JPH10168233A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH10168233A
JPH10168233A JP9169547A JP16954797A JPH10168233A JP H10168233 A JPH10168233 A JP H10168233A JP 9169547 A JP9169547 A JP 9169547A JP 16954797 A JP16954797 A JP 16954797A JP H10168233 A JPH10168233 A JP H10168233A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
epdm
acid
resin composition
epoxidized
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JP9169547A
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Hideyuki Takai
英行 高井
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度の改良された熱可塑性樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、エポキシ化EPDMおよ
びエポキシ基と反応する官能基を有する有機化合物とか
らなる熱可塑性樹脂組成物である。熱可塑性樹脂がポリ
オレフィンであること、特にその中でもポリプロピレン
であることが好ましい。樹脂の配合割合は、熱可塑性樹
脂100重量部に対するエポキシ化EPDMの配合量が
10〜60重量部であり、エポキシ化EPDMに対する
エポキシ基と反応する官能基を有する有機化合物の配合
量がエポキシ化EPDMのオキシラン酸素濃度の0.5
〜2当量の範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂にエ
ポキシ化したエチレンプロピレンジエンターポリマー
(以下、「エチレンプロピレンジエンターポリマー」を
EPDMと称す。)およびエポキシ基と反応する官能基
を有する有機化合物とを配合した機械的強度の改良され
た熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは熱可塑性樹脂として一
般的なものであるが、柔軟性に乏しい。一般に、この様
な柔軟性の乏しい樹脂に柔軟性を賦与することを目的と
して、ゴム系の材料を樹脂組成物中に配合することが行
われる。しかし基材たる樹脂の種類によってはゴム系材
料との混和が困難であったり、柔軟性は獲得したが機械
的物性が低下する場合がある。
【0003】一方、エポキシ樹脂も反応性に優れかつ硬
化物が硬いため多用される樹脂の一つであるが、EPD
Mをエポキシ化したエポキシ化EPDMはそれ自体がゴ
ム弾性を有し、他の樹脂に配合するとその硬化物に可撓
性を与えることができる。例えば、熱可塑性ポリエステ
ルにエポキシ化EPDMを耐衝撃性改良剤として配合し
た組成物が、特開昭60−168750号公報に記載さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報で開
示された熱可塑性ポリエステル組成物によっては、まだ
耐衝撃性が十分でない。また、熱可塑性ポリエステルを
含めた他の熱可塑性樹脂一般の一層の耐衝撃性の改善が
求められる。かかる現状より、本発明は熱可塑性樹脂の
機械的強度を低下させず、耐衝撃性、引張強度、硬度を
賦与した熱可塑性樹脂組成物の開発を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱可塑性
樹脂に、エポキシ化EPDMとエポキシ基と反応する官
能基を有する有機化合物である酸無水物等を配合し、加
熱して得た樹脂組成物が、極めて優れた機械的強度を有
することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】すなわち本発明は、熱可塑性樹脂、エポキ
シ化EPDM及びエポキシ基と反応する官能基を有する
有機化合物からなる熱可塑性樹脂組成物を提供するもの
である。また、熱可塑性樹脂がポリオレフィンである前
記熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。また、ポ
リオレフィンがポリプロピレンである前記熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。更に、熱可塑性樹脂10
0重量部に対するエポキシ化EPDMの配合量が10〜
60重量部であり、エポキシ化EPDMに対するエポキ
シ基と反応する官能基を有する有機化合物の配合量がエ
ポキシ化EPDMのオキシラン酸素濃度の0.5〜2当
量の範囲である前記熱可塑性樹脂組成物を提供するもの
である。加えて、エポキシ基と反応する官能基を有する
有機化合物が酸無水物である前記熱可塑性樹脂組成物を
提供するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、
熱可塑性樹脂、エポキシ化EPDM及びエポキシ基と反
応する官能基を有する有機化合物とからなる。
【0008】熱可塑性樹脂 本発明で使用できる熱可塑性樹脂としては、特に制限は
ない。ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリ酢酸ビニル、ポリアセタール、ポリスチレン、
ABS樹脂、ポリメタクリル酸メチル、フッ素樹脂等、
一般に成形材料として用いられるものを使用することが
できる。本発明はこれらの中で、特にポリオレフィン使
用する場合に効果が大きい。エポキシ化EPDMが類似
の構造を持つため配合しやすく、またポリオレフィンは
炭化水素鎖のみからできているため改質効果が大きいか
らである。
【0009】熱可塑性樹脂としてポリオレフィンを使用
する場合には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オ
クテン等のα−オレフィンの単重合体または共重合体、
これらα−オレフィンと少量の他の共重合可能なモノマ
ー、例えば酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類等との共重合体が好ましく、特にはポリプロピレ
ン、ポリエチレンが好ましい。共に比較的硬いため大き
な改質効果が得られ、しかもエポキシ化EPDMと配合
しやすいからである。
【0010】エポキシ化EPDM 本発明で使用できるエポキシ化EPDMは、ランダム共
重合体であるエチレンプロピレンジエンターポリマーを
エポキシ化したものであり、オキシラン酸素濃度が0.
