JPH10162760A - 電子ビーム装置 - Google Patents
電子ビーム装置Info
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- JPH10162760A JPH10162760A JP8319706A JP31970696A JPH10162760A JP H10162760 A JPH10162760 A JP H10162760A JP 8319706 A JP8319706 A JP 8319706A JP 31970696 A JP31970696 A JP 31970696A JP H10162760 A JPH10162760 A JP H10162760A
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Abstract
ズ2と対物レンズ3によって絞られて試料4に照射さ
れ、試料4からのX線の強度を分光検出して試料の定性
・定量分析が行われる。遮蔽アパーチャ6を通過した電
子ビームはすべてが通過アパーチャ7を通過し、さらに
その中心部が対物アパーチャー8を通過して試料4まで
到達する。一方、遮蔽アパーチャー6を通過した電子ビ
ームの周辺部は対物アパーチャー8に遮られ箱形のファ
ラデーカップ5によって捕らえられる。これは電流検出
回路12によって検出され、この電流値に基づいて収束
レンズ制御部13が収束レンズ電源14を介して収束レ
ンズ2の強さを制御し、ファラデーカップ5で検出され
る電流および試料4への照射ビーム電流を安定した一定
値とする。
Description
照射して、試料から発生する二次電子やX線などの信号
を検出し、試料の形状観察や元素分析を行う電子線マイ
クロアナライザや走査型電子顕微鏡などの電子ビーム装
置に関する。
イクロアナライザは、電子銃で発生した電子ビームをい
くつかの電子レンズを用いて小さな径になるように絞
り、この電子ビームを試料に照射する。電子ビームの照
射によって励起された試料から各種の信号が発せられる
が、その信号のうちのX線を分光検出して試料に含まれ
る元素の定性・定量分析が行われる。
を正確に測定してその元素の濃度を求めるものである
が、特性X線の強度は試料に照射する一次電子ビームの
強度に比例するので、元素濃度を精度よく求めるために
は電子ビームの強度が安定していることが必要である。
このために、従来は電子源や電子レンズなどの中心軸を
機械的に動かすことによって一致させ、それぞれの光軸
を十分に合わせることによって電子ビームの不安定要素
を少なくしていた。さらには実際の分析に際しては比較
的長いウォーミングアップ時間をとることによって、電
源などの電気回路を含めて電子源や電子レンズなどの電
子光学系を安定させ、一次電子ビームの安定化をはかっ
ていた。
うに、電子銃や電子レンズの中心軸を機械的に動かして
軸合わせを行うと、その軸出し調整に時間がかかり、ま
た、実際の分析に際して長いウォーミングアップ時間を
とることは安定なビームを得るまでに長い時間を要する
という問題点があった。
たものであり、調整の手間がかからず、また、ウォーミ
ングアップの時間を長くとることなく迅速に一次電子ビ
ームを安定化することのできる電子ビーム装置を提供す
ることを目的とする。
決するために、電子ビームを発生する電子ビーム源と、
電子ビームを収束するための収束レンズおよび対物レン
ズを有する電子ビーム装置において、前記収束レンズと
対物レンズの間に、電子ビーム遮蔽用の第1絞りと、こ
の第1絞りより対物レンズ側に、前記第1絞りより小さ
い開口を持つ第2絞りを有するビーム電流測定手段と、
このビーム電流測定手段の検出した測定ビーム電流に基
づいて前記収束レンズの強さを変更できるレンズ制御手
段を備え、前記測定ビーム電流が一定となるように前記
収束レンズの強さを制御することを特徴とする。
ビーム電流測定手段によって測定される測定ビーム電流
は、対物レンズの下に配置されている試料に対して第2
絞りを通過して照射される照射ビーム電流に対してある
特定の比率となるので、測定ビーム電流が一定となるよ
うに収束レンズの強さを制御することによって、結果的
に試料に対する照射ビーム電流が一定となる。
という言葉は、電子ビームの上流側と下流側を示すもの
であって、必ずしも重力の方向の上下を示すものではな
い。すなわち、この明細書でいう上とは電子ビームの発
生源である電子源に近い方向を示し、下とは電子ビーム
が照射される試料に近い側を示すものである。
いて説明する。図1は本発明の電子ビーム装置の一種で
ある電子線マイクロアナライザの主要部を示している。
フィラメント、ウェーネルト、アノードからなる電子銃
1から発生し加速された電子ビーム10は、収束レンズ
2と対物レンズ3からなる2段の電磁レンズによって小
さな直径になるように絞られ、分析対象の試料4に照射
される。試料4から放射されるX線は、図示していない
X線分光器によって分光されつつ検出され、試料に含ま
れる元素からの特性X線の強度に基づいてその元素の濃
度が求められる。
ム電流変動検出部9が光軸11に沿って設けられてい
る。このビーム変動検出部9は、収束レンズ2を通過し
