JPH10169426A - エンジン保護装置 - Google Patents

エンジン保護装置

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JPH10169426A
JPH10169426A JP34665896A JP34665896A JPH10169426A JP H10169426 A JPH10169426 A JP H10169426A JP 34665896 A JP34665896 A JP 34665896A JP 34665896 A JP34665896 A JP 34665896A JP H10169426 A JPH10169426 A JP H10169426A
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JP
Japan
Prior art keywords
engine
input signal
hydraulic switch
signal
determined
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Withdrawn
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JP34665896A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Abe
吉弘 安部
Mitsugi Furukawa
貢 古川
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Publication of JPH10169426A publication Critical patent/JPH10169426A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの油圧を検出する油圧スイッチや油
圧の異常検出回路の構成を変更せずに、より正確、且
つ、適切な対応が可能となるエンジン保護装置を提供す
る。 【解決手段】 エンジンの潤滑油が低い場合に場合にオ
ンとなり、高くなった場合にオフとなる油圧スイッチ
と、エンジン駆動中に油圧スイッチからの入力信号がオ
ンとなればエンジンを停止する手段との既存構成を有す
る。この構成に、エンジンの停止中に油圧スイッチから
の入力信号がオンに相当する信号であるか否かを判定
し、入力信号がオンに相当する信号であると判定された
場合にエンジンの始動を可能とし、入力信号がオフに相
当する信号であると判定された場合にエンジンの始動を
不可能にする構成を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空調室外機等に
利用されるエンジンの保護装置、より詳しくは、エンジ
ンの潤滑油の油圧異常を検出する油圧スイッチを備え、
エンジン駆動中に油圧異常を検出した場合にエンジンを
停止する保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの潤滑油の油圧異常を検出して
異常時にエンジンを停止させる保護装置は周知であり、
その概要が図4に示されている。即ち、図4において、
エンジン1には潤滑油の圧力が低い場合にオンとなり、
エンジン駆動時における正常圧の範囲内まで高くなった
場合にオフとなる油圧スイッチ2を設け、この油圧スイ
ッチ2のリード線3をコネクタ4(4a,4b)を介し
て異常検出回路5と接続するようにしている。
【0003】異常検出回路5は、CPU、ROM、RA
M等を備えたコントローラ6を備え、前記コネクタ4
は、例えば抵抗R1を介してコントローラ6に接続され
ると共に、抵抗R2を介して電源7に接続されている。
したがって、油圧スイッチ2がオンとなればLowの信
号が、オフとなればHiの信号がそれぞれコントローラ
6に入力されるようになっている。また、コントローラ
6には、エンジン1の始動、停止を指示する始動スイッ
チ8が接続されている。
【0004】駆動制御部9は、コントローラ6から始動
指令信号が出力された場合に、スタータモータを作動さ
せてエンジン1を始動させ、停止指令信号が出力された
場合に、燃料カット装置を作動させてエンジン1の駆動
を停止させるようになっている。
【0005】図5において、エンジン駆動中に油圧異常
が検出された場合の制御処理の概略が示され、コントロ
ーラ6は、油圧スイッチ2からの入力信号をエンジン駆
動中に常時監視しており、逐次油圧スイッチ2からの信
号を読み込んでこの信号がHiとなっているか否かを判
定し(ステップ100,102)、油圧が高く保たれて
油圧スイッチ2がオフであり、したがってコントローラ
6への入力信号がHiとなっている場合には、エンジン
1の油圧は正常であるとみなしてエンジン1が駆動され
