JPH10173167A - 電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの製造方法

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JPH10173167A
JPH10173167A JP33563196A JP33563196A JPH10173167A JP H10173167 A JPH10173167 A JP H10173167A JP 33563196 A JP33563196 A JP 33563196A JP 33563196 A JP33563196 A JP 33563196A JP H10173167 A JPH10173167 A JP H10173167A
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contact layer
layer
ohmic contact
opening
etching
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JP33563196A
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English (en)
Inventor
Yutaka Uneme
豊 采女
Akio Hayafuji
紀生 早藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なデバイス特性を備えた電界効果トラン
ジスタ及び電界効果トランジスタの製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 半絶縁性GaAs基板1上にGaAsバ
ッファ層2とn+ −GaAsオーミックコンタクト層6
とを結晶成長させた後、オーミックコンタクト層6にエ
ッチングによりバッファ層2に達する深さの開口部を設
け、この開口部内にn−GaAsチャネル層11とn−
AlGaAsショットキコンタクト層12とを選択再成
長させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は高周波の通信機器
などに使用される電界効果トランジスタ及び電界効果ト
ランジスタの製造方法に関し、特に出力特性,動作効
率,歪み特性,及び雑音特性を向上させることができる
電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9はGaAsとAlGaAsとの2つ
の材料で構成される従来のヘテロ接合電界効果トランジ
スタ(Heterojunction Field Effect Transistor:HF
ET)の構造を示す断面図である。図において、1は半
絶縁性GaAs基板、2は上部からの電流が基板1へ流
れるのを防止する高抵抗バッファ層で、材料はアンドー
プGaAs,アンドープAlGaAsあるいはそれらを
多層に組み合わせたものが用いられる。3はn型不純物
を含有するGaAsからなるチャネル層、4はチャネル
層3と比較して低濃度のn型不純物を含有するAlGa
Asからなり、後述のゲート電極とショットキ接触を取
るためのショットキ形成層、5は低濃度のn型不純物を
含有するGaAsからなる電界緩和層、6は後述のソー
ス,ドレイン電極と良好なオーミックコンタクトを取る
ためのn型不純物を高濃度に含むGaAsからなるオー
ミックコンタクト層、10及び9はオーミックコンタク
ト層6を合金化して電気的にコンタクトを取るソース電
極及びドレイン電極、8はショットキ形成層5とショッ
トキ接触し、ドレイン電流の制御を行うゲート電極であ
る。
【0003】次に動作について説明する。ソース電極1
0を接地し、ドレイン電極9に正の電圧を印加すると、
n−GaAsチャンネル層3を介してソース・ドレイン
間に電流が流れる。ここで、ゲート電圧を負側に増大さ
せるとゲート電極8下の空乏層が広がることによりドレ
イン電流は減少し、正側に増大させるとゲート電極8下
の空乏層が狭まることによりドレイン電流は増加し、電
界効果トランジスタとして動作を行わせることができ
る。
【0004】しかし、このようなHFETあるいは高電
子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Trans
istor :HEMT)などヘテロ接合を有する電界効果ト
ランジスタ(Field Effect Transistor :FET)で
は、各層の材料の違いや、不純物濃度の違いにより発生
するヘテロ障壁によってソース抵抗が増大し、高出力向
け素子としての出力特性・動作効率及び歪み特性、ある
いは低雑音向け素子としての雑音特性等のデバイス特性
の劣化を招くという問題がある。
【0005】そのためソース抵抗の低減を目的として、
有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epit
axy :MOVPE)やケミカル・ビーム・エピタキシ法
(Chemical Beam Epitaxy :CBE)を用いて、ソース
電極、及びドレイン電極下部領域に埋め込み再成長によ
ってオーミックコンタクト層を形成することが試みられ
ている。
【0006】図10はこのような埋込み再成長により形
成されたオーミックコンタクト層を有する従来の他のH
FETの構造を示す断面図であり、図において、図9と
同一符号は同一又は相当する部分を示しており、7はド
レイン電極9,ソース電極10と良好なオーミックコン
タクトを取るためのn型不純物を高濃度に含む、再結晶
成長により形成されたGaAsからなる再成長オーミッ
クコンタクト層である。
【0007】次に製造方法について説明する。まず、半
絶縁性GaAs基板1上に、高抵抗バッファ層2、n型
(以下、n−と称す)GaAsチャネル層3、低濃度n
型(以下、n- −と称す)AlGaAsショットキ形成
