JPH10166544A - 孔版印刷機 - Google Patents

孔版印刷機

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JPH10166544A
JPH10166544A JP33593796A JP33593796A JPH10166544A JP H10166544 A JPH10166544 A JP H10166544A JP 33593796 A JP33593796 A JP 33593796A JP 33593796 A JP33593796 A JP 33593796A JP H10166544 A JPH10166544 A JP H10166544A
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sided
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Application number
JP33593796A
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English (en)
Inventor
Masanobu Okazaki
政信 岡崎
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】両面原稿又は片面原稿の特定の場合における裏
面画像の逆転現象による印刷物の使用不能を防止し、ま
た、綴じ形態を任意に変えられるようにして印刷物のフ
ァイルの多様化に対応できるようにする。 【解決手段】 感熱孔版原紙に形成される画像の位置が
変わるように画像信号を変換する画像処理手段57を設
け、この画像処理手段57による変換動作を原稿の置き
方や印刷物の綴じ形態に応じて選択的に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号に基づい
て溶融穿孔された感熱孔版原紙(以下、単にマスタとい
う)を版胴の外周面に装着して両面印刷又は片面印刷を
行う孔版印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】両面印刷を基本的使用形態とするこの種
の孔版印刷機は、例えば図15に示すように、給紙部6
0から搬送される印刷用紙34の表面側及び裏面側に対
応する画像形成装置(以下、印刷ドラムという)2,1
02と、自動原稿送り装置59と、原稿画像読み取り部
10等から概略構成されており、各印刷ドラム2,10
2の内部にはインキ供給手段が備えられている。なお、
符号を付していない部材・装置等は図示していないこと
を意味する(以下、同じ)。自動原稿送り装置59の原
稿受け台1にセットされた原稿12は、実線矢印で示す
ように表面が下向きになるように読み取り原稿位置48
に送られ、原稿画像読み取り部10によって表面画像が
読み取られる。この画像信号に基づいて印刷ドラム2に
対応する製版・給版部でサーマルヘッドによりマスタに
原稿の表面画像が溶融穿孔によって形成され、製版され
たマスタが印刷ドラム2の版胴に装着されるようになっ
ている。原稿12が両面原稿の場合には、原稿12は自
動原稿送り装置59の右端側で破線矢印で示すように反
転されて裏面が下向きになるように読み取り原稿位置4
8に位置付けられ、裏面画像を読み取られる。従って、
両面原稿を自動反転した場合には、表面画像の読み取り
時と裏面画像の読み取り時では原稿の搬送方向における
前後方向が反対となる。片面原稿の場合には可動ガイド
板16が二点鎖線に示す位置に位置づけられ、読み取り
が完了した原稿は原稿排紙テーブル20に排出される。
表面画像の場合と同様に、裏面画像の画像信号に基づい
て印刷ドラム102に対応する製版・給版部でサーマル
ヘッドによりマスタに原稿の裏面画像が溶融穿孔によっ
て形成され、製版されたマスタが印刷ドラム102の版
胴に装着されるようになっている。印刷ドラム2に対応
するサーマルヘッドと、印刷ドラム102に対応するサ
ーマルヘッドの穿孔方向は、マスタの供給方向に直交す
る方向において対向する方向となっている。この後、印
刷ドラム2,102間に印刷用紙34が所定のタイミン
グで送られ、インキ供給手段から供給されたインキがマ
スタの穿孔部を通って印刷用紙34に転移されて両面印
刷(この例の場合、印刷ドラム2,102が同一直線上
で対向しているため両面同時印刷となる)が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、画像の位置と
原稿の向き及び原稿のセットとの関係について説明す
る。図16に縦長横綴じ両面原稿72を示す。これは、
表面原稿画像72aを読解可能位置においたとき、原稿
の縦寸法が横寸法よりも長く(縦長原稿)、表面原稿画
像72aに対して左右に反転させた場合、裏面原稿画像
72bが読解可能位置にあるもの(横綴じ原稿)をい
う。図17(a)に縦長縦綴じ両面原稿73を示す。こ
れは、縦長原稿で、且つ、表面原稿画像73aに対して
上下に反転させた場合、裏面原稿画像73bが読解可能
位置にあるものである(縦綴じ原稿)。縦綴じ原稿の場
合、図17(b)に示すように、左右に反転させると裏
面原稿画像73bは上下逆になるため、横綴じとしては
使用できない。同様に、横綴じのものを縦綴じとして使
用することはできない。図18に横長横綴じ両面原稿7
4を示す。これは、表面原稿画像74aを読解可能位置
においたとき、原稿の横寸法が縦寸法よりも長く(横長
原稿)、表面原稿画像74aに対して左右に反転させた
場合、裏面原稿画像74bが読解可能位置にあるもの
(横綴じ原稿)をいう。図19に横長縦綴じ両面原稿7
5を示す。これは、表面原稿画像75aを読解可能位置
