JPH10168381A - 高親水性塗料 - Google Patents

高親水性塗料

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JPH10168381A
JPH10168381A JP32724996A JP32724996A JPH10168381A JP H10168381 A JPH10168381 A JP H10168381A JP 32724996 A JP32724996 A JP 32724996A JP 32724996 A JP32724996 A JP 32724996A JP H10168381 A JPH10168381 A JP H10168381A
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浩一 大冨
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正志 加藤
Tsuyoshi Katsumata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性、耐蝕性、耐汚染性、密着性、滑り性
に優れ、金型・加工工具の摩耗を起こし難く、臭気を発
生し難い、非シリカ系または非水ガラス系の高親水性塗
料を提供する。 【解決手段】 アルミナゾル(a)と;水溶性アクリル
樹脂(b)と;ポリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコールの変性物、ポリエチレン−ポリプロピレン−
グリコール、およびポリエチレン−ポリプロピレンーグ
リコ−ルの変性物からなる群より選ばれる少なくとも1
種(c)と;を含有することを特徴とする高親水性塗
料。上記(a)と(b)とを混合し、次いで、(c)を
添加・混合することが特に好ましい。これは、空調機の
熱交換器のアルミニウムフィンの塗装に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高親水性塗料に関
する。詳しくは、空調機用熱交換器のアルミニウムフィ
ン表面に高度な親水性の持続性及び耐蝕性を付与する高
親水性塗料に関する。さらに、詳しくは、表面層に汚染
物質が吸着しても、高度な親水性を持続する、耐汚染性
に優れる高親水性塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空調機の熱交換器にはその優れた
加工性・熱伝導性の点からアルミニウムおよびその合金
が広く利用されている。その構成は、基本的に、隣接す
る複数のフィン(比較的薄い板)を有する。
【0003】空調機の熱交換器では、冷房時に発生する
凝縮水が水滴となってフィンに付着するのは避け難く、
その水滴によって、隣接するフィン間に水のブリッジが
形成されやすい。その場合、水のブリッジが通風を遮
り、通風抵抗を増大せしめ、熱交換率を悪化させる。従
って、フィン材の表面に親水化処理を施し、水滴による
ブリッジの形成を抑制・防止し、良好な熱交換率の維持
を図っている。
【0004】一方、近年、家電製品には小型化が強く求
められ、空調機も例外ではない。特に空調機の中でも大
容積を占める熱交換器には最も強く小型化が求められ、
フィン形状の複雑化、フィン間隔の狭小化が望まれ、フ
ィン材にはより一層の親水性が求められている。
【0005】アルミニウムフィンに親水性を付与する方
法には、化成処理、親水性塗料を塗布する等の方法があ
る。
【0006】前者の化成処理は一般的に、冷媒の流れる
パイプを通すために穴空け等のフィン加工をした後に施
されるため、生産性に劣るという欠点を有していた。
【0007】この問題点を解決するために、フィン加工
前にフィンを水ガラスや親水性塗料により被覆する方法
が提案された。このような被覆剤としては、有機親水性
樹脂からなる塗料や合成シリカ等の無機粒子を含有する
塗料等が挙げられる。
【0008】しかし、有機親水性樹脂、例えば水性ナイ
ロン、水性アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン等を用いた場合は、親水性や、密着性
が不十分であったり、親水性と耐蝕性のバランスがとれ
なかったりといった問題点を有していた。一方、親水性
を付与するために合成シリカ等を含有する塗料を用いた
場合には、親水性や耐蝕性は有機親水性樹脂を用いた塗
料よりは優れているが、塗膜が硬いため穴空け等の加工
に用いる金型・加工工具等の摩耗が激しく工具等の寿命
が短くなるという問題点や、臭気抑制(防止)効果が不
十分だったりといった問題点を有していた。
【0009】また、水ガラス系塗料を塗布した場合に
は、合成シリカ等を含有する塗料を用いた場合と同様
に、金型・加工工具等の摩耗が激しく工具の寿命が短く
なるという問題点、あるいは滑り性が悪く、その結果、
工具と塗膜間で摩擦熱が発生し、焼き付き、連続的に加
工できなくなるという問題点、空調機使用時にシリカ臭
がする等の問題点を有していた。
【0010】さらに水ガラス系塗料を塗布したフィンを
用いた空調機を新築家屋に設置した場合、フィン間から
水飛び(つまり、水の飛散)をおこすという問題が近年
増加した。
【0011】その原因としては、新築家屋の内装壁材に
含まれる可塑剤、またはフロアポリッシュに含まれるワ
