JPH10168131A - 熱安定性の良好な共重合体の製造方法 - Google Patents
熱安定性の良好な共重合体の製造方法Info
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- JPH10168131A JPH10168131A JP34445496A JP34445496A JPH10168131A JP H10168131 A JPH10168131 A JP H10168131A JP 34445496 A JP34445496 A JP 34445496A JP 34445496 A JP34445496 A JP 34445496A JP H10168131 A JPH10168131 A JP H10168131A
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Abstract
して好適な、熱安定性の良好な共重合体の製造方法を提
供すること。 【解決手段】 (A)芳香族ビニル単量体90〜65重
量%、(B)シアン化ビニル単量体10〜32重量%、
および(C)その他の共重合可能な単量体0〜20重量
%〔ただし、(A)+(B)+(C)=100重量%〕
を共重合し、得られる共重合体の、シアン化ビニル連鎖
のうちシアン化ビニル単量体の2連鎖以上の割合を15
モル%以下、かつ極限粘度を2dl/g以上とする熱安
定性の良好な共重合体の製造方法。
Description
かつ他の重合体の改質剤として好適な、熱安定性の良好
な共重合体の製造方法に関する。
押し出し成形用途などに使用すると、溶融時の粘度の低
下が著しく、ブロー成形時のドローダウンの悪化、発泡
押し出し成形時の発泡ガスの保持率の低下などの問題点
を生じている。このため、溶融時の粘度の低下の少ない
樹脂改質剤として、極性の強い成分を多量に共重合し
て、粘度の低下を抑制した場合には、これら極性の強い
成分の架橋などにより、熱安定性が低下するなどの問題
がある。
術の課題を背景になされたもので、極限粘度が高く、か
つ他の重合体の改質剤として好適な、熱安定性の良好な
共重合体の製造方法を提供することを目的とする。
ビニル単量体90〜65重量%、(B)シアン化ビニル
単量体10〜32重量%、および(C)その他の共重合
可能な単量体0〜20重量%〔ただし、(A)+(B)
+(C)=100重量%〕を共重合し、得られる共重合
体の、シアン化ビニル連鎖のうちシアン化ビニル単量体
の2連鎖以上の割合を15モル%以下、かつ極限粘度を
2dl/g以上となすことを特徴とする熱安定性の良好
な共重合体の製造方法を提供するものである。なお、
(C)その他の共重合可能な単量体は、25℃における
水への溶解性が2重量%以上の親水性単量体0.001
〜20重量%からなることが好ましい。また、この際の
製造方法は、乳化剤として脂肪酸のアルカリ金属塩、重
合開始剤として過硫酸塩を用い、かつ重合系内に存在す
る(A)芳香族ビニル単量体/(B)シアン化ビニル単
量体の重量比を70/30〜80/20に保持し、乳化
重合することが好ましい。
体、シアン化ビニル単量体、その他の共重合可能な単量
体からなる共重合体であって、共重合体の極限粘度が2
dl/g以上、かつシアン化ビニル単量体の2連鎖以上
の割合が15モル%以下である共重合体、または、上記
単量体のうち、その他の共重合可能な単量体が、25℃
における水への溶解性が2重量%以上の親水性単量体で
ある場合、熱安定性の改良された共重合体が得られる。
量体としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチ
ル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p
−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルキシ
レン、モノクロルスチレン、ジクロロスチレン、モノブ
ロモスチレン、フルオロスチレン、エチルスチレン、ビ
ニルナフタレンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メ
チルスチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル単量体
は、1種単独であるいは2種以上混合して用いられる。
また、(B)シアン化ビニル単量体としては、例えばア
クリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられ、これ
らは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を
混合して用いることもできる。
体としては、アルキル(メタ)アクリレート、マレイミ
ド系単量体、不飽和酸、酸無水物含有不飽和単量体、エ
ポキシ基含有不飽和単量体、ヒドロキシル基含有不飽和
単量体、アミド基含有不飽和単量体、アミノ基含有不飽
和単量体、オキサゾリン基含有不飽和単量体などが挙げ
られる。
としては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ア
ミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタ
デシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジル
アクリレートなどのアクリル酸エステル;メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、
ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2
−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメ
タクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレートなどのメタクリル酸エステルが挙げられ、好
ましくはメチルメタクリレート、ブチルアクリレートで
ある。
ド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N
−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げら
