JPH10168111A - オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法

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Publication number
JPH10168111A
JPH10168111A JP32835596A JP32835596A JPH10168111A JP H10168111 A JPH10168111 A JP H10168111A JP 32835596 A JP32835596 A JP 32835596A JP 32835596 A JP32835596 A JP 32835596A JP H10168111 A JPH10168111 A JP H10168111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zirconium dichloride
group
catalyst
component
olefin
Prior art date
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Pending
Application number
JP32835596A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Sugano
利彦 菅野
Yasuo Maruyama
康夫 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP32835596A priority Critical patent/JPH10168111A/ja
Publication of JPH10168111A publication Critical patent/JPH10168111A/ja
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 C以上のオレフィンの重合に際し、固体成
分あたりの重合活性を極めて高くすることができ、得ら
れた重合体から触媒成分を除去する必要がないような、
触媒及びそれを用いた重合方法の提供。 【解決手段】 (A)共役五員環配位子を有する4〜6
族遷移金属化合物、(B)酸および塩類の共存下処理を
行って得られた、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層状化
合物および(2)無機珪酸塩の少なくとも一種の化合物、
(C)有機アルミニウム化合物の存在下にオレフィンを
予備重合して得られるオレフィン重合用触媒において、
該触媒が以下の要件を満足する条件下で予備重合を行っ
て得られる、C以上のオレフィン重合用触媒、同触媒
によるオレフィンの重合方法。 (1)各成分の濃度の積(L)が1以上 L=[A]・[B]・[C] ([A]、[B][C]は、g/l、mmol/l、m
mol/l) (2)[A]/[B]≦45(μmol/g)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン重合用触媒
およびオレフィンの重合方法に関し、更に詳しくは炭素
数3以上のオレフィン重合体を高い活性で製造するのに
適し、高分子量で付着性のない粒子性状に優れたオレフ
ィン重合体が得られる重合用触媒ならびに該触媒を用い
たオレフィンの重合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィンを(1)メタロセン(2)担
体(3)有機Al化合物からなる触媒の存在下に、オレ
フィンを予備重合させ、この予備重合触媒を用いててオ
レフィン重合体を製造することは公知である(特開昭6
1−152608号、特開昭63−280703号、特
開平2−84407号、特開平3−234710号、特
開平4−8704号、特開平5−140224号、特開
平5−155930号、特開平5−170823号
等)。
【0003】しかし、これらの方法においては、遷移金
属成分当たりや固体成分当たりの重合活性が不充分なも
のが多く、また得られるオレフィン重合体が低分子量で
あったり、反応器への付着がみられる等の問題があるが
ものが多い。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者は、このような
現状に鑑み鋭意検討した結果、特定の条件下で触媒成分
を接触させてオレフィンを予備重合することが、これら
問題を解決するのに有効であることを見いだし、本発明
に到達した。即ち本発明は、(A)共役五員環配位子を
有する4〜6族遷移金属化合物、(B)酸および塩類の
共存下処理を行って得られた、(1)珪酸塩を除くイオン
交換性層状化合物および(2)無機珪酸塩からなる群より
選ばれた少なくとも一種の化合物、および(C)有機ア
ルミニウム化合物の3成分の存在下にオレフィンを予備
重合して得られるオレフィン重合用触媒において、以下
に示す特定の条件で予備重合を行って得られる、炭素数
3以上のオレフィン重合用触媒、並びに、該重合用触媒
の存在下、炭素数3以上のオレフィンを単独重合または
共重合することを特徴とするオレフィンの重合方法に存
する。
【0005】(1)各成分の濃度の積(L)が1以上で
あること L=[A]・[B]・[C] ([A]、[B]及び[C]は、各成分の濃度を表し、
それぞれの単位は、g/l、mmol/l、mmol/
lである。) (2)[A]/[B]≦45(μmol/g)であるこ
と 以下本発明を詳細に説明する。(本願の原子の周期律
は、1989年にIUPACにより推奨された18族方
式に基ずくものである。)
【0006】本発明の触媒に用いられる(A)成分であ
る、共役五員環配位子を有する4〜6族遷移金属化合物
は、共役五員環配位子を少なくとも1個有する遷移金属
化合物である。このような遷移金属化合物は、それ自身
ならびにそれをオレフィン重合用触媒成分として使用す
ることは既に知られている。
【0007】(A)成分として好ましい化合物は、下記
一般式[1]、[2]および[3]で表される化合物で
ある。 (C55-a1 a)(C55-b2 b)MXY [1] Q(C54-c1 c)(C54-d2 d)MXY [2] Q’(C54-e3 e)ZMXY [3]
【0008】(ここで、Qは二つの共役五員環配位子を
架橋する結合性基を、Q’は共役五員環配位子とZ基を
架橋する結合性基を、Mは周期律表4〜6族遷移金属
を、XおよびYは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン
基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸
素含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素
基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数
1〜20のケイ素含有炭化水素基を、Zは酸素、イオ
ウ、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜40の
ケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜40の窒素含有炭化
水素基または炭素数1〜40のリン含有炭化水素基を示
す。R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数1
〜20の炭化水素基、ハロゲン基、炭素数1〜20のハ
ロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素
含有炭化水素基またはホウ素含有炭化水素基を示す。ま
