JPH10167907A - 害虫防除成型品 - Google Patents
害虫防除成型品Info
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- JPH10167907A JPH10167907A JP35591396A JP35591396A JPH10167907A JP H10167907 A JPH10167907 A JP H10167907A JP 35591396 A JP35591396 A JP 35591396A JP 35591396 A JP35591396 A JP 35591396A JP H10167907 A JPH10167907 A JP H10167907A
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- JP
- Japan
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- resin
- pest control
- insect
- chemicals
- thermoplastic resin
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- Catching Or Destruction (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱可塑性樹脂の溶融時に防虫剤を添加して害
虫防除成型品を得るに当たり、安全性に優れ、熱分解に
よる効力の低下、樹脂の着色、作業時の悪臭の発生、樹
脂の物性変化がなく、害虫に対する優れた忌避性を有す
る樹脂成型品を提供する。 【構成】 一般式(1) ROOC(CH2)nCOOR・・・・ (1) (式中、Rは炭素数1〜8の飽和アルキル残基、nは5
〜18の整数を表す。)で示される二塩基酸飽和ジアル
キルエステルのうちから選ばれた1種又は2種以上より
なる薬剤に、エトフェンプロックスを1〜50部を併
用、またエトフェンプロックスには効力増強剤の1種又
は2種以上を2〜10倍量添加して更に害虫防除性の向
上と相互に相乗作用の得られた薬剤を熱可塑性樹脂の溶
融時に配合した後、成型してなる害虫防除成型品
虫防除成型品を得るに当たり、安全性に優れ、熱分解に
よる効力の低下、樹脂の着色、作業時の悪臭の発生、樹
脂の物性変化がなく、害虫に対する優れた忌避性を有す
る樹脂成型品を提供する。 【構成】 一般式(1) ROOC(CH2)nCOOR・・・・ (1) (式中、Rは炭素数1〜8の飽和アルキル残基、nは5
〜18の整数を表す。)で示される二塩基酸飽和ジアル
キルエステルのうちから選ばれた1種又は2種以上より
なる薬剤に、エトフェンプロックスを1〜50部を併
用、またエトフェンプロックスには効力増強剤の1種又
は2種以上を2〜10倍量添加して更に害虫防除性の向
上と相互に相乗作用の得られた薬剤を熱可塑性樹脂の溶
融時に配合した後、成型してなる害虫防除成型品
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂に安全性
に優れた害虫防除性を付与する樹脂成型品に関する。更
に詳しくは二塩基酸飽和ジアルキルエステルとエトフェ
ンプロックス単独又は、これに効力増強剤を併用した薬
剤を配合することによって、防虫性に相乗効果を発揮で
きる薬剤を熱可塑性樹脂に練り込み、応用した害虫防除
性を有する樹脂成型品で、衣類その他多くの繊維製品、
フィルム、シート及び他の樹脂成型品に応用して、安全
で、長期間防除効果を発揮する害虫防除樹脂成型品に関
する。
に優れた害虫防除性を付与する樹脂成型品に関する。更
に詳しくは二塩基酸飽和ジアルキルエステルとエトフェ
ンプロックス単独又は、これに効力増強剤を併用した薬
剤を配合することによって、防虫性に相乗効果を発揮で
きる薬剤を熱可塑性樹脂に練り込み、応用した害虫防除
性を有する樹脂成型品で、衣類その他多くの繊維製品、
フィルム、シート及び他の樹脂成型品に応用して、安全
で、長期間防除効果を発揮する害虫防除樹脂成型品に関
する。
【0002】
【従来の技術】害虫に対する防除方法として、最も一般
的で簡単な方法は、防虫剤の応用である。しかし、防虫
剤として使用される薬剤は、安全性の面に問題があっ
た。最近は、化学の進歩により防虫剤の効力の増強と共
に有害性を少しでも減少できるよう懸念の努力がなされ
て、その効果も現われつつある。防虫剤の開発当初は防