ている現状を維持する(ステップ104)。これに対し
て、油圧が正常範囲を下回って低くなり、油圧スイッチ
2がオンとなってコントローラ6への入力信号がLow
となった場合には、エンジン1の油圧が異常であるとみ
なしてエンジン1を停止する指令信号を駆動制御部9に
出力する(ステップ106)。駆動制御部9はこの信号
を受けると、燃料カット装置を作動させてエンジン1を
停止させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の保護装置においては、正常時にHiの信号が、異常
時にLowの信号がそれぞれ入力される構成となってい
るので、例えば、油圧スイッチ2のリード線3が断線し
たり、コネクタ4の接触不良が生じると、例え油圧が低
下して油圧スイッチ2がオンとなっても、コントローラ
6への入力信号がLowとならず、Hiに保たれた状態
となってコントローラ6が異常を認識できない事態が生
じ得る。その結果、最悪の場合には、潤滑油の不足でエ
ンジンの各パーツが焼き付いてしまう虞があった。これ
を解決するには、既存の油圧スイッチや異常検出回路を
変更すれば何ら問題はないが、既存の装置の変更はコス
トや作業の面で多大な負担を伴う。
【0007】そこで、この発明においては、油圧スイッ
チや異常検出回路の既存構成を変更せずに、エンジンの
油圧異常に対してより正確、且つ、適切な対応が可能と
なるエンジン保護装置を提供することを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を達成するた
めに、本発明にかかるエンジン保護装置は、エンジンの
潤滑油が所定圧以下である場合にオンとなり、所定圧よ
り高くなった場合にオフとなる油圧スイッチと、前記油
圧スイッチからの入力信号に基づいてエンジン駆動中の
油圧系統の異常を判定し、前記エンジン駆動中に前記油
圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号である
と判定された場合に前記エンジンを停止する手段を備
え、前記エンジンの停止中に前記油圧スイッチからの入
力信号がオンに相当する信号であるか否かを判定する入
力信号判定手段と、前記入力信号判定手段により前記油
圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号である
と判定された場合に前記エンジンの始動を可能とし、前
記油圧スイッチからの入力信号がオフに相当する信号で
あると判定された場合に前記エンジンの始動を不可能と
する始動時異常制御手段とを備えたことを特徴としてい
る(請求項1)。
【0009】ここで、エンジン停止中の入力信号判定
は、エンジンの始動直前に行われるものであっても(請
求項2)、エンジンの停止中に常時行われるものであっ
てもよく(請求項3)、また、エンジンの始動が不可能
となる場合は、異常表示を行うようにしてもよい(請求
項4)。
【0010】上述の油圧スイッチを用いたエンジン保護
装置によって実現される制御方法は、油圧スイッチから
の入力信号に基づいてエンジン駆動中の油圧系統の異常
を判定する工程、エンジン駆動中に油圧スイッチからの
入力信号がオンに相当する信号であると判定された場合
にエンジンを停止する工程を備え、エンジンの停止中に
油圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号であ
るか否かを判定する工程と、油圧スイッチからの入力信
号がオンに相当する信号であると判定された場合にエン
ジンの始動を可能とする工程と、油圧スイッチからの入
力信号がオフに相当する信号であると判定された場合に
エンジンの始動を不可能とする工程とを含むものであ
り、実際には、油圧スイッチからの入力信号に基づいて
エンジン駆動中の油圧系統の異常を判定し、エンジン駆
動中に油圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信
号であると判定された場合にエンジンを停止するエンジ
ン駆動中のプログラムと、エンジンの停止中に油圧スイ
ッチからの入力信号がオンに相当する信号であるか否か
を判定し、油圧スイッチからの入力信号がオンに相当す
る信号であると判定された場合にエンジンの始動指令を
行い、油圧スイッチからの入力信号がオフに相当する信
号であると判定された場合にエンジンの始動指令を出さ
ないようにするプログラムとを記憶した媒体を備えるこ
とによって実現される。
【0011】エンジンの停止状態がしばらく継続してい
た場合には、潤滑油を供給するオイルポンプもしばらく
停止していることから、エンジンの油圧は低くなってお
り、エンジンの始動前には必ず油圧スイッチがオンとな
っている。このことから、エンジンの始動前において油
圧スイッチからの入力信号を判定すれば、油圧スイッチ