た、隣接する2個のR1、2個のR2または2個のR3
それぞれ結合してC4〜C10環を形成していてもよい。
a、b、c、dおよびeは、0≦a≦5、0≦b≦5、
0≦c≦4、0≦d≦4、0≦e≦4を満足する整数で
ある。) 2個の共役五員環配位子の間を架橋する結合性基Qおよ
び共役五員環配位子とZ基とを架橋する結合性基Q’
は、具体的には下記のようなものが挙げられる。
【0009】メチレン基、エチレン基のようなアルキレ
ン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデ
ン基、フェニルメチリデン基、ジフェニルメチリデン基
のようなアルキリデン基、ジメチルシリレン基、ジエチ
ルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジフェニルシリ
レン基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニルシリ
レン基、メチル−t−ブチルシリレン基、ジシリレン
基、テトラメチルジシリレン基のようなケイ素含有架橋
基、ジメチルゲルミレン基、ジエチルゲルミレン基、ジ
フェニルゲルミレン基、メチルフェニルゲルミレン基の
ようなゲルマニウム含有架橋基、アルキルフォスフィ
ン、アミン等である。これらのうち、アルキレン基、ア
ルキリデン基、およびケイ素含有架橋基が特に好ましく
用いられる。
【0010】上記一般式において、(C55-a1 a)、
(C55-b2 b)、(C54-c1 c)、(C5
4-d2 d)及び(C54-e3 e)で示される共役五員環
配位子は、同一または異なっていてもよい。R1、R2
びR3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル、ノニル、デシル、フェニル、クロロメチル、
クロロエチル基等のハロゲン基を含有していてもよい炭
素数1〜20の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、沃素
等のハロゲン基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノ
キシ、ペンタメチルフェノキシ基等のアリールオキシ
基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニ
ルシリル基等のケイ素含有炭化水素基、または、リン含
有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水
素基である。R1(あるいはR2、R3)が複数個存在す
るときは、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0011】また、2個のR1、2個のR2または2個の
3がシクロペンタジェニル環の隣接する炭素原子に存
在する場合は、相互に結合してC4〜C10環を形成し、
インデニル、テトラヒドロインデニル、フルオレニル、
オクタヒドロフルオレニル、アズレニル、ヘキサヒドロ
アズレニル基等となってもよい。a、b、c、dおよび
eは、0≦a≦5、0≦b≦5、0≦c≦4、0≦d≦
4、0≦e≦4を満足する整数である。
【0012】Mは、周期律表4〜6族遷移金属のチタニ
ウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン等で
ある。好ましくは、チタニウム、ジルコニウム、ハフニ
ウムであり、特にはチタニウム、ジルコニウムが好まし
い。Zは、酸素(−O−)、イオウ(−S−)、炭素数
1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、炭素数1
〜20、好ましくは1〜12のチオアルコキシ基、炭素
数1〜40、好ましくは1〜18のケイ素含有炭化水素
基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18の窒素含有炭
化水素基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18のリン
含有炭化水素基であり、Z基の一部が結合性基である
Q’基と結合しているものである。
【0013】XおよびYは、それぞれ水素、ハロゲン
基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素
基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ
基、アルキルアミド基、炭素数1〜20、好ましくは1
〜12のリン含有炭化水素基、炭素数1〜20、好まし
くは1〜12のケイ素含有炭化水素基等である。XとY
は同一でも異なっていてもよい。これらのうちハロゲン
基、炭化水素基およびアルキルアミド基が好ましい。
【0014】Mがジルコニウムである場合のこの遷移金
属化合物の具体例は、式[1]に相当するものとして
は、ビス(2−フェニルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス{2−(3,5−ジトリフルオロメチルフ
ェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド等が例示
される。
【0015】式[2]に相当するものとしては、メチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムモノハイドライドモ
ノクロリド、エチレンビス(インデニル)メチルジルコ
ニウムモノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジル
コニウムモノメトキシドモノクロ−4−リド、エチレン
ビス(インデニル)ジルコニウムジエトキシド、エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレン
ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジル
コニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−エ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビ
ス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロ
リド、エチレンビス(2,4,7−トリメチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチ
ル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(2−エチル−4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチ
ル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、エチレン(2−メチル−4−t
−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−
5’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、エチレン(2,3,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリ
デンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(2−メチル
−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−t−
