JPH10175895A - ビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方法 - Google Patents
ビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方法Info
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- JPH10175895A JPH10175895A JP33553596A JP33553596A JPH10175895A JP H10175895 A JPH10175895 A JP H10175895A JP 33553596 A JP33553596 A JP 33553596A JP 33553596 A JP33553596 A JP 33553596A JP H10175895 A JPH10175895 A JP H10175895A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高機能を有するポリマーの原料ともなるビス
−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の
工業的に有利な製造方法を提供する。 【解決手段】 ビスハロゲン化フェニル化合物を金属マ
グネシウムと反応させ、これにエチレンオキサイドを作
用させることを特徴とする下記式で表わされるビス[4
−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方
法。 (式中Aはグリニヤル試薬と反応性のない、芳香環に対
して電子供与性のある基である。さらに好ましくはグリ
ニヤル試薬と反応性のない置換基を有してもよい、また
途中に芳香環、飽和脂肪族環が入ってもよい、炭素数1
から8のアルキレン、または炭素数1から6のアルキレ
ンジオキサイドである。)
−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の
工業的に有利な製造方法を提供する。 【解決手段】 ビスハロゲン化フェニル化合物を金属マ
グネシウムと反応させ、これにエチレンオキサイドを作
用させることを特徴とする下記式で表わされるビス[4
−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方
法。 (式中Aはグリニヤル試薬と反応性のない、芳香環に対
して電子供与性のある基である。さらに好ましくはグリ
ニヤル試薬と反応性のない置換基を有してもよい、また
途中に芳香環、飽和脂肪族環が入ってもよい、炭素数1
から8のアルキレン、または炭素数1から6のアルキレ
ンジオキサイドである。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリマーの原料ある
いは中間体として有用なビス−[4−(2−ヒドロキシ
エチル)フェニル]化合物、なかんずくビス−[4−
(2−ヒドロキシエチル)フェニル]オキシ化合物の製
造方法に関する。
いは中間体として有用なビス−[4−(2−ヒドロキシ
エチル)フェニル]化合物、なかんずくビス−[4−
(2−ヒドロキシエチル)フェニル]オキシ化合物の製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来ビス−[4−(2−ヒドロキシエチ
ル)フェニル]化合物は医薬,農薬あるいは香料の中間
体やポリマーの原料として広く用いられているが、特に
フェネチルアルコール部分を含むジオール成分は、液晶
等の機能性を有するポリエステルあるいはポリカーボネ
ート等のポリマーの原料として有用である。特に本発明
者らはポリマー中にポリエステルとポリエーテルを繰り
返し単位として持つポリマーが弾性回復性に優れた機能
を発現することを見い出した。さらにかかる機能性ポリ
マー等の原料となるジオール成分として、本発明で製造
されるビス−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニノ
キシ]エタンが有用であることを見い出し、そしてこの
合成方法として、4−ヒドロキシエチルフェノールと
1,2−ジブロモエタンとを反応させる例を示した(特
開平6−145324号公報)。しかしながら、例示さ
れている合成方法における原料化合物の4−ヒドロキシ
エチルフェノール及び1,2−ジブロモエタンを工業的
規模で安価に入手することは困難であり、より経済的な
合成法が望まれている。
ル)フェニル]化合物は医薬,農薬あるいは香料の中間
体やポリマーの原料として広く用いられているが、特に
フェネチルアルコール部分を含むジオール成分は、液晶
等の機能性を有するポリエステルあるいはポリカーボネ
ート等のポリマーの原料として有用である。特に本発明
者らはポリマー中にポリエステルとポリエーテルを繰り
返し単位として持つポリマーが弾性回復性に優れた機能
を発現することを見い出した。さらにかかる機能性ポリ
マー等の原料となるジオール成分として、本発明で製造
されるビス−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニノ
キシ]エタンが有用であることを見い出し、そしてこの
合成方法として、4−ヒドロキシエチルフェノールと
1,2−ジブロモエタンとを反応させる例を示した(特
開平6−145324号公報)。しかしながら、例示さ
れている合成方法における原料化合物の4−ヒドロキシ
エチルフェノール及び1,2−ジブロモエタンを工業的
規模で安価に入手することは困難であり、より経済的な
合成法が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は高機能
を有するポリマーの原料ともなる、ビス−[4−(2−
ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の工業的に有利な
製造方法を提供することにある。
を有するポリマーの原料ともなる、ビス−[4−(2−
ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の工業的に有利な
製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法により
合成されるビス−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェ
ニル]化合物は下記式(a)で表される。
合成されるビス−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェ
ニル]化合物は下記式(a)で表される。
【0005】
【化9】 HOCH2CH2−Ph−A−Ph−CH2CH2OH ・・・(a) 上記式中、及び以下の説明においてPhはフェニレン基
を表わす。
を表わす。
【0006】上記式(a)においてAはグリニヤル試薬
と反応性がなく、かつ隣接する芳香環に対して電子供与
性のある基を表わす。さらに好ましくはグリニヤル試薬
と反応性のない置換基を有してもよい、また途中に芳香
環、飽和脂肪族環が入ってもよい、炭素数1から8のア
ルキレン、または炭素数1から6のアルキレンジオキサ
イドを表わす。
と反応性がなく、かつ隣接する芳香環に対して電子供与
性のある基を表わす。さらに好ましくはグリニヤル試薬
と反応性のない置換基を有してもよい、また途中に芳香
環、飽和脂肪族環が入ってもよい、炭素数1から8のア
ルキレン、または炭素数1から6のアルキレンジオキサ
イドを表わす。
【0007】ここでグリニヤル試薬と反応性のない置換
基の例としてはアルキル基、アルコキシ基などが挙げら
れる。グリニヤル試薬と反応性のある置換基の例として
は、アシル基、ホルミル基、アルコキシカルボニル基、
アシルオキシ基、ハロゲン基、ハロカルボニル基、強い
ルイス酸の官能基、水酸基などが挙げられる。
基の例としてはアルキル基、アルコキシ基などが挙げら
れる。グリニヤル試薬と反応性のある置換基の例として
は、アシル基、ホルミル基、アルコキシカルボニル基、
アシルオキシ基、ハロゲン基、ハロカルボニル基、強い
ルイス酸の官能基、水酸基などが挙げられる。
【0008】上記式(a)におけるAの具体例としては
−CH2CH2−、−OCH2CH2O−、−OCH2CH2
CH2CH2O−、−CH2PhCH2−、−OCH2Ph
CH2O−、−OCH2CyCH2O−(Cy:シクロア
ルキレン、以下同じ)、−O−Ph−O−、−O−Cy
−O−などが挙げられる。
−CH2CH2−、−OCH2CH2O−、−OCH2CH2
CH2CH2O−、−CH2PhCH2−、−OCH2Ph
CH2O−、−OCH2CyCH2O−(Cy:シクロア
ルキレン、以下同じ)、−O−Ph−O−、−O−Cy
−O−などが挙げられる。
【0009】本発明者らは高機能性ポリマーに関する研
究を進める中で、高結晶性を有する特定のハードセグメ
ントに対して、本発明で製造される化合物をソフトセグ
メントとして用いることにより機能性の高いポリマーを
誘導することができることを見出し、そのジオール成分
として本発明の目的化合物の1つである、式(b)
究を進める中で、高結晶性を有する特定のハードセグメ
ントに対して、本発明で製造される化合物をソフトセグ
メントとして用いることにより機能性の高いポリマーを
誘導することができることを見出し、そのジオール成分
として本発明の目的化合物の1つである、式(b)
【0010】
【化10】 HOCH2CH2−Ph−OCH2CH2O−Ph−CH2CH2OH ・・・(b)
【0011】で示される 1,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエチル)フェニノキシ]エタンが大量かつ安価
に製造できれば工業的に有利であることに気付き、種々
検討を重ねた結果、上記式(a)の化合物の工業的製造
法として 式(c)
ドロキシエチル)フェニノキシ]エタンが大量かつ安価
に製造できれば工業的に有利であることに気付き、種々
検討を重ねた結果、上記式(a)の化合物の工業的製造
法として 式(c)
【0012】
【化11】 X−Ph−A−Ph−X ・・・(c) (式中Aは前記式(a)における定義と同じ、複数のX
は同一もしくは異なりクロルまたはブロム原子を表わ
