JPH10166772A - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JPH10166772A
JPH10166772A JP9258533A JP25853397A JPH10166772A JP H10166772 A JPH10166772 A JP H10166772A JP 9258533 A JP9258533 A JP 9258533A JP 25853397 A JP25853397 A JP 25853397A JP H10166772 A JPH10166772 A JP H10166772A
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JP
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JP9258533A
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Yoshihiro Ogawa
善広 小川
Mitsuo Hiraoka
美津穗 平岡
Kazumi Nagano
和美 長野
Hiroshi Tanabe
浩 田辺
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率良く製造でき、また光記録媒体本来の機
能に影響を与えることの少ない、ICモジュールを備
え、該ICモジュールの非露出面が視覚認識できない様
に隠蔽されている光記録媒体を提供する。 【解決手段】 透明基板、光記録層及び保護層をこの順
番で有し、ICモジュールが、該ICモジュールの一方
の表面が該保護層側に露出するように埋め込まれている
情報記録媒体であって、該光記録層に記録された情報の
再生、または該光記録層に記録された情報の再生及び該
光記録層に対して情報の記録を行なう光ビームが照射さ
れる該透明基板の表面に表面硬化層を有し、更に該表面
硬化層の外側表面上の、ICモジュールの背面側に相当
する領域に隠蔽層を具備していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、磁気カードをはじめとする携帯性
に優れたカード状情報記録媒体は、広く一般に普及して
おり、近年では、さらに大容量のメモリとして、ICカ
ード、光カード等が提案されている。また、特開昭61
−103287号公報のように磁気メモリ、光記録部、
及びICメモリの各情報記録媒体を組み合わせ、一体化
したハイブリットカードも提案されている。ところで、
光メモリ及びICメモリの機能を組み合わせたハイブリ
ットカードは、規定のカードサイズ(縦85.6mm、
横54mm、厚さ0.68〜0.84mm)内に、各メ
モリを構成する光記録層とICモジュールとを配置しな
くてはならない。そしてICモジュールと光記録層とは
ICモジュール及び光記録層の各々への情報記録、及び
ICモジュール及び光記録層の各々に記録された情報の
再生の少なくとも一方を行なう装置の構成を簡略化する
ためには、各メモリ部の記録・再生手段が互いに干渉す
るのを避ける様に配置することが好ましい。
【0003】具体的には、例えば図7に示すように透明
基板1上に光記録層2、及び保護層4がこの順番で積層
され、記録・再生ビーム11が透明基板1側から照射さ
れる様に構成されている光カードの場合、記録・再生ビ
ーム11の入射面とは反対側の、保護層4の表面にIC
モジュール7の電極面が露出するような構成とすること
が好ましい。しかし例えば0.5mm程度の厚さのIC
モジュールを光カードに埋め込んだ場合、ICモジュー
ルの背面が透明基板1を介して視覚認識できてしまい光
カードの外観を損なうことがある。またICモジュール
裏側に露出していることがあるIC配線部を容易に確認
することが可能になり、ICモジュールに記録された情
報の機密性の保持が困難となることが予想される。
【0004】その改善策として特開平8−142551
号には、IC付光カードのICモジュールの裏側を隠蔽
層で隠すという思想が開示されている。そして同号公報
に於いてはIC付光カードの光入射面側に設けられてい
る表面硬化層の上に隠蔽層を設けた場合には隠蔽層の密
着性が劣るとの課題を提示し、この課題を解決する為に
図8に示した様に、光記録部81、ICモジュール8
2、隠蔽層83、カード基材84、透明保護層85、表
面硬化層86を有する光カードにおいて、ICモジュー
ル82の背面側に当たる部分の表面硬化層86を切削加
工し、その切削部に隠蔽層83を設けてICモジュール
82の裏側を隠蔽した構成のIC付光カードが開示され
