JPH10164989A - プランターならびにプランターの接続構造 - Google Patents

プランターならびにプランターの接続構造

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JPH10164989A
JPH10164989A JP33350796A JP33350796A JPH10164989A JP H10164989 A JPH10164989 A JP H10164989A JP 33350796 A JP33350796 A JP 33350796A JP 33350796 A JP33350796 A JP 33350796A JP H10164989 A JPH10164989 A JP H10164989A
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JP
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water
water storage
planter
storage tank
tank
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JP33350796A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nakayama
靖士 中山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 灌水むらを生じずに均一に栽培槽内の土壌へ
灌水することができ、しかも、強度が高いプランターを
提供すること。 【解決手段】 土壌を充填する栽培槽4の下方に貯水槽
1が設けられ、前記栽培槽4の底板41に、前記貯水槽
1内の水を毛細管現象で吸水して前記栽培槽4内の土壌
に供給可能な吸水体3が設けられているプランターにお
いて、前記貯水槽1の内部を縦方向ならびに横方向に仕
切り板16で仕切って16個の貯水室10で構成し、こ
れらの貯水室10のうちの4つに前記吸水体3をそれぞ
れ配置し、前記仕切り板16の上端部に、貯水室10間
での水の移動を可能にする越流部161を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、公園,街路,ビ
ル周辺等において植物を育てる際に好適に利用できるプ
ランターに関する。
【0002】
【従来の技術】 近年では、公園,街路,ビル周辺等に
プランターを設置して、そのプランターで植物を育てる
といったことが頻繁に行われている。この場合、人によ
る定期的な灌水が絶対に必要になるため、その管理が極
めて大変である。したがって、プランター内の土壌に楽
に灌水できるように種々の工夫がなされている。
【0003】そのひとつとして、例えば、特開平6−3
43349号公報に記載されているようなものが知られ
ている。このプランターは、横板によって上下に仕切ら
れており、この横板よりも下部にはオーバーフロー孔を
有した貯水槽が設けられ、横板よりも上部には土壌が充
填されている。また、前記貯水槽の天板と横板のそれぞ
れには、挿入孔とスリットが対向する位置に設けられ、
更に、給水布がこれら挿入孔とスリットを通して土壌の
底から貯水槽の底にかけて設けられており、貯水槽内の
水が毛細管現象により給水布を伝って土壌にしみ込むよ
うになっている。なお、この給水布は、ひとつのプラン
ターに対して複数箇所に設けられている。また、このプ
ランターには、給水管が貯水槽の天板と横板を貫通して
垂直に設けられており、この給水管によってプランター
の上から貯水槽内に水を供給できるようになっている。
【0004】更に、プランターを複数並べて設置する場
合には、隣接するプランターの貯水槽同士を接続管で接
続して連通させている。これにより、給水管を一番端の
プランターに設けるだけで、全てのプランターの貯水槽
に水を供給できるようになっている。なお、前記接続管
は、プランターの側板の中程よりも低い位置に設けられ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
ような従来のプランターにあっては、傾斜地に設置した
場合、貯水槽の上流側と下流側との水位の差が大きくな
るので、各給水布による土壌への灌水量にも差が生じて
しまい、土壌に、乾燥部分と加湿部分とができるという
問題があった。
【0006】また、プランター同士を接続させている接
続管が、プランターの側板の中程よりも低い位置に設け