す。)で示されるジハロゲン化物を金属マグネシウムと
反応させ対応するジマグネシウムハライド化合物とし、
これにエチレンオキサイドを作用させることにより上記
式(a)で表される ビス[4−(2−ヒドロキシエチ
ル)フェニル]化合物を合成する方法が有用であること
を見出し本発明に達した。
は同一もしくは異なりクロルまたはブロム原子を表わ
す。)で示されるジハロゲン化物を金属マグネシウムと
反応させ対応するジマグネシウムハライド化合物とし、
これにエチレンオキサイドを作用させることにより上記
式(a)で表される ビス[4−(2−ヒドロキシエチ
ル)フェニル]化合物を合成する方法が有用であること
を見出し本発明に達した。
【0013】本発明における ビス[4−(2−ヒドロ
キシエチル)フェニル]化合物の製造法を反応式で示せ
ば次のとおりである。
キシエチル)フェニル]化合物の製造法を反応式で示せ
ば次のとおりである。
【0014】
【化12】
【0015】本発明の出発物質である式(c)で示され
るジハロゲン化物は種々の方法で合成される。代表とし
て4−クロロフェノールまたは4−ブロモフェノールの
場合を挙げれば、1,2−ジハロエタンとアルカリ存在
下に縮合させる方法、あるいは1,2−ビスフェノキシ
エタンをクロル化あるいはブロム化する方法によって容
易に得ることができる。これらの方法はいずれも工業的
規模で容易に入手可能な原料から公知の方法によって収
率良く合成できるものである。
るジハロゲン化物は種々の方法で合成される。代表とし
て4−クロロフェノールまたは4−ブロモフェノールの
場合を挙げれば、1,2−ジハロエタンとアルカリ存在
下に縮合させる方法、あるいは1,2−ビスフェノキシ
エタンをクロル化あるいはブロム化する方法によって容
易に得ることができる。これらの方法はいずれも工業的
規模で容易に入手可能な原料から公知の方法によって収
率良く合成できるものである。
【0016】本発明においては、式(c)の化合物を金
属マグネシウムと反応させるいわゆるグリニヤル反応に
よってグリニヤル試薬(d)を中間物として得る。
属マグネシウムと反応させるいわゆるグリニヤル反応に
よってグリニヤル試薬(d)を中間物として得る。
【0017】このグリニヤル反応に使用する金属マグネ
シウムは市販のリボン状、テープ状あるいは削り状のも
のを、式(a)の化合物に対して2倍モル以上好ましく
は2〜3倍モル程度を使用するが、反応開始のために金
属マグネシウムの活性化を目的に窒素雰囲気中あるいは
減圧下に強制的にかき混ぜたり、少量のヨウ素,ヨウ化
メチル,臭化エチル,ジブロモエタン等を加えて処理し
ても良い。
シウムは市販のリボン状、テープ状あるいは削り状のも
のを、式(a)の化合物に対して2倍モル以上好ましく
は2〜3倍モル程度を使用するが、反応開始のために金
属マグネシウムの活性化を目的に窒素雰囲気中あるいは
減圧下に強制的にかき混ぜたり、少量のヨウ素,ヨウ化
メチル,臭化エチル,ジブロモエタン等を加えて処理し
ても良い。
【0018】本発明におけるこのグリニヤル反応の溶媒
はエーテル系の溶媒が用いられる。その具体的な例とし
てはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエ
タン等があるが、なかんずくテトラヒドロフランが好ま
しく、反応温度も通常テトラヒドロフランの沸点で環流
下に行われる。
はエーテル系の溶媒が用いられる。その具体的な例とし
てはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエ
タン等があるが、なかんずくテトラヒドロフランが好ま
しく、反応温度も通常テトラヒドロフランの沸点で環流
下に行われる。
【0019】反応時間は溶媒の種類や反応温度により異
なるが、テトラヒドロフランの沸点付近で行った場合、
通常2〜数時間、場合によっては数十時間要することも
ある。
なるが、テトラヒドロフランの沸点付近で行った場合、
通常2〜数時間、場合によっては数十時間要することも
ある。
【0020】本発明において式(d)のグリニヤル試薬
にエチレンオキサイドを反応させて目的の式(a)の化
合物が得られる。エチレンオキサイドの使用量は、式
(d)のグリニヤル試薬に対して2倍モル以上好ましく
は2〜3倍モルである。
にエチレンオキサイドを反応させて目的の式(a)の化
合物が得られる。エチレンオキサイドの使用量は、式
(d)のグリニヤル試薬に対して2倍モル以上好ましく
は2〜3倍モルである。
【0021】エチレンオキサイドを作用させる場合、グ
リニヤル試薬調製後反応液を室温かそれ以下に冷却した
後、氷温から50℃の範囲好ましくは20〜30℃で行
い、エチレンオキサイドをガス状で吹き込むか、あるい
は不活性な溶媒に溶解させて加える方法で行われる。通
常は加え終わってから、そのままの温度か、溶媒環流下
に1〜数時間撹拌して行われる。
リニヤル試薬調製後反応液を室温かそれ以下に冷却した
後、氷温から50℃の範囲好ましくは20〜30℃で行
い、エチレンオキサイドをガス状で吹き込むか、あるい
は不活性な溶媒に溶解させて加える方法で行われる。通
常は加え終わってから、そのままの温度か、溶媒環流下
に1〜数時間撹拌して行われる。