ックス成分等が光分解により低分子化し、揮散したもの
が、フィンに吸着・汚染し、フィン表面の親水性を著し
く損なったためと思われる。
【0012】かかる汚染物質に対する耐汚染性をフィン
に付与するために、洗浄成分を徐放する有機親水性塗料
を用いることも提案されてはいるが、親水性の持続性、
基材との密着性等が何れも不十分である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、親水
性、耐蝕性、耐汚染性、密着性、滑り性に優れ、また、
金型・加工工具の摩耗を起こし難く、しかも、臭気を発
生し難い塗膜を形成し得る、非シリカ系または非水ガラ
ス系の高親水性塗料を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、アルミナゾル(a)と;水溶性アクリル樹脂(b)
と;ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
の変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイド
との共重合体、およびエチレンオキサイドとプロピレン
オキサイドとの共重合体の変性物からなる群より選ばれ
る少なくとも1種(c)と;を含有することを特徴とす
る高親水性塗料である。
【0015】第2の発明は、アルミナゾル(a)と水溶
性アクリル樹脂(b)とを混合し、次いでポリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコールの変性物、エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、お
よびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合体の変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種
(c)を添加・混合して成ることを特徴とする第1の発
明記載の高親水性塗料である。
【0016】第3の発明は、アルミナゾル(a)におい
ては、一次粒子が羽毛状、棒状あるいは樹枝状の形状・
形態を有し、その平均粒径が0.5〜20μmであるこ
とを特徴とする第1または第2の発明記載の高親水性塗
料である。
【0017】第4の発明は、塗料固形分100重量%
中、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
の変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイド
との共重合体、およびエチレンオキサイドとプロピレン
オキサイドとの共重合体の変性物からなる群より選ばれ
る少なくとも1種(c)を30〜60重量%含有するこ
とを特徴とする第1ないし第3の発明いずれか記載の高
親水性塗料である。
【0018】第5の発明は、水溶性アクリル樹脂(b)
が、スルホン酸またはスルホン酸ナトリウム基を有する
α、β不飽和単量体(A)を1〜80重量%、カルボン
酸基を有するα、β不飽和単量体(B)を5〜50重量
%、アルコ−ル性水酸基を有するα、β不飽和単量体
(C)を5〜50重量%を共重合してなる(ただし、
(A)、(B)、(C)の合計は100重量%)ことを
特徴とする第1ないし第4の発明いずれか記載の高親水
性塗料である。
【0019】第6の発明は、ポリエチレングリコール、
ポリエチレングリコールの変性物、エチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドとの共重合体、およびエチレン
オキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体の変性
物からなる群より選ばれる少なくとも1種(c)が、重
量平均分子量2000〜500000であり、末端官能
基として水酸基、グリシジル基またはブロック化された
イソシアネ−トから選ばれる1種以上の官能基を有する
ことを特徴とする第1ないし第5の発明いずれか記載の
高親水性塗料である。
【0020】第7の発明は、ポリエチレングリコール、
又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合体の融点が、50℃以上であることを特徴とする第
1ないし第6の発明いずれか記載の高親水性塗料であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるアルミナゾル
(a)は、アルミナ水和物の粒子(形状は任意)が水に
分散した水分散体であり、そのアルミナ水和物の分散粒
子は、i)水中の陰イオン(例えば、OH- ,S
4 - ,Cl- ,NO4 - ,CH3 COO-)を安定剤
として分散してなる2〜100nm程度のコロイドの大
きさを持つ粒子や、ii)種々の方法によって係るコロイ
ドの大きさを持つものを、平均粒径(平均長径)0.5
〜20μm程度に凝集せしめた粒子であり、後者である
ことが好ましい。特に、その凝集粒子は、実質的に球形
でなく、同じ体積でできるだけ表面積が大きいもの、例
えば、羽毛状、棒状あるいは樹枝状の形状・形態を有す
るものが、高親水性発揮の点で好ましい。
【0022】上記i)を利用したアルミナゾル(a)と
しては、触媒化成工業(株)製「カタロイドAS−