られているので、プランターを複数配列させて傾斜地に
設置した場合には、水が上流側のプランターの貯水槽に
は溜らずに、下流側のプランターの貯水槽に多く溜る。
そのために、上流側のプランターの土壌は乾燥し、下流
側のプランターの土壌は過湿になるという問題があっ
た。
【0007】また、特に大きいプランターにおいては、
貯水槽の底面と設置面との高さが不均一な場合や貯水槽
内が空に近い時には、貯水槽に不均一な荷重がかかって
捻じれや歪みが発生し、そのために貯水槽間で水が流れ
難くなったり、貯水槽が破損したりする虞がある。これ
を回避するためには、側壁や底板の肉厚を大きくして強
度を高めなければならないので、重量増ならびにコスト
高を招くことになるという問題もあった。
【0008】そこで、本発明は、上記のような問題に着
目し、傾斜地に設置した場合でも灌水むらを生じずに均
一に土壌へ灌水することができ、しかも強度が高いプラ
ンターを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、土壌を充填する栽培槽
の下方に貯水槽が設けられ、前記栽培槽の底板に、前記
貯水槽内の水を毛細管現象で吸水して前記栽培槽内の土
壌に供給可能な吸水体が設けられているプランターにお
いて、前記貯水槽に給水口とオーバーフロー口を設け、
前記貯水槽の内部を少なくとも前記給水口側と前記オー
バーフロー口側とに仕切り板で仕切って複数の貯水室を
構成し、これらの貯水室のうちの2つ以上に前記吸水体
をそれぞれ配置し、前記仕切り板の上端部に、貯水室間
での水の移動を可能にする越流部を設けた構成とした。
また、上記目的を達成するために、請求項2記載の発明
では、請求項1記載のプランターにおいて、前記貯水室
が全て同じ面積であり、貯水槽の底面から各越流部まで
の高さが全て等しい構成とし、請求項3記載の発明で
は、請求項1ならびに請求項2記載のプランターにおい
て、前記吸水体が、前記貯水槽の全ての貯水室に少なく
ともひとつづつ設けられている構成とした。更に、請求
項4記載の発明では、請求項1ないし3記載のプランタ
ーが、貯水槽を連通させた状態で複数接続されている構
成とした。なお、本願において土壌とは、天然土壌、人
工土壌等の植物栽培用の培地として適したものをいう。
【0010】
【作用】 請求項1記載の発明では、貯水槽を傾斜地に
設置する場合、給水口を上流側に向け、オーバーフロー
口を下流側に向けて設置する。そうすると、給水口から
貯水槽内に供給された水は、まず、最も上流側の貯水室
に溜り、その貯水室において仕切り板の越流部まで水位
が上がると、その越流部を越流して隣の貯水室に溜り始
める。このようにして、上流側の貯水室から順次水が溜
り、全ての貯水室に水が溜ったら、余分な水はオーバー
フロー口からオーバーフローして貯水槽の外へ流れ出
る。つまり、上流側の貯水室の水位と下流側の貯水室の
水位との差が小さくなり、吸水体毎の灌水むらが小さく
なる。また、貯水槽に作用する水平荷重は、底板と側板
だけでなく仕切り板にも分散する。さらに、仕切り板の
上端部が栽培槽の底板と接するようにすることにより、
貯水槽に作用した垂直荷重を、側板だけでなく仕切り板
にも分散させることができる。
【0011】請求項2記載の発明では、貯水室が全て同
じ面積であり、貯水槽の底面から各越流部までの高さが
全て等しいので、全ての貯水室に同量の水が溜り、各吸
水体の土壌への灌水量も均一になる。
【0012】請求項3記載の発明では、吸水体が貯水槽
の全ての貯水室に少なくともひとつづつ設けられている
ので、吸水体と吸水体との間の距離が小さくなり、短時
間で土壌全体に均一に灌水することができる。
【0013】請求項4記載の発明では、最も上流側に配
置された貯水槽の全ての貯水槽に水が溜ると、その貯水
槽から隣の貯水槽に水が流れ込むようになる。隣の貯水
槽では、同様にして、上流側の貯水室から順次水が溜
る。このようにして全ての貯水槽の全ての貯水室に水が
溜ったら、余分な水は最も下流側の貯水槽でオーバーフ
ローして外へ流れ出る。つまり、最も上流側の貯水槽に
給水するだけで、全ての貯水槽に給水することができる
ので、給水作業がとても楽である。また、貯水槽を傾斜
地に設置した場合でも、仕切り板によって水が堰き止め
られるので、上流側の貯水槽の水位と下流側の貯水槽の
水位との差が小さくなり、貯水槽毎の土壌への灌水むら
が小さくなる。また、貯水槽に作用する水平荷重は、底
板と側板だけでなく仕切り板にも分散する。さらに、仕