のリード線の断線、コネクタの接触不良等に起因する入
力信号異常を認識することができる。よって、始動前に
油圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号であ
ると判定されれば、エンジンの始動を可能とし、オフに
相当する信号であると判定されれば、エンジンを駆動さ
せても異常検出ができなくなるので、万が一の油圧異常
に備えてエンジンの始動を見合わせてエンジン保護を図
る。
【0012】また、エンジン保護装置は、エンジンの潤
滑油が所定圧以下である場合にオンとなり、高くなった
場合にオフとなる油圧スイッチと、前記油圧スイッチか
らの入力信号に基づいてエンジン駆動中の油圧系統の異
常を判定し、前記エンジン駆動中に前記油圧スイッチか
らの入力信号がオンに相当する信号であると判定された
場合に前記エンジンを停止する手段を備え、前記エンジ
ンの停止中に前記油圧スイッチからの入力信号がオンに
相当する信号であるか否かを判定する入力信号判定手段
と、前記入力信号判定手段により前記油圧スイッチから
の入力信号がオンに相当する信号であると判定された場
合に前記エンジンの始動を可能とし、前記油圧スイッチ
からの入力信号が一旦オフに相当する信号であると判定
された場合に、エンジンの始動直前に前記油圧スイッチ
からの入力信号を再度確認し、この入力信号が油圧スイ
ッチのオンに相当する信号であると判定された場合に所
定時間前記エンジンを駆動し、エンジン停止後に前記油
圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号である
か否かを再度判定し、前記エンジンの停止後に油圧スイ
ッチからの入力信号がオンに相当する信号であると判定
された場合に前記エンジンを再度始動し、前記エンジン
の停止後に油圧スイッチからの入力信号がオフに相当す
る信号であると判定された場合に前記エンジンの停止状
態を維持する手段とを具備するものであってもよい(請
求項5)。
【0013】これを実現する制御方法は、油圧スイッチ
からの入力信号に基づいてエンジン駆動中の油圧系統の
異常を判定する工程、エンジン駆動中に油圧スイッチか
らの入力信号がオンに相当する信号であると判定された
場合にエンジンを停止する工程を備え、エンジンの停止
中に油圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号
であるか否かを判定する工程と、油圧スイッチからの入
力信号がオンに相当する信号であると判定された場合に
エンジンの始動を可能とする工程と、油圧スイッチから
の入力信号が一旦オフに相当する信号であると判定され
た場合に、エンジンの始動直前に前記油圧スイッチから
の入力信号を再度確認する工程と、入力信号を再度確認
した結果、油圧スイッチのオンに相当する信号であると
判定された場合に所定時間エンジンを駆動させる工程
と、エンジン停止後に油圧スイッチからの入力信号がオ
ンに相当する信号であるか否かを判定する工程と、油圧
スイッチからの入力信号がオンに相当する信号であると
判定された場合にエンジンを再度始動し、油圧スイッチ
からの入力信号がオフに相当する信号であると判定され
た場合にエンジンの停止状態を維持する工程とを含むも
のである。
【0014】実際には、油圧スイッチからの入力信号に
基づいてエンジン駆動中の油圧系統の異常を判定し、エ
ンジン駆動中に油圧スイッチからの入力信号がオンに相
当する信号であると判定された場合にエンジンを停止す
るエンジン駆動中のプログラムと、エンジンの停止中に
油圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号であ
るか否かを判定し、油圧スイッチからの入力信号がオン
に相当する信号であると判定された場合にエンジンの始
動指令を行い、油圧スイッチからの入力信号が一旦オフ
に相当する信号であると判定された場合に、エンジンの
始動直前に油圧スイッチからの入力信号を再度確認し、
この入力信号が油圧スイッチのオンに相当する信号であ
ると判定された場合に所定時間エンジンを駆動させる始
動指令を行い、この一時的なエンジン駆動の停止後に油
圧スイッチからの入力信号がオンに相当する信号である
か否かを再度判定し、油圧スイッチからの入力信号がオ
ンに相当する信号であると判定された場合にエンジンを
再度始動する指令を出し、油圧スイッチからの入力信号
がオフに相当する信号であると判定された場合にエンジ
ンの始動指令を出さないようにするプログラムとを記憶
した媒体を備えることによって実現される。
【0015】このような構成としたのは、油圧スイッチ
からの入力信号が一旦オフに相当する信号であると判定
された場合でも、エンジン始動直前にオンに相当する信
号が検出されれば、接触不良や断線が生じかけていると
も考えられるので、一度エンジンを始動することで振動