ている。しかし、同号公報に開示されているIC付光カ
ードの製法は、表面硬化層86を切削加工する工程がカ
ードごとに必要となるため光カード製造工程が複雑にな
りコストがかかる。また表面硬化層86を切削した場
合、該硬化層切削部の端部に微小な割れが生じ、カード
を屈曲させたときにその割れが拡大するという問題が生
じることがあった。更に切削時及び切削時に発生するゴ
ミによって該硬化層の表面に傷がつくことがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたものであって、ICモジュールが埋め込ま
れ、且つ該ICモジュールの裏面を隠蔽する隠蔽層を備
えた光記録媒体であって、隠蔽層の付与によっても光記
録媒体本来の機能を損なうことがなく、また効率良く製
造することのできる光記録媒体を提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる情報記録
媒体の第1の実施態様は、第1保護層、光記録層、基板
及び第2保護層をこの順番で有し、該基板及び該第1保
護層は該記録層に情報を記録する為のビーム及び該記録
層に記録されている情報を再生する為の光ビームの少な
くとも一方に対して透明である積層体、及び該積層体に
埋め込まれているICモジュールを有する情報記録媒体
であって、更に隠蔽層が、該第2保護層の外側表面上
に、該情報記録媒体の該第2保護層の側からは該ICモ
ジュールが目視認識できないように配置されていること
を特徴とする。
【0007】即ち本願発明者らは上記問題点に鑑み種々
検討した結果、上記先行技術において否定されていた表
面硬化層への密着性に優れた隠蔽層の付与が可能である
ことを見出すことによって本発明をなすに至ったもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1の実施態様)図1は第1の実施態様に関する光カ
ード10の光記録・再生ビーム入射面側から見た平面
図、図2は該光カードの反対側の面の平面図である。ま
た図3は図1及び図2に示した光カードのA−A線断面
図である。図1〜3において、1はプリフォーマットパ
ターンを有する透明基板、2は光記録層、3は接着剤
層、4は保護基板、5は表面に可視情報等が形成された
可視情報層、6は表面硬化層、7はICモジュール、8
は隠蔽層、そして9は光記録層2の、情報の記録が実際
になされる、或いは再生されるべき光学的情報が記録さ
れている光記録領域である。
【0009】隠蔽層8 隠蔽層8は表面硬化層6の外側表面に印刷インキを用い
た印刷によって形成された印刷層であり、埋設したIC
モジュール7が、透明基板1を介して視覚的に認識でき
ないようにするものである。
【0010】そして隠蔽層8に対しては種々の相反する
特性が要求される。即ち隠蔽層8には高い隠蔽力が要求
される。具体的にはICモジュール裏面を視覚的に認識
できない様に、完全に隠蔽する為には隠蔽層の可視光
(例えば波長が400〜700nmの光)に対する透過
率を2%以下とすることが好ましい。また隠蔽層は光記
録媒体全体の厚さに影響を及ぼさない様に薄いことが好
ましい。特に光カードは全体の厚さを0.68〜0.8
4mm程度に抑える必要があり、隠蔽層8の厚さは3〜
30μm、特には15μm以下、更には10μm以下程
度とすることが好ましい。一方薄い層に、高い隠蔽性を
持たせようとすると顔料や染料等をより多く含有させる
ことが必要となるが、この場合表面硬化層への密着性は
低下し、また隠蔽層自体が脆化してしまう可能性があ
る。特に隠蔽層8が、光記録媒体の表面に露出する様な
構成とする場合には隠蔽層8の表面硬化層に対して密着
性が悪い、或いは隠蔽層自体が脆いことは好ましくな
い。この様に光記録媒体に付与する隠蔽層8には相反す
る種々の要素をいかなるレベルでバランスさせるかが重
要となる。
【0011】このような状況のもとで本願発明者らは種
々検討した結果、薄くても十分な隠蔽能力を有し、かつ
表面硬化層への密着性にも優れた隠蔽層を、例えば印刷
インキを用いることで形成できることを見出した。
【0012】例えば表面硬化層6が光硬化型ウレンアク
リレート系樹脂の硬化物で形成されている場合、該隠蔽
層としては2液硬化型ウレタンアクリレート系インキの
硬化物で構成することが好ましい。2液硬化型ウレタン
アクリレート系インキは、主として主剤としてのアクリ
ルポリオール樹脂と、硬化剤としてのイソシアネート樹
脂の2液からなり、主剤と硬化剤との配合比は、アクリ
ルポリオール樹脂とイソシアネート樹脂の熱架橋反応ま
たは光架橋反応によって形成されるウレタンアクリレー
ト樹脂中にアクリルポリオールに含まれる水酸基が未反