た電子ビームのうち所定の大きさの中心部のみを通過さ
せ周辺部を遮蔽するための遮蔽アパーチャー(第1絞
り)6と、その下に配設されたビーム電流測定用のファ
ラデーカップ5からなっている。ファラデーカップ5は
光軸11に対して垂直な面を上下に2つ持ち(上面5a
と下面5b)、その2つの面と周囲の側壁とで円筒箱状
の形をしており、中に入った電子を効率よく電流として
検出できるようになっている。ファラデーカップ5の上
面5aには遮蔽アパーチャー6を通過した電子ビームが
すべて通過できる程度の大きさの通過アパーチャー7
(第3絞り)が光軸11上に配置され、下面5bには遮
蔽アパーチャー6を通過した電子ビームの全部ではなく
一部が通過できる程度の大きさの対物アパーチャー8
(第2絞り)が光軸11上に配置されている。
500μm程度の円形の穴をもつ部材であり、遮蔽アパ
ーチャー6の穴の直径をd6 、通過アパーチャー7の穴
の直径をd7 、対物アパーチャー8の穴の直径をd8 と
すると、それぞれの大きさの関係は次のようにしてあ
る。
して描いてあるが、実際の装置における電子ビームの広
がりは極めて小さいので、ファラデーカップ5によって
電子ビーム電流を効果的に測定するためには式(2) と
(3) に示す程度の大小関係が好ましい。
レンズ2で図のC点に収束され、遮蔽アパーチャー6に
はある広がりを持って照射される。その電子ビームの周
辺部は遮蔽アパーチャー6によって遮蔽され、遮蔽され
なかった残りの中心部分のみが下方に通過する。ファラ
デーカップ5の上面5aに設けられている通過アパーチ
ャー7の直径は遮蔽アパーチャー6の直径よりも大きく
してあるので、遮蔽アパーチャー6を通過した電子ビー
ムはすべてファラデーカップ5内に入ることになる。フ
ァラデーカップ5の下面5bには遮蔽アパーチャー6の
直径よりも小さい直径を持つ対物アパーチャー8が設置
してあるので、電子ビームの一部分である中心部のみが
ファラデーカップ5を通り抜けて試料4に到達する。フ
ァラデーカップ5内に入った電子ビームのうち周辺部分
は対物アパーチャー8で遮られ、箱状のファラデーカッ
プ5に捕らえられて電流として検出される。なお、遮蔽
アパーチャー6は通常アース電位としておく。
達する電子ビーム電流は、ファラデーカップ5で検出さ
れる電流に対して電流密度分布や面積比率で決まるある
一定の比率となるので、仮に電子銃などの状態が変化し
てファラデーカップ5に到達する電子ビーム電流が変化
したとしても、その両者の比率は一定であると考えられ
る。したがって、ファラデーカップ5で検出される電流
を安定化することで、結果的に試料4に照射される電子
ビーム電流を安定化することができる。
電流検出回路12で電流として検出され、収束レンズ制
御部13に入力される。収束レンズ制御部13は収束レ
ンズ電源14を介して所定の直流電流を収束レンズ2に
流すものであるが、それに加えて電流検出回路12の検
出する電流値が一定の値となるように収束レンズ電流を
フィードバック制御する。収束レンズ電流を変化させる
と収束レンズの強さが変わり電子ビーム収束点Cの位置
が上下に動くので遮蔽アパーチャー6に対する電子ビー
ムの開き角が変わり、遮蔽アパーチャー6を通過してフ
ァラデーカップ5に入射する電子ビームの量、ひいて
は、試料まで到達する電子ビームの量が変化する。すな
わち、ファラデーカップ5で検出される電流値を一定の
値となるよう収束レンズ制御部13を用いて収束レンズ
2の強さを制御することで試料面に照射する電子ビーム
を安定化することができる。ファラデーカップ5で検出
された電流に基づいて収束レンズ電流をフィードバック
制御する方式としては、検出電流をアナログ信号のまま
フィードバック制御してもよいし、検出電流をA/D変
換器を介してデジタル信号に変換してからマイクロプロ
セッサなどを用いてフィードバック制御を行ってもよ
い。
電位としたが、これに電流計をつないで電子銃から放射
される電流のモニタとしてもよい。また、ファラデーカ
ップ上面5aに設置された通過アパーチャー7には電子
ビームは当たらないものであるから、穴の形状について
高い加工精度などは要求されないので、特別な部材を用
いたアパーチャーではなくファラデーカップ5に開けた
単なる開口でもよい。また、電子ビーム電流を測定する
手段として上下のアパーチャー以外には隙間のない箱状
のファラデーカップを用いたが、これは必ずしも箱状で
ある必要はなく底面のみの板状部材や、底面と側壁を有
する桶状部材でもよい。さらに、上述のファラデーカッ
プの下面に設けられている対物アパーチャー8は、ビー
ム電流を測定するためだけのものではなく、対物レンズ
3における開き角の設定作用を兼ねるものである。
ものである。電子ビームを発生する電子ビーム源と、電
子ビームを収束するための収束レンズおよび対物レンズ
を有する電子ビーム装置において、前記収束レンズと対
物レンズの間に、電子ビーム遮蔽用の第1絞りと、この
第1絞りより対物レンズ側に、前記第1絞りより大きい
開口を持つ第3絞りを上面に有し前記第1絞りより小さ
い開口を持つ第2絞りを下面に有する箱状のビーム電流
測定手段と、このビーム電流測定手段の検出した測定ビ