れ、好ましくはN−フェニルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミドである。不飽和酸としては、アクリル
酸、メタクリル酸などが挙げられる。酸無水物基含有不
飽和単量体としては、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸などが挙げられ、好ましくは無水
マレイン酸である。エポキシ基含有不飽和単量体として
は、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエー
テルなどが挙げられ、好ましくはグリシジルメタクリレ
ートである。
は、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−
1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トラ
ンス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−
2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどが
挙げられ、好ましくは2−ヒドロキシルエチルメタクリ
レートである。アミド基含有不飽和単量体としては、ア
クリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられ、好ま
しくはアクリルアミドである。アミノ基含有不飽和単量
体としては、アクリルアミン、ジメチルアミノメタクリ
レート、ジエチルアミノメタクリレート、ジメチルアミ
ノアクリレートなどが挙げられる。オキサゾリン基含有
不飽和単量体としては、ビニルオキサゾリンなどが挙げ
られる。以上の(C)その他の共重合可能な単量体は、
1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合し
て用いることもできる。
ましくは25℃における水への溶解性が2重量%以上、
さらに好ましくは3重量%以上の親水性単量体である。
この親水性単量体としては、上記の不飽和酸、酸無水物
含有不飽和単量体、ヒドロキシル基含有不飽和単量体、
アミド基含有不飽和単量体、アミノ基含有不飽和単量体
などである。親水性単量体のうち、特に好ましくは、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリルアミド、
アクリル酸、メタクリル酸などである。
合について述べる。 (A)芳香族ビニル単量体の使用割合は、90〜65重
量%、好ましくは77〜70重量%である。また、
(B)シアン化ビニル単量体は、10〜32重量%、好
ましくは23〜30重量%である。(B)シアン化ビニ
ル単量体の使用割合が32重量%を超えると、シアン化
ビニル単量体の2連鎖以上の割合が15モル%を超える
ため好ましくない。一方、(B)シアン化ビニル単量体
の使用割合が10重量%未満では、延性の低下を招き好
ましくない。さらに、(C)その他の共重合可能な単量
体の使用割合は、0〜20重量%、好ましくは0.01
〜20重量%、さらに好ましくは0.01〜10重量%
である。20重量%を超えると、得られる共重合体の熱
安定性が低下し好ましくない。特に、(C)その他の共
重合可能な単量体が上記親水性単量体の場合、その使用
割合は、熱変色の防止および重合安定性の面から、0.
001〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは0.
01〜10重量%である。
化ビニル連鎖のうち、シアン化ビニル単量体の2連鎖以
上の割合が15モル%以下、好ましくは12モル%以下
である。15モル%を超えると、シアン化ビニル単量体
のシアノ基に由来する環化反応のため、着色を生じ、熱
安定性が悪化するので好ましくない。
限粘度は、2dl/g以上、好ましくは3dl/g以
上、さらに好ましくは3.5dl/g以上、特に好まし
くは4dl/g以上である。この極限粘度が2dl/g
未満では、本発明の共重合体の改質効果が無くなるため
好ましくない。ここで、極限粘度〔η〕は、共重合体
0.1gをジメチルホルムアミド100mlに溶解し、
30℃の温度条件下で、ウベローデ型粘度計で測定した
値である。なお、本発明により得られる共重合体の分子
量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)によるMw/Mn(ここで、Mwは重量平均
分子量、Mnは数平均分子量を示す)が3.0以下が好
ましい。Mw/Mnが3.0を超えると、低分子量成分
の生成が多くなり、本発明の共重合体の改質効果がなく
なるため好ましくない。
重合、乳化重合が挙げられ、好ましくは乳化重合により
製造される。上記乳化重合に使用される乳化剤として
は、ロジン酸のアルカリ金属塩、脂肪酸のアルカリ金属
塩、脂肪族アルコール硫酸エステルのアルカリ金属塩、
アルキルアリルスルホン酸のアルカリ金属塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸エステルのアルカリ金属塩、ポリオキ
シエチレンアルキル(フェニル)エーテルの硫酸エステ
ルアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキル(エー
テル)のリン酸エステルアルカリ金属塩などが挙げられ
るが、好ましくは脂肪酸のアルカリ金属塩である。乳化
剤の使用量は、上記(A)〜(C)成分の合計量100
重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは0.3
〜5重量部である。
機ハイドロパーオキサイド類などが使用できる。好まし
くは、過硫酸塩である。この際、硫酸鉄、亜硫酸水素ナ
トリウムなどの還元剤を併用してもよい。なお、重合開
始剤として、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハ
イドロパーオキサイドなどと、還元剤の組み合わせによ
るレドックス触媒は、分解反応が早すぎるため、得られ
る共重合体の分子量を大きくできず、好ましくない。重
合開始剤の使用量は、(A)〜(C)成分の合計量10
0重量部に対し、0.01〜1重量部、好ましくは0.