切り板の上端部が栽培槽の底板と接するようにすること
により、垂直タンクに作用した垂直荷重を、側板だけで
なく仕切り板にも分散させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】 まず、図1〜図4に基づいて、
特許請求の範囲の請求項1ならびに2記載の発明に対応
する実施の形態1のプランターについて詳述する。図1
は実施の形態1のプランターの縦断面図、図2は図1の
II−II断面図、図3は実施の形態1のプランターの平面
図、図4は実施の形態1のプランターの使用状態を示す
縦断面図で、図中1は貯水槽、2は給水管、3は吸水
体、4は栽培槽である。
【0015】前記栽培槽4は、正方形の底板41と、そ
の底板41を取り囲むようにして設けられた側板42と
で構成されている。そして、前記底板41には、下方に
大きく張り出すようにして形成された凹部43が4箇所
に設けられており、この凹部43の底部には、孔431
が形成されている。更に、前記底板41には排水口44
がほぼ均等な間隔で設けられており、これらの排水口4
4には、土壌が貯水槽1内に落ちるのを防止するための
網皿45が設けられている。なお、前記底板41は、貯
水槽1の天板を兼ねている。
【0016】前記吸水体3は、吸水性が高い発泡樹脂や
不織布で形成されており、前記凹部43に嵌合保持され
ている。
【0017】前記貯水槽1は、前記栽培槽4の底板41
とほぼ同じ大きさの正方形の底板11と、その底板11
を取り囲むようにして設けられた側板12とで形成され
ており、一方の側板12には給水口14が設けられ、そ
の側板12と対向する側板12にはオーバーフロー口1
5が設けられている。なお、前記給水口14は、側板1
2の下部に円形の孔を開けることによって形成され、前
記オーバーフロー口15は、側板12の上端部を切り欠
くことによって形成されており、前記給水口14には給
水管2が接続されている。また、前記給水口14ならび
にオーバーフロー口15は、コーナー部近傍の左右2箇
所に設けられている。
【0018】更に、この貯水槽1は、内部が3つの仕切
り板16によって縦方向に4等分されていると共に、3
つの仕切り板16によって横方向に4等分されていて、
つまり、16個の貯水室10で構成されている。
【0019】前記各仕切り板16は、上端部の4箇所
に、長方形に切り欠くことによって形成された越流部1
61が設けられており、上端部の切り欠かれていない部
分は、栽培槽4の底板41の下面に接着されている。前
記越流部161は、貯水室10間の中央に位置するよう
に配置されており、この越流部161を通して隣接する
貯水室10間で水が移動するようになっている。なお、
貯水槽1の底面から各越流部161までの高さは全ての
越流部161で等しくなっている。また、これらの仕切
り板16は、貯水槽1の側板12ならびに底板11と同
時に射出成形あるいは、押し出し成形、プレス成形等し
て形成してもよいし、貯水槽1の側板12ならびに底板
11と別体成形した後に接着剤やシーリング材で貯水槽
1の側板12ならびに底板11と密着させてもよい。
【0020】なお、前記凹部43に嵌合保持された吸水
体3は、四隅の貯水室10のほぼ中央に位置しており、
前記排水口44は、仕切り板16の上方に位置してい
る。
【0021】以下、貯水槽1の各部分の寸法の一例を示
す。 外寸:90×90cm 内寸:88×88cm 高さ:5cm 深さ:4cm 越流部161の幅:15cm 越流部161の深さ:1.5cm 貯水槽1の各部分の寸法を上述のように設定すると、ひ
とつの貯水室10の大きさは、約22×22cmにな
り、仕切り板16の越流部161までの高さは2.5c
mになるので、貯水槽1は、約1/10勾配まで内部全
域に水を溜めることができる。
【0022】なお、仕切り板16の越流部161は、長
方形に限らず、台形やU字形や円形等にしてもよい。た
だし、この越流部161の深さは、図1に示すように、
プランターを傾斜地に設置した時に、貯水槽1の深さd
から仕切り板16同士の間あるいは仕切り板16と側板
12との間で発生する勾配高さhを引いた寸法よりも小
さくなるようにする。また、越流部161は、各貯水室
10の幅一杯に設けてもよいし、一対の貯水室10の間
に小さものを複数設けてもよい。
【0023】次に、このプランターを傾斜地に設置する
場合について説明する。プランターを傾斜地に設置する
場合には、図1に示すように、貯水槽1の給水口14を
上流側に向け、オーバーフロー口15を下流側に向けて
