JPH10175255A - 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法 - Google Patents
二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法Info
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- JPH10175255A JPH10175255A JP33936796A JP33936796A JPH10175255A JP H10175255 A JPH10175255 A JP H10175255A JP 33936796 A JP33936796 A JP 33936796A JP 33936796 A JP33936796 A JP 33936796A JP H10175255 A JPH10175255 A JP H10175255A
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- Japan
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- film
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- polyamide
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた透明性を有し、かつ、耐ピンホール
性、寸法安定性に優れ、しかも生産効率の優れた二軸延
伸ポリアミドフィルムを製造する方法を提供する。 【解決手段】 ポリアミド(A)90〜99.9重量%と、エ
チレン95〜60重量%、無水マレイン酸 0.1〜10重量%お
よびn−ブチルアクリレート 4.9〜30重量%からなるエ
チレン系共重合体(B)10〜0.1 重量%を配合した樹脂
組成物を原料として用いて製膜した未延伸フィルムを、
水分率が 3.0〜7.0 重量%となるように吸水処理した
後、縦及び横方向に同時二軸延伸する。
性、寸法安定性に優れ、しかも生産効率の優れた二軸延
伸ポリアミドフィルムを製造する方法を提供する。 【解決手段】 ポリアミド(A)90〜99.9重量%と、エ
チレン95〜60重量%、無水マレイン酸 0.1〜10重量%お
よびn−ブチルアクリレート 4.9〜30重量%からなるエ
チレン系共重合体(B)10〜0.1 重量%を配合した樹脂
組成物を原料として用いて製膜した未延伸フィルムを、
水分率が 3.0〜7.0 重量%となるように吸水処理した
後、縦及び横方向に同時二軸延伸する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアミドフィルム
本来の優れた透明性を有し、かつ、耐ピンホール性、寸
法安定性に優れた二軸延伸ポリアミドフィルムを製造す
る方法に関するものである。
本来の優れた透明性を有し、かつ、耐ピンホール性、寸
法安定性に優れた二軸延伸ポリアミドフィルムを製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリアミドフィルムは、機械的
特性、熱的特性、ガスバリヤー性をはじめ、耐摩耗性、
耐衝撃性や耐ピンホール性に優れており、包装用材料と
して巾広く用いられている。
特性、熱的特性、ガスバリヤー性をはじめ、耐摩耗性、
耐衝撃性や耐ピンホール性に優れており、包装用材料と
して巾広く用いられている。
【0003】しかし、耐ピンホール性については温度依
存性が大きく、10℃以下のような低温下で使用される場
合、落下や内容物による突き刺しにより生じるピンホー
ルが原因で、充填物の漏れ出しなどのトラブルが発生す
ることがあり問題であった。
存性が大きく、10℃以下のような低温下で使用される場
合、落下や内容物による突き刺しにより生じるピンホー
ルが原因で、充填物の漏れ出しなどのトラブルが発生す
ることがあり問題であった。
【0004】このような問題を解決するために、ポリア
ミドとエチレン、無水マレイン酸および不飽和カルボン
酸のアルキルエステルからなるエチレン系共重合体を混
合した樹脂組成物を原料として用いた、低温での耐ピン
ホール性に優れた二軸延伸ポリアミドフィルムが提案さ
れている(特公平7−15059号公報)。しかしなが
ら、上記のポリアミドフィルムにおいてはフィルムの透
明性が低下するため、未延伸フィルムを急冷製膜した
り、低温延伸を施して透明性の低下を防ぐことが必要と