ブチル−5’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムクロリドヒドリド、メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、メチレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジフェニル、メチレン(シクロペンタジエニル)(ト
リメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、メチレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド?A
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,
4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン
(2−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニ−5
−ル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3
−t−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−t−
ブチルシクロペンタジェニル)(2−メチル−4−フェ
ニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピ
リデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、エチレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチ
レン(2,5−ジエチルシクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキ
シリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(2,5−
ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メ
チレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、エチレンビス(4−メチルアズ
レニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,
4−ジメチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−エチル−4
−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチ
レンビス(2−メチル−4−フェニルヘキサヒドロアズ
レニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−
メチル−4−イソプロピルアズレニル)ジルコニウムジ
クロリド、シクロヘキシリデンビス(2,4,4,−ト
リメチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒ
ドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(2,4,7−トリメチ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
ビス(2−メチル−4,4−ジメチル−4,5,6,7
−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−ジメチル
−シラ−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メ
チル−4.5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジル
コニウムジメチル、ジメチルシリレンビス(2−メチル
−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズ
レニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−
メチル−4,4−ジフェニルアズレニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−
イソプロピロアズレニル)ジルコニウムジクロリド、フ
ェニルメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(2−メチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチル
シリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジ
クロリド、フェニルメチルシリレン(2,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメ
チルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジ
エニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシ
リレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス
(2,4,4−トリメチルアズレニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、テトラメチルジシリレンビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルジシ
リレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、テトラメチルジシリレン(3−メチルシクロペ
ンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,
4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(トリエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(テトラエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t
−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロ
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レン(2−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,
5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2−エチ
ルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレン(2,5−ジエチルシ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジエチルシリレン(2−メチルシクロペンタ
ジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,5−ジ
メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレン(ジエチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ
−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(オ
クタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレン(ジメチルシクロペンタジエニル)(オ
クタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレン(エチルシクロペンタジエニル)(オク
タヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルシリレン(ジエチルシクロペンタジエニル)(オク
タヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルゲルミレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルゲルミレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲ
ルミレンビス(2,4,4−トリメチルアズレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、フェニルホスフィノビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルアミノビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルアミ
ノ(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス{4−(3−メチル−1
−フェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレンビス{4−(3−メチル−1−フェニ
ル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス{4−(3−メチル−1−フェニル)インデ
ニル}ジルコニウムビス(ジメチルアミド)、ジメチル
シリレンビス{4−(3−エチル−1−フェニル)イン
デニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス[4−{3−メチル−1−(2−ナフチル)}インデ
ニル]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
[4−{3−メチル−1−(3−メチルフェニル)}イ
ンデニル]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
ビス[4−{3−メチル−1−(3,5−ジメチルフェ
ニル)}インデニル]ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルゲルミレンビス{4−(3−メチル−1−フェニル)
インデニル}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス
{4−(7−t−ブチル)インデニル}ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルシリレンビス{4−(2−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス
{4−(2,7−ジメチルインデニル)}ジルコニウム
ジクロリド等が例示される。
【0016】式[3]に相当するものとしては、ペンタ
メチルシクロペンタジエニル−ビス(フェニル)アミド
ジルコニウムジクロリド、インデニル−ビス(フェニ
ル)アミドジルコニウムジクロリド、ペンタメチルシク
ロペンタジエニル−ビス(トリメチルシリル)アミドジ
ルコニウムジクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエ
ニルフェノキシジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レン(テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニルア
ミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)t−ブチルアミドジル
コニウムジクロリド、ジメチルシリレン(インデニル)
シクロヘキシルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレン(テトラヒドロインデニル)デシルアミノジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テトラヒド
ロインデニル)((トリメチルシリル)アミノ)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルゲルミレン(テトラメチル
シクロペンタジエニル)(フェニル)アミノジルコニウ
ムジクロリド等が例示される。
【0017】また、チタニウム化合物、ハフニウム化合
物等の他の第4、5、6族遷移金属化合物についても、
上記と同様の化合物が挙げられる。更に、これらの混合
物を用いてもよい。また更に、公知の三塩化チタンを主
成分とする固体触媒やマグネシウム、チタン、ハロゲン
を必須成分として含有する担体担持型触媒と同時に用い
ることもできる。
【0018】本発明において、(B)成分として、(1)
珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物および(2)無機珪
酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物を
用いる。珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物は、イオ
ン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平
行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有す
るイオンが交換可能なものを言う。
【0019】珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物は、
六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2 型、
CdI2 型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化
合物等を例示することができる。このような結晶構造を
有するイオン交換性層状化合物の具体例としては、α−
Zr(HAsO4 2 ・H2 O、α−Zr(HPO4
2 、α−Zr(KPO4 2 ・3H2 O、α−Ti(H
PO4 2 、α−Ti(HAsO4 2 ・H2 O、α−
Sn(HPO4 2 ・H2 O、γ−Zr(HP
4 2、γ−Ti(HPO4 2 、γ−Ti(NH4
PO4 2 ・H2 O等の多価金属の結晶性酸性塩があげ
られる。
【0020】無機珪酸塩としては、粘土、粘土鉱物、ゼ
オライト、珪藻土等が挙げられる。これらは、合成品を
用いてもよいし、天然に産出する鉱物を用いてもよい。
粘土、粘土鉱物の具体例としては、アロフェン等のアロ
フェン族、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、
アノーキサイト等のカオリン族、メタハロイサイト、ハ
ロイサイト等のハロイサイト族、クリソタイル、リザル
ダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイ
ト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サ
ポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュ
ライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイ
ト、海緑石等の雲母鉱物、アタパルジャイト、セピオラ
イト、パイゴルスカイト、ベントナイト、木節粘土、ガ
イロメ粘土、ヒシンゲル石、パイロフィライト、リョク
デイ石群等が挙げられる。これらは混合層を形成してい
てもよい。
【0021】人工合成物としては、合成雲母、合成ヘク
トライト、合成サポナイト、合成テニオライト等が挙げ
られる。(B)成分の具体例のうち好ましくは、デイッ
カイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等
のカオリン族、メタハロサイト、ハロサイト等のハロサ
イト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト
等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイ
デライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト
等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュラ
イト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱
物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合
成テニオライトが挙げられ、特に好ましくはモンモリロ
ナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイ
ト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バー
ミキュライト等のバーミキュライト鉱物、合成雲母、合
成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが
挙げられる。
【0022】これら、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層
状化合物および(2)無機珪酸塩からなる群より選ばれた
少なくとも一種の化合物は、そのまま用いてもよいが、
塩酸、硝酸、硫酸等による酸処理および/または、Li
Cl、NaCl、KCl、CaCl2 、MgCl2 、M
gSO4 、ZnSO4 、Ti(SO4 2 、Zr(S
4 2 、Al2 (SO4 3 等の塩類処理を行った
ほうが好ましい。また、粉砕や造粒等の形状制御を行っ
てもよく、粒子性状に優れたオレフィン重合体を得るた
めには、造粒することが好ましい。
【0023】上記(B)成分は、通常脱水乾燥してから
用いる。本発明の(C)成分として用いられる有機アル
ミニウム化合物の例は、 AlR4 m3-m
【0024】(式中、R4は炭素数1〜20の炭化水素
基、Xは水素、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、mは0<m≦3の数)で示される化合物であり、
具体的にはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム等のトリアルキルアルミニウムまたはジエチ
ルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウム
エトキシド等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキ
ルアルミニウムである。またこの他、メチルアルミノキ
サン等のアルミノキサン等も使用できる。これらを混合
して用いてもよい。これらのうち特にトリアルキルアル
ミニウムが好ましい。
【0025】本発明では、(A)成分、(B)成分、
(C)成分を接触させ、得られたものにオレフィンを予
備重合して触媒を得る。この際、(A)成分、(B)成
分、(C)成分の接触順は特に限定されない。接触は窒
素等の不活性ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行って
もよいが、予備重合の形態としては、通常スラリー重合
である。
【0026】本発明においては、予備重合時の(A)成
分、(B)成分及び(C)成分の濃度を、それぞれg/
l、mmol/l、mmol/lで表した場合に、その
濃度の積が1以上、好ましくは1〜100の高濃度にす
る必要がある。低濃度であると、高活性な触媒が得られ
ない。また、本発明においては、上記の条件に加えて、
予備重合時に、成分(B)の濃度に対する、成分(A)
の濃度の比(尚、単位は同上)[A]/[B]が、45
μmol/g以下、好ましくは1〜45μmol/g、
更に好ましくは5〜30μmol/g、であることが必
要である。この値が大きすぎると、反応器への付着性の
増大や分子量の低下が見られ好ましくない。
【0027】接触時間は通常1分〜10時間程度から選
ばれる。接触温度は−50℃〜100℃、好ましくは0
℃〜70℃である。触媒各成分の使用量は、(C)成分
は、(B)成分1gあたり、0.01〜10000mm
ol、好ましくは0.1〜100mmolである。ま
た、(A)成分中の遷移金属と(C)成分中のアルミニ
ウムの原子比が1:0.01〜1000000、好まし
くは、0.1〜100000である。これらの中から、
各条件式を満たすように選択すればよい。
【0028】触媒各成分の接触時、または接触後にポリ
エチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミ
ナ等の無機酸化物の固体を共存させるか、接触させても
よい。予備重合で用いられるオレフィンとしては、エチ
レン、プロピレン、1ーブテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−
ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等が挙げられ
る。
【0029】予備重合温度は、−50〜100℃であ
り、予備重合時間は、0.01〜10時間程度である。
また、予備重合は、固体触媒1gあたり、0.01〜1
000g、好ましくは、0.1〜100gの重合体が生
成するように行うことが望ましい。この様にして得られ
た触媒は、そのまま洗浄せずに用いてもよく、洗浄した
後に用いてもよい。
【0030】また、必要に応じて新たに(C)成分を組
合せて用いてもよい。この際に用いられる(C)成分の
量は、(A)成分中の遷移金属に対する(C)成分中の
アルミニウムの原子で1:0〜10000になるように
選ばれる。重合に用いられる炭素数3以上のオレフィン
としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3
−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、ビ
ニルシクロアルカン、スチレンあるいはこれらの誘導体
等が挙げられる。また、重合は単独重合のほか、通常公
知のエチレンやその他の炭素数3以上のオレフィンとの
ランダム共重合やブロック共重合にも適用できる。
【0031】重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭
化水素や液化α−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは
不存在下に行われる。温度は、−50℃〜250℃であ
り、圧力は特に制限されないが、好ましくは常圧〜20
00kg/cm2の範囲である。また、重合系内に分子
量調節剤として水素を存在させてもよい。
【0032】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに具体的の
説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら
実施例によって制約を受けるものではない。なお、以下
の触媒合成工程および重合工程は、すべて精製窒素雰囲
気下で行った。また溶媒はMS−4Aで脱水した後、精
製窒素でバブリングして脱気したものを用いた。実施例
において、メルトフローインデックス(MFRとして示
す。単位はg/10min)はASTM−D−1238
に従って測定した。
【0033】(実施例−1) (1)(A)成分の合成(ジメチルシリレンビス(2−
メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロ
リド) 以下の反応は全て不活性ガス雰囲気下で行い、また、反
応溶媒は予め乾燥したものを使用した。
【0034】2−メチルアズレン2.22gをヘキサン
30mlに溶かし、フェニルリチウムのシクロヘキサン
−ジエチルエーテル溶液15.6ml(1.0等量)を
0℃で少しずつ加えた。この溶液を室温で1時間攪拌し
た後、−78℃に冷却しテトラヒドロフラン30mlを
加えた。この溶液にジメチルジクロロシラン0.95m
lを加え、室温まで昇温し、さらに50℃で1.5時間
加熱した。この後、塩化アンモニウム水溶液を加え、分
液した後有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶
媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン−ジクロロメタン 5:
1)で精製するとジメチルビス{1−(2−メチル−4
−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニル)}シラン
1.48gが得られた。
【0035】上記で得られたジメチルビス{1−(2−
メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニ
ル)}シラン 768mgをジエチルエーテル15ml
に溶かし、−78℃でノルマルブチルリチウムのヘキサ
ン溶液1.98ml(1.64mol/L)を滴下し、
徐々に昇温して室温で12時間攪拌した。減圧下溶媒留
去した後、得られた固体をヘキサンで洗浄し減圧乾固し
た。これにトルエン・ジエチルエーテル(40:1)2
0mlを加え、−60℃で四塩化ジルコニウム325m
gを加え、徐々に昇温し室温で15時間攪拌した。得ら
れた溶液を減圧下濃縮し、ヘキサンを加えて再沈殿させ
るとジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル
アズレニル)ジルコニウムジクロリドのジアステレオマ
ー混合物150mgが得られた。
【0036】ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−
フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドのジアス
テレオマー混合物全量を塩化メチレン5mlに溶解し、
100W高圧水銀ランプを有するパイレックスガラス製
の反応器に導入した。この溶液を攪拌しながら常圧下1
0分間光照射(300nm〜600nm)した後、塩化
メチレンを減圧下留去した。得られた黄褐色固体にトル
エン7mlを加え攪拌した後静置すると黄色固体が沈殿
し上澄み液を除いた。さらに同様の操作をトルエン1m
l、1ml、ヘキサン1mlで行った後、得られた固形
物を減圧下乾固すると、ジメチルシリレンビス(2−メ
チル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリ
ドの単一のジアステレオマー75mgが得られた。
【0037】(2)(B)成分の製造 市販のモンモリロナイト(クニミネ工業社製、クニピア
F)8kgを振動ボールミルで4時間粉砕し、MgCl
2・6H2O 10kgを溶解させた脱塩水50リットル
中に分散させて、80℃で1時間攪拌した。得られた固
体成分を水洗した後、8.2%の塩酸水溶液56リット
ル中に分散させて90℃で2時間攪拌し、脱塩水で水洗
した。この化学処理されたモンモリロナイト4.6kg
の水スラリーを固形分濃度15.2%に調製し、スプレ
ードライヤーにより噴霧造粒を行って球状の造粒モンモ
リロナイトを得た。
【0038】上記で得られた造粒モンモリロナイトを
5.3g採取し、減圧下200℃で2時間の加熱脱水処
理を行った。ついでトルエン10mlを加えた後、トリ
エチルアルミニウム1.2mlを添加し室温で1時間反
応させた。反応後、トルエン50mlで2回洗浄した後
トルエンスラリーとして(B)成分を得た。
【0039】(3)触媒成分の接触 (2)で得られた(B)成分を3ml(固体成分として
95mg)採取し、ジメチルシリレンビス(2−メチル
−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドの
トルエン溶液(1.8μmol/ml)を0.8ml添
加した。ついでトリイソブチルアルミニウムのトルエン
溶液(0.01mmol/ml)を1.5ml添加し、
室温で5分接触させた。この時の各成分の濃度積Lは1
4であり、[A]/[B]=15μmol/gであっ
た。その後、攪拌下プロピレンを流通させながら昇温し
70℃で1時間のプロピレン予備重合を行った。
【0040】(4)プロピレン重合 2Lオートクレーブにトリイソブチルアルミニウムのト
ルエン溶液(0.5mmol/ml)を1ml加え、液
化プロピレン1400mlを導入した後、(1)で得ら
れた予備重合触媒を全量加え、攪拌下昇温して80℃で
1時間重合を行った。その後未反応のプロピレンをパー
ジして、重合を停止させた。得られたプロピレン重合体
は166gであった。固体成分1g・1時間あたりの重
合体生成量は、1750gであり、遷移金属成分1g・
1時間あたりの重合体生成量は176000gであっ
た。また、重合体のMFRは13.2であった。
【0041】(比較例−1) (1)触媒成分の接触 実施例−1(3)において、各触媒成分の接触の際、ト
ルエンを16ml加えた以外は実施例−1(3)と同様
にして行った。この時の各成分の濃度積Lは0.2であ
り、[A]/[B]=15μmol/gであった。 (2)プロピレン重合 実施例−1(4)において、(1)で得られた予備重合
触媒を全量用いた以外は実施例−1(4)と同様にして
プロピレンの重合を行った。得られたプロピレン重合体
は48gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合
体生成量は、510gであり、遷移金属成分1g・1時
間あたりの重合体生成量は51000gであった。ま
た、重合体のMFRは13.5であった。
【0042】(比較例−2) (1)触媒成分の接触 実施例−1(3)において、各触媒成分の接触の際、ト
ルエンを8ml加えた以外は実施例−1(3)と同様に
して行った。この時の各成分の濃度積Lは0.9であ
り、[A]/[B]=15μmol/gであった。 (2)プロピレン重合 実施例−1(4)において、(1)で得られた予備重合
触媒を全量用いた以外は実施例−1(4)と同様にして
プロピレンの重合を行った。得られたプロピレン重合体
は90gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合
体生成量は、950gであり、遷移金属成分1g・1時
間あたりの重合体生成量は95000gであった。ま
た、重合体のMFRは13.8であった。
【0043】(比較例−3) (1)触媒成分の接触 実施例−1(3)において、ジメチルシリレンビス(2
−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジク
ロリドのトルエン溶液(1.8μmol/ml)を3.
