JPH10172922A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10172922A
JPH10172922A JP35291496A JP35291496A JPH10172922A JP H10172922 A JPH10172922 A JP H10172922A JP 35291496 A JP35291496 A JP 35291496A JP 35291496 A JP35291496 A JP 35291496A JP H10172922 A JPH10172922 A JP H10172922A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡散層上にCoSi2 膜を形成しても、高
速、低消費電力及び微細な半導体装置を高い歩留りで製
造する。 【解決手段】 拡散層16、17を形成するためのイオ
ン注入に起因する結晶欠陥を除去するために、相対的に
低温で且つ相対的に長時間の熱処理を行い、拡散層1
6、17中の不純物を活性化させるために、相対的に高
温で且つ相対的に短時間の熱処理を行う。このため、熱
応力に起因する新たな結晶欠陥の発生を防止することが
でき、その後のCoSi2 膜19の形成に際して結晶欠
陥に沿うCoSi2 膜19の形成を防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、Si基板とC
o膜とを反応させてSi基板の拡散層上にCoSi2
を形成する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化に伴う短チャネル効
果等を抑制するために、電界効果トランジスタのソース
/ドレイン等になっている拡散層を浅くする必要がある
が、拡散層を浅くすると、この拡散層のシート抵抗が増
大して、高速、低消費電力の半導体装置を製造すること
が困難になる。
【0003】そこで、SiとTiとの化合物膜であるT
iSi2 膜を拡散層上に形成する構造が考えられたが、
TiSi2 膜では線幅の狭い拡散層上に形成するとこの
拡散層のシート抵抗が低減しないという細線効果を生じ
易い。このため、SiとCoとの化合物膜であるCoS
2 膜を拡散層上に形成する構造が考えられた。
【0004】図3は、この様な構造を有するCMOSト
ランジスタの製造方法の一従来例を示している。この一
従来例では、図3(a)に示す様に、Si基板11の表
面に素子分離酸化膜としてのSiO2 膜12とゲート酸
化膜としてのSiO2 膜13とを形成し、多結晶Si膜
14でゲート電極を形成する。
【0005】その後、多結晶Si膜14及びSiO2
12をマスクにして、NMOSトランジスタの形成領域
にはAsを低濃度でイオン注入し、PMOSトランジス
タの形成領域にはBF2 を低濃度でイオン注入し、Si
2 膜15でゲート電極の側壁スペーサを形成する。
【0006】その後、多結晶Si膜14及びSiO2
12、15をマスクにして、NMOSトランジスタの形
成領域にはAsを高濃度でイオン注入し、PMOSトラ
ンジスタの形成領域にはBF2 を高濃度でイオン注入す
る。そして、イオン注入に起因するSi基板11の結晶
欠陥の除去とイオン注入した不純物の活性化とを兼ねた
熱処理を行って、LDD構造のN型の拡散層16及びP
型の拡散層17を夫々形成する。
【0007】次に、図3(b)に示す様に、拡散層1
6、17及び多結晶Si膜14上の自然酸化膜(図示せ
ず)等を弗酸で完全に除去してから、Co膜18を全面
に形成する。そして、図3(c)に示す様に、熱処理で
Si基板11及び多結晶Si膜14とCo膜18とを反
応させてCoSi2 膜19を選択的に形成し、硫酸過水
等に浸して、SiO2 膜12、15上に未反応のまま残
っているCo膜18を除去する。
【0008】次に、図3(d)に示す様に、層間絶縁膜
21を形成し、層間絶縁膜21に接続孔22を形成し、
TiN/Ti膜23及びW膜24で接続孔22を埋め
る。そして、Ti膜25及びAl−Si膜26で配線を
形成し、更に従来公知の工程を実行して、NMOSトラ
ンジスタ27及びPMOSトランジスタ28を有するC
MOSトランジスタ29を完成させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図3に示し
た一従来例では、イオン注入に起因するSi基板11の
結晶欠陥の除去とイオン注入した不純物の活性化とを兼
ねた熱処理を行っているが、その温度が比較的低温であ
ると不純物を十分には活性化させることができず、逆に
比較的高温であるとSiO2 膜12、15等とSi基板
11との間の熱応力に起因する新たな結晶欠陥がSi基
板11に発生する。
【0010】この様にSi基板11に結晶欠陥が発生す
ると、その後にCoSi2 膜19を形成する際に、この
結晶欠陥に沿ってSi基板11内にCo原子が拡散し
て、結晶欠陥に沿うCoSi2 膜19が形成される。こ
のため、CoSi2 膜19を均一に形成することができ
ず、CoSi2 膜19が元々厚いとその一部がSi基板