においたとき、原稿の横寸法が縦寸法よりも長く(横長
原稿)、表面原稿画像68aに対して上下に反転させた
場合、裏面原稿画像75bが読解可能位置にあるもの
(横綴じ原稿)をいう。
【0004】原稿の置き方については、図20(a)に
示すように、自動原稿送り装置59の原稿受け台1に原
稿の短寸法側をセットするのを原稿の縦置きとし、図2
0(b)に示すように、原稿受け台1に原稿の長寸法側
をセットするのを原稿の横置きとする。
【0005】片面原稿の場合には、縦綴じ、横綴じの関
係は無くなり、表面が一枚目の片面原稿、裏面が二枚目
の片面原稿となる。図21(a)に縦長片面原稿81
を、図21(b)に横長片面原稿82を示す。原稿の置
き方の定義は両面原稿と同様である。
【0006】ここで、例えば縦長横綴じ両面原稿72の
製版について説明する。原稿を縦置きにセットした場
合、図22(a)に示すように、表面原稿画像72aに
対する原稿画像読み取り部10の読み取りセンサの画像
読み取り方向は見かけ上、矢印69の方向となり、且
つ、光源は矢印70の方向へ移動していく。裏面の製版
においても図22(b)に示すように同様である。しか
しながら、上述のように、自動原稿送り装置59におけ
る自動反転によって裏面原稿画像68bは上下が逆転す
るため、周知の処理と同様にそのままサーマルヘッドへ
画像信号を送ってマスタに原稿画像を形成すると、印刷
用紙34の裏面には上下逆の印刷画像が形成される。縦
長横綴じ両面原稿72を横置きでセットした場合には、
自動反転による原稿の搬送方向における前後方向の逆転
現象は起こらないが、各印刷ドラム2,102の回転方
向が逆であり、各サーマルヘッドの穿孔方向も逆である
ことから、印刷用紙34の裏面には上下逆の印刷画像が
形成される。上記は横綴じ原稿の場合であるが、縦綴じ
の場合にも同様の印刷画像の逆転現象が起こり、両面原
稿の場合には、綴じ形態と置き方の種類に拘らず裏面に
おける印刷画像の上下が逆になる。片面原稿の場合には
縦長原稿を縦置きにしても、あるいは横長原稿を横置き
にしても、反転動作を経ることはないので上下の逆転現
象は起こらないが、縦長原稿を横置きにした場合、ある
いは横長原稿を縦置きにした場合には、上記縦長横綴じ
両面原稿72を横置きでセットした場合と同様の理由で
印刷画像の上下逆転現象が起こる。
【0007】両面印刷には横綴じの原稿を縦綴じの印刷
物に、逆に縦綴じの原稿を横綴じの印刷物にしたり、あ
るいは縦綴じ、横綴じが混在する原稿を一つのファイル
にまとめる等の種々の印刷形態のニーズがあるものの、
従来の両面印刷を行う孔版印刷機では両面印刷するか、
片面印刷するかのキー設定しかなく、様々な要求に迅速
且つ確実に対応することができなかった。もっとも、両
面原稿における裏面印刷画像の上下逆転現象をそのまま
利用することにより、縦綴じの原稿を横綴じの印刷物と
して、逆に横綴じの原稿を縦とじの印刷物として使用す
ることができるが、原稿と同じ綴じ形態とする場合に
は、逆転現象を回避するために表裏面をそれぞれ片面原
稿とみなして各々セットせざるを得ない。また、その場
合、片面原稿の方式でも逆転する場合があるので置き方
に注意しなければならない。従って、オペレータが原稿
の形態と目的の印刷物との関係で原稿の置き方をその都
度考える必要があり、作業性の低下を来すばかりでな
く、場合によっては置き方をまちがう懸念がある。これ
に対処すべく、例えば、置き方をまちがわないように予
め作業マニュアルを作成しておいて作業時に見るように
したとしても煩わしさを否めない。
【0008】本発明は、原稿の置き方に対するオペレー
タの考慮を要することなく、迅速且つ確実に印刷形態の
多様性に対応し得るこの種の孔版印刷機の提供を、その
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】目的の印刷物に対応した
原稿の置き方の面倒さを、原稿の読み取り情報(画像信
号)の変換によって自動的に行うことを基本とするとと
もに、両面原稿の場合や片面原稿の特定の場合における
逆転現象はそのまま利用してかかる場合には画像信号の
変換は行わないこととし、全体としては画像信号の変換
の動作を、例えばオペレータのキー設定に基づいて選択
的に行い、印刷形態の多様性に対する操作の簡易化を図
る、というのが本発明の趣旨である。具体的には、請求
項1記載の発明では、回転可能に保持された円筒状の版
胴と、画像信号に基づく溶融穿孔によって原稿の画像が
形成され前記版胴の外周面に装着される感熱孔版原紙
と、前記版胴の内部に設けられ該版胴の内周面にインキ
を供給するインキ供給手段とを有し、前記版胴を回転さ
せながら給紙部より搬送された印刷用紙を前期版胴の外
周面に接触させることにより内部より供給されたインキ
を前記感熱孔版原紙の穿孔部から前記印刷用紙に転移さ
せるように構成された画像形成装置が、通過する印刷用
紙の表面側及び裏面側にそれぞれ設けられている孔版印
刷機において、前記感熱孔版原紙に形成される画像の位
置が変わるように前記画像信号を変換する画像処理手段
を備えている、という構成を採っている。
【0010】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の構成の下、両面原稿の両面印刷において、原稿の表
面画像に基づいて印刷用紙の表面に形成される印刷画像
を正像に見たとき、原稿の裏面画像に基づいて印刷用紙
の裏面に形成される印刷画像を180度回転させる、と
いう構成を採っている。請求項3記載の発明によれば、
請求項1記載の構成の下、片面原稿の両面印刷におい
て、一枚目の原稿の画像に基づいて印刷用紙の表面に形
成される印刷画像を正像に見たとき、二枚目の原稿の画
像に基づいて印刷用紙の裏面に形成される印刷画像を1