なるが、その結果、ボーイングが増大してフィルムの巾
方向の物性の均一性が損なわれるという問題があった。
ミドとエチレン、無水マレイン酸および不飽和カルボン
酸のアルキルエステルからなるエチレン系共重合体を混
合した樹脂組成物を原料として用いた、低温での耐ピン
ホール性に優れた二軸延伸ポリアミドフィルムが提案さ
れている(特公平7−15059号公報)。しかしなが
ら、上記のポリアミドフィルムにおいてはフィルムの透
明性が低下するため、未延伸フィルムを急冷製膜した
り、低温延伸を施して透明性の低下を防ぐことが必要と
なるが、その結果、ボーイングが増大してフィルムの巾
方向の物性の均一性が損なわれるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアミド
フィルム本来の優れた透明性を有し、かつ、低温でも耐
ピンホール性に優れ、しかも、生産効率の優れた二軸延
伸ポリアミドフィルムを製造する方法を提供しようとす
るものである。
フィルム本来の優れた透明性を有し、かつ、低温でも耐
ピンホール性に優れ、しかも、生産効率の優れた二軸延
伸ポリアミドフィルムを製造する方法を提供しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミドに特定
の組成を有するエチレン系共重合体を配合し、特定の条
件で延伸することにより、フィルムの透明性を損なうこ
となく巾方向の物性の均一性や、低温下における耐ピン
ホール性を改善できることを見い出し本発明に到達し
た。
を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミドに特定
の組成を有するエチレン系共重合体を配合し、特定の条
件で延伸することにより、フィルムの透明性を損なうこ
となく巾方向の物性の均一性や、低温下における耐ピン
ホール性を改善できることを見い出し本発明に到達し
た。
【0007】すなわち本発明の要旨は次の通りである。
ポリアミド(A)90〜99.9重量%と、エチレン95〜60重
量%、無水マレイン酸0.1〜10重量%およびn−ブチル
アクリレート 4.9〜30重量%からなるエチレン系共重合
体(B)10〜0.1 重量%を配合した樹脂組成物を原料と
して用いて製膜した未延伸フィルムを、水分率が 3.0〜
7.0 重量%となるように吸水処理した後、縦及び横方向
に同時二軸延伸することを特徴とする二軸延伸ポリアミ
ドフィルムの製造方法。
ポリアミド(A)90〜99.9重量%と、エチレン95〜60重
量%、無水マレイン酸0.1〜10重量%およびn−ブチル
アクリレート 4.9〜30重量%からなるエチレン系共重合
体(B)10〜0.1 重量%を配合した樹脂組成物を原料と
して用いて製膜した未延伸フィルムを、水分率が 3.0〜
7.0 重量%となるように吸水処理した後、縦及び横方向
に同時二軸延伸することを特徴とする二軸延伸ポリアミ
ドフィルムの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明をさらに詳細に説明す
る。本発明におけるポリアミドとは、その分子内にアミ
ド結合(−CONH−)を有する熱可塑性高分子化合物
であり、ポリε−カプラミド(ナイロン6)、ポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメ
チレンセバカミド(ナイロン610)、ポリアミノウン
デカミド(ナイロン11)、ポリラウリルアミド(ナイ
ロン12)、および、それらの共重合物などが含まれ
る。これらの中で特に、本発明に好適なポリアミドとし
てはナイロン6を挙げることができる。
る。本発明におけるポリアミドとは、その分子内にアミ
ド結合(−CONH−)を有する熱可塑性高分子化合物
であり、ポリε−カプラミド(ナイロン6)、ポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメ
チレンセバカミド(ナイロン610)、ポリアミノウン
デカミド(ナイロン11)、ポリラウリルアミド(ナイ
ロン12)、および、それらの共重合物などが含まれ
る。これらの中で特に、本発明に好適なポリアミドとし
てはナイロン6を挙げることができる。
【0009】本発明におけるエチレン系共重合体中の無
水マレイン酸成分は、 0.1〜10重量%、好ましくは 0.5
〜5.0 重量%、最適には 1.0〜2.0 重量%である。
水マレイン酸成分は、 0.1〜10重量%、好ましくは 0.5