応のまま残留しないことが好ましく、従ってイソシアネ
ート樹脂の反応基であるシアノ基の当量が、アクリルポ
リオールの水酸基の当量よりも多くなるように配合比を
決定することが好ましい。具体的には例えばアクリルポ
リオール樹脂20〜50重量%、塩化ビニル系樹脂0〜
10重量%、芳香族炭化水素系溶剤5〜20重量%、ケ
トン系溶剤15〜30重量%、グリコール系溶剤5〜1
5重量%、顔料10〜35重量%、レベリング剤等の添
加物1〜5重量%等で構成される。2液硬化型ウレタン
アクリレート系インキは、溶剤に表面硬化層と相溶性の
あるものを用いている為表面硬化層に対して密着力の優
れた隠蔽層とすることができる。そしてまたこのインキ
は隠蔽性向上の為に染料・顔料を比較的多く添加して
も、その結果得られる隠蔽層の表面硬化層に対する密着
性、そして隠蔽層自体の強度があまり低下せず、その結
果隠蔽力を向上させられる為。本発明に特に好適に用い
られる材料である。そして隠蔽層中の顔料や染料の含有
量は30〜80wt%、特には30〜60wt%とした場
合、3〜30μmの厚さであっても可視光透過率2%以
下を達成でき、また表面硬化層への密着性、隠蔽層自体
の強度もすぐれたものとなる。
【0013】また印刷層中の顔料として鱗片状の顔料
は、鱗片状の粒子が重なり合うことで効果的に光の透過
を防ぐことができ、隠蔽層中への含有量が比較的少なく
ても該隠蔽層に隠蔽力をより効果的に付与できる。鱗片
状の粒子の大きさは、平面部分の粒子径が3〜10ミク
ロンのものは、上記の印刷層の厚みの範囲でより高い隠
蔽効果が得られる。例えばこのような鱗片状の、平面部
分の粒子径が3ミクロンの顔料を40〜70wt%含有
し、厚さが10ミクロンの隠蔽層は光透過率は0.1%
であり、また光硬化型ウレタンアクリレートの硬化物か
らなる表面硬化層からの剥がれも認められなかった。
【0014】隠蔽層8の表面硬化層上への形成方法とし
ては、印刷インキを用いる場合には通常の印刷方法、例
えばスクリーン印刷等を用いることができる。また隠蔽
層8は、表面硬化層上のICモジュール背面が隠蔽され
る領域に形成されれば良く、例えば図6に示す様に光記
録領域を除く全面に設けることもできる。隠蔽層8の表
面には、各種デザイン印刷や、顔写真、イニシアライズ
情報、バーコード、OCR文字、ホログラム、サインパ
ネルから成るグループから選ばれる1つ、もしくは2つ以
上の情報を施しても良い。更に隠蔽層8の表面の保護、
及び隠蔽層8表面に付与してもよい上記の各種情報の保
護の少なくとも一方の目的を達成する為に隠蔽層8の表
面に透明な硬化層を付与してもよい。
【0015】隠蔽層8は表面硬化層の表面に直接、少な
くともICモジュールの裏面を覆うように形成する。形
成方法としては、例えば印刷インキを用いる場合一般的
な印刷手法、例えばスクリーン印刷等を用いることがで
きる。
【0016】表面硬化膜6 表面硬化膜6は、光カード基板1を、傷・ゴミから保護
するものである。光カードは、光学的に記録再生をおこ
なっているので、表面の傷・ゴミは、致命的な欠陥とな
る。従って、表面硬化層は、光カードにおいては必須な
構成である。表面硬化層6は、鉛筆硬度(JIS K
6854)が、5H以上が好ましく、スチールウールテ
ストでは(#1000のスチルウールで100g/cm
2の加重を加えて、10往復させた時)、幅1ミクロン
長さ10ミクロンの傷が20本以下/mm2であること
が好ましい。また、記録再生に影響する凹凸もできるだ
け少ないことが好ましい。また、光カードは通常携帯し
て使用する為、使用中にカードが折れ曲がることが考え
られる。表面硬化層はこのような使用においても割れを
生じ無いことが好ましい。具体的には例えばカードの屈
曲長辺方向20mm短辺方向10mmの屈曲テストを30
回/分で、表裏各250回行い、計1000回の屈曲
後、ひび割れ、破壊、を生じ無いことが好ましい。この
ような表面硬化層を実現する為の材料としては例えば、
光硬化性ウレタン変性アクリルオリゴマー(光照射によ
る重合開始剤の作用によってアクリルオリゴマーのアク
リル基中の2重結合が開裂し、重合が進行するタイプ)
(例えば、商品名:ユニデイック17-824-9;大日本イン
キ化学(株)社製等)が好適に用いられる。更にはメラミ
ン系、シリコーン系、エポキシ系等の樹脂も挙げられ
る。また、硬度を上げるためにシリコーン等の滑剤を含
有させてもよい。
【0017】基板1 基板1に用いられる材料としては、基板は光学的に記録
再生の可能であり、かつ、ICモジュールを埋め込むた
めに切削加工可能な基板であればなんでもよく、あるい
はポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタ
クリレート等のプラスチック樹脂基板等が挙げられる。
【0018】光情報記録層2 光情報記録層2としては、レーザービームによって記録
再生および消去が行える光記録材料に用いられる材料で
あれば何れでも良く、有機染料系記録材料、金属系記録
材料が使用できる。また、反射層、下引き層等他の層を
有していてもよい。
【0019】接着剤層3 接着剤層3としては、従来知られている通常の接着剤が
使用できる。例えば、酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ル、塩化ビニル、エチレン、アクリル酸、アクリルアミ
ド等のビニルモノマーの重合体及び共重合体、ポリアミ
ド、ポリエステル、エポキシ系等の熱可塑性接着剤、ア
ミノ樹脂(ユリア樹脂、メラミン樹脂)、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ビニル樹脂
等の接着剤、天然ゴム、ニトリルゴム、クロロゴム、シ
リコンゴム等のゴム系接着剤が使用される。
【0020】保護基板4 保護基板4は、記録層を機械的、化学的に保護でき、し
かもICモジュールを埋め込むための切削加工が可能な
あらゆるものが使用でき、プラスチックが特に望まし
い。保護基板4の何れかの側の面にはカード印刷層5を
設けることができ、カードのデザイン印刷、顔写真、カ
ード所有者に関するイニシアライズ情報、バーコード、
光学的に認識させることのできる文字(OCR(Opt
icalCharacter Recognitio
n)文字)、ホログラム、サインパネル等、一般のクレ
ジットカード等に設けられているあらゆるものを設ける
ことができる。必要に応じて、カード印刷層の表面、す
なわちカードの最外層となる部分には、オーバーコート
層を設けても良い。
【0021】表面硬化層及び保護層の少なくとも一方の
表面に、磁気メモリである磁気ストライプ12を配置し
てもよい。またICモジュールに記録した情報と、光記
録部に記録した情報、磁気ストライプに記録した情報を
関連させながら記録・再生をさせても良い。
【0022】(第2の実施態様)図4は、第2の実施態様
にかかる光カードの光ビーム照射面側から見た平面図で
あり、図5は図4の光カードを反対側の面から見た平面
図である。そしてこの構成は、隠蔽層8を表面硬化層上
のICモジュール背面部分を被覆し、視覚認識できなく
する最低限の領域にのみ設けた点が、第1の実施態様と
異なっている。
【0023】以下、実施例を示し、本発明を更に具体的
に説明する。
【0024】実施例1 以下の方法によって光記録層を有する透明基板を用意し
た。
【0025】透明ポリカーボネート板(100mm×1
00mm、厚さ0.4mm)の表面に光硬化型ウレタン
アクリレート系樹脂(商品名:ユニデイック17-824-9;
大日本インキ化学(株)社製)をスピンコート法によって
塗布し、次いで光照射して厚さ4ミクロンの表面硬化層
を設けた。次に該ポリカーボネート板の該表面硬化層を
形成した面とは反対側の面に、光記録層としてポリメチ
ン系色素である1,1,5,5-テトラキス(p−ジエチルアミ
ノフェニル)−2,4−ペンタジエニウムパークロレート
(商品名:IR−820;日本化薬(株)社製)の3w
t%ジアセトンアルコール溶液を塗布、乾燥して厚さ
0.1ミクロンの光記録層を形成した。
【0026】また以下の方法によってデザイン印刷層上
にオーバーコート層を有する保護層を用意した。即ち、
透明ポリカーボネート板(100mm×100mm、厚
さ0.25mm)の片面にデザイン印刷層を設け、該デ
ザイン印刷層上に厚さ40ミクロンの塩化ビニル樹脂製
シート(商品名:ゲノサーム(GENOTHERM)Z
E84;ヘキスト(株)社製)を重ね、140℃で熱プ
レスして該透明ポリカーボネート基板のデザイン印刷層
上に塩化ビニル樹脂製シートを固定した。
【0027】次いで、保護層と透明基板とを、保護層の
オーバーコート層が形成されていない側の面と、透明基
板の光記録層が形成されている側の面とが向かい合うよ
うに、シート状ホットメルト接着剤(商品名:O−41
21;クラボウ(株)社製)を用いて貼り合わせた。こ
の貼り合わせ品の表面硬化層側に黒色の2液硬化型ウレ
タンアクリレート系インキ(商品名:HACインキ(メ
ジューム)10重量部に平均粒径5μmの黒色顔料(品
番710)3重量部、HACインキ硬化剤1重量部を混
合したインキ;何れもセイコーアドバンス(株)社製)
をメッシュ200のスクリーン版で、後に設けるICモ
ジュールが隠れるようにストライプ状に乾燥膜厚が10