11と拡散層16、17との接合に達することによるC
oSi2 膜19とSi基板11との短絡を生じる場合が
ある。
【0011】従って、図3に示した一従来例では、接合
リークを増大させることなく低抵抗のCoSi2 膜19
を形成することが困難で、高速、低消費電力及び微細な
半導体装置を高い歩留りで製造することが困難であっ
た。
【0012】また、Si基板11の表面に不均一な自然
酸化膜や吸着酸素等が存在している状態でCo膜18を
形成すると、Co膜18がSi基板11と直接に反応す
る部分と不均一な自然酸化膜や吸着酸素等と反応した後
にSi基板11と反応する部分とが生じて、CoSi2
膜19を均一に形成することができない。従って、この
場合にも、厚さが均一で且つ低抵抗のCoSi2 膜19
を形成することが困難で、高速、低消費電力及び微細な
半導体装置を高い歩留りで製造することが困難である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の発明による半導体
装置の製造方法は、Si基板に不純物をイオン注入して
拡散層を形成し、前記Si基板上に形成したCo膜と前
記Si基板とを反応させて前記拡散層上にCoSi2
を形成する半導体装置の製造方法において、前記反応よ
りも前に、相対的に低温で且つ相対的に長時間の第1の
熱処理を行って前記イオン注入に起因する前記Si基板
の結晶欠陥を除去する工程と、前記反応よりも前に、相
対的に高温で且つ相対的に短時間の第2の熱処理を行っ
て前記不純物を活性化させる工程とを具備することを特
徴としている。
【0014】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、前記第2の熱処理における昇温及び降温の速さを1
00℃/秒未満にすることが好ましい。
【0015】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、前記昇温及び降温の速さを、前記第2の熱処理のう
ちで相対的に高温時には相対的に遅くし相対的に低温時
には相対的に速くすることが好ましい。
【0016】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、前記第1の熱処理における温度を400〜900℃
にし、前記第2の熱処理における温度を900〜110
0℃にすることが好ましい。
【0017】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、前記Co膜の形成前に、Siの径以上の径を有する
原子を前記Si基板にイオン注入して、このSi基板の
表面部を非晶質化することが好ましい。
【0018】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、前記原子として、Si、Ar、Kr、Xe、As、
Ge、Sbの何れかを用いることができる。
【0019】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、前記Si基板上の絶縁膜に形成した接続孔を介して
前記Si基板に不純物をイオン注入する工程と、昇温及
び降温の速さが100℃/秒未満である第3の熱処理を
行って、前記接続孔を介してイオン注入した前記不純物
を活性化させる工程とを具備することが好ましい。
【0020】本願の発明による半導体装置の製造方法
は、Ti含有膜と前記Co膜とを積層させることが好ま
しい。
【0021】本願の発明による半導体装置の製造方法で
は、拡散層を形成するためのイオン注入に起因するSi
基板の結晶欠陥を除去するための第1の熱処理が長時間
ではあるが低温であり、しかも、イオン注入した不純物
を活性化させるための第2の熱処理が高温ではあるが短
時間であるので、これらの結晶欠陥の除去及び不純物の
活性化に際して熱応力に起因する新たな結晶欠陥の発生
を防止することができる。
【0022】このため、その後のCoSi2 膜の形成に
際して結晶欠陥に沿うCoSi2 膜の形成を防止するこ
とができて、CoSi2 膜を均一に形成することができ
るので、CoSi2 膜の一部がSi基板と拡散層との接
合に達することによるCoSi2 膜とSi基板との短絡
を防止しつつ厚さが均一で且つ低抵抗のCoSi2 膜を
形成することができる。
【0023】また、第2の熱処理における昇温及び降温
の速さを100℃/秒未満にすれば、イオン注入した不
純物の活性化に際して熱応力に起因する新たな結晶欠陥
の発生を確実に防止することができるので、CoSi2
膜の一部がSi基板と拡散層との接合に達することによ
るCoSi2 膜とSi基板との短絡を防止しつつ厚さが
均一で且つ低抵抗のCoSi2 膜を形成することができ
る。
【0024】また、第2の熱処理における昇温及び降温
の速さを、第2の熱処理のうちで相対的に高温時には相
対的に遅くし相対的に低温時には相対的に速くすれば、
高いスループットで不純物を活性化させつつ熱応力に起
因する新たな結晶欠陥の発生を確実に防止することがで
きるので、CoSi2 膜の一部がSi基板と拡散層との