80度回転させる、という構成を採っている。請求項4
記載の構成によれば、請求項1記載の構成において、両
面印刷の設定にタッチパネルを使用する、という構成を
採っている。請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の構成の下、両面印刷の設定において、詳細に設定す
るモードと簡易的に設定するモードの二つから選択す
る、という構成を採っている。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図14に
基づいて説明する。図1に示すように、本実施例におけ
る孔版印刷機は、印刷機本体部90と、この印刷機本体
部90の上端部に配置された原稿画像読み取り部10
と、さらにこの原稿画像読み取り部10の上面に配置さ
れた自動原稿送り装置59(以下、単にADFという)
等から概略構成されている。印刷機本体部90には、画
像形成装置としての印刷ドラム2,102がそれぞれの
回転軸心が上下方向の同一直線上に位置するように対向
配置されており、上側の印刷ドラム2に対応して排版装
置4と製版・給版部22が、下側の印刷ドラム102に
対応して排版装置104と製版・給版部122がそれぞ
れ設けられている。両印刷ドラム2,102に共通対応
する要素として、印刷機本体部90の図面上における右
側には給紙部60が設けられ、左側には排紙部61が設
けられている。印刷機本体部90の上部には、製版・給
版部22,122のサーマルヘッドを駆動するためのサ
ーマルヘッド駆動基板67と、印刷動作を全体的に制御
するとともに原稿画像読み取り部10からの画像信号を
変換して印刷画像が適正になるようにする画像処理手段
57が設けられている(請求項1)。また、排紙部61
の下流には排紙台40が設けられている。
【0012】上側の印刷ドラム2には、外周面にマスタ
23が巻き付け態様で装着される円筒状の版胴2aと、
この版胴2aを回転可能に保持するために両端に設けら
れたドラムフランジ47と、マスタ23の先端を挟持す
るクランパ28と、版胴2aの内部に設けられて版胴2
aの内周面にインキを供給するインキ供給手段38が備
えられている。インキ供給手段38は、インキ供給管4
3と、インキ供給ローラ44と、ドクターローラ45
と、インキ供給ローラ44とドクターローラ45間に形
成されるくさび状のインキ溜まり46とから構成されて
いる。上側の印刷ドラム2に対応する排版装置4には、
排版剥離ローラ5a,5b、排版搬送ベルト6a,6
b、排版コロ7a,7b、排版ボックス8、圧縮板9が
備えられている。上側の印刷ドラム2に対応する製版・
給版部22には、ロール状のマスタ23と、画像信号に
基づいてマスタ23を溶融穿孔するサーマルヘッド24
と、マスタ23をサーマルヘッド24に押圧するプラテ
ンローラ25と、製版済みのマスタ32を切り離すカッ
ター30と、一対の送りローラ26a,26bと、製版
済みのマスタ32を一時収容する受け箱31と、製版済
みのマスタ32を印刷ドラム2に供給する一対の給版ロ
ーラ27a,27bが備えられている。下側の印刷ドラ
ム102とこれに対応する排版装置104並びに製版・
給版部122の構成は、符号が100番台となるだけで
上記印刷ドラム2側と対応する同一構成であるので説明
を省略する。
【0013】給紙部60には、給紙台33と、この給紙
台33に積載される印刷用紙34と、給紙コロ35と、
一対の分離コロ36a,36bと、一対のフィードロー
ラ37a,37bが備えられている。排紙部61には、
印刷用紙34を印刷ドラム2から剥離する排紙剥離爪3
9と、印刷用紙34を印刷ドラム102から剥離する排
紙剥離爪139と、搬送ベルト41と、印刷用紙34を
搬送ベルト41に密着させるための搬送吸着ファン42
が備えられている。
【0014】原稿画像読み取り部10には、コンタクト
ガラス19と、光源52とミラー49aを有する光学装
置50と、ミラー49b,49cを有する反射装置51
と、レンズ53と、読み取りセンサ13と、A/D変換
基板66が備えられている。ADF59には、原稿12
を置く原稿受け台1と、一対の原稿搬送ローラ11a,
11bと、ローラ18a,18bと、このローラ18
a,18b間に掛けられた無端幅広搬送ベルト15と、
原稿ガイド板21と、この原稿ガイド板21との間で反
転経路を形成する搬送ローラ17と、可動ガイド板16
と、原稿排紙テーブル20が備えられている。符号48
は読み取り原稿位置を示す。
【0015】孔版印刷機は図2に示す操作パネル62を
備えている(請求項4)。操作パネル62には、タッチ
パネル(タッチセンサスクリーン)63が備えられてい
るとともに、製版スタートキー64a、印刷スタートキ
ー64b、ストップキー64c、テンキー64d、デジ
タル表示部64eが備えられている。タッチパネル63
の画面上にはボタンの形状をした両面印刷エリア631
があり、選択すると周知の構成によって画面が切り替わ
り、「片面原稿」と「両面原稿」のエリアが表示される
ようになっている。
【0016】次に、本実施例に係る孔版印刷機による印
刷動作を図1に基づいて説明する。例えば、操作パネル
62のタッチパネル63画面上の両面印刷エリア631
が選択され、両面画像の原稿があり、印刷用紙の表面、
裏面それぞれに画像を形成する場合とする。タッチパネ
ル63の画面上の両面印刷エリア631を選択し、切り
替わった画面から両面原稿エリアを選択して原稿12を
ADF59の原稿受け台1にセットし、図2に示した製
版スタートキー64aを押すと、印刷ドラム2が図1に
おける矢印29の方向、すなわち時計回りに回転し、設
定されている排版位置に達した時点で停止するととも
に、印刷ドラム2の外周面に装備されたクランパ28が
開閉機構によりその挟持状態を解除される。次に先端が