〜5.0 重量%、最適には 1.0〜2.0 重量%である。
【0010】無水マレイン酸成分が 0.1重量%より少な
いと得られる共重合体のポリアミドへの親和性が不十分
となり、得られる二軸延伸フィルムの透明性や耐ピンホ
ール性が低下する。また、無水マレイン酸成分が10重量
%を超えると溶融押し出し時にゲルが多量に発生しフィ
ルター昇圧速度が速くなり生産性の低下につながる。
いと得られる共重合体のポリアミドへの親和性が不十分
となり、得られる二軸延伸フィルムの透明性や耐ピンホ
ール性が低下する。また、無水マレイン酸成分が10重量
%を超えると溶融押し出し時にゲルが多量に発生しフィ
ルター昇圧速度が速くなり生産性の低下につながる。
【0011】本発明におけるエチレン系共重合体中のn
−ブチルアクリレート成分は 4.9〜30重量%、好ましく
は10〜20重量%である。
−ブチルアクリレート成分は 4.9〜30重量%、好ましく
は10〜20重量%である。
【0012】n−ブチルアクリレート成分が 4.9重量%
より少ないと、得られる共重合体の耐ピンホール性の改
善効果が不十分であり、30重量%を超えて共重合しても
耐ピンホール性の改善効果が飽和し、かえって透明性が
低下するため好ましくない。
より少ないと、得られる共重合体の耐ピンホール性の改
善効果が不十分であり、30重量%を超えて共重合しても
耐ピンホール性の改善効果が飽和し、かえって透明性が
低下するため好ましくない。
【0013】次に、本発明におけるポリアミド(A)と
エチレン系共重合体(B)の混合割合は、Aが90〜99.9
重量%に対して、Bが10〜 0.1重量%であり、さらに好
ましくはAが95〜99.5重量%に対して、Bが5〜 0.5重
量%である。Bが10重量%より多い場合には、二軸延伸
フィルムの透明性が損なわれ、また、溶融時のゲルの生
成量が増加し、フィルター昇圧速度が速くなり生産効率
が低下し、Bが 0.1重量%より少ない場合には、ポリア
ミドとの組成物からなる二軸延伸フィルムの耐ピンホー
ル性が不十分となる。
エチレン系共重合体(B)の混合割合は、Aが90〜99.9
重量%に対して、Bが10〜 0.1重量%であり、さらに好
ましくはAが95〜99.5重量%に対して、Bが5〜 0.5重
量%である。Bが10重量%より多い場合には、二軸延伸
フィルムの透明性が損なわれ、また、溶融時のゲルの生
成量が増加し、フィルター昇圧速度が速くなり生産効率
が低下し、Bが 0.1重量%より少ない場合には、ポリア
ミドとの組成物からなる二軸延伸フィルムの耐ピンホー
ル性が不十分となる。
【0014】本発明における二軸延伸フィルムを製造す
る方法は特に限定されるものではなく、従来より公知の
方法を用いることができる。たとえば、予め、AとBを
ブレンドした後、押出機で溶融混練しペレットを得た
後、このペレットを再溶融し、Tダイ法、インフレーシ
ョン法等によって製膜し、未延伸フィルムを製造するこ
とができる。あるいは、AとBをブレンドした後、押出
機で溶融混練した後、連続的に製膜し未延伸フィルムを
製造することができる。
る方法は特に限定されるものではなく、従来より公知の
方法を用いることができる。たとえば、予め、AとBを
ブレンドした後、押出機で溶融混練しペレットを得た
後、このペレットを再溶融し、Tダイ法、インフレーシ
ョン法等によって製膜し、未延伸フィルムを製造するこ
とができる。あるいは、AとBをブレンドした後、押出
機で溶融混練した後、連続的に製膜し未延伸フィルムを
製造することができる。
【0015】本発明においては、未延伸フィルムを、水
分率が 3.0〜7.0 重量%、好ましくは 4.0〜6.0 重量%
となるように吸水処理した後、縦及び横方向に同時二軸
延伸することが必要である。吸水率が 3.0重量%未満の
場合には、延伸応力が増大して切断などのトラブルが起
こり操業性が低下し、また、吸水率が7.0 重量%より大
きいと、得られる延伸フィルムの強度が低下したり、巾
方向のフィルムの厚みムラが増大する。また、吸水率が
大きすぎると吸水処理中の未延伸フィルムに折れシワが
生じたり、フィルムの蛇行などのトラブルが生じやすく
なる。
分率が 3.0〜7.0 重量%、好ましくは 4.0〜6.0 重量%
となるように吸水処理した後、縦及び横方向に同時二軸
延伸することが必要である。吸水率が 3.0重量%未満の
場合には、延伸応力が増大して切断などのトラブルが起
こり操業性が低下し、また、吸水率が7.0 重量%より大