接合に達することによるCoSi2 膜とSi基板との短
絡を防止しつつ厚さが均一で且つ低抵抗のCoSi2
を形成することができる。
【0025】また、第1の熱処理における温度を400
〜900℃にし、第2の熱処理における温度を900〜
1100℃にすれば、Si基板の結晶欠陥の除去及び不
純物の活性化に際して熱応力に起因する新たな結晶欠陥
の発生を確実に防止することができるので、CoSi2
膜の一部がSi基板と拡散層との接合に達することによ
るCoSi2 膜とSi基板との短絡を防止しつつ厚さが
均一で且つ低抵抗のCoSi2 膜を形成することができ
る。
【0026】また、Co膜の形成前にイオン注入でSi
基板の表面部を非晶質化すれば、Si基板の表面におけ
る不均一な自然酸化膜や吸着酸素等を除去した状態でC
o膜を形成することができる。しかも、イオン注入する
原子がSiの径以上の径を有していれば、少ないドーズ
量で非晶質化を行うことができて、イオン注入に起因す
る新たな結晶欠陥の発生を抑制することができる。
【0027】このため、その後のCoSi2 膜の形成に
際して、不均一な自然酸化膜や吸着酸素等とCo膜との
反応を防止することができ、結晶欠陥に沿うCoSi2
膜の形成を防止することもできる。この結果、CoSi
2 膜を均一に形成することができて、CoSi2 膜の一
部がSi基板と拡散層との接合に達することによるCo
Si2 膜とSi基板との短絡を防止しつつ厚さが均一で
且つ低抵抗のCoSi2 膜を形成することができる。
【0028】また、接続孔の位置ずれを補償するために
イオン注入した不純物を活性化させるための第3の熱処
理における昇温及び降温の速さを100℃/秒未満にす
れば、熱応力に起因する新たな結晶欠陥の発生をCoS
2 膜の形成後においても防止することができる。
【0029】また、Ti含有膜とCo膜とを積層させれ
ば、Si基板の表面に形成されている自然酸化膜や吸着
酸素等をTiで吸着して除去しつつCoSi2 膜を形成
することができる。このため、CoSi2 膜を均一に形
成することができて、CoSi2 膜の一部がSi基板と
拡散層との接合に達することによるCoSi2 膜とSi
基板との短絡を防止しつつ厚さが均一で且つ低抵抗のC
oSi2 膜を形成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、CMOSトランジスタの製
造に適用した本願の発明の第1〜第4実施形態を、図
1、2を参照しながら説明する。図1が、第1実施形態
を示している。この第1実施形態でも、図1(a)に示
す様に、SiO2 膜15でゲート電極の側壁スペーサを
形成するまでは、図3に示した一従来例と実質的に同様
の工程を実行する。
【0031】しかし、この第1実施形態では、その後、
2 ガスを4slmの割合で供給し800℃、10分の
熱酸化を施して、厚さ10nmのSiO2 膜31をSi
基板11の露出部の全面に形成する。
【0032】その後、NMOSトランジスタの形成領域
を覆うレジスト(図示せず)と多結晶Si膜14及びS
iO2 膜12、15とをマスクにして、40keVの加
速エネルギー及び3×1015cm-2のドーズ量でBF2
をイオン注入して、PMOSトランジスタの形成領域に
P型の拡散層17を形成する。
【0033】次に、図1(b)に示す様に、SiO2
31を弗酸で除去した後、PMOSトランジスタの形成
領域を覆うレジスト(図示せず)と多結晶Si膜14及
びSiO2 膜12、15とをマスクにして、50keV
の加速エネルギー及び3×1015cm-2のドーズ量でA
sをイオン注入して、NMOSトランジスタの形成領域
にN型の拡散層16を形成する。
【0034】その後、N2 雰囲気中で800℃、10分
の炉熱処理を施して、拡散層16、17を形成するため
のイオン注入に起因する結晶欠陥を除去する。そして、
2雰囲気中で1000℃、10秒の高速熱処理を施し
て、拡散層16、17中の不純物を活性化させる。この
活性化のための高速熱処理においては、1000℃まで
の昇温及び1000℃からの降温の速さを10℃/秒に
する。
【0035】次に、緩衝弗酸で自然酸化膜(図示せず)
等を除去してから、図1(c)に示す様に、電力1k
W、温度150℃、Ar100sccm、圧力0.47
Paのスパッタ法で、厚さ30nmのCo膜18をSi
基板11上の全面に形成する。
【0036】次に、図1(d)に示す様に、N2 ガスを
5slmの割合で供給し550℃、30秒の熱処理を施
して、Si基板11及び多結晶Si膜14とCo膜18
とを反応させてCoSi2 膜19を選択的に形成する。
そして、硫酸過水に浸して、SiO2 膜12、15上に
未反応のまま残っているCo膜18を除去した後、再
び、N2 ガスを5slmの割合で供給し800℃、30
秒の熱処理を施して、CoSi2 膜19を安定化させ
る。
【0037】次に、SiH4 /O2 ガス=0.03/
0.54slm、温度400℃、圧力10.2Paの減
圧CVD法で厚さ100nmのSiO2 膜を形成する
か、または、SiH2 Cl2 /NH3 /N2 ガス=0.