層4、低濃度n型GaAs電界緩和層5、高濃度n型
(以下、n+ −と称す)GaAsオーミックコンタクト
層6を順次結晶成長させて半導体積層構造を形成する。
続いて、オーミックコンタクト層6上にスパッタ法等に
より誘電体膜(図示せず)を形成し、さらにこれをパタ
ーニングしたレジスト(図示せず)をマスクとして選択
的にエッチングして、ソース電極,及びドレイン電極を
形成する領域近傍に開口部を形成する。
【0008】つぎに、この開口部を有する誘電体膜をマ
スクとして、上記半導体積層構造をオーミックコンタク
ト層6の表面からn型GaAsチャネル層3に達する深
さまでドライエッチング等によりエッチングする。さら
に、このエッチングにより露出したn型GaAsチャネ
ル層3上にCBE法(Chemical Beam Epitaxy) によりn
型不純物を高濃度に含むGaAsからなる再成長オーミ
ックコンタクト層7をオーミックコンタクト層6の表面
とほぼ同じ高さとなるよう、上記誘電体膜をマスクとし
て選択的に再結晶成長させる。
【0009】続いて、上記誘電体膜を除去した後、再成
長オーミックコンタクト層7上にパターニングしたレジ
スト(図示せず)を用いてソース電極10,及びドレイ
ン電極9を形成し、さらに誘電体膜(図示せず)等をマ
スクとして用いて、オーミックコンタクト層6のソース
電極10とドレイン電極9とに挟まれた領域部分をエッ
チングにより除去して、電界緩和層5が底面に露出した
開口部を形成した後、パターニングしたレジスト(図示
せず)をマスクとしてこのオーミックコンタクト層6の
開口部の底面の中央部分の電界緩和層5を酒石酸と過酸
化水素とからなるエッチング液等によりエッチング除去
した後、このエッチング除去した部分に、蒸着とリフト
オフとの組み合わせによりゲート電極8を形成して、図
2に示すようなHFETを得る。
【0010】このHFETは、上記図9に示したHFE
Tと同様に動作するとともに、高濃度なn型の1層から
なる再成長オーミックコンタクト層がn型GaAsチャ
ネル層3と接するよう設けられているため、ドレイン電
極10及びソース電極9と、チャネル層3との間にヘテ
ロ障壁がなくなるため、上記図9に示したHFETに比
べてソース・ドレイン抵抗は低減される。
【0011】ここで、実際にn+ −GaAsオーミック
コンタクト層6/n- −GaAs電界緩和層5/n−A
lGaAsショットキコンタクト層4/n−GaAsチ
ャネル層3からなる典型的なHFET構造に対して、C
BE法によるn+ −GaAs再成長オーミックコンタク
ト層7の埋め込み再成長を行った場合の再成長オーミッ
クコンタクト層7の近傍の構造を断面写真をもとに描い
た図を図11に、また、この図をさらに模式的に描いた
図をそれぞれ図12に示す。図12において、図10と
同一符号は同一または相当する部分を示している。な
お、図11(a),図12(a) は(01/1)断面、つまり
ドレイン電極9とソース電極10とが配列される方向の
断面を、また、図11(b),図12(b) は(011)断面
を示している。このとき、(01/1)と表示した場
合、本明細書中においては/1はバー1を示しているも
のとする。ここでは、SiON膜をマスクとしてドライ
エッチングでn+ −GaAsオーミックコンタクト層
6,n- −GaAs電界緩和層5およびn−AlGaA
sショットキコンタクト層4を除去し、その後CBE法
によるオーミックコンタクト層7の埋め込み再成長を行
っている。
【0012】図11をみると、再成長オーミックコンタ
クト層7の側面として、成長速度の遅い(111)B面
からなるファセット面が現れてしまい、n+ −GaAs
オーミックコンタクト層6,n- −GaAs電界緩和層
5およびn−AlGaAsショットキコンタクト層4
と、オーミックコンタクト層7との間に隙間ができ、完
全にn+ −GaAs再成長オーミックコンタクト層7で
埋め込むことができていないことがわかる。これは、エ
ッチングにより再成長オーミックコンタクト層7を埋め
込むために形成された開口部の側壁面にAlGaAsシ
ョットキコンタクト層4が露呈するため、エッチング
後、半導体積層構造を大気中に一旦取り出した際に、A
lGaAsショットキコンタクト層4の表面に自然酸化
膜が形成されてしまい、埋め込み再成長を行う時、Al
GaAsショットキコンタクト層4の側壁面に露出した
部分に形成された酸化膜が除去されずに残り、これが成
長阻害マスクとして働くためと考えられる。つまり、こ
の酸化膜が形成された部分にはn+ −GaAsが成長さ
れずにショットキコンタクト層4と再成長オーミックコ
ンタクト層7との間に隙間が生じ、さらに、この後n+
−GaAsの(111)B面における成長速度が遅いた
めに、結果的に上記のように(111)B面からなるフ
ァセット面が生じる。また、ここでは、n+ −GaAs
オーミックコンタクト層6の側壁面も斜面状に傾いたも
のとなっているが、これは再成長オーミックコンタクト
層7の不純物濃度を高濃度とするためにドーパントとし
て用いるSiI4 が、上記再成長オーミックコンタクト
層7の(111)B面からなるファセット面とオーミッ
クコンタクト層6との側壁面との隙間にたまり、エッチ
ャントとして機能して、オーミックコンタクト層6の側
壁面をエッチングするためと考えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、再成長
オーミックコンタクト層7に(111)B面からなるフ
ァセット面が生じ、埋め込み再成長が不完全となり、n
+ −GaAsオーミックコンタクト層6,n- −GaA
s電界緩和層5およびn−AlGaAsショットキコン
タクト層4との間に隙間が生じると、埋め込み再成長が
不完全な部分、即ちオーミックコンタクト層7のファセ
ットとショットキコンタクト層4とが接する部分では表
面空乏層がチャネル層3側に伸びてしまい、ドレイン電