1」:平均粒径0.2μm、「カタロイドAS−2」:
平均粒径0.2μm、日産化学(株)製「アルミナゾル
−100」:平均粒径0.2μm、「アルミナゾル−2
00」:平均粒径0.2μm、「アルミナゾル−52
0」:平均粒径0.02μm、川研ファインケミカル
(株)製「アルミナクリア−ゾル」:平均粒径0.02
μm、「アルミゾル−10」:平均粒径0.02μm等
の、平均粒径2〜200nmの粒子が水に分散している
アルミナゾルが挙げられる。
【0023】係るアルミナゾルは、単独でも使用可能で
あるが、この直後に例示する平均粒径を0.5〜20μ
m程度に凝集せしめた、羽毛状、棒状あるいは樹枝状の
凝集粒子の分散体であるアルミナゾルと併用することが
好ましい。
【0024】平均粒径を0.5〜20μm程度に凝集せ
しめた、羽毛状、棒状あるいは樹枝状の凝集粒子の分散
体であるアルミナゾルとしては、例えば、触媒化成工業
(株)製「カタロイドAS−3」が使用できる。また、
「カタロイドAS−3」をスプレ−ドライして得られた
粉体「カタロイドAP−3」を、水に分散させたものが
使用できる。この「カタロイドAP−3」の場合、乾燥
状態では50〜60μmの平均粒径を呈するが、容易に
水に再分散しその時の分散粒子の平均粒径は乾燥前の
「カタロイドAS−3」と同様に0.8μmである。
【0025】係るアルミナゾルの方が、前述の比較的小
さい分散粒子のアルミナゾルよりも、硬化塗膜を粗面化
して水との接触面積を大きくすると共に、その複雑な形
態に基づく毛細管現象によって、塗膜の水に対する濡れ
性を向上できるので好ましい。
【0026】なお、平均粒径が20μmより大きいもの
は、粗面化効果は大きいが、ブツ等の塗膜欠陥となりや
すいので、好ましくない。
【0027】本発明に用いられるアルミナゾル(a)
は、その分散粒子が不定型ゲルからベーマイトに移行す
る途中の段階にあり、この状態は凝集過程および通常の
塗膜の焼付け条件(例えば、250℃×20秒)程度で
は変化しない。
【0028】この不定型ゲルからベーマイトに移行する
途中の段階のアルミナゾルの分散粒子は、コロイダルシ
リカと比較して軟らかく、従って、このアルミナゾルを
含有する皮膜を加工する際のプレス加工機の刃等の工具
の磨耗も極めて少ない。
【0029】本発明に用いられる水溶性アクリル樹脂
(b)は、極性基(例えば、スルホン酸基、スルホン酸
のナトリウム、カリウム、リチウム等の一価の塩、水酸
基、カルボキシル基)を有するアクリル系重合体であ
り、好ましくは、アクリル系共重合体(共重合体の相手
のモノマーは、本発明の作用効果を発揮するかぎりは任
意であるが、例えば、アクリルアミド、N−メチロール
アクリルアミド、N−メトキシメチロールアクリルアミ
ド等のアミノ基を有するモノマーが好ましい)である。
この水溶性アクリル樹脂(b)は、基材であるアルミニ
ウム上に親水性の塗膜を形成し、さらにアルミナゾル
(a)中の分散粒子と架橋反応することにより、塗膜中
にアルミナゾル(a)中の分散粒子を固定せしめるとい
う機能を担うものである。
【0030】水溶性アクリル樹脂(b)としては、好ま
しくは、スルホン酸基またはスルホン酸ナトリウム基を
有するα、β不飽和単量体(A)を1〜80重量%(更
に好ましくは30〜50重量%)、カルボン酸基を有す
るα、β不飽和単量体(B)を1〜50重量%(更に好
ましくは20〜50重量%)、アルコ−ル性水酸基を有
するα、β不飽和単量体(C)を1〜50重量%(更に
好ましくは20〜40重量%)を共重合してなる(ただ
し、(A)、(B)、(C)の合計が100重量%)も
のである。
【0031】スルホン酸基またはスルホン酸ナトリウム
基を有するα、β不飽和単量体(A)は、アニオン性の
強親水性を示し、形成皮膜表面の水に対する濡れ性を向
上させる。係る(A)成分としては、例えばビニルスル
ホン酸、アリ−ルスルホン酸、2─アクリルアミド─2
─メチルスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタクリロ
イルオキシエチルスルホン酸とこれら全てのナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩等が挙げられる。
【0032】カルボン酸基を有するα、β不飽和単量体
(B)は、若干の親水性とアルミニウム基材に対する密
着性を担う。この(B)成分としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、クロトン酸等が挙げられる。
【0033】アルコ−ル性水酸基を有するα、β不飽和
単量体(C)は、若干の親水性を担うと共に、アルミナ
ゾル粒子上の活性水酸基との架橋を担い、水溶性アクリ
ル樹脂をアルミナゾル粒子に固定する機能を担うもので
ある。この(C)成分としては、例えば2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、N−メチロ−ル(メタ)アクリ
ルアミド等が挙げられる。
【0034】本発明に用いられるポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコールの変性物、エチレンオキサ
イドとプロピレンオキサイドとの共重合体、およびエチ
レンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体の
変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種(c)
(以下ポリエチレングリコール等(c)という)は、汚
染物質を洗浄する成分であり、塗膜からの除放性と汚染
物質の洗浄性のバランスおよび塗料粘度の上限を考慮し
て、重量平均分子量が2000〜500000の範囲の
ものが好ましい。
【0035】即ち、分子量が小さいと低粘度になる傾向
にあり、低粘度になるほど結露水等により洗い流され易
く、洗浄能力が減衰し易い。
【0036】上記変性物とは、末端に水酸基以外の官能
基が結合したものであり、その官能基として、グリシジ
ル基、オキシムでブロック化されたイソシアネート基等
を有するものが挙げられ、係る官能基を2以上有するも
のが好適である。係る官能基を有すると、水溶性アクリ
ル樹脂(b)と係る官能基とが反応したり、係る官能基
同士が反応するので、結露水等により洗い流され難く、
洗浄能力を持続し易いので好ましいが、その反面汚染性
物質を除去し難くなる傾向にあるので、重量平均分子量
等を考慮しながら選択することが好ましい。
【0037】上記のような官能基を有さない場合、即
ち、ポリエチレングリコール、又はエチレンオキサイド
とポリプロピレンオキサイドとの共重合体の場合は、特
に融点が50℃以上であることが好ましい。即ち、融点
が50℃以上であると、結露水等により洗い流され難
く、洗浄能力を持続し易く、同時に汚染性物質を除去し
易い。また、塗膜の表面の滑り性も向上するので好まし
い。なお、融点は高ければ高いほど好ましいものである
が、70°以下程度のものが入手しやすい。
【0038】ポリエチレングリコールの市販品として
は、第一工業製薬(株)製「PEG6000」(重量平
均分子量6000、融点50〜53℃)、三洋化成
(株)製「PEG20000」(重量平均分子量200
00、融点56〜62℃)、第一工業製薬(株)製「パ
オゲンEP−15」(重量平均分子量120000〜1
30000、融点55℃)等が挙げられる。
【0039】ポリエチレングリコールの変性物の市販品
としては、グリシジル基を持つナガセ化成工業(株)製
「デナコ−ル」シリ−ズ、ブロック化イソシアネ−ト基
を持つ第一工業製薬(株)製「エラストロン」シリ−ズ
が挙げられる。
【0040】また、エチレンオキサイドとポリプロピレ
ンオキサイドとの共重合体としては、第一工業製薬
(株)製「パオゲンPP−15」(重量平均分子量12
0000〜130000、融点55℃)等が挙げられ
る。
【0041】本発明において、アルミナゾル(a)は、
ポリエチレングリコール等(c)の添加・混合に先立
ち、水溶性アクリル樹脂(b)と混合しておくことが極
めて好ましい。
【0042】アルミナゾル(a)のうち、その分散粒子
が比較的小さく、2〜200nm程度の大きさの場合
は、ホモジナイザー等の高シェアの分散・混合機を用い
て、水溶性アクリル樹脂(b)と混合することが好まし
い。
【0043】また、アルミナゾル(a)のうち、その分
散粒子が比較的大きく、平均粒径が0.5〜20μm程
度の、羽毛状、棒状あるいは樹枝状の形状・形態を有す
るものの場合は、ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー、マイコロイダー、3本ロール、ヘンシェルミキサ
ー、ニーダー等の比較的低シェアの分散・混合機を用い
て、水溶性アクリル樹脂(b)と混合することが好まし
い。
【0044】水溶性アクリル樹脂(b)は、前述したよ
うに塗膜中においてアルミナゾル(a)中の分散粒子と
硬化・架橋反応し、塗膜中にアルミナゾル(a)中の分
散粒子を固定せしめるという機能を担うものである。し
かし、アルミナゾル(a)と水溶性アクリル樹脂(b)
と耐汚染性を担うポリエチレングリコール等(c)とを
単に混合すると、アルミナゾル(a)中の分散粒子と水
溶性アクリル樹脂(b)の界面にポリエチレングリコー
ル等(c)が侵入して、アルミナゾル(a)中の分散粒
子と水溶性アクリル樹脂(b)との硬化・架橋反応を阻
害し、アルミニウム基材との密着性を下げる傾向にあ
る。場合によっては、それをかなり悪化させることもあ
る。
【0045】そこで、ポリエチレングリコール等(c)
の添加・混合に先立ち、アルミナゾル(a)と水溶性ア
クリル樹脂(b)とを混合しておくことによって、アル
ミナゾル(a)中の分散粒子の表面への水溶性アクリル
樹脂(b)の吸着あるいはアルミナゾル(a)中の分散
粒子内部への水溶性アクリル樹脂(b)の浸透を促進せ
しめ、常に、上記のような硬化・架橋反応の阻害、及び
密着性不良を防止できる。
【0046】これによって、耐汚染性を担うポリエチレ
ングリコール等(c)を、多量に、例えば塗料固形分1
00重量%中、60重量%近く添加することができるよ
うになり、耐汚染性に優れる高親水性塗料を得ることが
できるようになった。
【0047】なお、本発明の高親水性塗料は、焼き付け
塗膜のアルミニウム基材への密着性がより向上すること
から、ポリエチレングリコール等(c)を、アルミナゾ
ル(a)と水溶性アクリル樹脂(b)との混合物へ添加
・混合してから、さほど時間をおかずに塗布、焼き付け
ることが好ましい。
【0048】本発明の高親水性塗料、特に成分の混合順
