JPH10167510A - 薄状媒体搬送機構 - Google Patents

薄状媒体搬送機構

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JPH10167510A
JPH10167510A JP33077196A JP33077196A JPH10167510A JP H10167510 A JPH10167510 A JP H10167510A JP 33077196 A JP33077196 A JP 33077196A JP 33077196 A JP33077196 A JP 33077196A JP H10167510 A JPH10167510 A JP H10167510A
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rollers
roller
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上側及び下側ローラを相互に離した状態で保
持し、これらローラの変形を予防して、搬送時に斜行や
ジャム等を引き起こすことを防止できる薄状媒体搬送機
構を提供する。 【解決手段】 用紙排出ユニット71は、証明書の下方
側または上方側に配置された下側ローラ73、上側ロー
ラ74を備え、証明書を介して両ローラ74、73が相
互に当接された状態で、両ローラ74、73が回転する
ことにより、証明書を搬送する。また、そのユニット7
1は、両ローラ74、73を相互に離間させる離間リン
ク18と、離間リンク18が前記両ローラ74、73を
離間した状態で、その状態を保持する保持部83、切り
欠き部KB、ソレノイド81等とを設けている。それに
より、保持部83が切り欠き部KB内に填ると、両ロー
ラ74、73間の離間状態を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機、
ファクシミリ装置、印刷機、プリンタまたは証明書自動
発行機などに使用される、例えば、用紙等の薄状媒体を
搬送する薄状媒体搬送機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この薄状媒体搬送機構の一種とし
ての用紙搬送機構においては、用紙の下方側に配置され
た下側ローラと、用紙の上方側に配置された上側ローラ
とを備え、用紙を介して両ローラが相互に当接された状
態で、これら上側及び下側ローラを回転させることによ
り、用紙を搬送することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置では、装置の非動作時に上側及び下側ロー
ラが相互に当接した状態で放置される機構となってい
る。そのため、これらローラの接触部分が変形するおそ
れがあって、変形したローラをそのまま使用すると、用
紙の搬送時に斜行やジャム等を引き起こす問題があっ
た。本発明は、上述した問題点を解決するためになされ
たものであり、上側及び下側ローラを相互に離した状態
で保持し、これらローラの変形を予防して、媒体の搬送
時に斜行やジャム等を引き起こすことを防止できる薄状
媒体搬送機構を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】この目的
を達成するために、請求項1記載の薄状媒体搬送機構に
よれば、薄状媒体の下方側に配置された下側ローラと、
薄状媒体の上方側に配置された上側ローラとを備え、薄
状媒体を介して両ローラが相互に当接された状態で、こ
れら上側及び下側ローラが回転することにより、薄状媒
体を搬送する薄状媒体搬送機構において、前記上側ロー
ラ及び下側ローラを相互に離間させる離間手段と、この
離間手段によって、前記上側ローラ及び下側ローラが相
互に離間した状態で、その離間状態を保持する保持手段
とを設けたことを特徴とする。それにより、上側ローラ
及び下側ローラの離間状態を保持する保持手段が動作す
ると、これらローラが相互に当接された状態で放置され
ることがなくなる。従って、上側及び下側ローラが相互
に当接された状態で放置されることがなくなり、それら
ローラの変形を予防して、搬送時に斜行やジャム等を引
き起こすことを防止できる。
【0005】また、請求項2に記載の薄状媒体搬送機構
によれば、所定時間経過するか否かを検出する検出手段
を設け、所定時間の経過後に前記保持手段は動作する。
それにより、検出手段が所定時間が経過したと検出する
と、保持手段は動作するので、上側及び下側ローラが所
定時間の経過後には相互に離れた状態となって保持され
る。従って、これらローラが当接された状態で長時間放
置されることがなくなって、ローラの変形を確実に予防
できる。
【0006】また、請求項3に記載の薄状媒体搬送機構
によれば、電源遮断時に前記保持手段は動作することを
特徴とするので、電源が遮断すると保持手段が動作し
て、上側及び下側ローラが相互に離れた状態となって保
持されるため、これらローラが当接された状態で長時間
放置されることがなくなって、これらローラの変形を予
防できる。
【0007】また、請求項4に記載の薄状媒体搬送機構
によれば、薄状媒体を貯めておく薄状媒体受け手段と、
この薄状媒体受け手段に対向するようにその上方側に配
置される薄状媒体押さえ手段とを更に設け、この薄状媒
体押さえ手段に、前記上側ローラを複数個配設するとと
もに、前記薄状媒体受け手段に、前記下側ローラを上側
ローラに対向するように配設することを特徴とする。そ
れにより、薄状媒体受け手段に貯められた薄状媒体に対
して、薄状媒体押さえ手段が上方側から押えることによ
って、薄状媒体のカールが防止でき、更に、薄状媒体を
介して両ローラが相互に当接された状態で、これら上側
及び下側ローラが回転することにより、カールの無い薄
状媒体を搬送することができる。尚、薄状媒体押さえ手
段は、薄状媒体受け手段との間に、前記離間手段によっ
て前記薄状媒体を挿入するための空間を作るように、離
