈折率が変化し、それゆえ、装置の
特性が変化して、装置の一つの出力端から他の出力端へ
と光が移行する。そのような非線形材料を複合ファイバ
に組み込んだ装置は、前述の「Miller−Nola
n 16−70」アプリケーションにおいて公開されて
いる。
【0043】請求項により規定される本発明の視野から
それない範囲で、上述の形態において他の様々な形態や
組み合わせを用いることが可能であり、上述の好ましい
具体的実施の形態の記述は、請求項に規定される制限よ
りも実例に基づくものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】マッハツェンダー干渉計の概略図
【図2】本発明の具体的実施の形態による、ある製造工
程段階におけるファイバーを示した概略図
【図3】その実施の形態による、図2の後のある製造工
程段階におけるファイバーを示した概略図
【図4】その実施の形態による、図3の後のある製造工
程段階におけるファイバーを示した概略図
【図5】その実施の形態による、図4の後のある製造工
程段階におけるファイバーを示した概略図
【図6】本発明の具体的実施の形態による、マッハツェ
ンダー装置を示した断面図
【図7】図6の装置の出力パワー特性を示したグラフ
【図8】図6の装置の製造に使用される装置の概略図
【図9】本発明の他の具体的実施の形態による、マッハ
ツェンダー装置を示した断面図
【図10】本発明の他の具体的実施の形態による、プロ
セスに使用されるファイバー群の概略図
【図11】図10に示されたファイバー群から形成され
たマッハツェンダー装置を示した断面図
【符号の説明】
11、12、211、212 光カプラ(結合領域) 14 位相シフト領域 19 チューブ 32、33 チャック 34 バーナー 45、46 モータ制御ステージ 102、112 ファイバーコア 104、114 ファイバーコーティング 108 ファイバー被膜

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくとも一つの複合ファイバを
    含む多数の光ファイバを備え、前記複合ファイバの各々
    が一対の結合領域および位相シフト領域を有し、前記複
    合ファイバの各々の前記位相シフト領域が前記複合ファ
    イバの前記結合領域の伝搬定数とは異なる伝搬定数を有
    する複合ファイバ形成手段と、(b)前記光ファイバ上
    の互いに離れた位置に一対の光カプラを有し、前記複合
    ファイバの各々の前記位相シフト領域を前記カプラ間に
    配置する手段からなることを特徴とするマッハツェンダ
    ー装置形成方法。
  2. 【請求項2】 前記複合ファイバの各々を設ける前記複
    合ファイバ形成手段が、第1のストックファイバ部材の
    間に第2のストックファイバ部材を接合する接合手段を
    含むことを特徴とする請求項1記載のマッハツェンダー
    装置形成方法。
  3. 【請求項3】 前記接合手段が、前記第2のストックフ
    ァイバ部材を第1のストックファイバ部材に溶融し、前
    記第2のストックファイバ部材を所望の長さに切断し、
    前記第1のストックファイバ部材の他方の部材を該第2
    のストックファイバ部材に溶融する手段を含むことを特
    徴とする請求項2記載のマッハツェンダー装置形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記多数の光ファイバが、多数の複合フ
    ァイバを含むことを特徴とする請求項2記載のマッハツ
    ェンダー装置形成方法。
  5. 【請求項5】 全ての前記複合ファイバを形成する際
    に、同じ前記第1および第2のストックファイバ部材を
    使用することを特徴とする請求項4記載のマッハツェン
    ダー装置形成方法。
  6. 【請求項6】 前記多数の光ファイバが、均一ファイバ
    を含み、該均一ファイバが前記第1のストックファイバ
    部材から完全に形成されることを特徴とする請求項2記
    載のマッハツェンダー装置形成方法。
  7. 【請求項7】 前記カプラを形成する手段が、基体ガラ
    スに前記光ファイバを包含し、該基体ガラス内で前記フ
    ァイバが共に延びた狭い領域を形成するために前記ファ