しやすい油圧スイッチのリード線を揺らし、これにより
接触不良ないしは断線の有無をはっきりさせようとの意
図に基づく。また、一時的な駆動後に異常が検出できな
いのであれば、通常の運転を開始しても正確に油圧異常
検出が行えると期待できることによる。
【0016】よって、一時的にエンジンを駆動させ、エ
ンジン停止後に油圧スイッチからの入力信号がオンに相
当する信号であるか否かを再度判定し、その結果、油圧
スイッチからの入力信号がオンに相当する信号であると
判定された場合には正常状態と同様とみなして前記エン
ジンを再度始動させる。これに対して、エンジン停止後
に油圧スイッチからの入力信号がオフに相当する信号で
あると判定された場合には、断線又は接触不良等によっ
て正確な油圧異常検出がもはやできなくなったものとみ
なして以後のエンジン始動を見合わせる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。ここでは、ハード構成が図4で示す
構成と同一であるとし、以下においてコントローラ6に
与えられたプログラムに基づく制御動作例を中心に実施
の形態を説明する。
【0018】図1において、コントローラ6は、リモコ
ンパネルの操作やキーの回動等によって始動スイッチ8
が投入(ON)されると、エンジン1の始動直前に油圧
スイッチ2からの信号を入力し(ステップ10)、この
入力信号が油圧スイッチ2のオンに相当する信号、即
ち、Low信号であるか否かを判定する(ステップ1
2)。
【0019】コントローラ6への入力信号がHiであれ
ば、エンジン1を始動する前は油圧スイッチ2がオンで
なければならないにも関わらず、油圧スイッチ2のオフ
に相当する信号が検出されているわけであるから、リー
ド線3の断線またはコネクタ4a,4bの接触不良等の
要因で油圧スイッチ2の本来の状態が検出されていない
こととなり、このままエンジン1を始動させたのでは、
エンジン1の駆動中に万が一油圧が低下した場合を検出
できない。そこで、この場合には、異常とみなしてエン
ジン1の始動指令を出さず、異常表示をリモコンパネル
上の表示部に表示させたり、この装置上のインジケータ
に異常表示をおこない、しかる後に制御ルーチンを終了
する(ステップ14、16)。
【0020】これに対して、エンジン始動直前の入力信
号がLowであれば、油圧スイッチ2のオンに相当する
信号が検出されているわけであるから、断線等のない正
常な状態であり、エンジン1を始動する指令信号を出力
する(ステップ18)。すると、駆動制御部9は、この
信号を受けて図示しないスタータモータを作動させてエ
ンジンを駆動させる。
【0021】エンジン1の駆動後しばらくすると、潤滑
油系統が正常であれば所定の圧力範囲内まで上昇してい
るはずであるので、所定時間(α)が経過した後(ステ
ップ20)に従前と同様の処理を行う。即ち、油圧スイ
ッチ2からの信号を入力し、この入力信号が油圧スイッ
チ2のオフに相当する信号、即ち、Hi信号であるか否
かを判定し(ステップ22)、入力信号がHiであれ
ば、正常とみなして現状のエンジン駆動状態を維持し、
常時油圧の異常検出を続ける(ステップ24、26)。
これに対して、入力信号がLowであれば、エンジン駆
動中に油圧が低下したことが検出されたわけであるの
で、エンジン部品の焼き付きを防ぐためにエンジン1の
停止指令信号を出力する(ステップ24、28)。駆動
制御部9は、この信号を受けると、エンジン1の燃料カ
ット装置を作動させてエンジン1を強制的に停止させ
る。そして、異常表示を前記と同様に行い、この制御ル
ーチンを終える(ステップ30)。
【0022】このように、上述のエンジン保護装置によ
れば、従前のハード構成を用いつつも、制御プログラム
を変更することで、エンジン始動直前に入力信号がLo
wとなっているか否かを判定し、エンジンの停止中は油
圧スイッチ2からの入力信号が本来Lowであるという
条件を利用して油圧スイッチ系統の断線、接触不良等の
異常を検出することができる。よって、エンジン始動直
前に異常が検出されなければ、エンジン駆動後にも正確
且つ的確な油圧異常検出ができる蓋然性が高いものとい
え、エンジン破損の確率を低減することができる。
【0023】また、エンジンの始動直前にコントローラ
の入力信号を確認するようにしたので、油圧スイッチ系
統の最新の情報を使用してエンジンの始動可否を判断す
ることができ、検出時と検出結果の利用時との時間のず
れが大きい場合に生じ得る誤動作(検出時には正常であ
ったが、検出結果の利用時には断線等を生じていてエン
ジンが始動されてしまう事態)を防ぐことができる。
【0024】このようなエンジン停止時での油圧スイッ
チ系統の確認は、エンジン始動直前だけでなく、始動前
に常時行うようにしてもよく、図2にその制御例が示さ
れている。この制御では、コントローラ6がエンジン始