虫効果が優先されたことから、燐化合物のような有害性
を有する防虫剤も家庭内で広く使用されていた。
的で簡単な方法は、防虫剤の応用である。しかし、防虫
剤として使用される薬剤は、安全性の面に問題があっ
た。最近は、化学の進歩により防虫剤の効力の増強と共
に有害性を少しでも減少できるよう懸念の努力がなされ
て、その効果も現われつつある。防虫剤の開発当初は防
虫効果が優先されたことから、燐化合物のような有害性
を有する防虫剤も家庭内で広く使用されていた。
【0003】そしてこれらの防虫剤の使用が各方面にお
いて応用されるようになった。特に家庭用に重点が置か
れ、その使用量も増大されるようになったことから、化
合物の有する有害性が憂慮され、更に毒性の低い防虫剤
が要求されるようになった。開発当初の防虫剤は、天然
の除虫菊の主成分であるピレトリンの合成に関する研究
が盛んに行われ、数々のピレスロイド系化合物が発表さ
れた。またもう一方ではピレスロイド系化合物とは違っ
た防虫剤も研究が進められ、エトフェンプロックスもそ
の一つとして研究開発された。
いて応用されるようになった。特に家庭用に重点が置か
れ、その使用量も増大されるようになったことから、化
合物の有する有害性が憂慮され、更に毒性の低い防虫剤
が要求されるようになった。開発当初の防虫剤は、天然
の除虫菊の主成分であるピレトリンの合成に関する研究
が盛んに行われ、数々のピレスロイド系化合物が発表さ
れた。またもう一方ではピレスロイド系化合物とは違っ
た防虫剤も研究が進められ、エトフェンプロックスもそ
の一つとして研究開発された。
【0004】エトフェンプロックスの効力を一段と増強
することのできる効力増強剤も、多数開発されたことに
より殺虫剤の効力と共に安全性も高まった。効力増強剤
としてはピペロニルブトキサイド、N,N−ジエチル−
3−メチルベンズアミド、オクタクロルジプロピルエー
テル、イソボルニルチオシアノアセテート、N−オクチ
ルビシクルヘプタン−カルボキシイミドの1種または2
種以上を2〜10倍量加えることにより防虫効力を増強
することができる。
することのできる効力増強剤も、多数開発されたことに
より殺虫剤の効力と共に安全性も高まった。効力増強剤
としてはピペロニルブトキサイド、N,N−ジエチル−
3−メチルベンズアミド、オクタクロルジプロピルエー
テル、イソボルニルチオシアノアセテート、N−オクチ
ルビシクルヘプタン−カルボキシイミドの1種または2
種以上を2〜10倍量加えることにより防虫効力を増強
することができる。
【0005】熱可塑性樹脂は、加工が容易であるために
繊維、綿、フィルム、シート等種々の成型品として、そ
の応用範囲は非常に広い。特に繊維製品は、衣類をはじ
め布団、シーツ等の寝具類、カーテン、室内装飾品やカ
ーペット、畳等の敷物のほか合成綿やクッション材とし
ての使用量も多い。
繊維、綿、フィルム、シート等種々の成型品として、そ
の応用範囲は非常に広い。特に繊維製品は、衣類をはじ
め布団、シーツ等の寝具類、カーテン、室内装飾品やカ
ーペット、畳等の敷物のほか合成綿やクッション材とし
ての使用量も多い。
【0006】これらの完成品には使用に際して害虫の繁
殖を阻止する目的で忌避性を有する薬剤の加工を施すこ
とにより目的に達することができるようになった。従来
は、これらの樹脂成型品の表面加工が一般的であった
が、加工に使用された防虫剤が空気による酸化あるいは
紫外線の影響を受けて効力が減退すること、あるいは使
用中の表面摩擦や水洗等による薬剤の脱落などの関係か
ら長期間安定した防虫効果が維持できない。その改良法
として樹脂に直接練り込む方法が検討されるようになっ
た。
殖を阻止する目的で忌避性を有する薬剤の加工を施すこ
とにより目的に達することができるようになった。従来
は、これらの樹脂成型品の表面加工が一般的であった
が、加工に使用された防虫剤が空気による酸化あるいは
紫外線の影響を受けて効力が減退すること、あるいは使
用中の表面摩擦や水洗等による薬剤の脱落などの関係か
ら長期間安定した防虫効果が維持できない。その改良法
として樹脂に直接練り込む方法が検討されるようになっ
た。
【0007】しかしながら熱可塑性樹脂の加熱溶融時に
防虫剤を添加する方法の問題点として、例えば熱分解に
よる効力の低下、樹脂の着色、作業時の悪臭発生、樹脂
の物性変化等が挙げられる。特に溶融温度が200℃以
上になると防虫剤もその影響を受けやすくなる。
防虫剤を添加する方法の問題点として、例えば熱分解に