を特定して調製された高親水性塗料を用いた焼き付け塗
膜は、アルミナゾル(a)中からの分散粒子を水溶性ア
クリル樹脂(b)で被覆し、その外側にポリエチレング
リコールまたはポリエチレングリコールの変性物(c)
の洗浄成分が存在するという3層構造を呈する。即ち、
アルミナゾル(a)中の分散粒子を用いることによっ
て、膜厚が0.5〜2μmの親水性塗膜の表面を粗面化
して水との接触表面積を大きくし、なおかつ最表層を洗
浄成分であるポリエチレングリコール等(c)で覆うと
いう3層構造の塗膜を形成することに成功したものであ
る。
【0049】かかる構造により、新築家屋から排出され
る種々の汚染物質、例えば内装建材に含まれるDOP
(ジオクチルフタレ−ト)、ステアリン酸など、あるい
は、フロアポリッシュ中に含まれる高級脂肪酸が光分解
して低分子化したものが、揮散してアルミフィンに付着
しても、アルミナゾル(a)の分散粒子の複雑なフラク
タル表面構造の間隙に存在するポリエチレングリコール
等(c)の洗浄成分が、アルミナゾル(a)の分散粒子
に絡み付き、一時に冷房運転時の凝縮水によって流失す
ることなく、長期にわたり除放されるので、ポリエチレ
ングリコール等(c)の洗浄成分が、前記のような汚染
物質を逐次洗い流すことができるようになったものであ
る。
【0050】さらに本発明の高親水性塗料を用いた焼き
付け塗膜は、建築物が建築後、時間を経て、汚染物質の
揮散が終了した後、つまり塗膜中の洗浄成分の含有量が
減少した後は、強アニオン性親水性基を有する水溶性ア
クリル樹脂が塗膜表面に現れ、長期にわたって親水性を
維持し続けることに成功したものである。
【0051】耐汚染性を担うポリエチレングリコール等
(c)は、塗料固形分100重量%中、5〜60重量%
含有することが好ましく、より好ましくは30〜60重
量%、さらに好ましくは40〜50重量%含有すること
が好ましい。含有量が5重量%未満では汚染物質の洗浄
能力が不十分となりやすく、一方60重量%を超える
と、アルミナゾル(a)と水溶性アクリル樹脂(b)と
を予め混合しておいても、相対的に水溶性アクリル樹脂
(b)が少なくなり密着性が損なわれることがある。
【0052】アルミナゾル(a)中の分散粒子および水
溶性アクリル樹脂(b)は、塗料固形分100重量%
中、40〜95重量%含有することが望ましく、より好
ましくは40〜70重量%、さらに好ましくは50〜6
0重量%含有することが好ましい。40重量%未満だと
相対的にポリエチレングリコール等(c)の洗浄成分の
含有量が大きくなり、密着性が悪くなる傾向にある。一
方、95重量%を超えると相対的にポリエチレングリコ
ール等の洗浄成分の含有量が小さくなり、耐汚染性が不
十分になる傾向にある。
【0053】また、アルミナゾル(a)中の分散粒子/
水溶性アクリル樹脂(b)は、1/1〜1/3の重量比
で混合することが好ましい。
【0054】アルミナゾル(a)中の分散粒子の含有量
が大きくなると、塗料としての粘度が増大し塗装性が悪
くなる。一方、アルミナゾル(a)中の分散粒子の含有
量が小さくなると親水性が不十分になる傾向にある。
【0055】本発明の高親水性塗料には、上記成分
(a)、(b)、(c)以外に、セルロ−ス系、ポリウ
レタン系、ポリエステル系、ポリエ−テルポリオ−ル
系、ポリアミド系、エポキシ樹脂系等の水溶性樹脂また
は水分散性樹脂の1種または2種以上を、更には必要に
応じて界面活性剤、親水性の有機粒子または無機粒子、
抗菌剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、溶剤等を配合して
も良い。
【0056】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。 合成例1 500ccの三つ口フラスコに脱イオン水220gを6
0℃に保ち攪拌する。過硫酸アンモニウム0.4gを仕
込み、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸(2AA2MPSA)の50%水溶液160gと2
−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)10g、ア
クリル酸(AA)10g、次亜燐酸ソ−ダ10%水溶液
20gの混合溶液を1時間かけて滴下する。50分毎に
過硫酸アンモニウム(10%水溶液)0.4を4回添加
し、2回目の添加時に反応系を80℃に昇温する。不揮
発分を確認して重合を完了させ、水溶性アクリル樹脂
を得た。
【0057】合成例2〜4(水溶性アクリル樹脂〜
の合成例) 表1に示す組成(重量比)で合成例1同様に水溶液重合
を行い、水溶性アクリル樹脂〜を得た。
【0058】
【表1】
【0059】実施例1 合成例1で得られた水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で
40部、「カタロイドAS−3」(平均粒径0.8μ
m)を乾燥重量で20部を攪拌下で混合し、レッドデビ
ル・ペイントコンディショナーでガラスビーズと共に2
時間分散した。
【0060】次いで、ポリエチレングリコール(重量平
均分子量6000、第一工業製薬(株)製「PEG60
00」)の水溶液を乾燥重量で40部添加し攪拌後、イ
オン交換水で希釈して不揮発分10%の親水性塗料を調