クランパ28から開放された使用済みマスタ3は、排版
装置4の排版剥離ローラ5a,5b、排版搬送ベルト6
a,6b、排版コロ7a,7bで構成されている排版剥
離搬送部により先端側から剥がされ、排版ボックス8内
へと排出される。それと同時に、クランパ28は開閉機
構により一旦閉じられる。なお、排出された使用済みの
マスタ3は、その後完全に印刷ドラム2から剥がされた
時点で圧縮板9にて排版ボックス8の内部において圧縮
されることになる。
【0017】印刷ドラム2は、使用済みマスタ3を排版
装置4に取り込まれながら時計回りに回転し、マスタ供
給位置に達したことがセンサにより検知された時点で停
止するとともに、クランパ28の挟持状態が再び開閉機
構により解除される。すなわち、クランパ28が開いた
状態となる。また、排版剥離搬送部により使用済みマス
タ3が引っ張られ続けると、印刷ドラム2の停止位置が
変動し、製版済みマスタ32の係止位置にバラツキが発
生してしまうので、印刷ドラム2が停止する直前に排版
剥離搬送部も停止するように制御されている。この状態
で製版・給版部22が給版を開始するまで待機すること
になる。なお、この時点では、使用済みマスタ3は一部
が未だ印刷ドラム2に巻き付いたままとなっている。
【0018】上記排版工程と平行して、原稿読み取り工
程もスタートする。まず、原稿画像読み取り部10の原
稿搬送ローラ11a(11bは原稿分離ローラ)が回転
し、原稿12の上部の一枚目が送られる。その後、コン
タクトガラス19の上を移動させるために、ローラ18
a,18bが反時計方向へ回転し、それに伴って無端幅
広搬送ベルト15が反時計回りに移動するように制御さ
れる。センサで読み取り原稿位置48までの移動を検知
すると、ローラ18a,18b、無端幅広搬送ベルト1
5が停止する。なお、ADF59は開閉可能になってい
て、原稿12をコンタクトガラス19の読み取り原稿位
置48に直接置いてから製版スタートキー64aを押
し、その後の処理を行うこともできる。その時の原稿搬
送工程は実行されず、原稿交換の指示がタッチパネル6
3の画面上に表示される。光学装置50の光源52より
露光された読み取り位置原稿12の表面からの反射光
は、光学装置50及び反射装置51のミラー49a,4
9b,49cを介し、レンズ53を通して読み取りセン
サ13に入射する。光学装置50は矢印54の方向へ、
また反射装置51は光学装置50の半分の速度で矢印5
4の方向へ移動しながら、順次読み取りセンサ13に入
射させていき、原稿サイズセンサで検知した原稿分の距
離を移動すると、光源52が消灯し、光学装置50及び
反射装置51は定位置まで戻る。一方、読み取りセンサ
13内で光電変換された電気信号は、印刷機本体部90
内に設けられたアナログ/デジタル(A/D)変換基板
66でデジタル信号に変換された後、画像処理手段57
に入力される。
【0019】画像処理手段57は、図3に示す制御装置
55、画像信号処理装置56等で構成されている。制御
装置55は、中央演算処理装置、入出力ポート、読み出
し専用記憶装置、及び読み書き可能な記憶装置等を備
え、それらが信号バスによって接続された構成を有する
マイクロコンピュータからなる。また、制御装置55
は、前記入出力ポートを介して、画像信号処理装置5
6、図2に示す操作パネル62の各キー、ADF59、
原稿画像読み取り部10、排版装置4,104、製版・
給版部22,122、印刷ドラム2,102、給紙部6
0、排紙部61等に配設されている各駆動手段や装置部
に配設されたセンサ等との間で電気的に接続されてい
て、これらとの間で指令信号及びオン/オフ信号やデー
タ信号を送受信しており、動作全体のシステムを制御し
ている。図3は画像信号の電気的接続構成を示すブロッ
ク図である。A/D変換基板66で変換された画像信号
は、画像信号処理装置56で周知の処理を行った後、サ
ーマルヘッド駆動基板67に入力される。
【0020】一方、製版・給版部22のマスタ23をサ
ーマルヘッド24に押し付けているプラテンローラ25
と送りローラ26a,26bが回転し、マスタ23が搬
送される。このように搬送されるマスタ23に対し、サ
ーマルヘッド24にライン状に並んだ複数個の発熱素子
が、サーマルヘッド駆動基板67から送られてきた原稿
のデジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、マス
タ23の熱可塑性フィルムは溶融穿孔される。この間、
印刷ドラム2は使用済みマスタ3を排版装置4に取り込
まれながら時計回りに回転し、設定されているマスタ供
給位置に達したことがセンサにより検知された時点で停
止するとともに、開閉機構によりクランパ28が開いた
状態になり、製版されるマスタ23は製版が終了するま
での間、製版済みマスタ32として弛んだ状態で受け箱
31に一時格納される。
【0021】製版が完了すると、製版済みマスタ32は
カッター30により所定の長さに切断され、その後、給
版ローラ27a,27bが駆動手段により回転を始め、
製版済みマスタ32の先端は印刷ドラム2側に進行し、
クランパ28の位置に到達する。そして所定のタイミン
グで製版済みマスタ32の先端がクランパ28によりク
ランプされる。印刷ドラム2が矢印29の方向に回転す
るとともに、製版済みマスタ32は印刷ドラム2の外周
面に徐々に巻付けられる。それに伴って一部が未だ印刷
ドラム2に巻き付いたままとなっていた使用済みマスタ
3は徐々に剥がされ、最終的に排版ボックス8の内部に
完全に入り込む。一方、製版済みマスタ32は印刷ドラ
ム2に完全に巻付けられる。製版済みマスタ32が印刷
ドラム2に完全に巻付けられると、ローラ18a,18
bが反時計方向へ回転し、それに伴って無端幅広搬送ベ