05/0.2/0.2slm、温度760℃、圧力70
Paの減圧CVD法で厚さ50nmのSiN膜を形成す
る。
【0038】そして、O3 +TEOSガス=50scc
m、温度720℃、圧力40Paの減圧CVD法で厚さ
500nmのBPSG膜を形成する。以上のSiO2
またはSiN膜とBPSG膜とで、図1(e)に示す様
に、層間絶縁膜21を形成する。
【0039】その後、層間絶縁膜21上でレジスト(図
示せず)をパターニングし、このレジストをマスクにし
て、C4 8 ガス=50sccm、高周波電力1.2k
W、圧力2Paのドライエッチングを施して、層間絶縁
膜21に接続孔22を形成する。
【0040】その後、接続孔22のマスクずれに対応す
るために、レジスト(図示せず)及び層間絶縁膜21を
マスクにして、NMOSトランジスタの形成領域の接続
孔22から露出しているSi基板11に50keVの加
速エネルギー及び3×1015cm-2のドーズ量でAsを
イオン注入する。
【0041】また、PMOSトランジスタの形成領域の
接続孔22から露出しているSi基板11に50keV
の加速エネルギー及び3×1015cm-2のドーズ量でB
2をイオン注入する。そして、N2 雰囲気中で850
℃、30秒の熱処理を施して、接続孔22からSi基板
11にイオン注入した不純物を活性化させる。
【0042】その後、電力8kW、温度150℃、Ar
100sccm、圧力0.47Paのスパッタ法で厚さ
10nmのTi膜を形成し、更に、電力5kW、Ar/
2=40/20sccm、圧力0.47Paの反応性
スパッタ法で厚さ70nmのTiN膜を形成して、接続
孔22内を含むSi基板11上の全面にTiN/Ti膜
23を形成する。
【0043】その後、Ar/N2 /H2 /WF6 ガス=
2200/300/500/75sccm、温度450
℃、圧力10640PaのCVD法で、厚さ400nm
のW膜24を形成する。そして、SF6 ガス=50sc
cm、高周波電力150W、圧力1.33Paのエッチ
バックを施して、TiN/Ti膜23及びW膜24で接
続孔22を埋める。
【0044】その後、電力4kW、温度150℃、Ar
100sccm、圧力0.47Paのスパッタ法で厚さ
30nmのTi膜25を形成し、更に、電力22.5k
W、温度150℃、Ar50sccm、圧力0.47P
aのスパッタ法で厚さ0.5μmのAl−Si膜26を
形成する。
【0045】その後、Al−Si膜26上でレジスト
(図示せず)をパターニングし、このレジストをマスク
にして、BCl3 /Cl2 ガス=60/90sccm、
マイクロ波電力1kW、高周波電力50W、圧力0.0
16Paのドライエッチングを施して、Ti膜25及び
Al−Si膜26で配線を形成する。そして、更に従来
公知の工程を実行して、NMOSトランジスタ27及び
PMOSトランジスタ28を有するCMOSトランジス
タ29を完成させる。
【0046】次に、第2実施形態を説明する。この第2
実施形態では、図1に示した第1実施形態と同様にして
SiO2 膜15でゲート電極の側壁スペーサまでを形成
した後、N2 ガスを4slmの割合で供給して800
℃、10分の熱処理を施す。そして、SiH4 /O2
ス=0.03/0.5slm、温度400℃のCVD法
で、厚さが10nmのSiO2 膜31をSi基板11上
の全面に形成する。
【0047】そして、第1実施形態と同様にして拡散層
16、17中の不純物を活性化させた後、緩衝弗酸で自
然酸化膜(図示せず)等を除去してから、40keVの
加速エネルギー及び3×1014cm-2のドーズ量でSi
基板11の全面にAsをイオン注入して、Si基板11
の表面部を非晶質化する。
【0048】この非晶質化によって、Si基板11の表
面に残っている自然酸化膜や吸着酸素等をより完全に剥
離することができる。その後、緩衝弗酸による処理及び
Co膜18の形成よりも後の工程を再び第1実施形態と
同様に行うが、この緩衝弗酸による処理によって、Si
基板11の表面から剥離している自然酸化膜や吸着酸素
等を除去することができる。
【0049】次に、第3実施形態を説明する。この第3
実施形態では、上述の第2実施形態と同様にしてSiO
2 膜15でゲート電極の側壁スペーサまでを形成した
後、厚さが10nmのSiO2 膜31をSi基板11上