製した。
【0061】この塗料中に分散するアルミナゾルの分散
粒子の粒径を日機装(株)製マイクロトラックMK−II
粒度分析計にて測定したところ、平均粒径が0.8μm
であった。予め燐酸クロメート処理を施したアルミ板
に、バーコーターNo. 6により上記塗料を塗布後、25
0℃のガスオーブン(風速毎秒2m)にて20秒間焼き
付けして約1μmの塗膜厚のアルミニウム塗装材を得
た。
【0062】実施例2 乾燥状態で50〜60μの平均粒径を有する触媒化成工
業(株)製の「カタロイドAP−3」と合成例1による
水溶性アクリル樹脂及びポリエチレングリコール(重
量平均分子量20000、第一工業製薬(株)製「PE
G20000」)を用いて、その他は実施例1と同様に
して、親水性塗料を調製した。
【0063】この塗料中に分散するアルミナゾルの粒径
を日機装(株)製マイクロトラックMK−II粒度分析計
にて測定したところ、平均粒径が2μmであった。
【0064】この塗料を用いて、実施例1と同様にし
て、アルミニウム塗装材を得た。
【0065】実施例3〜6 実施例1と同様にして「カタロイドAS−3」と、その
他のアルミナゾルの種類と混合比を変えて、合成例1に
よる水溶性アクリル樹脂を用いて、実施例1と同様に
して、親水性塗料を調製し、アルミニウム塗装材を得
た。
【0066】実施例3は「カタロイドAS−3」と触媒
化成(株)製の「カタロイドAS−1」(平均粒径0.
2μm)を乾燥重量比で14部/6部、実施例4は「カ
タロイドAS−3」と日産化学(株)製の「アルミナゾ
ル−200」(平均粒径0.2μm)を乾燥重量比で1
4部/6部、実施例5は「カタロイドAS−3」と日産
化学(株)製の「アルミナゾル−200」を乾燥重量比
で10部/10部、実施例6は「カタロイドAS−3」
と川研ファインケミカル(株)製「アルミナゾル−1
0」(平均粒径0.02μm)を乾燥重量比で14部/
6部混合して用いた。
【0067】塗料化後の塗料中の各アルミナゾル混合物
粒子の平均粒径は各々6μm、6μm、18μm、3μ
mであった。
【0068】実施例7〜8 「カタロイドAS−3」と合成例1による水溶性アクリ
ル樹脂の組成比を変えて、親水性塗料を調製しアルミニ
ウム塗装剤を得た。
【0069】実施例7は乾燥重量で「カタロイドAP−
3」を1部と水溶性アクリル樹脂を59部と第一工業
製薬(株)製「PEG6000」を40部混合し、実施
例8は乾燥重量で「カタロイドAP−3」を50部と水
溶性アクリル樹脂を20部と「PEG6000」を3
0部混合し、いずれも実施例1と同様にして、親水性塗
料を調製し、アルミニウム塗装材を得た。
【0070】実施例9〜11 水溶性アクリル樹脂の代わりに、合成例2〜4で得ら
れた水溶性アクリル樹脂〜を用いた以外は実施例1
と同様にして、親水性塗料を調製し、アルミニウム塗装
材を得た。
【0071】実施例12 合成例1による水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で40
部、「カタロイドAP−3」を乾燥重量で20部を攪拌
下で混合し、レッドデビル・ペイントコンディショナー
でガラスビーズと共に2時間分散した。「PEG600
0」を30部、ヒドロキシエチルセルロース(SP−2
50:ダイセル化学工業(株)製)を10部を添加し攪
拌混合し、以下実施例1と同様にして、親水性塗料を調
製し、アルミニウム塗装材を得た。
【0072】実施例13 合成例1による水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で40
部、「カタロイドAP−3」を乾燥重量で20部を攪拌
下で混合し、レッドデビル・ペイントコンディショナー
でガラスビーズと共に2時間分散しペーストを得た。こ
のペーストに重量平均分子量1100の末端にグリシジ
ル基を有するポリエチレングリコール(ナガセ化成
(株)製「デナコ−ルEX−861」)を乾燥重量で4
0部添加し攪拌混合し、以下実施例1と同様にして、親
水性塗料を調製し、アルミニウム塗装材を得た。
【0073】実施例14 合成例1による水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で60
部、「カタロイドAP−3」を乾燥重量で20部を攪拌
下で混合し、レッドデビル・ペイントコンディショナー
でガラスビーズと共に2時間分散しペーストを得た。こ
のペーストに重量平均分子量1000、末端のイソシア
ネート基を亜硫酸ナトリウムでブロックしたポリエチレ
ングリコール(第一工業製薬(株)製「エラストロンW
−11P」)を乾燥重量で20部添加し攪拌混合し、以
下実施例1と同様にして、親水性塗料を調製しアルミニ
ウム塗装材を得た。
【0074】実施例15 PEG6000の代わりに、重量平均分子量12〜13
万のポリエチレン−ポリプロピレンーグリコール(第一
工業製薬(株)製「パオゲンPP−15」)を用いた以
外は実施例1と同様にして、親水性塗料を調製しアルミ
ニウム塗装材を得た。
【0075】実施例16 合成例1による水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で40
部、「カタロイドAP−3」を乾燥重量で10部、平均
粒径10μm以上で最小粒径が1.3μmの扁平粒子で