間するのが望ましい。
【0008】更に、請求項5に記載の薄状媒体搬送機構
によれば、証明書自動発行機内に取り付けられているこ
とを特徴とする。それにより、証明書自動発行機が、例
えば、長時間動作しない場合、または、その電源が遮断
された場合であっても、上側及び下側ローラが相互に離
れた状態となって保持されるので、これらローラが相互
に当接された状態で放置されることがなくなって、これ
らローラの変形を予防できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した薄状媒
体搬送機構を備えた書類自動発行装置、具体的には、証
明書自動発行機の一実施例を図面を参照して説明する。
図1に示す本実施例の証明書自動発行機1は、例えば、
住所がある市役所等、該当する行政区画内に住む住民
が、例えば住民票、戸籍謄本等の証明書の取得を希望す
る場合に利用できる機械であって、市役所の担当者に申
請書を提出して取得するのではなく、利用者が証明書自
動発行機1に対して所定操作を行えば、希望する証明書
を自動的に発行することができる機械である。この証明
書自動発行機1を利用すれば、市役所の担当者を増員し
なくても、待ち時間がなく希望する証明書を取得できる
他、休日または時間外に証明書自動発行機1を稼働する
ことも可能となる。但し、この発行機1を利用できる者
は、住民のプライバシー保護等の観点から、暗証番号
(即ちユーザID識別コード)等の情報を記録する磁気
テープを備えた磁気カード(若しくはICチップを備え
たIDカード)などを所有する者(以下利用者ともい
う)に限られる。
【0010】この証明書自動発行機1の筐体1aの前面
パネルには、証明書の発行を希望する利用者個々が所有
する磁気カードもしくはIDカード(図示せず)を挿入
するためのカード挿入口2aが設けられ、このカード挿
入口2aの機械内部にはカードリーダ2(図7参照)が
配設されている。このカード挿入口2a内側には、セン
サ(図示せず)が設けられており、IDカードを検出し
て、次に述べるローラ部を駆動することができる。ま
た、カード挿入口2aからカードリーダ2の位置まで、
IDカードを搬送するためのローラ部(図示せず)が設
けられており、このローラ部が駆動すると、IDカード
をカードリーダ2まで搬送することができる。
【0011】そのカード挿入口2aの側方には、例えば
用紙切れ等のように証明書自動発行機1にトラブルが発
生した際に、当該トラブルを解決する保守担当員を呼び
出すための呼び出しボタン22が設けられている。その
呼び出しボタン22の上方には、例えば操作方法や案内
等の表示される表示手段としてのCRT表示装置3が設
けられており、そのCRT表示装置3の画面は、利用者
が表示されている部分の一部に直接触れることによっ
て、所望の情報を入力することのできる入力手段として
のタッチパネル4になっている。そのタッチパネル4の
側方には、手数料を支払うためのコイン投入口5a及び
紙幣挿入口6aが形成されており、これらは硬貨を貯め
ることができるコインメック5及び紙幣を貯めることが
できるビルバリ6(いずれも図7参照)と連通してい
る。これらのコイン投入口5a及び紙幣挿入口6aの下
方には、釣り銭及びレシートを取り出すための取り出し
口8が設けられている。また、取り出し口8の側方に
は、後述するレーザプリンタ11(図2、7参照)にて
印刷された住民票、戸籍謄本等の証明書を排出する証明
書排出口7が形成されている。
【0012】上述した呼び出しボタン22の下方には、
車椅子を利用している人がこの証明書自動発行機1を利
用する際、容易に操作できるように配慮したアシストバ
ー42が設けられている。更に、このアシストバー42
の下方で筐体1aの一部には、車椅子の利用者が利用し
やすくなるように、車椅子に乗車している人の膝から下
が納まる程度の大きさの掘り込み43が形成されてお
り、その掘り込み43の内側面には、車椅子の一部が衝
突した場合にショックを吸収するためのショック吸収シ
ート44が設けられている。また、この証明書自動発行
機1の高さは、車椅子の利用者でも楽に利用できるよう
に、例えば130cmになるように構成されている。ま
た、上述したタッチパネルの上方には、この証明書自動
発行機1が使用可能状態であるか使用不能状態にあるか
を表示する操作表示器10が設けられている。
【0013】次に、本実施例における証明書自動発行機
1内部機構について、図2を参照して説明する。図2
は、証明書自動発行機1内部の用紙搬送路等を示す概略
断面図である。この発行機1内の下方部には、レーザプ
リンタ11が設置されており、そのプリンタ11上部に
は、該レーザプリンタ11によって印刷された証明書と
しての用紙Y1を発行機1外へ排出するための、上部排
出口11aが形成されている。レーザプリンタ11の上
面には、用紙ガイド54が形成されており、この用紙ガ
イド54は、前記上部排出口11aから排出された証明
書を、搬送路下流側に搬送させることができる。
【0014】この用紙ガイド54の上方側には、証明書
を搬送する搬送ユニット51が設置されている。この搬
送ユニット51は、その内部に用紙ガイド55を設けて
おり、用紙ガイド54から送り出された証明書は用紙ガ
イド55に沿って一方向(図2紙面右方)に搬送させる
ことができる。また、搬送ユニット51内の用紙ガイド
55の上方側には、幅揃えトレイ56が形成されてお
り、用紙ガイド55から幅揃えトレイ56に向かう場
合、搬送路はその搬送方向をほぼ180度Uターンさせ
て反対方向(図2紙面左方)に向かう。この搬送ユニッ
ト51側方(図2紙面左方)には、用紙排出ユニット7
1が配設されており、この用紙排出ユニット71は、前
記証明書を証明書排出口7に向かって搬送させることが
できる。
【0015】具体的には、搬送ユニット51の内部に
は、レーザプリンタ11の上面に沿うとともにその端部
(図2紙面右端部)側で上方に向かう搬送路としての用