設置する。そうすると、給水口14から貯水槽1内に供
給した水は、まず、最も給水口14に近い貯水室10に
溜り、その貯水室10において仕切り板16の越流部1
61まで水位が上がると、その越流部161を越流して
隣の貯水室10に溜り始める。このようにして、給水口
14に近い貯水室10から順次水が溜り、全ての貯水室
10に水が溜ったら、余分な水はオーバーフロー口15
から貯水槽1の外へ流れ出る。
【0024】つまり、貯水室10が全て同じ面積で、か
つ、貯水槽1の底面から各越流部161までの高さが全
ての越流部161で等しくなっていることにより、図4
に示すように、全ての貯水室10に同量の水が溜り、貯
水室10の水位が全て同じになるので、吸水体3毎の土
壌Dへの灌水むらがほとんどなくなる。
【0025】また、貯水槽1に作用する水平荷重は、底
板11と側板12だけでなく仕切り板16にも分散し、
貯水槽1に作用した垂直荷重は、側板12だけでなく仕
切り板16にも分散する。つまり、仕切り板16が補強
材として機能するので、貯水槽1の底板11や側板12
の肉厚を増やさずに、従来よりも貯水槽1の強度向上を
図ることができる。従って、貯水槽1の底面と設置面と
の高さが不均一な場合や貯水槽1内が空に近い時でも、
貯水槽1に不均一な荷重がかかることによる捻じれや歪
みの発生を防止できる。
【0026】次に、図5に基づいて、特許請求の範囲の
請求項1,2,3記載の発明に対応する実施の形態2の
プランターの構成を説明する。なお、実施の形態2を説
明するにあたり、実施の形態1と同一の構成について
は、図面に実施の形態1と同一の符号を付して説明を省
略する。本実施の形態では、16個の吸水体3が、貯水
槽1の全ての貯水室10にひとつづつ設けられている。
従って、土壌の下方16箇所から吸水体3を介して貯水
槽1内の水を土壌に灌水することができるので、実施の
形態1よりも均一にしかも迅速に土壌へ水を供給するこ
とができる。
【0027】次に、図6ならびに図7に基づいて、特許
請求の範囲の請求項4記載の発明に対応する実施の形態
3のプランターの接続構造について説明する。本実施の
形態では、3つのプランターP1,P2,P3を一列に
接続する場合について説明する。
【0028】まず、各プランターP1,P2,P3の構
成を説明する。これらのプランターP1,P2,P3
は、それぞれ、栽培槽4a,4b,4cの下方に貯水槽
5a,5b,5cを配設させることによって構成されて
おり、上流側に配置されるプランターP1の貯水槽5a
の側板52には給水口54が設けられ、下流側に配置さ
れるプランターP3の貯水槽5cの側板52にはオーバ
ーフロー口55が設けられている。
【0029】前記栽培槽4a,4b,4cは、3つの栽
培槽4a,4b,4cの内部が連続するように正方形の
底板41と側板42とで構成されている。また、前記底
板41には、吸水体3を嵌合保持した凹部43が4箇所
に設けられていると共に、排水口44が中央に設けられ
ており、この排水口44には網皿45が設けられてい
る。
【0030】前記貯水槽5a,5b,5cは、正方形の
底板51と、その底板51を取り囲むようにして設けら
れた側板52とで構成されており、全て同じ大きさに形
成されている。また、これらの貯水槽5a,5b,5c
は、2つの仕切り板56によって内部が縦方向と横方向
のそれぞれに2等分されており、つまり4個の貯水室5
0で構成されている。また、吸水体3は、貯水槽5a,
5b,5cの全ての貯水室50にひとつづつ設けられて
いる。また、前記各仕切り板56の上端部の2箇所には
越流部561が設けられており、この越流部561を通
して隣接する貯水室50間で水が移動するようになって
いる。
【0031】以下、貯水槽5の各部分の寸法の一例を示
す。 外寸:90×90cm 内寸:88×88cm 高さ:5cm 深さ:4cm 越流部561の幅:15cm 越流部561の深さ:1.5cm 貯水槽5の各部分の寸法を上述のように設定すると、ひ
とつの貯水室50の大きさは、縦横共に約44cmにな
り、仕切り板56の越流部561までの高さは2.5c
mになるので、貯水槽5は、約1/50勾配まで内部全
域に水を溜めることができる。
【0032】隣接するプランターP1,P2,P3の栽
培槽4a,4b,4c同士は、底板41と側板42とが
密接に接合されている。なお、底板41の接続部間に
は、貯水槽5a,5b,5cの接続部に対応する位置に
点検口46が設けられており、貯水槽5a,5b,5c
の接続部の清掃が容易に行えるようになっている。更