動前に油圧スイッチ2からの信号と始動スイッチ8から
の信号を常時監視しており(ステップ40、42、4
4)、始動スイッチ8がオンとなるまでに入力信号の異
常を検出しなかった場合には、エンジン1の始動指令信
号を出力するが(ステップ42、46)、エンジン始動
前に入力信号の異常を検出した場合には、断線、接触不
良等が生じていると考えられるので、不慮のエンジント
ラブル(焼き付き)を避けるためにエンジン1の始動指
令信号を出力せず(ステップ44、48)、エンジン1
の停止状態を維持する。そして、前述と同様に異常表示
を行い、この制御ルーチンを終える(ステップ50)。
尚、一旦エンジンが始動した後は、前記制御例のステッ
プ20〜30と同様であるので、同一ステップに同一番
号を付して説明を省略する。
【0025】したがって、この場合は、エンジン始動前
に常時油圧スッチ系統の検出が行われるが、一旦異常
(入力信号がHi)が検出されると、例えエンジン始動
直前の油圧スッチ系統が正常であったとしても、エンジ
ン1は始動されないこととなる。異常が検出されながら
直前で正常状態を示すような事態は起こりにくいもので
あるが、リード線3が断線しかかっている場合やコネク
タ4の接触状態が曖昧である場合等に起こり得る現象で
あり、この場合には、不確かな状態でエンジン1を始動
させる危険を抑えるために、エンジン1の始動を見合せ
て保護を図っている。
【0026】上述の不確かな状態でのエンジン始動の見
合せは、図3で示される制御例によって緩和される。即
ち、コントローラ6は、エンジン始動前に油圧スイッチ
2からの信号と始動スイッチ8からの信号を常時監視し
ており(ステップ40、42、44)、一旦異常が検出
された場合には、フラグ(FLG)を“1”にセットし
ておく(ステップ50)。
【0027】その後、始動スイッチ8がオンとなった場
合に停止中に異常が検出されたか否かをフラグが“1”
にセットされているか否かによって判定し(ステップ5
2)、フラグが“0”であれば停止中での異常は検出さ
れなかったのであるから、エンジンの始動指令信号を出
力し(ステップ46)、フラグが“1”にセットされて
いればエンジン1の始動直前に再度油圧スイッチ2から
の入力信号をチェックする(ステップ54)。このステ
ップ54でのチェックの結果、やはり異常が認められれ
ば、エンジン1の停止状態を維持して異常表示を行い
(ステップ56、58)、異常が認められなければ、所
定時間エンジン1を駆動させる(ステップ60)。
【0028】このような処理は、停止中に一旦異常と認
められれば、油圧スイッチ系統の異常の蓋然性が非常に
高いわけであるが、始動直前に再度チェックして異常が
認められなければ、不確かながら油圧スイッチ系統が正
常に機能する可能性もある。そこで、一度エンジン1を
始動させてエンジン1の振動を油圧スイッチ系統に与
え、断線や接触になりかかっていた状態をはっきりさせ
ようとの意図に基づく。
【0029】したがって、一時的にエンジン1を始動さ
せた後に再度油圧スイッチ2からの入力信号をチェック
し(ステップ62)、入力信号がHiとなっていれば、
断線しかかっていた状態や接触不良になりかけていた状
態がはっきりと断線又は接触不良に至ったとみなすこと
ができ、不慮のエンジントラブル(焼き付き)を避ける
ためにエンジンの停止状態を維持して異常表示を行い
(ステップ56、58)、この制御ルーチンを終える
(ステップ58)。
【0030】これに対して、入力信号がLowであれ
ば、過去に異常検出がなされたものの、油圧スイッチ系
統はエンジン1の振動を与えても正常に機能することが
判ったわけであるから、以後の検出も正確に行える蓋然
性が高く、運転中での正確な異常検出機能を期待でき
る。よって、この場合には、フラグを初期状態
(“0”)に戻し(ステップ64)、エンジン1を始動
して(ステップ46)前述と同様の駆動時の異常検出制
御を行う(ステップ20〜30)。
【0031】このような制御によれば、油圧スイッチ系
統をエンジン停止中のチェックと、エンジン始動直前の
ダブルチェックにより油圧スイッチ系統の故障をより確
実に把握した段階でエンジンの始動の可否を決定するこ
とができるので、エンジン保護を図りつつ油圧スイッチ
系統のメンテナンスの頻度を低減することができるメリ
ットを有する。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
従来より用いられるエンジン保護装置を用い、制御プロ
グラムを変更することのみで、エンジンの停止中での油
圧スイッチからの入力信号を判定し、入力信号が油圧信
号のオンに相当する信号であると判定された場合にエン
ジンの始動を可能とし、オフに相当する信号であると判
定された場合にエンジンの始動を見合わせるようにした
ので、リード線の断線やコネクタの接触不良等によって