ルト15が反時計回りに移動するように制御される。原
稿12がコンタクトガラス19上を動き始めると同時に
搬送ローラ17が回転を始め、原稿12は原稿ガイド板
21に沿って進む。その際、原稿12の先端を再びコン
タクトガラス19の上に搬送させるべく、原稿の搬送経
路途中に設けられた可動ガイド板16はソレノイドとリ
ンク機構により実線の位置に制御されている。原稿12
の先端がローラ18a部に到達したことがセンサにより
検知されると、今度は原稿12を逆方向に搬送させるた
めに、ローラ18a,18bが時計方向へ回転し、それ
に伴って無端幅広搬送ベルト15が時計回りに移動する
ように制御される。そして原稿12が無端幅広搬送ベル
ト15によって搬送され、読み取り原稿位置48に到達
したことがセンサで検知されると、ローラ18a,18
bが停止し、それに伴い無端幅広搬送ベルト15が停止
する。このようにして原稿12の反転動作が終了する。
【0022】次に、下側の印刷ドラム102が矢印12
9の方向、すなわち反時計回りに回転し、設定されてい
る排版位置に達した時点で停止するとともに、印刷ドラ
ム102の外周面に装備されたクランパ128の挟持状
態が開閉機構により解除される。先端がフリーになった
使用済みマスタ103は、排版装置104の排版剥離ロ
ーラ105a,105b、排版搬送ベルト106a,1
06b、排版コロ107a,107bで構成されている
排版剥離搬送部により先端側が剥がされ、排版ボックス
108内へと排出される。それと同時にクランパ128
は開閉機構により一旦閉じられる。なお、排出された使
用済みマスタ103は、その後完全に印刷ドラム102
から剥がされた時点で圧縮板109により排版ボックス
108の内部において圧縮されることになる。
【0023】印刷ドラム102は使用済みマスタ103
を排版装置104に取り込まれながら反時計回りに回転
し、マスタ供給位置に達したことがセンサにより検知さ
れた時点で停止するとともに、クランパ128の挟持状
態が開閉機構により再び解除される。すなわちクランパ
128が開いた状態になる。また、排版剥離搬送部によ
り使用済みマスタ103が引っ張られ続けると、印刷ド
ラム102の停止位置が変動し、製版済みマスタ132
の係止位置にバラツキが発生してしまうので、印刷ドラ
ム102が停止する直前に排版剥離搬送部も停止するよ
うに制御されている。この状態で製版・給版部122が
給版を開始するまで待機することになる。なお、この時
点では、使用済みマスタ103は一部が未だ印刷ドラム
102に巻き付いたままとなっている。
【0024】光学装置50の光源52より露光された読
み取り位置原稿12の表面からの反射光は、光学装置5
0及び反射装置51のミラー49a,49b,49cを
介し、レンズ53を通して読み取りセンサ13に入射す
る。光学装置50は矢印54の方向へ、また反射装置5
1は光学装置50の半分の速度で矢印54の方向へ移動
しながら、順次読み取りセンサ13に入射させていき、
原稿サイズセンサで検知した原稿分の距離を移動する
と、光源52が消灯し、光学装置50及び反射装置51
は定位置まで戻る。一方、読み取りセンサ13内で光電
変換された電気信号は、印刷機本体部90内に設けられ
たアナログ/デジタル(A/D)変換基板66でデジタ
ル信号に変換された後、画像処理手段57に入力され
る。制御装置55からは原稿12が反転されたことを知
らせる信号が出力され、アドレス装置65及び画像信号
処理装置56に入力される。A/D変換基板66で変換
された画像信号は画像信号処理装置56で周知の処理が
行われた後、アドレス装置65で発生させた書き込み信
号によってメモリ装置58に書き込まれる。次に、書き
込み終了後、アドレス装置65で読み出し信号を発生さ
せ、メモリ装置58から画像信号を読み出すが、この場
合、書き込みの順番と反対のアドレスから読み出し、画
像信号処理装置56からサーマルヘッド駆動基板67に
入力される。
【0025】一方、製版・給版部122のマスタ123
をサーマルヘッド124に押し付けているプラテンロー
ラ125と送りローラ126a,126bが回転し、マ
スタ123が搬送される。このように搬送されるマスタ
123に対し、サーマルヘッド124にライン状に並ん
だ複数個の発熱素子が、サーマルヘッド駆動基板67か
ら送られてきた原稿のデジタル画像信号に応じて各々選
択的に発熱し、マスタ123の熱可塑性フィルムは溶融
穿孔される。印刷ドラム102は使用済みマスタ103
を排版装置104に取り込まれながら反時計回りに回転
し、設定されているマスタ供給位置に達したことがセン
サにより検知された時点で停止するとともに、開閉機構
によりクランパ128が開いた状態になり、製版される
マスタ123は製版が終了するまでの間、製版済みマス
タ132として弛んだ状態で受け箱131に一時格納さ
れる。
【0026】製版が完了すると、ローラ18a,18b
が反時計方向へ回転し、それに伴って無端幅広搬送ベル
ト15が反時計回りに移動するように制御される。原稿
12がコンタクトガラス19上を動き始めると同時に搬
送ローラ17が回転を始め、原稿12は原稿ガイド板2
1に沿って進む。その際、原稿12を原稿排紙テーブル
20の上に搬送させるべく、可動ガイド板16はソレノ
イドとリンク機構により破線の位置に制御されている。
一方、製版済みマスタ132はカッター130により所
定の長さに切断され、その後、給版ローラ127a,1
27bが駆動手段により回転を始め、製版済みマスタ1
32の先端は印刷ドラム102側に進行し、クランパ1
28の位置に到達する。そして所定のタイミングで製版
済みマスタ132の先端がクランパ128によりクラン
プされる。印刷ドラム102が矢印129の方向に回転
するとともに、製版済みマスタ132は印刷ドラム10