流が流れないようになるか、あるいは最大ドレイン電流
が制限されてしまうため、良好なデバイス特性が得られ
ない、という問題があった。
【0014】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、良好なデバイス特性を備
えた電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの
製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電界効果
トランジスタの製造方法は、Alを含まない半絶縁性の
半導体基板上にAlを含有しない材料からなるオーミッ
クコンタクト層を形成する工程と、該オーミックコンタ
クト層の所定の領域に、エッチングにより該オーミック
コンタクト層の厚さよりも深い深さの開口部を形成する
工程と、該開口部内に、チャネル層とショットキコンタ
クト層とを結晶成長させる工程と、上記ショットキコン
タクト層上にショットキ接触するゲート電極と、上記オ
ーミックコンタクト層上の上記開口部の両側にオーミッ
ク接触するソース電極及びドレイン電極とを形成する工
程とを備えたものである。
【0016】また、この発明に係る電界効果トランジス
タの製造方法は、Alを含まない半絶縁性の半導体基板
上にAlを含有しない材料からなるチャネル層及びAl
を含有しない材料からなるオーミックコンタクト層を形
成する工程と、該オーミックコンタクト層の所定の領域
に、エッチングにより該オーミックコンタクト層の厚さ
よりも深い深さの開口部を形成する工程と、該開口部内
に、ショットキコンタクト層を結晶成長させる工程と、
上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触するゲ
ート電極と、上記オーミックコンタクト層上の上記開口
部の両側にオーミック接触するソース電極及びドレイン
電極とを形成する工程とを備えたものである。
【0017】また、この発明に係る電界効果トランジス
タの製造方法は、上記基板の成長面を{100}面と
し、上記オーミックコンタクト層に形成される開口部
を、その平面形状が〈01/1〉方向に伸びる所定幅の
ストライプ形状となるようドライエッチングにより形成
するようにし、上記ソース電極とドレイン電極とを〈0
/1/1〉方向に配列するようにしたものである。
【0018】また、この発明に係る電界効果トランジス
タの製造方法は、上記オーミックコンタクト層を基板と
格子整合しない材料とし、上記オーミックコンタクト層
の下に、該オーミックコンタクト層よりもエッチングレ
ートの低いエッチングストッパ層を備えるようにしたも
のである。
【0019】また、この発明に係る電界効果トランジス
タは、Alを含まない半絶縁性の半導体基板と、該基板
上に配置されたAlを含有しない材料からなるオーミッ
クコンタクト層と、該オーミックコンタクト層の所定の
領域にエッチングにより形成されてなる,該オーミック
コンタクト層の厚さよりも深い深さを有する開口部と、
該開口部内に順次結晶成長されてなるチャネル層とショ
ットキコンタクト層と、上記ショットキコンタクト層上
にショットキ接触するよう配置されたゲート電極と、上
記オーミックコンタクト層上の上記開口部の両側にオー
ミック接触するよう配置されたソース電極及びドレイン
電極とを備えたものである。
【0020】また、この発明に係る電界効果トランジス
タは、Alを含まない半絶縁性の半導体基板と、該基板
上に順次配置されたAlを含有しない材料からなるチャ
ネル層及びAlを含有しない材料からなるオーミックコ
ンタクト層と、該オーミックコンタクト層の所定の領域
にエッチングにより形成されてなる,該オーミックコン
タクト層の厚さよりも深い深さを有する開口部と、該開
口部内に結晶成長されてなるショットキコンタクト層
と、上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触す
るよう配置されたゲート電極と、上記オーミックコンタ
クト層上の上記開口部の両側にオーミック接触するよう
配置されたソース電極及びドレイン電極とを備えたもの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1に係るHF
ETの構造を示す断面図であり、図において、1は半絶
縁性GaAs基板、2は上部からの電流が基板へ流れる
のを防止する高抵抗なアンドープGaAsバッファ層
で、p型不純物が2×1014cm-3程度含まれている。
11はSi等のn型不純物の濃度が約6×1017cm-3
である厚さ約50nmのn型(以下、n−と称す)Ga
Asチャネル層、12は厚さが約50nmで、n型不純
物を1×1017cm-3程度含むAlGaAsからなるシ
ョットキコンタクト層、13は厚さが約200nmでn
型不純物を1×1017cm-3程度含有する低濃度n型
(以下、n−と称す)GaAsからなる電界緩和層、6
はソース,ドレイン電極と良好なオーミックコンタクト
を取るためのn型不純物を3×1018cm-3程度含む高
濃度n型(以下、n+ −と称す)GaAsからなる厚さ
約100nmのオーミックコンタクト層、10及び9は
オーミックコンタクト層6を合金化して電気的にコンタ
クトを取るソース電極及びドレイン電極で、オーミック
コンタクト層6側から、厚さ約60nmのAuGe,厚
さ約20nmのNi,厚さ約400nmのAuが積層さ
れた構成となっている。8はショットキコンタクト層1
2とショットキ接触し、ドレイン電流の制御を行う厚さ
約200nmのWSiN上に厚さ約400nmのAuが
積層されてなるゲート電極である。
【0022】また、図2は本発明の実施の形態1に係る
HFETの製造方法を示す断面工程図であり、図におい
て、図1と同一符号は同一又は相当する部分を示してお
り、16は誘電体膜、17はフォトレジストである。
【0023】次に製造方法について説明する。まず、図
