JPH10166518A - 薬品包装用高防湿積層シート - Google Patents

薬品包装用高防湿積層シート

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JPH10166518A
JPH10166518A JP8331921A JP33192196A JPH10166518A JP H10166518 A JPH10166518 A JP H10166518A JP 8331921 A JP8331921 A JP 8331921A JP 33192196 A JP33192196 A JP 33192196A JP H10166518 A JPH10166518 A JP H10166518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
resin layer
thickness
pvdc
layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP8331921A
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English (en)
Inventor
Shinji Nishiguchi
真次 西口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP8331921A priority Critical patent/JPH10166518A/ja
Publication of JPH10166518A publication Critical patent/JPH10166518A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観、透明性、成形性、防湿性等に優れた薬
品包装用積層シートを提供することを目的とするもので
ある。 【解決手段】 一般特性、防湿性に優れたポリプロピレ
ン樹脂層(A)、防湿性に非常に優れた塩化ビニリデン
樹脂層(B)を、A/B/A/B/A、またはA/B/
Aの順に積層してなる薬品包装用積層シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防湿性を必要とす
る薬品包装用シートあるいはフィルム等として利用でき
る薬品包装用高防湿積層シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品包装の分野で、固形剤包装用とし
て一般に用いられているプルー・スルー・パッケージ
(以下、PTPという)包装用シートには、従来からポ
リ塩化ビニル(以下、PVCという)樹脂からなるシー
トが用いられる。PVC樹脂シートは、PTP包装に要
求される特性をほぼ満足する優れたシートであるが、防
湿特性が劣るため、高防湿を必要とする製剤に対して
は、PTP包装をした後、更にアルミ箔を含む構成のフ
ィルムによりピロー包装を行うか、あるいはPVC樹脂
シートにポリ塩化ビニリデン(以下、PVDCという)
樹脂をコーティングした複合シートを用いることで防湿
性を補う方法がとられてきた。しかし、これらの方法
は、工数が増え、包材のコストアップにつながってい
る。
【0003】また、最近の脱PVCの動向とPVC樹脂
より防湿性が優れているということよりポリプロピレン
(以下、PPという)樹脂からなるシートも用いられて
いるが、PPは成形性が悪いことと、かなり高い防湿性
を必要とする製剤についてはPPでは防湿性が不足して
おり、使用可能な範囲がかなり限定されているのが現状
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外観、透明
性、成形性、防湿性、耐衝撃性に優れ、酸素などのガス
バリヤー性にも優れた薬品包装用積層シートを提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリプロピレ
ン樹脂層とポリ塩化ビニリデン樹脂層を積層してなる薬
品包装用高防湿積層シートであり、更に好ましい態様
は、ポリプロピレン樹脂層(A)とポリ塩化ビニリデン
樹脂層(B)をA/B/A/B/A、またはA/B/A
の順に積層してなり、シートのトータル厚みが0.20
〜0.50mmであり、ポリ塩化ビニリデン樹脂層の厚
みが0.01〜0.04mmである薬品包装用高防湿積
層シートである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるPP樹脂層には、
ポリプロピレンのホモポリマー及びエチレン−プロピレ
ン共重合体、あるいはこれらのブレンド物の中から適当
なものが用いられる。さらに、結晶核剤、石油樹脂等を
適量添加しても差し支えない。また、積層方法がドライ
ラミネート等の場合には、これらの樹脂から一般に作製
されるフィルムあるいはシートで延伸されていないもの
が好ましい。
【0007】本発明におけるPVDC樹脂層は、共押出
しにより積層する場合には、塩化ビニリデン60〜97