4ml、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液
(0.01mmol/ml)を6ml添加した以外は、
実施例−1(3)と同様にして行った。この時の各成分
の濃度積Lは18であり、[A]/[B]=64μmo
l/gであった。
【0044】(2)プロピレン重合 実施例−1(4)において、(1)で得られた予備重合
触媒を全量用いた以外は実施例−1(4)と同様にして
プロピレンの重合を行った。得られたプロピレン重合体
は170gであった。固体成分1g・1時間あたりの重
合体生成量は、1790gであり、遷移金属成分1g・
1時間あたりの重合体生成量は42000gであった。
また、重合体のMFRは28.4であり、反応器への付
着が認められた。
【0045】(実施例−4〜8、比較例−4) (1)触媒成分の接触 実施例−1(2)で得られた(B)成分を3ml(固体
成分として95mg)用い、(A)成分としてジメチル
シリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)
ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(1.8μmo
l/ml)を、(C)成分としてトリイソブチルアルミ
ニウムのトルエン溶液(0.01mmol/ml)を用
いて、表−1に示したように、(A)および(C)成分
の量を変えて室温で5分接触させた。
【0046】(2)プロピレン重合 2Lオートクレーブに(1)で得られた触媒を全量加
え、液化プロピレン100mlを導入して、攪拌下室温
で5分間予備重合を行った。ついでトリイソブチルアル
ミニウムのトルエン溶液(0.5mmol/ml)を1
ml加え、液化プロピレン1300mlを導入し、80
℃に昇温後80℃で1時間重合を行った。その後未反応
のプロピレンをパージして、重合を停止させた。重合結
果を表−1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例−9) (1)(A)成分の合成(ジメチルシリレンビス(2−
メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロ
リド) 上記錯体の合成は、Organometallics
1994,13,954−963に記載の方法と同様に
して行った。
【0049】(2)(B)成分の製造 市販の合成雲母(コープケミカル社製、ME−100)
の粉砕品5kgを、ZnSO4・7H2O 1kgを溶解
させた脱塩水25リットル中に分散させて、室温で1時
間攪拌した。その後脱塩水で洗浄し、水スラリー液とし
た後、スプレードライヤーにより噴霧造粒を行って球状
の造粒合成雲母を得た。上記で得られた造粒合成雲母
1.05gを採取し、減圧下200℃で2時間の加熱脱
水処理を行った。その後トルエン90mlを加えてスラ
リーとして(B)成分を得た。
【0050】(3)触媒成分の接触 (2)で得られた(B)成分を9ml(固体成分として
100mg)採取し、トリエチルアルミニウムのトルエ
ン溶液(0.05mmol/ml)を1ml添加した。
ついでジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液
(3μmol/ml)を1ml添加し、室温で10分接
触させた。この時の各成分の濃度積Lは11であり、
[A]/[B]=30μmol/gであった。その後、
撹拌下、プロピレンを流通させながら昇温し70℃で1
時間のプロピレンの予備重合を行った。
【0051】(4)プロピレン重合 2Lオートクレーブにトリエチルアルミニウムのトルエ
ン溶液(0.5mmol/ml)を1ml加え、液化プ
ロピレン1400mlを導入した後、(3)で得られた
触媒を全量加え、攪拌下昇温して70℃で1時間重合を
行った。その後未反応のプロピレンをパージして、重合
を停止させた。得られたプロピレン重合体は124gで
あった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量
は、1240gであり、遷移金属成分1g・1時間あた
りの重合体生成量は66000gであった。
【0052】(実施例−10) (1)触媒成分の接触 実施例−9(3)において、各触媒成分の接触の際、ト
ルエンを10ml加えた以外は実施例−9(3)と同様
にして行った。この時の各成分の濃度積Lは1.6であ
り、[A]/[B]=30μmol/gであった。 (2)プロピレン重合 実施例−9(4)において、(1)で得られた触媒を全
量用いた以外は実施例−9(4)と同様にしてプロピレ