あたかも正常油圧を示すような状態を除去することがで
き、正確で適切な油圧異常検出を確保してエンジンの破
損を防止することができる。
【0033】また、エンジン停止中に油圧スイッチから
の入力信号がオフに相当する信号であると一旦判定され
た場合に、エンジンの始動直前に油圧スイッチからの入
力信号を再度確認し、この入力信号が油圧スイッチのオ
ンに相当する信号であると判定された場合に所定時間エ
ンジンを駆動し、エンジン停止後に油圧スイッチからの
入力信号を再び確認し、エンジンの停止後に油圧スイッ
チからの入力信号がオンに相当する信号であると判定さ
れた場合にエンジンを再度始動し、逆に油圧スイッチか
らの入力信号がオフに相当する信号であると判定された
場合にエンジンの停止状態を維持する構成とすれば、接
触不良ないしは断線の有無の検出をはっきりさせること
ができると共に、この一時的な駆動で異常が表出しなけ
れば通常の運転を開始しても正確に油圧の異常検出がで
きると期待でき、エンジンの保護を図りつつ油圧スイッ
チ系統のメンテナンスの頻度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明にかかるエンジン保護装置の
制御動作例を示すフローチャートである。
【図2】図2は、この発明にかかるエンジン保護装置の
制御動作例を示す他のフローチャートである。
【図3】図3は、この発明にかかるエンジン保護装置の
制御動作例を示すさらに他のフローチャートである。
【図4】図4は、従来及び本願において用いられる保護
装置のハード構成を示す概略図である。
【図5】図5は、従来の保護装置における制御動作例を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 油圧スイッチ 3 リード線 4 コネクタ 5 異常検出回路 6 コントローラ 9 駆動制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの潤滑油が所定圧以下である場
    合にオンとなり、所定圧より高くなった場合にオフとな
    る油圧スイッチと、前記油圧スイッチからの入力信号に
    基づいてエンジン駆動中の油圧系統の異常を判定し、前
    記エンジン駆動中に前記油圧スイッチからの入力信号が
    オンに相当する信号であると判定された場合に前記エン
    ジンを停止する手段を備えたエンジン保護装置におい
    て、 前記エンジンの停止中に前記油圧スイッチからの入力信
    号がオンに相当する信号であるか否かを判定する入力信
    号判定手段と、 前記入力信号判定手段により前記油圧スイッチからの入
    力信号がオンに相当する信号であると判定された場合に
    前記エンジンの始動を可能とし、前記油圧スイッチから
    の入力信号がオフに相当する信号であると判定された場
    合に前記エンジンの始動を不可能とする始動時異常制御
    手段とを備えたことを特徴とするエンジン保護装置。
  2. 【請求項2】 前記エンジン停止中の入力信号判定は、
    エンジンの始動直前に行われる請求項1記載のエンジン
    保護装置。
  3. 【請求項3】 前記エンジン停止中の入力信号判定は、
    エンジンの停止中に常時行われる請求項1記載のエンジ
    ン保護装置。
  4. 【請求項4】 前記エンジンの始動が不可能となる場合
    は、異常表示を行う請求項1、2、又は3記載のエンジ
    ン保護装置。
  5. 【請求項5】 前記始動時異常制御手段に代えて、 前記入力信号判定手段により前記油圧スイッチからの入
    力信号がオンに相当する信号であると判定された場合に
    前記エンジンの始動を可能とし、 前記油圧スイッチからの入力信号が一旦オフに相当する
    信号であると判定された場合に、エンジンの始動直前に
    前記油圧スイッチからの入力信号を再度確認し、この入
    力信号が油圧スイッチのオンに相当する信号であると判
    定された場合に所定時間前記エンジンを駆動し、エンジ
    ン停止後に前記油圧スイッチからの入力信号がオンに相
    当する信号であるか否かを再度判定し、前記エンジンの
    停止後に油圧スイッチからの入力信号がオンに相当する
    信号であると判定された場合に前記エンジンを再度始動
    し、前記エンジンの停止後に油圧スイッチからの入力信
    号がオフに相当する信号であると判定された場合に前記
    エンジンの停止状態を維持する手段を備えた請求項1又
    は4記載のエンジン保護装置。
JP34665896A 1996-12-10 1996-12-10 エンジン保護装置 Withdrawn JPH10169426A (ja)

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