2の外周面に徐々に巻付けられる。それに伴って一部が
未だ印刷ドラム102に巻き付いたままとなっていた使
用済みマスタ103は徐々に剥がされ、最終的に排版ボ
ックス108の内部に完全に入り込む。一方、製版済み
マスタ132は印刷ドラム102に完全に巻付けられ
る。
【0027】印刷ドラム102への製版済みマスタ13
2の巻付けが終了すると、所定のタイミングで給紙台3
3に積載されている印刷用紙34のうちの最上位の一枚
が、給紙コロ35、分離コロ36a,36bによりフィ
ードローラ37a,37bへ向けて送られ、さらにフィ
ードローラ37a,37bにより印刷ドラム2及び印刷
ドラム102の回転と同期した所定のタイミングで印刷
ドラム2の版胴2aと印刷ドラム102の版胴102a
との間に送られる。印刷用紙34が版胴2aと版胴10
2aとの間にくると、印刷指令で上側ソレノイド及び下
側ソレノイドに通電されることによりそれぞれのインキ
供給手段38,138のストッパーが解除され、印刷ド
ラム2においてはインキ供給手段38が下がって版胴2
aの内周面と接触し、所定の量だけ版胴2aを印刷ドラ
ム102側へ押し下げる。また、印刷ドラム102にお
いてはインキ供給手段138が上がって版胴102aの
内周面と接触し、所定の量だけ版胴102aを印刷ドラ
ム2側へ押し上げる。それによって印刷用紙34は版胴
2aの外周面に新たに装着された製版済みマスタ32と
版胴102aの外周面に新たに装着された製版済みマス
タ132に同時に押し付けられ、製版済みマスタ32及
び製版済みマスタ132の穿孔部より印刷インキが印刷
用紙34の表面及び裏面に転移される。なお、版胴2
a、102aは展開可能な形状となっており、その先端
側をそれぞれのドラムのクランパ取付部固定され、後端
側は一回りしてバネによりクランパ取付部へ伸縮可能な
ように繋がっている。すなわち、版胴2a、102aと
フランジ47、147とは連結状態にはなっていない。
【0028】このようにして印刷された印刷用紙34
は、画像形成部を通り過ぎると、排紙剥離爪39、13
9により版胴2aの外周面に装着された製版済みマスタ
32及び版胴102aの外周面に装着された製版済みマ
スタ132から剥がされ、排紙部61を経て排紙台40
上に落下し、いわゆる試し刷りが終了する。なお、搬送
経路の途中において、搬送ベルト41及び搬送吸着ファ
ン42を設けずに直接排紙台40上に落下させる構成と
してもよい。その後、試し刷りと同様の過程で、給紙、
印刷、排紙の工程が、セットされた印刷枚数分繰り返し
て行われ、孔版印刷工程が終了するようになっている。
【0029】次に画像信号と製版の処理について説明す
る。例えば縦長横綴じ両面原稿72を製版する。図20
(a)に示したのと同様に、ADF59の原稿受け台1
に原稿を縦置きでセットする。製版スタートキー64a
を押すと、図4に示すように、縦長横綴じ両面原稿72
の表面72Aはコンタクトガラス19上の読み取り原稿
位置48に達する。読み取りセンサ13の画像読み取り
方向は見かけ上、矢印69の方向となり、且つ、光源5
2は矢印70の方向へ移動していく。サーマルヘッド2
4への画像信号は、読み取り順のまま送られるから図5
のようになる。ここではわかりやすいように読み取り1
ドット分を拡大してある。読み取り順序は、マトリック
スの(1,1) から始まり、以下(1,2)、(1,3) 、・・・
(1,n) 、(2,1) 、(2,2) 、・・・、(2,n) 、・・・、
(m,1) 、(m,2) 、・・・、(m,n) となる。図6におい
て、サーマルヘッド24は矢印71の方向順で、且つ、
プラテンローラ25が時計方向に回転しながらマスタ2
3を溶融穿孔していく。
【0030】裏面の製版において、図7のように反転さ
れた裏面72Bはコンタクトガラス19上の読み取り原
稿位置48に達する。読み取りセンサ13の画像読み取
り方向は見かけ上、矢印69の方向となり、且つ、光源
52は矢印70の方向へ移動していく。裏面の製版で
は、ここでメモリ装置58に画像信号が書き込まれる。
これはアドレス装置65の信号によって図8のようにな
り、読み取り信号の先頭から順に書き込まれ、アドレス
の(1,1) から始まり、以下(1,2)、(1,3) 、・・・(1,
n) 、(2,1) 、(2,2) 、・・・、(2,n) 、・・・、(m,1)
、(m,2) 、・・・、(m,n) となる。書き込み終了直後
に、アドレス装置65の信号によってメモリ装置58か
ら画像信号の読み出しが始まる。読み出しは図9のアド
レス(m,n)から始まり、以下(m,n-1)、(m,n-2) 、
・・・、(m,1) 、(m-1,n) 、(m-1,n-1) 、・・・(m-1,
1) ・・・(1,n) 、(1n-1)・・・(1,1) というように、
書き込み順と逆のアドレス順で読み出され、サーマルヘ
ッド124に送られる。これは見かけ上、縦長横綴じ両
面原稿72の裏面72Bを図10のように置いたのと同
じことになり、サーマルヘッド124への画像信号は、
図11に示すように、マトリックスの(1,1) から始ま
り、以下(1,2)、(1,3) 、・・・(1,n) 、(2,1) 、(2,
2) 、・・・、(2,n) 、・・・、(m,1) 、(m,2) 、・・
・、(m,n) となる(請求項2)。図12に於いて、サー
マルヘッド124は矢印171の方向順で、且つ、プラ
テンローラ125が反時計方向に回転しながらマスタ1
23を溶融穿孔していく。従って、印刷時は図13のよ
うになり、印刷用紙34は縦長横綴じ両面原稿72と同
じ画像位置の縦長横綴じ両面印刷用紙として出力され
る。両面原稿においては、原稿と同じ画像位置の両面印
刷用紙を出力する場合、画像の位置と、原稿の向きと、
原稿セットとの関係に拘らず上記メモリ装置58を使用