ーム電流に基づいて前記収束レンズの強さを変更できる
レンズ制御手段を備え、前記測定ビーム電流が一定とな
るように前記収束レンズの強さを制御することを特徴と
する電子ビーム装置。
と対物レンズの間に設置したファラデーカップによって
電子ビーム強度をモニタし、その強度が一定となるよう
に収束レンズの強さをフィードバック制御するから、試
料に照射される電子ビーム強度が安定化される。従来技
術のように機械的な軸合わせを厳密にする必要がないの
で装置の調整が簡単であり、また、十分なウォーミング
アップをしなくても試料に対する照射ビーム電流が安定
しているので迅速で正確な分析が可能となる。
ナライザを示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 電子ビームを発生する電子ビーム源と、
電子ビームを収束するための収束レンズおよび対物レン
ズを有する電子ビーム装置において、前記収束レンズと
対物レンズの間に、電子ビーム遮蔽用の第1絞りと、こ
の第1絞りより対物レンズ側に、前記第1絞りより小さ
い開口を持つ第2絞りを有するビーム電流測定手段と、
このビーム電流測定手段の検出した測定ビーム電流に基
づいて前記収束レンズの強さを変更できるレンズ制御手
段を備え、前記測定ビーム電流が一定となるように前記
収束レンズの強さを制御することを特徴とする電子ビー
ム装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31970696A JP3520165B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 電子ビーム装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31970696A JP3520165B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 電子ビーム装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10162760A true JPH10162760A (ja) | 1998-06-19 |
JP3520165B2 JP3520165B2 (ja) | 2004-04-19 |
Family
ID=18113277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31970696A Expired - Fee Related JP3520165B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 電子ビーム装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3520165B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000331632A (ja) * | 1999-05-18 | 2000-11-30 | Nikon Corp | 電子銃、電子線露光転写装置及び半導体デバイスの製造方法 |
JP2002050314A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-02-15 | Hitachi Ltd | 荷電粒子線装置 |
JP2004362954A (ja) * | 2003-06-05 | 2004-12-24 | A & D Co Ltd | 電子ビームの照射条件維持方法 |
JP2018147653A (ja) * | 2017-03-03 | 2018-09-20 | 日本電子株式会社 | 荷電粒子線装置 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP31970696A patent/JP3520165B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000331632A (ja) * | 1999-05-18 | 2000-11-30 | Nikon Corp | 電子銃、電子線露光転写装置及び半導体デバイスの製造方法 |
JP2002050314A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-02-15 | Hitachi Ltd | 荷電粒子線装置 |
JP2004362954A (ja) * | 2003-06-05 | 2004-12-24 | A & D Co Ltd | 電子ビームの照射条件維持方法 |
JP2018147653A (ja) * | 2017-03-03 | 2018-09-20 | 日本電子株式会社 | 荷電粒子線装置 |
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---|---|
JP3520165B2 (ja) | 2004-04-19 |
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