2(a) に示すように、基板1上にGaAsバッファ層
2、n+ −GaAsオーミックコンタクト層6をエピタ
キシャル成長させる。この結晶成長方法としては分子線
エピタキシ法(Molecular Beam Epitaxy;MBE),M
OVPE,CBEなどいずれの成長方法を用いるように
してもよい。次に、図2(b) に示すように、オーミック
コンタクト層6上にSiO2 ,Si3 4 ,SiON等
の誘電体膜16を形成した後、図2(c) に示すように、
誘電体膜16上にフォトレジスト17を塗布し、これに
対してフォトリソグラフィによってパターン形成を行
い、レジスト17の所定の領域に開口部を形成する。次
に、フォトレジスト17の開口部内に露出した誘電体膜
16を、図2(d) に示すように、フォトレジスト17を
マスクとして選択的にエッチングして開口部を設け、そ
の後フォトレジスト17を除去する。続いて、図2(e)
に示すように、誘電体膜16をマスクとして、このオー
ミックコンタクト層6をドライエッチングにより選択的
に除去して、オーミックコンタクト層6に開口部を設
け、この開口部の底面にバッファ層2を露出させる。
【0024】さらに、図2(f) に示すように、誘電体膜
16をマスクとして、誘電体膜16の開口部内に露出し
たバッファ層2上にCBE(Chemical Beam Epitaxy) 法
によりn−GaAsチャネル層11,n−AlGaAs
ショットキコンタクト層12,及びn- −GaAs電界
緩和層13からなる能動層の埋め込み成長を行う。な
お、図2(a) においてあらかじめオーミックコンタクト
層6の厚さをしきい値電圧等から決まる能動層の厚さよ
り厚く形成するようにすることにより、図に示すように
リセス構造の形成が可能となり、リセス構造によって各
電極間の耐圧が向上し、高出力向け素子の出力特性・動
作効率を向上させることができる。
【0025】続いて、誘電体膜16を除去した後、この
誘電体膜16の開口部の両側にフォトレジスト(図示せ
ず)等をマスクとして用いて蒸着等によりドレイン電極
9及びソース電極10を形成し、さらに、フォトレジス
ト(図示せず)をマスクとして用いて、このドレイン電
極9及びソース電極10から等距離にある領域の電界緩
和層13のみを酒石酸と過酸化水素からなるエッチャン
ト等を用いて除去した後、蒸着およびリフトオフとを組
み合わせてゲート電極8を形成し、図1に示すようなH
FETを得る。
【0026】次に動作について説明する。ソース電極1
0を接地し、ドレイン電極9に正の電圧を印加すると、
n−GaAsチャネル層11を介してソース・ドレイン
間に電流が流れる。ここで、ゲート電圧を負側に増大さ
せるとゲート電極8下の空乏層が広がることによりドレ
イン電流は減少し、正側に増大させるとゲート電極8下
の空乏層が狭まることによりドレイン電流は増加し、電
界効果トランジスタとして動作を行わせることができ
る。
【0027】本実施の形態1のHFETにおいては、図
1に示すように、チャネル層11とオーミックコンタク
ト層6とがヘテロ障壁を介さずに接続されているため、
ソース抵抗を低く押さえることができる。また、図2
(f) に示した能動層を埋込み成長させる際に、埋め込む
部分の側壁部にAlを含有する材料がないため、Alを
含む材料の表面酸化による成長阻害マスクの形成も起こ
らず、この結果、能動層とオーミックコンタクト層6と
の間,特にAlを含むショットキコンタクト層12とオ
ーミックコンタクト層6との間に隙間が発生せず、良好
な埋め込み形状が得られる。
【0028】ここで、上記製造方法においては、基板1
として(100)基板,あるいはこれと等価の面方位の
基板を用いる場合、ゲート電極8の伸びる方位、即ちド
レイン電極9とソース電極10とが配列される方位に対
して垂直な方位が〔01/1〕,あるいはこれと等価の
方位となるように、ドライエッチングによりオーミック
コンタクト層6に平面形状が〔01/1〕方向に伸びる
所定幅のストライプ形状である開口部を形成するととも
に、この開口部内への能動層の埋込み成長をCBEで行
うことにより、開口部の側面への埋め込み成長速度が十
分に遅くなるため、図3(a) に示すように、埋め込み再
成長時に、能動層の各層の表面が基板1の表面に対して
平行となり、良好な埋め込み形状が得られ、チャネル層
11とオーミックコンタクト層6との接続不良が減少
し、高い歩留まりが得られる利点がある。
【0029】また、ゲート電極の方位を〔011〕と
し、オーミックコンタクト層6に開口部を形成するため
のウェットエッチングとして、例えばBr:CH3 OH
=1:100のエッチャントを用いたエッチング後にH
2 SO4 :H2 2 :H2 O=1:8:40のエッチャ
ントを用いたエッチングを行うようにし、埋め込み成長
をMOVPEで行うようにしても、図3(b) に示すよう
に良好な埋め込み形状となり、高い歩留まりが得られ
る。
【0030】さらに、基板1の(111)A面上に上記
各半導体層を形成する場合に、ゲート電極の方位が〔2
/1/1〕となるように、オーミックコンタクト層6に
開口部を形成し、能動層を埋め込み成長させるようにし
ても図3(c) に示すような良好な埋め込み形状を得るこ
とができ、高い歩留まりが得られる。
【0031】なお、図6(a) 〜(c) は、基板1の面方位
とゲート電極8の伸びる方位とを変化させた場合の、本
実施の形態1のHFETの構造をそれぞれ示す図であ
り、図において、図1と同一符号は同一又は相当する部
分を示している。
【0032】このように本実施の形態1によれば、n+
−GaAsオーミックコンタクト層6を結晶成長させた
後、該オーミックコンタクト層6に開口部を設け、この
開口部内にチャネル層11とショットキコンタクト層1
2とを形成するようにしたから、オーミックコンタクト
層6とショットキコンタクト層12との間に隙間を発生
させることなくチャネル層11とオーミックコンタクト
層6とを接触させて、チャネル層11とオーミックコン