紙ガイド55が形成されており、この用紙ガイド55の
上側及び下側には、用紙ガイド54から送り出された証
明書を搬送するための、送りローラ55a及び55bが
複数個設置されている。それら送りローラ55a及び5
5b間には、証明書の重送を検出するための、光透過型
等もしくは光反射型の重送検出センサHSが設けられて
いる。
【0016】その用紙ガイド55の上方端部側(図2紙
面右上方側)には、証明書の重送等の際にレーザプリン
タ11の上面側に戻すように、搬送方向を180度Uタ
ーンさせる退避ガイド55cが分岐路の一つとして形成
されており、切替バー55dの位置が切り替わることに
より、重送した証明書は、退避部としての退避ガイド5
5cに搬送される。このように用紙搬送ユニット51に
おいて、重送した証明書を退避ガイド55cに搬送する
理由は、このプリンタ11は複製(複写)防止用の改竄
防止用紙に記録を行うので、証明書の重送により、未印
刷の公的な用紙Y1を装置1外部に出さないようにする
ためである。
【0017】また、用紙ガイド55は、前記退避ガイド
55cとの分岐点の右上方側で、搬送方向をほぼ90度
折曲げて用紙排出ユニット71(図2紙面左方)側に向
かっており、折曲げられた用紙ガイド55の左方には、
用紙ガイド55を通過した証明書の幅を揃えるための幅
揃えトレイ56が形成されている。その幅揃えトレイ5
6の一端(図2紙面右端)側には、該幅揃えトレイ56
上に載せられた証明書の後端を押し出すためのツメ57
aが設けられ、具体的には、このツメ57aは押し出し
ガイド57に固定されて配置されている。その用紙排出
ユニット71の上方には、幅揃えされた証明書を綴じる
ステープラ14が設けられ、このステープラ14の上方
には、割印を押すことができる割印機15が設置されて
いる。
【0018】また、該幅揃えトレイ56の一端(図2紙
面右端)側には、前記ツメ57aに隣設して支軸56c
が設けられており、この支軸56cは、幅揃えトレイ5
6を図2点線で示す上方位置と実線で示す下方位置との
間を揺動させるための支点としての働きをする。即ち、
証明書が幅揃えトレイ56上に複数枚載せられた場合
に、幅揃えトレイ56を点線で示す上方位置に移動さ
せ、幅揃えされた証明書をステープラ14に差し込んで
綴じるとともに、差し込まれた証明書に割印機15が割
印を押すことができる。
【0019】その幅揃えトレイ56の他端(図2紙面左
端)には、該幅揃えトレイ56上の証明書を、用紙排出
ユニット71へ送り出すための送りローラ58a、58
bが設置されている。そして、該送りローラ58a、5
8bの近傍には、排出トレイ確認センサ59が取り付け
られており、このセンサ59の信号に基づいて、CPU
13は用紙排出ユニット71の排出トレイ72上に証明
書が送られたか否かを判断することができる。また、幅
揃えトレイ56の途中には、複数枚の証明書の幅揃えを
行う幅揃えツメ84が設置されている。
【0020】また、用紙排出ユニット71は、下方側に
配置された複数(4個)の下側ローラ73と、上方側に
配置された複数(4個)の上側ローラ74と、これらロ
ーラ73、74を支持するローラ軸73a、74aの片
側先端部に固着されたプーリ73b、74b(図2紙面
手前側)を回転させるタイミングベルト75、76、7
7と、このタイミングベルト75、76、77を回転さ
せるステップモータ78とを備えている。
【0021】それにより、証明書を介して上下一対のロ
ーラ73、74を相互に当接した状態で、ステップモー
タ78が駆動してタイミングベルト75、76、77を
回転させると、これら下側及び上側ローラ73、74が
回転することにより、証明書を証明書排出口7へ搬送す
る。尚、ローラ73、74と証明書排出口7との間に
は、筐体1aの内側の上下方向に回収貯蔵部J6が設け
られており、プライバシー保護等の観点から、この発行
機1は証明書排出口7に残った証明書を、所定時間経過
後に回収貯蔵部J6に回収するように構成されている。
尚、この回収貯蔵部J6内の証明書は、保守担当員のみ
が取り出せるようになっている。
【0022】次に、図3から図6を参照して薄状媒体搬
送機構としての用紙排出ユニット71の構成について詳
細に説明する。尚、図3は用紙排出ユニット71を拡大
して示す側面図であり、図4は用紙排出ユニット71の
用紙押さえ板の一部を拡大して示す斜視図である。図
5、6は、用紙排出ユニットの上側ローラ及び下側ロー
ラを相互に圧接または離間した状態を拡大して示す概略
説明図であるが、図4に対して反対側の側面側から見て
いる。図3に示すように、用紙排出ユニット71は、相
互に一定距離だけ離れた左右のフレーム71b、71c
と、これらフレーム71b、71c間に設けられた排出
トレイ72と、この排出トレイ72の上方側に配置され
る用紙押さえ板79とを備えており、この排出トレイ7
2には、幅揃えトレイ56から送り出された証明書を載
せることができ、用紙押さえ板79は、上方側からその
証明書を押さえつけることができる。
【0023】前記上側ローラ74は、用紙押さえ板79
により支持されている。具体的には、用紙押さえ板79
は、図4に示されるように、証明書より少なくとも大き
い用紙押さえ板本体部79aと、この用紙押さえ板本体
部79aの左右の位置に連設された証明書搬送方向に延
びる左右2枚の側板部79bとを備えている。そして、
前記本体部79aは、上側ローラ74を収納する穿設孔
79cを左右方向に複数個(2個)、及び、証明書搬送
方向に複数個(4個)(図4では2個のみ図示)の所定
間隔を置いて配設しているとともに、各側板部79b
は、ローラ軸74aを回動可能に固定する貫通孔79d
を備えている。それにより、上側ローラ74の一部が前
記穿設孔79c内に収納されるとともに、ローラ軸74
aが左右の側板部79bの貫通孔79d内にそれぞれ貫
通して、その貫通したローラ軸74aの片側先端部にプ
ーリ74b、反対側先端部に抜け止め(図示せず)をそ
れぞれ取り付けると、用紙押さえ板79と上側ローラ7