きいと、得られる延伸フィルムの強度が低下したり、巾
方向のフィルムの厚みムラが増大する。また、吸水率が
大きすぎると吸水処理中の未延伸フィルムに折れシワが
生じたり、フィルムの蛇行などのトラブルが生じやすく
なる。
【0016】吸水処理を施した未延伸フィルムは同時二
軸延伸するに先立って、温度140 〜200 ℃、好ましくは
150〜 180℃で予熱される。予熱温度が140 ℃より低い
と、得られる延伸フィルムの熱収縮率の斜め差が大きく
なり、また、延伸切断が発生して操業性が低下する。ま
た、予熱温度が200 ℃より高いと、延伸フィルムの透明
性が悪化する。
軸延伸するに先立って、温度140 〜200 ℃、好ましくは
150〜 180℃で予熱される。予熱温度が140 ℃より低い
と、得られる延伸フィルムの熱収縮率の斜め差が大きく
なり、また、延伸切断が発生して操業性が低下する。ま
た、予熱温度が200 ℃より高いと、延伸フィルムの透明
性が悪化する。
【0017】吸水および予熱処理を施した未延伸フィル
ムは温度 180〜200 ℃、延伸倍率が通常、縦および横方
向に2.0 〜 4.0倍の倍率で同時二軸延伸される。延伸温
度が 180℃より低いと延伸切断が発生しやすく、また20
0 ℃より高いと延伸フィルムの強度が低下したり、フィ
ルムの透明性が低下するので好ましくない。
ムは温度 180〜200 ℃、延伸倍率が通常、縦および横方
向に2.0 〜 4.0倍の倍率で同時二軸延伸される。延伸温
度が 180℃より低いと延伸切断が発生しやすく、また20
0 ℃より高いと延伸フィルムの強度が低下したり、フィ
ルムの透明性が低下するので好ましくない。
【0018】次に、延伸フィルムは、温度 180〜210 ℃
で熱処理される。熱処理温度が 180℃より低いと、熱収
縮率の斜め差が大きくなり、210 ℃より高いと、得られ
る延伸フィルムの耐ピンホール性や透明性が低下するの
で好ましくない。なお、通常、熱処理ゾーンは設定温度
の異なる複数のゾーンによって構成されており、全ての
熱処理ゾーンにおいて上記の温度範囲を満たすことが必
要である。
で熱処理される。熱処理温度が 180℃より低いと、熱収
縮率の斜め差が大きくなり、210 ℃より高いと、得られ
る延伸フィルムの耐ピンホール性や透明性が低下するの
で好ましくない。なお、通常、熱処理ゾーンは設定温度
の異なる複数のゾーンによって構成されており、全ての
熱処理ゾーンにおいて上記の温度範囲を満たすことが必
要である。
【0019】二軸延伸フィルムの厚みは1〜50μm 、通
常10〜30μm とするのが適当である。なお、フィルムの
耐ピンホール性は厚み依存性があり、フィルムがあまり
厚くなると低下する傾向があるため注意が必要な場合が
ある。
常10〜30μm とするのが適当である。なお、フィルムの
耐ピンホール性は厚み依存性があり、フィルムがあまり
厚くなると低下する傾向があるため注意が必要な場合が
ある。
【0020】また、本発明において、二軸延伸フィルム
は単層でもよいし、他のフィルムと複合した複層フィル
ムとしてもよい。さらに、本発明において、フィルムに
は必要に応じて公知の添加剤、たとえば酸化防止剤、結
晶核剤、滑剤、帯電防止剤などを含有させることもでき
る。
は単層でもよいし、他のフィルムと複合した複層フィル
ムとしてもよい。さらに、本発明において、フィルムに
は必要に応じて公知の添加剤、たとえば酸化防止剤、結
晶核剤、滑剤、帯電防止剤などを含有させることもでき
る。
【0021】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例および比較例の評価に用いた測定方法
は次のとおりである。
る。なお、実施例および比較例の評価に用いた測定方法
は次のとおりである。
【0022】(1) 繰り返し屈曲疲労テスト MIL-B-131Fに示される Fed. Test Method Std. NO.101C
の Method 2017に従い、いわゆるゲルボテスターで5
℃下で 1000 回屈曲を加えた後、そのフィルムに生じる
ピンホールの個数を数えた。 (2) 曇度 JIS-K-6714法により測定した。 (3) 水分率 二軸延伸する直前の未延伸フィルムを採取し、秤量瓶に
入れた後乾燥し、乾燥前後の重量変化より水分率を算出
した。 (4) 熱水収縮率の斜め差 フィルムの幅方向に対して斜め45°と 135°の方向の熱
水収縮率の差を測定した。測定サンプルは、それぞれ上
記の方向に沿ってフィルムを巾10mm×長さ 100mmの寸法