した画像信号処理を行わなければならない。なお、製版
時にメモリ装置58を使用しない場合でも、書き込みア
ドレス順に読み出して使用してもよいし、表面画像に使
用して裏面画像に使用しない方法としてもよい。これは
後述の工程でも同じである。
【0031】次に、片面原稿を製版してみる。この場
合、表面の製版工程、すなわち、1枚目の製版工程まで
は両面原稿製版時と同じであり、例えば図21(a)で
示した縦長片面原稿81の縦置き製版での画像信号処理
では、図4に示したのと同様に、表面用原稿81a(一
枚目の原稿)がコンタクトガラス19上の読み取り原稿
位置48に達した後、前記表面画像信号処理が行なわれ
る。裏面製版時においては、新しいマスタが印刷ドラム
2に完全に巻き付けられると(表面製版終了)、ローラ
18a、18bが反時計方向へ回転し、それに伴って無
端幅広搬送ベルト15が反時計回りに移動するように制
御される。原稿がコンタクトガラス19上を動き始める
と同時に搬送ローラ17が回転を始め、原稿は原稿ガイ
ド板21に沿って進む。その際、原稿12を原稿排紙テ
ーブル20の上に搬送させるべく、原稿の搬送経路途中
に設けた可動ガイド板16はソレノイドとリンク機構に
より破線の位置に制御されている。一方、平行して原稿
12の上部の二枚目が一枚目と同じ駆動で読み取り原稿
位置48までの移動を完了する。すなわち、両面原稿製
版における原稿反転工程が省略されることになる。裏面
用原稿(二枚目の原稿)は、図10と同様になる。両面
原稿の裏面製版処理と異なるのは、画像信号は制御装置
55の指令でメモリ装置58を介さず、画像信号処理装
置56で周知の処理を行った後、サーマルヘッド駆動基
板67に入力される。印刷用紙は縦長片面原稿81と同
じ画像位置の縦長横綴じ両面印刷用紙として出力され
る。図21(b)で示した横長片面原稿82を横置きで
製版を行った場合も同様の処理となる。この場合、印刷
用紙は、横長片面原稿82と同じ画像位置の横長横綴じ
両面印刷用紙として出力される。縦長原稿を横置きに
し、あるいは横長原稿を縦置きにして製版を行う場合に
は、メモリ装置58を介した処理となる。但し、横綴じ
の印刷物を得る場合である。
【0032】次に、綴じ位置を変更した印刷用紙を出力
する場合の製版を説明する。綴じ位置を変更するという
のは、横綴じ原稿を縦綴じ印刷用紙に、縦綴じ原稿を横
綴じ印刷用紙に変換して出力することをいう。例えば縦
長横綴じ両面原稿72での縦置き製版において、画像信
号は裏面製版時に制御装置55の指令でメモリ装置58
を介さず、画像信号処理装置56で周知の処理を行った
後、サーマルヘッド駆動基板67に入力させる。印刷用
紙は縦長横綴じ両面原稿72の裏面が180度回転した
画像位置の縦長縦綴じ両面印刷用紙として出力される。
すなわち、この場合は、両面原稿における裏面画像反転
現象をそまま利用するものである。片面原稿の場合、例
えば、縦長片面原稿81の縦置き製版であれば、画像信
号は裏面製版時に制御装置55の指令でメモリ装置58
を介した画像処理となり(請求項3)、印刷用紙は裏面
(二枚目の原稿)が180度回転した画像位置の縦長縦
綴じ両面印刷用紙として出力される。横長片面原稿を横
置きで製版する場合にも同様の処理となる。この場合、
印刷用紙は、裏面(二枚目の原稿)が180度回転した
画像位置の横長縦綴じ両面印刷用紙として出力される。
【0033】このようにメモリ装置58を介した画像処
理動作と、これを介さない周知の画像処理動作とを選択
的に使用することにより、両面原稿の場合や片面原稿の
特定の場合における画像反転を回避して原稿と同じ画像
位置の印刷用紙を得ることができるとともに、綴じ位置
を任意に変更した印刷用紙を得ることができる。
【0034】次に、両面印刷の設定において、詳細に設
定するモードと簡易的に設定するモードを有するタッチ
パネル63について説明する。図14に示すように、両
面印刷エリア631を選択すると、詳細設定エリア63
2、片面原稿エリア633、両面原稿エリア634が表
示される。ここでの片面原稿エリア633、両面原稿エ
リア634は、予め設定されている両面製版制御しか行
われないようになっている。この場合、印刷機自身で設
定されているものを使用するが、ユーザによる独自の設
定もできる。例えば設定が縦長原稿・横綴じ印刷であっ
て、片面原稿を両面印刷する場合、両面印刷エリア63
1、片面原稿エリア633を選択した後、ADF59に
原稿をセットし、製版スタートキー64aを押せば、縦
長横綴じ両面印刷用紙が出力される等である。
【0035】詳細に設定するモードとしての詳細設定エ
リア632を選択すると、片面原稿エリア635、両面
原稿エリア636、見開き原稿エリア637が表示され
る。ここで片面原稿エリア635を選択すると、タテ長
原稿エリアA1,ヨコ長原稿エリアA2、タテとじ印刷
エリアA3,ヨコとじ印刷エリアA4の操作フローが表
示される。例えばオペレータの目的がA1−A3、また
はA2−A4のフローである場合には、裏面画像の反転
が必要となるので、メモリ装置58を介した画像処理動
作がなされるように制御されている。それ以外はメモリ
装置58を介した画像処理動作がなされないように制御
されている。但し、これらの場合、原稿を縦置きにセッ
トする。両面原稿エリア636を選択すると、タテとじ
原稿エリアA5,ヨコとじ原稿エリアA6、タテとじ印
刷エリアA7,ヨコとじ印刷エリアA8の操作フローが
表示される。例えばオペレータの目的がA6−A7のフ
ローである場合には、自動反転による画像の反転現象を
利用することができるので、メモリ装置58を介した画
像処理動作がなされないように制御されている。見開き
原稿エリア637のフローにおいても同様の観点から制
御がなされている。なお、原稿を自動反転させる場合に