よる効力の低下、樹脂の着色、作業時の悪臭発生、樹脂
の物性変化等が挙げられる。特に溶融温度が200℃以
上になると防虫剤もその影響を受けやすくなる。
【0008】防虫剤成分の多くは、その化学構造式中に
硫黄、窒素、燐、ハロゲン原子を含有するものに優れた
性能を有するものが多いが、これらの化合物は、以上に
述べた欠点を有するものが多い。これらの化合物の中に
あって熱安定性が良好で防虫性にも優れた化合物が発見
された。
硫黄、窒素、燐、ハロゲン原子を含有するものに優れた
性能を有するものが多いが、これらの化合物は、以上に
述べた欠点を有するものが多い。これらの化合物の中に
あって熱安定性が良好で防虫性にも優れた化合物が発見
された。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性樹
脂の溶融時に防虫剤を添加して、種々の害虫防除成型品
を得るにあたり安全性に優れ、熱分解による効力の低
下、樹脂の着色、作業時の悪臭発生が少なく、しかも害
虫に対しては優れた忌避性能を有する樹脂成型品を得る
ことを目的とするものである。
脂の溶融時に防虫剤を添加して、種々の害虫防除成型品
を得るにあたり安全性に優れ、熱分解による効力の低
下、樹脂の着色、作業時の悪臭発生が少なく、しかも害
虫に対しては優れた忌避性能を有する樹脂成型品を得る
ことを目的とするものである。
【0010】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、以上の課
題を解決するため、脂肪族系二塩基酸飽和ジアルキルエ
ステル誘導体の応用について検討を行なった結果、しゅ
う酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、コハク酸、アゼライン酸、セバチン酸、ノ
ナン−ジカルボン酸、ウンデカン−ジカルボン酸等の二
塩基酸においてその効果が認められた。下記一般式
(1) ROOC(CH2)nCOOR・・・・ (1) で示される化合物のn=5のピメリン酸、n=6のコハ
ク酸、n=7のアゼライン酸、n=8のセバシン酸のよ
うにジアルキルエステルのアルキル基の炭素数において
1〜8のものが防虫性に優れている化合物であること
は、特開平7−176905に開示されている。しか
し、本発明に関する脂肪族系二塩基酸飽和ジアルキルエ
ステルとエトフェンプロックスの2種類の配合薬剤によ
り得られる防虫性の相乗効果に関して、未だ発表を見な
い。
題を解決するため、脂肪族系二塩基酸飽和ジアルキルエ
ステル誘導体の応用について検討を行なった結果、しゅ
う酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、コハク酸、アゼライン酸、セバチン酸、ノ
ナン−ジカルボン酸、ウンデカン−ジカルボン酸等の二
塩基酸においてその効果が認められた。下記一般式
(1) ROOC(CH2)nCOOR・・・・ (1) で示される化合物のn=5のピメリン酸、n=6のコハ
ク酸、n=7のアゼライン酸、n=8のセバシン酸のよ
うにジアルキルエステルのアルキル基の炭素数において
1〜8のものが防虫性に優れている化合物であること
は、特開平7−176905に開示されている。しか
し、本発明に関する脂肪族系二塩基酸飽和ジアルキルエ
ステルとエトフェンプロックスの2種類の配合薬剤によ
り得られる防虫性の相乗効果に関して、未だ発表を見な
い。
【0011】本発明は、以上に示した二塩基酸飽和ジア
ルキルエステルにエトフェンプロックスを1〜50部併
用することにより害虫防除性に優れた相乗効果を発見
し、本発明を完成した。また、これに使用するエトフェ
ンプロックスに効力増強剤を併用することにより、更に
防虫効果が増強できるものである。
ルキルエステルにエトフェンプロックスを1〜50部併
用することにより害虫防除性に優れた相乗効果を発見
し、本発明を完成した。また、これに使用するエトフェ
ンプロックスに効力増強剤を併用することにより、更に
防虫効果が増強できるものである。
【0012】この二塩基酸飽和ジアルキルエステルとエ
トフェンプロックスは、何れも熱可塑性樹脂への相溶性
と熱安定性に優れており樹脂への練り込み時の熱分解も
殆どみられない。
トフェンプロックスは、何れも熱可塑性樹脂への相溶性
と熱安定性に優れており樹脂への練り込み時の熱分解も
殆どみられない。
【0013】本発明の練り込みに適用される熱可塑性樹