にカットし、100 ℃熱水中で5分間ボイル処理した後、
20℃×65%RHで2時間放置した後の寸法を測定し、処理
前の寸法に対する収縮率を求めた。
の Method 2017に従い、いわゆるゲルボテスターで5
℃下で 1000 回屈曲を加えた後、そのフィルムに生じる
ピンホールの個数を数えた。 (2) 曇度 JIS-K-6714法により測定した。 (3) 水分率 二軸延伸する直前の未延伸フィルムを採取し、秤量瓶に
入れた後乾燥し、乾燥前後の重量変化より水分率を算出
した。 (4) 熱水収縮率の斜め差 フィルムの幅方向に対して斜め45°と 135°の方向の熱
水収縮率の差を測定した。測定サンプルは、それぞれ上
記の方向に沿ってフィルムを巾10mm×長さ 100mmの寸法
にカットし、100 ℃熱水中で5分間ボイル処理した後、
20℃×65%RHで2時間放置した後の寸法を測定し、処理
前の寸法に対する収縮率を求めた。
【0023】実施例1 96%濃硫酸中、濃度1g/dlで25℃で測定した相対粘度
3.0のナイロン6(ユニチカ社製 A1030BRF )97重量%
と、表1に示したエチレン系共重合体(a)を3重量%
混合し、250 ℃に設定した押出機で溶融混練しペレット
化した。次いでこのペレットを260 ℃でTダイより溶融
押出しし、表面温度10℃のドラム上で冷却して厚み 150
μm の未延伸フィルムを得た。次に、この未延伸フィル
ムを温水槽に導き、水分率 5.0重量%に調整した後、速
度 165m/min で、表2に示した予熱温度、延伸温度およ
び熱処理温度に設定した各ゾーンを通過させ、厚み15μ
m の二軸延伸フィルムを得た。なお、延伸は、縦方向
3.3倍、横方向 3.0倍の倍率で同時二軸延伸し、熱処理
ゾーンにおいて横方向に5%の弛緩処理を施した。得ら
れた延伸フィルムの性能を表2に示した。なお予熱、延
伸および熱処理の各ゾーンの長さは次のとおりである。
3.0のナイロン6(ユニチカ社製 A1030BRF )97重量%
と、表1に示したエチレン系共重合体(a)を3重量%
混合し、250 ℃に設定した押出機で溶融混練しペレット
化した。次いでこのペレットを260 ℃でTダイより溶融
押出しし、表面温度10℃のドラム上で冷却して厚み 150
μm の未延伸フィルムを得た。次に、この未延伸フィル
ムを温水槽に導き、水分率 5.0重量%に調整した後、速
度 165m/min で、表2に示した予熱温度、延伸温度およ
び熱処理温度に設定した各ゾーンを通過させ、厚み15μ
m の二軸延伸フィルムを得た。なお、延伸は、縦方向
3.3倍、横方向 3.0倍の倍率で同時二軸延伸し、熱処理
ゾーンにおいて横方向に5%の弛緩処理を施した。得ら
れた延伸フィルムの性能を表2に示した。なお予熱、延
伸および熱処理の各ゾーンの長さは次のとおりである。
【0024】実施例2 表1に示したエチレン系共重合体(b)を混合し、未延
伸フィルムの水分率を3.0重量%に調整した以外は、実
施例1と同様にして厚み15μm の延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸フィルムの物性を測定した結果を表2
に示した。
伸フィルムの水分率を3.0重量%に調整した以外は、実
施例1と同様にして厚み15μm の延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸フィルムの物性を測定した結果を表2
に示した。
【0025】実施例3 表1に示したエチレン系共重合体(c)を混合し、未延
伸フィルムの水分率を7.0重量%に調整した以外は、実
施例1と同様にして厚み15μm の延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸フィルムの物性を測定した結果を表2
に示した。
伸フィルムの水分率を7.0重量%に調整した以外は、実
施例1と同様にして厚み15μm の延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸フィルムの物性を測定した結果を表2
に示した。
【0026】比較例1 未延伸フィルムに吸水処理を施すことなく、表2に示し
た予熱、延伸および熱処理温度に調整した各ゾーンを通
過させた以外は実施例1と同様にして厚み15μm の延伸
フィルムを得た。なお、未延伸フィルムの吸水率は 0.1
%であった。得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し