【0022】反応終了後、塩化アンモニウム水溶液ある
いは塩酸,硫酸等の酸水溶液で加水分解するが、目的物
の式(a)の化合物は結晶性が良く、注水処理によって
析出するので加水分解後そのまま濾別するか、有機溶媒
で抽出することにより分離し、必要に応じて蒸留あるい
は再結晶により目的物(a)を純粋に得ることができ
る。次に実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。
いは塩酸,硫酸等の酸水溶液で加水分解するが、目的物
の式(a)の化合物は結晶性が良く、注水処理によって
析出するので加水分解後そのまま濾別するか、有機溶媒
で抽出することにより分離し、必要に応じて蒸留あるい
は再結晶により目的物(a)を純粋に得ることができ
る。次に実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。
【0023】
【実施例1】 1.グリニヤル試薬の調製 200ml反応容器に金属マグネシウム3.0gを入
れ、これに無水テトラヒドロフラン20mlを入れて、
1,2−ジブロムエタン0.1mlを加えて金属マグネ
シウムの表面から発泡させる。1,2−ビス(4−クロ
ロフェノキシ)エタン7.1g(0.05mol)を無
水テトラヒドロフランに溶かして、環流下に滴下する。
滴下終了後さらに15時間環流しグリニヤル試薬を調製
する。
れ、これに無水テトラヒドロフラン20mlを入れて、
1,2−ジブロムエタン0.1mlを加えて金属マグネ
シウムの表面から発泡させる。1,2−ビス(4−クロ
ロフェノキシ)エタン7.1g(0.05mol)を無
水テトラヒドロフランに溶かして、環流下に滴下する。
滴下終了後さらに15時間環流しグリニヤル試薬を調製
する。
【0024】2.目的化合物の合成 調製したグリニヤル試薬を放冷し20℃まで冷却したと
ころでエチレンオキサイド4.5gを温度が30℃を越
えないように約1時間かけてゆっくり反応系中に吹き込
む。エチレンオキサイドを加え終わってから66℃を越
えない範囲に温度を上げ、さらに2時間撹拌環流を続け
る。
ころでエチレンオキサイド4.5gを温度が30℃を越
えないように約1時間かけてゆっくり反応系中に吹き込
む。エチレンオキサイドを加え終わってから66℃を越
えない範囲に温度を上げ、さらに2時間撹拌環流を続け
る。
【0025】テトラヒドロフランの大部分を常圧で溜去
した後、飽和塩化アンモニウム水を加えて約1時間よく
撹拌する。析出する固体を濾過し、水洗いして乾燥する
と、6.9gの白色固形物が得られる。この固形物をガ
スクロマトグラフィーで分析したところ目的物の1,2
−ビス[(2−ヒドロキシエチル)フェノキシ]エタン
が5.2g含まれていることがわかった。この白色固形
物を約150mlのジオキサンに加熱溶解して熱時濾過
して再結晶することにより、4.6gの純粋な目的物を
得ることができた。
した後、飽和塩化アンモニウム水を加えて約1時間よく
撹拌する。析出する固体を濾過し、水洗いして乾燥する
と、6.9gの白色固形物が得られる。この固形物をガ
スクロマトグラフィーで分析したところ目的物の1,2
−ビス[(2−ヒドロキシエチル)フェノキシ]エタン
が5.2g含まれていることがわかった。この白色固形
物を約150mlのジオキサンに加熱溶解して熱時濾過
して再結晶することにより、4.6gの純粋な目的物を
得ることができた。
【0026】3.得られた化合物の性状 得られた1,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエチル)
フェノキシ]エタンの性状は次の通りである。 融点 204℃ IR(赤外線吸収スペクトル); 3400(s),1
609(m),1511(s),1450(m),12
40(vs),1181(m),1039(s)101
8(s),941(s),839(m),820
(w)、815(m) H1NMR(核磁気共鳴スペクトル);2.57(4
H,t),3.20(4H,s),3.47(4H,t
+d),4.43(2H,t),6.88(8H,A2+B
2)
フェノキシ]エタンの性状は次の通りである。 融点 204℃ IR(赤外線吸収スペクトル); 3400(s),1
609(m),1511(s),1450(m),12
40(vs),1181(m),1039(s)101
8(s),941(s),839(m),820
(w)、815(m) H1NMR(核磁気共鳴スペクトル);2.57(4
H,t),3.20(4H,s),3.47(4H,t
+d),4.43(2H,t),6.88(8H,A2+B
2)
【0027】
【実施例2】実施例1と同様にして、1,2−ビス(4
−クロロフェノキシ)エタンの代わりに、1,2−ビス
(4−ブロモフェノキシ)エタン9.1g(0.05m
ol)を用いて同様にグリニヤル試薬の調製を行った。
この場合試薬調製時の加熱環流時間は4時間であった。
実施例1と同様にエチレンオキサイドを吹き込んで得ら
れたグリニヤル試薬との反応を行い、同様の加水分解処
理を行って、粗収量として7.4gの白色固形物が得ら
れた。ガスクロマトグラフィーによる分析により5.9