タクト層6との間のヘテロ接触を無くすことができ、高
出力向け素子としての出力特性,動作効率および歪み特
性や、低雑音向け素子としての雑音特性等のデバイス特
性を向上させたHFETが得られる効果を奏する。
【0033】なお、上記実施の形態1において、図2
(c) に示したレジスト17を除去した後のプロセスは、
エッチング,再成長を行うための各プロセスチャンバー
間を、高真空に保った搬送系で連結した,いわゆる真空
一貫プロセスで行うようにすると、エッチング後に一度
大気に晒す場合と比較して、エッチングにより露呈した
面の清浄度を保つことができるので,能動層の再成長時
の設定として表面を高温によりクリーニングする等の設
定を不要とすることができ、再成長条件などの許容範囲
が広くなり、より良好な結果が得られる。なお、各プロ
セスチャンバー間を連結する搬送系は必ずしも高真空状
態である必要はなく、超高純度不活性ガス雰囲気中、例
えばH2 ,N2 ,Arなどのガス雰囲気中であれば,同
様に表面の清浄度を保つことが可能である。また、エッ
チング,再成長を同一プロセスチャンバー内で行っても
同様の効果が得られる。
【0034】また、上記実施の形態1においては、能動
層であるチャネル層11及びショットキコンタクト層1
2の埋め込み再成長をCBEで行う場合について説明し
たが、本発明においては、埋め込み再成長に用いる結晶
成長法としては、MOVPE法あるいは活性水素を添加
したMBE法などの、選択成長が可能な結晶成長方法で
あればどのような方法を用いるようにしてもよく、この
ような場合においても上記実施の形態1と同様の効果を
奏する。
【0035】なお、上記実施の形態1においてはオーミ
ックコンタクト層6及びバッファ層2の材料としてGa
Asを用いた場合について説明したが、本発明において
は、オーミックコンタクト層やバッファ層等のエッチン
グにより露出する層の材料としては、Alを含まない材
料であれば他の半導体材料を用いるようにしてもよく、
このような場合においても、上記実施の形態1と同様の
効果を奏する。
【0036】また、上記実施の形態1においては、オー
ミックコンタクト層6の材料としてGaAs基板1に格
子整合するGaAsを用いるようにしたが、本発明にお
いては、図4に示すように、GaAsからなるオーミッ
クコンタクト層の代わりに、基板1と格子定数が異なる
格子不整合材料であるn+ −InGaAs層等のオーミ
ックコンタクト層26を用いるようにしてもよく、この
ような基板1に対して格子整合しないn+ −InGaA
s層等をオーミックコンタクト層として用いることによ
り、n+ −GaAsの場合よりもソース電極10やドレ
イン電極9とのコンタクト抵抗を小さくすることがで
き、より一層のソース抵抗の低減が可能となり、さらに
デバイス特性を向上させることができる効果を奏する。
なお、図4において図1と同一符号は同一又は相当する
部分を示している。
【0037】実施の形態2.図5は本発明の実施の形態
2に係るHFETの構造を示す断面図であり、図におい
て、図1と同一符号は同一又は相当する部分を示してお
り、14は厚さ約10nmのエッチングストッパ層であ
る。
【0038】本実施の形態2は、上記実施の形態1に係
るHFETの製造方法において、バッファ層2とオーミ
ックコンタクト層6との間にエッチングストッパ層14
を設けるようにしたものであり、エッチングストッパ層
の材料としては、Alを含有せずかつオーミックコンタ
クト層6の材料に対して選択エッチングが可能な材料,
例えばGaAs基板1を用いるとともに、オーミックコ
ンタクト層としてn+−GaAsオーミックコンタクト
層6を用いる場合には、InGaPを用いる。HFET
のチャネル層11はその厚さが約100nmと非常に薄
いため、チャネル層11とオーミックコンタクト層6と
を互いに側面同士で確実に接続させるためにはオーミッ
クコンタクト層6のエッチング時に高精度のエッチング
深さ制御性が必要となる。エッチングストッパ層14を
導入することによってエッチング深さ制御性を向上させ
ることができ、容易にオーミックコンタクト層とチャネ
ル層の接続が可能となり、製品の歩留まりを改善できる
効果を奏する。
【0039】また、特に、上記実施の形態1に係るHF
ETにおいて図4を用いて説明したように、オーミック
コンタクト層の材料として、格子不整合材料であるn+
−InGaAsを用いた場合、オーミックコンタクト層
の表面は格子不整合により荒れているため、オーミック
コンタクト層に対してエッチングを行っても、格子不整
合による表面の荒れをそのままひきずってしまうため、
エッチングにより露出したエッチング底面のモフォロジ
が悪くなり、その後の再成長工程において良好な品質の
能動層が得られなかったり、微細ゲート電極等の形成が
困難になる。しかし、本実施の形態2のようにエッチン
グストッパ層14を挿入することで、エッチングストッ
パ層14の存在する部分において選択エッチングとなる
ため、エッチング底面のモフォロジが改善され、良好な
品質の能動層が得られるとともに、より微細なゲート形
成が可能となるという効果を奏する。
【0040】実施の形態3.図6は本発明の実施の形態
3に係るHFETの構造を示す断面図であり、図におい
て、図1と同一符号は同一または相当する部分を示して
いる。
【0041】本実施の形態3に係るHFETは、上記実
施の形態1において説明したHFETの製造方法におい
て、基板上にオーミックコンタクト層を形成し、これを
エッチングして開口部を設けた後、この開口部内にチャ
ネル層とショットキコンタクト層とを再結晶成長させる
代わりに、基板1上にチャネル層11とオーミックコン
タクト層6とを順次結晶成長させた後、オーミックコン
タクト層6に、チャネル層11が底面に露出した開口部
を設け、該開口部内にショットキコンタクト層12と、
電界緩和層13とを埋め込み再成長により形成するよう