た結果を表2に示した。
た予熱、延伸および熱処理温度に調整した各ゾーンを通
過させた以外は実施例1と同様にして厚み15μm の延伸
フィルムを得た。なお、未延伸フィルムの吸水率は 0.1
%であった。得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し
た結果を表2に示した。
【0027】比較例2 エチレン系共重合体を配合することなく、ナイロン6を
単独で、実施例1と同様の方法で押出し、延伸し厚み15
μm の延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルム
の物性を測定した結果を表3に示した。
単独で、実施例1と同様の方法で押出し、延伸し厚み15
μm の延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルム
の物性を測定した結果を表3に示した。
【0028】比較例3〜9 表1に示したエチレン系共重合体d〜jを配合する以外
は、実施例1と同様の条件で押出、延伸し、厚み15μm
の延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの物
性を測定した結果を表2に示した。
は、実施例1と同様の条件で押出、延伸し、厚み15μm
の延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの物
性を測定した結果を表2に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、優れた透明性を有し、
かつ、耐ピンホール性、寸法安定性に優れ、しかも生産
効率の優れた二軸延伸ポリアミドフィルムが得られる。
したがって、ポリアミドフィルムの使用範囲が広がり、
産業上の利用価値は極めて高い。
かつ、耐ピンホール性、寸法安定性に優れ、しかも生産
効率の優れた二軸延伸ポリアミドフィルムが得られる。
したがって、ポリアミドフィルムの使用範囲が広がり、
産業上の利用価値は極めて高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 77:00 B29L 7:00
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリアミド(A)90〜99.9重量%と、エ
チレン95〜60重量%、無水マレイン酸 0.1〜10重量%お
よびn−ブチルアクリレート 4.9〜30重量%からなるエ
チレン系共重合体(B)10〜0.1 重量%を配合した樹脂
組成物を原料として用いて製膜した未延伸フィルムを、
水分率が 3.0〜7.0 重量%となるように吸水処理した
後、縦及び横方向に同時二軸延伸することを特徴とする
二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33936796A JPH10175255A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33936796A JPH10175255A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10175255A true JPH10175255A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18326803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33936796A Pending JPH10175255A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10175255A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003053833A (ja) * | 2001-08-21 | 2003-02-26 | Unitika Ltd | ポリアミド系同時二軸延伸積層フィルムの製造方法 |
US6685871B2 (en) | 2001-05-15 | 2004-02-03 | Honeywell International Inc. | Toughened biaxially oriented film |
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