JP2010045976A - 壁面緑化パネルとこれを用いた壁面緑化構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開口部およびこの開口部の周囲に突設されて植物の根部を収容するポケット部を有する表面パネルと、この表面パネルに係合し壁面に架装可能な裏面パネルと、前記表面パネルと裏面パネルとの間に介装される前記ポケット部における植物根が前記開口部を介して係着するための植物根保持部とを具えた壁面緑化パネルならびにこれを壁面に設けてなる壁面緑化構造提供により上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
成できる壁面緑化パネルとこれを用いた壁面緑化構造に関するものである。
壁面を緑化した場合、壁面からの日射熱の伝達量を軽減することで、建物内部に構成された居住空間の上昇温度を低減させることが可能となり、冷房負荷を軽減することが出来る。従って、建物の壁面緑化を実現することは、ヒートアイランド現象の緩和に寄与することになる。 また、壁面の緑化は無機質な壁面をヒトの眼に優しい景観に変えて自然の和みをあたえてくれる。
トを壁面から離して取り付け、このネットに沿ってワイヤーなどを垂直方向に設けて蔓性植物を登坂させるようにしていた。この場合、植物の支持体が格子状ネットと直立するワイヤーであるため、登坂適性を有する植物には大幅な制限があった。
合わせたマットを直接貼付し、蔓性植物や付着根タイプの植物を植生させるシステムもあるが、マットの耐久性、マットの彩色、壁面の通気性、壁面の汚染などの問題が発生する。
(1) 建造物の内外において、迅速容易に壁面を緑化できる。
(2) 大掛かりな工事を要しないので設置コスト、管理コストあるいは撤去コストも低廉である。
(3) 各壁面緑化パネルは、壁面に着脱自在であり、壁面の全面緑化あるいは点在させるなど、緑化面の多様なデザイン構成がその場所や時宜に応じて簡便、自由になしえる。また、緑化面の撤去も同様に容易である。
(4) 潅水手段の構成が極めて簡素ながら、少量の給水により植物を適正に生育できる。
ポケット部は、植物の根部を包持するものであるから、筺体状、円錐台状、筒状等その形態は様々である。
図1は、壁面緑化パネルAの斜視図である。 壁面緑化パネルAは、開口部Kおよびこの開口部Kの周囲に突設されて植物の根部を収容するポケット部Pを有する表面パネル1と、この表面パネル1に係合し建造物等の壁面(不図示)に着脱自在に架装可能な裏面パネル2と、前記表面パネル1と裏面パネル2との間に介装される植物根保持部としての植栽マット3を具えている。 この植栽マット3には前記ポケット部Pにおける植物根が前記開口部Kを介して係着するようになっている。 なお、図において、Hは植栽マット3に給水するために、その上端に接合する灌水手段としての有孔ホースであり、その孔部から水を滴下するようになっている
木綿材と合繊材とで混成された所定の層厚に形成された不織布が使用されている。 そして、後述のように、不織布で形成された植栽マット3はその内部で重力により水分が上部と下部とで偏在するのを防止するための水分偏在防止手段を具えている。
すなわち、植栽マット3aの上端に前記有孔ホースから滴下した水は、不織布内部に徐々に浸透拡散して植栽マット3a内に滞留する。 水分の滞留量が所定限度を超えると、下端部からこれに対向する植栽マット3bの上端に滴下し、ここから植栽マット3b内部に浸透拡散していく。 なお、図3において、5、5..は植栽マットを挟持するための突起部である。
この実施例では潅水系統が簡単になると言う利点を有するが、全般に供給される水分はその量が少なくなるから、少量水分で生育する植物の植栽に適している。
植栽マット3には水分偏在防止手段として水平方向に穿設したコ字形状の貫通溝4,4が図示のように4個形成されている。この結果、植栽マット内部の水分の偏在がより良好に是正できる。
A1.......潅水手段を有する壁面緑化パネル(始端パネル)
Ax.......(給水)終端壁面緑化パネル
H........有孔ホース
J........貫通溝上辺
J2.......貫通溝下辺
P........ポケット部
1........表面パネル
2........裏面パネル
3........植物根保持部(植栽マット)
3c.......間隙(水分偏在防止手段)
4........貫通溝(水分偏在防止手段)
5........突起
Claims (12)
- 開口部およびこの開口部の周囲に突設されて植物の根部を収容するポケット部を有する表面パネルと、この表面パネルに係合し壁面に架装可能な裏面パネルと、前記表面パネルと裏面パネルとの間に介装される前記ポケット部における植物根が前記開口部を介して係着するための植物根保持部と、を具えた壁面緑化パネル。
- 請求項1記載の緑化壁面パネルにおいて、植物根保持部は吸水・保水材により形成される植栽マットで構成し、この植栽マットにはその内部で重力により水分が上部と下部とで偏在するのを防止するための水分偏在防止手段を具えたことを特徴とする壁面緑化パネル。
- 請求項2記載の壁面緑化パネルにおいて、前記水分偏在防止手段は植栽マットに水平方向に穿設した貫通溝で構成したことを特徴とする壁面緑化パネル。
- 請求項3記載の壁面パネルにおいて、前記貫通溝はコ字形状に形成して複数設けたことを特徴とする壁面緑化パネル。
- 請求項2記載の壁面緑化パネルにおいて、前記植物根保持部を上下方向に間隙を有して並設される複数の植栽マットにより構成し、前記水分偏在防止手段は複数植栽マット間の間隙で構成したことを特徴とする壁面緑化パネル。
- 請求項1ないし5いずれか記載の壁面緑化パネルにおいて、前記植栽マットは、不織布で形成したことを特徴とする壁面緑化パネル。
- 請求項6記載の壁面緑化パネルにおいて、前記不織布は木綿材と合繊材との混成であることを特徴とする壁面緑化パネル。
- 壁面に係脱自在に架装された壁面緑化パネルと、この壁面緑化パネルの上端に設置された灌水手段とを具え、前記壁面緑化パネルは請求項1ないし7いずれか記載の構成を具備することを特徴とする壁面緑化構造。
- 請求項8記載の壁面緑化構造において、壁面緑化パネルは複数設置するとともに、水平方向において隣接する壁面緑化パネルの側端部を接合させてそれぞれの壁面緑化パネルの植物根保持部を連通させてポケット部に植栽される植物根を連通した植物根保持部に進出させるようにしたことを特徴とする壁面緑化構造。
- 請求項8記載の壁面緑化構造において、前記灌水手段は植物根保持部に水を滴下する有孔ホースであることを特徴とする壁面緑化構造。
- 請求項1ないし7いずれか記載の壁面緑化パネルを各壁面緑化パネルの植物根保持部が接触して連通するように壁面に複数係止するとともに、いずれかの壁面緑化パネルに潅水手段を設けて、この潅水手段から給水された水分を接触により連通する各植物根保持部を水路として拡散させて全壁面緑化パネルに給水するようにしたことを特徴とする壁面緑化構造。
- 請求項11記載の壁面緑化構造において、水平方向において連通する壁面緑化パネル相互の植物根保持部にポケット部に植栽される植物根を進出させるようにしたことを特徴とする壁面緑化構造。
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