4とは一体的に移動可能となる。それにより、上述した
如く、各上側ローラ74の片側先端部には、図2に示さ
れるように、プーリ74bがそれぞれ取り付けられ、該
プーリ74bには、複数のテンションローラ36を介し
て、4つの上側ローラ74が同期して回転できるよう
に、ベルト76が掛けられている。
【0024】その用紙押さえ板79及び上側ローラ74
は、図3に示されるように、用紙排出ユニット71によ
って、ななめ上下方向に下方側から移動支持されてお
り、具体的には、用紙排出ユニット71の両フレーム7
1b、71c上方側には、ななめ上下方向に延びる複数
の案内溝71fが、前記ローラ軸74aの両先端部をそ
れぞれななめ上下方向に案内移動できるように支持して
いる。従って、これら上側ローラ74及び用紙押さえ板
79は、前記フレーム71b、71cによって下方側か
らそれぞれ支持されている。
【0025】そして、用紙押さえ板79は、排出トレイ
72の底板部72bとほぼ平行状態を保ったまま、その
自重によって証明書を挟むように構成されている。それ
により、用紙受け手段としての排出トレイ72に貯めら
れた証明書に対して、用紙押さえ手段として用紙押さえ
板79が上方側から押えることによって、証明書のカー
ルが防止できる。もっとも、用紙押さえ手段は、上記用
紙押さえ板79以外の構成からなっていてもよい。尚、
用紙押さえ板本体79aは、送りローラ58a、58b
側に設けられた上方折曲部79cと、用紙押さえ板79
の証明書排出口7側に設けられた上方折曲部79dとを
備えている。
【0026】一方、前記排出トレイ72が、本発明の用
紙受け手段を構成するが、この排出トレイ72は、具体
的には、証明書及び用紙押さえ板79の大きさより少な
くとも大きい底板部72bと、この底板部72bの送り
ローラ58a、58b側に設けられたL字形状の先端受
け部72cと、証明書の送りを円滑にするように底板部
72bの証明書排出口7側に設けられた下方折曲部72
dとを備えている。該排出トレイ72の底板部72bの
下方には、下側ローラ73が、証明書搬送方向に沿って
所定距離毎に4列設置されており、具体的には、底板部
本体72bは、上側ローラ74を収納する穿設孔79c
を左右方向に複数個(2個)、及び、証明書搬送方向に
複数個(4個)の所定間隔を置いて配設している。それ
ぞれの下側ローラ73のローラ軸73aの両端部が、フ
レーム71b、71cの貫通孔を介して貫通した状態
で、その貫通したローラ軸74aの片側先端部にプーリ
73b、反対側先端部に抜け止め(図示せず)をそれぞ
れ取り付けることができる。それにより、各下側ローラ
73の上方には、上側ローラ74がそれぞれ接触可能に
設置されており、これら上側ローラ74は、下側ローラ
73と同様に、証明書搬送方向に沿って用紙送りできる
ようになっている。
【0027】そのフレーム71b内側の下方には、証明
書を搬送するための動力源であるステップモータ78が
固着され、ステップモータ78の回転軸78bがフレー
ム71bの貫通孔78cを介して、フレーム71bの外
側に突き出ている。そして、回転軸78bの先端側に
は、駆動ギア78dが取り付けられ、この駆動ギア78
dは、フレーム71b外側下方に設置されているプーリ
ギア27の大径部27bと噛合する。
【0028】前記プーリギア27の大径部27bと噛合
するプーリギア39の大径部39bは、リンク材LK1
に相互に連結支持されることより、プーリギア27の遊
星ギアとなるように構成されている。これは、用紙押さ
え板79が上下に移動するにも関わらず、プーリギア3
9がプーリギア27の外周を適宜移動して、タイミング
ベルト77を緊張させた状態に保ち、ステップモータ7
8の回転軸78bの回転を、上側ローラ74用のプーリ
74bに正確且つ確実に伝達するためである。尚、プー
リギア39の大径部39bの外側には、小径部39cが
設けられており、この小径部39cと、証明書の挿入方
向側から3番目に位置する上側ローラ74のそのプーリ
74bとの間で、タイミングベルト77が架設されてい
る。
【0029】また、証明書の挿入方向側から3番目に位
置する上側ローラ74とプーリギア39と間には、リン
ク材LK2が回動可能に取り付けられている。これは、
用紙押さえ板79が、排出トレイ72から離間及び接近
した後であっても、プーリギア39を確実に支持して、
タイミングベルト75、76、77を緊張した状態で移
動させて、前記下側及び上側ローラ73、74を回転さ
せるためである。
【0030】そのプーリギア27は、その大径部27b
の外側に小径部27cを備えており、この小径部27c
と4個のプーリ73bには、複数のテンションローラ2
9bを介して、ベルト75が掛けられている。そのた
め、プーリギア27の小径部27cの回転に基づいて、
ベルト75が回転すると、それら4個のプーリ73bは
同期して時計回りあるいは反時計回りに回転する。
【0031】そして、ステップモータ78の回転軸78
bが、時計回りに回転駆動すると、プーリギア27がそ
れに伴って反時計回りに回転し、該プーリギア27の小
径部27cに歯合したベルト75も反時計回りに回転
し、該ベルト75に接続されているプーリ73も反時計
回りに回転する。その結果、プーリ73bに接続されて
いる下側ローラ73も反時計回りに回転し、証明書を左
方向に搬送させることができる。もっとも、駆動手段と
してのモータは、必ずしもステップモータ78に限定さ
れる訳ではなく、その他のモータなどであってもよい。
【0032】そして、証明書の挿入方向側から3番目の
上部ローラ74には、従動プーリ74bが接続されてお
り、このプーリ74bとプーリギア39との間にベルト
77が掛けられている。従って、プーリギア27が反時
計回りに回転すると、プーリギア39が時計回りに回転
し、該回転駆動がベルト77を介してプーリ74bに伝
えられ、該プーリ74bに接続された上側ローラ74が
時計回りに回転する。すると、該上側ローラ74を含む