03〜0.5重量部、さらに好ましくは0.05〜0.
3重量部である。なお、乳化重合の際の水の使用量は、
(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対し、通
常、180〜350重量部、好ましくは200〜320
重量部である。
移動定数が大きくなり、分子量を大きくできず好ましく
ない。好ましい重合温度は、50〜75℃、さらに好ま
しい重合温度は、55〜70℃である。重合の際には、
この重合温度範囲で、内温を一定にすることが好まし
い。重合温度が50℃未満では、重合開始剤の分解が起
こりにくいため、重合開始が不安定になり、一方75℃
を超えると、ラジカルの生成速度が速くなりすぎるため
に、分子量を大きくできず、好ましくない。また、重合
時間は、3時間以上とすることが好ましい。3時間未満
の重合時間では、重合熱による発熱が大きいため、重合
温度の制御が困難になり、結果的に共重合体の分子量の
低下を招くので好ましくない。
は、一括添加、連続的添加、各段の組成を変えた多段階
添加などの一般に広く知られている方法を採用すること
ができる。これらのうち、一括添加、多段階添加などの
方法が好ましい。特に、シアン化ビニル単量体の2連鎖
以上の割合が15モル%以下である本発明の共重合体を
重合するには、単量体の添加方法は、多段階添加方法に
より、重合系内に存在する芳香族ビニル単量体/シアン
化ビニル単量体の重量比を、好ましくは70/30〜8
0/20、さらに好ましくは72/28〜78/22に
保持することが望ましい。さらに、重合系内のシアン化
ビニル単量体の割合が、32重量%を超えないようにす
ることが好ましい。
は、連鎖移動剤の添加などによっても行うことができる
が、重合開始剤の使用量により調整するのが好ましい。
ックス中の溶存酸素の影響で、重合活性が低下するの
で、チッ素置換を充分にすることが必要である。重合前
の酸素濃度は、3,000ppm以下、好ましくは1,
000ppm以下である。さらに好ましくは、ハイドロ
サルファイトなどの酸素除去剤により、溶存酸素を除去
することである。
を、凝固、洗浄などの回収工程を経て、乾燥後、粉体と
する。凝固工程で使用される凝固剤としては、硫酸、硫
酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムな
どが水溶液にして用いられる。
は、他の公知の重合体に配合することができる。この他
の重合体としては、例えばエチレン−プロピレン共重合
体、EPDM、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、スチレン−ブタジエン−スチレンラジアルテレブロ
ック共重合体およびこれらの水素添加物、ポリプロピレ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化
ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポ
リアミド、ポリアミドエラストマー、エポキシ樹脂、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリスルホン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリイソプレン、天然ゴム、塩素化ブチ
ルゴム、塩素化ポリエチレン、PPE樹脂、PPS樹
脂、ポリエーテルエーテルケトン、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体などを適宜ブレンドして用いてもよい。
上記他の重合体に配合する場合は、他の重合体100重
量部に対し、本発明の共重合体を20重量部以下、好ま
しくは0.5〜10重量部配合する。
には、必要に応じて次のような添加剤も配合することが
できる。酸化防止剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシ
ル)−4、6−ジメチルフェノール、2,2′−メチレ
ン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(6−t−ブチル−3−メ
チルフェノール)、ジラウリンチオジプロピオネート、
トリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト;紫外線吸
収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサクシレート、
2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−n−オクトキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール;滑剤、例えばワックス、
パラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアリ
ルアミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビ
スステアリルアミド、n−ブチルステアレート、ケトン
ワックス、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、
ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド;難燃剤、例え
ば三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ホウ酸亜
鉛、トリクレジルホスフェート、トリス(ジクロロプロ
ピル)ホスフェート、塩素化パラフィン、テトラブロモ
ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAとエ
ピクロルヒドリンの縮合物;帯電防止剤、例えばステア
リルアミドプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルア
ンモニウムナイトレート;着色剤、例えば酸化チタン、
カーボンブラック;充填剤、例えば炭酸カルシウム、ク
レー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、カーボン繊維;
そのほか、顔料などを必要に応じて添加することができ
る。
やこれを用いた組成物は、各種押し出し機、バンバリー
ミキサー、ニーダー、ロールなどを用い、各成分を混練
りすることによって得られる。好ましい製造方法は、二
軸押し出し機を用いる方法である。また、各成分を混練
りするに際しては、各成分を一括して混練りしてもよ
く、多段添加方法で混練りしてもよい。本発明の共重合
体を用いて得られる樹脂組成物は、射出成形、シート成
形、真空成形、異形成形、発泡成形、ブロー成形などに
よって各種成形品に成形することができる。上記成形法
によって得られる各種成形品は、その優れた性質を利用
して、家電製品、自動車部品などの各パーツなどに使用
することができる。
に説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断わ
らない限り重量基準である。また、実施例中の各物性
は、下記のようにして測定した。
結合の炭素の化学シフトの強度の比率により、シアン化
ビニル単量体の連鎖の割合を測定した。熱安定性 180℃、ギアオーブン中で、プレス成形により作製し
た2.4mm厚の試験片を90分間加熱し、加熱前の試
験片の色調の差を、須賀試験機(株)製、分光測色計を
用いて、ΔEにより評価した。
20℃で混練りし、ペレットを得た。 ABS樹脂 45部 AS樹脂 55部 下記共重合体(I)〜(VIII) のいずれか 3部 このペレットを、下記に示す方法により、250℃に
て、ドローダウン時間を測定した。すなわち、得られた
ペレット2gを計りとり、高架式フローテスターのシリ
ンダーに詰め、10分間加熱したのち、荷重を50kg
かけ、0.5cc押し出し、荷重を取り去り、スタート
時刻とした。フローテスターの下部から押し出される樹
脂棒の直径を計測しながら、温度を一定に保ち、スター
ト時刻の樹脂棒の直径の80%になるまでの時間を測定
した。
ながら昇温し、内温が50℃に達したときに、開始剤と
して、過硫酸カリウム0.1部を1%水溶液として添加
し、重合を開始した。内温55℃に保ったまま、上記の
単量体混合物を4時間反応させた。得られたラテックス
の最終重合転化率は、98%であった。このラテックス
を硫酸2部を用いて凝固させ、次いで、水洗、乾燥して
粉末重合体〔共重合体(I)〕を得た。
製造〕 表1のように、水、乳化剤、単量体、重合開始剤などを
フラスコに仕込み、実施例1と同様にして重合を行い、
ラテックスを得て、次いで凝固剤を用いて凝固を行い、
水洗、乾燥して粉末重合体〔共重合体(II) 〜(III)〕
を得た。
ラスコに仕込み、チッ素気流下で攪拌しながら昇温し、
内温が50℃になったときに、重合開始剤として、過硫
酸カリウム0.1部を1%水溶液として添加し、重合を
開始した。2時間反応させたのち、フラスコ内に、バッ
チ2に示す割合で、水、単量体、重合開始剤などを添加
し、さらに2時間反応させ、その後、バッチ3に示す割
合で、さらに水、単量体、重合開始剤を添加し、2時間
反応させた。単量体の重合転化率は、96.5%であっ
た。このラテックスを、実施例1と同様にして、粉末重
合体〔共重合体(IV) 〕を得た。
て、粉末重合体〔共重合体(V)〕を得た。
て、粉末重合体〔共重合体(VI)〕を得た。
て、粉末重合体〔共重合体(VII) 〕を得た。
50℃になったときに、クメンハイドロパーオキサイド
0.05部、硫酸第1鉄0.001部、テトラエチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム0.4部およびホルムアルデ
ヒドスルホキシレート0.5部を添加し、1時間重合さ