脂は、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレ
フィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂などのスチ
レン系樹脂や酢酸ビニル、塩化ビニル樹脂、メタクリル
酸メチルのようなポリビニル系樹脂の他ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカ
ーボネイト樹脂、ポリウレタン樹脂などに用いて優れた
防虫性を発揮する。
脂は、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレ
フィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂などのスチ
レン系樹脂や酢酸ビニル、塩化ビニル樹脂、メタクリル
酸メチルのようなポリビニル系樹脂の他ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカ
ーボネイト樹脂、ポリウレタン樹脂などに用いて優れた
防虫性を発揮する。
【0014】熱可塑性樹脂の組成別による応用例として
は、フィルム及び繊維製品などに使用する樹脂は、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂な
どが適当である。本発明に使用する防虫剤の二塩基酸飽
和ジアルキルエステルは、メチレン基を1〜18個有す
る。また、脂肪酸のアルキル基は、炭素数が1〜8個の
もので、該アルキル基は、メチル、エチル、プルピル
(ノルマル及びイソ異性体を含む、以下同じ)、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ウンデ
カン基である。また、本発明には、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、着色剤、着香剤、可塑剤、界面活性剤、抗菌
剤、防カビ剤などを併用することができる。
は、フィルム及び繊維製品などに使用する樹脂は、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂な
どが適当である。本発明に使用する防虫剤の二塩基酸飽
和ジアルキルエステルは、メチレン基を1〜18個有す
る。また、脂肪酸のアルキル基は、炭素数が1〜8個の
もので、該アルキル基は、メチル、エチル、プルピル
(ノルマル及びイソ異性体を含む、以下同じ)、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ウンデ
カン基である。また、本発明には、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、着色剤、着香剤、可塑剤、界面活性剤、抗菌
剤、防カビ剤などを併用することができる。
【0015】
【作用】熱可塑性樹脂に練り込み使用する防虫剤で、化
合物として二塩基酸飽和ジアルキルエステル類とエトフ
ェンプロックスとの併用により害虫に対する忌避性の相
乗効果が得られるものである。この併用薬剤による化合
物は優れた防虫効果を有しており樹脂との相溶性もよ
く、練り込み時の溶融温度による変質、分解等も見られ
ない。また、多くの樹脂成型品との加熱溶融時の溶解性
に関しても問題ない。これによって樹脂成型品が長期間
にわたり防虫効果を持続することができる。
合物として二塩基酸飽和ジアルキルエステル類とエトフ
ェンプロックスとの併用により害虫に対する忌避性の相
乗効果が得られるものである。この併用薬剤による化合
物は優れた防虫効果を有しており樹脂との相溶性もよ
く、練り込み時の溶融温度による変質、分解等も見られ
ない。また、多くの樹脂成型品との加熱溶融時の溶解性
に関しても問題ない。これによって樹脂成型品が長期間
にわたり防虫効果を持続することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、実施例に使用する防虫剤及び熱可塑性樹脂
は、下記に示すとおりである。なお実施例に示す%は、
全て重量%である。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、実施例に使用する防虫剤及び熱可塑性樹脂
は、下記に示すとおりである。なお実施例に示す%は、
全て重量%である。
【0017】実施例に使用した防虫剤および効力増強剤 (1)ジブチルセバケート(商品名:DBS 大八化学
