JPH10168749A - 抗菌性不織布 - Google Patents

抗菌性不織布

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JPH10168749A
JPH10168749A JP32380196A JP32380196A JPH10168749A JP H10168749 A JPH10168749 A JP H10168749A JP 32380196 A JP32380196 A JP 32380196A JP 32380196 A JP32380196 A JP 32380196A JP H10168749 A JPH10168749 A JP H10168749A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
weight
antibacterial
parts
binder
Prior art date
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Pending
Application number
JP32380196A
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English (en)
Inventor
Kimiyuki Mitsuhashi
公之 三觜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 雑菌が付着したとしても、その繁殖を抑える
と同時に、殺菌することもできる抗菌性不織布を提供す
る。 【解決手段】 不織布100重量部に対し、金属系抗菌
剤を0.3〜1.5重量部含有してなる抗菌性不織布で
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食器、調理機を清
拭するため、あるいはテーブル上、調理台上の塵埃など
を払拭するために用いられる調理用のワイピングクロス
などの素材として好適な不織布に関し、特に肉、魚の余
剰水分(ドリップ)の吸収、天ぷらなどの揚げ物の下敷
き、天ぷら、フライを揚げた後の油こしなどにも使用さ
れる抗菌効果を持たせた不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食器、調理機を清拭するため、あ
るいはテーブル上、調理台上の塵埃などを払拭するため
に用いられる布巾またはワイピングクロスなどの素材と
して、不織布が知られている。このような用途に使用さ
れる不織布は、抗菌処理が施されていないものが一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の不織布においては、食器や調理機などを扱う用途に
用いられるため、衛生面には十分な配慮が必要で、その
使用、保管に際して注意しなければならないが、それで
も不織布に雑菌が付着したり、あるいは付着した雑菌が
繁殖してしまうことがあり、雑菌の付着を完全に防止す
ることは困難であった。このため、不織布に付着した雑
菌が、食器や調理機などに付着したり、使用者の手や指
に付着することがあり、最近、特に社会問題となってい
る食中毒などを引き起こしやすいという欠点があった。
【0004】したがって、本発明は、不織布に雑菌が付
着したとしても、その繁殖を抑えると同時に殺菌するこ
とができ、さらに不織布の保管、使用に当たって、従来
ほど神経質に毒性の心配をすることなく、長期にわたっ
て雑菌による汚染がなく、安全に使用することができる
抗菌性不織布を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために種々検討を重ねた結果、金属系抗菌剤を
特定量添加した不織布とし、好ましくは前記金属系抗菌
剤を特定量添加したバインダーを用いて、これを不織布
にコーティングさせた抗菌性不織布とすることにより、
例えば、肉、魚のドリップ吸収に使用するときなど、毒
性の心配がなく、長期にわたって雑菌による汚染につい
て心配することのない抗菌性不織布を見い出し、本発明
を完成させた。
【0006】すなわち、本発明の抗菌性不織布は、不織
布100重量部に対し、金属系抗菌剤を0.3〜1.5
重量部含有してなることを特徴とするものであり、また
エマルジョン系バインダー100重量部に対し、前記金
属系抗菌剤を3〜15重量部含有してなる抗菌剤バイン
ダーを、シート状に形成された不織布にコーティングし
てなることをも特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、詳細に説明する。本発明において使用される不織布
は、通常知られた全てのものが包含され、例えば、天然
繊維や合成繊維、あるいはこれらの混合物のいずれであ
ってもよく、これらの素材を用いて不織布を製造するに
は、湿式法または乾式法のいずれを用いてもよいが、特
に乾式法が好ましく採用される。
【0008】本発明に用いられる抗菌剤としては、金属
系のもの、すなわち銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンの
ような無機の金属イオンを合成ゼオライトに付加あるい
は置換したもの、またはリン酸ジルコニウムと酸化銀と
の混合物としたものが挙げられる。これらは、有機系抗
菌剤と異なり金属などの溶出がほとんどなく安全性が高
いので望ましい。この金属系抗菌剤は、上記不織布10
0重量部に対して、0.3〜1.5重量部の範囲内で含
有されている。この範囲が0.3重量部未満であると、
抗菌効果があまり期待できず、また1.5重量部を超え
ると価格が高くなりすぎて、コスト面に不利があるので
好ましくない。
【0009】本発明は、上記したように不織布中に特定
量の金属系抗菌剤が含有されたものであるが、不織布中
に金属系抗菌剤を添加するには、通常、バインダーを用
いて行なえばよい。このようなバインダーとしては、合
成樹脂系のものとゴム系のものとが例示される。合成樹
脂系のバインダーとしては、ポリアクリル酸エステル、
アクリロニトリル・スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル・エチレン共重合体、酢酸ビニル・エチ
レン・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニルとアクリル系単
量体との共重合体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、エ
チレン・塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシな
どが挙げられるが、不織布材料に適した材質を必要に応
じて選択すればよい。またゴム系のバインダーとして
は、天然ゴム、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン
共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、ブ
タジエン・メチルメタクリレート共重合体、ブタジエン