あるタルク(富士タルク工業(株)製「LMS−30
0」)を重量で10部攪拌下で混合し、レッドデビル・
ペイントコンディショナーでガラスビーズと共に2時間
分散した。「PEG6000」を40部を添加し攪拌混
合し、以下実施例1と同様にして、親水性塗料を調製
し、アルミニウム塗装材を得た。
【0076】実施例17 合成例1による水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で40
部、「カタロイドAP−3」を乾燥重量で10部、平均
粒径10μm以上で最小粒径が3μmの扁平粒子である
水酸化アルミニウム(昭和電工(株)「ハイジライトH
−42M」)を重量で10部攪拌下で混合し、レッドデ
ビル・ペイントコンディショナーでガラスビ−ズと共に
2時間分散した。「PEG6000」を40部を添加し
攪拌混合し、以下実施例1と同様にして、親水性塗料を
調製し、アルミニウム塗装材を得た。
【0077】実施例18 合成例1による水溶性アクリル樹脂を乾燥重量で40
部、「カタロイドAP−3」を乾燥重量で15部、平均
粒径10μm以上で最小粒径が0.2μmの扁平粒子で
あるベントナイト(豊順洋行(株)製「ベンゲルS
H」)を重量で5部を攪拌下で混合し、レッドデビル・
ペイントコンディショナーでガラスビーズと共に2時間
分散した。「PEG6000」を50部を添加し攪拌混
合し、以下実施例1と同様にして、親水性塗料を調製
し、アルミニウム塗装材を得た。
【0078】実施例19(同時混合) 実施例1と同じ組成で、水溶性アクリル樹脂を乾燥重
量で40部と「カタロイドAS−3」を乾燥重量で20
部と「PEG6000」とを40部を攪拌混合し、以下
実施例1と同様にして、親水性塗料を調製し、アルミニ
ウム塗装材を得た。
【0079】比較例1 合成例1で得られる水溶性アクリル樹脂を実施例1同
様に、燐酸クロメート処理アルミ板に塗布・焼き付けを
してアルミニウム塗装材を得た。
【0080】比較例2 合成例1で得られる水溶性アクリル樹脂乾燥重量で70
部、「カタロイドAS−3」を乾燥重量で30部を攪拌
下で混合し、以下実施例1と同様にして、親水性塗料を
調製し、アルミニウム塗装材を得た。
【0081】以上実施例1〜19、比較例1、2の親水
性塗料の組成を表2に記載した。
【0082】
【表2】
【0083】得られた各アルミニウム塗装材(親水性塗
膜)に対して、下記の通り親水持続試験、密着性試験、
耐蝕性試験を行った。
【0084】(1)親水持続試験 塗装されたアルミニウム板を水道水(30リットルのプ
ラスチック容器に対して流水量毎分1リットル/分)に
8時間浸漬した後、80℃の電気オーブンで16時間乾
燥させる事を1サイクルとして、14サイクル迄続けて
水接触角を測定した。
【0085】水接触角の測定は、サンプルを水平に置き
その上に純水5μl を滴下し、接触角計(CA−Z:協
和界面科学(株)製)により測定した。評価は以下の通
りである。
【0086】 ◎:5°未満 ○:5°以上20°未満 △ 20°以上30°未満 ×:30°以上
【0087】(2)耐汚染性試験 塗装されたアルミニウム板を昭和シェル石油(株)製プ
レスオイル「フィンストックRF−190」に浸漬後1
50℃−5分間乾燥し、水道水(30リットルのプラス
チック容器に対して流水量毎分1リットル/分)に12
0時間浸漬した。
【0088】直径5cm深さ1cmのアルミ皿にDOP
(ジオクチルフタレート)・ステアリン酸・パルミチン
酸・ステアリルアルコール4種類の汚染物質を各3g入
れ、高さ10cmのスチール製の長方形の枠と共に、枠
の内側にホットプレート上に置く。
【0089】汚染物質の混合物の液面が200℃になる
まで加熱し、上記の処理を施したアルミニウム塗装板を
スチール製枠上に下向きに1分間静置し、汚染物質の蒸
気に晒して汚染した後、水接触角を測定した。
【0090】 ◎:5°未満 ○:5°以上20°未満 △ 20°以上30°未満 ×:30°以上
【0091】(3)密着性試験塗装されたアルミニウム
板を水で湿らせたペーパータオルで拭き、評価した。
【0092】 ◎:拭き取れない ○:表層が拭き取れるが基材の上に一層残る △:約50%程度が基材から拭き取れる。
【0093】×:拭き取れる
【0094】(4)耐蝕性試験 塗装されたアルミニウム板に対して塩水噴霧試験を40
0時間行い、腐食部分の面積の割合を評価した。
【0095】 ◎:0%以上1%未満 ○:1%以上5%未満 ×:5%以上
【0096】(5)滑り性 塗装されたアルミニウム板を昭和シェル石油(株)製
「フィンストックRF−190」に浸漬後、13インチ
径のスチールボール3個を塗膜との接点とする3点支持
法により塗膜の動摩擦係数を計測した。(荷重1kg、
移動速度10mm/分) ◎:0.1以下 ○:0.11以上0.2以下 ×:0.21以上
【0097】試験(1)〜(5)の結果を表3に示す。
【0098】
【表3】
【0099】
【発明の効果】本発明により、親水性、耐蝕性、耐汚染
性、密着性、滑り性に優れ、金型・加工工具の摩耗を起
こし難く、臭気を発生し難い、耐汚染性に優れた塗膜を
形成しうる、非シリカ系または非水ガラス系の高親水性