1〜2.0重量%であること、特には0.11〜1.7
5重量%であることが好ましい。0.1重量%を下回る
と熱可塑性樹脂の機械的強度改善の効果が乏しくなり、
2.0重量%を越えるような原料となるEPDMの入手
は困難で好ましくないからである。また、EPDMを構
成するエチレン、プロピレン及びジエン化合物との共重
合比は特に制限はないが、ヨウ素価が10〜50である
ことが好ましい。ヨウ素価10未満のものはエポキシ化
しにくく、50を越えるものは入手が困難だからであ
る。
【0011】エポキシ化EPDMは、EPDMをエポキ
シ化することにより、例えば、以下の方法により製造す
ることができる。使用するEPDMのヨウ素価は、5〜
100であること、特には10〜50であることが好ま
しい。ヨウ素価が100を越えると得られるエポキシ化
EPDMは、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑
性樹脂との相溶性が悪くなり、架橋密度が上がりすぎて
ゴム弾性の低下を招く場合がある。その一方、ヨウ素価
が5を下回るとエポキシ化の効果がでないからである。
EPDMは、市販されているペレットの形態をそのまま
使用することができるが、エポキシ化反応を効率的に行
うために、粉砕し表面積を大きくしておくことが好まし
く、粉末の粒子径は可及的に小さいことが好ましい。粉
砕は、通常の粉砕機で粉砕することができる。EPDM
は、一般に有機溶媒中で粉末または粒状等の固体状であ
り、表面積を大きくすることで、溶媒が重合体内部に浸
透し、エポキシ化が容易に進行するからである。
【0012】EPDMをエポキシ化する際には、その反
応温度でEPDMを有機溶媒に分散ないし懸濁させ、エ
ポキシ化剤として過酸化物を使用してEPDMを直接固
体状のままエポキシ化することができる。使用できる有
機溶媒としては、ヘキサン、オクタン等の直鎖及び分岐
状炭化水素類、ならびにそれらのアルキル置換誘導体
類;シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂環式炭化水
素類、及びそれらのアルキル置換誘導体類;ベンゼン、
ナフタレン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、及びアルキル置換芳香族炭化水素類;酢酸メチル、
酢酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;クロロホ
ルム等のハロゲン化炭化水素類等が例示できる。これら
の中では、EPDMの溶解性及びその後の有機溶媒回収
の容易性等の観点から、シクロヘキサン、酢酸エチル、
クロロホルム、トルエン、キシレン、ヘキサン等が好ま
しい。
【0013】有機溶媒の使用量は、EPDMの表面積の
大小や配合する触媒の種類・量、エポキシ化反応条件等
により適宜選択できるが、EPDMの重量に対して半量
ないし5倍量の範囲であることが好ましく、特には等量
ないし3倍量であることが好ましい。半量を下回ると、
EPDMを十分に分散ないし懸濁させることができず、
逆に5倍量を超えるとエポキシ化反応終了後の脱溶媒、
製品の分離・回収操作が繁雑になり、好ましくない。
【0014】エポキシ化剤として使用する過酸化物とし
ては、過蟻酸、過酢酸、過プロピオン酸等の過カルボン
酸化合物が例示できる。これらの過酸化物は、無水系で
あることが好ましいが、過酸化水素から誘導された水分
を含む過酸化物を用いた系でもエポキシ化することがで
きる。過カルボン酸類をエポキシ化剤として使用する場
合には、過カルボン酸類を溶媒に溶解して使用すること
が好ましい。使用できる溶媒としては、ヘキサン等の炭
化水素類、酢酸エチル等の有機酸エステル類、トルエン
等の芳香族炭化水素等が例示できる。溶媒はEPDMの
内部に浸透してエポキシ化反応を促進するため、使用す
ることが好ましい。なお、過カルボン酸類の溶媒は、E
PDMを分散等させるための溶媒と同じであってもよ
い。
【0015】過酸化水素から誘導された過酸化物を用い
るには、予め過酸化水素とギ酸、酢酸等の低級カルボン
酸とを反応させ過カルボン酸を製造し、この過カルボン
酸を反応系にエポキシ化剤として加えてエポキシ化反応
を行う方法と、オスミウムの塩、タングステン酸等の触
媒及び溶媒の存在下、過酸化水素を使用してエポキシ化
する方法がある。本発明で使用するエポキシ化EPDM
としては、いずれの方法で製造されてものであってもよ
い。なお、後者の場合に使用できる溶媒は、過カルボン
酸類の溶媒として例示したものを使用することができ
る。
【0016】エポキシ化EPDMのオキシラン酸素濃度
は、EPDMの二重結合量とエポキシ化剤との反応モル
比を変えることにより、調節することができる。一般に
は、反応モル比は、EPDMに含まれる二重結合量