に、この点検口46には点検蓋47が設けられている。
【0033】更に、隣接するプランターP1,P2,P
3の貯水槽5a,5b,5c同士は、溝形ジョイント部
材6を介して互いに連通状態で接続されている。更に詳
しく説明すると、前記貯水槽5a,5b,5cの側板5
2の上部に切欠部521が設けられ、この切欠部521
同士が対向するように3つの貯水槽5a,5b,5cが
並設され、隣接配置された貯水槽5a,5b,5c同士
が、この切欠部521に沿った断面形状の溝形ジョイン
ト部材6を両側の貯水槽5a,5b,5cの切欠部52
1に架け渡し嵌合させることによって接続されていると
共に、この溝形ジョイント部材6と前記栽培槽4a,4
b,4cの底板41との間に形成された隙間を通して連
通している。なお、溝形ジョイント部材6を切欠部52
1に嵌合させる時に、これらの間にシーリング材等をか
ませると、止水性が高まって望ましい。
【0034】次に、これらのプランターP1,P2,P
3を傾斜地に設置する場合について説明する。プランタ
ーP1,P2,P3を傾斜地に設置する場合は、図6に
示すように、給水口54が設けられている貯水槽5a,
5b,5cを上流側に配置し、オーバーフロー口55が
設けられている貯水槽5a,5b,5cを下流側に配置
する。そして、給水口54から水を供給すると、まず、
水は最も給水口54に近い貯水室50に溜り、その貯水
室50において仕切り板56の越流部561まで水位が
上がると、その越流部561を越流して隣の貯水室50
に溜り始める。このようにして、給水口54に近い貯水
室50から順次水が溜り、最も上流側の貯水槽5aの全
ての貯水室50に越流部561の水位まで水が溜ると、
その後、水は中央の貯水槽5bに流れ込むようになる。
中央の貯水槽5bでも同様にして上流側の貯水室50か
ら順次水が溜り、全ての貯水室50に越流部561の水
位まで水が溜ると、次に水は下流側の貯水槽5cに流れ
込むようになる。この下流側の貯水槽5cでも全ての貯
水室50に水が溜ったら、余分な水はオーバーフロー口
55から貯水槽5cの外へ流れ出る。
【0035】つまり、最も上流側の貯水槽5aに給水す
るだけで全ての貯水槽5a,5b,5cに給水すること
ができるので、給水作業がとても楽である。
【0036】また、貯水槽5a,5b,5cを傾斜地に
設置した場合でも、仕切り板56によって水が堰き止め
られるので、上流側の貯水槽5aの水位と下流側の貯水
槽5cの水位との差がなくなり、貯水槽5a,5b,5
c毎の土壌への灌水むらがなくなる。しかも、各貯水槽
5a,5b,5cが同じ大きさに形成されているだけで
なく、各貯水槽5a,5b,5cの貯水室50も同じ大
きさに形成されているので、各貯水槽5a,5b,5c
における貯水室50の水位も差がなくなり、各吸水体3
毎の土壌への灌水むらもなくなる。
【0037】また、貯水槽5a,5b,5cに作用する
水平荷重は、底板51と側板52だけでなく仕切り板5
6にも分散し、貯水槽5a,5b,5cに作用した垂直
荷重は、側板52だけでなく仕切り板56にも分散す
る。つまり、仕切り板56が補強材として機能するの
で、貯水槽5a,5b,5cの底板51や側板52の肉
厚を増やさずに、従来よりも貯水槽5a,5b,5c全
体の強度向上を図ることができる。従って、貯水槽5
a,5b,5cの底面と設置面との高さが不均一な場合
や貯水槽5a,5b,5c内が空に近い時でも、貯水槽
5a,5b,5cに不均一な荷重がかかって捻じれや歪
みが発生したりするのを防止できる。
【0038】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0039】例えば、実施の形態では、給水口ならびに
オーバーフロー口が側面の2箇所づつに設けられた貯水
槽を示したが、給水口ならびにオーバーフロー口は、少
なくとも一箇所づつに設けられていればよい。給水口を
一箇所にする場合には、傾斜地に設置した場合でも給水
口から供給した水が全ての貯水室に行き渡るように、貯
水槽内を左右に仕切る仕切り板の越流部を、貯水槽内を
給水口側とオーバーフロー口側とに仕切る仕切り板の越
流部よりも深く形成するのが望ましい。
【0040】また、実施の形態では、左右方向に隣接す
る貯水室間でも越流部を通して水が移動できるようにし
たが、左右方向に隣接する貯水室間には越流部を必ずし
も設けなくてもよい。ただし、その場合には、図8に示
すように、越流部が設けられていない仕切り板160に
よって仕切られた貯水室10の各列毎に給水口14とオ