4列の上側ローラ74に掛けられているベルト76が時
計回りに回転し、証明書を左方向に搬送することができ
る。それにより、証明書の下方側に配置された下側ロー
ラ73と、証明書の上方側に配置された上側ローラ74
とを備え、証明書を介して両ローラ74、73が相互に
当接された状態で、上側及び下側ローラ74、73が回
転することにより、証明書を搬送する。従って、上側及
び下側ローラ74、73等が、本発明の用紙搬送手段を
構成する。
【0033】次に、図5、6に示すように、用紙排出ユ
ニット71の両側のフレーム71b、71cの内側に
は、証明書搬送方向に延びる各作動板19が摺動可能に
取り付けられており、この作動板19は、証明書搬送方
向に図6の実線及び仮想線で明示する如く移動できるよ
うに、次のように構成されている。具体的には、両側の
フレーム71b、71cの内側には、前方及び後方の2
個の離間リンク18の下側腕部18bの基端側18d
が、それぞれ回動可能に取り付けられており、離間リン
ク18の上側腕部18cの基端側18eが、複数の上側
ローラ74のうちの証明書搬送方向の両端に位置する上
側ローラ74のローラ軸74aに連結されている。そし
て、離間リンク18の下側腕部18bの上方基端側と、
上側腕部18cの下方基端側とが結合されており、その
結合部分18fが、作動板19の作動片19oによって
図5の右方側に押圧されると、下側腕部18bと上側腕
部18cとが相互に立った状態になるのに対し(図5仮
想線、図6実線参照)、その結合部分18fが、前記作
動片19oによって図5の右方側に押圧されない場合、
下側腕部18bと上側腕部18cとが相互に倒れた状態
になる(図5実線参照)。
【0034】前記各作動板19の下部には、ラック部1
9dがそれぞれ形成されており、各ラック部19dの下
方には、ギヤ20がそれぞれ歯合するよう配置されてい
る。これらギヤ20が両側の作動板19を同期して証明
書搬送方向に移動させるため、前記ユニット71のフレ
ーム71b、71c間にギヤ軸24が掛け渡され、この
ギヤ軸24は、左右のギヤ20を一体的に回動できるよ
うに固定している。
【0035】また、2個のギヤ20の一方は、フレーム
71c内側に取り付けられた駆動源となるモータ21の
駆動軸21bと歯合している。尚、作動板19の移動方
向を規制するため、作動板19には、その長手方向に長
溝19bが複数個(2個)形成され、この各長溝内19
b内にフレーム71b、71cから突き出るピン19c
が嵌まり込んで摺動するようになっている。それによ
り、各作動板19の下部に形成されているラック部19
dはギヤ20と歯合し、更にこのギヤ20がモータ21
の駆動軸21bと歯合しているので、モータ21の駆動
軸21bが時計回り方向または反時計回り方向に回転す
ることにより、駆動力が駆動軸21b、ギヤ20、ラッ
ク部19dを介して伝達され、各作動板19は、証明書
搬送方向に図6の実線及び仮想線のように移動できる。
【0036】そして、離間リンク18の上側腕部18c
の他端側は、それぞれ証明書搬送方向の入り口側から1
番目、4番目の上側ローラ74におけるローラ軸74a
の外側に回動可能に取り付けられている。ゆえに、モー
タ21の駆動軸21bが反時計方向に回転すると、ギヤ
20は時計方向に回転し、作動板19が図5の右方向へ
移動すると、離間リンク18を右方向へ押圧し、下側腕
部18bと上側腕部18cとは、相互に立った状態にな
る(図5の実線)。すると、用紙押さえ板79は排出ト
レイ72から上昇し、図6の実線及び図5の2点鎖線で
記載された状態になって、用紙搬送ユニット51から搬
送される証明書を用紙排出ユニット71内へ挿入するた
めの空間を作る。従って、各作動板19の移動に伴っ
て、結合部分18fが前記作動片19oによって押圧ま
たは非押圧されることによって、離間リンク18の下側
腕部18bと上側腕部18cとが、相互に立った状態に
なったり、あるいは倒れた状態になったりするので、こ
れらモータ21、離間リンク18、作動板19等が、本
発明における離間手段を構成する。
【0037】また、フレーム71b、71c間の内側下
方には、プランジャ81bを上下動させるソレノイド8
1が固設されており、このプランジャ81bの先端に
は、例えば、フレーム71b、71c間を上下動可能に
掛渡すことができる保持軸等からなる、保持部83が連
結されている。具体的には、フレーム71b、71cに
は、上下に延びる穿設溝87がそれぞれ設けられ、前記
保持軸等からなる保持部83は、その穿設溝87内を上
下に移動可能となっている。そして、ソレノイド81の
駆動に基づくプランジャ81bの上下動に従って、保持
部83は、上下動可能であり、作動板19下部に上下方
向に切り欠かれた切り欠き部KB内に嵌まり込むように
移動することができる。この保持部83には、引っ張り
バネ85の一端が接続されるとともに、その他端は、排
出トレイ72c底面側に取り付けられている。
【0038】そのため、前記離間手段としての下側腕部
18bと上側腕部18cとが相互に立ち上がって、用紙
押さえ板79を上方に移動した状態で、CPU13の制
御によりまたは停電等の電源遮断により、ソレノイド8
1がOFFすると、バネ85の引っ張り力により、保持
部83は、引き上げられて作動板19に設けられた固定
用の切り欠き部KB内に填り、作動板19が図6の実線
で記載された状態で保持され、用紙押さえ板79は上方
に保持される。従って、証明書自動発行機1の電源終了
時等に上述の動作を行うことにより、用紙押さえ板79
及び上側ローラ74が、排出トレイ72及び下側ローラ
73から離れた状態で保持されるため、ローラ73、7
4の変形を防止することが可能となる。また、ジャム処
理時にも同様に、用紙押さえ板79を上方に保持するた
め、ジャム処理が容易に行えることになる。それによ
り、この引っ張り用バネ85に接続された保持部83と
切り欠き部KBとは、本発明における保持手段を構成す
る。