(a)と過酸化物純分(b)の反応モル比(a/b)
が、1.0〜2.0の範囲であることが好ましく、特に
は1.1〜1.8の範囲であることが好ましい。エポキ
シ化反応中に生じる過酸化物の自己分解反応量を補う必
要があるからである。
【0017】エポキシ化の反応温度は、EPDMの表面
積の大小、溶媒の種類、エポキシ化剤の種類・量、反応
時間により適宜選択できるが、20〜80℃、特には3
0〜60℃であることが好ましい。温度が20℃未満の
場合は、反応速度が遅く実用的でない。逆に80℃を越
えると、過酸化物の自己分解が著しくなり好ましくな
い。なお、反応圧力は大気圧下が普通であるが、やや減
圧下でも、やや加圧下であってもよい。
【0018】エポキシ化の反応時間は、EPDMの表面
積の大小、溶媒の種類、エポキシ化剤の種類・量、反応
温度に適宜選択できるが、1〜5時間であることが好ま
しい。反応時間が1時間未満の場合には、二重結合の転
化率が低く実用的でない。一方、5時間を越えると、例
えば過酸化物として過酢酸を用いた場合には、エポキシ
化EPDMと酢酸の付加反応が増大し、収率低下の原因
となり好ましくない。
【0019】エポキシ化反応終了後は、副生成物やカル
ボン酸が溶解した有機溶媒中に、エポキシ化EPDMが
固体状で分散ないし懸濁した状態で存在する。従って、
例えば、懸濁液をろ過、遠心分離等により、固体状のエ
ポキシ化EPDMを分離・回収することができ、次いで
水で洗浄し、減圧下または大気圧下で、加熱下または非
加熱下の状態で乾燥させればよい。
【0020】エポキシ基と反応する官能基を有する有機
化合物 本発明で使用するエポキシ基と反応する官能基を有する
有機化合物としては、二以上の官能基を有するもの、ま
たはそれから誘導されるものであり、ジカルボン酸、酸
無水物、ジアミン、ジフェノール等が挙げられる。ジカ
ルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、シュウ酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ウンデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン
酸、テトラヒドロフタル酸等の脂環族ジカルボン酸等が
挙げられる。酸無水物としては、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ナジック酸(エン
ドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボン酸)、無水コハク酸、無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、無水トリメリット酸、無水ヘッド酸(塩素を含有
する無水フタル酸の誘導体)、無水ハイミック酸、無水
メチルハイミック酸(メチルエンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸無水物)、無水アジピン酸、無水アゼライン
酸、無水セバシン酸等の飽和、不飽和、芳香族、脂肪
族、脂環族の各種酸無水物が挙げられる、特に好ましく
は脂環族系酸無水物である。ジアミンとしては、ステア
リルプロピレンジアミン、1,4−ビス(3−アミノプ
ロピルピペラジン、p−フェニレンジアミン等が挙げら
れる。ジフェノールとしては、ビスフェノールA、ビス
フェノールF等が挙げられる。
【0021】熱可塑性樹脂組成物 本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する上記3成分の配
合割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、エポキシ
化EPDM10〜60重量部、より好ましくは30〜5
0重量部の範囲、またエポキシ基と反応する官能基を有
する化合物をエポキシ化EPDMのオキシラン酸素濃度
に対し、その官能基が0.5〜2当量の範囲となるよう
に配合する。この範囲で、機械的強度の改良された熱可
塑性樹脂組成物を得ることができるからである。
【0022】本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造するに
は、上記3成分を加熱下に撹拌し、混合することが好ま
しい。通常は、押出機による混練が用いられ、熱可塑性
樹脂組成物はペレットとして得られる。加熱及び混練に
より、これら成分の有する官能基同士が反応し、熱可塑
性樹脂の機械的強度が向上する。
【0023】加熱は、反応触媒となる化合物、例えばト
リフェニルホスフィン、りん酸エステル、ジアザビシク
ロウンデセン(DBU)、アルミニウムイソプロポキシ
ド等を添加しておいてもよい。