ーバーフロー口15を設ける必要がある。
【0041】また、実施の形態では、仕切り板に切欠状
の越流部を設けたが、越流部は仕切り板を貫通した孔で
あってもよい。
【0042】さらに、実施の形態3では、貯水槽の側板
に切欠部を形成し、その切欠部に沿った溝形ジョイント
部材を用いて貯水槽同士を接続したが、貯水槽同士の接
続は貯水槽同士を互いに連通させることができれば、従
来と同様に管を用いて行ってもよい。また、実施の形態
3では、栽培槽の内部が全て連続するように3つの貯水
槽を接続したが、栽培槽は、貯水槽毎に側板で仕切るよ
うにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】 以上説明したように、請求項1記載の
発明のプランターにあっては、傾斜地に設置する場合で
も、上流側の貯水室の水位と下流側の貯水室の水位との
差が小さくなるので、吸水体毎の灌水むらを小さくする
ことができるという効果が得られる。また、仕切り板に
補強材としての機能を持たせることもできるので、貯水
槽の強度向上を図ることもできるという効果が得られ
る。
【0044】請求項2記載の発明のプランターにあって
は、全ての貯水室に同量の水が溜るので、吸水体毎の土
壌への灌水量をほぼ均一にすることができる。
【0045】請求項3記載の発明のプランターにあって
は、吸水体と吸水体との間の距離が小さくなるので、短
時間で土壌全体にほぼ均一に灌水することができる。
【0046】請求項4記載の発明のプランターの接続構
造にあっては、傾斜地に設置した場合でも、上流側の貯
水槽の水位と下流側の貯水槽の水位との差を小さくする
ことができるので、上流側のプランターと下流側のプラ
ンターとの間での灌水むらをなくすことができる。更
に、最も上流側の貯水槽に給水するだけで、全ての貯水
槽に給水することができるので、給水作業がとても楽で
あるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のプランターの縦断面図であ
る。
【図2】 図1のII−II断面図である。
【図3】 実施の形態1のプランターの平面図である。
【図4】 実施の形態1のプランターの使用状態を示す
断面図である。
【図5】 実施の形態2のプランターの縦断面図であ
る。
【図6】 実施の形態3のプランターの縦断面図であ
る。
【図7】 実施の形態3のプランターの要部斜視図であ
る。
【図8】 貯水槽の変形例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1,5a,5b,5c 貯水槽 10,50 貯水室 11,51 底板 12,52 側板 14,54 給水口 15,55 オーバーフロー口 16,56 仕切り板 161,561 越流部 17,57 凹部(保持部) 18,58 排水口 19,59 網皿 2 給水管 3 吸水体 4 土壌保持枠 41 底板 42 側板 6 溝形ジョイント部材 7 点検蓋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌を充填する栽培槽の下方に貯水槽が
    設けられ、前記栽培槽の底板に、前記貯水槽内の水を毛
    細管現象で吸水して前記栽培槽内の土壌に供給可能な吸
    水体が設けられているプランターにおいて、 前記貯水槽に給水口とオーバーフロー口を設け、前記貯
    水槽の内部を少なくとも前記給水口側と前記オーバーフ
    ロー口側とに仕切り板で仕切って複数の貯水室を構成
    し、これらの貯水室のうちの2つ以上に前記吸水体をそ
    れぞれ配置し、前記仕切り板の上端部に、貯水室間での
    水の移動を可能にする越流部を設けたことを特徴とする
    プランター。
  2. 【請求項2】 前記貯水室が全て同じ面積であり、貯水
    槽の底面から各越流部までの高さが全て等しいことを特
    徴とする請求項1記載のプランター。
  3. 【請求項3】 前記吸水体が、前記貯水槽の全ての貯水
    室に少なくともひとつづつ設けられていることを特徴と
    する請求項1または2記載のプランター。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載のプランターが、
    貯水槽同士を連通させた状態で複数接続されていること
    を特徴とするプランターの接続構造。
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