・スチレン・ビニルピリジン共重合体、クロロプレン、
ポリイソプレンなどが挙げられるが、上記と同様に不織
布材料に適した材質を必要に応じて選択すればよい。
【0010】このように例示されたバインダーの中で
も、ポリマー粒子を水中に分散させたエマルジョン系の
ものが好ましく採用される。また、バインダーの使用量
としては、通常、不織布重量の10%程度を使用し、ウ
ェブをほぐれないように結合していればよい。なお、不
織布へのバインダーのコーティングは、通常用いられて
いる浸漬、塗布、スプレーなどの方法で行なえばよく、
またコーティングした後は、このバインダーを乾燥させ
ることによって本発明の抗菌性不織布が得られる。
【0011】また、本発明においては、上記したよう
に、不織布中に特定量の金属系抗菌剤が含有されたもの
であるが、好ましくは、エマルジョン系バインダーに、
特定量の金属系抗菌剤を含有してなる抗菌剤バインダー
を用いて、これをシート状に形成された不織布にコーテ
ィングしてなるものがより好ましい。具体的には、この
エマルジョン系バインダー100重量部に対して、金属
系抗菌剤3〜15重量部の範囲内で含有されている抗菌
剤バインダーを用いることが重要である。この範囲は、
金属系抗菌剤の配合により不織布での抗菌効果が生じる
量、すなわち不織布100重量部に対して、前記金属系
抗菌剤が0.3〜1.5重量部含有された量に設定され
ていればよい。このエマルジョン系バインダー100重
量部に対して、金属系抗菌剤3〜15重量部添加し、十
分分散させればよく、必要に応じて分散剤などを添加し
て使用することもできる。ここで、上記エマルジョン系
バインダー100重量部に対して、金属系抗菌剤の添加
量が3重量部未満であると抗菌効果はあまり期待でき
ず、また15重量部を超えると価格が高くなりすぎて、
コスト的に不利があるので好ましくない。
【0012】本発明は、このような抗菌剤バインダーを
シート状に形成された不織布、すなわち、不織布シート
にコーティングして得られるが、このコーティング方法
は、通常、上記バインダーと同様に浸漬、塗布、スプレ
ーなどの方法で行えばよく、またコーティングした後
は、上記バインダーのときと同様に乾燥させることによ
って本発明の抗菌性不織布が得られる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を挙げる。 (実施例1)EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)
とアクリル酸エステル共重合体とからなるエマルジョン
系バインダー100重量部に対して、リン酸ジルコニウ
ム銀塩の抗菌剤として、ノバロンAG300[東亜合成
社製、商品名]を10重量部添加した抗菌剤バインダー
を用いて、これをバージンパルプ100%の目付重量4
0g/m2 とした不織布シートに、乾燥重量で5g/m
2 スプレーした後、乾燥して抗菌性不織布を得た。この
抗菌性不織布について、抗菌効果を大腸菌を用いて、シ
ェイクフラスコ法で試験し、抗菌効果を調べた。この結
果を表1に示した。(この抗菌性不織布は、不織布10
0重量部に対して、上記抗菌剤1.25重量部含有して
いた。)なお、ノバロンAG300は、人体に対する毒
性について全く問題のないものである。
【0014】(実施例2)EVA(エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体)とアクリル酸エステル共重合体とからなる
エマルジョン系バインダー100重量部に対して、合成
ゼオライトに銀イオンを付加した抗菌剤として、バクテ
キラー103A[カネボウ化成社製、商品名]を10重
量部添加した抗菌剤バインダーを用いて、これを上記と
同様の不織布シートに乾燥重量で5g/m2 スプレーし
た後、乾燥して抗菌性不織布を得た。この抗菌性不織布
について、実施例1と同様の方法で試験し、その結果を
表1に示した。(この抗菌性不織布は、不織布100重
量部に対して、上記抗菌剤1.25重量部含有してい
た。) なお、バクテキラー103Aは、人体に対する毒性につ
いて全く問題のないものである。
【0015】(比較例1)ノバロンAG300[同前]
を2重量部添加した以外は、実施例1と同様のバインダ
ーをスプレーした後、乾燥して抗菌性不織布を得た。こ
の抗菌性不織布について、実施例1と同様の方法で試験
し、その結果を表1に示した。(なお、この抗菌性不織
布は、不織布100重量部に対して、上記抗菌剤0.2
5重量部含有していた。)
【0016】(比較例2)バクテキラー103A[同
前]を2重量部添加した以外は、実施例2と同様のバイ
ンダーをスプレーした後、乾燥して抗菌性不織布を得
た。この抗菌性不織布について、実施例1と同様の方法
で試験し、その結果を表1に示した。(なお、この抗菌
性不織布は、不織布100重量部に対して、上記抗菌剤
0.25重量部含有していた。)
【0017】
【表1】
【0018】(結果)以上のように、本発明である実施
例1〜2では、抗菌効果が顕著であったのに対し、比較
例1〜2では、抗菌効果はあるものの、あまりよくなか
った。
【0019】
【発明の効果】本発明の抗菌性不織布によれば、その抗
菌性によって不織布自体に雑菌が繁殖することがなく、
これを万一雑菌、その他の有害な細菌が付いていたとし
ても殺菌することができるので食中毒などを引き起こす
危険性がなく、極めて安全な包装材料として使用するこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布100重量部に対し、金属系抗菌
    剤を0.3〜1.5重量部含有してなることを特徴とす
    る抗菌性不織布。
  2. 【請求項2】 エマルジョン系バインダー100重量部
    に対し、金属系抗菌剤を3〜15重量部含有してなる抗
    菌剤バインダーを、シート状に形成された不織布にコー
    ティングしてなることを特徴とする抗菌性不織布。
JP32380196A 1996-12-04 1996-12-04 抗菌性不織布 Pending JPH10168749A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000265343A (ja) * 1999-03-19 2000-09-26 Toray Ind Inc ワイピングクロスおよびその製造方法
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JP2005119073A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Aoto Seitai Kk ドリップ吸収シート
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JP4768604B2 (ja) * 2003-04-23 2011-09-07 ミリケン・アンド・カンパニー 改良された高温洗濯耐久性のための架橋結合剤系を含む銀含有仕上げ剤が局所的に適用された布

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