【0024】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、前記3
成分の他に必要に応じてガラス、マイカ、クレー等の強
化剤、顔料、各種安定剤、帯電防止剤、造核剤等を配合
してもよい。これらは、熱可塑性樹脂100重量部に対
し、0.1〜200重量部の範囲で配合することができ
る。この範囲であれば、十分な硬度を有する熱可塑性樹
脂組成物が得られるからである。
【0025】用途 本発明の熱可塑性樹脂組成物を使用して、耐衝撃強度、
引張強度、硬度等が要求される樹脂成形品の分野、例え
ばボルト、衣装缶等の日用品、電子部品関係、自動車部
品等に使用することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「部」は、特に示す場合を除くほか「重量部」を示し、
「%」は、特に示す場合を除くほか「重量%」を示し、
オキシラン酸素濃度は、ASTM−1652に従って測
定し、酸価は、JIS K−0070に従って測定し
た。
【0027】(合成例1)温度計、攪拌機及び還流冷却
器を備えた内容積1000ミリリットルの4つ口丸底フ
ラスコに、ヨウ素価20、数平均分子量5,300のE
PDMの粉砕品:7.5メッシュパス品(GPC法によ
る数平均分子量5300)1500g、溶媒として酢酸
エチル3000gを仕込、撹拌して混合し、EPDMを
分散させた。フラスコ内を50℃に加温し、この温度に
維持しながら、過酢酸の30%酢酸エチル溶液450g
を滴下ロートを用いて約30分かけてフラスコに滴下
し、反応させ、更にこの温度で3時間熟成した。反応終
了後はろ過により固形物を回収し、反応液の3重量倍の
脱イオン水で水洗を行い、過酢酸に由来する酢酸を除去
した後、減圧下で脱溶剤を行い、エポキシ化EPDM1
485gを得た。得られたエポキシ化EPDMは、オキ
シラン酸素濃度が0.9%、酸価が0.8であった。
【0028】(実施例1、2、比較例1、2)下記表−
1に示す配合割合(重量部)でポリプロピレン(住友化
学(株)製、商品名「ノーブレン H−501」)、合
成例1で得られたエポキシ化EPDM、酸無水物(日立
化成(株)製、無水メチルハイミック酸)及びエポキシ
化EPDM100重量部に対しトリフェニルホスフィン
1重量部を配合し、押出機(温度210℃)にて溶融混
練し、得られた樹脂組成物を冷却してペレット化した。
これをプレス法にて成形し、機械的強度のための試験片
を得、アイゾット衝撃強度、引張強度、硬度を測定し
た。結果を表−1に示す。表から分かるように、本発明
の熱可塑性樹脂組成物においては、引張強度を低下させ
ないで、アイゾット衝撃強度を向上させることができ
た。
【0029】
【表1】
【0030】(測定方法) (1)アイゾット衝撃強度は、JIS K6758(2
3℃)に準じて行った。 (2)引張強度は、JIS K6755(破壊強さ)に
準じて行った。 (3)硬度は、JIS K6758(ロックウエルR)
に準じて行った。
【0031】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物によれば、
原料樹脂である熱可塑性樹脂の衝撃強度、引張強度、硬
度等の機械的強度を改善することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂、エポキシ化EPDMおよ
    びエポキシ基と反応する官能基を有する有機化合物とか
    らなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリオレフィンであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンがポリプロピレンである
    ことを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂100重量部に対するエポ
    キシ化EPDMの配合量が10〜60重量部であり、エ
    ポキシ化EPDMに対するエポキシ基と反応する官能基
    を有する有機化合物の配合量がエポキシ化EPDMのオ
    キシラン酸素濃度の0.5〜2当量の範囲であることを
    特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ基と反応する官能基を有する有
    機化合物が、酸無水物であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
JP9169547A 1996-12-13 1997-06-11 熱可塑性樹脂組成物 Withdrawn JPH10168233A (ja)

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