【0039】次に、図7を参照して、証明書自動発行機
1を含む証明書自動発行システムの電気的構成について
説明する。本実施例の証明書自動発行機1は、ホストコ
ンピュータ31と接続された、CPU13の指令によっ
て動作する。このCPU13は、上述したカードリーダ
2と、CRT表示装置3と、CRT表示装置3の画面に
一体的に取り付けられているタッチパネル4と、前記コ
インメック5及びビルバリ6と、保守担当員を呼び出す
ための呼び出しボタン22と、領収書用のレシートを印
刷するためのレシートプリンタ(ジャーナルプリンタと
もいう)12と、操作方法等を音声にて説明するための
発声装置16と、CPU13を制御して証明書自動発行
機1を所定のプロセス通りに動作させ、証明書を発行す
るための動作プログラムを格納するハードディスク17
と、証明書自動発行機1から離れた位置にいる保守担当
員の近くに設置され、証明書自動発行機1の稼働状況や
呼び出しボタン22が押されたこと等を保守担当員に知
らせるためのリモート操作パネル33と、証明書自動発
行機1の利用状況を監視するタイマ26と、証明書自動
発行機1内の記録装置としてのレーザプリンタ11と、
レーザプリンタ11で印刷された書類を搬送するための
搬送ユニット51と、タッチパネル4から入力された書
類が複数枚である場合にそれらの書類の端部を綴じるた
めのステープラ14と、それらの書類に割印を付すため
の割印機15と、書類を証明書排出口7まで書類を搬送
する用紙排出ユニット71と、証明書自動発行機1を所
定のプロセス通りに動作させる動作プログラムがロード
されるRAM49と接続されている。証明書自動発行機
1を動作させるプログラムは、ハードディスク17から
RAM49に転送され、そのプログラムに基づいて証明
書自動発行機1は動作するが、RAM49は、証明書自
動発行機1を動作させる際に必要なデータ等を記憶する
ことができる。尚、CPU13は、その動作開始後所定
時間経過するか否かを検出するために、タイマ26を使
用するが、CPU13自身がそのタイマ26の機能を果
たしても良い。また、CPU13は、薄状媒体搬送機構
を制御する制御手段として機能する。
【0040】また、ホストコンピュータ31には、該当
する行政区画内の全住民に関する住民票、戸籍謄本等を
作成するための証明書用データを記憶するデータベース
32が接続されており、ホストコンピュータ31は、I
Dカードより得たユーザID識別コード、及び、利用者
が希望選択した例えば住民票、戸籍謄本等の証明書及び
必要な部数等に関するデータに基づいてデータベース3
2を検索し、このベース32から必要な証明書作成用デ
ータを抽出して、証明書作成用データをCPU13へ送
信することができる。また、リモート操作パネル33
は、担当者の手元に備えられており、利用者が呼び出し
ボタン22を押したときや、あるいは、証明書自動発行
機1において、例えば用紙Y1がなくなった場合など
に、それらをランプやチャイム等で担当者に知らせるこ
とができる。
【0041】続いて、上記構成を有する証明書自動発行
機1を利用者が使用する際に、証明書自動発行機1の主
な動作について、図8に示すフローチャートを参照して
説明する。証明書自動発行機1では、CPU13の制御
の下、証明書の申請者、即ち利用者にカード挿入口2a
にIDカードの挿入を促す画面が、CRT表示装置3に
表示されている。CPU13は、カード挿入口2aにI
Dカードが挿入(ステップS1)(以下ステップをSと
略称する)されたかどうかを常に監視しているので、利
用者がIDカードを証明書自動発行機1のカード挿入口
2aに挿入すると、このカード挿入口2a内側に設けら
れているセンサ(図示せず)がIDカードを検出する。
そして、ローラ部が駆動してIDカードを搬送させ、入
力部としてカードリーダ2にIDカードに記録されてい
るユーザID識別コード等のデータの読み取りを指示す
る。
【0042】カードリーダ2は、IDカードに記録され
ているデータを読み取り、その読み取ったデータをCP
U13に転送する。CPU13は、挿入されたIDカー
ドが証明書自動発行機1用のカードであるかどうかを確
認する(S2)。挿入されたカードが、例えば、証明書
自動発行機1用のIDカードでなく、カードリーダ2が
正しく読み取りできなければ(S2・NO)、カード挿
入口2aからIDカードを排出する(S3)と共に、そ
の旨をCRT表示装置3の画面に表示する(S4)。
【0043】一方、挿入されたカードが、証明書自動発
行機1用のIDカードであって、カードリーダ2が正し
く読み取りできれば(S2・YES)、CPU13は、
暗証番号の入力を促す画面をCRT表示装置3に表示す
るとともに、発声装置16へその旨の信号を送って、発
声装置16に「暗証番号を入力して下さい。」と発声さ
せる(S5)。それにより、利用者が、CRT表示装置
3の画面に表示されている数字入力用のタッチパネル4
を順番に触れて、暗証番号を入力すると、CPU13は
暗証番号のデータとしてRAM49に記憶することがで
きる(S6)。そして、CPU13はIDカードに記録
されている利用者のユーザID識別コードと、入力され
た暗証番号のデータとの両方をホストコンピュータ31
に伝送する。ホストコンピュータ31は、CPU13か
ら伝送されたユーザID識別コードのデータと暗証番号
のデータとを照合して正否を判断する(S7)。ユーザ
ID識別コードのデータに対して、暗証番号のデータが
正しくなければ(S8・NO)、その旨をCPU13へ
伝送し、再度正しい暗証番号の入力を促す画面をCRT
表示装置3に表示させる(S5)と共に、上述した如
く、利用者に暗証番号を再入力させる(S6)。そし
て、暗証番号が正しければ(S8・YES)、その旨を
CPU13に伝える。
【0044】次にCPU13は、証明書の選択を促す画
面をCRT表示装置3に表示するととともに、発声装置
16へその旨の信号を送って、発声装置16に「必要な
証明書を選んで下さい。」と発声させる(S10)。利