工業(株)製品) (2)エトフェンプロックス(三井東圧化学(株)製
品) (3)ピペロニルブトキサイト(高砂香料工業(株)製
品) (4)シリカ(商品名:ミズカシルP527 水澤化学
工業(株)製品)
工業(株)製品) (2)エトフェンプロックス(三井東圧化学(株)製
品) (3)ピペロニルブトキサイト(高砂香料工業(株)製
品) (4)シリカ(商品名:ミズカシルP527 水澤化学
工業(株)製品)
【0018】上記防虫剤の相乗効果に関する試験とし
て、単体及び配合割合を表1に示す。
て、単体及び配合割合を表1に示す。
【表1】
【0019】実験に使用した熱可塑性樹脂 (1)6ナイロン(商品名:カネボウナイロンMC11
2 鐘紡(株)製品) (2)低密度ポリエチレン(商品名:ミラソンNEO2
3H 三井石油化学工業(株)製品)
2 鐘紡(株)製品) (2)低密度ポリエチレン(商品名:ミラソンNEO2
3H 三井石油化学工業(株)製品)
【0020】表1で試作した防虫剤の樹脂への練り込み
方法及びプレートの試作 (1)6ナイロンは、加熱温度220〜250℃で練り
込みを行った。 (2)低密度ポリエチレンは、加熱温度150〜170
℃で練り込みを行った。 防虫剤の添加量は、それぞれの樹脂に対し0.1%,
0.2%である。樹脂練り込みは、二軸押出し機
((株)池貝)を用いて行ない、プレート成型は、プレ
ート成型機(山城精機製作所)を用いて行なった。以上
のプレートを使用して、ヤケヒョウヒダニに対する忌避
試験を行なった。その試験方法は、次のとおりである。
方法及びプレートの試作 (1)6ナイロンは、加熱温度220〜250℃で練り
込みを行った。 (2)低密度ポリエチレンは、加熱温度150〜170
℃で練り込みを行った。 防虫剤の添加量は、それぞれの樹脂に対し0.1%,
0.2%である。樹脂練り込みは、二軸押出し機
((株)池貝)を用いて行ない、プレート成型は、プレ
ート成型機(山城精機製作所)を用いて行なった。以上
のプレートを使用して、ヤケヒョウヒダニに対する忌避
試験を行なった。その試験方法は、次のとおりである。
【0021】防虫試験方法 図1に示すように、直径4cm、高さ0.6cmのプラ
スチックシャーレ2に試料3を敷き込み、この上にダニ
の入っていない粉末飼料5を0.05g置く。この大小
のシャーレの間4に、よく繁殖したダニ培地(生存ダニ
数として約10,000個体投入)を均一に広げる。こ
れを粘着シート6上に置き、27×13×9cmの食品
保存用プラスチック製容器に粘着シートごと入れ、飽和
食塩水を入れ蓋をして、容器内の湿度を約75%に保
ち、25℃±1℃の恒温器に格納して1昼夜飼育する。
翌日、試料上の粉末飼料は飽和食塩水浮遊法にて、試料
は水洗い法にてダニを回収した後、計数し、次の式によ
り忌避率を求めた。
スチックシャーレ2に試料3を敷き込み、この上にダニ
の入っていない粉末飼料5を0.05g置く。この大小
のシャーレの間4に、よく繁殖したダニ培地(生存ダニ
数として約10,000個体投入)を均一に広げる。こ
れを粘着シート6上に置き、27×13×9cmの食品
保存用プラスチック製容器に粘着シートごと入れ、飽和
食塩水を入れ蓋をして、容器内の湿度を約75%に保
ち、25℃±1℃の恒温器に格納して1昼夜飼育する。
翌日、試料上の粉末飼料は飽和食塩水浮遊法にて、試料
は水洗い法にてダニを回収した後、計数し、次の式によ
り忌避率を求めた。
【0022】
【式1】 尚、試験は、バラツキを考慮し、3回の繰返しを行っ
た。
た。
【0023】防虫剤配合6ナイロンプレートを用いたダ
ニ忌避試験の結果を表2及び表3に、防虫剤配合低密度
ポリエチレンプレートを用いたダニ忌避試験の結果を表
4及び表5に示す。
ニ忌避試験の結果を表2及び表3に、防虫剤配合低密度
ポリエチレンプレートを用いたダニ忌避試験の結果を表
4及び表5に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【発明の効果】熱可塑性樹脂に一般式(1)で示される
二塩基酸飽和ジアルキルエステルのうちから選ばれた1
種又は2種以上よりなる薬剤に、エトフェンプロックス
を1〜50部併用、またはエトフェンプロックスに効力
増強剤の1種又は2種以上を2〜10倍量添加すること
により、更に害虫防除効力の向上と相互に相乗効果の得
られた配合薬剤を0.01〜10.0重量%を熱可塑性
樹脂の溶融時に配合した後、成型することにより害虫に
対し優れた防虫性を有する樹脂成型品が得られる。