にしたものであり、このような実施の形態4において
も、オーミックコンタクト層6とショットキコンタクト
層12との間に隙間を発生させることなくチャネル層1
1とオーミックコンタクト層6とを接触させて、チャネ
ル層11とオーミックコンタクト層6との間のヘテロ接
触を無くすことができ、高出力向け素子としての出力特
性,動作効率および歪み特性や、低雑音向け素子として
の雑音特性等のデバイス特性を向上させたHFETが得
られる効果を奏する。
【0042】なお、本実施の形態3においても、上記実
施の形態3と同様に、チャネル層2とオーミックコンタ
クト層6との間にあらかじめエッチングストッパ層を設
けるようにして、図7に示すような構造としてもよい。
図7において、図6と同一符号は同一又は相当する部分
を示しており、14は上記実施の形態2において説明し
たエッチングストッパ層と同様のエッチングストッパ層
である。このようなエッチングストッパ層14を、予め
形成しておくことにより、オーミックコンタクト層6を
エッチングする際のエッチングをオーミックコンタクト
層6が除去された時点で制御性よく停止させることがで
き、チャネル層3をオーバーエッチングすることがな
く、製品の歩留まりを改善できるという効果がある。な
お、エッチングストッパ層14の厚さは約5nm程度の
極薄層としておくことで、エッチングストッパ層14を
挿入することによるソース抵抗の上昇は無視できる。
【0043】実施の形態4.図8は本発明の実施の形態
4に係る高電子移動度トランジスタ(以下、HEMTと
称す)の構造を示す断面図であり、図において、図1と
同一符号は同一又は相当する部分を示しており、18は
電子走行層、即ちチャネル層で、厚さ約17nmのアン
ドープInx Ga1-x As(x=0.2) からなっている。1
9は厚さが約35nmで、n型不純物濃度が2×1018
cm-3であるn−Aly Ga1-y As(y=0.2) 電子供給
層で、ここでは、ショットキコンタクト層としても機能
している。
【0044】本実施の形態4に係るHEMTは、上記実
施の形態1に係るHFETのn−GaAsチャネル層と
n−AlGaAsショットキコンタクト層とからなる能
動層の代わりに、電子走行層18と電子供給層19とを
順次結晶再成長させてなる能動層を設けてHEMTとし
たものであり、上記実施の形態1と同様の製造方法によ
り形成される。このHEMTにおいては、ゲート電極8
に印加する電圧を制御することにより、電子走行層18
の電子供給層19側に形成される2次元電子チャネルの
電子濃度を変化させ、この2次元電子チャネルを流れる
ソース・ドレイン電流を制御するものである。なお、本
実施の形態4においては、電子供給層19がゲート電極
8に対してショットキコンタクト層としても機能してい
る構造のHEMTについて説明しているが、電子供給層
19の上に電子供給層とは別のショットキコンタクト層
を設けるような構造としてもよい。
【0045】このような本実施の形態4に係るHEMT
においても、上記実施の形態1のHFETと同様に、電
子走行層18とオーミックコンタクト層6とがヘテロ障
壁を介さずに接続されているため、ソース抵抗を低く押
さえることができる。また、オーミックコンタクト層6
の開口部内に電子走行層18と電子供給層19とを順次
結晶再成長させる際に、オーミックコンタクト層6がA
lを含まないGaAsであるため、電子走行層18と電
子供給層19とを埋め込む部分の側壁部にAlを含有す
る材料がないため、Alを含む材料の表面酸化による埋
め込み成長を阻害するマスクの形成も起こらず、この結
果、能動層である電子走行層18及び電子供給層19
と、オーミックコンタクト層11との間に隙間が発生せ
ず、良好な埋め込み成長を行うことができる。
【0046】したがって、この実施の形態4によれば、
オーミックコンタクト層6と、ショットキコンタクト層
としても機能する電子供給層19との間に隙間を発生さ
せることなく、チャネル層である電子走行層18と、オ
ーミックコンタクト層6とを接触させて、電子走行層1
8とオーミックコンタクト層6との間のヘテロ接触を無
くすことができ、高出力向け素子としての出力特性,動
作効率および歪み特性や、低雑音向け素子としての雑音
特性等のデバイス特性を向上させたHEMTが得られる
効果を奏する。
【0047】なお、本実施の形態4においては、上記実
施の形態1に係るHFETのチャネル層とショットキコ
ンタクト層とを、それぞれチャネル層として機能する電
子走行層18と、ショットキコンタクト層としても機能
する電子供給層19とに置き換えた構造のHEMTにつ
いて説明したが、本発明においては、上記実施の形態
2,3において説明したHFETのチャネル層とショッ
トキコンタクト層とを、それぞれ電子走行層18と、電
子供給層19とに置き換えた場合においても適用できる
ものであり、このような場合においても上記各実施の形
態と同様の効果を奏する。
【0048】また、上記実施の形態4においては、能動
層としてアンドープの電子走行層18とn型の電子供給
層19とを積層した構造を備えたHEMTについて説明
したが、本発明においては、アンドープの電子走行層の
上下にn型の電子供給層を備えたダブルドープ型のHE
MTや、電子供給層の代わりにアンドープのAlGaA
s層の所定の高さ位置にプレーナドーピング層を設けた
構造のHEMTについても適用できるものであり、この
ような場合においても上記実施の形態4と同様の効果を
奏する。
【0049】また、上記各実施の形態においては、HF
ET又はHEMTについて説明したが、本発明はその他
のヘテロ障壁を有する電界効果トランジスタにおいても
適用できるものであり、このような場合においても上記
各実施の形態と同様の効果を奏する。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、Al
を含まない半絶縁性の半導体基板上にAlを含有しない
材料からなるオーミックコンタクト層を形成する工程