重量部と塩化ビニル、アルキルアクリレート、アクリル
酸、アクリロニトリル等の不飽和単量体との二元または
多元の共重合体であり、必要に応じて公知の可塑剤、安
定剤等を配合したものが用いられる。
【0008】また、コーティングにより積層する場合に
は、主成分としての塩化ビニリデンと、メタクリル酸、
アクリロニトリル及び/またはメタクリル酸メチルとを
乳化共重合して得られる水分散体を、エアナイフコート
法、グラビアコート法、ロールコート法等で塗布する方
法が用いられる。上記水分散体の調整の際に用いられる
乳化剤、重合開始剤、界面活性剤等の種類は特に問わな
い。しかし、乾燥塗膜中に多量に残留すると、バリアー
性が低下するので、その使用量はできるだけ少ないほう
が好ましく、乳化重合に続いて透析処理を行い、可能な
限り除去することが好ましい。また、塩化ビニリデンと
アクリロニトリル等の共重合体を、メチルエチルケトン
やテトラヒドロフランなどの溶剤に溶解して、上記と同
様の方法で塗膜を形成する方法も用いられる。また、P
VDC樹脂からなるフィルムをドライラミネート等の方
法でラミネートする方法も用いられる。
【0009】本発明のシートの構成としては、PP樹脂
層(A)とPVDC樹脂層(B)の組み合わせであれば
何層の組み合わせでもよいが、例えば、A/B/Aの3
層、A/B/A/B/Aの5層、A/B/A/B/A/
B/Aの7層のようにPP樹脂層が外層になるようにし
た組み合わせが好ましく、コストの点よりA/B/A、
A/B/A/B/Aの組み合わせがより好ましく、更に
防湿性の点を考えるとA/B/A/B/Aの組み合わせ
がより好ましい。
【0010】本発明のシートの全体厚みについては特に
限定するものではないが、0.2〜0.5mmの範囲で
あり、特に0.25〜0.4mmの範囲がPTP用包材
の厚みとしては適当である。シートの全体厚みが0.2
mm未満であるとシートとしての強度が不足し、0.5
mmを越えると成形が困難である。各層厚みについても
特に限定するものではないが、PVDC樹脂層(B)の
合計厚みとしては0.01〜0.04mmであり、PV
DC樹脂層の厚み0.01mm未満では防湿性の効果が
なく、厚みが0.04mmを越えると耐衝撃性が悪くな
り、要求される防湿性に応じて必要な厚みに設計する必
要がある。
【0011】また最外層となるPP樹脂層(A)の厚み
については層構成がA/B/A/B/Aの場合、0.0
05〜0.035mm、A/B/Aの場合0.100m
m〜0.240mmが適当である。これより薄いとPT
P成形機での機械適性が悪くなり、また厚いとPVDC
樹脂層の厚みが薄くなってしまい、必要とする防湿性が
得られないことがある。
【0012】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明するが、こ
れは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもの
ではない。 (実施例1)中間層としてPP(三井東圧化学(株)製
JS−2871)を使用し、Tダイ押出し法により溶
融押出して、厚み0.21mmの単層シートを作成し、
両面をコロナ放電処理した。無延伸ポリプロピレン(以
下CPPと略記する)フィルム(東セロ(株)製CP無
延伸ポリプロピレンフィルム EC 厚み0.03m
m)のコロナ処理面に、PVDC樹脂の水分散体(旭化
成工業(株)製 サランラテックス L−509)を、
グラビアコーティングにより0.015mm厚みになる
ように塗布した。
【0013】前述のCPPフィルムのPVDC塗布面
に、ウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業(株)製
ディックドライLX−75A)を塗布し、ドライラミ
ネート法で中間層のPPの両面にラミネートして、層構
成PP/PVDC/PP/PVDC/PP、トータル
0.3mm厚の多層シートを作成した。
【0014】(実施例2)実施例1の中間層と同様の方
法で、厚み0.135mmのPPの単層シートを作製
し、片面をコロナ放電処理した。PVDC樹脂の水分散
体(旭化成工業(株)製 サランラテックス L−50
9)を、グラビアコーティングにより0.03mm厚み
になるように塗布し、層構成PP/PVDC/PP、ト
ータル0.3mm厚の多層シートを作成した。 (実施例3)CPPフィルム(東セロ(株)製 CP無
延伸ポリプロピレンフィルム EC厚み0.03mm)
とPVDCフィルム(旭化成工業(株)製 サラン−U
B厚み0.015mm)をウレタン系接着剤(大日本イ
ンキ化学工業(株)製 ディックドライLX−75A)
を介してドライラミネートにより貼り合わせた。このフ
ィルムのPVDC面に上記と同じウレタン系接着剤を塗
布し、実施例1と同様に中間層の両面にコロナ処理をし
た後ラミネートし、層構成PP/PVDC/PP/PV
DC/PP、トータル0.3mm厚の多層シートを作成
した。
【0015】(実施例4)下記に示す材料を用い、A1
/接着層/B/接着層/A2/接着層/B/接着層/A