二塩基酸飽和ジアルキルエステルのうちから選ばれた1
種又は2種以上よりなる薬剤に、エトフェンプロックス
を1〜50部併用、またはエトフェンプロックスに効力
増強剤の1種又は2種以上を2〜10倍量添加すること
により、更に害虫防除効力の向上と相互に相乗効果の得
られた配合薬剤を0.01〜10.0重量%を熱可塑性
樹脂の溶融時に配合した後、成型することにより害虫に
対し優れた防虫性を有する樹脂成型品が得られる。
【図1】本発明に係るダニの忌避試験に用いてシャーレ
の配置図
の配置図
1 シャーレ(直径9cm) 2 シャーレ(直径4cm) 3 試験検体 4 ダニ培地 5 粉末飼料 6 粘着シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/11 C08K 5/11 C08L 101/00 C08L 101/00 // A01N 31/02 A01N 31/02 37/18 37/18 43/30 43/30 43/38 43/38 47/48 47/48
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(1) ROOC(CH2)nCOOR・・・・ (1) (式中、Rは炭素数1〜8の飽和アルキル残基、nは5
〜18の整数を表す。)で示される二塩基酸飽和ジアル
キルエステルのうちから選ばれた1種または2種以上よ
りなる薬剤にエトフェンプロックスを1〜50部併用す
ることによって害虫防除性に相乗効果の得られる薬剤を
熱可塑性樹脂の溶融時に練り込むことを特徴とする害虫
防除成型品。 - 【請求項2】 エトフェンプロックスに効力増強剤とし
てピペロニルブトキサイド、N,Nジエチル−3−メチ
ルベンズアミド、オクタクロルジプロピルエーテル、イ
ソボルニルチオシアノアセテート、N−オクチルビシク
ロヘプテン−ジカルボキシイミドの1種または2種以上
を2〜10倍量添加して使用する請求項1記載の害虫防
除成型品。 - 【請求項3】 請求項1,2に示す薬剤の併用によって
害虫防除相乗効果の得られる薬剤を熱可塑性樹脂への添
加は0.01〜10.0重量%であることを特徴とする
請求項1,2記載の害虫防除成型品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35591396A JPH10167907A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 害虫防除成型品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35591396A JPH10167907A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 害虫防除成型品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10167907A true JPH10167907A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18446380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35591396A Pending JPH10167907A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 害虫防除成型品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10167907A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002080308A (ja) * | 2000-06-28 | 2002-03-19 | Earth Chem Corp Ltd | 動物用害虫防除剤 |
JP2003095830A (ja) * | 2001-09-27 | 2003-04-03 | Sumitomo Chem Co Ltd | 防ダニ樹脂組成物 |
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1996
- 1996-12-05 JP JP35591396A patent/JPH10167907A/ja active Pending
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