μmとなるように印刷し、隠蔽層を形成した。最後にこ
れをカードサイズに打抜き切断して光カードを得た。次
にこの光カードにICモジュール埋め込み用の穴をデザ
イン印刷層側から切削加工により設けた。この穴は、最
大深さ0.66mmであった。この穴に厚さが約0.6
6mmのICモジュールを埋め込み接着剤で固定した。
この光カードを、日本工業規格(JIS)Z−8720に定
められた標準光源のC光源の下で、表面硬化層側から目
視にて観察したところ、ICモジュールを視覚認識する
ことはできなかった。
【0028】また本実施例に用いた隠蔽層を別途透明ポ
リカーボネート板上に形成して、ポリカーボネート板を
介しての該隠蔽層の可視光透過率を分光光度計(商品
名:MCPD−1000;大塚電子(株)社製)を用い
て測定したところ、1.5%であった。また表面硬化層
上に形成した隠蔽層の密着性をISO/IEC10373 5.
7に規定される剥離テストで評価したところ、該隠蔽層
の剥離は認められなかった。
【0029】更にまた該隠蔽層中の顔料含有量は63w
t%であった。
【0030】実施例2 隠蔽層を以下の様にして形成した以外は実施例1と同様
にして光カードを作成した。銀色の2液硬化型ウレタン
アクリレート系インキ(HACインキ(メジューム)1
0重量部に平均粒径3μmの、鱗片状の銀色顔料(品番
606A;セイコーアドバンス(株)社製)を3重量部、
HACインキ硬化剤1重量部を混合したインキ;何れも
セイコーアドバンス(株)社製)メッシュ225のスク
リーン版で表面硬化層上に厚さ7μmとなるように印刷
して隠蔽層を形成した。この光カードを実施例1と同様
にして目視観察したところ、ICモジュールの視覚認識
はできなかった。また表面硬化層上の印刷部分をクロス
カット後テープテストしたところ、剥がれはなく密着性
は良好であった。更に本実施例に用いた隠蔽層の可視光
透過率を実施例1と同様にして測定したところ2%以下
であった。更にまた本実施例の隠蔽層中の顔料含有量
は、63wt%であった。
【0031】比較例1 実施例2の隠蔽層形成用インキ中のHACインキ(メジ
ューム)をビニルポリエステル系樹脂(商品名:SG7
00(メジューム);セイコーアドバンス(株)社製)
を使用した以外は実施例1と同様にして光カードを作成
した。この遮蔽層に対して実施例1と同様にして剥離試
験を行なったところ、100枚中52枚剥がれており密
着性は十分ではなかった。
【0032】比較例2 平面部分の平均粒子径30μmの鱗片状のシルバー顔料
(商品名:606H;セイコーアドバンス(株)社製)を
使用した以外は実施例2と同様にして光カードを作成し
た。この印刷部分の可視光透過率を実施例1と同様にし
ては透明ポリカーボネート上で測定したところ32%だ
った。カードの表面硬化層側から観察したところ、IC
モジュールを埋めた部分でICの裏面が少し透けて見え
た。
【0033】実施例3 実施例2と同様にして作成したハイブリッドカードの隠
蔽層上に、2液硬化型ウレタンアクリレート系インキ
(商品名:HACインキ(メジューム)10重量部にH
ACインキ硬化剤1.5重量部を混合したインキ;何れ
もセイコーアドバンス(株)社製)にエクステンダー
(マット剤)0.5重量部を添加したものを乾燥膜厚5
μmとなるようにスクリーン印刷した後、80℃で1時
間硬化、乾燥させて隠蔽層上に表面硬化層を設けた。本
実施例の隠蔽層は隠蔽層表面硬化層で覆われているた
め、耐磨耗性に優れていた。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば表面硬化層
上にICモジュールの隠蔽層を設けることができた。表
面硬化層を剥がさずに印刷層を設けるため、安価で、し
かもゴミの発生もないので、ゴミによる光記録媒体の不
良率が減り、更に製造時間も短縮できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様にかかるIC付光カードの
表面硬化層側の平面図である。
【図2】図1のIC付光カードのICモジュールが露出
している側の平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明の他の実施態様にかかるIC付光カード
の表面硬化層側の平面図である。
【図5】図4のIC付光カードのICモジュールが露出
している側の平面図である。
【図6】実施例3のIC付光カードの表面硬化層側の平
面図である。
【図7】ハイブリッドカードの一般的な構成を示す概略
断面図である。
【図8】隠蔽層を備えた、従来のハイブリッドカードの