塗料を得ることができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 175/04 C09D 175/04 (72)発明者 大冨 浩一 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニウ ム株式会社技術開発センター内 (72)発明者 加藤 正志 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニウ ム株式会社技術開発センター内 (72)発明者 勝又 堅 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニウ ム株式会社技術開発センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナゾル(a)と;水溶性アクリル
    樹脂(b)と;ポリエチレングリコール、ポリエチレン
    グリコールの変性物、エチレンオキサイドとプロピレン
    オキサイドとの共重合体、およびエチレンオキサイドと
    プロピレンオキサイドとの共重合体の変性物からなる群
    より選ばれる少なくとも1種(c)と;を含有すること
    を特徴とする高親水性塗料。
  2. 【請求項2】 アルミナゾル(a)と水溶性アクリル樹
    脂(b)とを混合し、次いでポリエチレングリコール、
    ポリエチレングリコールの変性物、エチレンオキサイド
    とプロピレンオキサイドとの共重合体、およびエチレン
    オキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体の変性
    物からなる群より選ばれる少なくとも1種(c)を添加
    ・混合して成ることを特徴とする高親水性塗料。
  3. 【請求項3】 アルミナゾル(a)においては、一次粒
    子が羽毛状、棒状あるいは樹枝状の形状・形態を有し、
    その平均粒径が0.5〜20μmであることを特徴とす
    る請求項1または2記載の高親水性塗料。
  4. 【請求項4】 塗料固形分100重量%中、ポリエチレ
    ングリコール、ポリエチレングリコールの変性物、エチ
    レンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、
    およびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
    共重合体の変性物からなる群より選ばれる少なくとも1
    種(c)を30〜60重量%含有することを特徴とする
    請求項1ないし3いずれか記載の高親水性塗料。
  5. 【請求項5】 水溶性アクリル樹脂(b)が、スルホン
    酸またはスルホン酸ナトリウム基を有するα、β不飽和
    単量体(A)を1〜80重量%、カルボン酸基を有する
    α、β不飽和単量体(B)を5〜50重量%、アルコ−
    ル性水酸基を有するα、β不飽和単量体(C)を5〜5
    0重量%を共重合してなる(ただし、(A)、(B)、
    (C)の合計は100重量%)ことを特徴とする請求項
    1ないし4いずれか記載の高親水性塗料。
  6. 【請求項6】 ポリエチレングリコール、ポリエチレン
    グリコールの変性物、エチレンオキサイドとプロピレン
    オキサイドとの共重合体、およびエチレンオキサイドと
    プロピレンオキサイドとの共重合体の変性物からなる群
    より選ばれる少なくとも1種(c)が、重量平均分子量
    2000〜500000であり、末端官能基として水酸
    基、グリシジル基またはブロック化されたイソシアネ−
    トから選ばれる1種以上の官能基を有することを特徴と
    する請求項1ないし5いずれか記載の高親水性塗料。
  7. 【請求項7】 ポリエチレングリコール、又はエチレン
    オキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体の融点
    が、50℃以上であることを特徴とする請求項1ないし
    6いずれか記載の高親水性塗料。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214001A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Mitsubishi Alum Co Ltd 着色親水性被膜及びこれを用いたフィン材
JP2010096416A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Furukawa-Sky Aluminum Corp 熱交換器用プレコートアルミニウムフィン材
JP2010210127A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Kobe Steel Ltd アルミニウム製フィン材
WO2013140576A1 (ja) 2012-03-22 2013-09-26 日本特殊塗料株式会社 防霜塗料組成物
JP2015147852A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 東亞合成株式会社 高親水性塗料組成物及びその用途

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