の全面にCVD法で形成し、更に、O2 ガスを4slm
の割合で供給して850℃、30分の熱酸化を施す。
【0050】その後、第2実施形態と同様にして拡散層
16、17を形成するためのイオン注入に起因する結晶
欠陥の除去までを行った後、N2 雰囲気中で1000
℃、10秒の高速熱処理を施して、拡散層16、17中
の不純物を活性化させる。
【0051】しかし、この第3実施形態では、活性化の
ための高速熱処理において、500℃までの昇温及び5
00℃からの降温の速さを100℃/秒に近い値にし、
500℃から1000℃までの昇温及び1000℃から
500℃までの降温の速さを10℃/秒にする。
【0052】このため、昇温及び降温の速さが常に10
℃/秒である第2実施形態よりもこの第3実施形態の方
がスループットが高い。なお、パイロメータによる温度
モニタは500℃程度から行うことができる。但し、室
温から500℃程度までの温度モニタは熱電対で行って
もよい。
【0053】活性化のための高速熱処理の後、再び、N
2 雰囲気中で800℃、30分の炉熱処理を施して、拡
散層16、17を形成するためのイオン注入に起因する
結晶欠陥をより完全に除去する。そして、第2実施形態
と同様にして、接続孔22を介したSi基板11への不
純物のイオン注入までを行う。
【0054】その後、N2 雰囲気中で850℃、30秒
の熱処理を施して、接続孔22からSi基板11にイオ
ン注入した不純物を活性化させる。但し、この第3実施
形態では、この熱処理において、500℃までの昇温及
び500℃からの降温を100℃/秒に近い値にし、5
00℃以上での昇温及び降温の速さを10℃/秒にす
る。なお、850℃程度の温度の熱処理であれば、形成
済のCoSi2 膜19が異常に高抵抗化することはな
い。
【0055】次に、誘導結合プラズマ電力1kW、バイ
アス電圧100V、Arの圧力0.2Paのエッチング
で、接続孔22の底面で露出しているCoSi2 膜19
の表面の自然酸化膜を除去する。このエッチングは低加
速エネルギー及び高イオン密度のソフトエッチングであ
り、CoSi2 膜19に与える損傷が少ない。その後、
TiN/Ti膜23の形成よりも後の工程を再び第2実
施形態と同様に行う。
【0056】図2が、第4実施形態の途中の工程を示し
ている。この第4実施形態では、図2(a)に示す様
に、上述の第3実施形態と同様にしてCo膜18を形成
した後、引き続き、電力5kW、Ar/N2 =40/2
0sccm、圧力0.47Paの反応性スパッタ法で、
厚さ20nmのTiN膜31をCo膜18上の全面に形
成する。
【0057】そして、図2(b)に示す様に、CoSi
2 膜19の形成よりも後の工程を再び第3実施形態と同
様に行う。なお、TiN膜31の代わりにTi膜を形成
してもよく、TiN膜31やTi膜をCo膜18の下層
に形成してもよい。
【0058】この様な第4実施形態では、Co膜18上
のTiN膜31またはTi膜が、Co膜18の表面の酸
化を防止してこのCo膜18の実質的な厚さが減少する
のを防止することができる。また、Si基板11の表面
の自然酸化膜や吸着酸素等をTiN膜31またはTi膜
が吸着して、Si基板11とCo膜18とを均一に反応
させることができる。
【0059】なお、以上の第1〜第4実施形態はCMO
Sトランジスタの製造に本願の発明を適用したものであ
るが、NMOSトランジスタまたはPMOSトランジス
タのみやバイポーラトランジスタやCCD撮像素子や液
晶表示素子等の製造にも本願の発明を適用することがで
きる。また、以上の第1〜第4実施形態ではCo膜18
やTiN膜31をスパッタ法で形成しているが、これら
の膜をCVD法で形成してもよい。
【0060】また、以上の第1及び第2実施形態では、
拡散層16、17中の不純物を活性化させるための高速
熱処理における昇温及び降温の速さを10℃/秒にして
いるが、この速さは100℃/秒未満であればよい。し
かし、この速さを100℃/秒以上にすると、SiO2
膜12、15等とSi基板11との間の熱応力に起因す
る結晶欠陥がSi基板11に発生する。
【0061】また、以上の第1〜第4実施形態では、拡
散層16、17を形成するためのイオン注入に起因する
結晶欠陥を除去するための熱処理の温度と、拡散層1