概略断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 光記録層 3 接着剤層 4 保護基板 5 可視情報層 6、86 表面硬化層 7、82 ICモジュール 8、83 隠蔽層 9 光記録領域 10 光カード 11 記録・再生ビーム 12 磁気ストライプ 81 光記録部 84 カード基材 85 透明保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/24 572 G11B 7/24 572C 572H // C09D 175/14 C09D 175/14 (72)発明者 田辺 浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1保護層、光記録層、基板及び第2保
    護層をこの順番で有し、該基板及び該第1保護層は該記
    録層に情報を記録する為のビーム及び該記録層に記録さ
    れている情報を再生する為の光ビームの少なくとも一方
    に対して透明である積層体、及び該積層体に埋め込まれ
    ているICモジュールを有する情報記録媒体であって、
    更に隠蔽層が、該第2保護層の外側表面上に、該情報記
    録媒体の該第2保護層の側からは該ICモジュールが目
    視認識できないように配置されていることを特徴とする
    情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 該隠蔽層の可視光透過率が2%以下であ
    る請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 該隠蔽層が3〜30μmの厚さを有する
    請求項1記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 該隠蔽層の厚さが15μm以下である請
    求項3の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 該隠蔽層の厚さが10μm以下である請
    求項4の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 該隠蔽層が2液硬化型ウレタンアクリレ
    ート系インキで形成されたものである請求項1〜5の何
    れかに記載の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 該隠蔽層が染料及び顔料の少なくとも一
    方を含有している請求項1〜6の何れかに記載の情報記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 該隠蔽層中の染料、または顔料もしくは
    染料及び顔料の含有量が、30〜80重量%である請求
    項7の情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 該顔料が鱗片状であって、平面部の大き
    さが3ミクロン乃至10ミクロンの範囲の粒子である請
    求項7または8記載の情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 該隠蔽層が該表面硬化層上の、上記光
    記録層の設けてある領域とは重ならない領域の全てを被
    覆するように設けてある請求項1〜8の何れかに記載の
    情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 該ICモジュールの一方の表面が、該
    保護層側に露出するように埋め込まれている請求項1記
    載の情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 該表面硬化層が、光硬化型ウレタン変
    性アクリルオリゴマーの光硬化物を含む請求項1記載の
    情報記録媒体。
  13. 【請求項13】 該2液硬化型ウレタンアクリレート系
    インキが、アクリルポリオールを含む第1の液体とイソ
    シアネートを含む第2の液体との混合によって硬化する
    ものである請求項6記載の情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013254383A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Dainippon Printing Co Ltd 電子モジュール内蔵カード

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