と、該オーミックコンタクト層の所定の領域に、エッチ
ングにより該オーミックコンタクト層の厚さよりも深い
深さの開口部を形成する工程と、該開口部内に、チャネ
ル層とショットキコンタクト層とを結晶成長させる工程
と、上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触す
るゲート電極と、上記オーミックコンタクト層上の上記
開口部の両側にオーミック接触するソース電極及びドレ
イン電極とを形成する工程とを備えるようにしたから、
オーミックコンタクト層とショットキコンタクト層との
間に隙間を発生させることなく、チャネル層とオーミッ
クコンタクト層とを接触させてチャネル層とオーミック
コンタクト層との間のヘテロ接触を無くすことができ、
良好なデバイス特性を備えた電界効果トランジスタが得
られる効果がある。
【0051】また、この発明によれば、Alを含まない
半絶縁性の半導体基板上にAlを含有しない材料からな
るチャネル層及びAlを含有しない材料からなるオーミ
ックコンタクト層を形成する工程と、該オーミックコン
タクト層の所定の領域に、エッチングにより該オーミッ
クコンタクト層の厚さよりも深い深さの開口部を形成す
る工程と、該開口部内に、ショットキコンタクト層を結
晶成長させる工程と、上記ショットキコンタクト層上に
ショットキ接触するゲート電極と、上記オーミックコン
タクト層上の上記開口部の両側にオーミック接触するソ
ース電極及びドレイン電極とを形成する工程とを備える
ようにしたから、オーミックコンタクト層とショットキ
コンタクト層との間に隙間を発生させることなく、チャ
ネル層とオーミックコンタクト層とを接触させてチャネ
ル層とオーミックコンタクト層との間のヘテロ接触を無
くすことができ、良好なデバイス特性を備えた電界効果
トランジスタが得られる効果がある。
【0052】また、この発明によれば、上記基板の成長
面を{100}面とし、上記オーミックコンタクト層に
形成される開口部を、その平面形状が〈01/1〉方向
に伸びる所定幅のストライプ形状となるようドライエッ
チングにより形成するようにし、上記ソース電極とドレ
イン電極とを〈0/1/1〉方向に配列するようにした
から、オーミックコンタクト層の開口部内に良好な形状
の再成長層を形成することができ、より良好なデバイス
特性を備えた電界効果トランジスタが得られる効果があ
る。
【0053】また、この発明によれば、上記オーミック
コンタクト層を基板と格子整合しない材料とし、上記オ
ーミックコンタクト層の下に、該オーミックコンタクト
層よりもエッチングレートの低いエッチングストッパ層
を備えるようにしたから、オーミックコンタクト層のエ
ッチングにより形成された開口部の底面のモフォロジを
向上させ、この開口部内に良好な品質の再成長層を形成
することができるとともに、より微細なゲート形成がで
きる効果がある。
【0054】また、この発明によれば、Alを含まない
半絶縁性の半導体基板と、該基板上に配置されたAlを
含有しない材料からなるオーミックコンタクト層と、該
オーミックコンタクト層の所定の領域にエッチングによ
り形成されてなる,該オーミックコンタクト層の厚さよ
りも深い深さを有する開口部と、該開口部内に順次結晶
成長されてなるチャネル層とショットキコンタクト層
と、上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触す
るよう配置されたゲート電極と、上記オーミックコンタ
クト層上の上記開口部の両側にオーミック接触するよう
配置されたソース電極及びドレイン電極とを備えるよう
にしたから、オーミックコンタクト層とショットキコン
タクト層との間に隙間を発生させることなく、チャネル
層とオーミックコンタクト層とを接触させてチャネル層
とオーミックコンタクト層との間のヘテロ接触を無くす
ことができ、良好なデバイス特性を備えた電界効果トラ
ンジスタが得られる効果がある。
【0055】また、この発明によれば、Alを含まない
半絶縁性の半導体基板と、該基板上に順次配置されたA
lを含有しない材料からなるチャネル層及びAlを含有
しない材料からなるオーミックコンタクト層と、該オー
ミックコンタクト層の所定の領域にエッチングにより形
成されてなる,該オーミックコンタクト層の厚さよりも
深い深さを有する開口部と、該開口部内に結晶成長され
てなるショットキコンタクト層と、上記ショットキコン
タクト層上にショットキ接触するよう配置されたゲート
電極と、上記オーミックコンタクト層上の上記開口部の
両側にオーミック接触するよう配置されたソース電極及
びドレイン電極とを備えるようにしたから、オーミック
コンタクト層とショットキコンタクト層との間に隙間を
発生させることなく、チャネル層とオーミックコンタク
ト層とを接触させてチャネル層とオーミックコンタクト
層との間のヘテロ接触を無くすことができ、良好なデバ
イス特性を備えた電界効果トランジスタが得られる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るHFETの構
造を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るHFETの製
造方法を説明するための断面工程図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の係るHFETの構
造を示す斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るHFETの変
形例の構造を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に係るHFETの構
造を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係るHFETの構