gの1,2−ビス(4−ヒドロキシエチル)フェノキシ
エタンが生成していることがわかった。
−クロロフェノキシ)エタンの代わりに、1,2−ビス
(4−ブロモフェノキシ)エタン9.1g(0.05m
ol)を用いて同様にグリニヤル試薬の調製を行った。
この場合試薬調製時の加熱環流時間は4時間であった。
実施例1と同様にエチレンオキサイドを吹き込んで得ら
れたグリニヤル試薬との反応を行い、同様の加水分解処
理を行って、粗収量として7.4gの白色固形物が得ら
れた。ガスクロマトグラフィーによる分析により5.9
gの1,2−ビス(4−ヒドロキシエチル)フェノキシ
エタンが生成していることがわかった。
【0028】
【発明の効果】ポリマーの原料あるいは中間体として有
用なビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化
合物が安価に製造できる。
用なビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化
合物が安価に製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 定延 治朗 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内
Claims (4)
- 【請求項1】下記式(1) 【化1】 (式中Aはグリニヤル試薬と反応性がなく、隣接する芳
香環に対して電子供与性のある基を表わし、複数のXは
同一もしくは異なりクロルまたはブロム原子を表わ
す。)で表される化合物を金属マグネシウムと反応さ
せ、これにエチレンオキサイドを作用させることを特徴
とする、下記式(2) 【化2】 (式中Aは前記定義と同じ)で表されるビス[4−(2
−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方法。 - 【請求項2】下記式(3) 【化3】 (式中Bはグリニヤル試薬と反応性のない置換基を有し
てもよい、また途中に芳香環、飽和脂肪族環が入っても
よい炭素数1から8のアルキレン基を表わし、複数のX
は同一もしくは異なりクロルまたはブロム原子を表わ
す。)で表される化合物を金属マグネシウムと反応さ
せ、これにエチレンオキサイドを作用させることを特徴
とする、下記式(4) 【化4】 (式中Bは前記定義と同じ)で表される ビス[4−
(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方
法。 - 【請求項3】下記式(5) 【化5】 (式中Rはグリニヤル試薬と反応性のない置換基を有し
てもよい、また途中に芳香環、飽和脂肪族環が入っても
よい炭素数1から6のアルキレンであり、複数のXは同
一もしくは異なりクロルまたはブロム原子を表わす。)
で表される化合物を金属マグネシウムと反応させ、これ
にエチレンオキサイドを作用させることを特徴とする、
下記式(6) 【化6】 (式中Rは前記定義と同じ)で表される ビス[4−
(2−ヒドロキシエチル)フェノキシ]化合物の製造方
法。 - 【請求項4】下記式(7) 【化7】 (式中複数のXは同一もしくは異なりクロルまたはブロ
ム原子を表わす。)で表される化合物を金属マグネシウ
ムと反応させ、これにエチレンオキサイドを作用させる
ことを特徴とする、下記式(8) 【化8】 で表される 1,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエチ
ル)フェノキシ]エタンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33553596A JPH10175895A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | ビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33553596A JPH10175895A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | ビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10175895A true JPH10175895A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18289668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33553596A Pending JPH10175895A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | ビス[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10175895A (ja) |
-
1996
- 1996-12-16 JP JP33553596A patent/JPH10175895A/ja active Pending
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