6、17中の不純物を活性化させるための熱処理の温度
とを、夫々800℃及び1000℃にしているが、これ
らの温度は夫々400〜900℃及び900〜1100
℃の範囲であればよい。
【0062】また、以上の第2〜第4実施形態では、S
i基板11の表面部の非晶質化のためにAsをイオン注
入しているが、Si基板11を構成しているSiの径以
上の径を有する原子、例えばSi、Ar、Kr、Xe、
Ge、Sb等のうちの何れかをイオン注入してもよい。
【0063】
【発明の効果】本願の発明による半導体装置の製造方法
では、CoSi2 膜の一部がSi基板と拡散層との接合
に達することによるCoSi2 膜とSi基板との短絡を
防止しつつ厚さが均一で且つ低抵抗のCoSi2 膜を形
成することができ、また、熱応力に起因する新たな結晶
欠陥の発生をCoSi2 膜の形成後においても防止する
ことができるので、高速、低消費電力及び微細な半導体
装置を高い歩留りで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の発明の第1実施形態を順次に示す側断面
図である。
【図2】本願の発明の第4実施形態の途中の工程を順次
に示す側断面図である。
【図3】本願の発明の一従来例を順次に示す側断面図で
ある。
【符号の説明】
11 Si基板 16、17 拡散層
18 Co膜 19 CoSi2 膜 31 TiN膜(Ti含有膜)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si基板に不純物をイオン注入して拡散
    層を形成し、前記Si基板上に形成したCo膜と前記S
    i基板とを反応させて前記拡散層上にCoSi2 膜を形
    成する半導体装置の製造方法において、 前記反応よりも前に、相対的に低温で且つ相対的に長時
    間の第1の熱処理を行って前記イオン注入に起因する前
    記Si基板の結晶欠陥を除去する工程と、 前記反応よりも前に、相対的に高温で且つ相対的に短時
    間の第2の熱処理を行って前記不純物を活性化させる工
    程とを具備することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第2の熱処理における昇温及び降温
    の速さを100℃/秒未満にすることを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記昇温及び降温の速さを、前記第2の
    熱処理のうちで相対的に高温時には相対的に遅くし相対
    的に低温時には相対的に速くすることを特徴とする請求
    項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の熱処理における温度を400
    〜900℃にし、前記第2の熱処理における温度を90
    0〜1100℃にすることを特徴とする請求項1記載の
    半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記Co膜の形成前に、Siの径以上の
    径を有する原子を前記Si基板にイオン注入して、この
    Si基板の表面部を非晶質化することを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記原子として、Si、Ar、Kr、X
    e、As、Ge、Sbの何れかを用いることを特徴とす
    る請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記Si基板上の絶縁膜に形成した接続
    孔を介して前記Si基板に不純物をイオン注入する工程
    と、 昇温及び降温の速さが100℃/秒未満である第3の熱
    処理を行って、前記接続孔を介してイオン注入した前記
    不純物を活性化させる工程とを具備することを特徴とす
    る請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 Ti含有膜と前記Co膜とを積層させる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
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