は、ADFセットエリア638を、原稿台(コンタクト
ガラス19)に原稿をセットする場合には原稿台セット
エリア639を選択する。このように、詳細に設定する
モードを使用すれば、原稿の置き方と印刷物との関係を
考慮することなく、原稿の形態と所望の印刷物の形態と
を入力することにより画像反転の生じない印刷を行うこ
とができ、また、綴じ形態を任意に変えることができる
(請求項5)。
【0036】
【発明の効果】請求項1乃至3記載の発明によれば、感
熱孔版原紙に形成される画像の位置が変わるよう画像信
号を変換する画像処理手段を備えた構成としたので、両
面原稿の場合や片面原稿の特定の場合に生じる、印刷画
像の逆転を回避することができ、原稿と同じ画像位置の
印刷物を得ることができる。また、両面原稿及び片面原
稿の両面印刷において、綴じ形態を任意に変更すること
ができ、綴じ形態の異なる原稿が混在するものを一つの
ファイルにまとめることができる。
【0037】請求項4記載の発明によれば、両面印刷の
設定にタッチパネルを使用する構成としたので、煩雑な
両面印刷の設定がチャート式で行えるため失敗が無く、
消耗品(印刷用紙等)の無駄使いを防止できる。請求項
5記載の発明によれば、両面印刷の設定において、詳細
に設定するモードと簡易的に設定するモードの二つから
選択する構成としたので、何度も同じ設定で印刷する場
合等、短時間で設定することが可能である。また、多様
な印刷形態に対して、原稿の置き方等を考慮することな
く迅速且つ正確に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す孔版印刷機の概要図で
ある。
【図2】操作パネルの平面図である。
【図3】画像信号の電気的接続構成を示すブロック図で
ある。
【図4】縦長横綴じ両面原稿の表面画像を読み取る状態
の図である。
【図5】表面画像の読み取り順序を示す図である。
【図6】表面画像をマスタ23に形成した状態を示す斜
視図である。
【図7】縦長横綴じ両面原稿の裏面画像を読み取る状態
の平面図である。
【図8】裏面画像の読み取り順序を示す図である。
【図9】記憶された裏面画像を反対側から読み取る状態
の図である。
【図10】読み取り信号を180度反転処理した場合に
相当する裏面画像の平面図である。
【図11】図10の場合の画像信号を読みとる順序を示
す図である。
【図12】裏面画像をマスタ123に形成した状態を示
す斜視図である。
【図13】印刷前の印刷ドラムの状態を示す斜視図であ
る。
【図14】タッチパネルのモードを示す図である。
【図15】従来の孔版印刷機の概要を示す図である。
【図16】縦長横綴じ両面原稿を示す図である。
【図17】縦長縦綴じ両面原稿を示す図で、(a)は裏
面画像を上下に反転させた場合、(b)は裏面画像を左
右に反転させたある。
【図18】横長横綴じ両面原稿を示す図である。
【図19】横長縦綴じ両面原稿を示す図である。
【図20】原稿の置き方を示す図で、(a)は縦置き、
(b)は横置きである。
【図21】片面原稿を示す図で、(a)は縦長、(b)
は横長である。
【図22】従来の孔版印刷機における読み取り段階の図
で、(a)は表面画像の平面図、(b)は自動反転され
た裏面画像の平面図である。
【符号の説明】
2、102 画像形成装置としての印刷ドラム 2a、102a 版胴 12 原稿 23 感熱孔版原紙としてのマスタ 34 印刷用紙 38 インキ供給手段 57 画像処理手段 60 給紙部 63 タッチパネル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能に保持された円筒状の版胴と、画
    像信号に基づく溶融穿孔によって原稿の画像が形成され
    前記版胴の外周面に装着される感熱孔版原紙と、前記版
    胴の内部に設けられ該版胴の内周面にインキを供給する
    インキ供給手段とを有し、前記版胴を回転させながら給
    紙部より搬送された印刷用紙を前期版胴の外周面に接触
    させることにより内部より供給されたインキを前記感熱
    孔版原紙の穿孔部から前記印刷用紙に転移させるように
    構成された画像形成装置が、通過する印刷用紙の表面側
    及び裏面側にそれぞれ設けられている孔版印刷機におい
    て、 前記感熱孔版原紙に形成される画像の位置が変わるよう
    に前記画像信号を変換する画像処理手段を備えているこ
    とを特徴とする孔版印刷機。
  2. 【請求項2】両面原稿の両面印刷において、原稿の表面
    画像に基づいて印刷用紙の表面に形成される印刷画像を
    正像に見たとき、原稿の裏面画像に基づいて印刷用紙の
    裏面に形成される印刷画像を180度回転させることを
    特徴とする請求項1記載の孔版印刷機。
  3. 【請求項3】片面原稿の両面印刷において、一枚目の原
    稿の画像に基づいて印刷用紙の表面に形成される印刷画
    像を正像に見たとき、二枚目の原稿の画像に基づいて印
    刷用紙の裏面に形成される印刷画像を180度回転させ
    ることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷機。
  4. 【請求項4】両面印刷の設定にタッチパネルを使用する
    ことを特徴とする請求項1記載の孔版印刷機。
  5. 【請求項5】両面印刷の設定において、詳細に設定する
    モードと簡易的に設定するモードの二つから選択するこ
    とを特徴とする請求項4記載の孔版印刷機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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