用者は、CRT表示装置3における必要な証明書名が表
示されている部分のタッチパネル4を触れることによ
り、必要な証明書名を選択する(S11・YES)。次
に、CPU13は、必要な部数の選択を促す画面を、C
RT表示装置3に表示するとともに、発声装置16へそ
の旨の信号を送って、発声装置16に「必要な部数を選
んで下さい。」と発声させる(S12)。利用者は、C
RT表示装置3の画面に表示されている部数入力用のタ
ッチパネル4を触れることにより、必要な部数を選択
し、CPU13はそのデータをRAM49に記憶するこ
とができる(S13・YES)。すると、CPU13は
利用者の選択した証明書の料金を計算し、料金をコイン
投入口5a及び紙幣挿入口6aに投入することを促す画
面を、CRT表示装置3に表示するとともに、発声装置
16へその旨の信号を送って、発声装置16に「料金は
○○円です。お支払下さい。」と発声させる(S1
4)。
【0045】利用者は料金をコイン投入口5aもしくは
紙幣挿入口6aに投入すると、CPU13は所定の料金
が徴収されたことを確認する(S15・YES)。その
場合利用者が料金の支払として硬貨を使うのであれば、
その硬貨をコイン投入口5aから投入し、硬貨はコイン
メック5に入る。また、紙幣を使うのであれば、紙幣は
紙幣挿入口6aから投入され、ビルバリ6に入る。この
とき必要に応じて、つり銭としての硬貨がコインメック
5から払い出されて取り出し口8内部に置かれたり、あ
るいは、つり札がビルバリ6から払い出されて、紙幣挿
入口6aから排出される。また、領収書としてのレシー
トは、レシートプリンタ12によって印字され、取り出
し口8から排出される。CPU13は、カードリーダ部
2のカード搬送機構に命令し、カード挿入口2aからI
Dカードを排出させる。そして、CPU13は、IDカ
ードがカード挿入口2aから取り出されたことを検知す
ると、証明書作成中である旨を知らせる画面をCRT表
示装置3に表示するとともに、発声装置16へその旨の
信号を送って、発声装置16に「ただ今、証明書を作成
中です。しばらくお待ち下さい。」と発声させる(S1
7)。
【0046】また、CPU13は、ホストコンピュータ
31に証明書を発行するために必要な証明書作成用デー
タを要求する。ホストコンピュータ31は、IDカード
より得たユーザID識別コード及び利用者が選択した住
民票、戸籍謄本等の証明書作成用データに基づいて、デ
ータベース32を検索してデータベース32から必要な
証明書作成用データを抽出して、CPU13へ送信す
る。CPU13は、ホストコンピュータ31から転送さ
れたデータをレーザプリンタ11へ送り、印字させる
(S18)。このとき、レーザプリンタ11により印字
された証明書は、ステープラ14により端部を綴じられ
ると共に契印機15により契印を付されて、証明書排出
口7より排出される(S19)。また発声装置16へそ
の旨の信号を送って、発声装置16に「証明書ができま
した。おとり下さい。レシートとカードもお忘れないよ
うご注意下さい。」と発声させる。
【0047】そしてCPU13は、証明書排出口7に差
し出された証明書が利用者によって取られたかどうかを
検知し、証明書が取られたことを検知すると(S20・
YES)、CRT表示装置3に証明書自動発行機1の操
作が終了した旨の画面を表示する(S21)。その後し
ばらくしてから、初期画面としてカードの挿入を促す画
面をCRT表示装置3に表示して、上述の動作を繰り返
す。また、CPU13は証明書排出口7に差し出された
証明書が所定時間を過ぎても利用者が証明書を取らない
ことを検知すると(S20・NO)、CPU13は証明
書排出口7に差し出されている証明書を発行機1内部に
回収して(S22)、回収貯蔵部J6に収納する。
【0048】次ぎに、証明書自動発行機1が、稼働中の
ローラ変形防止について図9に示すフローチャートを参
照して説明する。電源が投入されると、タイマ26がO
Nして(S51)、証明書自動発行機1の利用状況を監
視する。そして、証明書作成の予約が行われると(S5
2・YES)、ソレノイド81がONして(S53)、
用紙押さえ板79が上方に無いことが確認されると(S
54・NO)、離間手段により用紙押さえ板79が上方
に移動する(S55)。用紙搬送ユニット51から証明
書が全て受け渡されると(S56・YES)、用紙押さ
え板79を下方に移動させて証明書を挟み込み、証明書
を搬送して(S58)、タイマ26をクリアする(S5
9)。そして、また証明書自動発行機1の利用状況を監
視する。
【0049】証明書の作成依頼が行われず(S52・N
O)、一定時間が経過すると(S60・YES)、ロー
ラ73、74の変形を防止するために用紙押さえ板79
を上方に移動させて上側ローラ74と下側ローラ73を
離すようにする。用紙押さえ板79が上方に無いことが
確認されると(S61・NO)、離間手段により用紙押
さえ板79が上方に移動される(S62)。そして、タ
イマ26をクリアして(S63)証明書自動発行機1の
利用状況を監視する。
【0050】以上説明したことから明かなように、本実
施の形態の薄状媒体搬送機構によれば、証明書(薄状媒
体)の下方側に配置された下側ローラ73と、証明書
(薄状媒体)の上方側に配置された上側ローラ74とを
備え、証明書(薄状媒体)を介して両ローラ74、73
が相互に当接された状態で、これら上側及び下側ローラ
74、73が回転することにより、証明書(薄状媒体)
を搬送する用紙(薄状媒体)搬送機構において、上側及
び下側ローラ74、73を相互に離間させる離間リンク
18(離間手段)と、離間リンク18が前記上側及び下
側ローラ74、73を離間した状態でその状態を保持す
る保持部83、切り欠き部KB、ソレノイド81等(保
持手段)とを更に設けている。それにより、保持部83
が切り欠き部KB内に填ると、上側及び下側ローラ7
4、73の離間状態に保持するので、上側及び下側ロー
ラ74、73間が相互に当接された状態で放置されるこ