ンの重合を行った。得られたプロピレン重合体は66g
であった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量
は、660gであり、遷移金属成分1g・1時間あたり
の重合体生成量は35000gであった。
【0053】(比較例−5) (1)触媒成分の接触 実施例−9(3)において、各触媒成分の接触の際、ト
ルエンを19ml加えた以外は実施例−9(3)と同様
にして行った。この時の各成分の濃度積Lは0.6であ
り、[A]/[B]=30μmol/gであった。 (2)プロピレン重合 実施例−9(4)において、(1)で得られた触媒を全
量用いた以外は実施例−9(4)と同様にしてプロピレ
ンの重合を行った。得られたプロピレン重合体は25g
であった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量
は、250gであり、遷移金属成分1g・1時間あたり
の重合体生成量は13000gであった。
【0054】(比較例−6) (1)触媒成分の接触 実施例−9(3)において、予備重合を行わなかった以
外は実施例−9(3)と同様にして行った。 (2)プロピレン重合 実施例−9(4)において、(1)で得られた触媒を全
量用いた以外は実施例−9(4)と同様にしてプロピレ
ンの重合を行った。得られたプロピレン重合体は55g
であった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量
は、550gであり、遷移金属成分1g・1時間あたり
の重合体生成量は29000gであった。また、反応器
への付着は多いものであった。
【0055】
【発明の効果】本発明の触媒およびそれを用いた重合方
法によれば、炭素数3以上のオレフィンの重合に際し、
固体成分あたりおよび遷移金属成分あたりの重合活性を
極めて高くすることができ、得られた重合体から触媒成
分を除去する必要がないことや、高分子量の重合体が得
られ、かつ反応器への付着がないため工業的に有用であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)共役五員環配位子を有する4〜6
    族遷移金属化合物、(B)酸および塩類の共存下処理を
    行って得られた、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層状化
    合物および(2)無機珪酸塩からなる群より選ばれた少な
    くとも一種の化合物、および(C)有機アルミニウム化
    合物の3成分の存在下にオレフィンを予備重合して得ら
    れるオレフィン重合用触媒において、該触媒が以下の要
    件を満足する条件下で予備重合を行って得られることを
    特徴とする、炭素数3以上のオレフィン重合用触媒。 (1)各成分の濃度の積(L)が1以上であること L=[A]・[B]・[C] ([A]、[B]及び[C]は、各成分の濃度を表し、
    それぞれの単位は、g/l、mmol/l、mmol/
    lである。) (2)[A]/[B]≦45(μmol/g)であるこ
  2. 【請求項2】 予備重合の形態が、スラリー重合である
    ことを特徴とする、請求項1記載のオレフィン重合用触
    媒。
  3. 【請求項3】 要件(2)が、[A]/[B]≦(μm
    ol/g)30であることを特徴とする、請求項1記載
    のオレフィン重合用触媒。
  4. 【請求項4】 (C)成分が、一般式 AlR4 m3-m (式中、R4は炭素数1〜20の炭化水素基、Xは水
    素、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、mは
    0<m≦3の数)で示される化合物であることを特徴と
    する、請求項1記載のオレフィン重合用触媒。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のオレフィン重合用触媒の
    存在下、炭素数3以上のオレフィンを単独重合または共
    重合することを特徴とするオレフィンの重合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6353064B1 (en) 1999-04-01 2002-03-05 Bayer Aktiengesellschaft Supported catalysts with a donor-acceptor interaction

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