1の層構成の0.3mm厚みの多層シートを共押出法に
より作製した。なお、各層厚みは、30/3/15/3
/198/3/15/3/30μmとした。 ・A1(PP樹脂層):三井東圧化学(株)製 三井ポ
リプロ JHH−G ・A2(PP樹脂層):三井東圧化学(株)製 JS−
2871 ・B(PVDC樹脂層):塩化ビニリデン92重量%と
アクリル酸8重量%の共重合体 ・接着層:酸変性ポリプロピレン樹脂(三井石油化学
(株)製 アドマー QF−500)
【0016】(比較例1)PP樹脂として三井東圧化学
(株)製 JS−2871を用い、実施例1と同様の方
法で0.3mm厚のPPの単層シートを作製した。 (比較例2)実施例1の両方の最外層のPP樹脂の厚み
を0.04mm、中間層のPP樹脂の厚みを0.21m
m、各PVDC樹脂の厚みを0.005とし、トータル
0.3mm厚の多層シートを実施例1と同様の方法で作
製した。
【0017】実施例1〜4及び比較例1〜2のシートに
ついて下記に示す方法で評価を行った。その結果を表1
に示したが、実施例は何れも優れた防湿性を示した。 ・光線透過率及びHAZE:ASTM−D1003によ
り測定した。 ・防湿性:JIS−Z−0208に基づいて条件A(温
度25℃、相対湿度90%)で測定した。 ・引張試験:ASTM−D638により測定した。 ・外観:目視により判定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明による多層シートは、通常の熱可
塑性シートに用いられている加工方法、例えば押出成
形、ドライラミネート等により、容易にシート等に加工
され、防湿特性、透明性、剛性、耐傷付性、耐薬品性、
耐水性等の物性のバランスがきわめて良好でかつ、フィ
ルム、シート等成形加工時の外観及び成形性が優れ、吸
湿しては問題となる薬品のPTP包装用として最適であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン樹脂層とポリ塩化ビニリ
    デン樹脂層を積層してなることを特徴とする薬品包装用
    高防湿積層シート。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン樹脂層(A)とポリ塩化
    ビニリデン樹脂層(B)をA/B/A/B/A、または
    A/B/Aの順に積層してなることを特徴とする請求項
    1記載の薬品包装用高防湿積層シート。
  3. 【請求項3】 シートのトータル厚みが0.20〜0.
    50mmであり、ポリ塩化ビニリデン樹脂層の厚みが
    0.01〜0.04mmであることを特徴とする請求項
    1または2記載の薬品包装用高防湿積層シート。
JP8331921A 1996-12-12 1996-12-12 薬品包装用高防湿積層シート Pending JPH10166518A (ja)

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JP8331921A JPH10166518A (ja) 1996-12-12 1996-12-12 薬品包装用高防湿積層シート

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JP8331921A JPH10166518A (ja) 1996-12-12 1996-12-12 薬品包装用高防湿積層シート

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JPH10166518A true JPH10166518A (ja) 1998-06-23

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ID=18249136

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JP8331921A Pending JPH10166518A (ja) 1996-12-12 1996-12-12 薬品包装用高防湿積層シート

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011212983A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Asahi Kasei Chemicals Corp フィルム、シート及びこれらの製造方法、並びに、ブリスター成形体、積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011212983A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Asahi Kasei Chemicals Corp フィルム、シート及びこれらの製造方法、並びに、ブリスター成形体、積層体

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