とがなくなる。そして、証明書自動発行機1が、例えば
一定時間使用されないとき、またはその電源が遮断され
たとき、薄状媒体搬送機構としての用紙排出ユニット7
1において、保持部83が切り欠き部KB内に填って、
上側及び下側ローラ74、73が相互に離間して保持さ
れるため、これらローラ74、73の変形を予防でき
る。
【0051】上記の実施例では、所定時間経過するか否
かを検出するタイマ26(検出手段を構成する)を設
け、所定時間の経過後に前記保持手段は動作する態様
と、電源遮断時に前記保持手段は動作する態様との双方
を備えたが、いずれか一方のみを備えていてもよいし、
必要がなければ無くても良い。また、例えば、用紙等の
薄状媒体を貯めておく排出トレイ72(薄状媒体受け手
段を構成する)と、この排出トレイ72に対向するよう
にその上方側に配置される用紙押さえ板79(薄状媒体
押さえ手段を構成する)とは、必要がなければ無くても
良い。更に、上下一対のローラ73、74は、一組であ
っても良い。
【0052】尚、本発明を具体化した一実施例として証
明書自動発行機1について説明したが、本発明の薄状媒
体搬送機構は、必ずしもこの実施例に限定されることな
く、例えば、複写機、ファクシミリ装置、印刷機、プリ
ンタなどに用いても良い。また、用紙押さえ板79を上
下動させる機構は、ラック、ギヤなどでなく、例えば、
カム機構を用いても良い。また、保持手段の一部として
の保持部83を動作させる機構は、上記のソレノイド8
1とバネ85などから構成されていなくてもよく、例え
ば、モータを使用しても良い。更に、保持手段は上記以
外の構成からなっていてもよいし、また、薄状媒体は、
カード、書類や切符など薄状であれば、いかなるもので
あってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した実施例の証明書自動発行
機の外観を示す概略図である。
【図2】 本実施例における証明書自動発行機の用紙送
り経路の構成を示す概略断面図である。
【図3】 本実施例の用紙送り経路における用紙排出ユ
ニットの構成を示す拡大側面図である。
【図4】 本実施例の用紙送り経路における用紙排出ユ
ニットの用紙押さえ板の一部を拡大して示す斜視図であ
る。
【図5】 その用紙排出ユニットの上側ローラ及び下側
ローラを相互に圧接した状態を拡大して示す概略説明図
である。
【図6】 その用紙排出ユニットの上側ローラ及び下側
ローラを相互に離間した状態を拡大して示す概略説明図
である。
【図7】 本実施例における証明書自動発行機及びこの
発行機を含むシステムの電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図8】 本実施例における証明書自動発行機の動作を
示すフローチャートである。
【図9】 本実施例における証明書自動発行機の動作時
の保持機構の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
18 離間リンク 19 作動板 20 ギヤ 21 モータ 26 タイマ Y1 用紙 51 用紙搬送ユニット 71 用紙排出ユニット 72 排出トレイ 73 下側ローラ 74 上側ローラ 79 用紙押さえ板 81 ソレノイド 83 保持部 85 バネ 87 ガイド溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄状媒体の下方側に配置された下側ロー
    ラと、薄状媒体の上方側に配置された上側ローラとを備
    え、薄状媒体を介して両ローラが相互に当接された状態
    で、これら上側及び下側ローラが回転することにより、
    薄状媒体を搬送する薄状媒体搬送機構において、 前記上側ローラ及び下側ローラを相互に離間させる離間
    手段と、 この離間手段によって、前記上側ローラ及び下側ローラ
    が相互に離間した状態で、その離間状態を保持する保持
    手段とを設けることを特徴とする薄状媒体搬送機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄状媒体搬送機構にお
    いて、 所定時間経過するか否かを検出する検出手段を設け、所
    定時間の経過後に前記保持手段は動作することを特徴と
    する薄状媒体搬送機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の薄状媒体搬送
    機構において、 電源遮断時に前記保持手段は動作することを特徴とする
    薄状媒体搬送機構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一に記載の薄状
    媒体搬送機構において、 薄状媒体を貯めておく薄状媒体受け手段と、この薄状媒
    体受け手段に対向するようにその上方側に配置される薄
    状媒体押さえ手段とを更に設け、 この薄状媒体押さえ手段に、前記上側ローラを複数個配
    設するとともに、前記薄状媒体受け手段に、前記下側ロ
    ーラを上側ローラに対向するように配設することを特徴
    とする薄状媒体搬送機構。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一に記載の薄状
    媒体搬送機構において、証明書自動発行機内に取り付け
    られていることを特徴とする薄状媒体搬送機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014077051A1 (ja) * 2012-11-14 2014-05-22 沖電気工業株式会社 媒体処理装置
JP2017193383A (ja) * 2016-04-18 2017-10-26 デュプロ精工株式会社 加工処理装置及びシートの加工処理方法

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