    イバを伸張する伸張手段を含むことを特徴とする請求項
    1記載のマッハツェンダー装置形成方法。
  8. 【請求項8】 前記基体ガラス内に前記光ファイバを包
    含する手段が、前記基体ガラスのチューブの内腔に前記
    光ファイバを配置し、圧縮領域を形成するため前記チュ
    ーブを前記光ファイバに向け圧縮することにより行い、
    前記光ファイバの伸張手段が、前記圧縮領域の各々およ
    び前記圧縮領域内に配置されたファイバ部分を伸張する
    手段を含むことを特徴とする請求項7記載のマッハツェ
    ンダー装置形成方法。
  9. 【請求項9】 マッハツェンダー装置において、該マッ
    ハツェンダー装置が、(a)少なくとも一つの複合ファ
    イバを有する多数の光ファイバを有し、前記複合ファイ
    バの各々が一対の結合領域および位相シフト領域を有
    し、前記複合ファイバの各々の前記位相シフト領域が前
    記複合ファイバの結合領域の伝搬定数とは異なる伝搬定
    数を有し、(b)前記光ファイバ上の互いに離れた位置
    に一対の光カプラを有し、前記複合ファイバの各々の前
    記位相シフト領域を前記カプラ間に配置することを特徴
    とするマッハツェンダー装置。
  10. 【請求項10】 前記多数の光ファイバの全てが、前記
    カプラ間においてほぼ等しい全長を有することを特徴と
    する請求項9記載のマッハツェンダー装置。
  11. 【請求項11】 前記多数の光ファイバが、全長にわた
    り同じ伝搬定数を有する均一ファイバを有することを特
    徴とする請求項10記載のマッハツェンダー装置。
  12. 【請求項12】 前記複合ファイバの各々の前記結合領
    域が、前記均一ファイバの伝搬定数とほぼ等しい伝搬定
    数を有し、前記複合ファイバの各々の位相シフト領域
    が、前記均一ファイバの伝搬定数とは異なる伝搬定数を
    有することを特徴とする請求項11記載のマッハツェン
    ダー装置。
  13. 【請求項13】 前記複合ファイバの前記位相シフト領
    域の伝搬定数が互いに等しく、前記均一ファイバに対す
    る前記複合ファイバの各々における位相シフトの大きさ
    が、前記複合ファイバの各々の位相シフト領域の長さに
    直接比例することを特徴とする請求項12記載のマッハ
    ツェンダー装置。
  14. 【請求項14】 前記多数の光ファイバが多数の複合フ
    ァイバを有し、第1の前記複合ファイバが第1の位相シ
    フト領域長を有し、前記多数の複合ファイバの他の各々
    の位相シフト領域の長さが、前記第1の位相シフト領域
    長の有理数倍であることを特徴とする請求項13記載の
    マッハツェンダー装置。
  15. 【請求項15】 前記多数の光ファイバが多数の複合フ
    ァイバを有し、第1の前記複合ファイバが第1の位相シ
    フト領域長を有し、前記複合ファイバの他の各々の位相
    シフト領域の長さが、前記第1の位相シフト領域長の整
    数倍であることを特徴とする請求項13記載のマッハツ
    ェンダー装置。
  16. 【請求項16】 前記多数の光ファイバが、前記カプラ
    間の基準光路長を有する基準ファイバと多数の前記複合
    ファイバを含み、該複合ファイバの各々が前記基準ファ
    イバの光路長とは異なる光路長を有し、前記複合ファイ
    バの各々が前記基準ファイバに対して光路長差を有する
    ことを特徴とする請求項9記載のマッハツェンダー装
    置。
  17. 【請求項17】 前記光路長差が互いに整数倍であるこ
    とを特徴とする請求項16記載のマッハツェンダー装
    置。
  18. 【請求項18】 前記カプラの各々が、基体ガラスによ
    り包含された前記光ファイバの前記結合領域の伸張領域
    を含むことを特徴とする請求項9記載のマッハツェンダ
    ー装置。
  19. 【請求項19】 前記カプラにおいて前記基体ガラスに
    より構成されたチューブが、前記カプラ間の前記光ファ
    イバを包含することを特徴とする請求項18記載のマッ
    ハツェンダー装置。
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