造を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態3に係るHFETの変
形例の構造を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態4に係るHEMTの構
造を示す断面図である。
【図9】 従来のHFETの構造を示す断面図である。
【図10】 従来の他のHFETの構造を示す断面図で
ある。
【図11】 従来の他のHFETの主要部の断面構造を
示す図である。
【図12】 従来の他のHFETの主要部の断面構造を
模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性GaAs基板、2 アンドープGaAsバ
ッファ層、3,11n−GaAsチャネル層、4,12
n−AlGaAsショットキコンタクト層、5,13
- −GaAs電界緩和層、6 n+ −GaAsオー
ミックコンタクト層、7 n+ −GaAs再成長オーミ
ックコンタクト層、8 ゲート電極、9 ドレイン電
極、10 ソース電極、16 誘電体膜、17 フォト
レジスト、26 n+ −InGaAsオーミックコンタ
クト層、14 InGaPエッチングストッパ層、18
アンドープInGaAs電子走行層、19 n−Al
GaAs電子供給層。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Alを含まない半絶縁性の半導体基板上
    にAlを含有しない材料からなるオーミックコンタクト
    層を形成する工程と、 該オーミックコンタクト層の所定の領域に、エッチング
    により該オーミックコンタクト層の厚さよりも深い深さ
    の開口部を形成する工程と、 該開口部内に、チャネル層とショットキコンタクト層と
    を結晶成長させる工程と、 上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触するゲ
    ート電極と、上記オーミックコンタクト層上の上記開口
    部の両側にオーミック接触するソース電極及びドレイン
    電極とを形成する工程とを備えたことを特徴とする電界
    効果トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 Alを含まない半絶縁性の半導体基板上
    にAlを含有しない材料からなるチャネル層及びAlを
    含有しない材料からなるオーミックコンタクト層を形成
    する工程と、 該オーミックコンタクト層の所定の領域に、エッチング
    により該オーミックコンタクト層の厚さよりも深い深さ
    の開口部を形成する工程と、 該開口部内に、ショットキコンタクト層を結晶成長させ
    る工程と、 上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触するゲ
    ート電極と、上記オーミックコンタクト層上の上記開口
    部の両側にオーミック接触するソース電極及びドレイン
    電極とを形成する工程とを備えたことを特徴とする電界
    効果トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の電界効果トランジスタの製造方法において、 上記基板の成長面を{100}面とし、 上記オーミックコンタクト層に形成される開口部を、そ
    の平面形状が〈01/1〉方向に伸びる所定幅のストラ
    イプ形状となるようドライエッチングにより形成するよ
    うにし、 上記ソース電極とドレイン電極とを〈0/1/1〉方向
    に配列したことを特徴とする電界効果トランジスタの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の電界効果トランジスタの製造方法において、 上記オーミックコンタクト層は基板と格子整合しない材
    料からなり、 上記オーミックコンタクト層の下に、該オーミックコン
    タクト層よりもエッチングレートの低いエッチングスト
    ッパ層を備えたことを特徴とする電界効果トランジスタ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 Alを含まない半絶縁性の半導体基板
    と、 該基板上に配置されたAlを含有しない材料からなるオ
    ーミックコンタクト層と、 該オーミックコンタクト層の所定の領域にエッチングに
    より形成されてなる,該オーミックコンタクト層の厚さ
    よりも深い深さを有する開口部と、 該開口部内に順次結晶成長されてなるチャネル層とショ
    ットキコンタクト層と、 上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触するよ
    う配置されたゲート電極と、 上記オーミックコンタクト層上の上記開口部の両側にオ
    ーミック接触するよう配置されたソース電極及びドレイ
    ン電極とを備えたことを特徴とする電界効果トランジス
    タ。
  6. 【請求項6】 Alを含まない半絶縁性の半導体基板
    と、 該基板上に順次配置されたAlを含有しない材料からな
    るチャネル層及びAlを含有しない材料からなるオーミ
    ックコンタクト層と、 該オーミックコンタクト層の所定の領域にエッチングに
    より形成されてなる,該オーミックコンタクト層の厚さ
    よりも深い深さを有する開口部と、 該開口部内に結晶成長されてなるショットキコンタクト
    層と、 上記ショットキコンタクト層上にショットキ接触するよ
    う配置されたゲート電極と、 上記オーミックコンタクト層上の上記開口部の両側にオ
    ーミック接触するよう配置されたソース電極及びドレイ
    ン電極とを備えたことを特徴とする電界効果トランジス
    タ。
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