せた。このとき、内温は95℃まで上がった。重合転化
率は、99%であった。このようにして得られたラテッ
クスを、塩化カルシウム水溶液を2部添加して、凝固、
水洗、乾燥後、粉末重合体〔共重合体(VIII) 〕を得
た。これらの共重合体(I)〜(VIII) の結果を、表1
〜2に示す。
ト率=60%、〔η〕(メチルエチルケトン、30℃)
=0.5 ここで、グラフト率(Gf)は、アセトン不溶分〔ゲル
分(g)〕とゴム量(b)より、下記式により算出した
値である。 Gf=〔(g−b)/b〕×100(%) *2)AS樹脂;〔η〕(メチルエチルケトン、30
℃)=0.7、AN含量=29%
重合体(実施例1〜4)は、いずれも 熱安定性に優
れ、耐ドローダウン性に優れていることが分かる。これ
に対し、比較例1では、使用するシアン化ビニル単量体
の使用量が本発明の範囲を外れるため、シアン化ビニル
単量体の2連鎖以上の割合が15モル%を超えてしま
い、良好な熱安定性が得られていない。比較例2および
比較例4では、共重合体の極限粘度が本発明の範囲を外
れるため、熱安定性は優れるが、良好な耐ドローダウン
性が得られていない。比較例3は、その他の共重合可能
な単量体を本発明の範囲を超えて使用したため、本発明
の特徴とする熱安定性が得られていない。
極限粘度が高く、かつ他の重合体の改質剤として好適
な、熱安定性の良好な共重合体が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)芳香族ビニル単量体90〜65重
量%、(B)シアン化ビニル単量体10〜32重量%、
および(C)その他の共重合可能な単量体0〜20重量
%〔ただし、(A)+(B)+(C)=100重量%〕
を共重合し、得られる共重合体の、シアン化ビニル連鎖
のうちシアン化ビニル単量体の2連鎖以上の割合を15
モル%以下、かつ極限粘度を2dl/g以上となすこと
を特徴とする熱安定性の良好な共重合体の製造方法。 - 【請求項2】 (C)その他の共重合可能な単量体が、
25℃における水への溶解性が2重量%以上の親水性単
量体である請求項1記載の熱安定性の良好な共重合体の
製造方法。 - 【請求項3】 親水性単量体の使用割合が0.001〜
20重量%である請求項2記載の熱安定性の良好な共重
合体の製造方法。 - 【請求項4】 乳化剤として脂肪酸のアルカリ金属塩、
重合開始剤として過硫酸塩を用い、かつ重合系内に存在
する(A)芳香族ビニル単量体/(B)シアン化ビニル
単量体の重量比を70/30〜80/20に保持し、乳
化重合する請求項1〜3いずれか1項記載の熱安定性の
良好な共重合体の製造方法。
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---|---|---|---|
JP34445496A JP3256453B2 (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 熱安定性の良好な共重合体からなる改質剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34445496A JP3256453B2 (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 熱安定性の良好な共重合体からなる改質剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10168131A true JPH10168131A (ja) | 1998-06-23 |
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JP34445496A Expired - Fee Related JP3256453B2 (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 熱安定性の良好な共重合体からなる改質剤 |
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JP (1) | JP3256453B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012036173A1 (ja) * | 2010-09-15 | 2012-03-22 | 日本エイアンドエル株式会社 | 熱可塑性樹脂用加工助剤及びそれを含む熱可塑性樹脂組成物 |
JP2017516871A (ja) * | 2015-04-27 | 2017-06-22 | エルジー・ケム・リミテッド | 耐熱san樹脂、その製造方法及びそれを含む耐熱san樹脂組成物 |
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1996
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